JP2002142441A - リニアステップモータ - Google Patents

リニアステップモータ

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JP2002142441A
JP2002142441A JP2000333361A JP2000333361A JP2002142441A JP 2002142441 A JP2002142441 A JP 2002142441A JP 2000333361 A JP2000333361 A JP 2000333361A JP 2000333361 A JP2000333361 A JP 2000333361A JP 2002142441 A JP2002142441 A JP 2002142441A
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Japan
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stator
core
magnetic pole
step motor
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JP2000333361A
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English (en)
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Zenichi Ishikawa
善一 石川
Kazutoshi Yamaguchi
和俊 山口
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Mitsui High Tec Inc
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Mitsui High Tec Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置を小型化でき、しかも鉄損を小さくでき
るリニアステップモータを提供する。 【解決手段】 第1の所定ピッチで配置された多数の固
定子磁極歯47を備える固定子鉄心33を設けた固定子
12と、固定子磁極歯47に対向して前記第1の所定ピ
ッチで配置された可動子磁極歯45を備えた複数の可動
子鉄心16〜19が第2の所定ピッチで設けられ、しか
も固定子鉄心33上を少しの隙間を有して移動する可動
子13とを備え、前記隙間は可動子13から吹き出され
る圧縮空気によって形成されているリニアステップモー
タ10であって、可動子13から前記圧縮空気を吹き出
すノズルは、可動子鉄心16〜19に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可動子から固定子
に圧縮空気を噴出して可動子を空気浮上させて移動する
空気浮上型のリニアステップモータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、製品の搬送装置などに使用される
リニアステップモータにおいては、可動子と固定子との
間隔を一定に保つため、可動子あるいは固定子に空気噴
出孔を設け、圧縮空気を送り込むことにより可動子を浮
上させる構造の空気浮上型リニアステップモータが採用
されている。空気浮上型リニアステップモータの一例と
して、図8(A)、(B)に示す形態のリニアステップ
モータ70が知られている。リニアステップモータ70
においては、可動子(スライダー)70aの一部を構成
し、製品を搭載するテーブル71の外枠71aの内部に
空気通路72が形成されている。空気通路72には、図
示しない圧縮空気供給装置に連通された空気供給口73
から圧縮空気が供給され、可動子70aの外枠71aの
走行方向の両端下部に形成され、空気通路72に連通す
る空気噴出口74から圧縮空気を噴出させることによっ
て、可動子70aを浮上させる構造となっている。この
リニアステップモータ70においては、可動子70aの
内側には、先端部に所定のピッチの可動子磁極歯が所定
の数(図では4個)配置された4つの可動子鉄心75〜
78が所定のピッチで配置されると共に、前記所定のピ
ッチの可動子磁極歯に対向して配置された前記所定のピ
ッチの固定子磁極歯を有する固定子鉄心(N極)79を
設けた固定子(ステーター)79aを備えている。従っ
