JP2002131087A - ロータリ型アブソリュートエンコーダ - Google Patents

ロータリ型アブソリュートエンコーダ

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JP2002131087A
JP2002131087A JP2000326882A JP2000326882A JP2002131087A JP 2002131087 A JP2002131087 A JP 2002131087A JP 2000326882 A JP2000326882 A JP 2000326882A JP 2000326882 A JP2000326882 A JP 2000326882A JP 2002131087 A JP2002131087 A JP 2002131087A
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  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 主電源が切れている場合でもバッテリバック
アップを必要としないで多回転量の情報の検出保持を行
える。 【解決手段】 回転軸3に設けた円板スケールの一回転
内の絶対位置を検出する絶対位置検出装置を備えてい
る。回転軸により回転する爪部21を備えた回転体9が
設けられ、この回転体9の周囲に位置して爪部21の回
転軌跡上で爪部21により反発可能な板バネ27が設け
られる。板バネ27は爪部21により反発されて反発力
が蓄積され、爪部21から外れる時に前記反発力により
弾かれる。この板バネ27の移動エネルギーが発電装置
31である圧電素子35により電気エネルギーに変換さ
れる。カウンタ回路では前記電気エネルギーを用いて多
回転量をカウントし且つこのカウント量を記憶するの
で、主電源が切れている場合であっても、多回転量をカ
ウントして情報の検出保持が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ロータリ型アブ
ソリュートエンコーダに関し、特にメンテナンスにかか
る手間を簡略化せしめるロータリ型アブソリュートエン
コーダに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ロータリ型アブソリュートエンコ
ーダは、特定の原点からの位置、つまり測定点の絶対的
な位置を求めるために用いられるもので、例えば図6に
示されているように、ロータリ型アブソリュートエンコ
ーダ101は左右方向へ延伸した回転軸103を備えて
おり、この回転軸103には円板スケール105がナッ
ト部材107により取り付けられており、回転軸103
まわりの回転の絶対位置を測定する絶対位置検出装置1
09が備えられている。円板スケール105には、ガラ
スや透明樹脂などのように光を通す材料で造られたもの
や、薄い金属板などに格子の形に穴をあけたものなどの
ように、透過光によって信号検出をせしめる透過型エン
コーダが知られている。
【0003】絶対位置検出装置109としては、上記の
円板スケール105を挟んで一方側には光を発生する光
源111が設けられており、円板スケール105の他方
側には上記の光源111に対向する位置に受光素子11
3が設けられている。光源111からの光が円板スケー
ル105を通過して受光素子113により検出され、こ
の検出された円板スケール105の2進法のコードパタ
ーンが電気回路基板115に備えた制御装置に送電され
ることにより円板スケール105、つまり回転軸103
の一回転内の絶対位置が読み取られる。
【0004】図7に示される円板スケール105は、グ
レイコードと称するコードパターンの一例である。この
例では、円板スケール105の外周側から中心側に向け
て2 から2までの各4トラックに対して0から15
までの16の位置座標に分けられており、各位置座標の
コードが検出される。
【0005】例えば、位置座標が"0"の位置では、各ト
ラックに対応するビットがすべて「暗」、つまり光が透
過しない状態である。図6には示されていないが、実際
には2から2までの各4トラックの縦の各ビットに
