JPH0816822A - 3次元動画像生成方法 - Google Patents

3次元動画像生成方法

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JPH0816822A
JPH0816822A JP14522394A JP14522394A JPH0816822A JP H0816822 A JPH0816822 A JP H0816822A JP 14522394 A JP14522394 A JP 14522394A JP 14522394 A JP14522394 A JP 14522394A JP H0816822 A JPH0816822 A JP H0816822A
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JP14522394A
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Takayoshi Yoshida
隆義 吉田
Wataru Maeda
渡 前田
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 矩形転送によって主画面領域に表示される物
体の大きさと深度の範囲を透視変換に基づいて動的に変
化させ、透視画像を描画する。 【構成】 処理S10で、副画面の矩形領域Pに運動物
体A,Bの画像を生成し、処理S20で、運動物体A,
B及び静止物体Cの位置設定と、視点Eの位置設定を行
う。S30で、主画面を背景色でクリアし、深度Zバッ
ファを背景深度で満たし、処理S40で、物体Cの透視
画像を生成する。処理S50で、物体Aの代表点の透視
変換を行い、矩形転送パラメータを算出し、さらに透視
矩形転送を行う。処理S60で、物体Bの代表点の透視
変換を行い、矩形転送パラメータを算出し、さらに透視
矩形転送を行う。処理S70で、次の画面を生成するか
否かを判断し、次の画面を生成する時には、処理S80
で、物体A,B,Cの次の位置算出と、視点Eの次の位
置算出を行い、処理S30へ戻る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子計算機等を用いて
3次元動画像を生成処理する3次元動画像生成方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の3次元動画像生成方法に
関する技術としては、例えば次のような文献に記載され
るものがあり、その方法を図2〜図4を用いて説明す
る。 文献:特開平5−181950号公報 図2は、前記文献に記載された3次元動画像の1コマを
示す画像の例であって、2つの物体(球)A,Bが物体
(バスケット容器)Cの中を重力の作用等の下に運動
し、衝突する様子を示している。図2に示すように、画
像は3つの物体A,B,Cから構成される。物体Cは静
止している。物体A,Bは放物運動と相互衝突及び物体
Cの内壁への衝突とを電子計算機でシミュレーションさ
れ、それらの3次元的な位置が刻々と変化し、これを視
覚化した画像が次々と生成され、CRT(ブラウン管)
画面上に動画像として表示される。このような3次元動
画像を生成する従来の3次元動画像生成装置の概略の構
成ブロック図を図3に示す。図3の3次元動画像生成装
置は、データを格納する主メモリ1を有し、その主メモ
リ1には装置全体を制御する中央処理装置(以下、CP
Uという)2が接続されている。CPU2には、画像デ
ータを格納する画像メモリ3が接続され、その出力側
に、ビデオ信号発生回路(以下、ビデオという)4を介
してCRT5が接続されている。また、CPU2には、
画像の深度zを格納する深度バッファ(以下、Zバッフ
ァという)6が接続されている。この種の3次元動画像
生成装置において、主メモリ1には表示すべき物体A,
B,Cの形状データが記憶され、CPU2はこれを取り
出して物体A,B,Cの画像を生成し、画像メモリ3内
の適当な位置に書き込む。画像メモリ3は、少なくとも
1画面分の画像データを記憶するメモリである。この画
像メモリ3において、輝度値付きのフルカラー画像の一
