JP2002140877A - ディスク装置 - Google Patents

ディスク装置

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JP2002140877A
JP2002140877A JP2001290846A JP2001290846A JP2002140877A JP 2002140877 A JP2002140877 A JP 2002140877A JP 2001290846 A JP2001290846 A JP 2001290846A JP 2001290846 A JP2001290846 A JP 2001290846A JP 2002140877 A JP2002140877 A JP 2002140877A
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  • Moving Of Head For Track Selection And Changing (AREA)
  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)
  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御モードを切り替える制御装置を有するデ
ィスク装置において、制御モード移行動作を高速かつ安
定に行い、制御モード移行の成功率を向上させる。 【解決手段】 本発明によるディスク装置は、可動範囲
が大きい第1のアクチュエータと、第1のアクチュエー
タに、可動範囲が小さい第2のアクチュエータが搭載さ
れ、第2のアクチュエータの先端位置または速度を制御
する2段アクチュエータ制御装置を備えたディスク装置
において、第1のアクチュエータを速度制御中に、第2
のアクチュエータを第1のアクチュエータの移動方向と
同方向または逆方向に駆動することで、第2のアクチュ
エータの先端部を加速または減速するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディスク装置、例えば位
置決め装置など複数の制御モードを切り替えて制御対象
を制御する制御装置を備えたディスク装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図18は、雑誌(SONY Semiconductor I
C Data Book 1988 コンパクトディスク p.127 図4)
に示されている、コンパクトディスク装置におけるフォ
ーカシングサーボ系の引き込み方式に関するタイムチャ
ートである。図において、横軸は時間、縦軸は信号の電
圧を示す。(a) はフォーカスアクチュエータドライブ電
圧で、(b) はフォーカスエラー信号、(c) はセンス端子
電圧、(d) はフォーカス引き込み完了状態を示す信号で
ある。図中波線は、フォーカスをかけない場合を想定し
たときの波形である。対物レンズを媒体に垂直な方向に
駆動して合焦点位置を探し、時刻t0 において合焦点位
置が見つかり、フォーカシングサーボ系を動作させて光
スポットを媒体の面振れに追従させる。
【0003】図19は、上記雑誌(SONY Semiconductor
IC Data Book 1988 コンパクトディスク p.133)に示
されている、コンパクトディスクにおける1トラックジ
ャンプ動作に関するタイムチャートである。横軸は時
間、縦軸は信号の電圧を示す。(a) はトラッキングエラ
ー信号、(b) はトラッキングエラー信号(a) のコンパレ
ート信号、(c) はトラッキングエラー信号(a) のゼロク
ロス点検出マスク信号、(d) は加速ジャンプパルス、
(e) は減速ジャンプパルス、(f) はトラッキングサーボ
のON/OFF指令、(g) はジャンプ方向指令、(h) は
ヘッド送り(スレッド)サーボ系ON/OFF指令、
(i) はCPUのビジー信号である。トラッキングアクチ
ュエータに加減速パルスを加えて対物レンズをトラック
に垂直な方向に振り、光スポットを隣接トラックに移動
させる。光スポットが隣接トラックに到達した後に、ト
ラッキングサーボ系を動作させる。
【0004】図20は、雑誌(SONY Semiconductor IC
Data Book 1991フレキシブルディスク/ハードディスク
用IC p.360)に示されている、ハードディスク用IC CXA
1167AQのブロック図である。181はバス、182は磁
気ディスクコントローラ、183は中央演算処理装置お
よびアナログ/ディジタル変換手段、184はサーボデ
ータ磁気ディスク、185は読みだし磁気ヘッド、18
6は読みだし信号アンプ、187はサーボ信号復調回
路、188は位置/速度変換手段、189は位置制御手
段、190と191はスイッチ、192はディジタル/
アナログ変換手段、193はトラック横断パルス検出手
段、194は信号加算手段、195はローパスフィル
タ、196は位相補償器、197はパワーアンプ、19
8はボイスコイルモータなどで代表される磁気ヘッドア
クチュエータである。
【0005】磁気ディスク装置が接続されているホスト
コンピュータからバス181と磁気ディスクコントロー
ラ182を介して、中央演算処置装置183にデータ検
索指令が送られると、磁気ディスク装置のスイッチ19
1がON、スイッチ190がOFFとされて、磁気ヘッ
ド185のトラック横断速度が位置/速度変換手段18
8によって検出され、DAコンバータ192を介して中
央演算処理装置182から出力される目標速度との差
が、加算手段194にて演算され、位相補償器196を
介して、パワーアンプ197に送られ、アクチュエータ
198にドライブ電圧が加えられて、磁気ヘッド185
のトラック横断速度が制御される。
【0006】その後、磁気ヘッド185が目的トラック
に到達した瞬間にスイッチ190をON、スイッチ19
1をOFFとすることで、サーボ信号復調回路187か
