JP2002134773A - 光起電力素子 - Google Patents

光起電力素子

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JP2002134773A
JP2002134773A JP2000323523A JP2000323523A JP2002134773A JP 2002134773 A JP2002134773 A JP 2002134773A JP 2000323523 A JP2000323523 A JP 2000323523A JP 2000323523 A JP2000323523 A JP 2000323523A JP 2002134773 A JP2002134773 A JP 2002134773A
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transparent conductive
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zinc oxide
conductive layer
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Takaharu Kondo
隆治 近藤
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温下、多湿下、あるいは長期間にわたる使
用下などにおいても、あるいは酸化亜鉛を含む透明導電
層を形成した後の行程において加熱処理、アニール処
理、水素処理のような還元雰囲気の行程を含む場合にも
優れた光電変換特性をもつ透明導電層、それを用いた光
起電力素子を提供することを目的とする。 【解決手段】 基体上に少なくとも第一の透明導電層、
シリコン原子を含む半導体層、第二の透明導電層、を含
む光起電力素子において、前記第一の透明導電層、前記
第二の透明導電層の少なくとも一つが酸化亜鉛を含み、
前記酸化亜鉛を含む透明導電層が、前記シリコンを含む
半導体層と接する領域に中間層を含み、前記中間層は、
酸化亜鉛中の亜鉛量に対する酸素量の比RMが、中間層以
外の部分の酸化亜鉛中の亜鉛量に対する酸素量の比RB
り大きく形成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化亜鉛を含んだ
透明導電層とシリコン原子を含んだ半導体層を含んだ太
陽電池、センサー等の光起電力素子に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、水素化非晶質シリコン、水素化非
晶質シリコンゲルマニウム、水素化非晶質シリコンカー
バイド、それらの微結晶、多結晶などからなる半導体層
を有する光起電力素子としては、長波長における収集効
率を改善するために、半導体層の裏面に反射層を設けた
ものが利用されてきた。かかる反射層は、半導体材料の
バンド端に近くその吸収の小さくなる波長、即ち800
nmから1200nmで有効な反射特性を示すのが望ま
しい。この条件を十分に見戴すのは、金・銀・銅・アル
ミニウムといった金属やそれらの合金などである。
【0003】また、所定の波長範囲で、光学的に透明な
凹凸層を設けて光閉じ込めを行なうこともなされてい
て、一般的には前記金属層と半導体層の間に凹凸を有す
る透明導電層を設けて反射光を有効に利用して、短絡電
流密度Jscを改善することが試みられている。さら
に、前記透明導電層は、シャントパスによる特性低下を
防止する。また、入射光を有効に利用して短絡電流密度
Jscを改善するために、半導体の光入射側に凹凸の前
記透明導電層を設けることで、入射光の半導体層中の光
路長を増大させることが試みられている。
【0004】その例として、”P-lA-15a-SiC/a-Si/a-Si
Ge Multi-Bandgap Stacked Solar Cells WithBandgap P
rofiling”Sannnomiya et al.,Technical Digest of th
e International PVSEC-5,Kyoto,Japan,p387,1990など
に銀原子から構成される凹凸のある反射層と酸化亜鉛層
のコンビネーションにて、光閉じ込め効果による短絡電
流の増大を達成したことが記載されている。また、特開
平8−217443号公報などに、前記透明導電層を亜
鉛イオン及び硝酸イオンを含有する水溶液からの電解に
よって透過率の優れた酸化亜鉛薄膜を均一に作成する方
法が記載されている。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】ところが、前述のよ
うにすでに開示された酸化亜鉛を含む透明導電層、及び
それを用いた光起電力素子は優れた光電変換特性を有す
るものであるが、高温下、多湿下、あるいは長期間にわ
たる使用下などにおいて、さらにこれらの光起電力素子
を直列化して使用した場合、その一部にのみ光照射され
た状態が長時間続いた場合に、光の照射されていない部
分に通常の光変換で発生する電位とは逆極性の電位が印
加された場合、あるいは、酸化亜鉛を含む透明導電層を
形成した後の行程において加熱処理、アニール処理、水
素処理のような還元雰囲気の行程を含む場合には、酸化
亜鉛中の亜鉛原子がシリコン原子を含んだ半導体層に拡
散する、あるいは透明導電層の透過率が低下する、ある
いは透明導電層と隣接する層との密着力が低下するなど
の要因により、光電変換特性を低下させるという問題点
があった。特に、シリコン原子を含んだ半導体層の少な
くとも一部の形成過程において、結晶化された半導体層
を形成するなどの理由により、還元作用の大きな雰囲気
の行程を経て行なう場合には、特にその影響は大きいも
のであった。
【0006】そこで、本発明は上記した課題を解決し、
高温下、多湿下、あるいは長期間にわたる使用下などに
おいても、あるいは酸化亜鉛を含む透明導電層を形成し
た後の行程において加熱処理、アニール処理、水素処理
のような還元雰囲気の行程を含む場合にも優れた光電変
換特性をもつ透明導電層、それを用いた光起電力素子を
提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、基体上に少な
くとも第一の透明導電層、シリコン原子を含んだ半導体
層、第二の透明導電層、を含む光起電力素子において、
前記第一の透明導電層、前記第二の透明導電層の少なく
とも一つが酸化亜鉛を含み、前記酸化亜鉛を含む透明導
電層が、前記シリコン原子を含んだ半導体層と接する領
域に中間層を含み、前記中間層は、酸化亜鉛中の亜鉛量
に対する酸素量の比RMが、中間層以外の部分の酸化亜
鉛中の亜鉛量に対する酸素量の比RBより大きいことを
特徴とする光起電力素子を提供する。
【0008】本発明は、前記シリコン原子を含んだ半導
体層の形成過程おいて、加熱処理、アニール処理、水素
処理の少なくとも一つの処理がなされることを特徴とし
た光起電力素子を提供する。
【0009】前記RM/RBの値が、1.1以上1.5以
下であることが好ましい。1.2〜1.4がより好まし
い。前記中間層の膜厚が10nm以上、200nm以下
であることがこのましい。50nm〜100nmがより
好ましい。前記中間層に、ドーパント原子が含まれてい
ることが好ましい。前記ドーパント原子がIII族原子で
あることが好ましい。前記III族原子がボロンまたはア
ルミニウムであることが好ましい。前記RMが、前記シ
リコン原子を含んだ半導体層に向かって増大しているこ
とが好ましい。前記半導体層が高周波を用いたプラズマ
CVD法によって作成されたことが好ましい。前記半導
体層が結晶相を含むことが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】前述した課題を解決するために鋭
意研究を重ねた結果、本発明者は、基体上に少なくとも
第一の透明導電層、シリコン原子を含んだ半導体層、第
二の透明導電層、を含む光起電力素子において、前記第
一の透明導電層、前記第二の透明導電層の少なくとも一
つが酸化亜鉛を含み、前記酸化亜鉛を含む透明導電層
が、前記シリコン原子を含んだ半導体層と接する領域に
中間層を含み、前記中間層は、酸化亜鉛中の亜鉛量に対
する酸素量の比RMが、中間層以外の部分の酸化亜鉛中
の亜鉛量に対する酸素量の比RBより大きく形成した光
起電力素子においては、高温下、多湿下、あるいは長期
間にわたる使用下などにおいて、あるいは、酸化亜鉛を
含む透明導電層を形成した後の行程において、加熱処
理、アニール処理、水素処理のような還元雰囲気の行程
を含む場合でも、亜鉛原子のシリコン原子を含んだ半導
体層への拡散を抑制し、酸化亜鉛を含む透明導電層の透
過率の低下を抑制し、酸化亜鉛を含む透明導電層の下地
への密着力の低下を抑制することを見出した。
【0011】上記の構成にすることにより、以下の作用
がある。
【0012】酸化亜鉛を含む透明導電層に、シリコン原
子を含む半導体層に接する領域に中間層を設け、該中間
層は、酸化亜鉛中の亜鉛量に対する酸素量の比RMが、
中間層以外の部分の酸化亜鉛中の亜鉛量に対する酸素量
の比RBより大きく形成することで、シリコン原子を含
む半導体層への亜鉛の拡散を抑制することが可能にな
る。
【0013】酸化亜鉛は、そのバンドギャップは約3.