例では、1画素あたり赤(R),緑(G),青(B),
輝度(I)の各6ビットをもっており、その内容は常に
ビデオ4によってCRT5に画像表示されている。輝度
(I)は、ビデオ4においてR,G,Bの各色成分と乗
算される。さらに、画素毎に深度zの値を例えば12ビ
ット記憶するZバッファ6が設けられている。
【0003】CPU2は物体の画像を生成する際に画素
毎にその深度zを求め、Zバッファ6に記憶された深度
と比較し、その結果に基づいて画像データ及び深度zの
書き込みを行うかどうかを判定する隠れ面処理を行う。
この隠れ面処理はCPU2ではなく、Zバッファ6に付
随する図示しない比較演算回路等で自動的に行われるこ
ともある。図4は、図3の装置を用いて図2のような3
次元動画像を生成する従来の3次元動画像生成方法の説
明図である。画像メモリ3の主画面領域に物体(容器)
Cの画像が描画され、各画素の深度zはZバッファ6に
記憶されている。この移動しない画像を静止画成分と呼
ぶ。この物体Cの中を動き回る2個の物体(球)A,B
の画像を、次のように生成する。画像メモリ3の副画面
の矩形領域Pに球の画像を予め生成しておき、これを動
画成分と呼ぶ。球の表示されるべき主画面の矩形領域
a,bの静止画成分をそれぞれ副画面の矩形領域Q,R
に複写し、副画面の矩形領域Pの画像を矩形領域a,b
に矩形転送し、合成することによって物体(球)A,B
を描画する。例えば、物体Aを描画するには、矩形領域
Pに属する画素を左上から右下まで行単位で走査して、
各画素のR,G,B,Iの値と深度zを読み出し、その
深度zに物体Aの深度Zaを加算し、矩形領域aの対応
する位置の画素に隠れ面処理を施して書き込む。その結
果、図2の画像が得られる。物体Bは物体Cに隠される
部分とその物体Cを隠す部分とが生ずる。物体A,B,
Cが空間的に干渉する場合には、その交差状態が表示さ
れる。また、矩形領域Pの中の球を除く部分は常に隠さ
れるように、背景深度より大きな深度Zaを与えたり、
該深度Za等を加算しても最大値を越えない等の工夫を
して、描画されないようにする必要がある。完成した画
像を提示している間に次の画面サイクルにおける物体
A,Bの位置を算出し、次回には矩形領域Q,Rの画像
を深度値とともに矩形領域a,bの位置に戻して静止画
成分を回復する。そして、新規の画面座標(Xa,Y
a,Za)及び(Xb,Yb,Zb)に対する矩形領域
a,bの新規の位置及び深度にそれぞれ動画成分を転送
し、静止画成分に合成することにより、次の画面を生成
する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
3次元動画像生成方法では、矩形転送における転送元の
矩形領域Pと転送先の矩形領域a,bの矩形の大きさが
同一のため、物体(球)A,Bの拡大縮小が行えない。
従って、中心投影による透視画像ができないという問題
があった。本発明は、矩形転送によって主画面領域に表
示される物体の大きさと深度の範囲を透視変換に基づい
て動的に変化させ、透視画像の描画可能な3次元動画像
生成方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、前記課題
を解決するために、第1及び第2の画面領域を有する深
度バッファ付きの画像メモリを用いた3次元動画像生成
方法において、画面上で並行運動を行う運動物体の深度
付き画像を前記画像メモリの第2の画面領域(例えば、
副画面領域)に予め生成する処理と、画面生成サイクル
開始後、前記運動物体以外の物体の所定の視点から望む
深度付き透視変換画像を前記画像メモリの第1の画面領
域(例えば、主画面領域)に生成する処理と、前記運動
物体の代表点の位置座標及び寸法の情報を前記第1の画
面領域に透視変換して矩形転送パラメータを求める処理
とを行う。さらに、前記第2の画面領域の画像を深度と
共に、行方向及び列方向に所定の実数間隔で間引いて又
は重複を許して読み出し、その読み出した深度に所定の
乗算及び加算を施す処理と、前記運動物体の透視変換さ
れた範囲の画素配列に隠れ面処理により書き込む処理
と、前記運動物体の画像を前記第1の画面領域の画像に