ら出力されるトラッキングエラー信号に基づいて、位相
進み補償器などで代表される位置制御手段189の出力
に基づいて、磁気ヘッド185が搭載されているアクチ
ュエータ198が位置制御されて磁気ヘッドが目的トラ
ックの中心に位置決めされる。
【0007】図21は、電気学会雑誌Vol.110,No.8,p.6
65の図1に掲載されている、光ディスク装置のアクセス
制御系の構成図である。201は光ディスク、202は
ディスクモータ、203はリニアモータ、204は位相
補償回路、205は結合補償回路、206は速度制御回
路、SW1およびSW2はスイッチである。ディスク上
の情報検索時には、まずSW1をOFF、SW2をON
にしてリニアモータを速度制御し、光スポットが目的ト
ラックに到達した瞬間にSW1をON、SW2をOFF
にして2段結合トラッキングサーボ系を動作させる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の光ディスク装置
においては、フォーカシングサーボ系の引き込み動作に
おいて、対物レンズを光ディスク面に垂直な方向に駆動
し、合焦点位置にてフォーカシングサーボ系を動作させ
ているので、フォーカシングサーボ系の引き込み動作に
成功するかどうかは、対物レンズのサーチ速度と、フォ
ーカシングサーボ系の引き込み能力だけで決定されるた
め、サーチ速度が速い場合は、フォーカシングサーボ系
を動作させた直後にフォーカスエラー信号の線形範囲を
超える行き過ぎ量が発生し、合焦点位置へのフォーカシ
ングサーボ系の引き込み動作に失敗するという問題点が
あった。
【0009】従来の光ディスク装置においては、例えば
1トラックジャンプ動作において、トラッキングアクチ
ュエータに加減速パルスを加え、光スポットが隣接トラ
ックの中心に到達した瞬間にトラッキングサーボ系を動
作させているので、トラックジャンプ動作に成功するか
どうかは、光スポットのトラック横断速度と、トラッキ
ングサーボ系の引き込み能力だけで決定されるため、ト
ラックジャンプ速度が速い場合は、トラッキングサーボ
系を動作させた直後に、トラッキングエラー信号の線形
範囲を超える行き過ぎ量が発生し、隣接トラックへの光
スポットの位置決め動作に失敗するという問題点があっ
た。
【0010】従来の磁気ディスク装置においては、シー
ク動作時に磁気ヘッドを搭載したボイスコイルモータを
速度制御し、磁気ヘッドが目的トラックに到達した瞬間
に位置制御に切り替えているので、シーク動作の成否
は、磁気ヘッドのシーク速度と、位置制御系の引き込み
能力だけで決定されるため、速度制御系が乱されて目的
トラックへの到達速度が速すぎた場合、位置制御系の行
き過ぎ量が大きすぎて目的トラックへの磁気ヘッドの位
置決め動作に失敗してしまうという問題点があった。
【0011】従来の光ディスク装置においては、シーク
動作時にリニアモータを速度制御し、光ヘッドが目的ト
ラックに到達した瞬間にリニアモータとトラッキングア
クチュエータとの2段結合トラッキングサーボ系に切り
替えるので、シーク動作の成否は、光スポットのシーク
速度と、2段結合トラッキングサーボ系の引き込み能力
だけで決定されるため、速度制御系が乱されて目的トラ
ックへの到達速度が速すぎた場合、2段結合トラッキン
グサーボ系の行き過ぎ量が大きすぎて目的トラックへの
光スポットの位置決め動作に失敗してしまうという問題
点があった。また、リニアモータの速度制御中は、トラ
ッキングアクチュエータは動作していないので、シーク
時間は、リニアモータの最大加速・最大減速による位置
決め時間より短縮できないという問題点があった。
【0012】また、いずれの従来技術においても、後の
制御モードの操作量の初期値は0であるので、後の制御
モードにおいては、モード切り替え直後に過渡応答が発
生し、目標値に対する行き過ぎ量が大きくなりやすいと
いう問題点があった。すなわち、いずれの従来技術にお
いても2つの制御モードを独立に動作させているので、
制御動作を高速化すると制御モードの移行に失敗しやす
く、制御動作の高速化が困難であるという問題点があっ
た。
【0013】本発明は上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、制御モードの移行の成功率を向上
できるとともに、高速に動作できるモード切り替え制御
装置有するディスク装置を得ることを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の第の発明に係
るディスク装置は、可動範囲が大きい第1のアクチュエ
ータを速度制御中に、第1のアクチュエータの速度に応
じて、第2のアクチュエータを第1のアクチュエータの
移動方向と同方向または逆方向に駆動することで、第2
のアクチュエータの先端部を加速または減速する2段ア
クチュエータ制御装置を有するものである。
【0015】本発明の第の発明に係るディスク装置
は、、第2のアクチュエータの先端部が目的位置に到達
した時に、可動範囲が小さい第2のアクチュエータだけ
で第2のアクチュエータの先端部を目的位置に位置制御
すると同時に、可動範囲の大きい第1のアクチュエータ
を減速させる。その後、第1及び第2のアクチュエータ
による2段アクチュエータ結合位置制御モードに切り替
える2段アクチュエータ制御装置を有するものである。
【0016】
【実施例】実施例1.1において、1は第1の制御モ
ードにおける操作量決定手段、2は第2の制御モードに
おける操作量決定手段、3は第3の制御モードにおける
操作量決定手段、4は操作量切り替え手段、5は操作量
切り替え指令発生手段、6は制御対象、7は制御系の状
態量検出手段、uは制御対象への入力である操作量、u
1、u2、u3 はそれぞれ1、2、3によって決定された
操作量、yは制御対象の出力である制御量、xは状態量
である。
【0017】制御モード切り替え指令発生手段5から出
力される指令に基づいて制御モード1から制御モード3