3eVであり、格子間への亜鉛原子の侵入、格子中の酸
素原子の空孔などによって亜鉛過剰型の組成を持つ場合
には、過剰な亜鉛がドナー準位を形成することにより、
可視領域で透明であり、適度な導電性をもった透明導電
層として機能する。
【0014】その一方で、過剰亜鉛は隣接層への拡散の
要因ともなっている。光起電力素子の主要な構成要素で
ある半導体層へ、半導体形成過程において、および形成
後の長期的な使用下において、酸化亜鉛中の亜鉛の拡散
が起こった場合には、構成原子のネットワークの乱れ、
バンドギャップ中の不純物準位の形成等による膜質の低
下が懸念される。酸化亜鉛を含んだ透明導電層が、シリ
コン原子を含むpin構成を含む半導体層と接する構成
においては、半導体層中を拡散する要因物質としては、
亜鉛、酸素、及びリンやホウ素などのドーパントがあげ
られるが、シリコン中におけるこれらの拡散係数を比較
すると、亜鉛の拡散係数がはるかに大きく、またシリコ
ン中の亜鉛は、シリコンのバンドギャップ中のミドル位
置に準位を形成するために、亜鉛の拡散は、半導体層と
しての機能を大きく損ねる大きな要因となっている。こ
こで、酸化亜鉛を含む透明導電層に、シリコン原子を含
む半導体層に接する領域に過剰亜鉛密度の少ない中間層
を設けることで、隣接層への亜鉛の拡散を抑制すること
が可能となり、上記の問題点が軽減できる。
【0015】特に、亜鉛の拡散は、高温多湿下での使
用、長時間の使用により、より進行すると考えられる。
また、酸化亜鉛以降の形成過程での加熱処理、アニール
処理、水素処理などの、還元雰囲気の行程を含む場合に
は、酸化亜鉛中の過剰亜鉛原子の密度が増加するため、
あらかじめ過剰亜鉛密度の低い中間層を形成しておくこ
とは効果的である。また、高湿環境下などでの長時間に
おける使用下で水分が混入してきた場合には、亜鉛はマ
イグレーション現象によってシリコン中に樹状の成長体
を形成し、これが、特性の低下、さらにはシャントを発
生する要因となるため、同様に効果的である。
【0016】また、中間層を形成することによる別の作
用としては、酸化亜鉛を含む透明導電層と、シリコン原
子を含む半導体層との間の密着性が向上することがあげ
られる。これは、酸化亜鉛中の酸素量と亜鉛量の比が化
学量論比に近づき、酸化亜鉛中の過剰亜鉛、とくに格子
間に存在する亜鉛イオンが減少するために、半層体層と
の境界付近における酸化亜鉛を含む透明導電層内の格子
のストレスが低減されるためではないかと考えられる。
【0017】ここで、前記中間層の酸化亜鉛中の亜鉛量
に対する酸素量の比をRM(=OM/ZnM)、中間層以
外の部分の酸化亜鉛中の亜鉛量に対する酸素量の比RB
(=O B/ZnB)としたとき、上記の構成にするために
は、RM>RBとなるが、RMが大きくなりすぎた場合に
は、ドナーの減少により、光起電力素子の中間層の導電
率が低下し、光起電力として無視できない抵抗成分とな
ってしまうという間題点が生じる。また、中間層の膜厚
が、薄い場合にはシリコン半導体層への亜鉛の拡散抑制
の効果が乏しく、一方で厚すぎると、抵抗成分として無
視できないレべルになってしまう。
【0018】以上を鑑みて、本発明者が鋭意研究を重ね
た結果、RM/RBが、1.1以上1.5以下、中間層の
膜厚としては10nm以上、200nm以下範囲である
場合に、シリコンを含む半導体層への亜鉛の拡散も抑制
し、かつ中間層の抵抗も使用上問題無いことを見出し
た。
【0019】また、中間層にボロン、アルミニウムなど
のIII族原子を含ませることで、これらがドナーとして
働き、中間層の導電率をより向上させることができる。
【0020】また、RMをシリコン原子を含む半導体層
に向かって増大させることにより、上記の効果は、特
に、酸化亜鉛を含む透明導電層以降の形成過程での加熱
処理、アニール処理、水素処理などの、還元雰囲気の行
程を含む場合に効果的である。最近、高効率および特性
が長期間にわたって安定であり低コストな光起電力素子
の開発をめざして、結晶成分を含む薄膜の半導体層を形
成する試みが盛んに行なわれている。結晶成分を含む半
導体層をプラズマCVD法によって形成する場合には、
相対的に、水素希釈量が大きく、投入する高周波パワー
の大きな条件下で行われる。さらに、下地層として種結
晶を形成させるために、ハロゲンランプヒーターによる
加熱処理や、ArFレーザー(発振波長193nm)、
KrFレーザー(発振波長248nm)、XeClレー
ザー(発振波長308nm)、XeFレーザー(発振波
長351nm)などによるエキシマレーザーアニール処
理、水素プラズマ処理などの還元作用のより強い環境下
での行程を含む場合が多い。これらの処理は、酸化亜鉛
表面領域からの酸素の脱離がより促進されやすい環境下
で行われるために、RMをシリコン原子を含む半導体層
に向かって増大させることは特に効果的である。
【0021】酸化亜鉛層を含む透明導電層は、半導体層
の吸収可能な波長領域において高い透過率を有すること
が要求される。好ましくは可視光の領域における透過率
が80%以上、より好ましくは85%以上、最適には9
0%以上であることが好ましい。また、半導体層よりも
入射光側に配置された透明導電層では短波長側、半導体
層よりも基体側に配置された透明導電層では長波長側の
透過率が高いことが特に好ましいものである。透明導電
層の抵抗率は、好ましくは1×106Ωcm以下、より
好ましくは5×104Ωcm以下であることが望まし
い。また、基体と透明導電層との間に、反射率を高める
ために金・銀・銅・アルミニウムといった金属やそれら
の合金によって形成された反射層が設けられた場合に
は、シャントを防止するために、概透明導電層は、同時
に適度の抵抗率を有することが望ましく、好ましくは1
×10-4Ωcm以上、より好ましくは5×10-4Ωcm
以上であることが望ましい。
【0022】また、酸化亜鉛層の形成方法としては、ス
パッタ、電析等の方法を用いて形成されることが好まし
い。
【0023】スパッタ法によって酸化亜鉛膜を形成する
条件は、方法やガスの種類と流量、内圧、投入電力、成
膜速度、基板温度等が大きく影響を及ぼす。例えばDC
マグネトロンスパッタ法で、酸化亜鉛ターゲットを用い
て酸化亜鉛膜を形成する場合には、ガスの種類としては
Ar、Ne、Kr、Xe、Hg、O2などがあげられ、
流量は、装置の大きさと排気速度によって異なるが、例
えば成膜空間の容積が20リットルの場合、1sccm
から100sccmが望ましい。また成膜時の内圧は1
×10-4Torrから0.1Torrが望ましい。投入
電力は、ターゲットの大きさにもよるが、直径15cm
の場合、10Wから100KWが望ましい。また基板温
度は、成膜速度によって好適な範囲が異なるが、1μm
/hで成膜する場合は、70℃から450℃であること
が望ましい。