1個ずつの検出用受光素子113が設けられ、「暗」の
状態の出力信号を「0」とし、「明」のときを「1」と
すれば、2進法の計算によって、『0』(=0×2
0×2+0×2+0×2)という値が求められ
る。座標が"6"の位置では、2進法の計算から『5』
(=1×2+0×2+1×2+0×2)の値が
求められる。
【0006】以上のように、ロータリ型アブソリュート
エンコーダ101は、一回転内の絶対位置が検出され
る。しかし、回転軸103が現在何回転したかという情
報、いわゆる多回転量の情報について検出するセンサは
存在していないので、一回転する毎にカウンタ回路によ
り積算し、主電源が入っていない状態においても、バッ
テリバックアップなどにより常に電力を供給し続けるこ
とにより多回転量の情報の検出が保持されている。
【0007】また、主電源が入っていない状態において
ロータリ型アブソリュートエンコーダ101が回転させ
られたときには、一回転したことを検出するセンサと多
回転量の積算回路と多回転量記憶回路(メモリ)が動作
し続けなければならない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のロー
タリ型アブソリュートエンコーダ101においては、主
電源が切れている状態においてもバッテリバックアップ
が必要であるために、長くても数年に一度はバッテリの
交換が必要であるという問題点があった。
【0009】また、バッテリ交換は人手による作業であ
るために、作業ミスなどの事故により、バックアップさ
れたメモリの内容が蒸発してしまうこともあり、この場
合の復旧は熟練した作業者が行わないと難しいという問
題点があった。
【0010】さらに、システム的な観点に立つと、バッ
テリを取り付けるための装置も必要となり、システムの
コストアップになるという問題点があった。
【0011】本発明は上述の課題を解決するためになさ
れたもので、その目的は、主電源が切れている場合にお
いても外部から一切電力供給を必要としないで多回転量
の情報の検出保持を行うことのできるロータリ型アブソ
リュートエンコーダを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1によるこの発明のロータリ型アブソリュート
エンコーダは、回転軸に設けた円板スケールの一回転内
の絶対位置を検出する絶対位置検出装置を備えたロータ
リ型アブソリュートエンコーダにおいて、前記回転軸に
装着され回転する回転体の先端に爪部を設け、この爪部
の回転軌跡上における固定部の一部に前記爪部により反
発可能な弾性体を設け、前記爪部に弾かれて蓄積される
弾性体の反発力により生じる弾性体の移動エネルギーを
電気エネルギーに変換する発電装置を設け、この発電装
置により変換された電気エネルギーを用いて多回転量を
カウントし且つこのカウント量を記憶するカウンタ回路
を設けてなることを特徴とするものである。
【0013】したがって、主電源が切れている場合であ
っても、回転軸の回転に伴って回転する回転体の爪部に
より蓄積される弾性体の移動エネルギーが発電装置にて
電気エネルギーに変換されて発電されるので、この発電
された電力が用いられる結果、外部から一切電力供給を
必要としないでも多回転量がカウンタ回路でカウントさ
れて情報の検出保持が行われる。
【0014】請求項2によるこの発明のロータリ型アブ
ソリュートエンコーダは、請求項1記載のロータリ型ア
ブソリュートエンコーダにおいて、前記カウンタ回路
に、多回転量を記憶保持せしめる不揮発性メモリを備え
てなることを特徴とするものである。
【0015】したがって、カウンタ回路に不揮発性メモ
リが備えられているので、外部から一切電力供給を必要
としないでもカウントされた多回転量のデータが不揮発
性メモリに記憶保持される。
【0016】請求項3によるこの発明のロータリ型アブ
ソリュートエンコーダは、請求項1又は2記載のロータ
リ型アブソリュートエンコーダにおいて、前記発電装置
が、前記反発力により移動する弾性体を衝突せしめるべ
く前記爪部による移動方向と反対方向に位置して設けた
圧電素子からなることを特徴とするものである。
