JP2002130194A - 低騒音ファン - Google Patents
低騒音ファンInfo
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Landscapes
- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明はファン特有の卓越周期音を低減でき
るようにした低騒音ファンに関する。従来、気流音で発
生する騒音の低減は、吸音機構等を流路に設けて行って
いるが、大型になり大きな施工面積を要し、コストが嵩
み気流の圧損が大きくなる不具合があった。本発明は、
この不具合を解消できる低騒音ファンの提供を課題とす
る。 【解決手段】 本発明の低騒音ファンは、圧力分布や速
度分布の不均一な場をファンの翼が通過するとき、ファ
ンの回転数、枚数による特定周波数で発生し、拡散前の
卓越周期音音源近傍に設けた二次音源から卓越周期音に
対応する周期音で相殺し、卓越周期音の音圧レベルを低
減する音響ソフト境界を、卓越周波音音源に開口させ
た。これにより、従来の吸音機構に比べ、物量を大幅に
低減した音響ソフト境界で卓越周期音の減音ができ、減
音のための施工面積を極端に小さくでき、また気流の圧
損を略無くして、プラントや風洞の建設コスト、ランニ
ングコストを軽減でき、性能的な向上が図れる。
るようにした低騒音ファンに関する。従来、気流音で発
生する騒音の低減は、吸音機構等を流路に設けて行って
いるが、大型になり大きな施工面積を要し、コストが嵩
み気流の圧損が大きくなる不具合があった。本発明は、
この不具合を解消できる低騒音ファンの提供を課題とす
る。 【解決手段】 本発明の低騒音ファンは、圧力分布や速
度分布の不均一な場をファンの翼が通過するとき、ファ
ンの回転数、枚数による特定周波数で発生し、拡散前の
卓越周期音音源近傍に設けた二次音源から卓越周期音に
対応する周期音で相殺し、卓越周期音の音圧レベルを低
減する音響ソフト境界を、卓越周波音音源に開口させ
た。これにより、従来の吸音機構に比べ、物量を大幅に
低減した音響ソフト境界で卓越周期音の減音ができ、減
音のための施工面積を極端に小さくでき、また気流の圧
損を略無くして、プラントや風洞の建設コスト、ランニ
ングコストを軽減でき、性能的な向上が図れる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は送風機、ファン又は
ブロア等で発生する騒音を低減するための低騒音ファン
に係り、特に、騒音発生源の近傍にパッシブに駆動する
音響ソフト境界を設置することにより、騒音発生源から
の卓越周波数成分の騒音、即ち卓越周期音が拡散する前
に、音響ソフト境界から発生させた周期音により相殺し
て低減させることができ、特に、コンパクトが容易なこ
とからヘリコプターのテールロータへの適用が好適な低
騒音ファンに関する。
ブロア等で発生する騒音を低減するための低騒音ファン
に係り、特に、騒音発生源の近傍にパッシブに駆動する
音響ソフト境界を設置することにより、騒音発生源から
の卓越周波数成分の騒音、即ち卓越周期音が拡散する前
に、音響ソフト境界から発生させた周期音により相殺し
て低減させることができ、特に、コンパクトが容易なこ
とからヘリコプターのテールロータへの適用が好適な低
騒音ファンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般プラント用又は風洞等で使用
されている送風機、ファン又はブロア等で発生する騒音
を低減するためには、騒音を発生させる送風機等が設置
される流路にサイレンサを設置して、騒音を低減するこ
とが行われている。図16はサイレンサとしてスプリッ
タ型サイレンサを送風機の上流側および後流側に配置す
ることにより、送風機に流入する気流及び送風機から流
出する気流の乱れを極力少なくして、送風機により発生
する騒音を低減するようにしたプラント用の送風機等を
設置した流路を示す側断面図である。
されている送風機、ファン又はブロア等で発生する騒音
を低減するためには、騒音を発生させる送風機等が設置
される流路にサイレンサを設置して、騒音を低減するこ
とが行われている。図16はサイレンサとしてスプリッ
タ型サイレンサを送風機の上流側および後流側に配置す
ることにより、送風機に流入する気流及び送風機から流
出する気流の乱れを極力少なくして、送風機により発生
する騒音を低減するようにしたプラント用の送風機等を
設置した流路を示す側断面図である。
【0003】図に示すように、動翼5の下流側に設置さ
れた静翼あるいはストラット(以下下流側ストラット
(前)という)2と下流側ストラット(後)3とにより
ハウジング4が支持され、流路6の中央部に設置された
下流側ストラット(前)2よりも上流側のハウジング4
に設けた動翼5を駆動することにより、所定流速の気流
を流路6内で発生させるようにしている。また、流路6
は、送風機1が設置される部分は円筒形に形成され、円
筒形の上流側および下流側は四辺形をはじめとする多角
形の断面形にされ、緩やかに多角形と円形との間で断面
形状を変化させたものにされるとともに、多角形断面形
状にされた上流側流路6内には上流側スプリッタサイレ
ンサ7が設置され、さらに、多角形断面形状にされた下
流側流路6内にも下流側スプリッタサイレンサ8が設置
されている。
れた静翼あるいはストラット(以下下流側ストラット
(前)という)2と下流側ストラット(後)3とにより
ハウジング4が支持され、流路6の中央部に設置された
下流側ストラット(前)2よりも上流側のハウジング4
に設けた動翼5を駆動することにより、所定流速の気流
を流路6内で発生させるようにしている。また、流路6
は、送風機1が設置される部分は円筒形に形成され、円
筒形の上流側および下流側は四辺形をはじめとする多角
形の断面形にされ、緩やかに多角形と円形との間で断面
形状を変化させたものにされるとともに、多角形断面形
状にされた上流側流路6内には上流側スプリッタサイレ
ンサ7が設置され、さらに、多角形断面形状にされた下
流側流路6内にも下流側スプリッタサイレンサ8が設置
されている。
【0004】このようなスプリッタ型サイレンサ7,8
を上流側および下流側に設けるようにした送風機1で
は、スプリッタ型サイレンサ7,8の吸音効果及び各ス
プリッタ間の狭隘な流路が相俟って送風機1の騒音はか
なり減音することができる。
を上流側および下流側に設けるようにした送風機1で
は、スプリッタ型サイレンサ7,8の吸音効果及び各ス
プリッタ間の狭隘な流路が相俟って送風機1の騒音はか
なり減音することができる。
【0005】しかしながら、このような減音の効果を得
るためには、ある程度気流F方向の長さが長いスプリッ
タ型サイレンサ7,8設ける必要があり、このために各
スプリッタ間の狭隘な流路の長さを長くする必要があ
り、このために、ファン騒音を減音するための装置の寸
法が大きくなり、製作コストも高くなる欠点があると共
に、各スプリッタ間の狭隘な流路内を流れる気流Fに対
し大きな圧損が生じ、所定の流速の気流を確保するため
には、送風機1の大型化、駆動力の増大が必要となる不
具合がある。
るためには、ある程度気流F方向の長さが長いスプリッ
タ型サイレンサ7,8設ける必要があり、このために各
スプリッタ間の狭隘な流路の長さを長くする必要があ
り、このために、ファン騒音を減音するための装置の寸
法が大きくなり、製作コストも高くなる欠点があると共
に、各スプリッタ間の狭隘な流路内を流れる気流Fに対
し大きな圧損が生じ、所定の流速の気流を確保するため
には、送風機1の大型化、駆動力の増大が必要となる不
具合がある。
【0006】また、図17はサイレンサとしてナセル型
サイレンサを送風機1の上流側および下流側に設けるこ
とにより、動翼5等から発生する騒音をナセル9に設け
たサイレンサで吸収して騒音を減音するようにした、主
として、航空機用の送風機等として使用される送風機1
を設置したナセル9内部を示す側断面図である。
サイレンサを送風機1の上流側および下流側に設けるこ
とにより、動翼5等から発生する騒音をナセル9に設け
たサイレンサで吸収して騒音を減音するようにした、主
として、航空機用の送風機等として使用される送風機1
を設置したナセル9内部を示す側断面図である。
【0007】図に示すように、ナセル型サイレンサにお
いても、送風機1は図16に示す送風機1と同様にして
支持され、所定流速の気流Fを発生させるようにしてナ
セル9内中央部に設置されている。騒音の大部分を発生
させる動翼5の少なくとも下流側ストラット(前)2よ
りも上流側および下流側ストラット(後)3よりも下流
側のナセル9には、図7(b)に示すような表面材1
0、セル11、ケーシング12からなるリアクティブ型
の吸音機構が設けられており、又は図17(c)に示す
ような表面材10、吸音材13、ケーシング12からな
る吸音型の吸音機構が設けられて、送風機1から発生す
る騒音を低減するようにしている。
いても、送風機1は図16に示す送風機1と同様にして
支持され、所定流速の気流Fを発生させるようにしてナ
セル9内中央部に設置されている。騒音の大部分を発生
させる動翼5の少なくとも下流側ストラット(前)2よ
りも上流側および下流側ストラット(後)3よりも下流
側のナセル9には、図7(b)に示すような表面材1
0、セル11、ケーシング12からなるリアクティブ型
の吸音機構が設けられており、又は図17(c)に示す
ような表面材10、吸音材13、ケーシング12からな
る吸音型の吸音機構が設けられて、送風機1から発生す
る騒音を低減するようにしている。
【0008】しかしながら、このようなナセル9内周面
に設けた吸音機構の吸音効果は、ナセル9に施工するセ
ル11又は吸音材13の施工面積に依存し、大きな吸音
効果を発揮させるためにはナセル9内周面の広範囲にわ
たって施工する必要があり、施工コストが嵩み、さらに
は、所定の減音を行うためには所定長さのナセル9にす
る必要があり、サイレンサの小型化が難しいという不具
合がある点では、図16に示したスプリッタ型サイレン
