JP2002133437A - 図形データ生成方法、図形生成装置及びその構成品 - Google Patents

図形データ生成方法、図形生成装置及びその構成品

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JP2002133437A
JP2002133437A JP2001233550A JP2001233550A JP2002133437A JP 2002133437 A JP2002133437 A JP 2002133437A JP 2001233550 A JP2001233550 A JP 2001233550A JP 2001233550 A JP2001233550 A JP 2001233550A JP 2002133437 A JP2002133437 A JP 2002133437A
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Masaaki Oka
正昭 岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乱数を用いた図形の形状を決定する場合で
も、その形状が一定になるような図形データの生成方法
を提供する。 【解決手段】 X、Y、Z座標値に基づいて3次元図形
の形状特徴を表す図形データを生成する装置において実
行される方法であって、対象となる3次元図形の2次元
形状を特定するための複数の形状特定点の各々のX、Y
座標値を乱数の種として乱数を発生させ(S104)、
発生した乱数に基づいて当該形状特定点のZ座標値を算
定し(S105)、算定したZ座標値と当該形状特定点
のX、Y座標値とに基づいて上記の図形データを生成す
る(S107)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば山や海岸線
のような自然物の図形をコンピュータグラフィクスによ
り形成するための図形データの生成技術に係り、特に、
上記の図形の形状を乱数によって決めるときの不自然な
態様の発生を回避する手法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータグラフィクスの分野では、
山や海岸線のような自然物をできるだけ自然な形で表現
するため、場所によって変化する図形の各場所の形状を
乱数によって決めることがある。例えばビデオゲームに
おいて、移動するキャラクタの背後に表す遠方の山など
の図形を、より自然な形で表現したいときなどに、その
図形の部分々の形状を、乱数によって決めている。
【0003】乱数を用いた図形形状の決定手法の一例と
して、フラクタル(fractal)手法がある。フラクタル
手法は、情報処理装置の内部でフラクタル図形を生成す
ることによってCG(コンピュータグラフィクス)画像
を得る手法である。従来、情報処理装置によるフラクタ
ル図形の生成は、以下のようにして行われている。ま
ず、ソフトウエアの目的に応じてフラクタル図形の形状
を特定するための複数の形状特定点を定める。各形状特
定点は、例えば対象となる図形が3次元図形の場合、X
軸、Y軸、Z軸からなる直交座標系内のXY平面上に射
影したときに、それぞれ一又は複数の四角形の頂点に位
置するように配置される。複数の形状特定点が定まる
と、次に、中点分割を行う。すなわち、各形状特定点か
ら、XY平面上に射影したときに四角形の各辺の中点と
なる点のX、Y座標値及びXY平面上に射影したときに
その四角形の対向する辺の中点を結ぶ線の中点となる点
のX、Y座標値を算定する。そして、算定されたX、Y
座標値を、変化する新たな形状特定点のX、Y座標値と
して定める。また、乱数を発生させ、発生した乱数を用
いて新たな形状特定点のZ座標値を決める。乱数は、乱
数の種(seed)に応じて発生する値であり、乱数の種は
乱数計算のための初期値となるため、乱数の値は乱数の
種によって一意に決まる。乱数の種には、直前に発生さ
せた乱数が用いられている。このようにして求められた
新たな形状特定点のX、Y、Z座標値及び予め配置され
る形状特定点のX、Y、Z座標値から3次元図形の形状
を決め、これをコンピュータに接続されている外部ディ
スプレイ等に表現させるためのデータ(「図形デー
タ」)にする。新たな形状特定点のZ座標値が乱数に依
存するため、生成された図形データによって表現される
図形はフラクタル図形となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、新たな
形状特定点のZ座標値が乱数によって決められている
が、従来は、乱数の種として、直前に発生した乱数が用
いられているため、以下のような問題があった。
【0005】例えば、それぞれディスプレイの1画面で
1ブロック分しか表示されない、複数ブロックで構成さ
れる画像内にフラクタル図形があり、ビデオゲームで登
場するキャラクタがこの画像内を移動するような場合を
想定する。この場合、キャラクタが、現在表示されてい
るブロックから他のブロックへ移動すると、ディスプレ
イに表示される画面が、その移動に連動して切り替わ
る。フラクタル図形は、ディスプレイ上の画面が切り替
わるたびに生成されるため、キャラクタが、複数のブロ
ックでの動きを経てあるブロックの同じ地点に到達する
場合であっても、そこに至るまでに通過したブロックに
よっては、異なる形状になることがある(本来、そこの
形状は、どのような経路を経ても同じにならなければな
らない)。これは、従来、乱数の種として、直前に発生
した乱数をそのまま用いていたため、どのようなブロッ
クを通過していったかによって異なる値になってしまう
ためである。また、フラクタル図形が上記のように複数
のブロックにまたがって表現される場合、そのフラクタ
ル図形は、各ブロックの表示の切替時にそれぞれ独自に
生成される。そのため、ブロックの境界部分で図形同士
のつなぎ目が一致しないことがある。
【0006】このような問題は、フラクタル図形のみな
らず、その形状特定点が乱数によって決められる図形を
形成する場合において共通に生じる。本発明の課題は、
上記の問題を解決する新規な技術を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は、改良された図形データ生成方法、図形生
