JP2002129040A - 潜在性メルカプタンならびにカルボン酸亜鉛および塩化亜鉛の混合物により安定化されたハロゲン含有ポリマー組成物 - Google Patents

潜在性メルカプタンならびにカルボン酸亜鉛および塩化亜鉛の混合物により安定化されたハロゲン含有ポリマー組成物

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JP2002129040A JP2001326762A JP2001326762A JP2002129040A JP 2002129040 A JP2002129040 A JP 2002129040A JP 2001326762 A JP2001326762 A JP 2001326762A JP 2001326762 A JP2001326762 A JP 2001326762A JP 2002129040 A JP2002129040 A JP 2002129040A
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    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/36Sulfur-, selenium-, or tellurium-containing compounds
    • C08K5/37Thiols
    • C08K5/378Thiols containing heterocyclic rings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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    • C08K5/04Oxygen-containing compounds
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 潜在性メルカプタンならびにカルボン酸亜鉛
および塩化亜鉛の混合物により安定化されたハロゲン含
有ポリマー組成物を提供する。 【解決手段】 通常、熱分解感受性のポリマー組成物で
あって、該組成物はハロゲン含有ポリマー、高温での該
組成物の加工の間に存在するブロックされたメルカプタ
ンの分解生成物であって、該生成物は遊離メルカプタン
を含み;該ブロックされたメルカプタンは、構造: 【化1】 を有し;塩化亜鉛とカルボン酸亜鉛の混合物をポリマー
の重量に基づいて約0.005〜約2phr;およびエ
ポキシ化合物および有機ホスファイトからなる群から選
択される少なくとも一つの補助安定剤をポリマーの重量
に基づいて約0〜約10phr含む、前記、通常、熱分
解感受性のポリマー組成物が開示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、通常熱による劣化を受けやすい
ポリマー組成物の熱安定化されたものであって、ハロゲ
ン含有ポリマーと、高温での組成物の押出成形、射出成
形およびその他の加工の間に存在する潜在性メルカプタ
ンの分解生成物とを含むポリマー組成物に関し、前記生
成物は前記加工中に形成され、遊離メルカプタンを含
む。遊離メルカプタンは、ポリマー組成物中の金属ベー
スの熱安定剤、例えばカルボン酸亜鉛、塩化亜鉛、有機
スズカルボン酸塩およびメルカプチドの活性を向上させ
る。本発明は特に、塩化亜鉛とカルボン酸亜鉛の相乗混
合物の非常に少量を組合わせた潜在性メルカプタンによ
り、塩化ビニルポリマー組成物を熱に対して安定化させ
ることに関する。
【0002】本発明はさらに、かかる熱安定化塩化ビニ
ルポリマー組成物から調製される硬質パイプおよび窓用
異形材、透明軟質フィルム、および半硬質チューブなど
の製品に関する。
【0003】ポリマーの処理の間および成形されたポリ
マー生成物がある環境に暴露される間に種々の有機ポリ
マーの物理的性質の劣化および変色が起こることはよく
知られている。ハロゲン含有ポリマーは、通常自己酸化
により熱による劣化を受けやすい。かかるポリマーの主
な例は、ハロゲンが直接炭素原子に結合したビニルおよ
びビニリデンポリマーである。ポリ(塩化ビニル)、塩
化ビニルと酢酸ビニルのコポリマー、およびポリ(塩化
ビニリデン)(自己接着性の透明な食品用ラップの主た
る樹脂)は、パイプ、窓枠、サイディング、ボトル、壁
紙、包装用フィルムなどへの製造の間に、それらを存続
させるための安定化を必要とする、最もよく知られてい