【0024】また電析法によって酸化亜鉛膜を形成する
条件は、耐腐食性容器内に、硝酸イオン、亜鉛イオンを
含んだ水溶液を用いるのが好ましい。硝酸イオン、亜鉛
イオンの濃度は、0.001mol/lから1.0mo
l/lの範囲にあるのが望ましく、0.01mol/l
から0.5mol/lの範囲にあるのがより望ましく、
0.1mol/lから0.25mol/lの範囲にある
のがさらに望ましい。硝酸イオン、亜鉛イオンの供給源
としては特に限定するものではなく、両方のイオンの供
給源である硝酸亜鉛でもよいし、硝酸イオンの供給源で
ある硝酸アンモニウムなどの水溶性の硝酸塩と、亜鉛イ
オンの供給源である硫酸亜鉛などの亜鉛塩の混合物であ
ってもよい。さらに、これらの水溶液に、異常成長を抑
制したり密着性を向上させるために、炭水化物を加える
ことも好ましいものである。炭水化物の種類は特に限定
されるものではないが、グルコース(ブドウ糖)、フル
クトース(果糖)などの単糖類、マルトース(麦芽
糖)、サッカロース(ショ糖)などの二糖類、デキスト
リン、デンプンなどの多糖類などや、これらを混合した
ものを用いることができる。水溶液中の炭水化物の量
は、炭水化物の種類にもよるが概ね、0.001g/l
から300g/lの範囲にあるのが望ましく、0.00
5g/lから100g/lの範囲にあるのがより望まし
く、0.01g/lから60g/lの範囲にあることが
さらに望ましい。電析法により酸化亜鉛膜を堆積する場
合には、前記の水溶液中に酸化亜鉛膜を堆積する基体を
陰極にし、亜鉛、白金、炭素などを陽極とするのが好ま
しい。このとき負荷抵抗を通して流れる電流密度は、1
0mA/dmから10A/dmであることが好ましい。
【0025】中間層にボロン、アルミニウムを含ませる
方法としては、スパッタ法の場合には、ボロンや、アル
ミニウムを添加した酸化亜鉛ターゲットを用いてスパッ
タを行なう方法、スパッタリングガスにこれらの原子を
含んだガスを導入して行なう方法などが好ましい。電析
法の場合には、これらの水溶液中にこれらのイオンを導
入することが好ましい。また、中間層以外の酸化亜鉛層
にもこれらの原子を導入させても構わない。
【0026】中間層中の酸素量を制御させる方法として
は、スパッタ法の場合は、雰囲気ガス中の酸素の導入及
び導入量の制御、ターゲット材料中の酸素量の制御、電
析法の場合には、溶液中のPH制御等が好ましいもので
ある。さらに、酸素雰囲気でのプラズマ処理や、加熱処
理などを加えることも好ましいものである。
【0027】次に本発明の光起電力素子の構成要素につ
いて説明する。
【0028】図1は本発明の光起電力素子の一例を示す
模式的な断面図である。図中101は基板、102は半
導体層、103は第二の透明導電層、104は集電電極
である。また、101−1は基体、101−2は金属
層、101−3は第一の透明導電層、101−4は中間
層である。これらは基板101の構成部材である。
【0029】(基体)基体101−1としては、金属、
樹脂、ガラス、セラミックス、半導体バルク等からなる
板状部材やシート状部材が好適に用いられる。その表面
には微細な凸凹を有していてもよい。透明基体を用いて
基体側から光が入射する構成としてもよい。また、基体
を長尺の形状とすることによってロール・ツー・ロール
法を用いた連続成膜を行うことができる。特にステンレ
ス、ポリイミド等の可撓性を有する材料は基体101−
1の材料として好適である。
【0030】(金属層)金属層101−2は電極として
の役割と、基体101−1にまで到達した光を反射して
半導体層102で再利用させる反射層としての役割とを
有する。その材料としては、Al、Cu、Ag、Au、
CuMg、AlSi等を好適に用いることができる。そ
の形成方法としては、蒸着、スパッタ、電析、印刷等の
方法が好適である。金属層101−2は、その表面に凸
凹を有することが好ましい。それにより反射光の半導体
層102内での光路長を伸ばし、短絡電流を増大させる
ことができる。基体101−1が導電性を有する場合に
は金属層101−2は形成しなくてもよい。
【0031】(第一の透明導電層)第一の透明導電層1
01−3は、入射光及び反射光の乱反射を増大し、半導
体層102内での光路長を伸ばす役割を有する。また、
金属層101−2の元素が半導体層102へ拡散あるい
はマイグレーションを起こし、光起電力素子がシャント
することを防止する役割を有する。さらに、適度な抵抗
をもつことにより、半導体層のピンホール等の欠陥によ
るショートを防止する役割を有する。さらに、第一の透
明導電層101−3は、金属層101−2と同様にその
表面に凸凹を有していることが望ましい。第一の透明導
電層101−3は、ZnO、ITO等の導電性酸化物か
らなることが好ましく、蒸着、スパッタ、CVD、電析
等の方法を用いて形成されることが好ましい。これらの
導電性酸化物に導電率を変化させる物質を添加してもよ
い。第一の透明導電層101−3の半導体層側に、酸化
亜鉛中の亜鉛量に対する酸素量の比RMが、中間層以外
の部分の酸化亜鉛中の亜鉛量に対する酸素量の比RB
り大きく形成した中間層101−4を必要に応じて設け
てもよい。
【0032】(基板)以上の方法により、基体101−
1上に必要に応じて、金属層101−2、第一の透明導
電層101−3、中間層101−4を積層して基板10
1を形成する。また、素子の集積化を容易にするため
に、基板101に絶縁層を設けてもよい。
【0033】(半導体層)本発明のシリコン系半導体及
び半導体層102の主たる材料としては、アモルファス
相あるいは結晶相、さらにはこれらの混相系のSiが用
いられる。Siに代えて、SiとC又はGeとの合金を
用いても構わない。半導体層102には同時に、水素及
び/又はハロゲン原子が含有される。その好ましい含有
量は0.1〜40原子%である。さらに半導体層102
は、酸素、窒素などを含有してもよい。半導体層をp型
半導体層とするにはIII属元素、n型半導体層とする
にはV属元素を含有する。p型層及びn型層の電気特性
としては、活性化エネルギーが0.2eV以下のものが
好ましく、0.1eV以下のものが最適である。また比
抵抗としては100Ωcm以下が好ましく、1Ωcm以
下が最適である。スタックセル(pin接合を複数有す
る光起電力素子)の場合、光入射側に近いpin接合の
i型半導体層はバンドギャップが広く、遠いpin接合
になるに随いバンドギャップが狭くなるのが好ましい。
また、i層内部ではその膜厚方向の中心よりもp層寄り
にバンドギャップの極小値があるのが好ましい。光入射
側のドープ層(p型層もしくはn型層)は光吸収の少な
い結晶性の半導体か、又はバンドギャップの広い半導体
が適している。pin接合を2組積層したスタックセル
の例としては、i型シリコン系半導体層の組み合わせと
