JP2002138970A - ギヤポンプ - Google Patents

ギヤポンプ

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JP2002138970A JP2000336651A JP2000336651A JP2002138970A JP 2002138970 A JP2002138970 A JP 2002138970A JP 2000336651 A JP2000336651 A JP 2000336651A JP 2000336651 A JP2000336651 A JP 2000336651A JP 2002138970 A JP2002138970 A JP 2002138970A
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信樹 永見
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Katsunori Takahashi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸受をフリーな状態に保つとともに、冷却媒
体漏れや溶融樹脂漏れに対する信頼性の向上を図った高
粘度液搬送用のギヤポンプを提供する。 【解決手段】 ギヤポンプのボディ1に一対のギヤロー
タ2が軸受6を介して支持され、該軸受6の軸方向抜け
出しを防止するカバー11が前記ボディ1に固定され、
前記軸受6に温度調節媒体通路20が形成されているギ
ヤポンプにおいて、前記軸受6の軸方向外端面に、前記
温度調節媒体通路20への入口管28と出口管29とが
接続され、該入口管28と出口管29は、前記カバー1
1に設けられた導出部32を通って外部に導出されてお
り、前記入口管28と出口管29の少なくとも一部は、
可撓性の部材で構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融樹脂等の高粘
度流体を搬送するためのギヤポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、溶融樹脂搬送用のギヤポンプ
は、一対のギヤロータを有し、該ギヤロータは、ポンプ
ボディに軸受を介して回転自在に支持されている。そし
て、この軸受は、滑り軸受とされ、搬送する溶融樹脂の
一部が軸受潤滑剤として供される自己潤滑タイプとされ
ている。この種ギヤポンプにおいては、生産量(搬送
量)を増大させることが重要であり、その方法として、
回転数を上げる方法と、歯幅を広げる方法とがある。し
かし、いずれの方法も、軸受への負担が大きくなり、焼
き付きに至る可能性が高くなり、生産量を増大させるこ
とは、容易でなかった。
【0003】即ち、回転数をアップすると、剪断速度が
大きくなるため、樹脂の発熱が大きくなり、樹脂の粘性
が低下し、軸受支承能力が低下する。また、歯幅をアッ
プすると、荷重が増大し、軸受支承能力が低下する。そ
こで、この種のギヤポンプにおいては、潤滑剤としての
溶融樹脂の温度を下げて、樹脂の粘度を上げることが軸
受能力の向上に最も有効である。この潤滑剤(溶融樹
脂)の冷却方法として、ロータ軸を冷却するもの(例え
ば、特公平6−45135号公報参照)と、軸受を冷却
するもの(例えば、特開平9−217685号公報参
照)、又は両者を併用したもの(例えば、特開平10−
141247号公報参照)がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平9−217
68号公報に記載のものは、軸受とビスコシールとを一
体化することにより、温度調節媒体漏れと樹脂漏れの防
止を図っている。しかし、軸受がボディに固定される構
造となるため、軸受に対して無理な負荷がかかるという
問題があった。即ち、軸受は、吐出圧や回転数と言った
運転条件によって異なる方向に押し付けられる(例え
ば、特開平11−50973号公報参照)ため、軸受は
ボディーに対してフリーな状態で取り付けられるのが好
ましい。しかし、前記従来技術のようにボディに固定し
たのでは、軸受に無理が掛かるという問題が生じる。
【0005】特に、軸受を冷却するものでは、軸受の冷
却により、軸受とボディ間に存在するクリアランスが一
層大きくなり、前記問題はより深刻なものとなる。ま
た、前記一体型のものでは、製造が難しく、コスト高に
なるという問題があった。一方、特開平10−1412
47号公報に開示のものでは、軸受とビスコシールとが