るポリマーである。かかるポリマーを高温で加工する場
合、はじめの5〜10分以内ならびに加工のその後の段
階中に望ましくない変色が起こることが多い。曇りは時
々変色をともなうが、これは透明な製品が必要とされる
場合に特に望ましくない。熱安定剤をかかるポリマーに
添加することはポリマーの広範囲の有用性に対して絶対
的に不可欠である。さらにより有効な熱安定剤の開発に
おける多くの研究から、2つの主な種類、すなわち、有
機スズ化合物および混合金属の組合せが明らかになっ
た。有機スズベースの熱安定剤は硬質PVCについて最
も有効で広く用いられる熱安定剤である。アルキルスズ
メルカプチドと遊離メルカプタンの相乗組合せは押し出
し成形中の硬質PVCについての特に有効な熱安定剤で
ある。しかしながら、メルカプタン相乗剤側のいくつか
の欠点のためにこれらは完全に満足できるものではな
く、軟質PVCにおいては用いられない。多くのメルカ
プタンは室温でさえも不快な臭気を発散し、この臭気は
PVC加工温度でさらに悪化する。メルカプタンの酸化
安定性は非常に不十分であることが非常に多い。遊離メ
ルカプタンの酸化は相乗作用を低下させる。向上した相
乗性を有する組合せが軟質PVC産業には特に歓迎され
るであろう。さらに、あるポリマーから製造される物品
の最終用途のために、多くのポリマー組成物は、殺菌剤
と熱安定剤のいずれもの存在を必要とするが、有機スズ
メルカプチド/メルカプタンの組合せをかかる組成物に
おいて用いることは、遊離メルカプタンが殺菌剤、たと
えばよく用いられるOBPA(10,10−オキシビス
フェノキサルシン)を不活化する傾向により失敗するこ
とが多い。
【0004】亜鉛塩は一般に長い間ハロゲン含有ポリマ
ーに関して有機スズベースの安定剤よりも熱安定剤とし
て満足できるものではないと考えられ、実際、亜鉛やけ
(zinc burn)として知られる突発的分解でそ
の名が知られている。米国特許第3067166号(Z
aremsky)は、ハロゲン含有ビニル樹脂の熱安定
化について、100部の樹脂あたり0.002部から
0.05部(phr)のスズまたは亜鉛塩とメルカプト
酸エステルとの組合せを示唆している。カルボン酸亜鉛
および塩化亜鉛は用いることができる塩の代表例である
とされる。各実施例における組成物は、エポキシ化大豆
油またはホスファイトのいずれかを含むことが重要であ
る。
【0005】エポキシ化大豆油およびホスファイトは1
979年ホノルルでの日本化学会議でDeaninらに
より報告された研究により証明され、“Organic
Coatings and Plastics Ch
emistry”;40、ACS、(1979)に記載
されている。塩化亜鉛はPVC樹脂の熱劣化を触媒する
が、少量(すなわち、0.001〜0.01phr)で
は、それぞれ1phrのステアリン酸亜鉛、バリウム石
鹸、およびカドミウム石鹸を含有するPVC組成物にお
けるエポキシ化大豆油およびアルキルアリールホスファ
イトの効果を向上させる。著者らはさらに、塩化亜鉛の
劣化効果は、大量のエポキシまたはホスファイトにより
克服できるが、そのそれぞれは着色の問題があることを
示唆している。
【0006】Deaninの論文に関連して、Baeら
は米国特許第4782170号において、有機トリホス
ファイトは塩化亜鉛と錯体を形成して、透明なPVCの
有効な熱安定剤を提供することを示唆している。
【0007】Kornbaumは米国特許第51662
41号において、約0.003phrから約1phrの
有機金属または金属ハロゲン化物とチオール化合物の組
合せを含む硬質PVCの安定剤を記載している。金属ハ
ロゲン化物は、塩化亜鉛を含むと定義される。ここで
も、各実施例の組成物はエポキシ化大豆油を利用する。
【0008】したがって、本発明の目的の一つは、潜在
性メルカプタンの利点ならびにカルボン酸亜鉛と塩化亜
鉛の混合物の相乗効果を有する熱安定剤組成物を提供す
ることである。
【0009】本発明の関連する目的は、実質的にメルカ
プタンに典型的な不快な臭気のない潜在性メルカプタン
含有熱安定剤組成物で、硬質、半硬質、および軟質PV
C樹脂組成物を安定化させることである。
【0010】本発明のさらなる他の目的は、エポキシ化
合物または有機ホスファイトの有無に関わらず、塩化亜
鉛およびカルボン酸亜鉛の相乗混合物との組合せにおけ
る潜在性メルカプタンにより、熱に対して安定化された
PVC組成物および物品を提供することである。