へ制御モードを切り替える際に、制御モード1の動作中
に制御量yに基づいて制御モード1の状態量xを状態量
検出手段によって検出し、この状態量xの値に基づいて
第2の制御モードにおける操作量u2 を操作量決定手段
2において決定する。第1の制御モード終了後、一旦第
2の制御モードに切り替えた後、第3の制御モードとし
てu3 を操作量uとして制御対象6に入力する。
【0018】実施例2.1では、状態量検出手段7に
おいて、制御量yから第1の制御モードにおける状態量
xを検出しているが、図2に示すように第1の制御モー
ドにおける操作量u1 を併用して状態量xを検出しても
良い。
【0019】実施例3.図3において、8、10はそれ
ぞれ制御モード1、3における目標値r1、r3を発生す
る目標値発生手段、9、11はそれぞれ制御モード1、
3における目標値r1、r3と制御量y1、y3の差を演算
する信号加算手段である。図1では、制御モード1と制
御モード3においては、単に操作量u1、u3を出力して
いるが、図3に示すように制御量をフィードバックし、
目標値との差に基づいて操作量を決定する構成でも良
い。図3において、制御モード2が動作中に制御モード
3における目標値発生手段10から目標値r3を出力し
ておき、制御対象6からy3が出力されていれば、信号
加算手段11の出力に基づいて制御モード3における操
作量決定手段3において、操作量u3を演算しておき、
制御モード3に移行した直後の操作量u3として用い
る。
【0020】実施例4.4に示すように、制御モード
1における制御量y1 だけでなく操作量u1をも併用し
て制御モード1の状態量xを検出しても良い。 また、
制御モード1と制御モード2における制御対象は、別の
ものでも良く、制御モード1における制御対象の状態量
に基づき、制御モード2における制御対象を制御すべき
制御量を算出すれば良い。
【0021】実施例5.図3は、実施例5を示す図で
り、例えば安定化補償器などで構成された第3の制御モ
ードの操作量決定手段3を制御モード2の間に動作させ
ておき、信号加算手段11において演算された目標信号
r3と出力信号y3の差である偏差信号に基づき、第3の
制御モードの操作量決定手段3において、制御モード3
に必要な操作量u3 を常時演算しておく。その後制御モ
ード3に切り替えた直後に、制御モード2の終了直前に
演算されたu3を出力する。
【0022】従来は、制御モードが切り替えられた直後
の操作量は0であり、制御対象の出力である制御量は、
フィードバック制御系の応答時定数によって決まる時間
を費やして徐々に目標値に近づいていく。これに対し、
制御モードを切り替える前に切り替え後の制御モードの
操作量を予め演算しておくことで、操作量を0ではない
適切な初期値から後の制御モードの動作を開始できるの
で、フィードバック制御系の過渡応答を避けることがで
き、目標値に対する行き過ぎ量が小さくなる。
【0023】実施例6.5は、この発明に基づく光デ
ィスク装置のフォーカシングサーボ引き込み系のブロッ
ク図である。51はフォーカシングアクチュエータ、5
2はフォーカシングエラー検出手段、53は光ビームの
合焦点位置をサーチするためのフォーカシングアクチュ
エータ駆動電圧発生手段。54は光ビームのサーチ速度
検出手段、55はフォーカシングアクチュエータ加減速
指令発生手段、56はフォーカシングサーボ系安定化補
償器、57はモード切り替え指令発生手段、58はモー
ド切り替え手段である。sは光ビームの焦点位置、rは
光ビームの焦点を合わせるべき光ディスクの媒体面の位
置、eはフォーカシングエラー信号、vは光ビームの焦
点位置と光ディスクの媒体面との相対速度、u1はフォ
ーカシングアクチュエータサーチ電圧または電流、u2
は速度vに基づいてフォーカシングアクチュエータ加減
速指令発生手段55において決定されたフォーカシング
アクチュエータ加減速指令電圧または電流、u3 はフォ
ーカシングサーボ動作時のフォーカシングアクチュエー
タ駆動電圧または電流、uはu1、u2、u3 のいずれか
が選択されたフォーカシングアクチュエータ駆動電圧ま
たは電流である。
【0024】図6に本実施例の動作波形図を示す。横軸
は時間で、図中の記号は前述の通りである。vは光ビー
ムの焦点位置と光ディスクの媒体面との相対速度であ
る。まず、光ビームの合焦点位置を探すため、図5のフ
ォーカシングアクチュエータ駆動電圧発生手段53の出
力u1 に基づいてフォーカシングアクチュエータ51が
駆動され、光ビームの焦点位置sがディスクの媒体面r
に接近すると、フォーカシングエラー信号eの値が図6
に示すように大きくなり、さらに接近して線形なフォー
カシングエラー検出範囲に入った時刻t0からt1の間、
例えば、フォーカシングエラー信号eの単位時間あたり
の変化量として光ビームのサーチ速度検出手段54にて
光ビームの焦点位置と光ディスクの媒体面との相対速度
vを検出する。
【0025】次に、検出速度vに基づいて、ブレーキ電
流u2 の大きさと時間を算出し、時刻t2 にて光ビーム
の焦点位置が媒体面に一致すると、モード切り替え指令
発生手段57からモード切り替え指令が発生され、モー
ド切り換え手段58においてフォーカシングアクチュエ
ータ加減速指令発生手段55の出力u2 が選択され、フ
ォーカシングアクチュエータ51にブレーキ電流が加え
られる。光ビームの焦点位置は、時刻t3 まで行き過ぎ
て、その後方向反転し、t4 までブレーキ電流u2 が加
えられる。時刻t5 において再び光ビームの焦点位置が
媒体面に一致した瞬間にフォーカシングサーボ系安定化
補償器56の出力u3 が選択され、フォーカシングサー
ボ系が動作し、光ビームの焦点位置は媒体面に保持され
続ける。
【0026】図7は、上記動作をさらにわかりやすく説
明するための図である。横軸xは、光ビームの焦点位置
とディスクの媒体面との距離、縦軸はフォーカシングエ
ラー信号で、原点Oは、合焦点位置である。光ビームの
