JP2002139389A - 荷重測定用センシング素子 - Google Patents

荷重測定用センシング素子

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JP2002139389A
JP2002139389A JP2000330188A JP2000330188A JP2002139389A JP 2002139389 A JP2002139389 A JP 2002139389A JP 2000330188 A JP2000330188 A JP 2000330188A JP 2000330188 A JP2000330188 A JP 2000330188A JP 2002139389 A JP2002139389 A JP 2002139389A
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plate
sensing element
load
load sensor
flexible substrate
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Application number
JP2000330188A
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Inventor
Toshio Honma
敏男 本間
Takeshi Abe
毅 阿部
Yasushi Yamamoto
靖司 山本
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Nagano Keiki Co Ltd
Original Assignee
Nagano Keiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 荷重測定用センシング素子の結線作業を簡易
化すると共に荷重センサを保護する。 【解決手段】 センシング素子の支持体である板状部材
(1)の長手方向(X)の中央部付近に薄膜歪みゲージ
からなる荷重センサ(2)を設け、この荷重センサ
(2)に対し信号を入出力するフレキシブル基板(3)
の一端部(3a)を板状部材(1)の中央部付近に荷重
センサ(2)を覆うように接着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷重測定用センシ
ング素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば車両の積載重量を測定する
には、車両自体に搭載して荷重を測定するセンシング素
子が用いられている。特開平8−313332号公報が
開示するセンシング素子は、表面が絶縁膜で覆われた板
状部材の中央部に荷重センサを配設してなるもので、荷
重センサは板状部材の長手方向及び幅方向のいずれとも
45°に交差する四つの抵抗体を正方形に接続した抵抗
部と、各抵抗体の接続箇所に配置された四つの端子部と
で構成されている。四つの抵抗体はブリッジ接続され、
これら抵抗体同士の接続箇所のうち一方の対角線上の二
つの接続箇所間に電圧を印加することで、他方の対角線
上の二つの接続箇所間に発生する電位差が板状部材に生
じる剪断応力に応じて変化するようになっている。
【0003】車両にかかる荷重等で剪断力が板状部材の
幅方向に沿うように作用すると、荷重センサの抵抗値が
変化し、上記電位差が変化し、これにより荷重の大きさ
が検出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のセンシング素子
は、荷重センサに対し電圧を印加したり荷重センサから
信号を出力したりするための四つの第二の端子部を荷重
センサの近傍に有し、第二の端子部の近傍に第三の端子
部を有する。第二の端子部は板状部材上において荷重セ
ンサから長手方向に少しばかり離れた箇所に配置され、
第三の端子部は第二の端子部から長手方向に少しばかり
離れた箇所に形成される。そして、各第二の端子部はボ
ンディングワイヤにより第三の端子部に夫々電気的に接
続され、第三の端子部の各々には導線が接続され、各導
線は板状部材の一端からセンシング素子外へと伸びる。
【0005】第三の端子部及び第四の端子部を小さな板
状部材の上に設けなければならず、また小さな板状部材
の上で電線を接続しなければならないので、配線作業が
面倒である。また、配線作業の際は荷重センサの箇所が
剥き出しになるので損傷を受けるおそれがある。また、