【0011】本発明のカルボン酸亜鉛と塩化亜鉛の相乗
混合物は、熱安定剤としての塩化亜鉛に関連する良好な
初期の着色は熱安定剤としてのカルボン酸亜鉛に関連す
る不十分な初期の着色により損なわれず、カルボン酸塩
に関連する長期性能は初期の良好な着色後、破滅的な亜
鉛やけを起こすことが知られている塩化亜鉛の存在によ
り損なわれないという利点を提供する。
【0012】以下の記載から明らかになる本発明のこれ
らおよび他の目的および利点は、ハロゲン含有ポリマー
および式1:
【化3】 (式中、aは0または1であり、mおよびnは0または
1であり;y=1〜4であり;y=1ならばzは1〜4
であり;yが1より大きいならば、zは1であり;R
は1〜22個の炭素原子を有するアルキル、アルキレニ
ル(alkylenyl)、シクロアルキル、シクロア
ルキレニル、アリール、アルカリール(alkary
l)、アルアルキル、アルアルキレニル、ヒドロキシア
ルキル、ジヒドロキシアルキル、ヒドロキシ(ポリアル
コキシ)アルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシア
ルコキシアルキル、アルコキシ(ヒドロキシアルキ
ル)、アルコキシ(アシルオキシアルキル)、アルコキ
シ(ポリアルコキシ)アルキル、アルコキシ(ポリアル
コキシ)カルボニルアルキル、カルボキシアルキル、ア
シルオキシアルキル、アシルオキシ(ヒドロキシアルキ
ル)、アシルオキシアルコキシアルキル、アシルオキシ
(ポリアルコキシ)アルキル、ベンゾイルオキシ(ポリ
アルコキシ)アルキル、アルキレンビス−(アシルオキ
シアルキル)、アルコキシカルボニルアルキル、アルコ
キシカルボニルアルキレニル、ヒドロキシアルコキシカ
ルボニルアルキル、ヒドロキシ(ポリアルコキシ)カル
ボニルアルキル、メルカプトアルキル、メルカプトアル
キレニル、メルカプトアルコキシカルボニルアルキル、
メルカプトアルコキシカルボニルアルキレニル、アルコ
キシカルボニル(アミド)アルキル、アルキルカルボニ
ルオキシ(ポリアルコキシ)カルボニルアルキル、テト
ラヒドロピラニルオキシ(ポリアルコキシ)カルボニル
アルキル、テトラヒドロピラニルオキシアルキル、ヒド
ロキシアリール、メルカプトアリールまたはカルボキシ
アリール基であり;R、R、R、R、R、お
よびRは独立して、水素、ヒドロキシル、メルカプ
ト、1〜22個の炭素原子を有するアシル、アルキル、
アルキレニル、アリール、ハロアリール、アルカリー
ル、アルアルキル、ヒドロキシアルキル、メルカプトア
ルキル、ヒドロキシアリール、アルコキシアリール、ア
ルコキシヒドロキシアリール、メルカプトアリール基で
あり;Xはアリール、ハロアリール、アルカリール、ヒ
ドロキシアリール、ジヒドロキシアリール、アルコキシ
アリール、アリールシクロアルキル、またはヘテロ原子
であり、また、aが1であり、mが1であるならば、R
およびRは窒素であるXと一緒になって複素環を形
成し、さらにa=1であり、m=0であるならば、
、RおよびRのうちの一つはRおよびXと一
緒になってXが酸素および硫黄からなる群から選択され
るヘテロ原子である複素環部分を形成する;ただし、X
がアルアルカリールであり、RおよびRがヒドロキ
シルであり、aが1であり、mが1である場合、zは1
または2であり、さらにRがヒドロキシルまたはメル
カプトでない場合、zは1である)を有する潜在性メル
カプタン;約0.005phrから約2.0phrの塩
化亜鉛とカルボン酸亜鉛の相乗混合物;ならびにエポキ
シ化合物および有機ホスファイトからなる群から選択さ
れる約0から約10phrの少なくとも一種の補助安定
剤(ポリマーの重量に基づく)を含む組成物により達成
される。
【0013】本発明の目的に関して、「ブロックされた
メルカプタン」および「潜在性メルカプタン」は交換可
能に用いられ、高温での組成物の加工の間に分解して、
遊離メルカプタンを放出するチオエーテルを意味する。
【0014】潜在性メルカプタンの分解の他の生成物
は、電子欠乏がいくつかの基により共有される分子構造
により安定化されるブロッキング部分のカルボカチオン
を含むと考えられる。共鳴安定化および隣接基安定化は
カルボカチオンを安定化できる2つの可能なメカニズム
である。カルボカチオンはハロゲン含有ポリマーの熱加
工の初期における安定な化合物の形成において中間体と
して作用する。かかるメカニズムおよび結果として得ら
れるカルボカチオンは活性な遊離メルカプタンの放出を
促進すると考えられるが、本発明は本発明の実施例を説
