JP3346409B2 - 粉状廃棄物処理装置 - Google Patents
粉状廃棄物処理装置Info
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Description
粉状廃棄物の処理装置に関し、特にごみ焼却灰等に含ま
れているダイオキシン類等の有害有機塩素化合物を酸化
分解して無害化する処理装置に関するものである。
シン類等の極めて毒性の強い有機化合物が生成され、こ
れによる環境汚染が問題になっている。
発されており、分解促進剤としてアルカリ金属化合物や
アルカリ土類金属化合物を加えてダイオキシン類を熱分
解する方法も知られている。
塩素化合物を含有する被処理物中にアルカリ金属化合物
および/またはアルカリ土類金属化合物を混入し、しか
る後に有機塩素化合物を熱分解することを特徴とする有
機塩素化合物の熱分解方法が開示されている。アルカリ
土類金属化合物は無機酸塩又は有機酸塩であり、熱分解
は300℃で窒素ガス雰囲気で行っており、熱分解ガス
はアルコールコールドトラップで急冷している。
159646号公報)には、ごみ焼却処理施設から排出
される焼却灰を加熱して該焼却灰に含まれる有機塩素化
合物を分解する焼却灰処理方法において、前記焼却灰を
石灰の存在下に350〜550℃に加熱し、次いで25
0℃以下に急冷することを特徴とする焼却灰処理方法が
開示されている。この焼却灰処理に用いられている装置
は横型のロータリーキルン型のものである。石灰は生石
灰、消石灰のいずれでもよいとしている。急冷は分解ガ
スの再結合を防止するためである。
族ハロゲン化合物に汚染された固体状の物質に、水分が
5%以上ある状態で、アルカリ性物質と金属とを添加、
混合し、300℃〜450℃に加熱することを特徴とす
る芳香族ハロゲン化合物の分解方法が開示されている。
この方法は、アルカリと金属と水を反応させて水素を発
生させ、この水素を芳香族ハロゲン化合物のハロゲンと
置換反応させるものである。
廃棄物を流動層式焼却炉で焼却し、流動層式焼却炉で焼
却した際に生成される灰を流動層式反応器に供給し、灰
の温度が略250〜500℃に保持されるように加熱空
気を流動層式反応器に供給して流動層を形成し、略1時
間以上流動加熱することにより灰の有害物質を分解除去
することを特徴とする灰の無害化処理方法が開示されて
いる。この方法は、焼却炉にCaを加えて灰のpHを1
1〜13にするとともに灰中の未燃カーボンの残存量を
0.2〜1.0%にすることによって灰のダイオキシン
生成ポテンシャルを低く押さえてダイオキシンを排除す
るものである。CaはCaO、CaCO 3、Ca(O
H)2等である。
分解促進とは、分解促進剤(例えば水酸化カルシウム、
酸化カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム等)が有機塩素化合物中の塩素と反応す
ることによる脱塩素化反応を促進させるものであり、ダ
イオキシン類を骨格から分解するものではない。また、
ダイオキシン類を生成する源物質となりうる有機化合物
すべてが分解されるものではない。従って、主灰および
飛灰を加熱処理する際に不活性ガス雰囲気で行う、もし
くは加熱後に急激に冷却することでダイオキシン類の再
合成を防止するための設備および処理が必要となる。
は、Ca(OH)2を出口煙道で加えることも示されて
いるが、Ca(OH)2は400℃で酸化カルシウムへ
の分解が始まることを考慮すると反応器に灰が送り込ま
れた時点では酸化カルシウムに変わっている筈である。
この方法は、未燃カーボン量を1.0%以下にするため
に焼却炉に流動床式のものを用いることを必須としてい
る。
る有機化合物を効率よく酸化分解して除去しうる粉状廃
棄物処理装置を提供することにある。
シン類等をそれが再合成されなくなるまで分解し、それ
によって、不活性ガス雰囲気、急冷、流動床式焼却炉等
を使用せずとも容易に廃棄物からダイオキシン類等を除
去無害化できる装置を提供することにある。
解決するべく鋭意検討の結果、先に、廃棄物に水酸化カ
ルシウムを加えて含酸素雰囲気で一定温度以上で加熱を
続けるとダイオキシン類等を再合成を生じない程度まで
分解できることを見出し、これを特許出願(特願200
0−347700号)した。そして、今回この分解を効
率よく行える装置を開発して本発明を完成するに至っ
た。
が加熱部とされ、底部には粉状廃棄物を流動させかつ廃
棄物中の有機化合物の酸化分解を促進させるガスの吹込
口と有機化合物を酸化分解した粉状廃棄物の出口が設け
られ、上部には粉状廃棄物投入口と消石灰の投入口と前
記ガスの出口が設けられ、かつ内部には粉状廃棄物の混
合と流動を促進させる攪拌翼が設けられていることを特
徴とする、有機化合物を含む粉状廃棄物処理装置に関す
るものである。
解除去しようとする粉状廃棄物を入れるものであって、
形状は直筒のほか、テーパ部を設けて上部又は下部を短
径とする異径筒としてもよい。上下両面は閉止されて全
体は密閉構造をしている。上下両面は平面、湾曲面、円
錐面等にされる。容積は処理する粉状廃棄物の量等に応
じて設計されるが、通常0.2〜10m3程度である。
消石灰を添加した粉状廃棄物を加熱して有機化合物を酸
化分解する加熱部とされる。加熱方式は円筒外面から加
熱する方式、内部に加熱器を設ける方式、粉状廃棄物を
流動させるガスを熱風とする方式等いずれであってもよ
い。
スは加熱によってダイオキシン等の有機化合物を酸化分
解する機能も発揮させるものであり、酸素濃度が5%以
上、好ましくは5〜20%程度のガス、例えば、空気、
焼却排ガス等を用いることが好ましい。ガスの吹込口は
加熱器の底部、すなわち、底面又は側面下端部に設け