焦点位置は、初め図の左端に位置しており、徐々に右側
へ移動していく。時刻t0 にてフォーカシングエラー信
号の線形範囲に到達し、時刻t1 までに移動した距離x
0 を検出すれば、その間の平均速度v0は、 v0=x0/(t1−t0)・・・・・・(1) として算出できる。このv0 を打ち消して速度をゼロに
するために必要なブレーキ電流u2 の電流値iとブレー
キ時間Tは、フォーカシングアクチュエータ51の高周
波における推力定数をKf[N/m]、可動部質量をM[kg]、
発生されるブレーキ力と加速度をF[N]、α[m/s2]とし
て、
【0027】
【数1】
【0028】を満足するように決定すれば良い。ブレー
キ電流値iが一定であるならば、(2)式より T=M・v0/(Kf・i)・・・・・・(3) としてブレーキ電流パルス幅を算出できる。実際には、
光ビームの速度がゼロになる瞬間には合焦点位置Oを大
きく行き過ぎるので、Tまたはiを(2) 式または(3)式
で算出された値より大きく設定すれば良い。
【0029】その後時刻t2 にて合焦点位置Oに到達す
るが、その直後に予め算出されたブレーキ電流u2 をフ
ォーカシングアクチュエータ51にフィードフォワード
する。光ビームの焦点位置はなおも行き過ぎてフォーカ
シングエラー信号の線形範囲を越えてしまい、時刻t3
にて速度がゼロになるが、図6に示すように時刻t4ま
でブレーキ動作を続けるので、今度は光ビームの焦点位
置が逆向きに合焦点位置に向かって移動し始める。時刻
t4 からt5 までは、フォーカシングアクチュエータの
駆動電流はゼロになっているので、光ビームの焦点位置
は惰走し、時刻t5 にて再び合焦点位置に到達する。こ
のときは、光ビームの移動速度は十分に減速されている
ので、t5 にて図5のu3 を選択してフィードバック制
御動作に切り替えても安定に焦点位置を媒体面に保持し
続けられる。上記のように、光ビームのサーチ速度が速
すぎる、あるいは媒体面の振れ速度が速すぎる場合に光
ビームが合焦点位置から大きく行き過ぎ、フォーカシン
グエラー信号の線形範囲を越えてしまっても確実にフォ
ーカシングサーボ動作に移行できる。
【0030】実施例7.図8は、実施例6に基づく別の
実施例の動作を示す図である。横軸は時間、縦軸の記号
は前述のものと同じである。光ビームが時刻t0からt1
の間に移動した距離x0から v1=x0/(t1−t0)・・・・・・(4) としてその間の平均速度v1 を計算し、その値に基づい
てブレーキ電流u 2を決定し、モード切り替え手段58
により、時刻t1 において操作量uをu1からu2に切り
替えて、フォーカシングサーボ系の引き込み動作が可能
な速度になるよう、フォーカシングアクチュエータ51
を加減速する。その後再び操作量uをu2からu1 に切
り替えて焦点位置のサーチを続け、フォーカシングエラ
ー信号の線形範囲にて光ビームが時刻t2 からt3 の間
に移動した距離x1 に基づいて、その間の平均速度 v2=x1/(t3−t2)・・・・・・(5) を計算し、その値に基づいてブレーキ電流u2を決定
し、時刻t3にて操作量uをu1からu2に切り替えてブ
レーキ動作を行う。その間フォーカシングサーボ系の安
定化補償器56にて操作量u3 を演算し、時刻t4 にて
光ビームが合焦点位置に達したときに、モード切り替え
手段58により操作量uをu2からu3に切り替える。
【0031】上記のように、操作量uをu1からu2へ切
り替えた後再びu1 に切り替え、その後u2からu3へと
切り替えても良い。すなわち、制御モード1と制御モー
ド1の状態量に応じた操作量を出力する制御モード2と
を交互に何回か切り替えて状態量を制御した後、最終的
な制御モード3へと移行しても良い。また、操作量uを
u2からu3へ切り替えるタイミングは、必ずしも合焦点
位置である必要はなく、合焦点位置付近で、フォーカシ
ングエラー信号の線形範囲内であれば良い。
【0032】実施例8.9は、情報を記憶する多数の
トラックを有する磁気ディスク装置のシーク制御系のブ
ロック図である。81は、シーク(情報検索)動作のた
めの目標速度発生手段で、目標シーク速度r1 を発生す
る。83は速度検出手段、82は速度偏差検出手段、8
4は速度制御系の安定化補償器84にて、85は制御モ
ード切り替え指令発生手段、86は制御モード切り替え
手段、87は磁気ヘッド駆動手段、88はブレーキ電流
発生手段、89は磁気ディスク、90は位置偏差検出手
段である。
【0033】磁気ヘッド駆動手段87の移動速度vを、
速度検出手段83にてv1 として検出し、速度偏差検出
手段82によって、速度偏差e1 が検出される。この速
度偏差e1 に基づいてゲイン補償器などで構成される速
度制御系の安定化補償器84にて、操作量である電流ま
たは電圧をu1 として算出する。モード切り替え手段8
6は、シーク動作時には、モード切り替え指令発生手段
85の出力に基づいて、操作量uとしてu1 を選択し、
磁気ヘッド駆動手段87を目的トラックまで速度制御し
ながら移動する。同時に速度偏差e1 に基づいてブレー
キ電流発生手段88においてブレーキ電流u2 を演算
し、磁気ヘッドが目的トラック位置に到達したことを、
位置偏差検出手段90によって検出された位置偏差e3
によって検知し、操作量uをu1からu2に切り替える。
【0034】ブレーキ動作が完了すれば、磁気ディスク
89のトラック中心位置r3 と磁気ヘッドの位置y3と
の偏差を検出する手段90によって、位置偏差e3が検
出され、安定化補償器91の出力u3 が、モード切り替
え手段86によって操作量uとして選択され、磁気ヘッ
ドが目的トラック中心に追従するトラッキングサーボ動
作が行われる。また、ブレーキ電流u2 を出力している
間に、制御偏差e3 に基づいて安定化補償器91にてト
ラッキングサーボ動作に必要な操作量u3 を演算し、ト
ラッキングサーボモードにおける操作量u3 の初期値と
して用いられる。
【0035】図10は、本実施例の動作を説明する図で
