JP2002143743A - 高粘度材料用ガン及び高粘度材料の塗布方法 - Google Patents

高粘度材料用ガン及び高粘度材料の塗布方法

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JP2002143743A
JP2002143743A JP2000342323A JP2000342323A JP2002143743A JP 2002143743 A JP2002143743 A JP 2002143743A JP 2000342323 A JP2000342323 A JP 2000342323A JP 2000342323 A JP2000342323 A JP 2000342323A JP 2002143743 A JP2002143743 A JP 2002143743A
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vibration
discharge port
gun
sealing
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Hiromi Nonomura
広実 野々村
Yasuo Takamizu
康夫 高水
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Taikisha Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Taikisha Ltd
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高粘度材料の塗布後の、人手による修正を不要
とし、また、高粘度材料の塗布幅を任意に変更すること
ができる高粘度材料用ガンを提供する。 【解決手段】高粘度材料を貯蔵し供給する材料供給手段
から供給された前記高粘度材料を、ノズル部の吐出口か
ら対象物に向けて吐出する高粘度材料用ガンであって、
前記吐出口を振動させる振動手段を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車ボディのシ
ーリング処理やアンダーコート処理に用いられる高粘度
材料を塗布する高粘度材料用ガン及び高粘度材料の塗布
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車ボディのパネルの合わせ部には、
高粘度のシーリング材(例えばPVC)が塗布される。
これは、水密性の向上及び/又は防錆性の向上を目的と
するものであるから、シーリング処理にあたっては、パ
ネルの合わせ部やパネルのエッヂ部を隙間なく覆うこと
が要求される。
【0003】この要求を満たすため、シーリング処理の
全自動化を実現することができず、シーリング材を塗布
した後に、人手により筆、刷毛又はゴムヘラを用いた修
正が行われていた。
【0004】また、飛石対策として、ボディ床裏にも高
粘度材料(例えばPVC)が塗布される。このアンダー
コート工程では、高粘度材料を塗布してはならないマス
ク部分(後工程でグロメットなどの部品が組付く部分)
が存在し、高粘度材料を塗布すべき幅(塗布パターン)
が多様に変化する。この場合においては、吐出口の種類
を変えたり、吐出口と対象物の距離を変化させたりし
て、コーティング剤を塗布していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、人手に
よる修正は、工程数を増加させて、コストの上昇や作業
スペースの拡大を招く。また、修正を行う際にシーリン
グ材が不足するおそれがあるため、所要量よりも多くの
シーリング材を塗布しなければならないという不都合が
あった。さらに、アンダーコートにおいては、マスク部
分を有する多様な塗布パターンに対応することはできな
かった。
【0006】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、シーリング工程において必
要であった人手による修正工程を削減し、また、アンダ
ーコートにおいて、塗布パターンに対応させたコーティ
ングを行うことができる高粘度材料用ガン及び高粘度材