【0017】したがって、回転軸の回転に伴って回転す
る回転体の爪部により反発されて蓄積される反発力によ
り弾性体が移動して圧電素子に衝突し、この衝突したと
きの移動エネルギーが圧電素子により電気エネルギーに
変換されて発電される。
【0018】請求項4によるこの発明のロータリ型アブ
ソリュートエンコーダは、請求項1又は2記載のロータ
リ型アブソリュートエンコーダにおいて、前記発電装置
が、前記弾性体の反発力により移動自在に設けた永久磁
石と、この永久磁石を内部で往復移動可能に設け且つ永
久磁石の往復移動により誘導起電力を発生せしめるコイ
ルと、からなることを特徴とするものである。
【0019】したがって、反発力により移動する弾性体
の永久磁石がコイルの内部で往復移動することにより、
コイルに誘導起電力が発生する。
【0020】請求項5によるこの発明のロータリ型アブ
ソリュートエンコーダは、請求項1〜4のうちのいずれ
か一つに記載のロータリ型アブソリュートエンコーダに
おいて、前記弾性体の基部にフック部を設け、この弾性
体の基部を保持する弾性体保持部を設けると共に、前記
発電装置側に前記絶対位置検出装置の通電時に前記弾性
体を退避せしめる退避装置を設けてなることを特徴とす
るものである。
【0021】したがって、弾性体が爪部により引っ掛か
って反発されるときは弾性体のフック部が弾性体保持部
に保持されるので、弾性体に反発力が蓄積される。しか
し、絶対位置検出装置の通電時は、弾性体が発電装置側
に移動したときに退避装置により爪部と干渉しない位置
に退避せしめられるので無駄を省き、弾性体や爪部など
の装置の寿命が長くなる。
【0022】請求項6によるこの発明のロータリ型アブ
ソリュートエンコーダは、請求項5に記載のロータリ型
アブソリュートエンコーダにおいて、前記弾性体保持部
が、前記弾性体の基部を収納する基部収納室と、前記フ
ック部を係止可能な係止部と、弾性体の基部側の一面を
突当て可能な突当て面と、基部収納室に装着した弾性体
のフック部を前記係止部へ常時係止せしめ且つ弾性体の
一面を突当て面に突当てる方向に付勢せしめる付勢手段
と、から構成し、前記退避装置が、前記絶対位置検出装
置の通電時にONされて前記弾性体を吸着し且つ前記絶
対位置検出装置の非通電時にOFFされて前記弾性体を
解放せしめる電磁石から構成されていることを特徴とす
るものである。
【0023】したがって、絶対位置検出装置の非通電時
は、付勢手段の付勢力により弾性体の先端が爪部の回転
軌跡上に位置するので、回転する回転体の爪部により弾
性体が引っ掛かって移動され、爪部が弾性体から外れた
時点で弾性体の戻る力により付勢手段の付勢力に抗して
弾かれる。退避装置の電磁石はOFFであるので、弾性
体は付勢手段の付勢力により原位置へ復帰される。
【0024】一方、絶対位置検出装置の通電時は、退避
装置の電磁石がONとなるので、弾性体が弾かれて移動
した時に付勢手段の付勢力に抗して電磁石により吸着さ
れる。このとき、回転軸が回転しても弾性体が爪部に引
っ掛からない位置へ退避されるので無駄を省き、弾性体
や爪部などの装置の寿命が長くなる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明のロータリ型アブソ
リュートエンコーダの実施の形態について図面を参照し
て説明する。
【0026】図1及び図2を参照するに、ロータリ型ア
ブソリュートエンコーダ1(以下、単に「エンコーダ」
という)は、特定の原点からの位置、つまり測定点の絶
対的な位置を求めるために用いられるもので、例えば図
2に示されているように左右方向へ延長した回転軸3に
は円板スケール5が装着されていると共にカラー7を介
して回転体9が装着され、ナット部材11により取り付
けられている。また、前記回転軸3まわりの回転の絶対
位置を測定する絶対位置検出装置13が備えられてい
る。円板スケール5には、ガラスや透明樹脂などのよう
に光を通す材料で造られたものや、薄い金属板などに格
子の形に穴をあけたものなどのように、透過光によって
信号検出をせしめる透過型エンコーダが知られている。
【0027】前記絶対位置検出装置13としては、上記