明するための前記試みに限定されない。当業者らは、下
記の構造のブロックされたメルカプタンにおいて共鳴安
定化および隣接基安定化が可能であることを理解し、他
のブロックされたメルカプタンにおいては、かかるブロ
ックされたメルカプタンを含むポリマー組成物の加工中
に熱および/または化学的分解により活性な遊離メルカ
プタンを放出する、他のメカニズムが機能することがで
きる。
【0015】本発明において用いられるハロゲン含有有
機ポリマーなる用語は、ハロゲンが炭素原子に直接結合
しているハロゲン含有ポリマーまたは樹脂を意味する。
本発明にしたがって安定化することができるハロゲン含
有ポリマーとしては、14重量%から75重量%、例え
ば27重量%の塩素を有する塩素化ポリエチレン、塩素
化天然および合成ゴム、塩酸ゴム、塩素化ポリスチレ
ン、塩素化ポリ塩化ビニル、ポリ臭化ビニル、ポリフッ
化ビニル、および塩化ビニルポリマーが挙げられる。塩
化ビニルポリマーは、塩化ビニル単独からなるモノマー
または、好ましくは全モノマー重量に基づいて少なくと
も約70重量%の塩化ビニルを含むモノマー混合物から
製造される。コポリマーの例としては、塩化ビニルおよ
び約1%から約30%の共重合性エチレン性不飽和物
質、たとえばビニルアセテート、ビニルブチレート、ビ
ニルベンゾエート、塩化ビニリデン、ジエチルフマレー
ト、ジエチルマレエート、他のアルキルフマレートおよ
びマレエート、ビニルプロピオネート、メチルアクリレ
ート、2−エチルヘキシルアクリレート、ブチルアクリ
レートおよび他のアルキルアクリレート、メチルメタク
リレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレー
トおよび他のアルキルメタクリレート、メチルアルファ
−クロロアクリレート、スチレン、トリクロロエチレ
ン、ビニルケトン、例えばビニルメチルケトンおよびビ
ニルフェニルケトン、1−フルオロ−2−クロロエチレ
ン、アクリロニトリル、クロロアクリロニトリル、アリ
リデンジアセテート、クロロアリリデンジアセテート、
およびビニルエーテル、例えばビニルエチルエーテル、
ビニルクロロエチルエーテル、ビニルフェニルエーテ
ル、および1モルのアクロレインと1モルのエチレング
リコールジビニルエーテルとの反応から形成されるビニ
ルエーテルが挙げられる。典型的なコポリマーとして
は、塩化ビニル−ビニルアセテート(96:4、VYN
Wとして市販)、塩化ビニル−ビニルアセテート(8
7:13)、塩化ビニル−ビニルアセテート−無水マレ
イン酸(86:13:1)、塩化ビニル−塩化ビニリデ
ン(95:5);塩化ビニル−ジエチルフマレート(9
5:5)、および塩化ビニル2−エチルヘキシルアクリ
レート(80:20)が挙げられる。
【0016】本発明において用いられるPVC組成物な
る用語は、ハロゲンが直接炭素原子に結合しているハロ
ゲン含有ビニルポリマーを含む組成物を意味する。硬質
PVC組成物は可塑剤を含まないものである。半硬質P
VC組成物は、ハロゲン含有ビニルポリマー100重量
部あたり1〜約25部の可塑剤を含むものである。軟質
PVC組成物はハロゲン含有ビニルポリマー100重量
部あたり約25〜約100部の可塑剤を含む。8から1
2個の炭素原子を有する1〜3個のアルキル基が存在す
るカルボン酸のアルキルエステルが可塑剤の代表例であ
る。アルキル基は、n−オクチル、2−エチルヘキシ
ル、ノニル、デシル、またはドデシルであることができ
る。適当なエステルとしては、フタル酸エステル、トリ
メリット酸エステル、安息香酸エステル、アジピン酸エ
ステル、グルタル酸エステル、およびセバシン酸エステ
ルが挙げられる。可塑剤は、ペンタエリトリトールまた
はそのエステルであってもよい。ポリマー可塑剤も適し
てる。本発明の目的に関して、ハロゲン含有ポリマー組
成物はすべて同様に硬質、半硬質、および軟質に分類さ
れる。
【0017】本発明において用いられるヒドロカルビル
基は1〜20個の炭素原子を含み、アルキル、シクロア
ルキル、アリール、アリーレン、アルカリール、アルア
ルキル、あるいは3個までのエチレン二重結合を有する
アルアルケニルまたはアルケニル基であることができ、
同様に、該基は、ヒドロキシヒドロカルビル基のヒドロ
カルビル部分を構成することができる。本発明において
用いる場合:一価の基は他の基との結合に利用可能な原
子価を一つだけ有するが、二価の基は他の2つの基と組