て、リニアステップモータ70では、可動子70aと固
定子79aとのギャップ(隙間)が小さくでき、推力を
稼げ、さらに振動が小さいといった利点がある。可動子
鉄心75〜78及び固定子鉄心79は、高磁性材料であ
る電磁鋼板が積層されたり、あるいは一体物で構成され
ている。なお、図8中の符号80はそれぞれの可動子鉄
心75〜78に巻き付けられた励磁コイルを、符号81
は固定子79aの一部を構成するマグネットを、符号8
2は固定子79aの一部を構成するS極を、符号83、
84は可動子70aを固定子79aに対して案内するス
ライダ機構を表している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のリニアステップモータ70においては、未だ解決す
べき以下のような問題があった。可動子70aと固定子
79aとが、スライダ機構83、84などの摺動部材を
介して取付けられているので、装置を小型化できないと
いう問題があった。また、装置の中で、高磁性材料であ
る電磁鋼板は、一部分(可動子鉄心75〜78及び固定
子鉄心79)にしか使用されていないので、十分な磁路
が形成されないため、漏洩磁束が発生し、その他の材料
からなる摺動部材においては、鉄損が発生するという問
題があった。さらに、空気供給口73、空気通路72及
び空気噴出口74が可動子70aのテーブル71の外枠
71aに形成されているので、装置が大型化するという
問題もあった。
【0004】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、装置を小型化でき、しかも鉄損を小さくできる
リニアステップモータを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う本発明に
係るリニアステップモータは、第1の所定ピッチで配置
された多数の固定子磁極歯を備える固定子鉄心を設けた
固定子と、固定子磁極歯に対向して第1の所定ピッチで
配置された可動子磁極歯を備えた複数の可動子鉄心が第
2の所定ピッチで設けられ、しかも固定子鉄心上を少し
の隙間を有して移動する可動子とを備え、隙間は可動子
から吹き出される圧縮空気によって形成されているリニ
アステップモータであって、可動子から圧縮空気を吹き
出すノズルは、可動子鉄心に形成されている。これによ
って、圧縮空気を可動子鉄心から吹き出すことができる
ので、装置の殆どを高磁性材料で構成でき、漏洩磁束の
発生が抑制されるため磁気回路を効率的に構成でき、こ
の結果、鉄損を抑制できる。
【0006】本発明に係るリニアステップモータにおい
て、可動子鉄心及び固定子鉄心は、可動子の進行方向に
対して左右対称な傾斜面部を有し、それぞれの傾斜面部
から可動子磁極歯又は固定子磁極歯が左右対称に突出し
て構成することもできる。これによって、磁束の通過す
る面積が拡大され、推力を大きく取れる。本発明に係る
リニアステップモータにおいて、ノズルに圧縮空気を送
る空気通路は可動子鉄心内に形成され、しかも、可動子
鉄心及び固定子鉄心は多数の鉄心片を積層したものから
なるように構成することもできる。これによって、可動
子鉄心及び固定子鉄心の製作が簡略化される。
【0007】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1は本発明の一実施の形
態に係るリニアステップモータの側断面図、図2は同リ
ニアステップモータの正断面図、図3は同リニアステッ
プモータの側面図、図4(A)、(B)はそれぞれ、同
リニアステップモータの可動子鉄心、固定子鉄心の一部
分の斜視図、図5(A)、(B)、(C)はそれぞれ、
同リニアステップモータの可動子鉄心の正面図、背面
図、側面図、図6(A)、(B)、(C)、(D)はそ
れぞれ、同リニアステップモータの可動子鉄心を構成す
る互いに異なる可動子鉄心片の正面図、図7(A)、
(B)、(C)、(D)はそれぞれ、同リニアステップ
モータの動作原理を説明する説明図である。
【0008】図1〜図3に示す本発明の一実施の形態に
係るリニアステップモータ10は、長尺で矩形状のプレ
ート11に多数(本実施の形態では125枚)の固定子
磁極歯を有する固定子鉄心片が第1の所定ピッチで積層
して取付けられた固定子鉄心33を設けた固定子12
と、固定子12の固定子鉄心33上を少しの隙間Sを有
して移動する可動子13とを備えている。以下、これら
について詳細に説明する。なお、可動子13の移動する