成装置、半導体デバイス、コンピュータプログラム及び
記録媒体を提供する。
【0008】本発明の図形データ生成方法は、以下のよ
うなものである。第1の方法は、X、Y、Z座標値に基
づく3次元図形の形状特徴を表す図形データを生成する
装置において実行される方法であって、前記3次元図形
の形状を特定するための形状特定点のX、Y座標値を定
め、このX、Y座標値を種(seed)として乱数を発生さ
せ、発生した乱数に基づいて当該形状特定点のZ座標値
を算定し、このZ座標値と当該形状特定点のX、Y座標
値とに基づいて前記図形データを生成することを特徴と
する。各形状特定点のZ座標値は、個々の形状特定点の
X、Y座標値により一意に決まるため、どのような経路
で3次元図形を生成しても、同じ形状の図形を得ること
ができる。また、例えば1画面で1ブロックしか表示で
きない複数のブロックから構成される画像において、3
次元図形が複数のブロックにまたがって存在する場合で
も、各ブロックの境界部分で図形のつなぎ目が一致する
ようになる。
【0009】第2の方法は、X、Y、Z座標値に基づく
3次元図形の形状特徴を表す図形データを生成する装置
において実行される方法であって、前記3次元図形の形
状を特定するための複数の形状特定点の間に新たな形状
特定点を生成し、生成した新たな形状特定点のX、Y座
標値を算定するとともに、このX、Y座標値を種(see
d)として乱数を発生させ、発生した乱数に基づいて当該
新たな形状特定点のZ座標値を算定し、これにより得ら
れた新たな形状特定点のX、Y、Z座標値を含んで前記
図形データを生成することを特徴とする。新たな形状特
定点のZ座標値は、該新たな形状特定点のX、Y座標値
により一意に決まることとなる。形状特定点から、新た
に形状特定点を算定して図形の形状を決める点を増やす
ために、より細かい形状の図形を得ることができる。
【0010】第2の方法において、前記新たな形状特定
点のX、Y座標値は、その基となる1対の形状特定点の
点間の中点のX、Y座標値から求めることができる。ま
た、その基となる2対の形状特定点の各々をXY平面上
に射影したときに射影面上に形成される四角形の第1辺
の中点と前記第1辺に対向する第2辺の中点とを結ぶ仮
想線の中点のX、Y座標値から求めることができる。
【0011】第3の方法は、2次元の図形データの生成
方法である。すなわち、X、Y座標値に基づく2次元図
形の形状特徴を表す図形データを生成する装置において
実行される方法であって、前記2次元図形の形状を特定
するための複数の形状特定点をX軸上に射影したときに
隣接することになる1対の形状特定点の間に新たな形状
特定点を生成し、この新たな形状特定点のX座標値を乱
数の種(seed)として乱数を発生させ、発生した乱数に
基づいて前記新たな形状特定点のY座標値を算定し、こ
れにより得られた新たな形状特定点のX、Y座標値を含
んで前記図形データを生成する。新たな形状特定点のY
座標値は、その新たな形状特定点のX座標値により一意
に決まる。そのために、どのような順序で図形が発生し
ても、常にほぼ同じ形状のものを得ることができる。ま
た、例えば1画面で1ブロックしか表示できない複数の
ブロックから構成される画像において、2次元図形が複
数のブロックにまたがって存在する場合でも、各ブロッ
クの境界部分で2次元図形のつなぎ目が一致するように
なる。
【0012】本発明の図形生成装置は、その形状特徴が
複数の形状特定点の各々の位置によって特定される2次
元又は3次元の図形を生成する装置であって、入力され
た種(seed)に応じてその値が定まる乱数を発生させる
乱数発生手段と、前記複数の形状特定点の位置を決定す
る決定手段とを備えている。前記複数の形状特定点のう
ち少なくとも一部の形状特定点の位置は、既定の座標値
と可変の座標値とによって表されるものである。前記決
定手段は、いずれかの前記形状特定点における前記既定
の座標値を前記種(seed)として前記乱数発生手段に乱
数を発生させ、この乱数に基づいて前記可変の座標値を
算定することで当該形状特定点の位置を決定するように
構成される。「既定の座標値」とは、図形の位置が決ま
るとそれに伴って必然的に定まる座標値をいい、「可変
の座標値」とはランダムに変動可能な座標値をいう。
【0013】前記図形がX、Y、Z座標値に基づく3次
元図形、例えば同一地点に複数種類の経路で到達する可
能性がある3次元のフラクタル図形の場合、前記既定の
座標値はいずれかの前記形状特定点のX、Y座標値であ
り、前記第可変の座標値は当該形状特定点のZ座標値で
ある。また、前記図形がX、Y座標値に基づく2次元図
形の場合、前記既定の座標値はいずれかの前記形状特定
点のX座標値であり、前記可変の座標値は当該形状特定
点のY座標値である。
【0014】本発明の図形生成装置における好ましい実
施の形態では、前記複数の形状特定点の少なくとも一部
の形状特定点についてのX、Y、Z座標値を保持する保
持手段と、この保持手段から読み出した1対の形状特定
点のX、Y、Z座標値に基づき各形状特定点の位置を特
定するとともに特定した形状特定点間を結ぶ仮想線の中
点を新たな形状特定点として生成する形状特定点生成手
段とをさらに備えて図形生成装置を構成する。このよう
な図形生成装置において、前記決定手段は、前記新たな
形状特定点のX、Y座標値を前記種(seed)として前記
乱数発生手段に乱数を発生させ、この乱数に基づいて当
該新たな形状特定点のZ座標値を算定することで当該新
たな形状特定点の位置を決定するように構成される。
【0015】あるいは、上記の保持手段と、この保持手
段から読み出した2対の形状特定点の各々をXY平面上
に射影したときに射影面上に形成される四角形の第1辺
の中点と前記第1辺に対向する第2辺の中点とを結ぶ仮
想線の中点を新たな形状特定点として生成する形状特定
点生成手段とをさらに備えて図形生成装置を構成する。
このような図形生成装置において、前記決定手段は、前
記新たな形状特定点のX、Y座標値を前記種(seed)と
して前記乱数発生手段に乱数を発生させ、この乱数に基
づいて当該新たな形状特定点のZ座標値を算定すること
で当該新たな形状特定点の位置を決定するように構成さ
れる。前記保持手段は、より好ましくは、生成された前