ある。横軸は時間t、縦軸は速度偏差e1、シーク中の
磁気ヘッドの検出速度v1、磁気ヘッドの駆動電流また
は駆動電圧である操作量uである。速度制御中は、操作
量u1 に基づいて磁気ヘッドが目的トラックに近づくに
つれて減速され、時刻t1にて操作量u2に切り替えられ
る。このブレーキ動作に必要な操作量u2 は、(2) 式お
よび(3) 式のKf、M、v0 、iのそれぞれを、アクチ
ュエータに代表される磁気ヘッド駆動手段の推力定数、
可動部質量、目的トラックへの到達時の速度、駆動電流
と読みかえて、ブレーキパルス電流iと、そのパルス幅
Tを(2) 式または(3) 式に基づいて決定すれば良い。
その間にu3 の値が演算されているので、時刻t2 にて
ブレーキ電流を終了した時点においても、u3 は0でな
い初期値をもって磁気ヘッド駆動手段87に加えられ
る。
【0036】実施例9.11は、本発明に係る光ディ
スク装置のトラックジャンプ機能を実現する手段の構成
図である。111は光ディスク、112はトラッキング
エラー検出手段、113はトラックジャンプパルス発生
手段、114はモード切り替え指令発生手段、115は
モード切り替え手段、116は光ビーム駆動手段、11
7は加速または減速パルス発生手段、118はトラッキ
ングサーボ系における安定化補償器である。図におい
て、光ディスク111のトラック中心位置r3 と、光ビ
ーム駆動手段の出力である光ビームの光ディスクの半径
方向への位置yとの差を、トラッキングエラー検出手段
112においてトラッキングエラー信号e3 として検出
し、トラッキングサーボ系における安定化補償器118
の出力である操作量u3によって光ビーム駆動手段11
6を駆動し、光ビームをトラック中心に追従させる。
【0037】例えば、光ビームを1トラック移動させる
ときには、トラックジャンプパルス発生手段113から
発生された加減速パルスu1 が光ビーム駆動手段116
に加えられ、光ビームが、トラックを横断して隣接トラ
ックに移動する。この間にトラッキングエラー信号e3
に基づいて加速または減速パルス発生手段117にて光
ビームのトラック横断速度を検出し、光ビームが目的ト
ラック中心に近づいて時に、この速度に応じた加速また
は減速パルスu2 を発生する。同時にモード切り替え指
令発生手段114の指令に基づいて、モード切り替え手
段115にて操作量uを、u1からu2に切り替える。そ
の後、光ビームの速度がトラッキングサーボ動作への移
行のために適切な値になったときに、再びu3 に切り替
えてトラッキングサーボ系を動作させる。
【0038】図12は、本実施例の動作説明図である。
図において、横軸は時間、縦軸は、トラッキングエラー
信号e3 、光ビームのトラック横断速度v、光ビーム駆
動手段の操作量uである。初めは、トラッキングサーボ
系が動作して、光ビームは、トラック中心に追従してい
るが、トラックジャンプパルスu1 が加えられると、光
ビームは隣接トラックへ移動し始める。ほぼ、半トラッ
ク移動した時点でジャンプパルスu1 は、加速から減速
に切り替わるが、その間にトラッキングエラー信号eの
値がe01からe02まで変化する間に、トラック横断速度
v0を例えば、 v0=(e01−e02)/(t1−t2)・・・・・・(6) として検出する。この速度が速すぎる場合には、光ビー
ムが隣接トラックに到達した際にトラッキングサーボ動
作への移行に失敗すると判断し、操作量u2 によって減
速パルスを発生し、これが光ビーム駆動手段116に加
えられる。そして十分減速された時刻t3にて、操作量
をu3に切り替えてトラッキングサーボ系を動作させ
る。
【0039】また、操作量u2 が選択されている間に、
安定化補償器118にてトラッキングサーボ系の操作量
u3 を計算しておき、トラッキングモードに切り替えた
直後の初期値として用いることで、行き過ぎ量の小さい
トラッキングサーボ動作を実現できる。また本実施例で
は、光ビームの1トラックジャンプ動作について説明し
たが、1トラックだけでなく、複数トラックをジャンプ
させるときにも同様の手法を適用できる。
【0040】実施例10.13は、2段アクチュエー
タによる速度制御系のブロック図である。図13におい
て、121は可動範囲が大きい第1のアクチュエータ、
122は該第1のアクチュエータ121に搭載されてい
る、可動範囲が小さい第2のアクチュエータ、123は
第2のアクチュエータの駆動指令発生手段、124は速
度検出手段、125は目標速度発生手段、216は速度
偏差検出手段、127は安定化補償器である。
【0041】図において、可動範囲が大きい第1のアク
チュエータ121の速度vact1と、該第1のアクチュエ
ータ121に搭載されている、可動範囲が小さい第2の
アクチュエータ122の速度vact2とのベクトル和が、
第2のアクチュエータの先端位置の速度vactとなる。
これを速度検出手段124にてvdetとして検出し、目
標速度発生手段125から発生された目標速度vref と
の差を、速度偏差検出手段126によってverr として
検出し、安定化補償器127の出力である、第1のアク
チュエータ駆動電流または電圧iact1によって第1のア
クチュエータ121が駆動制御される。
【0042】また、第1のアクチュエータの速度制御中
に、第2のアクチュエータ122の駆動指令発生手段1
23から、第2のアクチュエータを加速または減速する
指令iact2を発生することで、第2のアクチュエータの
速度を制御する。
【0043】図14は、図13に示した実施例の動作を
説明する図である。図14(a) は第1のアクチュエータ
121の駆動電流波形iact1、(b) は第2のアクチュエ
ータ122の駆動電流iact2、(c) は第1のアクチュエ
ータの移動速度vact1、(d)は第2のアクチュエータの
第1のアクチュエータに対する移動速度vact2、(e)
は第2のアクチュエータの先端部の移動速度vact で、
vact1とvact2のベクトル和、(f) は第2のアクチュエ