合成して前記画面生成サイクルを終了する処理と、前記
運動物体の代表点の位置座標を前記画面生成サイクル毎
に変動させて動画像を生成する処理とを、実行する。
【0006】第2の発明では、第1及び第2の画面領域
を有する深度バッファ付きの画像メモリを用いた3次元
動画像生成方法において、画面上で静止する物体の静止
する視点から望む深度付き透視変換画像である静止画成
分を前記画像メモリの第1の画面領域(例えば、主画面
領域)に予め生成する処理と、前記画面上で並行運動を
行う運動物体の深度付き画像である動画成分を前記画像
メモリの第2の画面領域中の第1の領域(例えば、第1
の副画面領域)に予め生成する処理と、画面生成サイク
ル開始後、前記運動物体の代表点の位置座標及び寸法の
情報を前記第1の画面領域に透視変換して矩形転送パラ
メータを求める処理と、前記動画成分の書き込み先とな
る静止画成分の部分画像を前記第2の画面領域中の第2
の領域(例えば、第2の副画面領域)に複写する処理と
を行う。さらに、前記動画成分の画像を深度と共に、行
方向及び列方向に所定の実数間隔で間引いて又は重複を
許して読み出し、その読み出した深度に所定の乗算及び
加算を施す処理と、前記運動物体の透視変換された範囲
の画素配列に隠れ面処理により書き込む処理と、前記運
動物体の画像を前記第1の画面領域の画像に合成して画
面を生成する処理と、次回の画面生成サイクルの開始前
に前記複写した部分画像を用いて元の静止画成分を復元
する処理と、前記運動物体の代表点の位置座標を前記画
面生成サイクル毎に変動させて動画像を生成する処理と
を、実行する。
【0007】
【作用】第1の発明によれば、画面上で並行運動を行う
運動物体の深度付き画像が、予め、画像メモリの第2の
画面領域に生成される。画面生成サイクル開始後、運動
物体以外の物体の深度付き透視変換画像が、画像メモリ
の第1の画面領域に生成され、運動物体の代表点の位置
座標及び寸法の情報が、該第1の画面領域に透視変換さ
れて矩形転送パラメータが求められる。次に、第2の画
面領域の画像が読み出され、所定の乗算及び加算が施さ
れ、運動物体の透視変換された範囲の画素配列に隠れ面
処理により書き込まれ、該運動物体の画面が第1の画面
領域の画像に合成されて画面生成サイクルが終了する。
そして、運動物体の代表点の位置座標が画面生成サイク
ル毎に変動されて動画像が生成される。第2の発明によ
れば、深度付き透視変換画像(静止画成分)が、画像メ
モリの第1の画面領域に予め生成され、さらに深度付き
画像(動画成分)が、該画像メモリの第2の画面領域中
の第1の領域に予め生成される。画面生成サイクル開始
後、運動物体の代表点の位置座標及び寸法の情報が、第
1の画面領域に透視変換されて矩形転送パラメータが求
められる。動画成分の書き込み先となる静止画成分の部
分画像が、第2の画面領域中の第2の領域に複写され、
該動画成分の画像が読み出され、乗算及び加算が施され
る。次に、運動物体の透視変換された範囲の画素配列に
隠れ面処理により書き込まれ、該運動物体の画像が第1
の画面領域の画像に合成されて画面が生成される。そし
て、次回の画面生成サイクルの開始前に元の静止画成分
が復元され、運動物体の代表点の位置座標が画面生成サ
イクル毎に変動されて動画像が生成される。
【0008】
【実施例】第1の実施例 図1は本発明の第1の実施例を示す3次元動画像生成方
法のフローチャート、及び図5はその図1の方法の実際
の画像による説明図であり、従来の図2〜図4中の要素
と共通の要素には共通の符号が付されている。図5は、
従来の図4と同様に、静止した物体(容器)Cの中を2
個の物体(球)A,Bが動き回る画像である。このよう
な動画像は、図1のフローチャートに示すような処理に
よって生成される。以下、図1の各処理(1)〜(7)
について、図6〜図9を参照しつつ説明する。 (1) 図1の処理S10 図1の3次元動画像生成処理が開始されると、処理S1
0において、図5に示す副画面の矩形領域Pに、運動物
体A,Bに共通な球の画像を生成する。ここでは、透視
変換をかける前の深度付きの半球体を正面から見た画像
を生成する。この処理S10における物体(球)A,B
