JP2002133545A - 火災警報装置及びガス火災感知器 - Google Patents

火災警報装置及びガス火災感知器

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JP2002133545A JP2000317791A JP2000317791A JP2002133545A JP 2002133545 A JP2002133545 A JP 2002133545A JP 2000317791 A JP2000317791 A JP 2000317791A JP 2000317791 A JP2000317791 A JP 2000317791A JP 2002133545 A JP2002133545 A JP 2002133545A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 火災警報の信頼性を向上することができる火
災警報装置及びガス火災感知器を提供することを課題と
する。 【解決手段】 電源線5を介して電源Eの両端に接続さ
れ、火災を検知した場合に電源線5に第1電流を流し、
火災を検知し且つガスを検知した場合に電源線5に第1
電流を含む第2電流を流すガス火災感知器1aと、警報
を発生する警報回路15と、電源線5に流れる第1電流
又は第2電流に応じて警報回路15で発生される警報を
段階的に変える警報判定回路13とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火災を検知して警
報を発生する火災警報装置及びガス火災感知器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、火災を検知して警報を発生する火
災警報装置としては、例えば自動火災報知設備が知られ
ている。この自動火災報知設備は、受信機、感知器、中
継器、発信機、地区音響装置、表示灯、終端器、及びこ
れらを接続する配線により構成されるもので、感知器あ
るいは中継器から固有の信号に変換された火災信号を共
通の電路を介して受信機に送信し、火災の発生を知らせ
るものである。
【0003】図8に従来の自動火災報知設備の主要な構
成図を示す。図8において、終端抵抗Rと複数の火災
感知器101(第1火災感知器101a,第2火災感知
器101b・・・)とを、共通の電路である電源線10
5に接続し、この電源線105は、受信機110に設け
られた電流計111の一端と電源Eの負極側とに接続さ
れている。
【0004】第1火災感知器101aは、火災を検知し
その火災検知量が所定量を超えた場合に抵抗Raに直列
に接続されたスイッチ103aをオンさせる。第2火災
感知器101bやその他の火災感知器も、第1火災感知
器101aと同様に構成されている。
【0005】受信機110は、電源E、電流計111、
警報判定回路113、警報回路115を備えて構成され
ている。受信機110では、電流計111が電源線10
5に流れる電流を測定する。ここで、電源線105に流
れる電流は、待機時には、終端抵抗Rにのみ流れ、そ
の電流値はi=E/Rである。また、火災発生時に
は、例えば第1火災感知器101aのスイッチ103a
がオンし、抵抗Raに電流が流れるため、電源線105
に流れる電流値は、i=E/R+E/Raとなる。
なお、Ra=Rb=Rとする。
【0006】警報判定回路113は、電流値iと電流
値iとの間の電流値を判定値として設定しておく。そ
して、警報判定回路113は、電流計111で測定され
た電流値が前記判定値を超えたかどうかを判定し、電流
計111で測定された電流値が前記判定値を超えた場合
には警報回路115を作動させて、警報回路115が火
災警報を発生する。また、警報信号を外部装置へ出力し
て、外部の人に火災発生を知らせる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
火災警報装置にあっては、1つの判定値を用いて火災警
報を判定しているため、1つの火災感知器が火災を検知
しても、2つ以上の火災感知器が火災を検知しても警報