ータの第1のアクチュエータに対する位置xact2であ
る。
【0044】まず、第1のアクチュエータ121がiac
t1によって移動方向に加速され、速度vact1が大きくな
り、最高速度vmax1に達した後減速される。目的位置に
到達直前に、第2のアクチュエータ122を2段アクチ
ュエータの合成速度が減速する向き、すなわち第1のア
クチュエータ121の移動方向と逆方向に加速する。2
段アクチュエータの合成速度vact は、第1のアクチュ
エータの速度vact1だけを減速させたときよりも急激に
減速されている。図13(e) に示すように、第1のアク
チュエータ121だけを減速させれば、時刻t2 にて速
度がゼロになるが、第2のアクチュエータ122をも駆
動して第2のアクチュエータの先端位置の速度vact を
減速させることで、より早い時刻t1にてvactをゼロに
できる。
【0045】実施例11.実施例10に係る別の実施例
について述べる。例えば、光ディスク装置においては、
第1のアクチュエータとしてリニアモータが、第2のア
クチュエータとしてトラッキングアクチュエータが一般
的に用いられる。光ディスク装置のシーク動作時には、
第1のアクチュエータ121を減速中に、第2のアクチ
ュエータを第1のアクチュエータの移動方向と逆方向に
加速することで、第2のアクチュエータの先端位置の速
度vact は、急激に減速され、目的位置まですばやく移
動できる。2段アクチュエータの移動速度vact は、光
スポットのトラック横断速度vdet として検出される。
第2のアクチュエータの加速電流iact2として、電流値
i[A]、時間幅T[s]のパルス電流を考える。第2のアク
チュエータの可動部質量をM[kg]、発生加速度をα[m/s
2]、推力定数をKf[N/A]、発生推力F[N] とすると、
【0046】
【数2】
【0047】となり、実施例6にて示したものと同じと
なる。
【0048】実施例12.図15に、実施例10に係る
別の実施例の動作を示す。図15の(a)(b)(c)(d)(e)(f)
は、図14と同じである。まず、第1のアクチュエータ
121がiact1によって移動方向に加速され、速度vac
t1が大きくなり、最高速度に達した後減速される。第1
のアクチュエータ121を速度制御中に、一旦第2のア
クチュエータ122を時刻t0からt1の間に加減速し、
第2のアクチュエータが第1のアクチュエータの移動方
向に振れた状態で第1のアクチュエータの速度制御を続
け、実施例10と同様に目的位置に到達直前の時刻t2
からt3の間に、第2のアクチュエータ122を2段ア
クチュエータの合成速度が減速する向き、すなわち第1
のアクチュエータ121の移動方向と逆方向に加速す
る。2段アクチュエータの合成速度vact は、第1のア
クチュエータの速度vact1だけを減速させたときよりも
急激に減速されている。
【0049】図14(f)では、時刻t2にて第2のアクチ
ュエータの第1のアクチュエータに対する位置xact2
が、第1のアクチュエータの移動方向と逆方向に振れた
まま速度vactがゼロになっているが、図15(f)では、
第2のアクチュエータの第1のアクチュエータに対する
位置xact2が、ほぼゼロになった時刻t3 に目的位置に
到達している。
【0050】実施例13.図16に、実施例10に係る
別の実施例を示す。図13と、同一番号は同一のもので
ある。図15において、第1のアクチュエータの速度制
御中に第2のアクチュエータを加速する電流iact2は、
直前の目標速度vrefと検出速度vdetとの差であるver
r に基づいて、第2のアクチュエータ駆動指令発生手段
123から発生される。例えば、(2)式において、v0を
v0+verrと置き換えれば良く、なぜなら、verr>0
であればiact2は(2)式で計算した所定の値iよりも大
きく、verr<0であれば所定の値iよりも小さくなる
ため、その後の速度偏差verrを0に近づけられ、より
精度の良い速度制御を実現できる。
【0051】実施例14.図17に、2段アクチュエー
タによる位置制御系のブロック図を示す。図17におい
て、121、122は、図12と同じ。161は目標位
置発生手段、162および163は、位置制御系の安定
化補償器、164は制御モード切り替え指令発生手段、
165および166は制御モード切り替え指令発生手段
164の出力に基づいて、制御モードを切り替える手
段、167はブレーキ力発生手段、168は目標位置と
2段アクチュエータの先端の位置xactとの偏差を発生
する手段である。
【0052】図17において、第1のアクチュエータ1
21の位置xact1と、第2のアクチュエータの第1のア
クチュエータに対する位置xact2とのベクトル和xact
は、目標位置xref に一致するよう制御される。まず、
モード切り替え指令発生手段164から出力される指令
に基づいて、制御モード切り替え手段165は上側の経
路が、同じく166は下側の経路が選択される。このと
き、xactがxrefに追従するよう可動範囲の小さい第2
のアクチュエータ122単独でフィードバック位置制御
系を構成している。
【0053】この位置制御系の特性は、安定化補償器1
62の特性で決定され、位相進み補償器や位相遅れ補償
器などで構成される。同時に、位置制御偏差xerr は、
制御モード切り替え後の安定化補償器163にも入力さ
れ、2段アクチュエータ位置制御モードに使用される第
1のアクチュエータの操作量i12および第2のアクチュ
エータの操作量i21が演算され、2段アクチュエータ結
合位置制御モードへの切り替え直後の操作量の初期値と
して使用される。
【0054】通常、位置制御モードに移行した瞬間に
は、第1または第2のアクチュエータは初速度を有して
おり、第2のアクチュエータ122によって位置制御を
行うと同時に、第1のアクチュエータ121には、位置
制御モードに移行した瞬間の初速度を打ち消すためのブ