記新たな形状特定点のX、Y、Z座標値を、読み出しの
対象となる形状特定点として追加的に保持するおうに構
成される。
【0016】本発明の半導体デバイスは、入力された種
(seed)に応じてその値が定まる乱数を発生させる乱数
発生手段を備えた装置に組み込まれ、当該装置と協働
で、その形状特徴が複数の形状特定点の各々の位置によ
って特定される2次元又は3次元の図形を生成する半導
体デバイスである。前記複数の形状特定点のうち少なく
とも一部の形状特定点の位置は、既定の座標値と可変の
座標値とによって表されるものである。いずれかの前記
形状特定点における前記既定の座標値を前記種(seed)
として前記乱数発生手段に乱数を発生させ、この乱数に
基づいて前記可変の座標値を算定することで当該形状特
定点の位置を決定する手段を備えている。
【0017】本発明のコンピュータプログラムは、コン
ピュータを、その形状特徴が複数の形状特定点の各々の
位置によって特定される2次元又は3次元の図形を生成
する図形生成装置として動作させるためのコンピュータ
プログラムであり、本発明の記録媒体は、このようなコ
ンピュータプログラムが記録されている、コンピュータ
読み取り可能な記録媒体である。図形生成装置は、入力
された種(seed)に応じてその値が定まる乱数を発生さ
せる乱数発生手段と、前記複数の形状特定点の位置を決
定する決定手段とを備えるものである。前記複数の形状
特定点のうち少なくとも一部の形状特定点の位置は、既
定の座標値と可変の座標値とによって表される。前記決
定手段は、いずれかの前記形状特定点における前記既定
の座標値を前記種(seed)として前記乱数発生手段に乱
数を発生させ、この乱数に基づいて前記可変の座標値を
算定することで当該形状特定点の位置を決定するもので
ある。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 <情報処理装置>図1は、本発明が適用される情報処理
装置の内部構成図である。この情報処理装置1は、CP
U10、RAMで構成されるメインメモリ11、DMA
C(direct memory access controller)12、MPE
G(Moving Picture Experts Group)デコーダ(MDE
C)13、CD−ROM又はDVD−ROMなどのメデ
ィア15を装着するためのメディアドライブ14、入力
部16、外部とネットワークを介して情報の送受信を行
う通信制御部(ATM)17、BIOSなどのプログラ
ムが記憶されているROM18、ハードディスクなどの
補助記憶装置20、サウンドメモリ22に蓄積された音
データを読み出してオーディオ出力として出力する音声
処理装置(SPU(sound processing unit))21、
フレームメモリ32を有する描画処理装置(graphic pr
ocessing unit、以下、「GPU」)31を含んで構成
される。これらは、バスBを介して接続されている。G
PU31には、ビデオ出力信号を生成するCRTC(CR
T controller)33が接続されている。このビデオ出力
信号は、NTSCやPALなどの規格に準拠して生成さ
れ、CRTCから図示しないディスプレイに出力される
ようになっている。
【0019】CPU10は、情報処理装置1の起動時
に、補助記憶装置20から起動プログラムを読み込み、
その起動プログラムを実行してオペレーティングシステ
ムを動作させる半導体デバイスである。CPU10は、
また、メディアドライブ14を制御するとともに、この
メディアドライブ14に装着されたメディア15からア
プリケーションプログラムやデータを読み出し、これを
メインメモリ11に記憶させる機能を有する。さらに、
メディア15や補助記憶装置20から読み出した各種デ
ータ、例えば複数の基本図形(ポリゴン)で構成された
3次元オブジェクトデータ(ポリゴンの頂点の座標値な
ど)に対して、ジオメトリ処理(座標値演算処理)を行
い、そして、ジオメトリ処理によるポリゴン定義情報
(使用するポリゴンの形状及びその形成位置、ポリゴン
を構成する素材の種類、色、質感等の指定)をその内容
とするディスプレイリストを生成する機能も有してい
る。
【0020】GPU31は、描画コンテクスト(描画用
のポリゴン素材の種類、色、質感、サイズ等)を保持
し、CPU10から通知されるディスプレイリストに従
って必要な描画コンテクストを読み出してレンダリング
処理(描画処理)を行い、フレームメモリ32にポリゴ
ンを描画する機能を有する半導体デバイスである。フレ
ームメモリ32は、これをテクスチャメモリとしても使
用できる。そのため、フレームメモリ上のピクセルイメ
ージをテクスチャとして、描画するポリゴンに貼り付け
ることができる。
【0021】SPU21は、サウンドメモリ22から読
み出した音データを合成してオーディオ出力信号を生成
する半導体デバイスである。DMAC12は、バスBに
接続されている各回路を対象としてDMA転送制御を行
う半導体デバイスであり、MDEC13は、CPU10
と並列に動作し、MPEG(Moving Picture ExpertsGr
oup)方式あるいはJPEG(Joint Photographic Expe
rts Group)方式等で圧縮されたデータを伸張する機能
を有する半導体デバイスである。
【0022】入力部16は、操作装置23からの入力信
号が入力される接続端子19を備えるものである。操作
装置23には、複数の操作ボタンが設けられており、操
作者がこれらの操作ボタンを種々多様に操作することに
より、ディスプレイに表示される図形をより複雑且つ自
然なものに成形したり、表示された図形の内容を確定し
たりすることができるようになっている。
【0023】<図形生成装置の構成>以上のような情報
処理装置1を本発明の図形生成装置として動作させる場
合の構成例について説明する。図形生成装置は、情報処
理装置1のCPU10及びGPU31が、補助記憶装置
20、ROM18、メディア15その他の記録媒体に記
録されている所定のコンピュータプログラムを読み込ん
で実行することにより実現される。ここでは、従来と同
様、形状特定点間の中点分割を行いつつ乱数を用いて図
形データを生成し、この図形データに基づいて描画され