の度合いや仕方が変わらない。すなわち、警報の重み付
けがされていないため、火災警報の信頼性が低かった。
また、1つの火災感知器による火災検知では、誤報の可
能性がある。
【0008】さらに、火災警報装置は火災のみを検知し
ているが、火災発生時には、例えば一酸化炭素ガスが発
生する。このため、火災発生時には、火災を検知すると
ともにガスを検知して、より信頼性の高い火災警報を発
生させることが要望されていた。
【0009】本発明は、このような問題を解消するため
になされたものであり、火災警報の信頼性を向上するこ
とができる火災警報装置及びガス火災感知器を提供する
ことを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、請求項1に記載の発明の火災警報装置は、電源線を
介して電源の両端に接続され、火災を検知した場合に前
記電源線に第1電流を流し、前記火災を検知し且つガス
を検知した場合に前記電源線に前記第1電流を含む第2
電流を流すガス火災感知器と、警報を発生する警報発生
手段と、前記電源線に流れる前記第1電流又は前記第2
電流に応じて前記警報発生手段で発生される警報を段階
的に変える警報制御手段とを備えることを特徴とする。
【0011】請求項1に記載の発明によれば、火災を検
知した場合に電源線に第1電流が流れ、火災を検知し且
つガスを検知した場合に電源線に第1電流を含む第2電
流が流れ、電源線に流れる第1電流又は第2電流に応じ
て警報が段階的に変わるので、火災警報の信頼性を向上
することができる。
【0012】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明において、前記警報制御手段は、前記電源
線に流れる電流値が前記第1電流値よりも小さい第1判
定値を超えた場合に前記警報発生手段に第1段階警報を
発生させ、前記電源線に流れる電流値が前記第1電流値
と前記第2電流値との間の第2判定値を超えた場合に前
記警報発生手段に第2段階警報を発生させることを特徴
とする。
【0013】請求項2に記載の発明によれば、電源線に
流れる電流値が第1電流値よりも小さい第1判定値を超
えた場合に第1段階警報が発生され、電源線に流れる電
流値が第1電流値と第2電流値との間の第2判定値を超
えた場合に第2段階警報が発生されるので、火災警報の
信頼性を向上することができる。
【0014】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の発明において、前記ガス火災感知器は、
火災を検知する火災センサと、第1抵抗及び第1スイッ
チを有し前記電源線に並列接続された第1直列回路と、
前記火災センサの火災検知量が第1所定量を超えた場合
に前記第1スイッチをオンさせて前記電源線に前記第1
電流を流す火災判定回路と、ガスを検知するガスセンサ
と、第2抵抗及び第2スイッチを有し前記電源線に並列
接続された第2直列回路と、前記火災検知量が第1所定
量を超え且つ前記ガスセンサのガス検知量が第2所定量
を超えた場合に前記第2スイッチをオンさせて前記電源
線に前記第2電流を流す第2スイッチ制御手段とを備え
ることを特徴とする。
【0015】請求項3に記載の発明によれば、火災セン
サが火災を検知し、火災検知量が第1所定量を超えた場
合には第1スイッチがオンして電源線に第1電流が流れ
る。また、ガスセンサがガスを検知し、火災検知量が第
1所定量を超え且つガス検知量が第2所定量を超えた場
合には第2スイッチがオンして電源線に第2電流が流れ
るので、第1電流又は第2電流に応じて警報を段階的に
変えることができる。
【0016】請求項4に記載の発明は、電源線を介して
電源の両端に並列接続され、それぞれが火災を検知した
場合に前記電源線に第1電流を流す複数の火災感知器
と、警報を発生する警報発生手段と、前記電源線に流れ
る前記第1電流の総和に応じて前記警報発生手段で発生
される警報を段階的に変える警報制御手段とを備えるこ
とを特徴とする。
【0017】請求項4に記載の発明によれば、複数の火