別体として構成されているが、冷却媒体の漏れや、組み
立てが困難であるという問題があった。
【0006】即ち、軸受への冷却媒体入口通路や出口通
路が、軸受を固定するためのカバー(側板)に設けられ
ており、該カバーと軸受との間のシール構造が困難であ
った。そこで、本発明は、軸受をフリーな状態に保つと
ともに、冷却媒体漏れや溶融樹脂漏れに対する信頼性の
向上を図った高粘度液搬送用のギヤポンプを提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、次の手段を講じた。即ち、本発明の特徴
とするところは、ギヤポンプのボディに一対のギヤロー
タが軸受を介して支持され、該軸受の軸方向抜け出しを
防止するカバーが前記ボディに固定され、前記軸受に温
度調節媒体通路が形成されているギヤポンプにおいて、
前記軸受の軸方向外端面に、前記温度調節媒体通路への
入口管と出口管とが接続され、該入口管と出口管は、前
記カバーに設けられた導出部を通って外部に導出されて
おり、前記入口管と出口管の少なくとも一部は、可撓性
の部材で構成されている点にある。
【0008】前記構成を採用することにより、従来の問
題点が解決される。前記導出部は、ギヤロータの軸心に
平行に設けられ且つ前記入口管と出口管より径大な孔に
より構成されている。前記ギヤポンプは溶融樹脂搬送用
とされ、前記軸受は、ボディに対して非固定状態で保持
されていると共に、溶融樹脂により潤滑されており、前
記カバーの導出部からの溶融樹脂漏れを防止するシール
手段が設けられている。前記軸受の軸方向外端面と前記
カバーとの間に中間プレートが介在され、該中間プレー
トに前記入口管と出口管の挿通孔が設けられているのが
好ましい。
【0009】前記中間プレートを設けたものにおいて
は、前記導出部は、前記カバーの中間プレート側端面
に、前記ロータの径方向に沿って凹設することができ
る。前記ギヤロータからの液漏れを防止するためのビス
コシールが前記軸受の軸方向外方位置に設けられ、前記
中間プレートの両端面が、前記ギヤロータからの液漏れ
を防止するためのシール部を構成している。前記入口管
と出口管は、前記軸受に水密手段を介して取り付けられ
ている。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき説明する。図1、2において示すものは、混練
造粒システムにおける溶融樹脂の定量搬送用ギヤポンプ
である。このギヤポンプは、ポンプボディ1と、該ボデ
ィ1に収納された一対のギヤロータ2とを有する。前記
ボディ1は、ブロック状に形成されており、その内部に
メガネ状のロータ収納孔3が貫通して形成されていると
共に、該ロータ収納孔3の軸方向中央部で且つ径方向両
側に、樹脂入口4と出口5とが形成されている。前記ロ
ータ収納孔3に、前記一対のギヤロータ2,2が、軸受
6を介して回転自在に収納されている。
【0011】このロータ2は、歯車部7と、該歯車部7
の両側部に形成された軸部8とからなる。前記一対のロ
ータ2,2の歯車部7は、常時噛合し、前記軸部8が前
記軸受6に支持されている。前記ロータ2の軸部8の一
端部は、カップリング9を介して駆動装置(図示省略)
に連結され、該ロータ2は、図2の矢印a方向に回転駆
動され、前記歯車部7によって、樹脂入口4から出口5
に溶融樹脂が搬送される。前記軸受6は、前記ロータ収
納孔3に非固定状態で嵌合されている。この軸受6は、
円筒状に形成され、その内周面は滑り軸受面とされ、そ
の外周面の一部が切り欠かれて平坦面に形成されてい
る。この軸受6は、前記メガネ状のロータ収納孔3に収
納された状態で、前記平坦面同志が当接して、その回動
が防止されている。なお、この軸受6の外径は大きなも
ので600mm程度である。
【0012】この軸受6の軸方向内端面は、前記ロータ
2の歯車部7の側面に当接可能とされている。また軸受
6の軸方向外端面と前記ボディ1の端面とは、ほぼ面一
とされている。前記軸受6は、中間プレート10を介し
て前記ボディ1の端面に取り付けられたカバー11によ
り、軸方向外方への抜け出しが防止されている。そし
て、この軸受6の軸方向外端部の外周部に径小段部が形
成され、該段部にリング状のスラストプレート12が嵌
合されている。
【0013】なお、このスラストプレート12は、軸受
6と一体ものであっても良い。前記中間プレート10
は、ギヤロータ2の軸部8を遊嵌する為の一対の貫通孔
13を有し、その外形は、軸受6の端面全部とボディー
1の端面の一部とを覆う大きさを有し、厚みが60mm