の円板スケール5を挟んで一方側には光を発生する光源
15が設けられており、円板スケール5の他方側には上
記の光源15に対向する位置に受光素子17が設けられ
ている。光源15からの光が円板スケール5を通過して
受光素子17により検出され、この検出された円板スケ
ール5の2進法のコードパターンが電気回路基板19に
備えた制御装置に送電されることにより円板スケール
5、つまり回転軸3の一回転内の絶対位置が読み取られ
る。
【0028】前記回転体9の先端には2つの爪部21が
備えられており、この2つの爪部21の先端は回転軸3
の回転に伴って回転するときの同心円上に位置するよう
に構成されている。なお、爪部21の数は少なくとも1
つ以上備えられていれば良く、数に限定されない。
【0029】また、円板スケール5と回転体9との間に
は、種々の部材を固定するための固定部としての例えば
支持板23がカラー7の右端における外周面より外方に
位置して回転体9と干渉しないようにしてエンコーダ1
の本体25に取り付けられている。この支持板23の図
2において右側面には、回転体9の爪部21の回転軌跡
上で爪部21の先端に反発可能な弾性体としての例えば
板バネ27が回転体9の周囲に位置して弾性体保持部2
9を介して設けられている。
【0030】板バネ27の先端側の一面には発電装置3
1の一部を構成するハンマ33が設けられており、この
ハンマ33に対向する位置に発電装置31の一部を構成
する圧電素子35が設けられている。より詳しくは、上
記の圧電素子35は板バネ27が回転体9の爪部21に
より弾かれたときにハンマ33が激突する位置に設けら
れている。なお、上記のハンマ33は圧電素子35を叩
くための適度な硬度を有するものである。
【0031】また、上記の板バネ27や圧電素子35、
支持板23は、絶対位置検出装置13を構成する光源1
5や受光素子17と干渉しない位置に設けられている。
【0032】上記構成により、回転軸3及び回転体9が
図1の矢印の方向に回転すると、爪部21の先端が板バ
ネ27の先端に引っ掛かった状態で反発して板バネ27
を図1の2点鎖線に示されるように圧電素子35と反対
側の方向に反らせることにより、板バネ27には反発力
が蓄積される。さらに回転体9が回転すると、爪部21
の先端が板バネ27の先端から弾かれるように外れるの
で、板バネ27が上記の蓄積された反発力により移動し
て板バネ27のハンマ33が圧電素子35に激突する。
このときに生じる圧電素子35に与える衝撃力が板バネ
27の移動エネルギー(運動エネルギー)が圧電素子3
5により電気エネルギーに変換され、発電が行われる。
【0033】なお、上記の弾性体保持部29は板バネ2
7の基部側を支持板23に固定するための単なるブラケ
ットでも構わない。しかし、エンコーダ1に通電される
ときは後述されるカウンタ回路37に主電源が入ってい
るので、本実施の形態の発電装置31としての圧電素子
35によって発電される必要がないのであるが、板バネ
27が上記のブラケットに取り付けられている場合は、
常時回転体9の爪部21により弾かれて板バネ27のハ
ンマ33により圧電素子35が何千回も何万回も叩かれ
ることになる。そのために、板バネ27の先端部、ハン
マ33、圧電素子35などの装置の寿命が短くなること
になる。
【0034】したがって、エンコーダ1に通電時は板バ
ネ27が回転体9の爪部21に引っ掛からないように退
避され、エンコーダ1に非通電時でカウンタ回路37に
主電源が入っていないときは板バネ27が回転体9の爪
部21に引っ掛かるように原位置に復帰されていること
が望ましい。
【0035】図3を参照するに、板バネ27はその基部
に断面レ字状に屈曲形成されたフック部39が設けられ
ており、このフック部39が設けられている側の表面の
先端側にハンマ33が設けられている。
【0036】弾性体保持部29としては、上記の板バネ
27の基部を収納する基部収納室41と、板バネ27の
フック部39を係止可能な係止部43と、板バネ27の
裏面の基部側を突当て可能な突当て面45と、を備えた
板バネ固定台47が設けられており、この板バネ固定台
47の基部収納室41に板バネ27の基部が装着されて