る。ガス吹込口は加熱器の規模すなわち縦型円筒の容積
に応じて複数設けることができ、図2に示すように、1
重又は2重以上のリングスパージャー形とすることも好
ましい。図3に示すように、ガス吹込口3には目皿(多
孔板)32を設けてガスの吹き出しを均一にするととも
に粉状廃棄物が吹込口3に入り込まないようにすること
ができる。
物の取出口も加熱器の底部、すなわち、底面又は側面下
端部に設ける。
は加熱器の上部に設ける。この上部は加熱器内に形成さ
れる粉状廃棄物の流動層の上面より上であればよく、加
熱器の上面のほか側面であってもよい。また、消石灰投
入口は粉状廃棄物投入口と別個に設けてもよく、また、
粉状廃棄物投入口と兼用にしてもよい。
り流動層の上面に近づけると飛散してくる粉状廃棄物の
量が増えてダストフィルターがすぐ目詰まりしてしまう
のでなるべく上面に設けることが好ましい。このガス出
口には必要によりダストフィルターやサイクロン等のダ
スト除去装置を設ける。
動比を促進するものであるが、さらに粉状廃棄物の加熱
器内壁への付着防止機能も有するものが好ましい。
機化合物を含むものであれば特に限定されないが、例え
ばごみ焼却設備から排出される飛灰や主灰などの焼却
灰、ダイオキシン等を吸着した活性炭等である。これら
の未燃カーボンの含有量も特に制限されず、未燃カーボ
ン含有量が1.0〜4.0重量%のストーカ炉のもので
あってもよい。有機化合物は特に有害有機塩素化合物も
対象とする。この有害有機塩素化合物はダイオキシン、
ジベンゾフラン、ポリ塩化ビフェニル、クロルベンゼン
類等である。
加量は廃棄物100重量部に対して5〜25重量部程
度、好ましくは5〜11重量部程度、好ましくは10〜
25重量部程度が適当である。
℃程度、好ましくは300〜450℃程度、特に好まし
くは400〜450℃程度が適当である。加熱時間は有
機化合物が分解されてダイオキシンが再合成されなくな
る程度までであり、300℃では60分間以上、好まし
くは60〜90分間程度、400℃では30分間以上、
好ましくは30〜60分間程度、450℃では15分間
以上、好ましくは15〜30分間程度である。
濃度にされた廃棄物はそのまま大地へ戻し、又は有効利
用できる。
図1に示す。この加熱器は、縦型円筒1の側面下部が加
熱部2とされ、底面には粉状廃棄物を流動させるガスの
送入管31と処理した粉状廃棄物の排出管41が接続さ
れ、それぞれの開口がガス吹込口3と粉状廃棄物/石灰
混合物出口4になっている。
入管51とガス排出管61が接続されており、それぞれ
の接続端が粉状廃棄物/消石灰投入口5とガス出口6に
なっている。このガス出口6は2個所に設けられ、いず
れも加熱器の内側にダストフィルター62が取り付けら
れている。このガス出口6はガス排出管61に設けられ
た切替バルブ63で切り替えて交互に使用しうるように
なっている。
た多段型の攪拌翼81よりなる攪拌機8が設けられてい
る。
含有する飛灰とその1〜20重量%の水酸化カルシウ
ム、又は10重量%の酸化カルシウム、炭酸カルシウム
もしくは、水酸化マグネシウムをそれぞれ投入し、酸素
濃度20%の空気を底部より吹き込むとともに攪拌機を
作動させて飛灰の流動層を形成し、加熱分解処理を行っ
た。加熱温度は420℃で飛灰の加熱器内の滞留時間は
30分とした。
定して、全有機化合物分解率を求めた結果を表1に示
す。
の加熱器を用いて同様に処理した結果を併せて表1に示
す。
スを全量捕集し、JIS 0050に準じて有機化合物
の全量を定量分析し、物質収支より分解率を計算。
有機化合物、特にダイオキシン等を効率よく分解除去す
ることができる。
す図である。
例を示す、その底部斜視図である。
の底部斜視図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 縦型円筒の側面下部が加熱部とされ、底
部には粉状廃棄物を流動させかつ廃棄物中の有機化合物
の酸化分解を促進させるガスの吹込口と有機化合物を酸
化分解した粉状廃棄物の出口が設けられ、上部には粉状
廃棄物投入口と消石灰の投入口と前記ガスの出口が設け
られ、かつ内部には粉状廃棄物の混合と流動を促進させ
る攪拌翼が設けられていることを特徴とする、有機化合
物を含む粉状廃棄物処理装置
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000393941A JP3346409B2 (ja) | 2000-12-26 | 2000-12-26 | 粉状廃棄物処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002192109A JP2002192109A (ja) | 2002-07-10 |
JP3346409B2 true JP3346409B2 (ja) | 2002-11-18 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000393941A Expired - Lifetime JP3346409B2 (ja) | 2000-12-26 | 2000-12-26 | 粉状廃棄物処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3346409B2 (ja) |
-
2000
- 2000-12-26 JP JP2000393941A patent/JP3346409B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JP2002192109A (ja) | 2002-07-10 |
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