程度の一枚の板材からなる。前記カバー11は、その外
形が前記中間プレート10と同じで、厚みが200mm
程度のブロックからなる重量物である。このカバー11
は、ボルト14を介して前記ボディ1の端面に固定され
ている。
【0014】このカバー11には、ギヤロータ2の軸心
と同心の、一対のシール部材挿入孔15が設けられ、該
孔15にビスコシール16が嵌合されている。前記ビス
コシール16は、フランジ付き筒状体に形成され、その
外周面の一部に平坦面が形成されて、一対のビスコシー
ル16は、前記軸受6と同様にその平坦面同志が当接し
ている。このビスコシール16のフランジが、ボルト1
7を介して前記カバー11に固定されている。そして、
ビスコシール16の軸方向内端面は、前記中間プレート
10の外端面に対面している。このビスコシール16の
内周面と、前記ギヤロータ2の軸部8とは、ラビリンス
シールにより、溶融樹脂の外部流出を防止している。
【0015】前記ロータ2の軸心部には、ロータ温度調
節装置18が設けられ、該調節装置18に温度調節媒体
を供給する制御装置(図示省略)が接続されている。そ
れらの詳細は、特公平6−45135号公報や特開平1
0−141247号公報に記載のものと同じであるの
で、その記載を援用するものとし、その詳細説明は省略
する。前記軸受6にも、軸受温度調節装置19が設けら
れ、該調節装置19に温度調節媒体を供給する制御装置
(図示省略)が接続されている。前記軸受温度調節装置
19は、軸受6の内部に形成された温度調節媒体通路2
0を有する。この温度調節媒体通路20は、前記軸受6
の内部に形成された環状空間21と、該環状空間21に
設けられた仕切壁22とによって構成されている。
【0016】図3に示すものは、前記温度調節媒体通路
20の周方向展開図であり、前記仕切壁22は、螺旋状
に設けられている。この仕切壁22により、環状空間2
1には、2条の螺旋溝からなる温度調節媒体通路20が
形成され、その一方の溝の端部に温度調節媒体入口23
が形成され、他方の溝の端部に温度調節媒体出口24が
形成されている。図4に示すように、前記軸受6は、内
周側部材6aと外周側部材6bとを一体的に結合して構
成され、該内周側部材6aと外周側部材6bの境界部に
前記温度調節媒体通路20が形成されている。
【0017】この実施の形態では、内周側部材6aの外
周面に、前記環状空間21を形成するための環状凹部が
形成され、この環状凹部内に図3に示す螺旋状の仕切壁
22が一体成形されている。そして、この内周側部材6
aに外周側部材6bを嵌め入れ、一体化する。この一体
化としては、溶接や、焼き嵌め嵌合後に溶接するなどが
ある。このように一体化された状態において、前記仕切
壁22の外周面は、外周側部材6bの内周面に当接して
いる。
【0018】このように、仕切壁22が環状空間21の
内外周面間にわたって形成されることにより、当該仕切
壁22は、補強部材として機能する。従って、冷却効果
を高めるために環状空間21を大きくしても、軸受強度
の低下を補強することができる。なお、本発明では、外
周側部材6bの内周面に、環状凹部を凹設して、該凹部
内に仕切壁22を設けても良い。また、温度調節媒体通
路20は、二重螺旋溝構造に限定されるものではなく、
周方向仕切壁と軸方向仕切壁の組み合わせによる溝構造
であってもよく、更に、従来の特開平9−217685
号公報に記載の蛇行状孔のものであってもよい。
【0019】前記温度調節媒体入口23と出口24は、
前記軸受6の外周面から前記環状空間21に向かって穿
設された径方向孔25と、該軸受6の外端面から前記径
方向孔に向かって穿設された軸方向孔26とから構成さ
れている。そして、径方向孔25の外端部は栓27によ
り密封されている。前記軸受6の軸方向外端面に、入口
管28と出口管29とが接合されている。この入口管2
8と出口管29の一端部は、前記軸方向孔26に水密手
段30を介して液漏れが生じないように接合されてい
る。
【0020】この水密手段30として、本実施の形態で
は、溶接が採用されているが、しかし、溶接に限定され
るものではなく、ネジ込みと接着剤やシール剤により、
液漏れを防止するものであってもよい。前記スラストプ
レート12及び中間プレート10に、前記軸方向孔26
と同心に挿通孔31が貫通状に設けられている。この挿
通孔31に前記入口管28または出口管29が遊嵌状に
挿通されている。図5に示すように、前記カバー11に
は、前記入口管28と出口管29を遊嵌して外部に導く
導出部32が設けられている。この導出部32は、カバ