災感知器のそれぞれが火災を検知した場合には電源線に
第1電流を流し、電源線に流れる第1電流の総和に応じ
て警報が段階的に変わる。例えば1つの火災感知器が火
災を検知した場合と2つ以上の火災感知器が火災を検知
した場合とでは警報が段階的に変わるので、火災警報の
信頼性を向上することができ、誤報の可能性もなくな
る。
【0018】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の発明において、前記警報制御手段は、前記電源線に流
れる電流値が前記第1電流値よりも小さい第1判定値を
超えた場合に前記警報発生手段に第1段階警報を発生さ
せ、前記電源線に流れる電流値が前記第1電流値よりも
大きい第2判定値を超えた場合に前記警報発生手段に第
2段階警報を発生させることを特徴とする。
【0019】請求項5に記載の発明によれば、電源線に
流れる電流値が第1電流値よりも小さい第1判定値を超
えた場合に第1段階警報が発生され、電源線に流れる電
流値が第1電流値よりも大きい第2判定値を超えた場合
に第2段階警報が発生されるので、火災警報の信頼性を
向上することができる。
【0020】請求項6に記載の発明のガス火災感知器
は、電源線を介して電源の両端に接続されたガス火災感
知器であって、火災を検知する火災センサと、第1抵抗
及び第1スイッチを有し前記電源線に並列接続された第
1直列回路と、前記火災センサの火災検知量が第1所定
量を超えた場合に前記第1スイッチをオンさせて前記電
源線に前記第1電流を流す火災判定回路と、ガスを検知
するガスセンサと、第2抵抗及び第2スイッチを有し前
記電源線に並列接続された第2直列回路と、前記火災検
知量が第1所定量を超え且つ前記ガスセンサのガス検知
量が第2所定量を超えた場合に前記第2スイッチをオン
させて前記電源線に前記第2電流を流す第2スイッチ制
御手段とを備えることを特徴とする。
【0021】請求項6に記載の発明のガス火災感知器に
よれば、火災センサが火災を検知し、火災検知量が第1
所定量を超えた場合には第1スイッチがオンして電源線
に第1電流が流れる。また、ガスセンサがガスを検知
し、火災検知量が第1所定量を超え且つガス検知量が第
2所定量を超えた場合には第2スイッチがオンして電源
線に第2電流が流れるので、第1電流又は第2電流に応
じて警報を段階的に変えることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の実施の
形態に係る火災警報装置の構成を示すブロック図であ
る。この火災警報装置は、終端抵抗R、ガス火災感知
器1a、火災感知器1b,1c、電源線5、この電源線
5に接続され電源線5を介して火災検知信号やガス検知
信号を受信する受信機10を有して構成されている。
【0023】なお、ガス火災感知器は、2つ以上設けて
良く、また、火災感知器は、3つ以上設けても良い。終
端抵抗R、ガス火災感知器1a、及び火災感知器1
b,1cは、並列接続され、これらは共通の電路である
電源線5に接続されている。
【0024】図2は図1に示した火災警報装置に設けら
れたガス火災感知器の構成を示すブロック図である。ガ
ス火災感知器1aは、例えば光電式スポット型感知器で
あり、この周囲の空気が一定の濃度以上の煙を含むに至
ったときに火災検知信号を発信する。このガス火災感知
器1aは、スイッチング回路19、火災感知部20、ガ
ス感知部30を有して構成されている。
【0025】スイッチング回路19は、第1抵抗R1及
び第1スイッチSW1を有し電源線5に並列接続された
第1直列回路と、第2抵抗R2及び第2スイッチSW2
を有し電源線5に並列接続された第2直列回路とを有し
ている。
【0026】火災感知部20は、周囲の煙を検知するも
ので、周囲の光を完全に遮断して煙だけを進入できるよ
うにした円筒状の暗箱21の一方から、発光回路26に
より動作する発光素子22の光束を一方向に照射し、そ
の光束の散乱光を受ける方向に受光素子23が取り付け
られている。火災によって暗箱21内に煙25が流入す
ると、この煙25に含まれる粒子が光束によって散乱反