方向をX軸方向、X軸方向に直交する方向をY軸方向、
垂直方向をZ軸方向とする。
【0009】可動子13は、上部に水平に配置された長
尺で矩形プレート状のテーブル14と、テーブル14の
下面15に第2の所定ピッチで取付けられた4つの可動
子鉄心16、可動子鉄心17、可動子鉄心18、可動子
鉄心19を備えている。各可動子鉄心16〜19もそれ
ぞれ、固定子鉄心33と同様、多数の(本実施の形態で
は20枚)の鉄心片が積層して配置されている。可動子
鉄心16、可動子鉄心17、可動子鉄心18及び可動子
鉄心19の周囲にはそれぞれ、励磁コイル20〜23が
取付けられている。励磁コイル20は端部保持枠24と
スペーサー25の左側部分により、励磁コイル21はス
ペーサー25の右側部分とスペーサー26の左側部分に
より、励磁コイル22はスペーサー26の右側部分とス
ペーサー27の左側部分により、励磁コイル23はスペ
ーサー27の右側部分と端部保持枠28によりX(移
動)方向の両端部が支持されている。なお、励磁コイル
20〜23による磁束の流れは、図2に矢印で示す方向
に可動子鉄心16(可動子鉄心17〜可動子鉄心19も
同じ)及び固定子鉄心33間で循環する。
【0010】固定子12のプレート11上には、端部保
持枠24、28よりさらに外側まで125枚の固定子鉄
心片がX軸方向に、可動子13の長さより長く積層され
ており、固定子鉄心片の両端はプレート11の上面の両
端部に垂直に配置された矩形プレート状の支持枠材2
9、30により保持されている。また、図2に示すよう
に、固定子12のY軸方向のプレート11上の両端部に
は、固定子鉄心33のY軸方向の端部と所定の隙間Gを
開けて、長尺で矩形プレート状の支持枠材31、32が
垂直に取付けられている。支持枠材29、30及び支持
枠材31、32により、可動子鉄心16〜19及び固定
子鉄心33を囲む枠が形成されている。なお、プレート
11、テーブル14、端部保持枠24、28、スペーサ
ー25〜27及び支持枠材29〜32は、ステンレス鋼
(SUS30)、アルミ、真鍮等の非磁性金属材料から
なっている。端部保持枠24、28はプラスチック製で
も構わない。
【0011】図4(A)及び図5には、可動子鉄心16
(可動子鉄心17〜可動子鉄心19も同じ)の詳細を、
また、図4(B)には便宜上、可動子鉄心16の長さと
同じ長さで、固定子鉄心33の一部を構成する詳細を示
している。図4〜図6を参照して、正面視して「E」字
状の可動子鉄心16の構成を説明する。図4及び図5に
示すように、可動子鉄心16は20枚の正面視して
「E」字状の端部可動子鉄心片34a、18枚の中間部
可動子鉄心片34b〜34s及び端部可動子鉄心片34
tが積層されて構成されている。端部可動子鉄心片34
a、34t又は中間部可動子鉄心片34b〜34sは、
図6(A)〜(D)に示す4枚の可動子鉄心片35a〜
35dの内いずれか1片を使用している。
【0012】図6(A)〜(D)に示す可動子鉄心片3
5a〜35dは電磁鋼板(厚みが0.2〜2mm程度)
をプレスにより打抜きし、また、プレスの半抜きにより
カシメ用の凸部及び/又は凹部を形成し加工して製作さ
れる。従って、各可動子鉄心片34a〜34tは、打抜
き及び半抜き加工された後、順次それぞれの凸部と凹部
を嵌合させて結合されるようになっている。各可動子鉄
心片35a〜35dは、天井部36と、天井部36の両
端部の下端に直交して連結された垂直側部37、38
と、天井部36の中央部の下端に直交して連結された逆
「T」字状の垂直中央部39を備えている。
【0013】図6(A)に示すように、可動子鉄心片3
5aにおいては、天井部36の中央部に貫通孔40が形
成されており、貫通孔40の下部に連通して天井部36
及び垂直中央部39には切り欠き41が形成されてい
る。図6(B)に示すように、可動子鉄心片35bにお
いては、天井部36の中央部に貫通孔42が形成されて
おり、貫通孔42の一側部に連通して天井部36には切
り欠き43が形成されている。図6(C)に示すよう
に、可動子鉄心片35cにおいては、天井部36の中央
部に貫通孔44が形成されている。図6(D)に示すよ
うに、可動子鉄心片35dにおいては、天井部36及び
垂直中央部39にも貫通孔又は切り欠きは形成されてい
ない。
【0014】従って、例えば、可動子鉄心16の両端に
使用する端部可動子鉄心片34a、34tとしては、可
動子鉄心片35dを、また、中間部可動子鉄心片34