サと同様である。さらに、このナセル型サイレンサで
は、送風機1から発生しナセル9にて反射・吸音されな
い直接音源からの騒音は、減衰することなく、ナセル9
外部へ放射されるため、ファン騒音の減音効果が著しく
阻害されるという不具合がある。
に設けた吸音機構の吸音効果は、ナセル9に施工するセ
ル11又は吸音材13の施工面積に依存し、大きな吸音
効果を発揮させるためにはナセル9内周面の広範囲にわ
たって施工する必要があり、施工コストが嵩み、さらに
は、所定の減音を行うためには所定長さのナセル9にす
る必要があり、サイレンサの小型化が難しいという不具
合がある点では、図16に示したスプリッタ型サイレン
サと同様である。さらに、このナセル型サイレンサで
は、送風機1から発生しナセル9にて反射・吸音されな
い直接音源からの騒音は、減衰することなく、ナセル9
外部へ放射されるため、ファン騒音の減音効果が著しく
阻害されるという不具合がある。
【0009】なお、上述したリアクティブ型の吸音機構
であるセル11に、後述するレゾネータ(音響ソフト境
界)を使用することも考えられるが、従来のセル11で
減音するようにしたものでは、音源から拡散した、若し
くは拡散している騒音を低減するようにしているため
に、セル11の設置場所、個数を著しく多くする必要が
あり、施行コストが嵩むとともに気流Fの圧損が大きく
なる従来のサイレンサの不具合は、そのまま残るものと
なる。
であるセル11に、後述するレゾネータ(音響ソフト境
界)を使用することも考えられるが、従来のセル11で
減音するようにしたものでは、音源から拡散した、若し
くは拡散している騒音を低減するようにしているため
に、セル11の設置場所、個数を著しく多くする必要が
あり、施行コストが嵩むとともに気流Fの圧損が大きく
なる従来のサイレンサの不具合は、そのまま残るものと
なる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、寸法が大き
くなり、製作コストが嵩み、さらには気流の流れに大き
な圧損が生じ、又は流路内周面に多数の吸音機構を広範
囲にわたり施工する必要があり、吸音機構の施工コスト
が嵩むとともに、吸音機構に吸収されることなく送風機
から外部へ直接伝播する直接音源があるために、ファン
騒音の低減音効果が落ちる従来の低騒音ファンの不具合
を解消するため、物量を大幅に低減できて騒音を減音す
ることができ、また、性能面においても気流の圧損を≒
0にでき、コスト高あるいは性能上等に上述した不具合
のある、従来のファン用サイレンサに代る吸音機構とし
て事業用送風機への適用が好適で、さらには、物量的に
小さくして軽量化でき、しかも、音源から騒音が拡散す
る前に減音するようにしているため、音源近傍のみに設
置するだけで広範囲にわたり吸音機構を施工しなくても
良く、さらには送風機からの騒音が音源近傍で減音する
ために直接外部へ伝播することが少くなり、しかも、こ
れまで効果的にテールロータの卓越周期音を低減させる
吸音機構が見い出せず、市街用や夜間飛行するヘリコプ
タにとって、コンパクトかつ高効率で多量周期のテール
ロータ周期音を減音できる減音デバイスの開発が待たれ
ている、テールロータ(ダクテッドファン)周期音の低
減に、上述した利点から特に好適な低騒音ファンを提供
することを課題とする。
くなり、製作コストが嵩み、さらには気流の流れに大き
な圧損が生じ、又は流路内周面に多数の吸音機構を広範
囲にわたり施工する必要があり、吸音機構の施工コスト
が嵩むとともに、吸音機構に吸収されることなく送風機
から外部へ直接伝播する直接音源があるために、ファン
騒音の低減音効果が落ちる従来の低騒音ファンの不具合
を解消するため、物量を大幅に低減できて騒音を減音す
ることができ、また、性能面においても気流の圧損を≒
0にでき、コスト高あるいは性能上等に上述した不具合
のある、従来のファン用サイレンサに代る吸音機構とし
て事業用送風機への適用が好適で、さらには、物量的に
小さくして軽量化でき、しかも、音源から騒音が拡散す
る前に減音するようにしているため、音源近傍のみに設
置するだけで広範囲にわたり吸音機構を施工しなくても
良く、さらには送風機からの騒音が音源近傍で減音する
ために直接外部へ伝播することが少くなり、しかも、こ
れまで効果的にテールロータの卓越周期音を低減させる
吸音機構が見い出せず、市街用や夜間飛行するヘリコプ
タにとって、コンパクトかつ高効率で多量周期のテール
ロータ周期音を減音できる減音デバイスの開発が待たれ
ている、テールロータ(ダクテッドファン)周期音の低
減に、上述した利点から特に好適な低騒音ファンを提供
することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため、第1番目の本
発明の低騒音ファンは、次の手段とした。
発明の低騒音ファンは、次の手段とした。
【0012】(1)送風機、ブロアー若しくはヘリコプ
タのテールロータのブレードからなるファンの稼動中に
発生する気流の圧力分布や速度分布の不均一な場をファ
ンのブレードが通過するときに生じる、ファンの回転数
と枚数で定まる特定周波数で発生し、拡散する前の集中
した卓越周期音の近傍に設けられ、卓越周期音の位相と
は逆位相の周期音を二次音源から発生させて卓越周期音
と相殺させ、卓越周期音の音圧レベルを卓越周期音が拡
散する前に音源近傍で低減するようにした音響ソフト境
界を、圧力分布や速度分布の不均一な場を通過している
ファンのブレードの近傍の卓越周期音が発生している音
源の近傍に設けるようにした。なお、圧力分布や速度分
布の不均一な場は、ファンの上流側に設置されるストラ
ットの後流側や、テールロータのブレードに駆動力を伝
達する駆動軸にて発生しており、卓越周波数の音源の
内、ブレードの通過に伴う単極子音源(湧き出し)につ
いては、これらのストラットや駆動軸とブレードの回転
面である動翼面との間に位置している。よって、その近
傍にレゾネータや音響管等の音響容器からなる音響ソフ
ト境界を設けるようにすることが好ましい。
タのテールロータのブレードからなるファンの稼動中に
発生する気流の圧力分布や速度分布の不均一な場をファ
ンのブレードが通過するときに生じる、ファンの回転数
と枚数で定まる特定周波数で発生し、拡散する前の集中
した卓越周期音の近傍に設けられ、卓越周期音の位相と
は逆位相の周期音を二次音源から発生させて卓越周期音
と相殺させ、卓越周期音の音圧レベルを卓越周期音が拡
散する前に音源近傍で低減するようにした音響ソフト境
界を、圧力分布や速度分布の不均一な場を通過している
ファンのブレードの近傍の卓越周期音が発生している音
源の近傍に設けるようにした。なお、圧力分布や速度分
布の不均一な場は、ファンの上流側に設置されるストラ
ットの後流側や、テールロータのブレードに駆動力を伝
達する駆動軸にて発生しており、卓越周波数の音源の
内、ブレードの通過に伴う単極子音源(湧き出し)につ
いては、これらのストラットや駆動軸とブレードの回転
面である動翼面との間に位置している。よって、その近
傍にレゾネータや音響管等の音響容器からなる音響ソフ
ト境界を設けるようにすることが好ましい。
【0013】(a)上述(1)の手段により、従来の吸
音機構に比較して、物量を大幅に低減した音響ソフト境
界により卓越周期音の減音ができ、また、音響ソフト境
界の施工が、従来から使用されている吸音機構より極端
に小さい音源近傍の範囲に限定でき、また、音響ソフト
境界は流路内に喉開口部等を開口させる必要はあるもの
の、流路内の気流を乱すことはないため、ファンにより
発生する気流の圧損を略無いものにできることから、気
流発生を必要とするプラントや風洞の建設コストを軽減
できるとともに、これらの性能的な向上が計れ、さらに
は、ランニングコストを低減することができる。
音機構に比較して、物量を大幅に低減した音響ソフト境
界により卓越周期音の減音ができ、また、音響ソフト境
界の施工が、従来から使用されている吸音機構より極端
に小さい音源近傍の範囲に限定でき、また、音響ソフト
境界は流路内に喉開口部等を開口させる必要はあるもの
の、流路内の気流を乱すことはないため、ファンにより
発生する気流の圧損を略無いものにできることから、気
流発生を必要とするプラントや風洞の建設コストを軽減
できるとともに、これらの性能的な向上が計れ、さらに
は、ランニングコストを低減することができる。
【0014】特に、大きな設置面積を必要とする従来の
吸音機構では、構造上の制約から設置が難しいため、テ
ールロータのブレードから発生する大きな騒音は、直接
外部に放出せざるを得ず、このため大きな騒音が発生し
市街地又は夜間飛行の制限を受けることの多かった、ヘ
リコプタの飛行の自由度を大きくでき、ヘリコプタの活
用度を広げることができる利点がある。
吸音機構では、構造上の制約から設置が難しいため、テ
ールロータのブレードから発生する大きな騒音は、直接
外部に放出せざるを得ず、このため大きな騒音が発生し
市街地又は夜間飛行の制限を受けることの多かった、ヘ
リコプタの飛行の自由度を大きくでき、ヘリコプタの活
用度を広げることができる利点がある。
【0015】また、第2番目の本発明の低騒音ファン
は、上述(1)の手段に加え、次の手段とした。
は、上述(1)の手段に加え、次の手段とした。
【0016】(2)音響ソフト境界が、ファンの回転数
と枚数で定まる特定周波数で発生する卓越周期音に合わ
せて設計され、拡散する前の卓越周期音の音圧レベルを
低減する周期音を発生できる内部インピーダンスにする
喉部直径、喉部長さおよび容積の容器にされ、喉開口部
を前記卓越周波音の発生が予測される音源位置にむけて
開口させたレゾネータとした。なお、レゾネータによる
減音効果を上げるためには、音源位置を予め予測する必
要があるが、必要とされる音源位置の予測精度は、減音
を行う対象卓越周期音の波長の1/2以下にすることが
好ましい。
と枚数で定まる特定周波数で発生する卓越周期音に合わ
せて設計され、拡散する前の卓越周期音の音圧レベルを
低減する周期音を発生できる内部インピーダンスにする