して、光入射側から(アモルファス半導体層、結晶相を
含む半導体層)、(結晶相を含む半導体層、結晶相を含
む半導体層)となるものがあげられる。また、pin接
合を3組積層した光起電力素子の例としてはi型シリコ
ン系半導体層の組み合わせとして、光入射側から(アモ
ルファス半導体層、アモルファス半導体層、結晶相を含
む半導体層)、(アモルファス、結晶相を含む半導体
層、結晶相を含む半導体層)、(結晶相を含む半導体
層、結晶相を含む半導体層、結晶相を含む半導体層)と
なるものがあげられる。i型半導体層としては光(63
0nm)の吸収係数(α)が5000cm-1以上、ソー
ラーシミュレーター(AM1.5、100mW/c
2)による擬似太陽光照射化の光伝導度(σp)が1
0×10-5S/cm以上、暗伝導度(σd)が10×1
-6S/cm以下、コンスタントフォトカレントメソッ
ド(CPM)によるアーバックエナジーが55meV以
下であるのが好ましい。i型半導体層としては、わずか
にp型、n型になっているものでも使用することができ
る。
【0034】本発明の構成要素である半導体層102に
ついてさらに説明を加えると、図2は本発明の半導体層
の一例として、一組のpin接合をもつ半導体層102
を示す模式的な断面図である。図中102−1は第一の
導電型を示し結晶相を含む半導体層であり、さらに、結
晶相を含むi型半導体層102−2、第二の導電型を示
す非単結晶半導体層102−3を積層する。pin接合
を複数持つ半導体層においては、そのなかのうちの少な
くとも一つが前記の構成であることが好ましい。
【0035】(半導体層の形成方法)本発明のシリコン
系半導体、及び上述の半導体層102を形成するには、
高周波プラズマCVD法が適している。以下。高周波プ
ラズマCVD法によって半導体層102を形成する手順
の好適な例を示す。 (1)減圧状態にできる堆積室(真空チャンバー)内を
所定の堆積圧力に減圧する。 (2)堆積室内に原料ガス、希釈ガス等の材料ガスを導
入し、堆積室内を真空ポンプによって排気しつつ、堆積
室内を所定の堆積圧力に設定する。 (3)基板101をヒーターによって所定の温度に設定
する。 (4)高周波電源によって発振された高周波を前記堆積
室に導入する。前記堆積室への導入方法は、高周波を導
波管によって導き、アルミナセラミックスなどの誘電体
窓を介して堆積室内に導入したり、高周波を同軸ケーブ
ルによって導き、金属電極を介して堆積室内に導入した
りする方法がある。 (5)堆積室内にプラズマを生起させて原料ガスを分解
し、堆積室内に配置された基板101上に堆積膜を形成
する。この手順を必要に応じて複数回繰り返して半導体
層102を形成する。
【0036】本発明のシリコン系半導体、及び上述の半
導体層102の形成条件としては、堆積室内の基板温度
は100〜450℃、圧力は0.5mTorr〜10T
orr、高周波パワーは0.001〜1W/cm3が好
適な条件としてあげられる。
【0037】本発明のシリコン系半導体、及び上述の半
導体層102の形成に適した原料ガスとしては、SiH
4、Si26、SiF4等のシリコン原子を含有したガス
化しうる化合物があげられる。合金系にする場合にはさ
らに、GeH4やCH4などのようにGeやCを含有した
ガス化しうる化合物を原料ガスに添加することが望まし
い。原料ガスは、希釈ガスで希釈して堆積室内に導入す
ることが望ましい。希釈ガスとしては、H2やHeなど
があげられる。さらに窒素、酸素等を含有したガス化し
うる化合物を原料ガス乃至希釈ガスとして添加してもよ
い。半導体層をp型層とするためのドーパントガスとし
てはB26、BF3等が用いられる。また、半導体層を
n型層とするためのドーパントガスとしては、PH3
PF3等が用いられる。結晶相の薄膜や、SiC等の光
吸収が少ないかバンドギャップの広い層を堆積する場合
には、原料ガスに対する希釈ガスの割合を増やし、比較
的高いパワーの高周波を導入するのが好ましい。
【0038】(第二の透明導電層)第二の透明導電層1
03−1は、光入射側の電極であるとともに、その膜厚
を適当に設定することにより反射防止膜の役割をかねる
ことができる。第二の透明導電層103は、半導体層1
02の吸収可能な波長領域において高い透過率を有する
ことと、抵抗率が低いことが要求される。好ましくは5
50nmにおける透過率が80%以上、より好ましくは
85%以上であることが望ましい。第二の透明導電層1
03の材料としては、ITO、ZnO、In23等を好
適に用いることができる。その形成方法としては、蒸
着、CVD、スプレー、スピンオン、浸漬などの方法が
好適である。これらの材料に導電率を変化させる物質を
添加してもよい。第二の透明導電層をZnOによって形
成された場合には、必要に応じて、半導体層と接する領
域に酸化亜鉛中の亜鉛量に対する酸素量の比RMが、中
間層以外の部分の酸化亜鉛中の亜鉛量に対する酸素量の
比RBより大きく形成した中間層103−2を必要に応
じて設けてもよい。
【0039】(集電電極)集電電極104は集電効率を
向上するために透明電極103上に設けられる。その形
成方法として、マスクを用いてスパッタによって電極パ
ターンの金属を形成する方法や、導電性ペーストあるい
は半田ペーストを印刷する方法、金属線を導電性ペース
トで固着する方法などが好適である。
【0040】なお、必要に応じて光起電力素子の両面に
保護層を形成することがある。同時に光起電力素子の裏
面(光入射側と反射側)などに鋼板等の補教材を併用し
てもよい。
【0041】
【実施例】以下の実施例では、光起電力素子として太陽
電池を例に挙げて本発明を具体的にするが、これらの実
施例は本発明の内容を何ら限定するものではない。
【0042】(実施例1)まず、ステンレス(SUS4
30BA)からなる帯状の基体(幅40cm、長さ20
0m、厚さ0.125mm)を十分に脱脂、洗浄し、図
3の堆積膜形成装置を用いて、金属層、第一の透明導電
層、中間層からなる導電性基板を形成した。
【0043】図3は、本発明の光起電力素子の基板を製
造する堆積膜形成装置の一例を示す模式的な断面図であ
る。図3に示す堆積膜形成装置301は、基板送り出し
容器302、金属層形成用真空容器311、透明導電層
形成用真空容器312〜315、中間層形成用真空容器
316、基板巻き取り容器303から構成されている。
この堆積膜形成装置301には、各容器を貫いて帯状の
導電性基体304がセットされる。帯状の導電性基体3
04は、基板送り出し容器302に設置されたボビンか
ら巻き出され、基板巻き取り容器303で別のボビンに
巻き取られる。
【0044】各容器には、ターゲットがカソード電極3
41〜346として設置されていて、直流電源351〜
356にてスパッタして、導電性基体上に金属層、第一