た画像をディスプレイに表示させる場合の例を挙げる。
図2は、図形生成装置として動作するときの情報処理装
置1の機能構成図である。この実施形態では、CPU1
0とコンピュータプログラムとにより、主制御部10
0、入力制御部102、中点分割部103、乱数発生部
104、座標決定部105、図形データ生成部106の
機能ブロック(モジュール)をCPU10内に形成する
とともに、CPU10内の図示しないメモリ領域に、形
状特定点記憶部101を形成する。また、GPU31と
コンピュータプログラムとにより、GPU31内に描画
制御部311の機能ブロック(モジュール)を形成す
る。そして、形状特定点記憶部101に記憶された形状
特定点(図形の形状を特定するための点、以下同じ)の
座標値に基づいて別の新しい形状特定点を導出し、この
新しい形状特定点の座標値と図形の描画に必要な情報
(描画コンテクスト)の指定を含む図形データを生成す
る。座標値は、X軸、Y軸、Z軸からなる3次元の直交
座標系における座標値(それぞれX座標、Y座標値、Z
座標値とする)である。情報処理装置1についての上記
の説明との関係では、ポリゴンの頂点が「形状特定点」
に相当し、ディスプレイリストが「図形データ」に相当
する。
【0024】主制御部100は、図形データの生成に関
する機能ブロック間のデータの受け渡し、生成した図形
データのGPU31への送出、形状特定点記憶部101
への形状特定点毎の座標値の記憶及びその読み出しなど
を制御する。
【0025】形状特定点記憶部101は、複数の形状特
定点の各々の座標値を記憶しておくものである。各形状
特定点の座標値の持ち方としては、種々の形態がある。
例えば、デフォルト時に記憶される形状特定点の座標値
はすべて既定の座標値であるX、Y座標値のみとし、後
述する座標決定処理によって、可変の座標値である各形
状特定点のZ座標値が算定された場合に、そのZ座標値
を形状特定点毎に更新自在に記憶するようにしてもよ
く、新たに形状特定点を作るための基本となるいくつか
の形状特定点のX、Y、Z座標値を既定の座標値として
記憶しておき、新たな形状特定点が生成される度に、そ
の新たな形状特定点のX、Y、Z座標値を追加的に次の
図形を形成するときの既定の座標値として記憶するよう
にしてもよい。X、Y座標値のみを記憶させる場合は、
図形マップのような形でテーブル化しておくこともでき
る。デフォルト時の形状特定点の座標値は、操作者が任
意に設定してもよく、上記のコンピュータプログラムに
付随するデータ又はアプリケーションの種類によって自
動的に決まるようにしてもよい。本実施形態では、基本
となるいくつかの形状特定点のX、Y、Z座標値を形状
特定点記憶部101に記憶しておき、図形データを生成
する際に、この形状特定点を逐次読み出して新たな形状
特定点が生成して、そのX、Y、Z座標値を逐次記憶し
ていくものとする。
【0026】入力制御部102は、形状特定点記憶部1
01への形状特定点毎の座標値を記憶させるための制御
と、外部からの指示、例えば操作装置23からの指示を
受け付け、この外部指示に従って、形状特定点記憶部1
01から必要な形状特定点の座標値を取り込み、これを
中点分割部103、図形データ生成部106などへ送る
ための制御とを行う。
【0027】中点分割部103は、外部指示に従い、図
形を細分化するための中点分割を行うもので、対象とな
る図形の複数の形状特定点の座標値から、形状特定点間
の中点の座標値を算定し、さらに、必要に応じて、中点
間の中点の座標値を算定する。
【0028】乱数発生部104は、形状特定点(中点を
含む)毎のZ座標値を決定するために用いる乱数を発生
させる。乱数の種(seed)には、当該形状特定点(又は
中点)のX、Y座標値が用いられるようになっている。
乱数は、所定の数値範囲内で発生させる。所定の数値範
囲とは、例えば形状特定点記憶部101に記憶される全
形状特定点のZ座標値の標準偏差σを用いた、±σ/2
n(n:1,2,…)の範囲である。
【0029】座標決定部105は、中点分割部103に
より決定された中点の座標値と乱数発生部104で発生
した乱数とにより、新たな形状特定点の座標値を最終的
に決定するための処理を行う。
【0030】図形データ生成部106は、予め形状特定
点記憶部101に記憶されている形状特定点及び新たに
生成した形状特定点の座標値に基づいて描画すべき図形
の形状を決め、この形状の図形についての図形データを
生成する。
【0031】描画制御部311は、上記のようにして生
成された図形データの入力を契機にフレームメモリ32
に図形を描画する。これは、例えば複数の形状特定点に
よって特定される三角形又は四角形をポリゴンで描画す
ることにより行われる。フレームメモリ32に描画され
たデータは、ビデオ出力信号となって、ディスプレイに
送られる。
【0032】<図形生成装置の動作>次に、図形生成装
置の動作を具体的に説明する。ここでは、外部指示の一
例となる操作装置23からの指示に従って3次元フラク
タル図形を作成し、これをディスプレイに表示する場合
の例を挙げる。図3は、この場合の図形データの生成手
順を示すフローチャートである。操作装置23からの
(図形描画)指示が入力されると、主制御部100は、
対象となる図形に関する形状特定点が既に記憶されてい
るかどうかを調べる(ステップS101:Yes、S10
2)。記憶されていない場合は、指示された図形の形状
を特定するための形状特定点のX、Y座標値を算定し
(ステップS103)、さらに、このX、Y座標値を種
(seed)として乱数発生部104で乱数を発生させる
(ステップS104)。そして、この乱数に基づき当該
形状特定点のZ座標値を算定する(ステップS10
5)。一方、形状特定点が記憶されている場合は、形状
特定点記憶部101からすべての形状特定点のX、Y、
Z座標値を読み込む。以上のようにしてすべての形状特
定点が決まったときは、図形データ生成部106におい
て各形状特定点の座標値を含む図形データを生成し、こ
れをCPU10内のワークメモリに保存しておく(S1
07)。このような図形データによって描画される3次
元フラクタル図形のイメージを図4に示す。図中、
“●”で示される点が形状特定点P0〜P3であり、そ
れぞれ、直交座標系におけるXY平面上に射影したとき