b、34c、34f、34g、34j、34k、34
n、34o、34r、34sとしては、可動子鉄心片3
5aを選択することができる。さらに、可動子鉄心16
の中間部に使用する中間部可動子鉄心片34l(エ
ル)、34mとしては、可動子鉄心片35bを選択する
ことができる。その他の中間部可動子鉄心片34d、3
4e、34h、34i、34p、34qとしては、可動
子鉄心片35cを選択することができる。従って、図5
に示すように、各可動子鉄心片34a〜34tが順次積
層された可動子鉄心16においては、圧縮空気は天井部
36の垂直側部38側の2つの切り欠き43で形成され
た空気通路に供給され、貫通孔42、44、40を経由
して、2つの切り欠き41で形成された空気通路を通っ
て垂直中央部39の下端部(ノズル)から噴出される。
【0015】2つの切り欠き43で形成された空気通路
の圧縮空気の供給部は、空気配管が接続可能な空気供給
口に形成され、2つの切り欠き41により空気通路及び
圧縮空気のノズル(噴出部)が形成され、このノズルは
空気による可動子13の浮上の効率が高くなるような形
状の空気噴出口に形成される。このように、可動子鉄心
内に空気通路を形成する際に、貫通孔40、44、42
及び/又は切り欠き41、43が形成された可動子鉄心
片35a〜35cを組み合わせて積層すると共に、それ
らの両端に可動子鉄心片35dを積層することによっ
て、貫通孔40、44、42及び/又は切り欠き41、
43を塞ぐようにしたので、空気通路の形成が容易に行
え、かつ空気通路の設計の自由度が大きくなる。
【0016】図1の右側の拡大図及び図4(A)に示す
ように、各可動子鉄心片34a〜34tは、積層された
状態では実際には、隣合う可動子鉄心片の先端部の高さ
が異なっている。即ち、垂直側部37、38及び垂直中
央部39の先端部を構成する可動子磁極歯(磁極凸部)
45(磁極歯の高さHは約1mm)が可動子13の移動
方向に沿って、その間の鉄心片との関係で凸凹状を形成
するように積層されている。図1の右側の拡大図に示す
ように、可動子鉄心19の可動子磁極歯45の下端面と
所定の隙間S(約10〜20μm)を開けて固定子磁極
歯(磁極凸部)47の上端面が対向して配置される固定
子鉄心33を構成する固定鉄心片46a〜46tも、各
可動子鉄心片34a〜34tと同様に、電磁鋼板をプレ
スにより打抜き加工して製作される。固定子鉄心片46
a〜46tも、図1及び図4(B)に示すように、隣合
う固定子鉄心片の先端部の高さが異なっており、固定子
磁極歯47が可動子の移動方向に沿って、その間の鉄心
片との関係で凸凹状を形成する。なお、積層される各鉄
心片の厚みは一定であるので、磁極凸部の厚み(可動子
磁極歯45、固定子磁極歯47の幅)と凹部の幅とは同
一となっている。
【0017】図1の拡大図に示すように、隣合う可動子
磁極歯45、固定子磁極歯47間の凹部(図の斜線部)
には、液状の絶縁性樹脂48を流し込み、硬化させてい
る。可動子磁極歯45、固定子磁極歯47の形成面間の
凹部に絶縁性樹脂48を埋め込む際、可動子磁極歯4
5、固定子磁極歯47の凸部も全て被覆するように絶縁
性樹脂48を塗布し、絶縁性樹脂48の硬化後、可動子
磁極歯45、固定子磁極歯47の凸部が露出するように
絶縁性樹脂48を研削するようにすると良い。このと
き、各可動子磁極歯45、固定子磁極歯47の平坦度を
出すために、可動子磁極歯45、固定子磁極歯47を所
定量研削しても良い。なお、研削後、耐蝕性を高めるた
め、可動子磁極歯45、固定子磁極歯47の凸部の露出
面を覆うように、再度薄く絶縁性樹脂48を塗布しても
良い。また、固定子鉄心片又は可動子鉄心片の外周に
は、面取り加工又はR加工を行うようにしても良い。こ
うすることによって漏洩磁束を減少することができる。
【0018】図6に示すように、各可動子鉄心片35a
〜35dの垂直側部37、38には可動子13の進行方
向に対して左右対称な傾斜面37a、38aが形成され
ており、傾斜面37a、38aに対向する固定子鉄心3
3の鉄心片には、傾斜面37a、38aと所定の隙間S
を有して傾斜面37b、38bが形成されている。傾斜
面37a、38aは、水平面Mに対して所定の角度θで
傾斜されている。水平面Mに対して所定の角度θで傾斜
させることにより可動子磁極歯45、固定子磁極歯47
の対向する面積が増大するので、推力が大きくなる。図
2及び図3中の符号49は、支持枠材31、32の長手
方向に5箇所形成された空気抜き孔を表している。従っ