料の塗布方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1) 上記目的を達成
するために、請求項1記載の高粘度材料用ガンは、高粘
度材料を貯蔵し供給する材料供給手段から供給された前
記高粘度材料を、ノズル部の吐出口から対象物に向けて
吐出する高粘度材料用ガンであって、前記吐出口を振動
させる振動手段を有することを特徴とする。
【0008】請求項1記載の発明では、振動手段がノズ
ル部の先端にある吐出口を振動させるため、高粘度材料
は振動する吐出口から吐出されることとなる。すると、
対象物に向けて吐出される高粘度材料は、吐出口の振動
をうけて、波状に(蛇行した状態で)シーリング領域を
覆うこととなる。
【0009】このように、請求項1記載の発明では、高
粘度材料(シーリング材)を塗布した後に筆や刷毛でシ
ーリング領域を覆うために行われる、人手による修正を
行わなくても、シーリング領域全体を覆うように高粘度
材料(シーリング材)を塗布することができ、人手を要
する修正の工程を省くことができる。
【0010】また、シーリング領域が狭い(細い)場合
には、シーリング材の塗布が的外れとなることが多いた
め、高粘度材料(シーリング材)を多めに塗布して修正
を行うことが行われてきた。本願の発明によれば、所要
量の高粘度材料(シーリング材)でシーリング領域全体
を覆うことができ、シーリングの目的である防錆性及び
/又は水密性を保ちながら、高粘度材料(シーリング
材)を節約することができる。
【0011】(2) また、請求項1記載の発明におい
て、特に限定されないが、振動手段が、前記吐出口へ伝
える振動の振動数を制御する振動数制御機能を有するこ
とが好ましい。高粘度材料の吐出量は、吐出圧力、ノズ
ル内径、ガン速度、吐出口の振動数やシーリング幅等に
基づいて決定される。よって、振動数を制御することに
より、吐出量を制御することができる 。また、塗布さ
れた高粘度材料の表面状態は、振動数に応じて変化す
る。すなわち、低い振動数で振動させた吐出口から吐出
した高粘度材料の仕上がりは、凹凸の大きいものとな
り、逆に高い振動数で振動させた場合には、滑らかな仕
上がりとなる。よって、振動数を変化させることによ
り、希望する仕上がり状態を得ることができ、パネルの
合わせ部のシーリングにおいて要求される外観品質を高
い水準で満たすことができる。
【0012】(3)上記発明において、特に限定されな
いが、前記振動手段が、前記吐出口へ伝える振動の振幅
を制御する振幅制御機能を有することが好ましい。これ
により、請求項3に係る高粘度材料用ガンは、所定の振
幅で高粘度材料を塗布することができ、塗布幅の狭いパ
ネル合わせ部のシーリング、塗布幅の広いアンダーコー
トの双方に適用することができ、さらに、塗布幅を自在
に変更することにより、マスキング部分を含む多様な塗
布パターンに応じたアンダーコートを施すことができ
る。
【0013】(4)また、上記発明において、特に限定
されないが、前記振動手段には、当該振動手段の前記吐
出口に対する設置位置をスライドさせるスライド支持部
が併設されることが好ましい。吐出口から吐出される高
粘度材料の塗布幅は、上記(3)で述べたように振幅を
制御することによって変更させることができる。請求項
4記載の発明は、吐出口を振動させる振動手段の設置位
置をスライドさせるスライド支持部によって、吐出口の
振幅を変更させるものである。すなわち、スライド支持
部により、吐出口と振動を与える位置との間隔を任意に
設定することができる。振動を与える位置と吐出口との
距離が離れるほど、吐出口の振幅は大きくなり、逆に、
この距離が短いほど、吐出口の振幅は小さくなる。よっ
てこのスライド支持部によって吐出口の振幅を変更し、
高粘度材料の塗布幅を制御することができ、さらに、振
幅制御機能とともに、より細かい塗布幅の制御が可能と
なる。
【0014】(5)上記発明において、特に限定されな
いが、前記ノズル部が合成樹脂からなるとともに、当該
ノズル部には、当該ノズル部の撓みを制御するノズルガ
イドが設けられることが好ましい。ノズル部は、高粘度
材料用ガン本体のガン部分と吐出口との間に位置する