の透明導電層、中間層を形成できるようになっている。
また各容器には、スパッタガスを導入するためのガス導
入管331〜336が接続されている。また、各容器に
は、各容器内での導電性基体304と放電空間との接触
面積を調整するための、不図示の成膜領域調整板が設け
られており、これを調整することによって各容器で形成
される堆積膜の膜厚を調整することができるようになっ
ている。
【0045】次に基体を堆積膜形成装置に設置し、圧力
が5×10-6Torr以下になるまで十分排気した後
に、真空排気系を作動させつつ、金属層形成用真空容器
311、透明導電層形成用真空容器312〜315へガ
ス導入管331〜335からArを30sccm、中間
層形成用真空容器316へガス導入管336からArを
30sccm、O2を1sccm供給した。ここで、真
空排気系の排気能力を調節して、各真空容器内の圧力を
3mTorrに保った。各真空容器内の圧力が安定した
ところで、基板送り出し容器302から基板巻き取り容
器303の方向に、導電性基体304の移動を開始し
た。導電性基体304を移動させながら、各真空容器内
の赤外線ランプヒーターを作動させ、導電性基体304
の成膜面の温度が、金属層形成用真空容器311で15
0℃、それ以外の真空容器では250℃になるように調
整した。カソード電極341には、25cm×25cm
サイズの純度99.99重量%の銀のターゲットを使用
し、カソード電極342〜346はには、25cm×2
5cmサイズの純度99.99重量%の酸化亜鉛のター
ゲットを使用し、各カソード電極に3KWのスパッタ電
力を投入して、導電性基体上に200nmの金属層、1
000nmの第一の透明導電層、20nmの中間層を堆
積し、帯状の導電性基板を形成した。
【0046】次に図4に示した堆積膜形成装置201を
用い、以下の手順で光起電力素子を形成した。図5に示
したpin型光起電力素子を形成した。図5は本発明の
シリコン系半導体を有する光起電力素子の一例粗示す模
式的な断面図である。図中、図1と同様の部材には同じ
符号を付して説明を省略する。この光起電力素子の半導
体層は、結晶相を含むn型半導体層102−1と、微結
晶i型半導体層102−2と微結晶p型半導体層102
−3とからなっている。すなわち、この光起電力素子は
いわゆるpin型シングルセル光起電力素子である。
【0047】図4は、本発明のシリコン系半導体及び光
起電力素子を製造する堆積膜形成装置の一例を示す模式
的な断面図である。図4に示す堆積膜形成装置201
は、基板送り出し容器202、半導体形成用真空容器2
11〜218、基板巻き取り容器203が、ガスゲート
を介して結合することによって構成されている。この堆
積膜形成装置201には、各容器及び各ガスゲートを貫
いて帯状の導電性基板204がセットされる。帯状の導
電性基板204は、基板送り出し容器202に設置され
たボビンから巻き出され、基板巻き取り容器203で別
のボビンに巻き取られる。
【0048】半導体形成用真空容器211〜218は、
それぞれ堆積室を有しており、該放電室内の放電電極2
41〜248に高周波電源251〜258から高周波電
力を印加することによってグロー放電を生起させ、それ
によって原料ガスを分解し導電性基板204上に半導体
層を堆積させる。また、各半導体形成用真空容器211
〜218には、原料ガスや希釈ガスを導入するためのガ
ス導入管231〜238が接続されている。
【0049】半導体形成用真空容器212と半導体形成
用真空容器213の間および半導体形成用真空容器21
6と半導体形成用真空容器217の間には、結晶化手段
用の結晶化容器221、222が具備されている。結晶
化容器221、222には、ガス導入管227、22
8、赤外線ランプヒーター229、230が具備されて
いる。
【0050】図4に示した堆積膜形成装置201は、半
導体形成用真空装置を8個具備しているが、以下の実施
例においては、すべての半導体形成用真空容器でグロー
放電を生起させる必要はなく、製造する光起電力素子の
層構成にあわせて各容器でのグロー放電の有無を選択す
ることができる。また、各半導体形成装置には、各堆積
室内での導電性基板204と放電空間との接触面積を調
整するための、不図示の成膜領域調整板が設けられてお
り、これを調整することによって各容器で形成される各
半導体膜の膜厚を調整することができるようになってい
る。
【0051】次に基板送り出し容器202に、導電性基
板204を巻いたボビンを装着し、導電性基板204を
搬入側のガスゲート、半導体形成用真空容器211、2
12、結晶化容器221、半導体形成用容器213、2
14、215、216、結晶化容器222、半導体形成
容器217、218、搬出側のガスゲートを介し、基板
巻き取り容器203まで通し、帯状の導電性基板204
がたるまないように張力調整を行った。そして、基板送
り出し容器202、半導体形成用真空容器211、21
2、213、214、215、216、217、21
8、結晶化容器221、222、基板巻き取り容器20
3を不図示の真空ポンプからなる真空排気系により、5
×10-6Torr以下まで充分に真空排気した。
【0052】次に、真空排気系を作動させつつ、半導体
形成用真空容器211〜214へガス導入管231〜2
34から原料ガス及び希釈ガスを、結晶化容器221へ
500sccmの水素ガスを供給した。
【0053】また、半導体形成用真空容器211〜21
4以外の半導体形成用真空容器、結晶化容器222には
ガス導入管から200sccmのH2ガスを供給し、同
時に不図示の各ゲートガス供給管から、各ガスゲートに
ゲートガスとして500sccmのH2ガスを供給し
た。この状態で真空排気系の排気能力を調整して、半導
体形成用真空容器211〜214内の圧力を所望の圧力
に調整した。形成条件は表1に示す通りである。また、
結晶化容器221内は2Torrの圧力に保持した。
【表1】
【0054】半導体形成用真空容器211〜214内の
圧力が安定したところで、基板送り出し容器202から
基板巻き取り容器203の方向に、導電性基板204の
移動を開始した。導電性基板204を移動させながら、
結晶化容器221内の赤外線ランプヒーターを導電性基
板204の成膜表面側が650℃になるように加熱し
た。
【0055】次に、半導体形成用真空容器211〜21
4内の放電電極241〜244に高周波電源251〜2
54より高周波を導入し、半導体形成用真空容器211
〜214内の堆積室内にグロー放電を生起し、導電性基
板204上に、導電性基板204上にアモルファスn型
半導体層(膜厚30nm)、アモルファスi型半導体層
(膜厚30nm)を形成したした後、ランプヒーターに
よる加熱処理を行って、前記アモルファスn型半導体