ー11の中間プレート側端面に、前記ロータ2の径方向
に沿って凹設されU字状の凹部によって構成されてい
る。
【0021】前記入口管28と出口管29の少なくとも
一部は、可撓性のフレキシブルチューブにより構成さ
れ、屈曲自在とされている。この図例では、管の両端部
の継手部を除いた部分が可撓性部材で構成されている。
従って、軸受6の端面から軸方向外方に向かって延出す
る入口管28と出口管29は、中間プレート10の挿通
孔31を出た後、すぐに直角に曲がって、カバー11の
導出部32に沿って径方向外方に延出可能とされてい
る。そして、前記カバー11の外周面より径方向外方に
突出した入口管28と出口管29とは、図示省略の制御
装置に接続されている。この制御装置(図示省略)から
前記入口管28に供給された温度調節媒体は、入口23
から螺旋溝状の温度調節媒体通路20に入って流れて軸
受6の温度を調整した後、出口24から出口管29を通
って制御装置(図示省略)に戻される。
【0022】尚、軸受温度調節媒体の温度を検出するた
めの温度検出手段が、軸受6内の温度調節媒体の出口温
度を検出するように設けられている。この温度検出手段
により軸受温度調整媒体の温度が制御装置により制御さ
れるように構成されている。また、図示省略するが、前
記ロータ温度調整装置18にも温度検出手段が設けられ
ている。前記ギヤポンプは、前記搬送溶融樹脂の一部
を、前記軸受6と軸部8との潤滑剤として供給するよう
にした自己潤滑タイプのものである。この自己潤滑構造
は、公知のもの(例えば、従来の技術に掲げた公報に記
載のもの等)が採用可能であるので、その詳細説明は省
略する。前記ビスコシール16は、軸受潤滑に供された
溶融樹脂の外部漏洩を防止するものである。
【0023】図4に示す如く、溶融樹脂は、ロータ2の
軸部8の外周面と軸受6の内周面との間の第1クリアラ
ンス34に供給されて軸受潤滑に供されると共に、軸受
6の外周面とボディ1のロータ収納孔3の内周面との間
の第2クリアランス35にも入ってくる。前記第1クリ
アランス34の溶融樹脂は、前記ビスコシール16によ
り、軸部8からの外部漏洩が防止されていると共に、前
記中間プレート10と軸受6の外端面との面当接によ
り、また、中間プレート10とカバー11の内端面との
面当接により、前記中間プレート10の挿通孔31へ
の、及び、カバー11の導出部32への漏洩が防止され
ている。
【0024】また、前記第2クリアランス35の溶融樹
脂は、前記中間プレート10の内端面と軸受6の外端面
(この実施の形態では、スラストプレート12の端面)
との面当接により、該中間プレート10の挿通孔31へ
の漏洩が防止されている。すなわち、前記中間プレート
10の両端面は、溶融樹脂漏洩防止用のシール面に構成
されている。即ち、中間プレート10の両端面がシール
部を構成している。次に、前記構成の溶融樹脂搬送用ギ
ヤポンプの作用につき説明する。
【0025】ギヤポンプの始動時には、制御装置(図示
省略)から温熱媒体が、ロータ温度調整装置18及び軸
受温度調整装置19に供給され、ロータ2及び軸受6を
予熱し、潤滑用溶融樹脂の冷却固化を防止する。予熱が
終了し、溶融樹脂の搬送が始まると、温熱媒体温度を下
げることにより冷却媒体に切り換え、ロータ2と軸受6
とを冷却し、潤滑用溶融樹脂の発熱を抑制し、高温下に
よる粘度低下を抑えて軸受支承能力の低下を防止する。
なお、冷却媒体供給源と温熱媒体供給源を個別に設け
て、供給媒体切換弁を用いてこれら媒体を切り換えるこ
ともできる。この場合、温度調節媒体の内、冷却媒体と
しては、水、空気等を用い、温熱媒体としては、油、
水、オイル、蒸気などを用いることができる。また、ロ
ータ温度調節装置と軸受温度調節装置の各制御装置は、
一の装置で兼用することができる。更に、ロータ温度と
軸受温度とを個別に制御することもできる。
【0026】そして、これら温度調節媒体の漏れは、軸
受6と入口管28及び出口管29の接続が水密手段30
を介して行われているので、高い信頼度で防止される。
また、溶融樹脂の漏洩は、中間プレート10を設けて、
その両端面をシール面とすることにより、確実に防止さ
れる。なお、この場合、中間プレート10を設けない
と、第2クリアランス35からのカバー11のU字状導
出部32への漏洩防止が困難になる。また、中間プレー
ト10を設けることは、溶融樹脂のシール効果を高める
以外に、組み立ての容易化が図れるという効果を生じ
る。すなわち、カバー11は重量物であるため、軸受6