の陰影と深度の付いた画像生成方法のフローチャートを
図6に示す。図6の画像生成方法では、まず、処理S1
1において、図5に示す副画面の矩形領域Pをクリア
(初期化)し、背景深度は例えば適当な負の値とする。
図5に示す画面座標で位置(Xp,Yp,O)を中心と
し、半径がαの物体(球)Pを作るものとし、その球の
中心を原点とする局所座標系(X,Y,Z)で、処理S
13と処理S16の二重ループで半球表を作成する。こ
こで使われる半球表は、整数加減算アルゴリズムで作成
することができ、2乗や平方根演算を用いる必要はな
い。図3の3次元動画像生成装置を用いて、その画像メ
モリ3及びZバッファ6に書き込むべき値を処理S17
と処理S18に示す値にすると、左上前面が最も明るい
陰影の付いた白球が描かれる。球の右下で輝度(I)が
負になる部分は0としたり、全体に一定値を加えてその
輝度(I)を調整する。処理S19において、生成され
た赤(R),緑(G),青(B),輝度(I),深度
(z)を画像メモリ3やZバッファ6の(Xp+X,Y
p+Y)番地に書き込む。
【0009】(2) 図1の処理S20 処理S20では、物体A,B,C及び視点Eの最初の位
置を設定して画面生成サイクルに入る。物体A,Bにつ
いては、例えば球の中心を代表点として、その代表点の
空間座標のみを指定すればよい。物体Cは矩形転送によ
らないで表示される全ての物体を表しており、従ってそ
の位置と向きを決めることにより、該物体Cを構成する
全ての面と頂点の位置座標を決める必要がある。 (3) 図1の処理S30 処理S30では、図5に示す主画面を背景色でクリア
し、図3のZバッファ6を背景深度1で満たす。主画面
には透視画像を描画するので、Zバッファ6には深度z
値そのものではなく、 k=z/(z+d) 但し、d;視点Eから投影面(z=0)までの距離 の値を記憶させるものとする。k=0はz=0を、k=
1はz=∞を表している。 (4) 図1の処理S40 図7は、図1中の処理S40,S50,S60で使われ
る透影方法の説明図であり、視点E、投影面、物体A,
B,Cの位置関係と物体Aに対する透視変換式が示され
ている。処理S40では、視点Eと物体Cの各頂点の位
置から、図7に示す透視変換式を用いて投影面上に座標
変換し、物体Cの透視画像を図3の画像メモリ3とZバ
ッファ6の主画面領域に生成する。 (5) 図1の処理S50 図8は処理S50における透視球の半径(Rx,Ry,
Rz)の求めかたを示す図、及び図9はその処理S50
における拡大縮小を伴う矩形転送の方法を示す図であ
る。処理S50では、物体Aの画像を透視変換を伴う矩
形転送によって合成するもので、本実施例特有の処理方
法でこれを次のように実行する。
【0010】まず、物体(球)Aの中心位置(xa,y
a,za)を代表点として、図7に示す透影方法で透視
変換を行い、その表示されるべき画面座標と深度(X
a,Ya,Ka)を次式で求める。 Xa=xe+(xa−xe)*d/(za+d) Ya=ye+(ya−ye)*d/(za+d) Ka=za/(za+d) さらに、図8に示す方法を用いて、球の画面上で表示す
べき半径(Rx,Ry,Rz)を次式で求める。なお、
ka=Kaである。 Rx=α(1−Ka) Ry=α(1−Ka) Rz=α(1−Ka)2/d この式で、Rx,Ry,Rzは、各々Xa,Ya,Ka
を各々xa,ya,zaで微分して半径αを乗じたもの
である。Rx=Ryは、深度Kaの増加に対し、(1−
Ka)に比例して減少し、無限遠方で消失する。球の
x,y方向の大きさが無限遠点P0で0になる様子が図
5に示されている。これらの画面座標と深度(Xa,Y
a,Ka)、及び半径(Rx,Ry,Rz)を矩形転送
パラメータと呼ぶ。次に、矩形転送パラメータを用いて
拡大縮小を伴う矩形転送を行う方法を説明する。図5に
示すように、転送元の矩形領域Pは、副画面内の1辺2
αの正方形で、その中心位置は(Xp,Yp)である。
また、転送先の矩形領域は、主画面内の点(Xa,Y
a)を中心とする1辺 2Rx=2α(1−Ka) の正方形である。そのため、転送元の画像を(1−K
a)倍に縮小して表示する必要がある。縮小表示するに