に射影面上に形成される四角形の頂点に位置するように
なっている。各形状特定点のX、Y、Z座標値は、以下
のように表される。 P0=(XP0、YP0、ZP0) P1=(XP1、YP1、ZP1) P2=(XP2、YP2、ZP2) P3=(XP3、YP3、ZP3)
【0033】ここで、図形を細分化する指示が入力され
た場合は、中点分割部103で形状特定点P0〜P3に
ついての中点分割処理を行う。具体的には、形状特定点
P0〜P3をXY平面に射影したときに四角形の各辺の
中点Q0〜Q3のX、Y、Z座標値、及びこの四角形の
対向する辺の中点同士を結ぶ仮想線の中点Q4のX、
Y、Z座標値を算定する(ステップS108:Yes、S
109)。これらの中点Q0〜Q4は、図4において
“□”で示されている。中点Q0のX、Y、Z座標値
は、以下のように表される。 XQ0=(XP0+XP1)/2 YQ0=(YP0+YP1)/2 ZQ0=(ZP0+ZP1)/2 中点Q1、Q2、Q3のX、Y、Z座標値も同様にして
算定される。因みに中点Q4のX、Y、Z座標値は、以
下のように表される。 XQ4=(XP0+XP1+XP2+XP3)/4 YQ4=(YP0+YP1+YP2+YP3)/4 ZQ4=(ZP0+ZP1+ZP2+ZP3)/4 算定された各中点Q0〜Q4のX、Y、Z座標値のう
ち、X、Y座標値は、乱数発生部104に送られる。
【0034】乱数発生部104は、中点Q0〜Q4のそ
れぞれのX、Y座標値を乱数の種として、乱数を発生さ
せる(ステップS110)。乱数は、例えば点Q0の
X、Y座標値を種とした場合、以下のように表される。 seed_random(f(XQ0、YQ0))rand
om(1) 「seed_random(f(XQ0、YQ0))」は、
乱数発生部104に、中点Q0のX、Y座標値を乱数の
種として設定することを表している。関数fは、例え
ば、「f(X、Y)=X*10000+Y」である。
「random(1)」は、「seed_random
(f(XQ0、YQ0))」により発生する乱数を意味す
る。(1)とは、乱数の数値範囲が例えば前出のZ座標
値の標準偏差をσとして1σの範囲であることを表す。
乱数は、各点Q0〜Q4のそれぞれについて算定され
る。各点Q1〜Q4の乱数の種は、それぞれ、以下のよ
うに表される。
【0035】 seed_random(f(XQ1、YQ1)) seed_random(f(XQ2、YQ2)) seed_random(f(XQ3、YQ3)) seed_random(f(XQ4、YQ4))
【0036】乱数(random(1))の値は、その
種となる「seed_random(f(X、Y))」
により一意に決まる。「seed_random(f
(X、Y))」は、X、Y座標値に依存する関数であ
り、X、Y座標値が決まると一意にその値が決まる。そ
のために、乱数(random(1))は、X、Y座標
値にのみ依存した値となり、X、Y座標値が決まるとそ
の値が一意に決まることになる。
【0037】その後、座標決定部105において、中点
分割により得られた中点Q0〜Q4のX、Y、Z座標値
と、乱数発生部104で発生した乱数とから、新たな形
状特定点P4〜P8のX、Y、Z座標値を決定し(ステ
ップS111)、図形データ生成部106で、先に生成
した図形データを更新する(ステップS112)。形状
特定点P4〜P8のX、Y座標値は、中点Q0〜Q4の
X、Y座標値をそのまま用いることができる。つまり、
以下のようになる。
【0038】 P4のX座標値:XP4=(XP0+XP1)/2 同 Y座標値:YP4=(YP0+YP1)/2 P5のX座標値:XP5=(XP1+XP2)/2 同 Y座標値:YP5=(YP1+YP2)/2 P6のX座標値:XP6=(XP2+XP3)/2 同 Y座標値:YP6=(YP2+YP3)/2 P7のX座標値:XP7=(XP3+XP0)/2 同 Y座標値:YP7=(YP3+YP0)/2 P8のX座標値:XP8=(XP0+XP1+XP2+XP3)/
4 同 Y座標値:YP8=(YP0+YP1+YP2+YP3)/4
【0039】形状特定点P4〜P8のZ座標値は、中点
Q0〜Q4のZ座標値及び乱数から、以下のようにして
求められる。 P4のZ座標値:ZP4=(ZP0+ZP1)/2+rand
om(1) P5のZ座標値:ZP5=(ZP1+ZP2)/2+rand
om(1) P6のZ座標値:ZP6=(ZP2+ZP3)/2+rand
om(1) P7のZ座標値:ZP7=(ZP3+ZP0)/2+rand
om(1) P8のZ座標値:ZP8=(ZP0+ZP1+ZP2+ZP3)/
4+random(1)
【0040】図5は、このようにして生成された新たな
形状特定点P4〜P8と当初の形状特定点P0〜P3と
から特定される3次元フラクタル図形のイメージ図であ
る。新たな形状特定点P4〜P8は、図5において
“×”で示されている。
【0041】図5のような図形をさらに細分化する場合
は、ステップS109以降の処理を再度行う(ステップ
S113:No)。細分化するかどうかは、例えば操作装
置23から更なる細分化の指示を受け付けたかどうか、
あるいは確定指示を受け付けたかどうかで判定する。い
ずれにしても、細分化する場合、先に算定した形状特定
点P4〜P8のX、Y、Z座標値は形状特定点記憶部1
01に記憶され、先の説明における形状特定点P0〜P
3と同様に扱われる。つまり、形状特定点P0〜P8を
形状特定点P0〜P3と同様に扱って中点分割部103
によるステップS103の処理を行う。
【0042】さらなる細分化は、すべての形状特定点P
0〜P3から特定されるすべての四角形部分について行
ってもよく、一部の四角形部分についてのみ行ってもよ
い。以下、一部の四角形部分についての細分化、すなわ
ち図5の形状特定点P0、P4、P8、P7から特定さ
れる四角形部分についての細分化を行う場合の例を挙げ
る。まず、形状特定点P0、P4、P8、P7のX、
Y、Z座標値から、XY平面に射影したときに形状特定
点P0、P4、P8、P7により形成される四角形の各
辺の中点R0〜R3のX、Y、Z座標値及び四角形の対
向する辺の中点を結ぶ仮想線の中点R4を算定する。こ
れらの中点R0〜R4は、図5において“□”で示され