層、アモルファスi型半導体層の一部を結晶化させた結
晶相を含むn型半導体層を形成した後に、前記結晶相を
含むn型半導体層上に、結晶相を含むi型半導体層(膜
厚1.5μm)、微結晶p型半導体層(膜厚10nm)
を形成し光起電力素子を形成した(実施例1−1)。半
導体形成用真空容器211には周波数13.56MH
Z、パワー5mW/cm3の高周波電力を、半導体形成
用真空容器212には周波数13.56MHZ、パワー
5mW/cm3の高周波電力を、半導体形成用真空容器
213には周波数100MHZ、パワー20mW/cm
3の高周波電力を導入した。半導体形成用真空容器21
4には周波数13.56MHz、パワー30mW/cm
3を導入した。次に不図示の連続モジュール化装置を用
いて、形成した帯状の光起電力素子を36cm×22c
mの太陽電池モジュールに加工した(実施例1−2)。
【0056】次に、堆積膜形成装置301の中間層形成
用真空容器にO2を導入しなかった以外は、実施例1−
1と同様の方法で光起電力素子(比較例1−1)を、実
施例1−2と同様の方法で太陽電池モジュールを形成し
た(比較例1−2)。
【0057】実施例1−1と比較例1−1の光起電力素
子をSlMS分析によりZn、Oの定量分析を行なった
結果、実施例1−1においては、中間層中の亜鉛量に対
する酸素量の比RM、第一の透明導電層の亜鉛量に対す
る酸素量の比RBの関係がRM/RB=1.2であり、比
較例1−1では亜鉛量に対する酸素量は、酸化亜鉛層全
領域において、ほぼ一定の値であった。
【0058】また、実施例1−1、比較例1−1の光起
電力素子を碁盤目テープ法(切り傷の隙間間隔1mm、
ます目の数100)を用いて導電性基板と半導体層との
間の密着性を調べた。またあらかじめ初期光電変換効率
を測定しておいた実施例1−2、比較例1−2の太陽電
池モジュールを、温度85℃、湿度85%の暗所に設置
し30分保持、その後70分かけて温度−20℃まで下
げ30分保持、再び70分かけて温度85℃m湿度85
%まで戻す、このサイクルを100回繰り返した後に再
度光電変換効率を測定し、温湿度試験による光電変換効
率の変化を調べた。また、あらかじめ初期光電変換効率
を測定しておいた実施例1−2、比較例1−2の太陽電
池モジュールを温度85℃、湿度85%の暗所に設電
し、同時に逆方向バイアスを10V印加させながら50
0時間経過後に、再度光電変換効率を測定し、高温多湿
下での逆バイアス印加による光電変換効率の変化を調べ
た。これらの結果を表2に示す。
【表2】
【0059】表2に示すように、本発明の実施例1−1
の光起電力素子および光起電力素子を含む実施例1−2
太陽電池モジュールは、比較例1−1の光起電力素子、
比較例1−2の太陽電池モジュール比較して、密着性、
初期変換効率、温湿度試験や高温多湿逆バイアス印加試
験に対する耐久性に優れている。以上のことより本発明
の光起電力素子を含む太陽電池モジュールは、優れた特
長を持つことが分かる。
【0060】(実施例2)中間層形成時のO2供給量
を、0.8sccm、1.0sccm、3.0scc
m、5.0sccmと変化させながら、他の条件は実施
例1と同様に光起電力素子を形成し(実施例2−1A、
2−2A、2−3A、2−4A)、実施例1と同様に太
陽電池モジュールを形成した(実施例2−1B、2−2
B、2−3B、2−4B)。実施例2−1A〜2−4A
の光起電力素子をSIMS分析によりZn、Oの定量分
析を行なった結果、RM/RBの値はそれぞれ、1.1、
1.2、1.4、1.5となった。
【0061】また、中間層形成時のO2供給量を、0.
5sccm、6.0sccmと変化させながら、他の条
件は実施例1と同様に光起電力素子を形成し(比較例2
−1A、2−2A)、実施例1と同様に太陽電池モジュ
ールを形成した(比較例2−1B、2−2B)。比較例
2−1A、2−2Aの光起電力素子をSIMS分析によ
りZn、Oの定量分析を行なった結果、RM/RBの値は
それぞれ、1.05、1.8となった。
【0062】また、あらかじめ初期光電変換効率を測定
しておいた実施例2−1B、2−2B、2−3B、2−
4B、比較例2−1B、2−2Bの太陽電池モジュール
を、温度85℃、湿度85%の暗所に設置し、同時に逆
方向バイアスを10V印加させながら500時間経過後
に、再度光電変換効率を測定し、高温多湿下での逆バイ
アス印加による光電変換効率の変化を調べた。結果を表
3にしめす。
【表3】
【0063】表3に示すように、本発明の光起電力素子
を含む実施例2−1B、2−2B、2−3B、2−4B
の太陽電池モジュールは、比較例2−1B、2−2Bの
太陽電池モジュールと比べて、初期変換効率、及び高温
多湿逆バイアス印加試験に対する耐久性に優れている。
ここで半導体層中のZnの量をSIMS分析により調べ
たところ、実施例2−1A、2−2A、2−3A、2−
4A、比較例2−2Aでは検出限界以下であったが、比
較例2−1Aではわずかに検出された。以上のことより
本発明の光起電力素子を含む太陽電池モジュールは、優
れた特長を持つことが分かる。
【0064】(実施例3)中間層形成時のO2供給量
を、0.8sccmとして、不図示の成膜領域調整板を
調整しながら中間層の膜厚を10nm、50nm、10
0nm、200nmと変化させながら、他の条件は実施
例2−1Bと同様に太陽電池モジュールを形成した(実
施例3−1、3−2、3−3、3−4)。
【0065】また、中間層の膜厚を5nm、300nm
と変化させながら他の条件は実施例2−1Bと同様に太
陽電池モジュールを形成した(比較例3−1、3−
2)。
【0066】また、あらかじめ初期光電変換効率を測定
しておいた実施例3−1、3−2、3−3、3−4、比
較例3−1、3−2の太陽電池モジュールを、温度85
℃、湿度85%の暗所に設置し、同時に逆方向バイアス
を10V印加させながら500時間経過後に、再度光電
変換効率を測定し、高温多湿下での逆バイアス印加によ
る光電変換効率の変化を調べた。結果を表4にしめす。
【表4】
【0067】表4に示すように、本発明の光起電力素子
を含む実施例3−1、3−2、3−3、3−4の太陽電
池モジュールは、比較例3−1、3−2の太陽電池モジ
ュールと比べて、初期変換効率、及び高温多湿逆バイア
ス印加試験に対する耐久性に優れている。ここで半導体
層中のZnの量をSIMS分析により調べたところ、実
施例3−1、3−2、3−3、3−4、比較例3−2で
は検出限界以下であったが、比較例3−1ではわずかに
検出された。以上のことより本発明の光起電力素子を含
む太陽電池モジュールは、優れた特長を持つことが分か
る。
【0068】(実施例4)まず、図3の堆積膜形成装置
を用い、中間層形成用真空容器316内カソード電極3
46をAl23を2%添加した酸化亜鉛ターゲットを用