射を起こし、受光素子23はその散乱光の一部を受けて
受光量の変化を検出し、受光増幅回路27は受光素子2
3の受光変化量を増幅する。火災判定回路28は、受光
増幅回路27で増幅された受光変化量が火災所定量を超
えた場合に火災検知信号をスイッチSW1に出力してス
イッチSW1をオンさせる。
【0027】ガスセンサ31は、例えば一酸化炭素ガス
の濃度を検知する。ガス判定回路32は、ガスセンサ3
1のガス検知量がガス所定量を超えた場合にガス検知信
号をアンド回路33に出力する。アンド回路33は、火
災判定回路28からの火災検知信号とガス判定回路32
からのガス検知信号とが共に入力されたときのみ、ガス
検知信号をスイッチSW2に出力してスイッチSW2を
オンさせる。
【0028】図3は図1に示した火災警報装置に設けら
れた火災感知器の構成を示すブロック図である。図3に
示す火災感知器1bは、本発明の火災センサに対応する
火災感知部20と、スイッチング回路19aとを有す
る。火災感知部20の構成は図2に示したものと同一構
成であるので、その説明は省略する。スイッチング回路
19aは、第3抵抗R3及び第3スイッチSW3を有し
電源線5に並列接続された直列回路からなり、火災判定
回路28からの火災検知信号によりスイッチSW3がオ
ンする。火災感知器1cも火災感知器1bの構成と同一
構成である。
【0029】また、図1に示す受信機10は、負極側が
電源線5の負極(−)に接続され正極側が電流計11に
接続された電源E、電源線5の正極(+)に接続された
電流計11、マイクロコンピュータ12、警報回路1
5、表示部16を有して構成されている。
【0030】電流計11は、電源線5に流れる電流を測
定する。ここで、電源線5に流れる電流は、待機時に
は、終端抵抗Rにのみ流れ、その電流値はi=E/
である。火災発生時には、ガス火災感知器1aのス
イッチSW1がオンし、抵抗R1に電流が流れるため、
電源線5に流れる電流値は、i=E/R+E/R1
となる。また、火災発生時で且つ一酸化炭素ガスが発生
した時には、ガス火災感知器1aのスイッチSW2がオ
ンし、抵抗R2に電流が流れるため、電源線5に流れる
電流値は、i=E/R+E/R1+E/R2とな
る。なお、R1=R2=R3=R4=Rとする。
【0031】マイクロコンピュータ12は、受信機10
の全体を制御し、警報判定回路13を有する。この警報
判定回路13は、本発明の警報制御手段に対応し、電流
値i と電流値iとの間の電流値を第1判定値Ij1
とし、電流値iと電流値i との間の電流値を第2判
定値Ij2として設定しておく。警報判定回路13は、
電流計11で測定された電流値が第1判定値Ij1を超
えた場合には第1段階警報を警報回路15に発生させ、
電流計11で測定された電流値が第2判定値I j2を超
えた場合には第2段階警報を警報回路15に発生させ
る。第1段階警報と第2段階警報との区別は、例えば音
声による言葉を変更させることによって行う。
【0032】警報回路15は、本発明の警報発生手段に
対応し、スピーカや警報ブザーからなり、第1段階警報
又は第2段階警報に応じた火災警報を発生する。表示部
16は、LED等からなり、第1段階警報又は第2段階
警報に応じて例えば点滅の周期を変える。警報回路15
の警報信号は、図示しない電話回線等を介して外部装置
へ出力されるようになっている。
【0033】次に、このように構成された実施の形態に
係る火災警報装置の動作を、図4及び図5に示したフロ
ーチャートを参照しながら説明する。
【0034】この実施の形態では、電流判定結果に応じ
て、音声による言葉を変更することによって警報を発生
するものとする。音声による言葉としては、第1段階警
報の場合は例えば「火災の可能性があります。」、第2
段階警報の場合は例えば「火災です。直ちに消防署に連
絡して下さい。」というフレーズを用いることができ
る。なお、警報の言葉としては、上記以外に任意のフレ
ーズを用いることもできる。
【0035】まず、図4に示したフローチャート及び図
6を参照してガス火災感知器による火災検知の処理を説