が、振動手段によって与えられた振動は、ノズル部を介
して吐出口に伝えられる。よって、ノズル部における振
動の増幅、制振は、吐出口の振動に影響を与える。この
ノズル部を合成樹脂とすることで、金属等などの剛直な
材料に比べて、よりしなやかに振動を吐出口に伝えるこ
とができる。さらに、選択された合成樹脂が可とう性を
有すれば、振動手段から発生する振動をノズル部にて増
幅することができ、小さなエネルギーで吐出口を大きく
振幅させることができる。
【0015】一方、このノズル部が柔らかすぎると、振
動手段からの振動および高粘度材料の重みによって大き
く撓み、目的のシーリング領域を外れて、高粘度材料を
一様に塗布することができなくなってしまう。そのた
め、この発明では、ノズル部の撓みを制御するノズルガ
イドを設けた。これにより、合成樹脂からなるノズル部
の撓みを規制して吐出口の振幅を制御することができ、
所定の振幅で、目的のシーリング領域に高粘度材料を塗
布することができる。
【0016】(6)請求項6記載の高粘度材料の塗布方
法は、高粘度材料を吐出する吐出口を、シーリング領域
に沿って移動させながら前記高粘度材料を塗布する方法
であって、前記高粘度材料を塗布する際に、前記吐出口
が前記移動方向に対して略垂直方向の往復運動をするよ
うに、前記吐出口に振動を与えることを特徴とする。請
求項6記載の発明では、高粘度材料を塗布する際に、高
粘度材料が吐出する吐出口がシーリング領域に沿った方
向(吐出口の移動方向)に対して略垂直方向の往復運動
をするように振動を与える方法であるため、吐出される
高粘度材料は、その振動を受けて、シーリング領域に沿
った方向に対して略垂直方向の波状に(蛇行した状態
で)シーリング領域を覆うこととなる。このように、請
求項6記載の発明では、シーリング領域全体を覆うよう
にシーリング材を塗布することができ、人手を要する修
正工程を省くことができる。
【0017】(7) また、請求項6記載の方法の発明
において、特に限定されないが、前記振動の振動数を制
御しながら、前記振動を与えることが好ましい。これに
より、振動数を制御することにより、吐出量を制御する
ことができる。また振動数を変化させることにより、希
望する仕上がり状態で高粘度材料を塗布することがで
き、外観品質が要求される、パネル合わせ部において
も、見栄えの良いシーリングをすることができる
【0018】(8)上記発明において、特に限定されな
いが、前記振動の振幅を制御しながら、前記振動を与え
ることが好ましい。これにより、幅の狭い合わせ部分の
シーリング、塗布幅の広いアンダーコートについても適
用することができ、さらに、マスキング部分を避けてア
ンダーコートを施すことができる。本発明の高粘度材料
用ガンは、自動車ボディの合わせ部分のシーリング、ア
ンダーコート、防振材や制振材の塗布など、広く高粘度
材料の塗布に適用することができ、ロボットによる自動
ガンにも、ハンドガンにも適用することができる。
【0019】
【発明の効果】(1)請求項1記載の発明では、高粘度
材料(シーリング材)を塗布した後に行われる人手によ
る修正を行わなくても、シーリング領域全体を覆うよう
にシーリング材を塗布することができ、人手を要する修
正の工程を省くことができる。また、一度の塗布工程で
シーリング領域全体を覆うことができるから、修正のた
めにシーリング材を多めに塗布する必要がなく、シーリ
ングの目的である防錆性及び/又は水密性を保ちなが
ら、高粘度材料(シーリング材)を節約することができ
る。
【0020】(2)請求項2記載の発明によれば、吐出
口に与える振動の振動数を制御することができるから、
高粘度材料の吐出量を制御することができる。さらに、
高い振動数の振動を与えることにより、外観品質の高い
シーリング処理をすることができる。
【0021】(3)請求項3記載の発明によれば、吐出
口に与える振動の振幅を制御することができるから、所
定の振幅で高粘度材料を塗布することができ、塗布幅の
狭いパネル合わせ部のシーリング、塗布幅の広いアンダ
ーコートの双方に適用することができる。さらに、塗布
幅を自在に変更することにより、マスキング部分を含む
多様な塗布パターンに応じたアンダーコートを施すこと
ができる。