いる。そして、板バネ27の基部は、基部収納室41の
底面との間のコイルスプリング49により、板バネ27
のフック部39が板バネ固定台47の係止部43に常時
係止するように図3において下方へ付勢されており、図
3のの実線の状態で示されているように板バネ27の
裏面が突当て面45に突当てられた状態である。
【0037】また、板バネ27が回転体9の爪部21に
より蓄積された反発力により弾かれて移動し、板バネ2
7のハンマ33にて圧電素子35が叩かれる位置に、前
記板バネ27を爪部21の回転軌跡から退避せしめる退
避装置としての例えば電磁石51が設けられている。こ
の電磁石51はエンコーダ1の通電時にONされ且つエ
ンコーダ1の非通電時にOFFとなる。
【0038】上記構成により、エンコーダ1に非通電時
の定常状態においては、の実線のように板バネ27の
先端が爪部21の回転軌跡上に位置するので、前述した
説明と同様にこの板バネ27の先端が回転軸3の回転に
伴って回転する回転体9の爪部21により引っ掛かって
の2点鎖線の位置へ変形せしめられて、その後爪部2
1が板バネ27の先端から外れた時点で板バネ27の戻
る力によりコイルスプリング49の付勢力に抗しての
2点鎖線の位置へ弾かれるので圧電素子35が板バネ2
7のハンマ33により叩かれる。その後、電磁石51が
OFFであるので、板バネ27はコイルスプリング49
の付勢力によりの実線の原位置へ復帰される。
【0039】エンコーダ1への通電時は、外部からの通
電により電磁石51がONとなるので、板バネ27が
の2点鎖線の位置へ移動した時点でコイルスプリング4
9の付勢力に抗して電磁石51により吸着される。した
がって、エンコーダ1の回転軸3が外部からの何らかの
力により回転しても板バネ27が爪部21に引っ掛から
ない位置へ退避されることになる。
【0040】したがって、エンコーダ1への通電時の状
態においては、板バネ27の先端部、ハンマ33、圧電
素子35が作動しないので、無駄を省くことになるので
装置の寿命が長くなることになる。
【0041】なお、本実施の形態では2セットの板バネ
27と圧電素子35が回転体9の回転中心に対して対称
に設けられており、回転体9が正逆のどちらの方向に回
転しても動作するように構成されている。また、上記の
例では弾性体として板バネ27が使用されているが、ら
せん状のコイルバネやその他の弾性体を用いても構わな
い。
【0042】なお、この発明のエンコーダ1において
は、上述した板バネ27と圧電素子35は、少なくとも
1セット以上設けられ、また正逆の回転方向のうちの少
なくとも一つの回転方向に使用されるものである。した
がって、板バネ27と圧電素子35が複数セット設けら
れても構わない。
【0043】図4を参照するに、本実施の形態のエンコ
ーダ1には制御装置としての例えば電子回路部53が設
けられており、圧電素子35で発電された電力を充電す
る蓄電回路55が設けられており、この蓄電回路55に
充電された電荷をカウンタ回路37に給電する平滑回路
57が設けられている。
【0044】カウンタ回路37は、リセット部59とカ
ウンタロジック部61と不揮発メモリ部63から構成さ
れている。リセット部59は、カウンタロジック部61
を初期化せしめるもので、カウンタロジック部61は、
不揮発メモリ部63のメモリを読み出した後に新たなカ
ウント値を計算し、この計算値を不揮発メモリ部63に
入力せしめるものである。不揮発メモリ部63は、カウ
ンタロジック部61からの入力値を記憶するもので電源
を不要とする。
【0045】上記の平滑回路57を経てカウンタ回路3
7に電力が供給されると、まずカウンタロジック部61
がリセット部59の作動により初期化される。次に、こ
のカウンタロジック部61では、不揮発メモリ部63に
記憶されている現在の多回転量値が読み出される。次
に、多回転量値がカウンタロジック部61により+1あ
るいは−1にされて新たなカウント値が計算される。こ
の計算された新たなカウント値はカウンタロジック部6
1から不揮発メモリ部63へ書き戻され記憶される。
【0046】以上のように、バックアップ用のバッテリ
が用いられることなく、エンコーダ1の多回転量が保持