喉部直径、喉部長さおよび容積の容器にされ、喉開口部
を前記卓越周波音の発生が予測される音源位置にむけて
開口させたレゾネータとした。なお、レゾネータによる
減音効果を上げるためには、音源位置を予め予測する必
要があるが、必要とされる音源位置の予測精度は、減音
を行う対象卓越周期音の波長の1/2以下にすることが
好ましい。
【0017】(b)上述(2)により、上述(a)に加
え、音響ソフト境界はさらに簡素な構成のコンパクトな
ものにできるレゾネータとしたことにより、卓越周期音
の音圧レベルを低減させるための建設コスト及び設置面
積を軽減することができるとともに、ファン駆動により
発生する気流の圧損をなくすることができる。特に、音
響ソフト境界の容積が小さくできるため、テールロータ
のブレードから発生する大きな騒音を低減する場合、空
力特性上、機体軸方向と直交して設けられ気流を発生さ
せる流路長さ(横幅)を大きくできないテールロータの
周縁部に設ける、通常の横幅に設計されたケーシング内
への設置が可能になり、レゾネータ設置のための場所を
テールロータ付近に特別に設ける必要がなくなり、ヘリ
コプタの飛行の自由度を大きくできることに加え、機体
の軽量化が図れ飛行性能の向上が図ることができる。
え、音響ソフト境界はさらに簡素な構成のコンパクトな
ものにできるレゾネータとしたことにより、卓越周期音
の音圧レベルを低減させるための建設コスト及び設置面
積を軽減することができるとともに、ファン駆動により
発生する気流の圧損をなくすることができる。特に、音
響ソフト境界の容積が小さくできるため、テールロータ
のブレードから発生する大きな騒音を低減する場合、空
力特性上、機体軸方向と直交して設けられ気流を発生さ
せる流路長さ(横幅)を大きくできないテールロータの
周縁部に設ける、通常の横幅に設計されたケーシング内
への設置が可能になり、レゾネータ設置のための場所を
テールロータ付近に特別に設ける必要がなくなり、ヘリ
コプタの飛行の自由度を大きくできることに加え、機体
の軽量化が図れ飛行性能の向上が図ることができる。
【0018】また、第3番目の本発明の低騒音ファン
は、上述(2)の手段に加え、次の手段とした。
は、上述(2)の手段に加え、次の手段とした。
【0019】(3)レゾネータが、複数の異なる周波数
の騒音を減音できる設計値にされた複数の容器からな
り、ファンの回転数と枚数で定まる異なる複数の次数に
おける特定周波数での卓越周期音の音圧レベルをそれぞ
れを低減できる複数の周期音を発生できるものとした。
の騒音を減音できる設計値にされた複数の容器からな
り、ファンの回転数と枚数で定まる異なる複数の次数に
おける特定周波数での卓越周期音の音圧レベルをそれぞ
れを低減できる複数の周期音を発生できるものとした。
【0020】(c)上述(3)により、上述(b)に加
え、次数に応じて略次数の整数倍で変化する複数の特定
周波数で発生する卓越周期音の音圧レベルをそれぞれを
低減させることができる。また、このために複数の容器
からなる複数のレゾネータの設置が必要になるが、レゾ
ネータ自体の容積が小さくできることから、大きな設置
面積を必要とすることなく、さらには、複数の次数にお
ける特定周波数で発生する複数の音圧レベルの卓越周期
音は、複数のレゾネータの連成効果により効率よく低減
させることができる。さらに、音響ソフト境界として、
複数の異なる設計値にされた複数の容器にされたレゾネ
ータを設けるようにしたために、異なる複数の特定周波
数の卓越周期音の音圧レベルをそれぞれを低減する場合
においても、他の特定周波数の前記卓越周期音の音圧レ
ベルを低減するときの影響を微小にすることができ、複
数のレゾネータを作動させることによる相互間の悪影響
を殆どなくすることができる。特に、音響ソフト境界の
設置面積が小さくなるため、テールロータのブレードか
ら発生する1〜5次からなる複数の卓越周波数で発生す
る大きな卓越周期音の騒音を低減するため、ケーシング
内へ設置する必要のある複数のレゾネータ設置のための
容積を小さくすることがてき、ケーシング設計に制約を
生じさせることなく、テールロータのブレードから発生
する騒音を低減することができる。
え、次数に応じて略次数の整数倍で変化する複数の特定
周波数で発生する卓越周期音の音圧レベルをそれぞれを
低減させることができる。また、このために複数の容器
からなる複数のレゾネータの設置が必要になるが、レゾ
ネータ自体の容積が小さくできることから、大きな設置
面積を必要とすることなく、さらには、複数の次数にお
ける特定周波数で発生する複数の音圧レベルの卓越周期
音は、複数のレゾネータの連成効果により効率よく低減
させることができる。さらに、音響ソフト境界として、
複数の異なる設計値にされた複数の容器にされたレゾネ
ータを設けるようにしたために、異なる複数の特定周波
数の卓越周期音の音圧レベルをそれぞれを低減する場合
においても、他の特定周波数の前記卓越周期音の音圧レ
ベルを低減するときの影響を微小にすることができ、複
数のレゾネータを作動させることによる相互間の悪影響
を殆どなくすることができる。特に、音響ソフト境界の
設置面積が小さくなるため、テールロータのブレードか
ら発生する1〜5次からなる複数の卓越周波数で発生す
る大きな卓越周期音の騒音を低減するため、ケーシング
内へ設置する必要のある複数のレゾネータ設置のための
容積を小さくすることがてき、ケーシング設計に制約を
生じさせることなく、テールロータのブレードから発生
する騒音を低減することができる。
【0021】また、第4番目の本発明の低騒音ファン
は、上述(2)、(3)の手段に加え、次の手段とし
た。
は、上述(2)、(3)の手段に加え、次の手段とし
た。
【0022】(4)単一の卓越周期音の減音を行うレゾ
ネータが、内部インピーダンスがそれぞれ異なる喉部直
径、喉部長さおよび容積にされた複数の容器からなり、
複数の容器のうちの音源位置にむけて喉開口部を開口さ
せた容器に、他の容器のそれぞれに設けた喉部を開口さ
せて相互に連結し、内部インピーダンスの総和が対象と
する卓越周期音の音圧レベルを低減できる周期音を発生
できる複数のものから形成されたものとした。
ネータが、内部インピーダンスがそれぞれ異なる喉部直
径、喉部長さおよび容積にされた複数の容器からなり、
複数の容器のうちの音源位置にむけて喉開口部を開口さ
せた容器に、他の容器のそれぞれに設けた喉部を開口さ
せて相互に連結し、内部インピーダンスの総和が対象と
する卓越周期音の音圧レベルを低減できる周期音を発生
できる複数のものから形成されたものとした。
【0023】(d)上述(4)により、上述(b)、
(c)に加え、レゾネータの配置に自由度が増し設置容
積をさらに小さくでき、複数の特定周波数で発生する複
数の音圧レベルの卓越周期音を低減させることができ
る。特に、レゾネータの設置面積がさらに小さくなるた
め、テールロータのブレードから発生する次数の異なる
複数の卓越周波数で発生する大きな騒音を低減するた
め、卓越周波数で発生する卓越周期音に対応してケーシ
ング内へ設置する必要のある複数のレゾネータの設置容
積はより小さくでき、複数のレゾネータ設置のために生
じるケーシング設計上の制約をなくすることができる。
(c)に加え、レゾネータの配置に自由度が増し設置容
積をさらに小さくでき、複数の特定周波数で発生する複
数の音圧レベルの卓越周期音を低減させることができ
る。特に、レゾネータの設置面積がさらに小さくなるた
め、テールロータのブレードから発生する次数の異なる
複数の卓越周波数で発生する大きな騒音を低減するた
め、卓越周波数で発生する卓越周期音に対応してケーシ
ング内へ設置する必要のある複数のレゾネータの設置容
積はより小さくでき、複数のレゾネータ設置のために生
じるケーシング設計上の制約をなくすることができる。
【0024】また、第5番目の本発明の低騒音ファン
は、上述(2)、(3)、(4)の手段に加え、次の手
段とした。
は、上述(2)、(3)、(4)の手段に加え、次の手
段とした。
【0025】(5)レゾネータが、ファンのブレードが
圧力分布や速度分布の不均一な場を通過するときに複数
の位置で発生する卓越周期音の音圧レベルを低減させる
ため、異なる位置で発生する卓越周期音のそれぞれに対
応する複数の周期音を発生させることができ、喉部の開
口を異なる位置で発生している卓越周期音の音源位置に
それぞれに向けて配置した複数のレゾネータからなるも
のとした。
圧力分布や速度分布の不均一な場を通過するときに複数
の位置で発生する卓越周期音の音圧レベルを低減させる
ため、異なる位置で発生する卓越周期音のそれぞれに対
応する複数の周期音を発生させることができ、喉部の開
口を異なる位置で発生している卓越周期音の音源位置に
それぞれに向けて配置した複数のレゾネータからなるも
のとした。
【0026】(e)上述(5)により、上述(b)、
(c)、(d)に加え、卓越周期音が、圧力分布や速度
分布の不均一により生じるブレードの揚力変動より発生
している場合、具体的にはファンの正圧面、負圧面の両
側にて発生する場合においても、空間的に異なる位置で
発生している卓越周期音の音圧レベルは、卓越周期音の
それぞれに対応して設けたレゾネータから発生させた複
数の周期音でそれぞれ減音することができる。特に、圧
力分布や速度分布の不均一な場がテールロータのブレー
ドとブレードに駆動力を伝達するために流路面積に対し
て大きくなる所定幅にする必要のある駆動軸にて発生す
る場合、この圧力分布や速度分布の不均一な場を通過す
るブレードは揚力変動を受けるため、ブレードの両側に
卓越周期音の音源が発生することが多い、テールロータ
の卓越周期音の減音に効果のあるものにすることができ
る。
(c)、(d)に加え、卓越周期音が、圧力分布や速度
分布の不均一により生じるブレードの揚力変動より発生
している場合、具体的にはファンの正圧面、負圧面の両
側にて発生する場合においても、空間的に異なる位置で
発生している卓越周期音の音圧レベルは、卓越周期音の
それぞれに対応して設けたレゾネータから発生させた複