電線が板状部材の端へと伸びているので、センシング素
子を荷重測定箇所に固定する際に邪魔になるという問題
もある。
【0006】本発明は、上記従来のセンシング素子の有
する欠点を解決する手段を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、センシング素子の支持体で
ある板状部材(1)の長手方向(X)の中央部に薄膜歪
みゲージからなる荷重センサ(2)が設けられ、この荷
重センサ(2)に対し信号を入出力するフレキシブル基
板(3)の一端部(3a)が上記板状部材(1)の中央
部付近に上記荷重センサ(2)を覆うように接着された
荷重測定用センシング素子を採用する。
【0008】この請求項1に係る発明によれば、荷重セ
ンサ(2)がフレキシブル基板(3)で覆われるので、
配線作業等センシング素子の組立作業の際に荷重センサ
(2)が保護され損傷を受けない。また、荷重センサ
(2)に対する信号の入出力のための結線作業が簡易化
される。
【0009】また、請求項2に係る発明は、上記フレキ
シブル基板(3)の導線部(10a,10b,10c,1
0d)が略L字形に連なっており、また、フレキシブル
基板(3)が上記板状部材(1)の側縁を横切るように
引き出された請求項1に記載の荷重測定用センシング素
子を採用する。
【0010】この請求項2に係る発明によれば、センシ
ング素子の固定作業等において板状部材(1)の両端
(1a,1b)を荷重測定位置に固定する場合にフレキ
シブル基板(3)が邪魔にならず、従ってセンシング素
子の固定作業を円滑化することができる。
【0011】また、請求項3に係る発明は、上記フレキ
シブル基板(3)が熱融着性接着剤(9)により上記板
状部材(1)の中央部に接着された請求項1又は請求項
2に記載の荷重測定用センシング素子を採用する。
【0012】この請求項3に係る発明によれば、予めフ
レキシブル基板(3)に熱融着性接着剤層を形成してお
くことにより、フレキシブル基板(3)を板状部材
(1)に簡易に接着することができる。
【0013】また、請求項4に係る発明は、上記荷重セ
ンサ(2)が、上記板状部材(1)の表面に形成された
絶縁領域(4)上で導電性材料からなる四本の抵抗体
(6a,6b,6c,6d)をブリッジ接続し、これら
抵抗体(6a,6b,6c,6d)どうしの接続箇所
(6e,6f,6g,6h)のうち一方の対角線上の二
つの接続箇所(6e,6g)間に電圧を印加することで
他方の対角線上の二つの接続箇所(6f,6h)間に発
生する電位差が上記板状部材(1)に作用する圧縮力又
は引張力に応じて変化するように構成されており、上記
四つの抵抗体(6a,6b,6c,6d)のうち二つの
抵抗体(6a,6c)が上記板状部材(1)の長手方向
(X)に間隔を置いて対向すると共に、他の二つの抵抗
体(6b,6d)が幅方向(Y)に間隔を置いて対向す
るように上記絶縁領域(4)上に配置されていることを
特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の荷
重測定用センシング素子を採用する。
【0014】この請求項4に係る発明によれば、板状部
材(1)に加わる圧縮力又は引張力を抵抗体(6b,6
d)に及ぼし抵抗体(6b,6d)の抵抗値を変化させ
ることができるので、荷重を適正に検出することができ
る。
【0015】また、請求項5に係る発明は、上記導電性
材料が、半導体薄膜により抵抗体(6a,6b,6c,
6d)として形成された請求項4に記載の荷重測定用セ
ンシング素子を採用する。
【0016】この請求項5に係る発明によれば、抵抗体
(6a,6b,6c,6d)を半導体薄膜とするので、
金属薄膜抵抗などと比べ、同一歪みに対してより大きな
出力変化を得ることが出来る。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0018】図1乃至図3に示すように、荷重測定用セ
ンシング素子は、支持体である略長方形の板状部材1
と、板状部材1の長手方向Xの中央部付近に形成された
荷重センサ2と、板状部材1の中央部に連結されるフレ
キシブル基板3とを備えている。
【0019】板状部材1は、例えば鋼板を略長方形に打
ち抜くことにより形成される。板状部材1の表面にはシ
リコン酸化物等の絶縁膜の被着による絶縁領域4が形成
される。板状部材1における長手方向Xの中央部はその
両側に切欠5が形成されることにより幅が狭くなってい
る。板状部材1は望ましくはステンレス鋼板で作られ、
より望ましくはマルテンサイト系の析出硬化形ステンレ