い、さらに中間層を20nm堆積した後に、スパッタ電
力の投入の停止、搬送の停止をし、次にガス導入管33
6からO2のみを10sccm流して、酸素雰囲気中で
100Wのスパッタ電力を投入して放電を立て、中間層
の表面に酸素の打ち込みを行なった以外は、実施例1と
同様の手順で帯状の導電性基板を形成した。
【0069】図6に示した堆積膜形成装置201を用
い、以下の手順で図6に示した光起電力素子を形成し
た。図7は本発明のシリコン系半導体を有する光起電力
素子の一例粗示す模式的な断面図である。図中、図1と
同様の部材には同じ符号を付して説明を省略する。この
光起電力素子の半導体層は、結晶相を含むn型半導体層
102−1と、微結晶i型半導体層102−2と微結晶
p型半導体層102−3、結晶相を含むn型半導体層1
02−1と、微結晶i型半導体層102−5と微結晶p
型半導体層102−6、とからなっている。すなわち、
この光起電力素子はいわゆるpinpin型ダブルセル
光起電力素子である。
【0070】実施例1と同様に、帯状の導電性基板20
4を堆積膜形成装置201に装着し、基板送り出し容器
202、半導体形成用真空容器211、212、21
3、214、215、216、217、218、結晶化
容器221、222、基板巻き取り容器203を不図示
の真空ポンプからなる真空排気系により、5×10-6
orr以下まで充分に真空排気した。
【0071】次に、真空排気系を作動させつつ、半導体
形成用真空容器211〜218へガス導入管231〜2
38から原料ガス及び希釈ガスを、結晶化容器221、
222へ500sccmの水素ガスを供給した。
【0072】また、不図示の各ゲートガス供給管から、
各ガスゲートにゲートガスとして500sccmのH2
ガスを供給した。この状態で真空排気系の排気能力を調
整して、半導体形成用真空容器211〜218内の圧力
を所望の圧力に調整した。形成条件はボトムセル、トッ
プセルともn層、p層は表1に示す通りに行ない、i型
層は、SiF4=50sccm、H2=300sccm、
400℃、100mTorrで行った。また、結晶化容
器221、222内は2Torrの圧力に保持した。
【0073】半導体形成用真空容器211〜218内の
圧力が安定したところで、基板送り出し容器202から
基板巻き取り容器203の方向に、導電性基板204の
移動を開始した。
【0074】次に、半導体形成用真空容器211〜21
8内の放電電極241〜248に高周波電源251〜2
58より高周波を導入し、半導体形成用真空容器211
〜218内の堆積室内にグロー放電を生起し、導電性基
板204上に、導電性基板204上にアモルファスn型
半導体層(膜厚30nm)、アモルファスi型半導体層
(膜厚30nm)を形成したした後、XeClエキシマ
レーザーによる結晶化処理(パルスエネルギー150m
J/cm2)を行って、結晶相を含むn型半導体層を形
成した後に、結晶相を含むi型半導体層(膜厚2.0μ
m)、微結晶p型半導体層(膜厚10nm)を形成して
ボトムセルを作成し、さらにアモルファスn型半導体層
(膜厚30nm)、アモルファスi型半導体層(膜厚3
0nm)を形成したした後、XeClエキシマレーザー
による結晶化処理(パルスエネルギー150mJ/cm
2)を行って、結晶相を含むn型半導体層を形成した後
に、結晶相を含むi型半導体層(膜厚1.2μm)、微
結晶p型半導体層(膜厚10nm)を形成してトップセ
ルを作成してダブルセルの光起電力素子を形成した。
【0075】ここで、半導体形成用真空容器211には
周波数13.56MHZ、パワー5mW/cm3の高周
波電力を、半導体形成用真空容器212には周波数1
3.56MHZ、パワー5mW/cm3の高周波電力
を、半導体形成用真空容器213にはマイク口波アプリ
ケーター261を介して周波数2.45GHZ、パワー
50mW/cm3の高周波電力を、半導体形成用真空容
器214には周波数13.56MHz、パワー30mW
/cm3の高周波電力を、半導体形成用真空容器215
には周波数13.56MHZ、パワー5mW/cm3
高周波電力を、半導体形成用真空容器216には周波数
13.56MHZ、パワー5mW/cm3の高周波電力
を、半導体形成用真空容器217にはマイクロ波アプリ
ケーター262を介して周波数2.45GHZ、パワー
50mW/cm3の高周波電力を、半導体形成用真空容
器218には周波数13.56MHz、パワー30mW
/cm 3の高周波電力を導入した。
【0076】次に不図示の連続モジュール化装置を用い
て、形成した帯状の光起電力素子を36cm×22cm
の太陽電池モジュールに加工した(実施例4)。
【0077】実施例4の光起電力素子をSlMS分析に
よりZn、Oの定量分析を行なった結果、RM/RBの値
は1.2〜1.4であり、RMは半導体層に向かって増
加していた。また、実施例4の太陽電池モジュールは、
実施例2−1Bの太陽電池モジュールと比べて1.3倍
の光電変換効率を示し、また、実施例4の太陽電池モジ
ュールは、密着性、初期変換効率、温湿度試験や高温多
湿逆バイアス印加試験に対する耐久性に優れていた。以
上のことより本発明の光起電力素子を含む太陽電池モジ
ュールは、優れた特長を持つことが分かる。
【0078】(実施例5)まず、図3の堆積膜形成装置
を用い、金属層のみを実施例1と同様に形成し、図8の
堆積膜形成装置を用いて、第一の透明導電層(1000
nm)、中間層(150nm)からなる導電性基体を形
成した。
【0079】図8は、本発明の光起電力素子の基板を製
造する堆積膜形成装置の一例を示す模範的な断面図であ
る。図8に示す堆積膜形成装置801には、送り出しロ
ーラー802、第一の透明導電層形成容器811、中間
層形成容器812、水洗容器813、乾燥容器815、
巻き取りローラー803から構成されている。この堆積
膜形成装置801には、各容器を貫いて帯状の導電性基
体804がセットされる。帯状の導電性基体804は、
送り出しローラー802に設置されたボビンから巻き出
され、巻き取りローラー803で別のボビンに巻き取ら
れる。第一の透明導電層形成容器811、中間層形成容
器812内には亜鉛の対抗電極821、822が備えら
れており、これらの対抗電極は不図示の負荷抵抗および
電源831、832と接続されている。また不図示のヒ
ーターと熱伝対を用いて、温度をモニターしながら水溶
液の温度調整を行なえるようになっている。また水洗容
器813で基板表面の水溶液を、不図示の超音波装置を
用いながら洗い流し、水洗容器の出口側では純水シャワ
ー814により純水洗浄を行ない、乾燥容器815で
は、赤外線ヒーター816を用いて基板表面を乾燥でき
るようになっている。
【0080】第一の透明導電層形成容器811内の水溶
液を、亜鉛イオン濃度0.2mol/l、PH=3.