数の周期音でそれぞれ減音することができる。特に、圧
力分布や速度分布の不均一な場がテールロータのブレー
ドとブレードに駆動力を伝達するために流路面積に対し
て大きくなる所定幅にする必要のある駆動軸にて発生す
る場合、この圧力分布や速度分布の不均一な場を通過す
るブレードは揚力変動を受けるため、ブレードの両側に
卓越周期音の音源が発生することが多い、テールロータ
の卓越周期音の減音に効果のあるものにすることができ
る。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の低騒音ファンの実
施の一形態を図面にもとづき説明するが、この説明に先
立ちファンから発生する騒音発生メカニズムをヘリコプ
タのテールロータを例にして説明する。ヘリコプタの主
ロータの回転により発生する機体の回転を抑制するた
め、機体の回転方向と逆方向の回転モーメントを発生さ
せるためのテールロータ20は、図1に示すように機体
の後端に設置され、駆動軸21により伝達されるエンジ
ンからの駆動力により、ブレード19を回転させてケー
シング22内に、主ロータの回転で発生する機体回転を
止める方向に横力を発生できる気流Fを発生させるよう
にしている。
施の一形態を図面にもとづき説明するが、この説明に先
立ちファンから発生する騒音発生メカニズムをヘリコプ
タのテールロータを例にして説明する。ヘリコプタの主
ロータの回転により発生する機体の回転を抑制するた
め、機体の回転方向と逆方向の回転モーメントを発生さ
せるためのテールロータ20は、図1に示すように機体
の後端に設置され、駆動軸21により伝達されるエンジ
ンからの駆動力により、ブレード19を回転させてケー
シング22内に、主ロータの回転で発生する機体回転を
止める方向に横力を発生できる気流Fを発生させるよう
にしている。
【0028】このような、ブレード19を回転させて気
流Fを発生させるテールロータ20においては、図2に
示すような、回転数N(Hz)をブレード19の枚数
(Z)で決まる、複数の周波数において大きなピーク値
を有する音圧レベルSPL(dB)の卓越周期音、1N
z〜4Nzが発生する。この卓越周期音は卓越周波数成
分とも呼ばれ、テールロータ20をはじめとするファ
ン、送風機等においても発生し、その音圧レベルSPL
を減少させることは最も問題となるものである。
流Fを発生させるテールロータ20においては、図2に
示すような、回転数N(Hz)をブレード19の枚数
(Z)で決まる、複数の周波数において大きなピーク値
を有する音圧レベルSPL(dB)の卓越周期音、1N
z〜4Nzが発生する。この卓越周期音は卓越周波数成
分とも呼ばれ、テールロータ20をはじめとするファ
ン、送風機等においても発生し、その音圧レベルSPL
を減少させることは最も問題となるものである。
【0029】また、卓越周期音の種類としては、変位ノ
イズ、ロードノイズ、ポテンシャル干渉およびウェーク
干渉に起因するものがあるが、本実施の形態の低騒音フ
ァンは、気流Fの圧力分布や速度分布の不均一に伴い発
生するポテンシャル干渉及びウェーク干渉に起因する卓
越周期音を減音させるようにしたものを対象としてい
る。
イズ、ロードノイズ、ポテンシャル干渉およびウェーク
干渉に起因するものがあるが、本実施の形態の低騒音フ
ァンは、気流Fの圧力分布や速度分布の不均一に伴い発
生するポテンシャル干渉及びウェーク干渉に起因する卓
越周期音を減音させるようにしたものを対象としてい
る。
【0030】ここで、ポテンシャル干渉による卓越周期
音は、図3(a)に示す下流側ストラット2’の如くブ
レード19で加速された流れを妨げる効果があり、図3
(b)に示す如く気流Fの向きや速度が変えられるとき
に生じる、圧力勾配ΔPが形成されている圧力分布や速
度分布の不均一な場を通過するブレード19により発生
するもので、この卓越周期音の音源としては図3(c)
に示すように、ブレード19と上流側ストラット2’と
の間の空間に発生する単極子音源(湧き出し)、又は図
3(d)に示すように、例えばブレード19の正圧面お
よび負圧面にそれぞれ発生する音源である二極子音源
(揚力変動)とがある。
音は、図3(a)に示す下流側ストラット2’の如くブ
レード19で加速された流れを妨げる効果があり、図3
(b)に示す如く気流Fの向きや速度が変えられるとき
に生じる、圧力勾配ΔPが形成されている圧力分布や速
度分布の不均一な場を通過するブレード19により発生
するもので、この卓越周期音の音源としては図3(c)
に示すように、ブレード19と上流側ストラット2’と
の間の空間に発生する単極子音源(湧き出し)、又は図
3(d)に示すように、例えばブレード19の正圧面お
よび負圧面にそれぞれ発生する音源である二極子音源
(揚力変動)とがある。
【0031】図1に示すテールロータ20では、図3に
示す下流側ストラット2’に代って、ブレード19の近
傍に配設される駆動軸21が、卓越周期音を引き起すも
のとなっており、しかも、この卓越周期音は単極子音源
および二極子音源から発生するものが共存しているもの
と考えられている。このような卓越周期音を減音するも
のとして、ブレード19より発生する圧力変動を発生点
(音源)近傍にて効率的に低減する手法である、音響ソ
フト境界を用いて卓越周期音とは逆位相の周期音(以下
本明細書で周期音と呼称する)を発生させて卓越周期音
と相殺させて減音する騒音対策がある。
示す下流側ストラット2’に代って、ブレード19の近
傍に配設される駆動軸21が、卓越周期音を引き起すも
のとなっており、しかも、この卓越周期音は単極子音源
および二極子音源から発生するものが共存しているもの
と考えられている。このような卓越周期音を減音するも
のとして、ブレード19より発生する圧力変動を発生点
(音源)近傍にて効率的に低減する手法である、音響ソ
フト境界を用いて卓越周期音とは逆位相の周期音(以下
本明細書で周期音と呼称する)を発生させて卓越周期音
と相殺させて減音する騒音対策がある。
【0032】すなわち、音源に発生した騒音が音波とし
て拡散する以前の集中した圧力変動を、音響ソフト境界
を用いて直接的に制御して騒音を制御できるため、前述
したスプリッタ型サイレンサ又はナセル型サイレンサを
使用して減音する場合に比較して、コンパクトかつ高効
率に発生音を低減することが可能である。
て拡散する以前の集中した圧力変動を、音響ソフト境界
を用いて直接的に制御して騒音を制御できるため、前述
したスプリッタ型サイレンサ又はナセル型サイレンサを
使用して減音する場合に比較して、コンパクトかつ高効
率に発生音を低減することが可能である。
【0033】この音響ソフト境界(ここでは、パッシブ
な音響ソフト境界)を用いた卓越周期音対策では、発生
する騒音(卓越周期音)により作動する2次音源からの
発生音を周期音として用い、騒音を相殺させ卓越周期音
の低騒音化を図るようにしており、適切な音響ソフト境
界を設計することにより、外部からの入力無しにて大幅
な騒音低減が可能となり、しかも、減音の対象となる音
源自体が音響ソフト境界を駆動するため、制御用の駆動
力は特に必要としない利点を有するものとなっている。
な音響ソフト境界)を用いた卓越周期音対策では、発生
する騒音(卓越周期音)により作動する2次音源からの
発生音を周期音として用い、騒音を相殺させ卓越周期音
の低騒音化を図るようにしており、適切な音響ソフト境
界を設計することにより、外部からの入力無しにて大幅
な騒音低減が可能となり、しかも、減音の対象となる音
源自体が音響ソフト境界を駆動するため、制御用の駆動
力は特に必要としない利点を有するものとなっている。
【0034】この音響ソフト(音響フリー)境界6、例
としては、レゾネータや音響管等の音響容器からなり、
周期音を発生させるものがあるが、発生する騒音により
作動する2次音源からの周期音は、音響的に設計された
音響容器の固有周波数においてのみ効果的に機能するた
め、低減の対象となる騒音も設計された固有周波数に対
応する卓越周期音の減音に限定されることになる。この
ことは、逆に云えば、予め卓越周期音の周波数を調整す
れば、ファン周期音のような離散的な卓越周波数成分の
卓越周期音の低減に適していると言える。
としては、レゾネータや音響管等の音響容器からなり、
周期音を発生させるものがあるが、発生する騒音により
作動する2次音源からの周期音は、音響的に設計された
音響容器の固有周波数においてのみ効果的に機能するた
め、低減の対象となる騒音も設計された固有周波数に対
応する卓越周期音の減音に限定されることになる。この
ことは、逆に云えば、予め卓越周期音の周波数を調整す
れば、ファン周期音のような離散的な卓越周波数成分の
卓越周期音の低減に適していると言える。
【0035】この音響ソフト境界を使用して送風機発生
音を減音した事例を図4に示す。図に示すように、送風
機発生音は図2に示すテールロータ20発生音と同様
に、圧力分布や速度分布の不均一な場を通過する動翼の
通過周波数である卓越周期音を持つことが多く、この卓
越周期音成分の低減のため、従来は「吸音型」あるいは
「リアクティブ型」のサイレンサが適用されている。し
かしながら、図からも明らかなように、これらのサイレ
ンサの場合、低周波音の低減効果が比較的少なく、しか
もこれらのこの低周波音の低減のため、従来の技術で述
べたものと同様に、サイレンサ自体の大きさが肥大化
(コスト上昇)する問題が有った。
音を減音した事例を図4に示す。図に示すように、送風
機発生音は図2に示すテールロータ20発生音と同様
に、圧力分布や速度分布の不均一な場を通過する動翼の
通過周波数である卓越周期音を持つことが多く、この卓
越周期音成分の低減のため、従来は「吸音型」あるいは
「リアクティブ型」のサイレンサが適用されている。し
かしながら、図からも明らかなように、これらのサイレ
ンサの場合、低周波音の低減効果が比較的少なく、しか
もこれらのこの低周波音の低減のため、従来の技術で述
べたものと同様に、サイレンサ自体の大きさが肥大化
(コスト上昇)する問題が有った。
【0036】これに対し、音響ソフト境界による対策で