レーキ力i11が、ブレーキ力発生手段167から加えら
れる。
【0055】このブレーキ力は、第1のアクチュエータ
の初速度がv0 であるとすると、このv0 を打ち消して
第1のアクチュエータ121を停止させるためのブレー
キ電流として例えば電流値i[A]、時間幅T[s]のパルス
電流を考える。第2のアクチュエータの可動部質量をM
[kg]、発生加速度をα[m/s2]、推力定数をKf[N/A]、発
生推力F[N]とすると、前述の(2)式でiおよびTが決定
される。
【0056】モード切り替え指令発生手段164から
は、第1のアクチュエータ121がほぼ停止した瞬間
に、制御モードの切り替え指令を発生し、モード切り替
え手段165を下側に、モード切り替え手段166を上
側に切り替える。すなわち、第1のアクチュエータ12
1と第2のアクチュエータ122はともに、位置制御偏
差xerr に基づいて安定化補償器163にて決定された
操作量i12とi22によって駆動制御される。例えば、安
定化補償器163は、制御偏差xerr を低周波と高周波
に帯域分離し、第1のアクチュエータ121と第2のア
クチュエータ122に伝達する。
【0057】従来は、2段アクチュエータ位置制御モー
ドだけを有していたので、第1のアクチュエータの初速
度が大きい場合、位置制御モード切り替え直後に第1の
アクチュエータが目的位置から大きく行き過ぎ、第2の
アクチュエータも第1のアクチュエータに引きずられて
大きな行き過ぎ量が発生する。目標位置xref の検出範
囲が狭い場合は、第2のアクチュエータの先端位置xac
t の位置決めに失敗していたが、上述のように、一旦第
2のアクチュエータ単独での位置制御モードを実行する
ことで、第1のアクチュエータの初速度が大きく、第1
のアクチュエータが大きく行き過ぎた場合でも、第2の
アクチュエータの先端位置は、確実に目的位置に位置決
めできる。第2のアクチュエータ停止後に、2段アクチ
ュエータ結合位置制御モードに切り替えることで、安定
に位置制御動作を続行できる。
【0058】実施例15.実施例14の別の実施例とし
て、光ディスク装置の2段アクチュエータ結合トラッキ
ングサーボ系に適用した場合について、同じく図17に
基づいて説明する。第1のアクチュエータ121として
リニアモータが、第2のアクチュエータ122としてト
ラッキングアクチュエータが一般的に用いられる。16
1は、光ディスクであり、xrefは、トラック中心位置
になる。xactは、光ビームの先端位置で、オフトラッ
ク量xerr をトラッキングエラー検出手段168にて検
出する。安定化補償器163は、例えば図21の位相補
償回路と結合補償回路を合成して実現できる。動作は、
実施例14と同じである。
【0059】以上の、実施例で述べた安定化補償器、モ
ード切り替え指令発生手段、モード切り替え手段など
は、すべて電子回路などのハードウェアで実現しても良
いし、ディジタル信号処理プロセッサなどに実装された
ソフトウェアで実現しても良い。
【0060】
【発明の効果】本発明の第の発明によれば、ディスク
装置の2段アクチュエータ制御装置において、可動範囲
の大きい第1のアクチュエータの速度制御中に、可動範
囲の小さな第2のアクチュエータを、第1のアクチュエ
ータの移動方向と逆方向に加速するように構成したの
で、2段アクチュエータの先端部を急激に減速すること
ができ、素早く位置決めできる。また、2段アクチュエ
ータ制御装置において、可動範囲の大きい第1のアクチ
ュエータの速度制御中に、可動範囲の小さな第2のアク
チュエータを、第1のアクチュエータの移動方向と逆方
向に加速する際に、第1のアクチュエータの加速度およ
び加速時間を、その直前の第1のアクチュエータの速度
制御偏差に基づいて決定するように構成すれば、2段ア
クチュエータの先端部の速度を安定に制御でき、その後
の2段アクチュエータトラッキングモードへの移行の成
功率が向上する。
【0061】本発明の第の発明によれば、ディスク装
置の2段アクチュエータ制御装置において、一旦可動範
囲の小さな第2のアクチュエータ単独で位置制御を行
い、同時に第1のアクチュエータが有する初速度を打ち
消すように第1のアクチュエータにブレーキパルスを加
え、その後2段アクチュエータ結合位置制御モードへ移
行するように構成したので、第1のアクチュエータが大
きな初速度を有し、位置制御時に大きく行き過ぎても2
段アクチュエータ結合位置制御モードへの移行に成功す
る。また、第2のアクチュエータ単独で位置制御を行っ
ている間に、2段アクチュエータ結合位置制御モードの
安定化補償器の状態量を演算するように構成すれば、2
段アクチュエータ結合位置制御モードに切り替えた直後
の過渡応答波形の行き過ぎ量が小さく、安定に2段アク
チュエータ結合位置制御モードの動作が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1に基づくモード切り替え制
御装置を示すブロック図である。
【図2】 本発明の実施例2に基づくモード切り替え制
御装置を示すブロック図である。
【図3】 本発明の実施例3および5に基づくモード切
り替え制御装置を示すブロック図である。
【図4】 本発明の実施例4に基づくモード切り替え制
御装置を示すブロック図である。
【図5】 本発明の実施例6に基づく光ディスク装置の
フォーカシングサーボ引き込み系を示すブロック図であ
る。
【図6】 本発明の実施例6に基づく光ディスク装置の
フォーカシングサーボ引き込み系の動作を示す波形図で
ある。
【図7】 本発明の実施例6に基づく光ディスク装置の
フォーカシングサーボ引き込み動作を示すフォーカシン
グエラー波形の図である。
【図8】 本発明の実施例7に基づく光ディスク装置の
フォーカシングサーボ引き込み系の動作を示す波形図で
ある。
【図9】 本発明の実施例8に基づく磁気ディスク装置
のシーク制御系を示すブロック図である。
【図10】 本発明の実施例8に基づく磁気ディスク装