5、70℃、デキストリン濃度0.05g/lにし、中
間層形成容器812内の水溶液を、亜鉛イオン濃度0.
2mol/l、PH=5.0、70℃、デキストリン濃
度0.05g/lにしたところで基板の搬送を開始し、
酸化亜鉛膜の形成を行なった。このとき、対抗電極82
1、対抗電極822に流れる電流密度はそれぞれ、20
0mA/dm、50mA/dmとした。
【0081】形成した帯状の導電性基板を用いて、実施
例3と同様にpinpin型ダブルセル光起電力素子
(実施例5−1)、及び太陽電池モジュール(実施例5
−2)を作成した。
【0082】実施例5の光起電力素子をSlMS分析に
よりZn、Oの定量分析を行なった結果、RM/RBの値
は1.3であった。また、実施例5の太陽電池モジュー
ルは、実施例2−1Bの太陽電池モジュールと比べて
1.35倍の光電変換効率を示し、また、実施例5の太
陽電池モジュールは、密着性、初期変換効率、温湿度試
験や高温多湿逆バイアス印加試験に対する耐久性に優れ
ていた。以上のことより本発明の光起電力素子を含む太
陽電池モジュールは、優れた特長を持つことが分かる。
【0083】
【発明の効果】以上のように、基体上に少なくとも第一
の透明導電層、シリコン原子を含む半導体層、第二の透
明導電層、を含む光起電力素子において、前記第一の透
明導電層、前記第二の透明導電層の少なくとも一つが酸
化亜鉛を含み、前記酸化亜鉛を含む透明導電層が、前記
シリコンを含む半導体層と接する領域に中間層を含み、
前記中間層は、酸化亜鉛中の亜鉛量に対する酸素量の比
Mが、中間層以外の部分の酸化亜鉛中の亜鉛量に対す
る酸素量の比RBより大きく形成したことを特徴とした
光起電力素子においては、高温下、多湿下、あるいは長
期間にわたる使用下などにおいても、あるいは酸化亜鉛
を含む透明導電層を形成した後の行程において加熱処
理、アニール処理、水素処理のような還元雰囲気の行程
を含む場合にも優れた光電変換特性をもつ透明導電層、
それを用いた光起電力素子を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光起電力素子の一例を示す模式的な断
面図
【図2】本発明の半導体層の一例を示す模式的な断面図
【図3】本発明の光起電力素子の基板を製造する堆積膜
形成装置の一例を示す模式的な断面図
【図4】本発明の光起電力素子を製造する堆積膜形成装
置の一例を示す模式的な断面図
【図5】本発明の光起電力素子の一例を示す模式的な断
面図
【図6】本発明の光起電力素子を製造する堆積膜形成装
置の一例を示す模式的な断面図
【図7】本発明の光起電力素子の一例を示す模式的な断
面図
【図8】本発明の光起電力素子の基板を製造する堆積膜
形成装置の一例を示す模式的な断面図
【符号の説明】
101:基板 101−1:基体 101−2:金属層 101−3:第一の透明導電層 101−4:中間層 102:半導体層 102−1:第一の導電型を示し結晶相を含む半導体層 102−2:結晶相を含むi型半導体層 102−3:第二の導電型を示す非単結晶半導体層 102−4:第一の導電型を示し結晶相を含む半導体層 102−5結晶相を含むi型半導体層 102−6:第二の導電型を示す非単結晶半導体層 103−1:第二の透明導電層 103−2:中間層 104:集電電極 201:堆積膜形成装置 202:基板送り出し容器 203:基板巻き取り容器 204:導電性基板 211〜218:半導体形成用真空容器 221、222:結晶化容器 223、224:エキシマレーザー装置 227、228、231〜238:ガス導入管 229、230:赤外線ランプヒーター 241〜248:放電電極 251〜258:高周波電源 261、262:マイクロ波アプリケーター 301:堆積膜形成装置 302:基板送り出し容器 303:基板巻き取り容器 304:導電性基体 311:金属層形成用真空容器 312〜315:透明導電層形成用真空容器 316:中間層形成用真空容器 331〜336ガス導入管 341〜346:カソード電極 351〜356:直流電源 801:堆積膜形成装置 802:送リ出しローラー 803:巻き取りローラー 804:導電性基体 811:第一の透明導電層形成容器 812:中間層形成容器 813:水洗容器 814:純水シャワー 815:乾燥容器 816:赤外線ヒーター 821、822:対抗電極 831、832:電源

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上に少なくとも第一の透明導電層、
    シリコン原子を含む半導体層、第二の透明導電層、を含
    む光起電力素子において、前記第一の透明導電層、前記
    第二の透明導電層の少なくとも一つが酸化亜鉛を含み、
    前記酸化亜鉛を含む透明導電層が、前記シリコンを含む
    半導体層と接する領域に中間層を含み、前記中間層は、
    酸化亜鉛中の亜鉛量に対する酸素量の比RMが、中間層
    以外の部分の酸化亜鉛中の亜鉛量に対する酸素量の比R
    Bより大きいことを特徴とする光起電力素子。
  2. 【請求項2】 前記RM/RBの値が、1.1以上1.5
    以下であることを特徴とする請求項1に記載の光起電力
    素子。
  3. 【請求項3】 前記中間層の膜厚が10nm以上、20
    0nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の光
    起電力素子。
  4. 【請求項4】 前記中間層に、ドーパント原子が含まれ
    ていることを特徴とする請求項1に記載の光起電力素
    子。
  5. 【請求項5】 前記ドーパント原子が。III族原子であ
    ることを特徴とする請求項4に記載の光起電力素子。
  6. 【請求項6】 前記III族原子がボロンまたはアルミニ
    ウムであることを特徴とする請求項5に記載の光起電力
    素子。
  7. 【請求項7】 前記RMが、前記シリコン原子を含む半
    導体層に向かって増大していることを特徴とする請求項
    1に記載の光起電力素子。
  8. 【請求項8】 前記シリコン原子を含む半導体層の形成
    過程において、加熱処理、ア二ール処理、水素処理の少
    なくとも一つの処理がなされることを特徴とする請求項
    1に記載の光起電力素子。
  9. 【請求項9】 前記半導体層が高周波を用いたプラズマ
    CVD法によって作成されたことを特徴とする請求項1
    に記載の光起電力素子。
  10. 【請求項10】 前記半導体層が結晶相を含むことを特
    徴とする請求項1に記載の光起電力素子。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009267222A (ja) * 2008-04-28 2009-11-12 Kaneka Corp 薄膜光電変換装置用透明導電膜付き基板の製造方法
JP2010225735A (ja) * 2009-03-23 2010-10-07 Mitsubishi Electric Corp フォトセンサー及びその製造方法
JP2011511470A (ja) * 2008-02-04 2011-04-07 エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド 多層透明導電層を備えた太陽電池及びその製造方法
KR101370554B1 (ko) * 2012-06-08 2014-03-10 재단법인대구경북과학기술원 박막 태양전지

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