ス鋼であって17Cr−4Ni−4Cu−0.06C−
0.25Nb(数字は重量%)の組成のもの(SUS6
30)で作られる。この組成のステンレス鋼を用いるこ
とで低温側での温度特性が向上する。
【0020】また、板状部材1はその長手方向Xの両端
で荷重測定箇所に溶接等により固定されるが、X方向に
作用する圧縮力により座屈を生じないような形状に形成
される。板状部材1が圧縮力により撓んだり座屈を生じ
たりすると歪みを適正に検出することができない。ま
た、打ち抜き加工や溶接をしやすくするため望ましくは
圧縮力により座屈を生じない程度に薄く形成される。
【0021】座屈を生じないような板状部材1の最小厚
さhは、例えば次に示すオイラーの式により求めること
ができる。
【0022】 σ=n・(π2・E・I)/(A・L2) (式1) 式1において、σは座屈応力(MPa)、nは固定係数
(両端固定の場合:n=4)、Eは板状部材1の材料の
縦弾性係数(MPa)、Iは断面2次モーメント(mm4)、
Lは板状部材1の長手方向の長さ(mm)、Aは板状部材
1の幅方向Yの横断面積(mm2)である。
【0023】上式に、SUS630の2%耐力としてσ
≦883(MPa)、板状部材1の矩形横断面の高さ(板
状部材の厚さ)h、幅bとしてI=bh3/12を代入
すると、次式が求まる。
【0024】 883≦n・(π2・E・bh3/12)/(bh・L2) ≦n・π2・E・h2/(12・L2) h≧L・((883・12)/(n・π2・E))1/2 (式2)
【0025】ここで、固定係数n=4、SUS630の縦
弾性係数E=196200(MPa)、L=20(mm)と
し、式2へ代入すると、次式が求まる。 h≧0.037・L h≧0.74 (式3) その結果、h≧0.74(mm)となり、板状部材1の厚
さは0.74(mm)となる。従って、板状部材1の厚さ
は0.74(mm)よりも小さくならない程度の薄さであ
れば、圧縮力を受けても座屈を生じることなく荷重の大
きさに応じて伸縮することになる。
【0026】荷重センサ2は薄膜歪みゲージであり、よ
り具体的には多結晶シリコン半導体であって、図2及び
図4に示すように、板状部材1の長手方向Xの中央部の
幅が狭くなった箇所に設けられる。この中央部の片面に
は例えばシリコン酸化膜からなる絶縁領域4が形成さ
れ、この絶縁領域4上に荷重センサ2が形成される。
【0027】この荷重センサ2は、図5(A)(B)に
示すように、半導体薄膜からなる四本の抵抗体6a,6
b,6c,6dをブリッジ接続し、これら抵抗体6a,
6b,6c,6d同士の接続箇所のうち一方の対角線上
の二つの接続箇所間に電圧を印加することで他方の対角
線上の二つの接続箇所間に発生する電位差が板状部材1
に長手方向Xに作用する圧縮力又は引張力の大きさに応
じて変化するように構成される。
【0028】四本の抵抗体6a,6b,6c,6dは、
等しい長さ及び幅で細長く形成され、正方形を呈するよ
うに端部同士がつながれている。また、四つの抵抗体6
a,6b,6c,6dのうち二つの抵抗体6a,6cが
板状部材1の長手方向Xに間隔を置いて対向すると共
に、他の二つの抵抗体6b,6dが幅方向Yに間隔を置
いて対向するように配置されている。四本の抵抗体6
a,6b,6c,6d間の四つの接続箇所には、夫々端
子部6e,6f,6g,6hが設けられている。すなわ
ち、抵抗体6a,6b同士、抵抗体6b,6c同士、抵
抗体6c,6d同士、抵抗体6d,6a同士の間に、各
端子部6e,6f,6g,6hが、抵抗体6a,6b,
6c,6dを電気的に接続するように設けられている。
各端子部6e,6f,6g,6hは略正方形に形成さ
れ、各辺が板状部材1の長手方向Xと幅方向Yに平行に
伸びている。そして、抵抗体6a,6bの接続箇所に配
設された端子部6eと、抵抗体6c,6dの接続箇所に
配設された端子部6gとの間に、作動用電源Bから電圧
Vが印加されると、抵抗体6b,6cの接続箇所に配設
された端子部6fと、抵抗体6d,6aの接続箇所に配
設された端子部6hとの間から出力される信号Sの大き
さが、板状部材1の長手方向Xにかかる荷重に応じて変
化する半導体抵抗ブリッジを構成している。
【0029】図4に示すように、上記四つの端子部6
e,6f,6g,6hからは例えば金(Au)で形成さ
れる導線部7a,7b,7c,7dが引き出され、各導
線部7a,7b,7c,7dの端に第二の端子部8a,
8b,8c,8dが設けられる。第二の端子部8a,8
b,8c,8dは板状部材1における荷重センサ2の近