【0022】(4)請求項4記載の発明によれば、振動
手段の設置位置をスライドさせるスライド支持部が設け
られることから、吐出口の振幅を変更し、高粘度材料の
塗布幅を制御することができ、さらに、振幅制御機能と
ともに、より細かい塗布幅の制御が可能となる。
【0023】(5)請求項5記載の発明によれば、ノズ
ル部を合成樹脂とすることで、金属などの剛直な材料に
比べて、よりしなやかに振動を吐出口に伝えることがで
き、その可とう性により、小さなエネルギーで吐出口を
大きく振幅させることができる。一方、ノズル部の撓み
を制御するノズルガイドを設けることにより、合成樹脂
からなるノズル部の撓みを規制して吐出口の振幅を制御
することができ、所定の振幅で、目的のシーリング領域
に高粘度材料を塗布することができる。
【0024】(6)請求項6記載の発明では、シーリン
グ材が、吐出口の移動方向に対して略垂直方向に蛇行し
ながらシーリング領域全体を覆うように塗布させること
ができ、人手を要する修正工程を省くことができる。
【0025】(7)請求項7記載の方法では、振動数を
制御することにより、吐出量を制御することができる。
また高い振動数の振動を与えて高粘度材料を塗布するこ
とができ、高い外観品質のシーリングを行うことができ
る。
【0026】(8)請求項8記載の発明では、振幅数を
変更しながら振動を与えることができることから、幅の
狭い合わせ部分のシーリング、塗布幅の広いアンダーコ
ートについても適用することができ、さらに、マスキン
グ部分を避けてアンダーコートを施すことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】第1の実施形態 以下、本発明の第1の実施形態を図面に基づいて説明す
る。図1は、本発明の高粘度材料用ガンの第1の実施形
態を示す図、図2は、図1のガン部分の断面概念図、図
3は、本発明の第1の実施形態における制御手段の説明
図、図4は、第1の実施形態における高粘度材料用ガン
の吐出口の振幅を示す説明図、図5は、第1の実施形態
における高粘度材料用ガンから吐出された高粘度材料の
塗布幅を示す説明図である。
【0028】図1に示すように、第1の実施形態の高粘
度材料用ガン1は、塗布ロボット3と、材料供給手段2
とともに高粘度材料塗布装置100を構成している。材
料供給手段2は、高粘度材料を貯蔵し供給する材料貯蔵
タンク21と、これをガン本体4へ送り出す圧送ポンプ
22と、高粘度材料を搬送する材料供給ホース23とか
ら構成される。
【0029】そして,高粘度材料用ガン1は、ガン本体
4と、ガン本体4に取り付けられたノズル部7と、この
ノズル部7の先端の吐出口6を振動させる振動手段5と
を有している。この振動手段5は制御手段51を含み、
その配置位置は高粘度材料用ガン1と又は塗布ロボット
3のいずれであってもよい。
【0030】ガン本体4は、シーリング領域に沿って、
高粘度材料を吐出しながら、所定の速度で移動する。こ
の移動は、自動ロボットガンによる移動であっても、ハ
ンドガンの移動であってもよい。
【0031】ガン速度は、通常300〜600mm/secが
好ましい。このガン速度は、吐出幅や面積あたりの吐出
量にも関係するため、大量の高粘度材料をシーリングす
る場合には遅く、逆に、少量の高粘度材料をシーリング
する場合には速く設定する。例えば、ガン速度を遅くし
て、材料の吐出量を増加させると、10〜20mm又は2
0〜30mmのシーリングに適用することができる。さら
に、ノズル部7及び吐出口6の内径を大きくして(内径
=2〜3mm)とすれば、高速度(600〜1000mm/
sec)で幅広(20〜30mm)のシーリングが可能であ
る。
【0032】図2には、高粘度材料用ガン1の断面概念
図を示した。ガン本体4には振動手段5が併設されてお
り、振動手段5にて発生させた振動が、ガン本体4、ノ
ズル部7を介して吐出口6に伝えられることとなる。こ
のときの振動の周波数は、6000〜12000サイク
ル/分(100〜200サイクル/秒)以上が好まし
い。この場合、高周波数である程シーリングなどの仕上
がりは滑らかになる。
【0033】ここで振動手段5は、回転運動を利用する
機構を含む広く振動発生機構を有するものであって、シ