明する。警報判定回路13は、まず第1判定値Ij1
(i <Ij1<i)、第2判定値Ij2(I<I
j2<I)を設定する(ステップS11)。待機時に
は終端抵抗Rに電流Iが流れる(ステップS1
3)。
【0036】次に、火災が発生すると、ガス火災感知器
1aの火災感知部20が火災発生時における煙を検知し
(ステップS15のYES)、火災判定回路28は、煙
量が所定量を超えたかどうかを判定する(ステップS1
7)。煙量が所定量を超えた場合には火災検知信号を出
力し(ステップS19)、スイッチSW1がオンする
(ステップS21)。
【0037】このため、電源線5には、i=E/R
+E/Rとなる電流が流れる。この電流を電流計11で
測定し(ステップS23)、警報判定回路13は、電源
線5に流れる電流i(=i)が第1判定値Ij1を超
えたかどうかを判定する(ステップS25)。火災発生
時には、電流i(=i)は、第1判定値Ij1を超え
るので、火災警報回路13は、第1段階警報を警報回路
15に発生させる(ステップS27)。この第1段階警
報の場合には、警報回路15であるスピーカから、「火
災の可能性があります。」という音声が放音される。ま
た、このとき、表示部16のLEDが点滅する。
【0038】次に、ガスセンサ31が一酸化炭素ガスを
検知した場合には(ステップS31)、ガス判定回路3
2は、検知したガス量が所定量を超えたかどうかを判定
する(ステップS33)。ガス量が所定量を超えた場合
で且つ火災検知信号がアンド回路33に入力された場合
には(ステップS35)、ガス検知信号を出力し(ステ
ップS37)、スイッチSW2がオンする(ステップS
39)。
【0039】このため、電源線5には、i=E/R
+2*E/Rとなる電流が流れる。この電流を電流計1
1で測定し(ステップS41)、警報判定回路13は、
電源線5に流れる電流i(=i)が第2判定値Ij2
を超えたかどうかを判定する(ステップS43)。火災
発生時で且つガス発生時には、電流i(=i)は、第
2判定値Ij2を超えるので、火災警報回路13は、第
2段階警報を警報回路15に発生させる(ステップS4
5)。
【0040】この第2段階警報の場合には、警報回路1
5であるスピーカから、「火災です。直ちに消防署に連
絡して下さい。」という音声が放音される。また、表示
部16のLEDの点滅速度が第1段階警報の場合よりも
早くなる。また、警報回路15から警報信号を、例えば
電話回線等を介して外部に送信する。
【0041】このようにガス火災感知器1aを用いて、
火災発生時に第1段階警報を行い、火災発生時で且つ一
酸化炭素ガス発生時に第2段階警報を行うので、火災警
報の信頼性を向上することができる。これによって、ユ
ーザは火災警報の重要性を知ることができる。
【0042】次に、図5に示したフローチャート及び図
7を参照して火災感知器による火災検知の処理を説明す
る。警報判定回路13は、まず第1判定値Ij1、(i
<Ij1<i)、第2判定値Ij2(I<Ij2
<I)を設定する(ステップS51)。待機時には終
端抵抗Rに電流Iが流れる(ステップS53)。
【0043】次に、火災が発生すると、例えば1つの火
災感知器1bの火災感知部20が火災発生時における煙
を検知し(ステップS55のYES)、火災判定回路2
8は、煙量が所定量を超えたかどうかを判定する(ステ
ップS57)。煙量が所定量を超えた場合には火災検知
信号を出力し(ステップS59)、スイッチSW3がオ
ンする(ステップS61)。
【0044】このため、電源線5には、i=E/R
+E/Rとなる電流が流れる。この電流を電流計11で
測定し(ステップS63)、警報判定回路13は、電源
線5に流れる電流i(=i)が第1判定値Ij1を超
えたかどうかを判定する(ステップS65)。火災発生
時には、電流i(=i)は、第1判定値Ij1を超え
るので、火災警報回路13は、第1段階警報を警報回路
15に発生させる(ステップS67)。この第1段階警
報の場合には、警報回路15であるスピーカから、「火
災の可能性があります。」という音声が放音される。ま
た、このとき、表示部16のLEDが点滅する。