され、なおかつ回転軸3が回転する毎に圧電素子35に
より発電されて蓄電回路55に蓄電されるので、電力が
供給されていない状態においても回転を検出することが
可能となる。
【0047】次に、本発明の他の実施の形態のロータリ
型アブソリュートエンコーダ1について、前述した実施
の形態の場合と同様の部分は省略し、異なる部分である
発電装置31のみを詳しく説明する。
【0048】図5を参照するに、発電装置31として
は、前述した実施の形態の板バネ27のハンマ33が取
り付けられた部分に永久磁石65が設けられており、こ
の永久磁石65の移動により誘導起電力を発生せしめる
コイル67が前述した実施の形態の圧電素子35が取り
付けられた位置に設けられている。換言すれば、板バネ
27が回転体9の爪部21により蓄積された反発力で弾
かれて反対側に移動する永久磁石65の軌跡の周囲にコ
イル67が設けられている。したがって、板バネ27の
永久磁石65がコイル67の内部を往復移動するときに
コイル67に誘導起電力が発生する。この発生した電力
は前述した実施の形態と同様に蓄電回路55に充電され
る。
【0049】なお、上記の永久磁石65は板バネ27に
直接取り付けないで、単独でコイル67の内部を例えば
バネなどにより往復動自在に設けられ、この永久磁石6
5が板バネ27の衝突力により往復動するように構成さ
れても構わない。
【0050】以上のように、本発明の実施の形態のエン
コーダ1は、主電源が切れている場合においても外部か
ら一切電力供給を必要としないで多回転量の情報の検出
保持が行われる。
【0051】なお、この発明は前述した実施の形態に限
定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他
の態様で実施し得るものである。
【0052】
【発明の効果】以上のごとき発明の実施の形態の説明か
ら理解されるように、請求項1の発明によれば、主電源
が切れている場合であっても、回転軸の回転に伴って回
転する回転体の爪部により蓄積される弾性体の移動エネ
ルギーを発電装置にて電気エネルギーに変換して発電で
きるので、バッテリバックアップを用いることなく多回
転量をカウントして情報の検出保持を行うことができ
る。
【0053】請求項2の発明によれば、カウンタ回路に
不揮発性メモリを備えているので、外部から一切電力供
給を必要としないでもカウントされた多回転量値を不揮
発性メモリに記憶保持できる。
【0054】請求項3の発明によれば、回転軸の回転に
伴って回転する回転体の爪部により反発されて蓄積され
る反発力により弾性体を圧電素子に衝突せしめ、このと
きの衝突エネルギーを圧電素子にて電気エネルギーに変
換して発電できる。
【0055】請求項4の発明によれば、反発力により移
動する弾性体の永久磁石をコイルの内部で往復移動せし
めるので、コイルに誘導起電力を発生できる。
【0056】請求項5の発明によれば、弾性体が爪部に
より引っ掛かって反発されるときは弾性体のフック部を
介して弾性体保持部に保持されるので、弾性体に反発力
を蓄積できる。しかし、絶対位置検出装置の通電時は、
弾性体が発電装置側に移動したときに退避装置により爪
部と干渉しない位置に退避できるので無駄を省き、弾性
体や爪部などの装置の寿命を長くできる。
【0057】請求項6の発明によれば、絶対位置検出装
置の非通電時は、付勢手段の付勢力により弾性体の先端
を爪部の回転軌跡上に位置せしめるので、回転する回転
体の爪部により弾性体を移動でき、フック部が係止部に
係止するために弾性体に反発力を蓄積できる。爪部が弾
性体から外れた時点で弾性体の反発力により付勢手段の
付勢力に抗して弾くことができ、電磁石がOFFゆえ
に、付勢手段の付勢力により弾性体を原位置へ復帰でき
る。
【0058】しかし、絶対位置検出装置の通電時は、電
磁石がONとなるゆえに、弾性体が弾かれて移動した時
に付勢手段の付勢力に抗して電磁石により弾性体を吸着
するので、回転軸が回転しても弾性体を爪部と干渉しな
い位置へ退避でき、装置の寿命を長くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すもので、エンコーダ