ェーバ等に用いられる公知の振動発生機構のすべてを含
む。
【0034】振動手段5からガン本体4に振動が伝えら
れると、ガン本体4は、矢印f,f’方向に振動する。
この振動が吐出口6に伝えられると、その振動を受けて
吐出口6は左右方向(ガンの進行方向に対して略垂直方
向)に往復運動し(矢印g,g'方向)、吐出された高
粘度材料もこれに応じた波状の軌跡を描くこととなる。
【0035】このように吐出された高粘度材料は、フー
ドやドアのヘム部のような直線状のシーリング部分を略
直角に横切るように蛇行し、シーリング部分全体を幅広
に覆うこととなる。これにより、狭いシーリング的を外
すことなく、ヘム部等のパネルの合わさった部分やエッ
ヂ部分が隙間無くシーリングされるため、防錆性の高い
シーリング処理を行うことができる。
【0036】吐出口6は、その内径及び形状を自由に設
定することができる。吐出口6の形状は、円形状、楕円
形状、扁平形状であってもよい。特に、扁平な形状(キ
シメン断面状)とすることで、表面の滑らかな塗布状態
を得ることができる。
【0037】また、ノズル7は、その長さ及び材質を自
由に設定することができる。長さを長くすることで、振
動による振幅を大きくすることができ、またその材質の
剛性により選択ができ、金属製又は合成樹脂製とするこ
とができる。
【0038】図3には、振動手段5の振動を制御する制
御手段51を示した。この実施形態における振動手段5
においては、これに含まれる制御手段51が振動制御機
能及び振幅制御機能を有する。これらは、振動手段5か
ら発生される振動数及び振幅を制御する。具体的には、
振動数の変更はインバータを用いて周波数を増減させる
ことにより行う。
【0039】高粘度材料の吐出量は、吐出圧力、ガン速
度、ノズル内径、振幅(シーリング幅)、振動数等の各
因子によって決定される。そこで、本実施形態における
振動手段5は、その制御手段51において、これらの情
報から総合的に判断をして、その振幅や振動数を制御す
る。具体的には、情報記憶領域52、53にはそれぞ
れ、所定の吐出量、吐出圧力等を入力し、これらの組み
合わせにおいて、制御手段51が最適の振幅や最適の振
動数を判断し、振動手段5を制御する。
【0040】図4は、第1の実施形態における高粘度材
料用ガン1の吐出口6の振幅と塗布状態とを示す説明図
であり、これに対応させた図5は、高粘度材料用ガン1
から吐出された高粘度材料の塗布幅を示す説明図であ
る。図4(A)は吐出口6に振動を与えない場合の塗布
された高粘度材料の厚さ(a1)と、塗布された高粘度
材料の塗布幅(b1)を示したものであり、図4(B)
は小さな振幅の振動を与えた場合の塗布された高粘度材
料の厚さ(a2)と塗布幅(b2)であり、図4(c)
は大きな振幅の振動を与えた場合の塗布された高粘度材
料の厚さ(a3)と塗布幅(b3)である。この各状態
で塗布された高粘度材料を平面から見た場合の塗布幅
(シーリングの状態)を、それぞれ図5の(A)(B)
(C)に対応させて示した。
【0041】図4(A)に示すように、振動を与えない
吐出口6から吐出された高粘度材料は厚く(a1)、塗
布幅が狭い(b1)。幅が狭く塗布されることは、目的
のシーリング領域から外れる確率が高いことを示し、厚
く塗布された高粘度材料に人手による修正処理を施し
て、シーリング領域全体を覆うようにする必要がある。
【0042】そして、振動を与えない吐出口6から吐出
された高粘度材料の塗布状態を、図5(A)に示した。
図5(A)に示すように塗布幅(b1)が狭いため、高
粘度材料用ガン1の吐出口6の移動軌跡がシーリング領
域の中央からずれると、シーリング領域に高粘度材料が
塗布されない領域hが生じることとなる。これは、人手
操作のハンドガンにおいて顕著である。
【0043】一方、図4(B)は、小さな振幅の振動が
与えられており、(A)で示す状態よりも薄く(a
2)、広く(b2)塗布されており、結果としてシーリ
ング領域全体を覆い、人手による修正を行わなくても防
錆性及び/又は水密性を確保することができる。この小
さい振幅の振動を与えて吐出された高粘度材料の塗布幅
を図5(B)に示した。この場合も(A)と同様に、高
粘度材料用ガン1の移動軌跡がシーリング領域の中央か