置のシーク制御系の動作を示す波形図である。
【図11】 本発明の実施例9に基づく光ディスク装置
のトラックジャンプ制御系を示すブロック図である。
【図12】 本発明の実施例9に基づく光ディスク装置
のトラックジャンプ動作を示す波形図である。
【図13】 本発明の実施例10に基づく2段アクチュ
エータによる速度制御系を示すブロック図である。
【図14】 本発明の実施例10に基づく2段アクチュ
エータによる速度制御動作を示す波形図である。
【図15】 本発明の実施例12に基づく2段アクチュ
エータによる速度制御動作を示す波形図である。
【図16】 本発明の実施例13に基づく2段アクチュ
エータによる速度制御系を示すブロック図である。
【図17】 本発明の実施例14に基づく2段アクチュ
エータによる位置制御系を示すブロック図である。
【図18】 従来の光ディスク装置のフォーカシングサ
ーボ系の引き込み動作を示す波形図である。
【図19】 従来の光ディスク装置のトラックジャンプ
動作を示す波形図である。
【図20】 従来の磁気ディスク装置のシーク制御動作
を示す波形図である。
【図21】 従来の光ディスク装置のシーク制御系と2
段アクチュエータ結合トラッキングサーボ系を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
1 第1の制御モードにおける操作量決定手段 2 第2の制御モードにおける操作量決定手段 3 第3の制御モードにおける操作量決定手段 4 操作量切り替え手段 5 操作量切り替え指令発生手段 6 制御対象 7 制御系の状態量検出手段 8 第1の制御モードにおける目標値発生手段 9 第1の制御モードにおける制御偏差演算手段 10 第3の制御モードにおける目標値発生手段 11 第3の制御モードにおける制御偏差演算手段 51 フォーカシングアクチュエータ 52 フォーカシングエラー検出手段 53 光ビームの合焦点位置をサーチするためのフォー
カシングアクチュエータ駆動電圧発生手段 54 光ビームのサーチ速度検出手段 55 フォーカシングアクチュエータ加減速指令発生手
段 56 フォーカシングサーボ系の安定化補償器 57 フォーカシングサーボ系におけるモード切り替え
指令発生手段 58 フォーカシングサーボ系におけるモード切り替え
手段 81 シーク動作のための目標速度発生手段 82 速度偏差検出手段 83 速度検出手段 84 速度制御系の安定化補償器 85 シーク制御系における制御モード切り替え指令発
生手段 86 シーク制御系における制御モード切り替え手段 87 磁気ヘッド駆動手段 88 ブレーキ電流発生手段 89 磁気ディスク 90 位置偏差検出手段 91 トラッキングサーボ系における安定化補償器 111 光ディスク 112 トラッキングエラー検出手段 113 トラックジャンプパルス発生手段 114 トラックジャンプ制御系におけるモード切り替
え指令発生手段 115 トラックジャンプ制御系におけるモード切り替
え手段 116 光ビーム駆動手段 117 加速または減速パルス発生手段 118 トラッキングサーボ系における安定化補償器 121 可動範囲が大きい第1のアクチュエータ 122 可動範囲が小さい第2のアクチュエータ 123 第2のアクチュエータ駆動指令発生手段 124 速度検出手段 125 目標速度発生手段 126 速度偏差検出手段 127 速度制御系における安定化補償器 161 目標位置発生手段 162 第2のアクチュエータ単独位置制御系の安定化
補償器 163 2段アクチュエータ結合位置制御系の安定化補
償器 164 制御モード切り替え指令発生手段 165 第2のアクチュエータにおける制御モード切り
替え手段 166 第1のアクチュエータにおける制御モード切り
替え手段 167 ブレーキ力発生手段 168 目標位置と2段アクチュエータ先端位置との位
置偏差発生手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 良喜 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社産業システム研究所内 Fターム(参考) 5D088 PP01 PP02 RR01 TT10 UU01 5D096 TT01 5D117 AA02 DD02 EE02 EE20 EE24 GG00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動範囲が大きい第1のアクチュエータ
    と、第1のアクチュエータに、可動範囲が小さい第2の
    アクチュエータが搭載され、第2のアクチュエータの先
    端位置または速度を制御する2段アクチュエータ制御装
    置を備えたディスク装置において、第1のアクチュエー
    タを速度制御中に、第2のアクチュエータを第1のアク
    チュエータの移動方向と同方向または逆方向に駆動する
    ことで、第2のアクチュエータの先端部を加速または減
    速することを特徴とするディスク装置。
  2. 【請求項2】 可動範囲が大きい第1のアクチュエータ
    と、第1のアクチュエータに、可動範囲が小さい第2の
    アクチュエータが搭載され、第1及び第2のアクチュエ
    ータを駆動することにより、第2のアクチュエータの先
    端位置または速度を制御する2段アクチュエータ制御装
    置を備えたディスク装置において、第1のアクチュエー
    タを移動後に、目的位置に第2のアクチュエータ先端部
    が到達した直後、第2のアクチュエータ単独で第2のア
    クチュエータ先端部を位置決めする手段と、同時に第1
    のアクチュエータにブレーキ力を加える手段と、ブレー
    キ力印加終了後、第1及び第2のアクチュエータによる
    位置決め制御系に切り替えることを特徴とするディスク
    装置。
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