は、卓越周期音成分のみを効率的に低減することができ
るため、卓越周期音の低減に関してはコンパクトかつ低
コストの対策にて、従来のサイレンサと同等の騒音低減
効果を得ることができる。
は、卓越周期音成分のみを効率的に低減することができ
るため、卓越周期音の低減に関してはコンパクトかつ低
コストの対策にて、従来のサイレンサと同等の騒音低減
効果を得ることができる。
【0037】次に、このような、ポテンシャル干渉によ
り発生する卓越周期音の音響ソフト境界を適用して、フ
ァン騒音を減音するようにした、本発明の低騒音ファン
の実施の第1形態を図面にもとづき説明する。図5は、
図1に示すテールロータ20に卓越周期音を減音するた
めに、音響ソフト境界としてレゾネータを適用するよう
にした本発明の低騒音ファンの実施の第1形態を示す図
である。
り発生する卓越周期音の音響ソフト境界を適用して、フ
ァン騒音を減音するようにした、本発明の低騒音ファン
の実施の第1形態を図面にもとづき説明する。図5は、
図1に示すテールロータ20に卓越周期音を減音するた
めに、音響ソフト境界としてレゾネータを適用するよう
にした本発明の低騒音ファンの実施の第1形態を示す図
である。
【0038】本実施の形態は、音源SSがブレード19
と駆動軸21との中間にある、単極子音源である場合を
想定して、音響ソフト境界としてレゾネータ24を設け
るようにしたもので、ブレード19が回転する周方向に
は駆動軸21の中心で、しかも気流Fの流れ方向にはブ
レード19の回転面である動翼面23と駆動軸21の動
翼面23に対向する面の中間部のケーシング22に開口
25を開け、その背後にレゾネータ24を設けるように
したものである。
と駆動軸21との中間にある、単極子音源である場合を
想定して、音響ソフト境界としてレゾネータ24を設け
るようにしたもので、ブレード19が回転する周方向に
は駆動軸21の中心で、しかも気流Fの流れ方向にはブ
レード19の回転面である動翼面23と駆動軸21の動
翼面23に対向する面の中間部のケーシング22に開口
25を開け、その背後にレゾネータ24を設けるように
したものである。
【0039】図5(b)に示すA部の詳細図である図5
(c)に示すように、音源SSに向けて開口させたのど
部26の開口25は、音響的にソフトな境界となり、ま
た、のど部開口径d、のど部長さl、およびレゾネータ
24の容積Vは、音源SSで発生する卓越周期音のうち
の騒音低減を行う卓越周期音の対象周波数及び音源位置
により、後述する方法によって決定するようにしてい
る。なお、図5においては、1つの対象周波数で発生す
る卓越周期音に対して1個のレゾネータ容器24を設け
るようにしている。しかしながら、このレゾネータ24
は1つの卓越周期音に対し複数設けるようにしても良
く、また、複数設けるようにしても良く、複数設けた場
合の方が減音効果は大きくなり、ファン騒音の減音効果
を大きくすることができる。
(c)に示すように、音源SSに向けて開口させたのど
部26の開口25は、音響的にソフトな境界となり、ま
た、のど部開口径d、のど部長さl、およびレゾネータ
24の容積Vは、音源SSで発生する卓越周期音のうち
の騒音低減を行う卓越周期音の対象周波数及び音源位置
により、後述する方法によって決定するようにしてい
る。なお、図5においては、1つの対象周波数で発生す
る卓越周期音に対して1個のレゾネータ容器24を設け
るようにしている。しかしながら、このレゾネータ24
は1つの卓越周期音に対し複数設けるようにしても良
く、また、複数設けるようにしても良く、複数設けた場
合の方が減音効果は大きくなり、ファン騒音の減音効果
を大きくすることができる。
【0040】次に、音源SS近傍に開口されたケーシン
グ22内に設置されるこのレゾネータ24の設計につい
て音源SSが平板上にあると仮定して説明する。今、図
6(a)に示すように平板上に音源SSが配置されてい
ると仮定した場合、この1次音源SSから放射される音
響パワーW1 は数1で示すように表わされる。
グ22内に設置されるこのレゾネータ24の設計につい
て音源SSが平板上にあると仮定して説明する。今、図
6(a)に示すように平板上に音源SSが配置されてい
ると仮定した場合、この1次音源SSから放射される音
響パワーW1 は数1で示すように表わされる。
【0041】
【数1】
【0042】また、この音源SS(1次音源)から放射
される音響パワーW1 (卓越周期音)を制御するための
周期音を発生させる二次音源を、図6(b)に示すよう
に平板上に隣接して設けた場合、これら2つの音源から
放射される音響パワーW2 は数2にて表される。
される音響パワーW1 (卓越周期音)を制御するための
周期音を発生させる二次音源を、図6(b)に示すよう
に平板上に隣接して設けた場合、これら2つの音源から
放射される音響パワーW2 は数2にて表される。
【0043】
【数2】
【0044】ここで、レゾネータ24を用いた音響ソフ
ト境界では、境界近傍の音圧バランスの関係上、数3で
示す関係が成立する。
ト境界では、境界近傍の音圧バランスの関係上、数3で
示す関係が成立する。
【0045】
【数3】
【0046】よって、卓越周期音と相殺して減音する周
期音を発生させる二次音源(音響ソフト境界)を用いた
ときの低減効果は、数1、数2式で示される音響パワー
の比Pとして表されると共に、数3を用いて、簡略化す
ることにより、数4、数5で示すように表わすことがで
きる。
期音を発生させる二次音源(音響ソフト境界)を用いた
ときの低減効果は、数1、数2式で示される音響パワー
の比Pとして表されると共に、数3を用いて、簡略化す
ることにより、数4、数5で示すように表わすことがで
きる。
【0047】
【数4】
【0048】
【数5】
【0049】ただし、実用的なレゾネータ24を音響ソ
フト境界として用いる場合、伝達インピーダンスZt、
レゾネータ部のインピーダンスZsの関係は、数6、数
7に示す通りとなる。
フト境界として用いる場合、伝達インピーダンスZt、
レゾネータ部のインピーダンスZsの関係は、数6、数
7に示す通りとなる。
【0050】
【数6】
【0051】
【数7】
【0052】従って、レゾネータ24を用いた低騒音化
のためには、数6、数7で算出されるインピーダンスZ
t、Zsを、数5で示す音響パワーの比Pが小さな値と
なるよう調整する必要があり、具体的には、数6におけ
る1次音源と2次音源の距離dや、数7におけるレゾネ
ータ容器24ののど部長さl、のど部半径a、およびレ
ゾネータ容積Vを調整し、最適な条件を設計する必要が
ある。
のためには、数6、数7で算出されるインピーダンスZ
t、Zsを、数5で示す音響パワーの比Pが小さな値と
なるよう調整する必要があり、具体的には、数6におけ
る1次音源と2次音源の距離dや、数7におけるレゾネ
ータ容器24ののど部長さl、のど部半径a、およびレ
ゾネータ容積Vを調整し、最適な条件を設計する必要が
ある。
【0053】なお、後述する複数個の音響ソフト境界を
用いる場合には、数2がより複雑化し、数3が複雑化す
るが、同様の手順により低騒音化効果を予測・設計する
ことができる。また、後述するマルチステージのレゾネ
ータ24を音響ソフト境界として用いる場合には、数7
がより複雑な式となるが、やはり同様の手順にて、低騒
音化効果を予測設計することができる。
用いる場合には、数2がより複雑化し、数3が複雑化す
るが、同様の手順により低騒音化効果を予測・設計する
ことができる。また、後述するマルチステージのレゾネ
ータ24を音響ソフト境界として用いる場合には、数7
がより複雑な式となるが、やはり同様の手順にて、低騒
音化効果を予測設計することができる。
【0054】このようにして設計されたレゾネータ24
を図5に示すように配置し、図3に示した音源SSとは
異なり、ブレード19表面に配置した仮定音源から、複
数の周波数成分の卓越周期音が発生すると考え、各々の
卓越周期音を低減するための音響ソフト境界(単独)の
減音効果結果は、図7に示すように予測された。この図
から明らかなように、レゾネータ24により得られる減
音効果は、第1卓越周期音1NZに対して10dB、第
2卓越周期音2NZに対して9dB、またそれ以上の卓
越周期音NZ成分にて約4〜7dBになるものと予想さ
れる。なお、高周波域の減音効果が低下するのは、波数
kの増加に対して、距離dが幾何的に十分近くに取れな
いためである。
を図5に示すように配置し、図3に示した音源SSとは
異なり、ブレード19表面に配置した仮定音源から、複
数の周波数成分の卓越周期音が発生すると考え、各々の
卓越周期音を低減するための音響ソフト境界(単独)の
減音効果結果は、図7に示すように予測された。この図
から明らかなように、レゾネータ24により得られる減
音効果は、第1卓越周期音1NZに対して10dB、第
2卓越周期音2NZに対して9dB、またそれ以上の卓
越周期音NZ成分にて約4〜7dBになるものと予想さ
れる。なお、高周波域の減音効果が低下するのは、波数
kの増加に対して、距離dが幾何的に十分近くに取れな
いためである。
【0055】次に、本発明の低騒音ファンの実施の第2
形態を図8にもとづき説明する。本実施の形態において
は、音源位置は実施の第1形態と同じとしたが、周期音
を発生させる二次音源からは1つの周波数成分ではな
く、複数の周波数成分の周期音として発生させ、各周波
数成分に対しては周波数特性の異なる音響ソフト境界で
あるレゾネータ容器24を5個設けるようにした。すな
わち、周波数特性を変えるため、各レゾネータ24の
(配置)位置x,y,z、容積Vは各々異なり、喉部半
径a、喉部長さlは各々同一の表1に示すものとし、図
1に示す駆動軸21側の動翼5近傍のケーシング22
に、図9(表1)に示すような配置にして、開口25を
設けるものとした。
形態を図8にもとづき説明する。本実施の形態において
は、音源位置は実施の第1形態と同じとしたが、周期音
を発生させる二次音源からは1つの周波数成分ではな
く、複数の周波数成分の周期音として発生させ、各周波