ている。中点R0のX座標値XR0、Y座標値YR0、Z座
標値ZR0は、以下のようになる。 XR0=(XP0+XP4)/2 YR0=(YP0+YP4)/2 ZR0=(ZP0+ZP4)/2 中点R1、R2、R3のX座標値、Y座標値、Z座標値
についても、同様の要領で算定される。因みに中点R4
のX座標値XR4、Y座標値YR4、Z座標値ZR4は、以下
のようになる。 XR4=(XP0+XP4+XP8+XP7)/4 YR4=(YP0+YP4+YP8+YP7)/4 ZR4=(ZP0+ZP4+ZP8+ZP7)/4
【0043】このうち、X,Y座標値は、乱数発生部1
04に送られる。乱数発生部104では、再び乱数を発
生させる。乱数の種には、中点R0〜R4の各々のX、
Y座標値を用いる。例えば、中点R0による乱数の種
は、「seed_random(f(XR0、YR0))」
となる。また、乱数の発生する数値範囲は、先程とは異
なったものとする。例えば前出のZ座標値の標準偏差σ
の1/2にする。このようにして発生する乱数を、「r
andom(1/2)」と記す。
【0044】座標決定部105では、中点分割により得
られた中点R0〜R4の座標値と、乱数発生部104で
発生させた乱数とから新たな形状特定点のX、Y、Z座
標値を決定する。この処理は、先程と同様に行う。この
ようにして、図6において“△”で示される新たな形状
特定点P9、PA、PB、PC、PDのX、Y、Z座標
値が決定され、図形データが再度更新される。また、形
状特定点P9、PA、PB、PC、PDのX、Y、Z座
標値が形状特定点記憶部101に記憶される。
【0045】形状特定点P4、P1、P5、P8から特
定される四角形部分、形状特定点P8、P5、P2、P
6から特定される四角形部分、形状特定点P7、P8、
P6、P3から特定される四角形部分の細分化を行う場
合も、同様の要領でX、Y、Z座標値を算定することが
できる。
【0046】細分化に際しては、これを繰り返す度に、
乱数発生部104で発生する乱数の発生する数値範囲
を、1/2ずつ狭くしていく。これにより、得られる3
次元フラクタル図形がより自然な図形となる。
【0047】ステップS108において形状を細分化し
ないと判定した場合(ステップS109:No)あるいは
細分化を終了する場合は(ステップS113:Yes)、
ワークメモリに保存されている図形データをGPU31
の描画制御部311に送出して、図形データの生成処理
を終える。描画制御部311は、この図形データに基づ
いてフレームメモリ32への描画処理を行う。描画され
たデータはCRTC33を通じてディスプレイに送出さ
れる。これにより、ディスプレイに3次元フラクタル図
形が表示される。
【0048】このように、本実施形態では、形状特定点
のX、Y座標値を乱数の種に用いて乱数を発生させ、こ
の乱数によって当該形状特定点のZ座標値を算定するよ
うにしたので、Z座標値はX、Y座標値に依存し、その
値がX、Y座標値によって一意に決まる。そのため、そ
の形状特定点を含んで形成される3次元フラクタル図形
を何度描画しても、また、他の3次元フラクタル図形の
描画後に描画しても、常にほぼ同じ形状のものを得るこ
とができる。
【0049】このことを、従来の課題との関係で説明す
る。図7は、ディスプレイの1画面で1ブロックしか表
示できない4つのブロックA〜Dから構成される画像内
に、それぞれ3次元フラクタル図形があり、ゲームにお
いて登場するキャラクタMが、この画像内のブロック間
を動き回る場合を想定する。キャラクタMが隣のブロッ
クに移動すると、表示されている画像が切り替わり、3
次元フラクタル図形もその都度新たに生成される。3次
元フラクタル図形を特定するための個々の形状特定点の
高さ(Z座標値)は乱数によって決定されるが、従来手
法では、この乱数の種として、直前の形状特定点の高さ
を決定する際に発生させた乱数を用いていた。そのた
め、ブロックが切り替わるときに、3次元フラクタル図
形同士のつなぎ目部分a1が一致せず、不自然な表示態
様になることがあった。また、キャラクタMが、ブロッ
クA→ブロックD→ブロックC→ブロックBからなる第
1経路R1を経て目標点a2に到達する場合と、ブロッ
クA→ブロックBからなる第2経路R2で同じ目標点a
2に到達する場合とで、その目標点a2の高さが異なる
場合があり、この場合も不自然な表示態様になることが
あった。この実施形態の図形生成装置では、このように
複数のブロックから構成される画像内に3次元フラクタ
ル図形があり、それらが逐次切り替わる場合であって
も、個々の形状特定点のX、Y座標値から一意に定まる
乱数によってその形状特定点のZ座標値が決まるので、
各ブロックの境界部分で3次元フラクタル図形のつなぎ
目a1が不一致になることがなく、また、キャラクタM
が異なる経路を経てブロックAからブロックBの目標点
a2に到達する場合であっても、その目標点a2の高さ
が異なることがなくなる。
【0050】なお、この実施形態では、各形状特定点を
中点分割して中点のX、Y、Z座標値を求め、そのうち
X、Y座標値を種として乱数を発生させ、その乱数に基
づいてその中点のZ座標値を決定し、X、Y、Z座標値
が定まった中点を新たな形状特定点とする場合の例を示
したが、新たな形状特定点の生成は、必ずしも中点によ
らなくともよく、形状特定点間の任意の点を用いてそれ
を行うようにしてもよい。また、中点又は任意の点につ
いては、X、Y座標値のみを算定し、これをそのまま乱
数の種として用いるようにしてもよい。また、この実施
形態では、コンピュータグラフィクスによって図形を描
画することを前提としたために3次元フラクタル図形を
例に挙げたが、本発明の手法は、フラクタル図形以外の
他の3次元図形についても同様に適用が可能なものであ
る。 <変形例>本発明は、2次元図形の場合であっても同様
に適用が可能である。以下、この場合の実施の形態を説
明する。図形生成装置としては、図1に示した情報処理
装置1にコンピュータプログラムを読み込ませることに
よって形成される図2の機能のものをそのまま用いるこ
とができる。ここでは、図8に示される5つの形状特定
点P20〜P24によって特定される2次元図形を細分
化する場合の例を挙げる。この場合の図形データの生成
手順は、以下のようになる。