て、図2に示すように、可動子鉄心16〜19の上部の
空気供給口に供給される圧縮空気は、可動子鉄心16〜
19の内に形成された空気通路を通って、下端に形成さ
れたノズルから固定子鉄心33に垂直に吹き出されて、
空気軸受を構成し、その後、可動子鉄心16〜19と固
定子鉄心33との両側の隙間S、さらに、支持枠材3
1、32の空気抜き孔49を通って外部に排出される。
【0019】図7(A)、(B)、(C)、(D)を参
照してリニアステップモータ10の動作原理を説明す
る。なお、可動子鉄心16〜19はそれぞれ図7の励磁
ベクトルの説明において、A〜Dで示す。4つの相を構
成する可動子鉄心16、可動子鉄心17、可動子鉄心1
8、可動子鉄心19はテーブル14の下面に第2の所定
ピッチで一体的に取付けられている。ただし、可動子鉄
心16(その他の可動子鉄心17〜19も同じ)は、便
宜上、同じ厚みの5枚の可動子鉄心片が積層されてお
り、両端及び中心部の3つの可動子鉄心片の先端部が第
1の所定ピッチを有する可動子磁極歯45を備え、一
方、対向する固定子鉄心33も対応して第1の所定ピッ
チ(周期)を有する固定子磁極歯47を備えている。こ
こで、図7(A)に示すように、第1の所定ピッチで形
成された固定子磁極歯47の1周期(1ピッチ、波長)
をTとする。
【0020】図7(A)に示すように、可動子鉄心16
の各可動子磁極歯45が、固定子鉄心33の固定子磁極
歯47の周期(ピッチ)と一致している場合には、可動
子鉄心17の可動子磁極歯45は固定子鉄心33の固定
子磁極歯47の周期Tに対して(1/4)T周期ずらし
て配置されている。さらに、同様に可動子鉄心18の可
動子磁極歯45は、固定子磁極歯47の周期Tに対して
(1/2)T周期ずらして配置され、可動子鉄心19の
可動子磁極歯45は、固定子磁極歯47の周期Tに対し
て(3/4)T周期ずらして配置されている。従って、
実質的には、各可動子鉄心16〜19のそれぞれの可動
子磁極歯45は、それぞれ相対的に(1/4)T周期だ
け、位相をずらして配置されている。このように、各可
動子鉄心16〜19が第2の所定ピッチで配置されてい
る。
【0021】図7(A)、(B)、(C)、(D)に示
すように、固定子鉄心33は、N極に磁化されるので、
可動子鉄心16、可動子鉄心17、可動子鉄心18、可
動子鉄心19を、斜線にて示す順番に励磁コイル20〜
23に通電してS極に励磁することによって、可動子1
3を左方向に移動させることができる。なお、図7で
は、可動子13を1周期だけ移動させる場合を示してお
り、各図の左側には、各励磁ベクトルを示している。
【0022】前記実施の形態においては、可動子鉄心の
個数を4個としたが、これに限定されず、2個、3個又
は5個以上とすることもできる。個数が増えれば増える
ほど、可動子の動きが滑らかになり、特に、搬送物が重
い場合には、振動の抑制等に効果を発揮する。可動子鉄
心は、20枚の可動子鉄心片を積層して形成したが、こ
れに限定されず、空気通路が形成可能であれば、20枚
未満又は20枚を超えた可動子鉄心片を積層することも
できる。空気通路を可動子鉄心の垂直中央部39のみに
形成したが、これに限定されず、垂直側部37、38に
も形成することができる。垂直側部37、38に形成し
た場合には、可動子13の浮上がより安定する。
【0023】可動子鉄心は、プレス加工された貫通孔及
び/又は切り欠きを備えた可動子鉄心片を任意に組み合
わせて積層し、可動子磁極歯を形成すると共に、その両
端に貫通孔及び切り欠きの無い可動子鉄心片により貫通
孔及び切り欠きを塞いで構成して空気通路を形成した
が、これに限定されず、一体物からその内部に空気通路
を形成するように構成することもできる。また、固定子
鉄心についても、同様に固定子鉄心片を積層することな
く、一体物から加工して固定子磁極歯を形成するように
加工することもできる。可動子鉄心及び固定子鉄心を一
体物から加工する場合には、可動子の進行方向に対して
左右対称な可動子磁極歯及び固定子磁極歯は、水平面に
対して対称に傾斜した傾斜面部に対して突出して形成さ
れることになる。
【0024】第1の所定ピッチは、一体物から加工する
場合には、0.5〜2.0mm程度、また、固定子鉄心
片を積層する場合には、0.1〜0.5mm程度として
いる。なお、第2の所定ピッチは、第1の所定ピッチに
応じて変化する。また、可動子磁極歯45、固定子磁極
歯47の高さHは、一体物から加工する場合には、0.