傍に幅方向Yに沿って一列に配置される。
【0030】フレキシブル基板3は、荷重センサ2に対
し信号を入出力するためのものであり、図3に示すよう
に、このフレキシブル基板3の一端部3aが板状部材1
の中央部に荷重センサ2の上から接着剤9により接着さ
れている。荷重センサ2がフレキシブル基板3の一端部
3aにより覆われる結果、荷重センサ2はフレキシブル
基板3により保護される。
【0031】フレキシブル基板3は、可撓性シート又は
フィルムを基材として構成され、図7及び図8に示すよ
うに、一端部3aと中間部3bとが略L字形に連なるよ
うに形成されている。このフレキシブル基板3は、図2
に示すように、その一端部3aが板状部材1の上に接着
され、中間部3bが板状部材1の側縁を横切るように板
状部材1外へ引き出される。これにより、板状部材1の
端にフレキシブル基板3がかからなくなるので、センシ
ング素子の固定作業が円滑化される。
【0032】フレキシブル基板3は、例えばポリアミド
樹脂のフィルムを基材とし、図7に示すように、その表
面に銅箔からなる四本の導線部10a,10b,10
c,10dを積層することにより形成される。各導線部
10a,10b,10c,10dはフレキシブル基板3
上をその一端部3aから中間部3bを経て他端部3cへ
と伸び、一端部3a上において第三の端子部11a,1
1b,11c,11dが形成され、他端部3c上におい
て第四の端子部12a,12b,12c,12dが形成
されている。フレキシブル基板3の表面は、第三と第四
の端子部11a,11b,11c,11d,12a,1
2b,12c,12dの表面を除き、全てソルダーレジ
スト層(図示せず)で被覆されている。また、図8に示
すように、フレキシブル基板3の一端部3aの裏面に
は、接着剤9の皮膜が形成されている。接着剤9の皮膜
は一端部3aの裏面の全面にベタで形成してもよく、ド
ット状に形成してもよい。接着剤9としては各種のもの
を用いることができるが望ましくは熱融着性接着剤が用
いられ、この熱融着性接着剤がポリアミド樹脂のフィル
ムの一端部3aの裏面に予め配置されている。熱融着性
接着剤は、例えばフィルム状接着剤(成分例:ポリイミ
ドシロキサン85〜95%、エポキシ樹脂4〜10%、
密着助剤1〜5%)を用いることができる。フレキシブ
ル基板3の一端部3aを板状部材1の中央部に荷重セン
サ2の上から当てた上で、電気熱線等で加熱した加熱板
(図示せず)を押し付けると、接着剤9が溶けてフレキ
シブル基板3の一端部3aが板状部材1の中央部に接着
される。発明者の行った試験によれば、荷重センサ2は
接着時の加熱によって影響を受けることはなく、また、
フレキシブル基板3の存在によってその荷重測定に影響
をうけることはないことが明らかになった。
【0033】図2に示すように、フレキシブル基板3が
板状部材1に接着された後、フレキシブル基板3の一端
部3a上の第三の端子部11a,11b,11c,11
dは板状部材1の上の第二の端子部8a,8b,8c,
8dに夫々ボンディングワイヤ13により電気的に接続
される。その際荷重センサはすでにフレキシブル基板で
覆われているので、ボンディングワイヤの結線時に損傷
を受けない構造となっている。
【0034】このフレキシブル基板3が貼着されたセン
シング素子のボンディングワイヤ13の箇所にはボンデ
ィングワイヤ保護剤が塗布され、更に板状部材1、荷重
センサ2及びフレキシブル基板3の一端部3aの上から
ポッティング剤が塗布され、最後にセンシング素子の上
から保護カバー17(図9参照)が被せられる。
【0035】このセンシング素子は、図9に示すよう
に、例えば車両の荷重を計測する場合は荷重測定箇所で
ある車両の後車軸に取り付けられる。板状部材1はその
長手方向Xが荷重測定箇所に掛かる引張力又は圧縮力の
方向に平行に即ち車幅方向Mに沿うように取り付けられ
る。後車軸14は、駆動軸14a、この駆動軸14aを
取り巻く後車軸管14b、後車軸管14bに軸受15を
介し支持される後輪ドラム16等を有しており、車両重
量はすべて後車軸管14bが負担し、駆動軸14aは軸
受15を介して後車軸管14bで支えられつつトルクを
伝えるのみである。このため車両の自重及び積荷重量が
後車軸14に作用すると後車軸管14bが上方に反り返
るように撓み、後車軸管14bの上面には圧縮力が作用
し、後車軸管14bの下面には引張力が作用することに
なる。この実施の形態では板状部材1は後車軸管14b
の上面に取り付けられることから長手方向Xに圧縮力を
受けることになる。もちろん各板状部材1は後車軸管1