は、図9に示すように、転送先の画素配列に対応する転
送元の格子点の配列を求める。そして、例えばその格子
点に最も近い画素あるいは格子点の整数部分の指す画素
を選んで転送すればよい。格子点の座標は、図9から分
かるように、行及び列方向に間隔 m=1/(1−Ka) を実数(小数点以下を保持した数)としてこれを累加算
することによって求められる。この累加算の値の整数部
分を用いて転送元の画像の画素を間引いて読み出す。K
a<0の場合は、mが1より小さくなるから、重複を許
して読み出す。
【0011】また、深度方向については、転送元が中心
が0で、半径がαの正値の半球で、転送先は中心がKa
で、半径が Rz=α(1−Ka)2/d の手前に向いた球である。そのため、転送元から読み出
した深度値Zsに −(1−Ka)2/d を乗じ、これに深度Kaを加算した次式のZdを転送先
に書き込む値とする。 Zd=Ka−Zs*(1−Ka)2/d これを転送先から読み出した深度値と比較して、小なら
ば書き込みを行う。以上のような透視変換を伴う矩形転
送P→aは次式のように表せる。 −Z[Xc+i*m,Yc+j*m]/m2d+Ka<Z
[Xa+i,Ya+j] ならば −Z[Xc+i*m,Yc+j*m]/m2d+Ka→Z
[Xa+i,Ya+j] IM[Xc+i*m,Yc+j*m] →IM[Xa+i,
Ya+j] 但し、i,j=−Rx,……,+Rx Rx=α(1−Ka) m=1/(1−Ka) Z[];Zバッファの値 IM[];画像メモリの値 *;乗算 前述したように、転送元の物体(球)Aの外部は図3の
Zバッファ6に負値が記憶されているので、この場合に
は転送先で書き込みを行わないように制御するものとす
る。このようにして、物体Aの画像が図5の主画面領域
に合成表示される。 (6) 図1の処理S60 処理S60は、物体(球)Bの画像を透視変換を伴う矩
形転送によって表示するもので、その処理方法は前述し
た物体(球)Aと全く同じである。即ち、物体Bの中心
を代表点として透視変換して画面座標と深度(Xb,Y
b,Kb)の値を求め、該物体Bの透視変換された3軸
方向の半径(Rx,Ry,Rz)の値を求める。これら
の矩形転送パラメータを用いて矩形転送P→bを行い、
図5に示すように主画面領域の画像に合成する。この図
5の表示例では、物体(球)Bは物体(球)Aと転送元
の半径は同じαであるが、Kbの値はKaより小さいの
で、該物体Bは物体Aより手前により大きく表示され
る。これで1画面が完成する。
【0012】(7) 図1の処理S70,S80 前記(6)において1画面が完成したので、図1のフロ
ーチャートで次の画面を生成するときは、処理S80で
物体A,B,C及び視点Eの運動によって決まる次の時
点での位置(物体A,Bについては代表点の位置)を算
出し、次の画面生成サイクルに入る。このようにして画
面生成サイクルを繰り返すことにより、物体A,Bが物
体Cの中を動き回る動画像が生成され、処理S70を介
して動画像生成処理を終了する。以上のように、この第
1の実施例では、次のような利点がある。この第1の実
施例の方法が従来方法と異なるのは、現実感のある透視
画像が得られることと、物体Cと視点Eが任意に移動で
きることである。そのため、物体Cの画像を毎回生成す
る必要がある。しかし、物体A,Bについては、その大
きさがサイクル毎に変動しても、図6に示す球の画像生
成処理を繰り返す必要はない。第2の実施例 図10は、本発明の第2の実施例を示す3次元動画像生
成方法のフローチャートである。この3次元動画像生成
方法では、図5において物体C(及び視点E)が静止し
ている場合に、該物体Cの画像を毎回生成することな
く、矩形転送のみで透視動画像を生成する方法である。
この方法は、前記第1の実施例と従来方法とを融合した
方法であるので、図4及び図5を参照しつつ図10のフ
ローチャートの処理内容を説明する。図10の処理が開
始されると、処理S101で、物体A,B,Cの最初の
位置設定を行い、処理S102で、物体A,Bに共通な
球の画像を副画面の矩形領域Pに生成する。それには図
6の処理方法で、半径αの半球の深度付き画像(これを