らずれる部分(i部分)もあるが、シーリング領域に高
粘度材料が塗布されない領域が生じることはない。この
ように、振動を与えることにより、高粘度材料を、薄く
広く塗布することができるため、塗布後の修正を行わな
くても、防錆性及び/又は水密性を満たしたシーリング
を行うことができる。
【0044】さらに、図4(C)は、大きな振幅の振動
を与えて塗布した場合の状態を示す。この大きな振幅の
振動を与えて塗布した高粘度材料は、(B)で示す塗布
状態よりも薄く(a3)、広く(b3)塗布されてお
り、シーリング領域全体を覆っている。このように振幅
を広くすることにより、自動車ボディのアンダーコート
にも適用することができる。また、制御手段51により
振幅の大小を制御することができるため、アンダーコー
トを要しない部分(マスキング部分)を含む塗布パター
ンにも対応することができる(図5(C))。具体的に
は、大きい振幅の振動と小さい振幅の振動とを継時的に
制御して、塗布した高粘度材料の塗布状態を図5(C)
に示した。この図に示すように、マスキング部分j1、
j2、j3を避けるように、種々のパターン(種々の塗
布幅)に応じたアンダーコートを施すことができる。本
実施形態によれば、振幅の制御により、広幅(200mm
以上)から中間幅(100〜200mm)、狭幅(50〜
100mm)の塗布を自在に行うことができる。
【0045】第2の実施形態 図6には、第2の実施形態の断面概念図を、図6及び図
7は、振動手段の取り付け位置を移動させる機構の例を
それぞれ示した。基本的な機構は、第1の実施形態と同
様であるため、異なる点を説明する。
【0046】まず、振動手段5には、振動手段5の吐出
口6に対する設置位置をスライドさせるスライド支持部
(図示せず)が併設されている。振動手段5は、ノズル
7に沿って矢印k,k'方向にスライドする。
【0047】この実施形態では、ノズル部7が合成樹脂
からなるとともに、ノズル部7には、ノズル部7の撓み
を制御するノズルガイド71が設けられている。
【0048】ノズル部7を合成樹脂とすることで、振動
手段5から発生する振動をノズル部7にて増幅すること
ができる。しかし、このノズル部7が柔らかすぎると、
大きく撓み、目的のシーリング領域を外れてしまうこと
から、本実施形態では、ノズル部7の撓みを制御するノ
ズルガイド71を設けた。具体的には、図6に示すよう
に、螺旋状とした弾性体でノズル部7を囲うノズルガイ
ド71を設けた。これにより、合成樹脂からなるノズル
部7の撓みを規制して吐出口6の振幅を制御することが
でき、所定の振幅で、目的のシーリング領域に高粘度材
料を塗布することができる。
【0049】図6で示した振動手段5(バイブレータ)
の取り付け位置を移動させる機構の例を図7及び図8に
示した。図7に示した例では、バイブレータなどの振動
手段5を係止手段54がガンホルダ41に係止する機構
である。この係止手段54の係止位置は、ガンホルダ4
1の長さ方向に対して変更することが可能である。
【0050】図8で示した振動手段5(バイブレータ)
の取り付け位置を移動させる機構では、振動手段5がノ
ズル7及びこれを囲うノズルガイド71に沿って移動で
きるように支持手段57が振動手段5を支える。また、
この支持手段57と同方向に向かって設けられた移動軸
55は、振動手段5の移動モータの力を振動手段5に伝
達することにより振動手段5を移動させる。具体的的に
は、らせん状溝を切った移動軸55を移動モータ56が
回転させ、この回転する移動軸55のらせん状溝に噛み
合うらせん状溝を振動手段5に設ける。これにより、移
動モータ56の駆動により振動手段5がノズル方向に移
動することとなり、ノズル7の長さを任意に設定するこ
とができる。
【0051】なお、以上説明した実施形態は、本発明の
理解を容易にするために記載されたものであって、本発
明を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技
術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高粘度材料用ガンの第1の実施形態を
示す図である。
【図2】図1に示した高粘度材料用ガンの断面概念図で