4bの下面に取り付けてもよく、その場合は長手方向X
に引張力を受けることになる。後車軸管14bの中央部
に設けられる差動歯車のカバー部(図示せず)上にも取
り付けることができる。また、図示しないが前車軸も車
両重量で撓む箇所を有しており、この撓む箇所の上面又
は下面にもセンシング素子を取り付けてもよい。
【0036】各板状部材1はその長手方向Xの両端すな
わち二点1a,1bで車軸14に望ましくは溶接により
固定される。これにより板状部材1には二つの点状溶接
部が形成される。このように溶接により固定すると、接
着剤、ネジ、ピン等の他の固定手段を用いた場合に比
し、反復荷重を受けても再現性が損なわれず、歪み伝達
能力も高い。溶接は具体的にはタングステンイナートガ
ス(TIG)溶接による。また、このように二点で固定
すると、三点以上の多点で固定する場合に比し、センシ
ング素子に捩れ方向の溶接応力が生じないようにする事
ができ、安定した歪み検出を行うことができる。また、
溶接するべき二点は荷重センサ2から最も離れた個所で
あり、荷重センサ2に対する伝熱による影響が防止され
る。
【0037】センシング素子から引き出されたフレキシ
ブル基板3の他端部3c上の第四の端子部12b,12
dは図5(B)に示すように電源Bに接続される。ま
た、他の第四の端子部12a,12cは図示しない制御
装置に接続される。
【0038】次に、上記構成のセンシング素子の作用に
ついて説明する。
【0039】例えば車両にかかる荷重で車軸14が撓む
と、センシング素子の板状部材1が長手方向Xで圧縮さ
れる。すると、荷重センサ2は、図6に示すように、板
状部材1の長手方向Xにおいて対向する一対の抵抗体6
a,6cは元の寸法から変わらないが、板状部材1の幅
方向Yにおいて対向する一対の抵抗体6b,6dが元の
寸法から同じ長さずつそれぞれ縮んで、抵抗体6a,4
cの抵抗値R6a,R6cは元の値から変わらないものの、
抵抗体6b,6dの抵抗値R6b,R6dが元の値から同じ
値ずつそれぞれ下がる。これにより、端子部6fに現れ
る電位V6f=V×{R6b/(R6b+R6c)}が元の値か
ら下がると共に、端子部6hに現れる電位V6h=V×
{R6a/(R6a+R6d)}が元の値から上がり、従っ
て、端子部6f,6h間の電位差V6f−V6hが、元の値
から変化する。このため、車両にかかる荷重等で車軸1
4が反り返るように撓むと、荷重センサ2の出力が元の
値から変化する。この出力の変化は荷重の増減に比例す
る。
【0040】各荷重センサ2からの信号はフレキシブル
基板3の導線部10a,10c及び端子部12a,12
cを介し図示しない制御装置に入力され、制御装置は各
荷重センサ2からの信号に基づいて車両の重量を演算
し、例えば積荷の重量が制限重量を越えると運転席等に
設けられた警報器を作動させる。
【0041】なお、上記実施の形態ではセンシング素子
を固定する荷重測定箇所を車軸として説明したが、その
他射出成形機のピストン、貯留タンクの壁面等にも本発
明のセンシング素子を固定し、それらに掛かる荷重を測
定することもできる。
【0042】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、センシン
グ素子の支持体である板状部材の長手方向の中央部付近
に薄膜歪みゲージからなる荷重センサが設けられ、この
荷重センサに対し信号を入出力するフレキシブル基板の
一端部が上記板状部材の中央部に上記荷重センサの上か
ら接着された荷重測定用センシング素子であるから、荷
重センサはフレキシブル基板で覆われ、センシング素子
の組立作業等において損傷を受けない。また、フレキシ
ブル基板を荷重センサに結線するだけで済むので、荷重
センサに対する信号の入出力のための結線作業が簡易化
される。
【0043】また、請求項2に係る発明によれば、請求
項1に記載の荷重測定用センシング素子において、フレ
キシブル基板の導線が略L字形に連なり、また、中間部
が板状部材の側縁を横切るように引き出されたことか
ら、センシング素子の固定作業等において板状部材の両
端を荷重測定位置に固定する場合にフレキシブル基板が
邪魔にならないようにすることができ、センシング素子
の固定作業を円滑化することができる。
【0044】また、請求項3に係る発明によれば、請求
項1又は請求項2に記載の荷重測定用センシング素子に
おいて、フレキシブル基板を熱融着性接着剤により板状
部材の中央部に接着することから、予めフレキシブル基
板に熱融着性接着剤層を形成しておくことにより、フレ