【0045】次に、他の1つの火災感知器1cが煙を検
知した場合には(ステップS69)、火災判定回路28
は、煙量が所定量を超えたかどうかを判定する(ステッ
プS71)。煙量が所定量を超えた場合には火災検知信
号を出力し(ステップS73)、スイッチSW4がオン
する(ステップS75)。
【0046】このため、電源線5には、i=E/R
+2*E/Rとなる電流が流れる。この電流を電流計1
1で測定し(ステップS77)、警報判定回路13は、
電源線5に流れる電流i(=i)が第2判定値Ij2
を超えたかどうかを判定する(ステップS79)。2つ
の火災感知器1b,1cが火災を検知した場合には電流
i(=i)は、第2判定値Ij2を超えるので、火災
警報回路13は、第2段階警報を警報回路15に発生さ
せる(ステップS81)。
【0047】この第2段階警報の場合には、警報回路1
5であるスピーカから、「火災です。直ちに消防署に連
絡して下さい。」という音声が放音される。また、表示
部16のLEDの点滅速度が第1段階警報の場合よりも
早くなる。また、警報回路15から警報信号を、例えば
電話回線等を介して外部に送信する。
【0048】このように火災感知器1b,1cを用い
て、火災発生時に火災感知器1bが火災を検知して第1
段階警報を行い、火災感知器1b及び火災感知器1cが
共に火災を感知した場合には第2段階警報を行うので、
誤報の可能性がなくなり、火災警報の信頼性を向上する
ことができる。これによって、ユーザは火災警報の重要
性を知ることができる。
【0049】なお、本発明の火災警報装置は、前述した
実施の形態の火災警報装置に限定されるものではない。
実施の形態では、電源線5に終端抵抗Rを接続した
が、例えばこの終端抵抗Rを取り除いても良い。この
場合、待機時には電源線5には電流は流れない。ガス火
災感知器1aが火災を検知した場合には第1電流Ia=
E/Rが流れ、火災を検知し且つガスを検知した場合に
は第2電流Ib=2*E/Rが流れる。そして、警報判
定回路13は、電源線5に流れる電流値が第1電流値I
aよりも小さい第1判定値を超えた場合に第1段階警報
を発生させ、電源線5に流れる電流値が第1電流値Ia
と第2電流値Ibとの間の第2判定値を超えた場合に第
2段階警報を発生させるようにしても良い。
【0050】また、火災感知器1b又は火災感知器1c
の一方が火災を検知した場合には第1電流Ia=E/R
が流れ、2つの火災感知器1b,1cが火災を検知した
場合には第2電流Ib=2*E/Rが流れる。そして、
警報判定回路13は、電源線5に流れる電流値が第1電
流値Iaよりも小さい第1判定値を超えた場合に第1段
階警報を発生させ、電源線5に流れる電流値が第1電流
値Iaと第2電流値Ibとの間の第2判定値を超えた場
合に第2段階警報を発生させるようにしても良い。
【0051】また、実施の形態では、ガス火災感知器1
aが火災を検知し且つガスを検知した場合、あるいは、
火災感知器1b,1cが共に火災を検知した場合には、
第2段階警報を発生したが、例えばガス火災感知器1a
が火災を検知し、且つ他の例えば火災感知器1bが火災
を検知した場合には、第2段階警報を発生させても良
い。
【0052】また、実施の形態の火災警報装置では、電
流判定結果に応じて、音声による言葉を変更することに
よって警報を発生したが、音色及び音量を変更すること
によって警報を発生しても良い。音色及び音量による警
報は、第1段階警報の場合は例えば「ビー」という連続
音を通常の音量で鳴らし、第2段階警報の場合は例えば
「ビービービー」と短い断続音を最大音量で鳴らしても
良い。
【0053】また、実施の形態では、ガス火災感知器と
して、煙感知器を例示したが、これに限定されることな
く熱感知器、炎感知器等を用いても良い。また、実施の
形態では、光電式スポット型感知器を例示したが、これ
に限定されることなく、周囲の空気が一定の濃度以上の
煙を含むに至ったときに火災検知信号を発信するもので
一局所の煙によるイオン電流の変化により作動するイオ
ン化式スポット型感知器、一局所の周囲の温度が一定の