の端面から突出する入口管28及び出口管29を挿通し
つつ、ボディ1の端面に組み付けることは大変に困難で
あったが、中間プレート10を設けることにより、入口
管28及び出口管29を挿通しなくても良い構成(U字
状の導出部32)とすることが可能になり、組み立ての
容易化が図れる。
【0027】図6に示すものは、本発明の他の実施の形
態であり、中間プレート10の両端面自体をシール面と
するのではなく、シール部材を設けた点が、前記実施の
形態と異なるものである。すなわち、中間プレート10
の軸受側端面の、入口管挿通孔31及び出口管挿通孔3
1周縁に、Oリング嵌合溝が凹設され、該溝にシール部
材である第1のOリング36が嵌合されている。また、
カバー11の中間プレート側端面には、前記挿通孔31
よりロータ軸心内周側に、該ロータ軸心と同心のOリン
グ嵌合溝が凹設されており、該溝にシール部材である第
2のOリング37が嵌合されている。
【0028】なお、中間プレート10の一面をシール部
材36又は37を介したものとし、反対側の一面をそれ
自体がシール面とされたものとすることもできる。ま
た、スラストプレート12に第1のOリング36を設
け、中間プレート12のカバー側端面に第2のOリング
37を設けることもできる。なお、本発明では、中間プ
レート10のシール効果を高めるため、軸受6をカバー
11の方向に引っ張り、中間プレート10を大きな力で
挟持して面圧を上げるようにする締結手段40(図1参
照)をビスコシール16に設けるのが好ましい。この締
結手段40としては、図1の仮想線Aで示すように、ビ
スコシール取り付けボルト17をカバー11に螺合する
のとは別に、カバー11及び中間プレート10を貫通し
て軸受6(図例ではスラストプレート12)に螺合する
ようにするのがよい。そうすることで、ボルト40のL
/D(長さ対直径)を充分に大きくすることができ、ボ
ルト40の撓みでもって軸受の動きを確保することがで
きる。
【0029】また、前記ボルト17をカバー11を貫通
して中間プレート10に螺合して、該中間プレート10
の外端面側の面圧を高めるもようにしてもよい。このよ
うに構成すれば、軸受6に螺合するものに比べ、軸受6
の動きをより自由にすることができる。なお、入口管2
8や出口管29の配管の向きを水平方向に対して斜め下
方になるようにするのが好ましい。このように、斜め下
方に配管することにより、万一、樹脂漏れが生じても、
配管を伝ってギヤポンプ内へ戻ることがなく、外部へ排
出される。
【0030】図7に示すものは、本発明の他の実施の形
態であり、前記中間プレート10を有しない形式のギヤ
ポンプが示されている。なお、前記各実施の形態と共通
の部材には同一符号を付し、その説明は省略する。図8
に、前記図7の要部が示されているように、前記カバー
11とビスコシール16のフランジ部とに貫通して、軸
方向に平行な導出部32が形成されている。この導出部
32の孔は、前記軸方向孔26と同心に設けられ、か
つ、入口管28又は出口管29の外径よりも大きく形成
されている。前記入口管28と出口管29は、カバー1
1の導出部32に位置する部分がフレキチューブとされ
ている。
【0031】前記導出部32を径大にするのと、管の一
部を可撓性にすることにより、カバー11の組み付け時
に、入口管28と出口管29を導出部32に芯合わせし
て、挿通するのを容易としている。そして、軸受6の外
端面とカバー11の内端面間において、シール手段であ
る第1のOリング36が、前記導出部32の周縁に設け
られている。前記シール手段である第1のOリング36
により、第一クリアランス34と第二クリアランス35
の溶融樹脂の導出部32への漏洩が防止されている。
【0032】図9に示すものは、前記入口管28と出口
管29と、ビスコシール16の導出部32の端部とのシ
ール構造の詳細を示すもので、両者は、食い込み管継手
39によりシールされている。図10に示すものは、前
記食い込み管継手に代えてOリング41を用いてシール
を行うようにしたものである。前記軸受6の内周面にA
gメッキを施すのが好ましい。このようにメッキを施す
ことにより、軸受6の冷却構造と相まって、ロータ軸部
8の周速を0.5m/s以上としても、10〜20年の
長寿命化が達成できる。
【0033】尚、本発明は、前記実施の形態に示すもの
に限定されるものではなく、例えば、溶融樹脂搬送用の
ものに限定されず、更に、入口管や出口管の導出方向は
特に限定されない。また、温度調節媒体は、冷却媒体の