の部分的な正面図である。
【図2】図1の矢視II−II線におけるエンコーダの
本体を含む側面断面図である。
【図3】図1における矢印IIIの弾性体を示す概略説
明図である。
【図4】本発明の実施の形態を示すもので、電子回路部
のブロック図である。
【図5】本発明の他の実施の形態を示すもので、エンコ
ーダの部分的な正面図である。
【図6】従来のエンコーダの概略的な断面図である。
【図7】従来のエンコーダの円板スケールのコードパタ
ーンを示す正面図である。
【符号の説明】
1 エンコーダ(ロータリ型アブソリュートエンコー
ダ) 3 回転軸 9 回転体 13 絶対位置検出装置 21 爪部 23 支持板(固定部) 27 板バネ(弾性体) 29 弾性体保持部 31 発電装置 33 ハンマ 35 圧電素子 37 カウンタ回路 39 フック部 41 基部収納室 43 係止部 45 突当て面 49 コイルスプリング(付勢手段) 51 電磁石 55 蓄電回路 57 平滑回路 59 リセット部 61 カウンタロジック部 63 不揮発メモリ部 65 永久磁石 67 コイル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸に設けた円板スケールの一回転内
    の絶対位置を検出する絶対位置検出装置を備えたロータ
    リ型アブソリュートエンコーダにおいて、 前記回転軸に装着され回転する回転体の先端に爪部を設
    け、この爪部の回転軌跡上における固定部の一部に前記
    爪部により反発可能な弾性体を設け、前記爪部に弾かれ
    て蓄積される弾性体の反発力により生じる弾性体の移動
    エネルギーを電気エネルギーに変換する発電装置を設
    け、この発電装置により変換された電気エネルギーを用
    いて多回転量をカウントし且つこのカウント量を記憶す
    るカウンタ回路を設けてなることを特徴とするロータリ
    型アブソリュートエンコーダ。
  2. 【請求項2】 前記カウンタ回路に、多回転量を記憶保
    持せしめる不揮発性メモリを備えてなることを特徴とす
    る請求項1記載のロータリ型アブソリュートエンコー
    ダ。
  3. 【請求項3】 前記発電装置が、前記反発力により移動
    する弾性体を衝突せしめるべく前記爪部による移動方向
    と反対方向に位置して設けた圧電素子からなることを特
    徴とする請求項1又は2記載のロータリ型アブソリュー
    トエンコーダ。
  4. 【請求項4】 前記発電装置が、前記弾性体の反発力に
    より移動自在に設けた永久磁石と、この永久磁石を内部
    で往復移動可能に設け且つ永久磁石の往復移動により誘
    導起電力を発生せしめるコイルと、からなることを特徴
    とする請求項1又は2記載のロータリ型アブソリュート
    エンコーダ。
  5. 【請求項5】 前記弾性体の基部にフック部を設け、こ
    の弾性体の基部を保持する弾性体保持部を設けると共
    に、前記発電装置側に前記絶対位置検出装置の通電時に
    前記弾性体を退避せしめる退避装置を設けてなることを
    特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一つに記載の
    ロータリ型アブソリュートエンコーダ。
  6. 【請求項6】 前記弾性体保持部が、前記弾性体の基部
    を収納する基部収納室と、前記フック部を係止可能な係
    止部と、弾性体の基部側の一面を突当て可能な突当て面
    と、基部収納室に装着した弾性体のフック部を前記係止
    部へ常時係止せしめ且つ弾性体の一面を突当て面に突当
    てる方向に付勢せしめる付勢手段と、から構成し、 前記退避装置が、前記絶対位置検出装置の通電時にON
    されて前記弾性体を吸着し且つ前記絶対位置検出装置の
    非通電時にOFFされて前記弾性体を解放せしめる電磁
    石から構成されていることを特徴とする請求項5に記載
    のロータリ型アブソリュートエンコーダ。
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