【0051】まず、形状特定点記憶部101から、5つ
の形状特定点P20〜P24のX、Y座標値を読み込
み、これらの形状特定点P20〜P24をX軸上に射影
したときに隣接する位置にある形状特定点間の中点の
X、Y座標値を中点分割部103により求める。次に、
求めた中点のX座標値を乱数の種として、乱数発生部1
04で乱数を発生させ、この発生した乱数によって中点
のY座標値を確定する。この確定したY座標と乱数を発
生させる際に乱数の種となったX座標値とから定まる点
を新たな形状特定点とし、これらのすべての形状特定点
の座標値を含んで、2次元図形についての図形データを
生成する。図9におけるP25〜P28が、細分化によ
って得られた新たな形状特定点である。このようにして
新たな形状特定点P25〜P28を生成していくことに
より、その形状が滑らかで、より自然な形状になってい
る2次元図形についての図形データを再現性よく生成す
ることができる。
【0052】なお、形状特定点については、X、Y座標
値を読み込むことなく、X座標値のみを読み込み、ある
いはX座標値を算定して、これを乱数の種としてもよい
ことは、3次元図形の場合と同様である。また、必ずし
も中点によらず、既にある形状特定点間の任意の点のX
座標を乱数の種として当該点のY座標値を算定し、これ
によってX、Y座標値が定まった点を新たな形状特定点
としてもよい。
【0053】なお、本実施形態では、操作装置23から
の指示を外部指示として2次元又は3次元の図形を細分
化していく要領について説明したが、外部指示は、コン
ピュータプログラムからの指示であってもよい。また、
ディスプレイに図形を表示するときの解像度(拡大率)
に応じて細分化するかどうかを自動的に判定するように
してもよい。この場合は、解像度に対する図形の詳細度
(どの倍率表示ではどの位細分化する必要があるかどう
か)を定めたテーブルをCPU10内に別途用意してお
くようにすると、図形データ生成の処理が迅速になって
好ましい。また、以上説明した図形生成装置の中心をな
す各機能ブロックは、家庭用の汎用コンピュータ装置な
どに、本発明にかかる記録媒体に記録されたコンピュー
タプログラムをインストールし、これをその汎用コンピ
ュータ装置のCPUに読み込ませて実行させることによ
って実現することも可能である。
【0054】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、複数の形状特定点のうち少なくとも一部の形
状特定点の位置が、既定の座標値と可変の座標値とによ
って表される場合に、いずれかの形状特定点における既
定の座標値を種(seed)として乱数を発生させ、この乱
数に基づいて可変の座標値を算定することで当該形状特
定点の位置を決定するようにしたので、可変の座標値が
既定の座標値に依存してのみ決まり、乱数によって図形
の形状を決定する際の不自然さを回避することができる
ようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される情報処理装置の内部構成
図。
【図2】この実施形態による図形生成装置の機能構成
図。
【図3】この実施形態による図形データを生成する手順
を示したフローチャート。
【図4】3次元フラクタル図形のイメージを示した説明
図。
【図5】細分化される3次元フラクタル図形のイメージ
を示した説明図。
【図6】より細分化される3次元フラクタル図形のイメ
ージを示した説明図。
【図7】本実施形態による効果を発明の課題との関係で
示した説明図。
【図8】2次元図形の例を示した説明図。
【図9】細分化される2次元図形のイメージを示した説
明図。
【符号の説明】
10 CPU 31 GPU 101 形状特定点記憶部 102 入力制御部 103 中点分割部 104 乱数発生部 105 座標決定部 106 図形データ生成部 311 描画制御部

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X、Y、Z座標値に基づく3次元図形の
    形状特徴を表す図形データを生成する装置において実行
    される方法であって、 前記3次元図形の形状を特定するための形状特定点の
    X、Y座標値を定め、 このX、Y座標値を種(seed)として乱数を発生させ、 発生した乱数に基づいて当該形状特定点のZ座標値を算
    定し、 このZ座標値と当該形状特定点のX、Y座標値とに基づ
    いて前記図形データを生成することを特徴とする、 図形データ生成方法。
  2. 【請求項2】 X、Y、Z座標値に基づく3次元図形の
    形状特徴を表す図形データを生成する装置において実行
    される方法であって、 前記3次元図形の形状を特定するための複数の形状特定
    点の間に新たな形状特定点を生成し、 生成した新たな形状特定点のX、Y座標値を算定すると
    ともに、このX、Y座標値を種(seed)として乱数を発
    生させ、 発生した乱数に基づいて当該新たな形状特定点のZ座標
    値を算定し、 これにより得られた新たな形状特定点のX、Y、Z座標
    値を含んで前記図形データを生成することを特徴とす
    る、 図形データ生成方法。
  3. 【請求項3】 前記新たな形状特定点のX、Y座標値
    が、その基となる1対の形状特定点の点間の中点のX、
    Y座標値であることを特徴とする、 請求項2記載の図形データ生成方法。
  4. 【請求項4】 前記新たな形状特定点のX、Y座標値
    が、その基となる2対の形状特定点の各々をXY平面上
    に射影したときに射影面上に形成される四角形の第1辺
    の中点と前記第1辺に対向する第2辺の中点とを結ぶ仮
    想線の中点のX、Y座標値であることを特徴とする、 請求項2記載の図形データ生成方法。
  5. 【請求項5】 X、Y座標値に基づく2次元図形の形状
    特徴を表す図形データを生成する装置において実行され
    る方法であって、 前記2次元図形の形状を特定するための複数の形状特定
    点をX軸上に射影したときに隣接することになる1対の
    形状特定点の間に新たな形状特定点を生成し、 この新たな形状特定点のX座標値を乱数の種(seed)と
    して乱数を発生させ、 発生した乱数に基づいて前記新たな形状特定点のY座標