5〜3.0mm程度、また、可動子鉄心片、固定子鉄心
片を積層する場合には、0.5〜3.0mm程度として
いる。さらに、可動子磁極歯45、固定子磁極歯47間
の隙間Sは、一体物から加工する場合には、0.01〜
0.2mm程度、可動子鉄心片、固定子鉄心片を積層す
る場合には、0.01〜0.2mm程度としている。
【0025】可動子鉄心の垂直側部の傾斜面及びこの傾
斜面に対向する固定子鉄心の傾斜面は、水平面に対して
所定の角度で傾斜させたが、これに限定されず、水平面
とすることもできる。また、傾斜面は内側に向かって上
昇するようにしたが、これに限定されず、傾斜面が外側
に向かって上昇するようにもできる。リニアステップモ
ータは、搬送用として説明したが、移動するものであれ
ば、その他の用途、例えば、位置決め用等にも適用でき
る。
【0026】
【発明の効果】請求項1〜3記載のリニアステップモー
タにおいては、圧縮空気を可動子鉄心から吹き出すこと
ができるので、装置の殆どを高磁性材料で構成でき、磁
気回路を効率的に構成でき、この結果、鉄損を抑制でき
る。従って、装置をコンパクトにできると共に、磁気効
率の高いものにできる。特に、請求項2記載のリニアス
テップモータにおいては、磁束の通過する面積が拡大さ
れ、推力を大きく取れるので、装置をコンパクトにで
き、また、磁気効率も高くできる。請求項3記載のリニ
アステップモータにおいては、可動子鉄心及び固定子鉄
心の製作、特に、小径で長い空気通路のドリル加工が簡
略化されるので、製造コストが安価なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るリニアステップモ
ータの側断面図である。
【図2】同リニアステップモータの正断面図である。
【図3】同リニアステップモータの側面図である。
【図4】(A)、(B)はそれぞれ、同リニアステップ
モータの可動子鉄心、固定子鉄心の一部分の斜視図であ
る。
【図5】(A)、(B)、(C)はそれぞれ、同リニア
ステップモータの可動子鉄心の正面図、背面図、側面図
である。
【図6】(A)、(B)、(C)、(D)はそれぞれ、
同リニアステップモータの可動子鉄心を構成する互いに
異なる可動子鉄心片の正面図である。
【図7】(A)、(B)、(C)、(D)はそれぞれ、
同リニアステップモータの動作原理を説明する説明図で
ある。
【図8】(A)、(B)はそれぞれ、従来例に係るリニ
アステップモータの側断面図、正断面図である。
【符号の説明】
10:リニアステップモータ、11:プレート、12:
固定子、13:可動子、14:テーブル、15:下面、
16:可動子鉄心、17:可動子鉄心、18:可動子鉄
心、19:可動子鉄心、20〜23:励磁コイル、2
4:端部保持枠、25〜27:スペーサー、28:端部
保持枠、29、30:支持枠材、31、32:支持枠
材、33:固定子鉄心、34a:端部可動子鉄心片、3
4b〜34s:中間部可動子鉄心片、34t:端部可動
子鉄心片、35a〜35d:可動子鉄心片、36:天井
部、37:垂直側部、37a、37b:傾斜面、38:
垂直側部、38a、38b:傾斜面、39:垂直中央
部、40:貫通孔、41:切り欠き、42:貫通孔、4
3:切り欠き、44:貫通孔、45:可動子磁極歯、4
6a〜46t:固定鉄心片、47:固定子磁極歯、4
8:絶縁性樹脂、49:空気抜き孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の所定ピッチで配置された多数の固
    定子磁極歯を備える固定子鉄心を設けた固定子と、前記
    固定子磁極歯に対向して前記第1の所定ピッチで配置さ
    れた可動子磁極歯を備えた複数の可動子鉄心が第2の所
    定ピッチで設けられ、しかも前記固定子鉄心上を少しの
    隙間を有して移動する可動子とを備え、前記隙間は前記
    可動子から吹き出される圧縮空気によって形成されてい
    るリニアステップモータであって、前記可動子から前記
    圧縮空気を吹き出すノズルは、前記可動子鉄心に形成さ
    れていることを特徴とするリニアステップモータ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のリニアステップモータに
    おいて、前記可動子鉄心及び前記固定子鉄心は、前記可
    動子の進行方向に対して左右対称な傾斜面部を有し、そ
    れぞれの該傾斜面部から前記可動子磁極歯又は前記固定
    子磁極歯が左右対称に突出していることを特徴とするリ
    ニアステップモータ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のリニアステップモ
    ータにおいて、前記ノズルに前記圧縮空気を送る空気通
    路は前記可動子鉄心内に形成され、しかも、該可動子鉄
    心及び前記固定子鉄心は多数の鉄心片を積層したものか
    らなることを特徴とするリニアステップモータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100777223B1 (ko) 2006-09-05 2007-11-19 주식회사 신성이엔지 선형전동기의 고정자 구조
CN108071677A (zh) * 2018-01-31 2018-05-25 江苏工大金凯高端装备制造有限公司 一种气浮导轨

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