キシブル基板を板状部材に簡易に接着することができ
る。
【0045】また、請求項4に係る発明は、請求項1乃
至請求項3のいずれかに記載の荷重測定用センシング素
子において、荷重センサが、板状部材の表面に形成され
た絶縁領域上で導電性材料からなる四本の抵抗体をブリ
ッジ接続し、これら抵抗体どうしの接続箇所のうち一方
の対角線上の二つの接続箇所間に電圧を印加することで
他方の対角線上の二つの接続箇所間に発生する電位差が
板状部材に作用する圧縮力又は引張力に応じて変化する
ように構成されており、四つの抵抗体のうち二つの抵抗
体が板状部材の長手方向に間隔を置いて対向すると共
に、他の二つの抵抗体が幅方向に間隔を置いて対向する
ように絶縁領域上に配置されていることから、板状部材
に加わる圧縮力又は引張力を抵抗体に及ぼし抵抗体の抵
抗値を変化させることができるので、荷重を適正に検出
することができる。また、請求項5に係る発明によれ
ば、請求項4に記載の抵抗体を半導体薄膜とすることに
より、金属薄膜抵抗などと比べ、同一歪みに対してより
大きな出力変化を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る荷重測定用センシング素子の斜視
図である。
【図2】図1に示す荷重測定用センシング素子の平面図
である。
【図3】図2中III−III線矢視断面図である。
【図4】図1に示すセンシング素子からフレキシブル基
板を除いて示す平面図である。
【図5】(A)は荷重センサの拡大平面図、(B)は等
価回路図である。
【図6】車軸の撓みに伴い変形した荷重センサを示す拡
大平面図である。
【図7】フレキシブル基板の表面図である。
【図8】フレキシブル基板の裏面図である。
【図9】荷重測定用センシング素子を車軸に取り付けた
状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1…板状部材 2…荷重センサ 3…フレキシブル基板 3a…フレキシブル基板の一端部 3b…フレキシブル基板の中間部 4…絶縁領域 6a,6b,6c,6d…抵抗体 6e,6f,6g,6h…端子部 9…接着剤 X…板状部材の長手方向 Y…板状部材の幅方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 靖司 東京都大田区東馬込1−30−4 長野計器 株式会社内 Fターム(参考) 2F049 BA04 BA13 CA07 CA09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 センシング素子の支持体である板状部材
    の中央部付近に薄膜歪みゲージからなる荷重センサが設
    けられ、この荷重センサに対し信号を入出力するフレキ
    シブル基板の一端部が上記荷重センサを覆うように接着
    されたことを特徴とする荷重測定用センシング素子。
  2. 【請求項2】 上記フレキシブル基板の導線が略L字形
    に連なっており、また、フレキシブル基板が上記板状部
    材の側縁を横切るように引き出されたことを特徴とする
    請求項1に記載の荷重測定用センシング素子。
  3. 【請求項3】 上記フレキシブル基板が熱融着性接着剤
    により上記板状部材の中央部に接着されたことを特徴と
    する請求項1又は請求項2に記載の荷重測定用センシン
    グ素子。
  4. 【請求項4】 上記荷重センサは、上記板状部材の表面
    に形成された絶縁領域上で導電性材料からなる四本の抵
    抗体をブリッジ接続し、これら抵抗体どうしの接続箇所
    のうち一方の対角線上の二つの接続箇所間に電圧を印加
    することで他方の対角線上の二つの接続箇所間に発生す
    る電位差が上記板状部材に作用する圧縮力又は引張力に
    応じて変化するように構成されており、上記四つの抵抗
    体のうち二つの抵抗体が上記板状部材の長手方向に間隔
    を置いて対向すると共に、他の二つの抵抗体が幅方向に
    間隔を置いて対向するように上記絶縁領域上に配置され
    ていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれ
    かに記載の荷重測定用センシング素子。
  5. 【請求項5】 上記導電性材料は、半導体薄膜により抵
    抗体として形成されたことを特徴とする請求項4に記載
    の荷重測定用センシング素子。
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