温度以上になったときに火災検知信号を発信するもので
外観が電線状をなす定温式感知線型感知器等を用いても
良い。
【0054】
【発明の効果】請求項1に記載の発明の火災警報装置に
よれば、火災を検知した場合に電源線に第1電流が流
れ、火災を検知し且つガスを検知した場合に電源線に第
1電流を含む第2電流が流れ、電源線に流れる第1電流
又は第2電流に応じて警報が段階的に変わるので、火災
警報の信頼性を向上することができる。
【0055】請求項2に記載の発明の火災警報装置によ
れば、電源線に流れる電流値が第1電流値よりも小さい
第1判定値を超えた場合に第1段階警報が発生され、電
源線に流れる電流値が第1電流値と第2電流値との間の
第2判定値を超えた場合に第2段階警報が発生されるの
で、火災警報の信頼性を向上することができる。
【0056】請求項3に記載の発明の火災警報装置によ
れば、火災センサが火災を検知し、火災検知量が第1所
定量を超えた場合には第1スイッチがオンして電源線に
第1電流が流れる。また、ガスセンサがガスを検知し、
火災検知量が第1所定量を超え且つガス検知量が第2所
定量を超えた場合には第2スイッチがオンして電源線に
第2電流が流れるので、第1電流又は第2電流に応じて
警報を段階的に変えることができる。
【0057】請求項4に記載の発明の火災警報装置によ
れば、複数の火災感知器のそれぞれが火災を検知した場
合には電源線に第1電流を流し、電源線に流れる第1電
流の総和に応じて警報が段階的に変わる。例えば1つの
火災感知器が火災を検知した場合と2つ以上の火災感知
器が火災を検知した場合とでは警報が段階的に変わるの
で、火災警報の信頼性を向上することができ、誤報の可
能性もなくなる。
【0058】請求項5に記載の発明の火災警報装置によ
れば、電源線に流れる電流値が第1電流値よりも小さい
第1判定値を超えた場合に第1段階警報が発生され、電
源線に流れる電流値が第1電流値よりも大きい第2判定
値を超えた場合に第2段階警報が発生されるので、火災
警報の信頼性を向上することができる。
【0059】請求項6に記載の発明のガス火災感知器に
よれば、火災センサが火災を検知し、火災検知量が第1
所定量を超えた場合には第1スイッチがオンして電源線
に第1電流が流れる。また、ガスセンサがガスを検知
し、火災検知量が第1所定量を超え且つガス検知量が第
2所定量を超えた場合には第2スイッチがオンして電源
線に第2電流が流れるので、第1電流又は第2電流に応
じて警報を段階的に変えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る火災警報装置の構成
を示すブロック図である。
【図2】図1に示した火災警報装置に設けられたガス火
災感知器の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示した火災警報装置に設けられた火災感
知器の構成を示すブロック図である。
【図4】ガス火災感知器が作動したときの火災警報装置
の動作を示すフローチャートである。
【図5】複数の火災感知器が作動したときの火災警報装
置の動作を示すフローチャートである。
【図6】ガス火災感知器の警報判定を示す図である。
【図7】複数の火災感知器の警報判定を示す図である。
【図8】従来の火災警報装置を構成を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
1a ガス火災感知器 1b,1c 火災感知器 5 電源線 10 受信機 11 電流計 12 マイクロコンピュータ 13 警報判定回路 15 警報回路 16 表示部 19 スイッチング回路 20 火災感知部 21 暗箱 22 発光素子 23 受光素子 24 遮光板 25 煙 26 発光回路 27 受光増幅回路 28 火災判定回路 31 ガスセンサ 32 ガス判定回路 33 アンド回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永田 敏 静岡県天竜市二俣町南鹿島23 矢崎計器株 式会社内 (72)発明者 中江 浩史 東京都荒川区南千住3−13−1 (72)発明者 土井 敏行 東京都荒川区南千住3−13−1 (72)発明者 大沢 功 東京都町田市鶴間246 ホーチキ株式会社 内 Fターム(参考) 5C085 AA03 AA06 AB01 BA31 CA04 CA08 5G405 AA01 AA08 AB01 AB03 AC07 AD01 CA05 CA06 CA09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源線を介して電源の両端に接続され、