数成分に対しては周波数特性の異なる音響ソフト境界で
あるレゾネータ容器24を5個設けるようにした。すな
わち、周波数特性を変えるため、各レゾネータ24の
(配置)位置x,y,z、容積Vは各々異なり、喉部半
径a、喉部長さlは各々同一の表1に示すものとし、図
1に示す駆動軸21側の動翼5近傍のケーシング22
に、図9(表1)に示すような配置にして、開口25を
設けるものとした。
【0056】
【表1】
【0057】このように、単独にて効果のあるレゾネー
タ24が、複数からなる個連成系にした場合の減音効果
を連成解析による予測結果は、図10に示すように予測
された。この図から明らかなように、5個連成させたレ
ゾネータ24により得られる減音効果は、1NZに対し
て12dB、2NZに対して9.5dB、それ以上のN
Z成分に対して4〜7dBと予想される。なお、図7に
示すレゾネータ24を単独で設けた時より、本実施の形
態では若干量、減音効果が増えているのは、複数個設け
たレゾネータ24の連成によるレゾネータ24相互の影
響が減音量を増加させる方向に作用したためである。
タ24が、複数からなる個連成系にした場合の減音効果
を連成解析による予測結果は、図10に示すように予測
された。この図から明らかなように、5個連成させたレ
ゾネータ24により得られる減音効果は、1NZに対し
て12dB、2NZに対して9.5dB、それ以上のN
Z成分に対して4〜7dBと予想される。なお、図7に
示すレゾネータ24を単独で設けた時より、本実施の形
態では若干量、減音効果が増えているのは、複数個設け
たレゾネータ24の連成によるレゾネータ24相互の影
響が減音量を増加させる方向に作用したためである。
【0058】次に、本発明の低騒音ファンの実施の第3
形態を図11により説明する。本実施の形態において
は、実施の第1形態と同様に単極子音源の卓越周期音に
適用され、動翼面23と駆動軸21との中間のケーシン
グ22に単一でない内部インピーダンス特性Zs1、
Zs2、Zs3を持つ、マルチステージのレゾネータ24
a、24b、24cを設けるようにした。このようにす
ることにより、本実施の形態のレゾネータ容器24のイ
ンピーダンス総和Zsは、Zs =Zs1×Zs2×Zs3にす
ることができ、卓越周期音を減音できる二次発生音(周
期音)を発生させることができるインピーダンス総和に
することができる。
形態を図11により説明する。本実施の形態において
は、実施の第1形態と同様に単極子音源の卓越周期音に
適用され、動翼面23と駆動軸21との中間のケーシン
グ22に単一でない内部インピーダンス特性Zs1、
Zs2、Zs3を持つ、マルチステージのレゾネータ24
a、24b、24cを設けるようにした。このようにす
ることにより、本実施の形態のレゾネータ容器24のイ
ンピーダンス総和Zsは、Zs =Zs1×Zs2×Zs3にす
ることができ、卓越周期音を減音できる二次発生音(周
期音)を発生させることができるインピーダンス総和に
することができる。
【0059】さらに、本実施の形態のマルチステージの
レゾネータ24の構造は、図11(c)に示すように、
各レゾネータ容器24a、24b、24cをシリーズに
連結したものにするほか、複数のレゾネータ24を各開
口にて相互に接合したものであれば、図11(d)、
(e)に示すようにレゾネータ24a〜24c配置形状
の制約は少なくどのような形状のものでもよい。次に本
発明の低騒音ファンの実施の第4形態を図12により説
明する。
レゾネータ24の構造は、図11(c)に示すように、
各レゾネータ容器24a、24b、24cをシリーズに
連結したものにするほか、複数のレゾネータ24を各開
口にて相互に接合したものであれば、図11(d)、
(e)に示すようにレゾネータ24a〜24c配置形状
の制約は少なくどのような形状のものでもよい。次に本
発明の低騒音ファンの実施の第4形態を図12により説
明する。
【0060】本実施の形態は、前述したように動翼5の
正圧面、負圧面に二極子音源SSがある場合に各音源か
らの騒音を減音するようにしたものである。図に示すよ
うに二極子音源、SSは前述の通り、動翼5の表裏に音
源が分布するため、表裏近傍のケーシング22表面に開
口25をそれぞれ設けたレゾネータ24dを各々1ケ以
上設けるようにした。また、それぞれの音源SSの1周
波数成分に対しては、複数設置してもよいものである。
正圧面、負圧面に二極子音源SSがある場合に各音源か
らの騒音を減音するようにしたものである。図に示すよ
うに二極子音源、SSは前述の通り、動翼5の表裏に音
源が分布するため、表裏近傍のケーシング22表面に開
口25をそれぞれ設けたレゾネータ24dを各々1ケ以
上設けるようにした。また、それぞれの音源SSの1周
波数成分に対しては、複数設置してもよいものである。
【0061】次に、本発明の低騒音ファンの実施の第5
形態を図13により説明する。本実施の形態において
は、実施の第4形態と同様に音源は二極子音源SSであ
り、しかも各音源SSからは複数の周波数成分(本実施
の形態においては3周波数成分とした)の音源からの卓
越周期音に対し減音できるものとした。図に示すよう
に、本実施の形態においては、動翼5の表裏近傍にそれ
ぞれ開口し、各々対象周波数成分の異るレゾネータ容器
24eを1対づつ設置するようにしている。
形態を図13により説明する。本実施の形態において
は、実施の第4形態と同様に音源は二極子音源SSであ
り、しかも各音源SSからは複数の周波数成分(本実施
の形態においては3周波数成分とした)の音源からの卓
越周期音に対し減音できるものとした。図に示すよう
に、本実施の形態においては、動翼5の表裏近傍にそれ
ぞれ開口し、各々対象周波数成分の異るレゾネータ容器
24eを1対づつ設置するようにしている。
【0062】次に、本発明の低騒音ファンの実施の第6
形態を図14により説明する。本実施の形態では、図1
2に示す実施の第4形態とブレード14の表裏に分布す
る音源からの騒音を減音するために、ブレード19の表
裏近傍のケーシング22の表面にそれぞれ開口させるよ
うにしたレゾネータ容器として、図11に示したものと
同様の単一でない内部インピーダンス特性を持つマルチ
ステージのレゾネータ24h、24iをケーシング22
内に設けるようにしたものである。
形態を図14により説明する。本実施の形態では、図1
2に示す実施の第4形態とブレード14の表裏に分布す
る音源からの騒音を減音するために、ブレード19の表
裏近傍のケーシング22の表面にそれぞれ開口させるよ
うにしたレゾネータ容器として、図11に示したものと
同様の単一でない内部インピーダンス特性を持つマルチ
ステージのレゾネータ24h、24iをケーシング22
内に設けるようにしたものである。
【0063】以上、本発明の低騒音ファンの実施の形態
として、テールロータ20で発生する卓越周期音で二次
音源からの周期音を発生させて減音できる5形態につい
て述べたが、音響ソフト境界を用いたテールロータ騒音
対策の設計手順としては、図15に示すような対策手順
が確立された。
として、テールロータ20で発生する卓越周期音で二次
音源からの周期音を発生させて減音できる5形態につい
て述べたが、音響ソフト境界を用いたテールロータ騒音
対策の設計手順としては、図15に示すような対策手順
が確立された。
【0064】すなわち、図に示すように音源種が定速度
音源であることの確認、音源位置の把握および対象周波
数の選定を行った後、把握された音源位置情報から音響
ソフト境界位置の設定(音源に近い方が好ましい)、選
定された対象周波情報から音響ソフト境界の音響インピ
ーダンスの算出設定、音響ソフト境界位置設定値および
音響インピーダンス設定値からの減音量の予測および減
音量予測値と減音設定値との比較から減音量を評価し、
予測値が設定値を上まわれば実機へ適用し、また予測値
が設定値を下まわるようであれば、音響ソフト境界の位
置設定および音響インピーダンス設定値を代えて、減音
量予測を行う手順を繰り返すようにした騒音対策の手順
が確定された。
音源であることの確認、音源位置の把握および対象周波
数の選定を行った後、把握された音源位置情報から音響
ソフト境界位置の設定(音源に近い方が好ましい)、選
定された対象周波情報から音響ソフト境界の音響インピ
ーダンスの算出設定、音響ソフト境界位置設定値および
音響インピーダンス設定値からの減音量の予測および減
音量予測値と減音設定値との比較から減音量を評価し、
予測値が設定値を上まわれば実機へ適用し、また予測値
が設定値を下まわるようであれば、音響ソフト境界の位
置設定および音響インピーダンス設定値を代えて、減音
量予測を行う手順を繰り返すようにした騒音対策の手順
が確定された。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の低騒音フ
ァンは、稼動中に発生する気流中の圧力分布や速度分布
の不均一な場をファンのブレードが通過するとき、ファ
ンの回転数、枚数による特定周波数で発生し、拡散する
前の集中した卓越周期音近傍の二次音源から逆位相の周
期音を発生させて相殺させ、拡散前に卓越周期音の音圧
レベルを低減する音響ソフト境界を、圧力分布や速度分
布の不均一な場を通過しているファンのブレード近傍の
卓越周期音の音源近傍に設けた。
ァンは、稼動中に発生する気流中の圧力分布や速度分布
の不均一な場をファンのブレードが通過するとき、ファ
ンの回転数、枚数による特定周波数で発生し、拡散する
前の集中した卓越周期音近傍の二次音源から逆位相の周
期音を発生させて相殺させ、拡散前に卓越周期音の音圧
レベルを低減する音響ソフト境界を、圧力分布や速度分
布の不均一な場を通過しているファンのブレード近傍の
卓越周期音の音源近傍に設けた。
【0066】これにより、従来のものに比較して、物量
を大幅に低減した音響ソフト境界で卓越周期音の減音が
でき、減音のための施工面積を極端に小さくでき、ま
た、気流の圧損を略無くすることができ、プラントや風
洞の建設コスト、ランニングコストを軽減でき、性能的