ある。
【図3】本発明の第1の実施形態における制御手段の説
明図である。
【図4】第1の実施形態における高粘度材料用ガンの吐
出口の振幅と吐出された高粘度材料の状態とを示す説明
図である。
【図5】第1の実施形態における高粘度材料用ガンから
吐出された高粘度材料の塗布幅を示す説明図である。
【図6】本発明の第2の実施形態を示す断面概念図であ
る。
【図7】振動手段の取り付け位置を移動させる機構の第
一の例を示す図である。
【図8】振動手段の取り付け位置を移動させる機構の第
二の例を示す図である。
【符号の説明】
100…高粘度材料塗布装置 1…高粘度材料用ガン 2…材料供給手段 21…材料貯蔵タンク 22…圧送ポンプ 23…材料供給ホース 3…塗布ロボット 31…ガン取り付け部 4…ガン本体 41…ガンホルダ 5…振動手段 51…制御手段 52,53…情報記憶領域 54…係止手段 55…振動手段の移動軸 56…振動手段の移動モータ 57…支持手段 6…吐出口 7…ノズル部 71…ノズルガイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B05D 7/14 B05D 7/14 L (72)発明者 高水 康夫 東京都新宿区西新宿二丁目6番1号 株式 会社大氣社内 Fターム(参考) 4D075 AC06 AC94 BB14Y BB92Y CA47 DA23 DA33 DB02 DC12 EA05 EA39 EB15 4F035 AA04 BA22 BC02 4F041 AA07 AA16 AB01 BA17 BA34 4F042 AA09 BA11

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高粘度材料を貯蔵し供給する材料供給手段
    から供給された前記高粘度材料を、ノズル部の吐出口か
    ら対象物に向けて吐出する高粘度材料用ガンであって、 前記吐出口を振動させる振動手段を有する高粘度材料用
    ガン。
  2. 【請求項2】前記振動手段が、前記吐出口へ伝える振動
    の振動数を制御する振動数制御機能を有する、請求項1
    記載の高粘度材料用ガン。
  3. 【請求項3】前記振動手段が、前記吐出口へ伝える振動
    の振幅を制御する振幅制御機能を有する、請求項1又は
    2記載の高粘度材料用ガン。
  4. 【請求項4】前記振動手段には、当該振動手段の前記吐
    出口に対する設置位置をスライドさせるスライド支持部
    が併設された、請求項1〜3記載の高粘度材料用ガン。
  5. 【請求項5】前記ノズル部が合成樹脂からなるととも
    に、当該ノズル部には、当該ノズル部の撓みを制御する
    ノズルガイドが設けられた、請求項1〜4記載の高粘度
    材料用ガン。
  6. 【請求項6】高粘度材料を吐出する吐出口を、シーリン
    グ領域に沿って移動させながら前記高粘度材料を塗布す
    る方法であって、 前記高粘度材料を塗布する際に、前記吐出口が前記移動
    方向に対して略垂直方向の往復運動をするように、前記
    吐出口に振動を与える高粘度材料の塗布方法。
  7. 【請求項7】前記振動の振動数を制御しながら、前記振
    動を与える請求項6記載の高粘度材料の塗布方法。
  8. 【請求項8】前記振動の振幅を制御しながら、前記振動
    を与える請求項6又は7記載の高粘度材料の塗布方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007244962A (ja) * 2006-03-14 2007-09-27 Nissan Motor Co Ltd 塗料の定量供給制御装置および方法
DE102016125220A1 (de) * 2016-12-21 2018-06-21 Polyplan Gmbh Polyurethan-Maschinen Vorrichtung und Verfahren zum Aufbringen von flüssigen oder pastösen Stoffen

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