    火災を検知した場合に前記電源線に第1電流を流し、前
    記火災を検知し且つガスを検知した場合に前記電源線に
    前記第1電流を含む第2電流を流すガス火災感知器と、 警報を発生する警報発生手段と、 前記電源線に流れる前記第1電流又は前記第2電流に応
    じて前記警報発生手段で発生される警報を段階的に変え
    る警報制御手段と、を備えることを特徴とする火災警報
    装置。
  2. 【請求項2】 前記警報制御手段は、前記電源線に流れ
    る電流値が前記第1電流値よりも小さい第1判定値を超
    えた場合に前記警報発生手段に第1段階警報を発生さ
    せ、前記電源線に流れる電流値が前記第1電流値と前記
    第2電流値との間の第2判定値を超えた場合に前記警報
    発生手段に第2段階警報を発生させることを特徴とする
    請求項1に記載の火災警報装置。
  3. 【請求項3】 前記ガス火災感知器は、火災を検知する
    火災センサと、第1抵抗及び第1スイッチを有し前記電
    源線に並列接続された第1直列回路と、前記火災センサ
    の火災検知量が第1所定量を超えた場合に前記第1スイ
    ッチをオンさせて前記電源線に前記第1電流を流す火災
    判定回路と、ガスを検知するガスセンサと、第2抵抗及
    び第2スイッチを有し前記電源線に並列接続された第2
    直列回路と、前記火災検知量が第1所定量を超え且つ前
    記ガスセンサのガス検知量が第2所定量を超えた場合に
    前記第2スイッチをオンさせて前記電源線に前記第2電
    流を流す第2スイッチ制御手段とを備えることを特徴と
    する請求項1又は請求項2に記載の火災警報装置。
  4. 【請求項4】 電源線を介して電源の両端に並列接続さ
    れ、それぞれが火災を検知した場合に前記電源線に第1
    電流を流す複数の火災感知器と、 警報を発生する警報発生手段と、 前記電源線に流れる前記第1電流の総和に応じて前記警
    報発生手段で発生される警報を段階的に変える警報制御
    手段と、 を備えることを特徴とする火災警報装置。
  5. 【請求項5】 前記警報制御手段は、前記電源線に流れ
    る電流値が前記第1電流値よりも小さい第1判定値を超
    えた場合に前記警報発生手段に第1段階警報を発生さ
    せ、前記電源線に流れる電流値が前記第1電流値よりも
    大きい第2判定値を超えた場合に前記警報発生手段に第
    2段階警報を発生させることを特徴とする請求項4に記
    載の火災警報装置。
  6. 【請求項6】 電源線を介して電源の両端に接続された
    ガス火災感知器であって、 火災を検知する火災センサと、 第1抵抗及び第1スイッチを有し前記電源線に並列接続
    された第1直列回路と、 前記火災センサの火災検知量
    が第1所定量を超えた場合に前記第1スイッチをオンさ
    せて前記電源線に前記第1電流を流す火災判定回路と、 ガスを検知するガスセンサと、 第2抵抗及び第2スイッチを有し前記電源線に並列接続
    された第2直列回路と、前記火災検知量が第1所定量を
    超え且つ前記ガスセンサのガス検知量が第2所定量を超
    えた場合に前記第2スイッチをオンさせて前記電源線に
    前記第2電流を流す第2スイッチ制御手段と、を備える
    ことを特徴とするガス火災感知器。
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