な向上を図ることができる。さらに、音響ソフト境界を
テールロータに適用することによりブレードの発生騒音
を低減でき、市街地又は夜間飛行の制限を少なくでき、
ヘリコプタの飛行の自由度が大きくなり活用度を広げる
ことができる。
を大幅に低減した音響ソフト境界で卓越周期音の減音が
でき、減音のための施工面積を極端に小さくでき、ま
た、気流の圧損を略無くすることができ、プラントや風
洞の建設コスト、ランニングコストを軽減でき、性能的
な向上を図ることができる。さらに、音響ソフト境界を
テールロータに適用することによりブレードの発生騒音
を低減でき、市街地又は夜間飛行の制限を少なくでき、
ヘリコプタの飛行の自由度が大きくなり活用度を広げる
ことができる。
【0067】また、本発明の低騒音ファンは、音響ソフ
ト境界が、回転数と枚数で定まる特定周波数で発生する
卓越周期音に合わせて設計され、拡散する前の音圧レベ
ルを低減する周期音を発生させる内部インピーダンスに
する喉部直径、喉部長さおよび容積の容器にされ、喉部
を卓越周期音の音源位置にむけて開口させたレゾネータ
とした。
ト境界が、回転数と枚数で定まる特定周波数で発生する
卓越周期音に合わせて設計され、拡散する前の音圧レベ
ルを低減する周期音を発生させる内部インピーダンスに
する喉部直径、喉部長さおよび容積の容器にされ、喉部
を卓越周期音の音源位置にむけて開口させたレゾネータ
とした。
【0068】これにより、音響ソフト境界は簡素な構成
のコンパクトなものにでき、卓越周期音の音圧レベル低
減のための建設コスト、設置面積を軽減でき気流の圧損
をなくすることができ、特に、容積が小さくできるため
テールロータブレードから発生する大きな騒音を低減す
るためにテールロータ周縁部のケーシング内への設置が
可能になり、レゾネータ設置のための場所を特別に設け
る必要がなくなり、飛行の自由度を大きくでき、さらに
はヘリコプタの機体の軽量化が図れる飛行性能を向上さ
せることができる。
のコンパクトなものにでき、卓越周期音の音圧レベル低
減のための建設コスト、設置面積を軽減でき気流の圧損
をなくすることができ、特に、容積が小さくできるため
テールロータブレードから発生する大きな騒音を低減す
るためにテールロータ周縁部のケーシング内への設置が
可能になり、レゾネータ設置のための場所を特別に設け
る必要がなくなり、飛行の自由度を大きくでき、さらに
はヘリコプタの機体の軽量化が図れる飛行性能を向上さ
せることができる。
【0069】また、本発明の低騒音ファンは、レゾネー
タが、複数の異なる設計値にされたものからなり、回転
数と枚数で定まる高次数の卓越周期音の音圧レベルを低
減できる複数の周期音を発生できるものとした。
タが、複数の異なる設計値にされたものからなり、回転
数と枚数で定まる高次数の卓越周期音の音圧レベルを低
減できる複数の周期音を発生できるものとした。
【0070】これにより、次数に応じて略次数の整数倍
で変化する高次の特定周波数の卓越周期音の音圧レベル
をそれぞれを低減させることができ、また、複数の容器
からなるレゾネータの設置が必要になるが、レゾネータ
容積を小さくできるので大きい設置面積を必要とするこ
となく、卓越周期音は複数のレゾネータの連成効果によ
り効率よく低減でき、さらに、複数の異なる設計値にさ
れた複数の容器にされ、異なる複数の特定周波数の前記
卓越周期音の音圧レベルをそれぞれを低減する場合で
も、特定周波数の卓越周期音の音圧レベルを低減する場
合に他の特定周波数の前記卓越周期音の音圧レベルを低
減するときの影響を微小にでき、音響ソフト境界相互間
の悪影響をなくすることができる。
で変化する高次の特定周波数の卓越周期音の音圧レベル
をそれぞれを低減させることができ、また、複数の容器
からなるレゾネータの設置が必要になるが、レゾネータ
容積を小さくできるので大きい設置面積を必要とするこ
となく、卓越周期音は複数のレゾネータの連成効果によ
り効率よく低減でき、さらに、複数の異なる設計値にさ
れた複数の容器にされ、異なる複数の特定周波数の前記
卓越周期音の音圧レベルをそれぞれを低減する場合で
も、特定周波数の卓越周期音の音圧レベルを低減する場
合に他の特定周波数の前記卓越周期音の音圧レベルを低
減するときの影響を微小にでき、音響ソフト境界相互間
の悪影響をなくすることができる。
【0071】特に、音響ソフト境界が小さくなるため、
ブレードから発生する1〜5次の卓越周波数で発生する
大きな騒音を低減するため、ケーシング内へ設置する必
要のある複数のレゾネータ設置のための容積を小さくで
き、ケーシング設計に制約を生じることなく、ブレード
からの発生騒音を低減できる。
ブレードから発生する1〜5次の卓越周波数で発生する
大きな騒音を低減するため、ケーシング内へ設置する必
要のある複数のレゾネータ設置のための容積を小さくで
き、ケーシング設計に制約を生じることなく、ブレード
からの発生騒音を低減できる。
【0072】また、本発明の低騒音ファンは、レゾネー
タの内部インピーダンスが異なる喉部直径、喉部長さお
よび容積にされた複数の容器からなり、音源位置にむけ
て喉部を開口させた容器に他の容器の喉部を開口させ相
互に連結し、内部インピーダンスの総和が対象卓越周期
音の音圧レベルを低減できる周期音を発生できるものか
ら形成されたものとした。
タの内部インピーダンスが異なる喉部直径、喉部長さお
よび容積にされた複数の容器からなり、音源位置にむけ
て喉部を開口させた容器に他の容器の喉部を開口させ相
互に連結し、内部インピーダンスの総和が対象卓越周期
音の音圧レベルを低減できる周期音を発生できるものか
ら形成されたものとした。
【0073】これにより、レゾネータの容積をさらに小
さくでき、設置面積をさらに小さくしてレゾネータの設
置ができ、特定周波数で発生する複数の音圧レベルの卓
越周期音を低減させることができ、特に、レゾネータの
設置面積がさらに小さくなるため、テールロータのブレ
ードから発生する次数の異なる複数の卓越周波数で発生
する大きな騒音を低減するため、ケーシング内へ設置す
る必要のある複数のレゾネータの設置容積を小さくで
き、複数のレゾネータ設置で生じるケーシング設計上の
制約をなくすることができる。
さくでき、設置面積をさらに小さくしてレゾネータの設
置ができ、特定周波数で発生する複数の音圧レベルの卓
越周期音を低減させることができ、特に、レゾネータの
設置面積がさらに小さくなるため、テールロータのブレ
ードから発生する次数の異なる複数の卓越周波数で発生
する大きな騒音を低減するため、ケーシング内へ設置す
る必要のある複数のレゾネータの設置容積を小さくで
き、複数のレゾネータ設置で生じるケーシング設計上の
制約をなくすることができる。
【0074】また、本発明の低騒音ファンは、ファンの
ブレードが圧力分布や速度分布の不均一な場を通過する
ときに複数の位置で発生する卓越周期音の音圧レベルを
低減させるため、レゾネータが異なる位置の卓越周期音
に対応する複数の周期音を発生でき、喉部の開口を卓越
周期音の各音源位置に向けて配置した複数のレゾネータ
からなるものとした。
ブレードが圧力分布や速度分布の不均一な場を通過する
ときに複数の位置で発生する卓越周期音の音圧レベルを
低減させるため、レゾネータが異なる位置の卓越周期音
に対応する複数の周期音を発生でき、喉部の開口を卓越
周期音の各音源位置に向けて配置した複数のレゾネータ
からなるものとした。
【0075】これにより、卓越周期音がブレードの揚力
変動に伴い発生し、ファンの正圧面、負圧面の両側に二
極子音源が発生する場合でも、異なる位置の卓越周期音
は、各々の卓越周期音に対応して設けた異なる位置のレ
ゾネータからの周期音でそれぞれ減音することができ、
特に、圧力分布や速度分布の不均一な場がブレードと駆
動力を伝達するために所定幅した駆動軸との間に生じる
ために、ブレードの両側に卓越周期音の音源が発生する
テールロータの卓越周期音の減音効果を大きくすること
ができる。
変動に伴い発生し、ファンの正圧面、負圧面の両側に二
極子音源が発生する場合でも、異なる位置の卓越周期音
は、各々の卓越周期音に対応して設けた異なる位置のレ
ゾネータからの周期音でそれぞれ減音することができ、
特に、圧力分布や速度分布の不均一な場がブレードと駆
動力を伝達するために所定幅した駆動軸との間に生じる
ために、ブレードの両側に卓越周期音の音源が発生する
テールロータの卓越周期音の減音効果を大きくすること
ができる。
【図1】本発明の低騒音ファンの実施の第1形態を適用
するヘリコプタのテールロータを示す図で、図1(a)
は側面図、図1(b)は図1(a)に示す矢視A−A
図、
するヘリコプタのテールロータを示す図で、図1(a)
は側面図、図1(b)は図1(a)に示す矢視A−A
図、
【図2】図1に示すヘリコプタのテールロータで発生す
る騒音を示す図、
る騒音を示す図、
【図3】ファンの稼動により音源の発生を説明するため
の図で、図3(a)はナセル型サイレンサを示す側断面
図、図3(b)は図3(a)の矢視B−B図、図3
(c)は単極子音源の発生を示す図、図3(d)は二極
子音源の発生を示す図、
の図で、図3(a)はナセル型サイレンサを示す側断面
図、図3(b)は図3(a)の矢視B−B図、図3
(c)は単極子音源の発生を示す図、図3(d)は二極
子音源の発生を示す図、
【図4】送風機発生音と従来のサイレンサ及び音響ソフ
ト境界による送風機発生音の減音効果を示す図、
ト境界による送風機発生音の減音効果を示す図、
【図5】本発明の低騒音ファンの実施の第1形態を示す
図で、図5(a)はテールロータにレゾネータを設ける
位置の部分正面図、図5(b)は図5(a)の側断面
図、図5(c)は図5(b)に示すA部詳細図、
図で、図5(a)はテールロータにレゾネータを設ける
位置の部分正面図、図5(b)は図5(a)の側断面
図、図5(c)は図5(b)に示すA部詳細図、
【図6】平面上の音源から発生する騒音の減音のメカニ
ズムを説明するための図で、図6(a)は平面上の音源
から発生する騒音を示す図、図6(b)は図6(a)の
騒音を減音するために、音源に隣接して設けた二次音源