    値を算定し、 これにより得られた新たな形状特定点のX、Y座標値を
    含んで前記図形データを生成することを特徴とする、 図形データ生成方法。
  6. 【請求項6】 その形状特徴が複数の形状特定点の各々
    の位置によって特定される2次元又は3次元の図形を生
    成する装置であって、 入力された種(seed)に応じてその値が定まる乱数を発
    生させる乱数発生手段と、前記複数の形状特定点の位置
    を決定する決定手段とを備え、 前記複数の形状特定点のうち少なくとも一部の形状特定
    点の位置は、既定の座標値と可変の座標値とによって表
    されるものであり、 前記決定手段は、いずれかの前記形状特定点における前
    記既定の座標値を前記種(seed)として前記乱数発生手
    段に乱数を発生させ、この乱数に基づいて前記可変の座
    標値を算定することで当該形状特定点の位置を決定する
    ように構成されていることを特徴とする、 図形生成装置。
  7. 【請求項7】 前記図形がX、Y、Z座標値に基づく3
    次元図形であり、 前記既定の座標値はいずれかの前記形状特定点のX、Y
    座標値であり、 前記可変の座標値は当該形状特定点のZ座標値であるこ
    とを特徴とする、 請求項6記載の図形生成装置。
  8. 【請求項8】 前記図形がX、Y座標値に基づく2次元
    図形であり、 前記既定の座標値いずれかの前記形状特定点のX座標値
    であり、 前記可変の座標値は当該形状特定点のY座標値であるこ
    とを特徴とする、 請求項6記載の図形生成装置。
  9. 【請求項9】 前記図形が、同一地点に複数種類の経路
    で到達する可能性がある3次元のフラクタル図形である
    ことを特徴とする、 請求項6記載の図形生成装置。
  10. 【請求項10】 前記複数の形状特定点の少なくとも一
    部の形状特定点についてのX、Y、Z座標値を保持する
    保持手段と、 この保持手段から読み出した1対の形状特定点のX、
    Y、Z座標値に基づき各形状特定点の位置を特定すると
    ともに特定した形状特定点間を結ぶ仮想線の中点を新た
    な形状特定点として生成する形状特定点生成手段とをさ
    らに備え、 前記決定手段は、前記新たな形状特定点のX、Y座標値
    を前記種(seed)として前記乱数発生手段に乱数を発生
    させ、この乱数に基づいて当該新たな形状特定点のZ座
    標値を算定することで当該新たな形状特定点の位置を決
    定するように構成されていることを特徴とする、 請求項7記載の図形生成装置。
  11. 【請求項11】 前記複数の形状特定点の少なくとも一
    部の形状特定点についてのX、Y、Z座標値を保持する
    保持手段と、 この保持手段から読み出した2対の形状特定点の各々を
    XY平面上に射影したときに射影面上に形成される四角
    形の第1辺の中点と前記第1辺に対向する第2辺の中点
    とを結ぶ仮想線の中点を新たな形状特定点として生成す
    る形状特定点生成手段とをさらに備え、 前記決定手段は、前記新たな形状特定点のX、Y座標値
    を前記種(seed)として前記乱数発生手段に乱数を発生
    させ、この乱数に基づいて当該新たな形状特定点のZ座
    標値を算定することで当該新たな形状特定点の位置を決
    定するように構成されていることを特徴とする、 請求項7記載の図形生成装置。
  12. 【請求項12】 前記形状特定点生成手段は、前記新た
    な形状特定点の生成を外部からの指示に応じて繰り返し
    行うものであり、 前記決定手段は、新たな形状特定点を生成する度に前記
    乱数を発生させる範囲を変化させることを特徴とする、 請求項11記載の図形生成装置。
  13. 【請求項13】 前記保持手段は、生成された前記新た
    な形状特定点のX、Y、Z座標値を、読み出しの対象と
    なる形状特定点として追加的に保持することを特徴とす
    る、 請求項11記載の図形生成装置。
  14. 【請求項14】 入力された種(seed)に応じてその値
    が定まる乱数を発生させる乱数発生手段を備えた装置に
    組み込まれ、当該装置と協働で、その形状特徴が複数の
    形状特定点の各々の位置によって特定される2次元又は
    3次元の図形を生成する半導体デバイスであって、 前記複数の形状特定点のうち少なくとも一部の形状特定
    点の位置が、既定の座標値と可変の座標値とによって表
    されるものであり、 いずれかの前記形状特定点における前記既定の座標値を
    前記種(seed)として前記乱数発生手段に乱数を発生さ
    せ、この乱数に基づいて前記可変の座標値を算定するこ
    とで当該形状特定点の位置を決定する手段を備えている
    ことを特徴とする、 半導体デバイス。
  15. 【請求項15】 コンピュータを、その形状特徴が複数
    の形状特定点の各々の位置によって特定される2次元又
    は3次元の図形を生成する図形生成装置として動作させ
    るためのコンピュータプログラムであって、 前記図形生成装置が、 入力された種(seed)に応じてその値が定まる乱数を発
    生させる乱数発生手段と、前記複数の形状特定点の位置
    を決定する決定手段とを備え、 前記複数の形状特定点のうち少なくとも一部の形状特定
    点の位置は、既定の座標値と可変の座標値とによって表
    されるものであり、 前記決定手段は、いずれかの前記形状特定点における前
    記既定の座標値を前記種(seed)として前記乱数発生手
    段に乱数を発生させ、この乱数に基づいて前記可変の座
    標値を算定することで当該形状特定点の位置を決定する
    ものであることを特徴とする、 コンピュータプログラム。
  16. 【請求項16】 請求項15記載のコンピュータプログ
    ラムが記録されている、 コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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