動画成分という)をつくり、処理S103,S104を
行う。処理S103,S104は、図1の処理S30及
びS40と同様に、主画面領域を背景色でクリアした
後、物体Cの透視画像を生成する。これを静止画成分と
する。
【0013】画面生成サイクルに入ると、処理S105
において、物体A及びBの表示される矩形領域a及びb
にある静止画成分を副画面領域の矩形領域Q及びRに複
写し、処理S106へ進む。処理S106は、図1の処
理S50及びS60を実行することと同じであり、主画
面領域の静止画成分に副画面の動画成分を、透視変換を
伴う矩形転送によって物体A及び物体Bを合成表示す
る。矩形領域a,bの位置と大きさは、矩形転送パラメ
ータによって決まるから、処理S105において物体
A,Bの矩形転送パラメータを予め算出しておくものと
する。矩形領域Q,Rの大きさは、図4の従来方法では
矩形領域Pと同じであるが、本実施例では各々矩形領域
a及びbの大きさに合わせて変動する。しかし、z>0
すなわち投影面よりも遠方に球がある限り、矩形領域P
より大きくなることはないので、従来の図4に示す副画
面の矩形領域Q,Rの一部を使って処理すればよい。こ
のようにして、図5に示すような3次元透視画像が完成
した後、処理S107へ進む。処理107では、次の画
面を生成するか否かを判定し、次画面を生成するときに
は、処理108において、物体A,Bの次の位置を計算
する。この間、必要ならば、完成した画像を図3のCR
T5に表示しておくための期間をおいて、次の画面生成
サイクルに入る前に、処理S109において矩形転送Q
→a,R→bにより、複写退避した静止画像を復元す
る。この場合は、隠れ面処理しない複写転送である。こ
こで、矩形領域a,bの位置は、物体A,Bの新しい位
置でなく、前回の位置が転送先として使われる。物体
A,Bについて静止画像の復元が済むと、次の画面サイ
クルの処理S105とS106において、物体A,Bが
前回とは異なる画面位置と深度に置かれた3次元画像が
同じ方法で生成される。以上のように、この第2の実施
例では、次のような利点を有する。図10の画面生成サ
イクルの内部には、物体A,B,Cについて形状データ
から画像データに展開する処理が含まれておらず、該物
体A,Bを囲む矩形データの転送に置き換えているの
で、高速な動画像生成が可能となる。なお、本発明は図
示の実施例に限定されず、例えば図1、図6及び図10
のフローチャートの内容を他の内容に変更したり、ある
いは第1及び第2の実施例で用いられる3次元動画像生
成装置の回路構成を他の構成に変更する等、種々の変形
が可能である。
【0014】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1の発明
によれば、矩形転送によって第1の画面領域に表示され
る物体の大きさと深度の範囲を透視変換に基づいて動的
に変化させ、透視画像を描画するようにしたので、現実
感のある透視画像が得られるばかりか、物体と視点を任
意に移動できる。第2の発明によれば、静止物体の画像
を毎回生成することなく、矩形転送のみで透視動画像を
生成するようにしたので、画面生成サイクルの内部に、
運動物体及び静止物体について形状データから画像デー
タに展開する処理が含まれておらず、該移動物体を囲む
矩形データの転送に置き換わっている。従って、第1の
発明と同様に、中心投影による透視画像が生成できるば
かりか、高速な動画像生成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す3次元動画像生成
方法のフローチャートである。
【図2】3次元動画像の例を示す図である。
【図3】従来の3次元動画像生成装置の構成ブロック図
である。
【図4】従来の3次元動画像生成方法の説明図である。
【図5】図1に示す3次元動画像生成方法の説明図であ
る。
【図6】図1中の処理S10のフローチャートである。
【図7】図1中の処理S40,S50,S60における
透影方法の説明図である。
【図8】図1中の処理S50における透視球の半径(R
x,Ry,Rz)の求め方を示す図である。
【図9】図1中の処理S50における拡大縮小を伴う矩