みであっても良い。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、軸受をフリーな状態に
保つとともに、冷却媒体漏れや溶融樹脂漏れに対する信
頼性の向上を図った高粘度液搬送用のギヤポンプを提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態を示すギヤポンプ
の断面図であり、図2のA−A線断面図である。
【図2】図2は、図1の左側面図である。
【図3】図3は、温度調節媒体通路の周方向展開図であ
る。
【図4】図4は、本発明の実施の形態の要部拡大断面図
である。
【図5】図5は、図4のA矢視図である。
【図6】図6は、本発明の他の実施の形態を示す要部拡
大断面図である。
【図7】図7は、本発明の他の実施の形態を示すギヤポ
ンプの断面図である。
【図8】図8は、図7の要部拡大断面図である。
【図9】図9は、入口管または出口管とビスコシールの
導出部とのシール構造を示す断面図である。
【図10】図10は、入口管または出口管とビスコシー
ルの導出部との他のシール構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ボディ 2 ロータ 6 軸受 10 中間プレート 11 カバー 12 スラストプレート 16 ビスコシール 20 温度調節媒体通路 28 入口管 29 出口管 31 挿通孔 32 導出部 36 シール手段(第1のOリング)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 入谷 一夫 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内 (72)発明者 高橋 克典 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内 Fターム(参考) 3H041 AA04 BB02 CC02 CC06 CC10 DD07 DD09 DD26 3H044 AA04 BB02 CC02 CC06 CC10 DD06 DD08 DD09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ギヤポンプのボディに一対のギヤロータ
    が軸受を介して支持され、該軸受の軸方向抜け出しを防
    止するカバーが前記ボディに固定され、前記軸受に温度
    調節媒体通路が形成されているギヤポンプにおいて、 前記軸受の軸方向外端面に、前記温度調節媒体通路への
    入口管と出口管とが接続され、 該入口管と出口管は、前記カバーに設けられた導出部を
    通って外部に導出されており、 前記入口管と出口管の少なくとも一部は、可撓性の部材
    で構成されていることを特徴とするギヤポンプ。
  2. 【請求項2】 前記導出部は、ギヤロータの軸心に平行
    に設けられ且つ前記入口管と出口管より径大な孔により
    構成されていることを特徴とする請求項1記載のギヤポ
    ンプ。
  3. 【請求項3】 前記ギヤポンプは溶融樹脂搬送用とさ
    れ、前記軸受は、ボディに対して非固定状態で保持され
    ていると共に、溶融樹脂により潤滑されており、前記カ
    バーの導出部からの溶融樹脂漏れを防止するシール手段
    が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載
    のギヤポンプ。
  4. 【請求項4】 前記軸受の軸方向外端面と前記カバーと
    の間に中間プレートが介在され、該中間プレートに前記
    入口管と出口管の挿通孔が設けられていることを特徴と
    する請求項1記載のギヤポンプ。
  5. 【請求項5】 前記導出部は、前記カバーの中間プレー
    ト側端面に、前記ロータの径方向に沿って凹設されてい
    ることを特徴とする請求項4記載のギヤポンプ。
  6. 【請求項6】 前記ギヤロータからの液漏れを防止する
    ためのビスコシールが前記軸受の軸方向外方位置に設け
    られ、 前記中間プレートの両端面が、前記ギヤロータからの液
    漏れを防止するためのシール部を構成していることを特
    徴とする請求項4又は5記載のギヤポンプ。
  7. 【請求項7】 前記入口管と出口管は、前記軸受に水密
    手段を介して取り付けられていることを特徴とする請求
    項1〜6の何れか一つに記載のギヤポンプ。
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