から減音のための音源を発生させている図、
ズムを説明するための図で、図6(a)は平面上の音源
から発生する騒音を示す図、図6(b)は図6(a)の
騒音を減音するために、音源に隣接して設けた二次音源
から減音のための音源を発生させている図、
【図7】図5に示すレゾネータにより予測される減音効
果を示す図、
果を示す図、
【図8】本発明の低騒音ファンの実施の第2形態を示す
図で、図8(a)はテールロータにレゾネータを設ける
位置の部分正面図、図8(b)は図8(a)の側断面
図、図8(c)は図8(a)に示す矢視C−C図、
図で、図8(a)はテールロータにレゾネータを設ける
位置の部分正面図、図8(b)は図8(a)の側断面
図、図8(c)は図8(a)に示す矢視C−C図、
【図9】図8に示すレゾネータの配置を示す図、
【図10】図8に示すレゾネータにより予測される減音
効果を示す図、
効果を示す図、
【図11】本発明の低騒音ファンの実施の第3形態を示
す図で、図11(a)はテールロータにレゾネータを設
ける位置の部分正面図、図11(b)は図11(a)の
側断面図、図11(c)は図11(b)に示すB部詳細
図、図11(d)は図11(c)に示すレゾネータの第
1変形例、図11(e)は図11(c)に示すレゾネー
タの第2変形例、
す図で、図11(a)はテールロータにレゾネータを設
ける位置の部分正面図、図11(b)は図11(a)の
側断面図、図11(c)は図11(b)に示すB部詳細
図、図11(d)は図11(c)に示すレゾネータの第
1変形例、図11(e)は図11(c)に示すレゾネー
タの第2変形例、
【図12】本発明の低騒音ファンの実施の第4形態を示
す図で、図12(a)はテールロータにレゾネータを設
ける位置の部分正面図、図12(b)は図12(a)の
側断面図、図12(c)は図12(b)に示す矢視D−
D図、図12(d)は図12(b)に示すC部詳細図、
す図で、図12(a)はテールロータにレゾネータを設
ける位置の部分正面図、図12(b)は図12(a)の
側断面図、図12(c)は図12(b)に示す矢視D−
D図、図12(d)は図12(b)に示すC部詳細図、
【図13】本発明の低騒音ファンの実施の第5形態を示
す図で、図13(a)はテールロータにレゾネータを設
ける位置の部分正面図、図13(b)は図13(a)の
側断面図、図13(c)は図13(a)に示す矢視E−
E図
す図で、図13(a)はテールロータにレゾネータを設
ける位置の部分正面図、図13(b)は図13(a)の
側断面図、図13(c)は図13(a)に示す矢視E−
E図
【図14】本発明の低騒音ファンの実施の第6形態を示
す図で、図14(a)はテールロータにレゾネータを設
ける位置の部分正面図、図14(b)は図14(a)の
側断面図、
す図で、図14(a)はテールロータにレゾネータを設
ける位置の部分正面図、図14(b)は図14(a)の
側断面図、
【図15】本発明の低騒音ファンに適用する音響ソフト
境界による騒音の減音対策手順を示す図、
境界による騒音の減音対策手順を示す図、
【図16】従来のファン騒音の減音を行うスプリッタ型
サイレンサの側断面図、
サイレンサの側断面図、
【図17】従来のファン騒音の減音を行うナセル型サイ
レンサを示す図で、図17(a)は流路の側断面図、図
17(b)は図17(c)のC部詳細図でナセルの表面
材とケーシングの間でセルを設けるようにした吸音機構
の側断面図、図17(c)は17(b)と同様に図17
(a)のC部詳細図で表面材10とケーシングとの間に
吸音材を充填した吸音機構の側断面図である。
レンサを示す図で、図17(a)は流路の側断面図、図
17(b)は図17(c)のC部詳細図でナセルの表面
材とケーシングの間でセルを設けるようにした吸音機構
の側断面図、図17(c)は17(b)と同様に図17
(a)のC部詳細図で表面材10とケーシングとの間に
吸音材を充填した吸音機構の側断面図である。
1 送風機 2 下流側ストラット(前) 2’ 下流側ストラット 3 下流側ストラット(後) 4 ハウジング 5 動翼 6 流路 7 上流側スプリッタサイレンサ 8 下流側スプリッタサイレンサ 9 ナセル 10 表面材 11 セル 12 ケーシング 13 吸音材 19 ブレード 20 テールロータ 21 駆動軸 22 ケーシング 23 動翼面 24,24a,24b,24c,24d,24e,24
h,24iレゾネータ 25 開口 26 喉部
h,24iレゾネータ 25 開口 26 喉部
Claims (5)
- 【請求項1】 送風機、ブロアー若しくはヘリコプタの
テールロータのブレードからなり、気流を発生させるフ
ァンの稼動により発生する騒音を低減する低騒音ファン
において、前記ファン稼動中に圧力分布や速度分布の不
均一な場をファンのブレードが通過するときに生じる、
前記ファンの回転数と枚数で定まる特定周波数で発生す
る卓越周期音と逆位相の周期音を発生させて、前記卓越
周期音の音圧レベルを低減する音響ソフト境界を、前記
の圧力分布や速度分布の不均一な場を通過している前記
ファンのブレードの近傍に設けたことを特徴とする低騒
音ファン。 - 【請求項2】 前記音響ソフト境界が、前記卓越周期音
に合わせて設計され前記周期音を発生させる内部インピ
ーダンスにする喉部直径、喉部長さおよび容積を有する
容器にされ、喉開口部を前記卓越周期音の音源位置にむ
けて開口させたレゾネータであることを特徴とする請求
項1の低騒音ファン。 - 【請求項3】 前記レゾネータが、複数の異なる設計値
にされた複数の容器からなり、前記ファンの回転数と枚
数で定まる異なる次数の複数の特定周波数の前記卓越周
期音の音圧レベルのそれぞれを低減できる複数の前記周
期音を発生させるものであることを特徴とする請求項2
の低騒音ファン。 - 【請求項4】 前記レゾネータが、内部インピーダンス
がそれぞれ異なる喉部直径、喉部長さおよび容積にされ
た複数の容器にされ、音源位置にむけて喉部を開口させ
た容器にそれぞれ喉部を開口させて相互に連結され、内
部インピーダンスの総和が前記周期音を発生させる複数
のものから形成されているものであることを特徴とする
請求項2又は請求項3の低騒音ファン。 - 【請求項5】 前記レゾネータが、前記圧力分布や速度
分布の不均一な場を前記ファンのブレードが通過する時
に複数の箇所で発生する前記卓越周期音のそれぞれの音
圧レベルを低減させることのできる前記周期音を発生さ
せることができ、前記喉部の開口を前記卓越周期音のそ
れぞれの音源位置に向けて配置された複数のレゾネータ
からなることを特徴とする請求項2又は請求項3又は請
求項4の低騒音ファン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000329854A JP2002130194A (ja) | 2000-10-30 | 2000-10-30 | 低騒音ファン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000329854A JP2002130194A (ja) | 2000-10-30 | 2000-10-30 | 低騒音ファン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002130194A true JP2002130194A (ja) | 2002-05-09 |
Family
ID=18806466
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000329854A Pending JP2002130194A (ja) | 2000-10-30 | 2000-10-30 | 低騒音ファン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002130194A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009281301A (ja) * | 2008-05-23 | 2009-12-03 | Kojima Press Industry Co Ltd | ヘルムホルツレゾネータ |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04265500A (ja) * | 1991-02-21 | 1992-09-21 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 送風機 |
JPH05270495A (ja) * | 1992-03-24 | 1993-10-19 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 回転翼航空機の尾部回転翼 |
JPH0688595A (ja) * | 1991-02-28 | 1994-03-29 | Hitachi Ltd | 渦流ブロワ |
JPH0640320U (ja) * | 1992-10-29 | 1994-05-27 | 日産ディーゼル工業株式会社 | エンジン吸排気系のレゾネータ装置 |
JPH10227299A (ja) * | 1997-02-13 | 1998-08-25 | Daikin Ind Ltd | 送風機 |
-
2000
- 2000-10-30 JP JP2000329854A patent/JP2002130194A/ja active Pending
Patent Citations (5)
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051205 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051213 |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060213 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060801 |