形転送の方法を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施例を示す3次元動画像生
成方法のフローチャートである。
【符号の説明】
1 主メモリ 2 CPU 3 画像メモリ 4 ビデオ 5 CRT 6 深度(Z)バッファ S10 副画面への物体A,Bの画像生成処理 S20 物体A,B,Cの位置設定及び視点Eの位
置設定処理 S30 主画面のクリア及びZバッファのフィル処
理 S40 物体Cの透視画像生成処理 S50 物体Aの画像合成処理 S60 物体Bの画像合成処理 S70 次画面生成の判断処理 S80 物体A,B,Cの次の位置算出及び視点E
の次の位置算出処理 S101 物体A,B,Cの位置設定処理 S102 副画面への物体A,Bの画像生成処理 S103 主画面のクリア処理 S104 静止物体Cの画像生成処理 S105 静止画像退避処理 S106 動画像成分合成処理 S107 次画面生成の判断処理 S108 物体A,Bの次の位置算出処理 S109 静止画像復元処理

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1及び第2の画面領域を有する深度バ
    ッファ付きの画像メモリを用いた3次元動画像生成方法
    において、 画面上で並行運動を行う運動物体の深度付き画像を前記
    画像メモリの第2の画面領域に予め生成する処理と、 画面生成サイクル開始後、前記運動物体以外の物体の所
    定の視点から望む深度付き透視変換画像を前記画像メモ
    リの第1の画面領域に生成する処理と、 前記運動物体の代表点の位置座標及び寸法の情報を前記
    第1の画面領域に透視変換して矩形転送パラメータを求
    める処理と、 前記第2の画面領域の画像を深度と共に、行方向及び列
    方向に所定の実数間隔で間引いて又は重複を許して読み
    出し、その読み出した深度に所定の乗算及び加算を施す
    処理と、 前記運動物体の透視変換された範囲の画素配列に隠れ面
    処理により書き込む処理と、 前記運動物体の画像を前記第1の画面領域の画像に合成
    して前記画面生成サイクルを終了する処理と、 前記運動物体の代表点の位置座標を前記画面生成サイク
    ル毎に変動させて動画像を生成する処理とを、 実行することを特徴とする3次元動画像生成方法。
  2. 【請求項2】 第1及び第2の画面領域を有する深度バ
    ッファ付きの画像メモリを用いた3次元動画像生成方法
    において、 画面上で静止する物体の静止する視点から望む深度付き
    透視変換画像である静止画成分を前記画像メモリの第1
    の画面領域に予め生成する処理と、 前記画面上で並行運動を行う運動物体の深度付き画像で
    ある動画成分を前記画像メモリの第2の画面領域中の第
    1の領域に予め生成する処理と、 画面生成サイクル開始後、前記運動物体の代表点の位置
    座標及び寸法の情報を前記第1の画面領域に透視変換し
    て矩形転送パラメータを求める処理と、 前記動画成分の書き込み先となる静止画成分の部分画像
    を前記第2の画面領域中の第2の領域に複写する処理
    と、 前記動画成分の画像を深度と共に、行方向及び列方向に
    所定の実数間隔で間引いて又は重複を許して読み出し、
    その読み出した深度に所定の乗算及び加算を施す処理
    と、 前記運動物体の透視変換された範囲の画素配列に隠れ面
    処理により書き込む処理と、 前記運動物体の画像を前記第1の画面領域の画像に合成
    して画面を生成する処理と、 次回の画面生成サイクルの開始前に前記複写した部分画
    像を用いて元の静止画成分を復元する処理と、 前記運動物体の代表点の位置座標を前記画面生成サイク
    ル毎に変動させて動画像を生成する処理とを、 実行することを特徴とする3次元動画像生成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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