み合わせることができ;アルキルなる用語は、一価の直
鎖または分枝鎖炭化水素基を表し;アルキレニルなる用
語は、二価、三価、および四価の直鎖または分枝鎖炭化
水素基を表し;オキシアルキレニルなる用語はアルキレ
ン部分が2または3個の炭素原子を有する2から4のか
かる基のポリアルコキシ鎖を有するポリアルキレンエー
テル分子の二価の基を表す。
【0018】さらに、本発明において用いられる場合、
アシルオキシアルキル基はアルキルアルコールのカルボ
ン酸エステルに由来し;後記の式1におけるR基は、
したがってメルカプトプロパノールのステアリン酸エス
テルにおいてはステアロイルオキシプロピル基であり;
同様に、該アルコールのトール油酸(tallate)
エステルの一つであるメルカプトプロパノールのオレイ
ン酸エステルのR基は、オレオイルオキシプロピル基
である。一方、ラウリル−3−メルカプトプロピオネー
トのR基はドデシルオキシカルボニルエチルである。
【0019】「100部の樹脂あたりの部」なる語句
は、本発明においては「phr」と略記する。さらに、
本発明において用いる場合、実質的にとは、主に、完全
でなくても、非常に近接しているので差が微々たるもの
であることを意味する。
【0020】本発明の安定剤は、エポキシ化合物および
有機ホスファイトからなる群から選択される補助安定剤
の有無に関わらず、また後記定義のような他の金属ベー
スの安定剤または他の公知の非金属安定剤の有無に関わ
らず、安定剤組成物の全重量に基づいて、約25%から
約99.5%、好ましくは約93.5%から約97.5
%の潜在性メルカプタン、0.5%から約75%の塩化
亜鉛とカルボン酸亜鉛の相乗混合物を含む。本発明の安
定剤組成物は、当該分野においてすでに行われているよ
うに塩化亜鉛とカルボン酸亜鉛を別々に用いるのと比べ
て、硬質および軟質PVC樹脂の両者および他のハロゲ
ン含有ポリマーに関して良好な初期着色および熱および
紫外線光の劣化効果に対する優れた長期安定性の両者を
賦与するのに特に適している。これらは、均質混合物を
製造する任意の便利な方法、たとえば容器中で振とうす
るかまたは撹拌するなどの方法でその成分をブレンドす
ることにより調製することができる。例えば約50重量
%の濃縮水性溶液の形態の塩化亜鉛を添加することが有
利である。同様に、本発明の安定剤組成物は、安定剤組
成物の成分およびポリマー組成物の成分を、たとえば適
当なミルまたはミキサー中あるいはポリマー組成物中に
安定剤を均質に分散させる任意の他の公知方法により混
合することにより、ハロゲン含有ポリマー中に組み入れ
ることができる。
【0021】本発明の利点の一つは、メルカプタンの不
快な臭気がブロッキング基によりマスクされるので、処
理した組成物を加工中、例えば押出および射出成形中に
加熱すると遊離メルカプタンが分解生成物として放出さ
れることを知っている作業者をほとんどまたは全く不快
にすることなくこのように形成された潜在性メルカプタ
ンをPVC組成物など中に添加することができることで
ある。
【0022】本発明の潜在性メルカプタンにおけるメル
カプタン基をブロックするために用いられる化合物は、
好ましくは電子欠乏が数個の基により共有される分子構
造を有する安定化されたカルボカチオンを提供すること
ができるものである。共鳴安定化および隣接基の安定化
はカルボカチオンを安定化することができる可能なメカ
ニズムのうちの2つである。
【0023】本発明の目的に関して潜在性メルカプタン
に変換することができるメルカプタン含有有機化合物は
周知の化合物であり、アルキルメルカプタン、メルカプ
トエステル、メルカプトアルコール、およびメルカプト
酸が挙げられる。たとえば、米国特許第3503924
号および第3507827号参照。1〜約200個の炭
素原子および1〜4個のメルカプト基を有するアルキル
メルカプタンが適している。
【0024】Rを含むメルカプタン含有有機化合物は
以下の式により表される構造を有する:
【化4】 (式中、R10およびR19は同一または異なってお
り、O−C(=O)−R17、−C(=O)−O−R
17、−OH、−SH、アリール、C〜C18アルキ
ル、または−Hであり;R11は−H、アリール、また
はC〜C18アルキルであり;R12はシクロアルキ
ル、シクロアルケニルまたはフェニルであり;R
13は、O−C(=O)−R17、−C(=O)−O−
17、−SH、アリール、C〜C18アルキル,−
OHまたは−Hである(ただし、式(MC2)におい
て、R12がフェニルであり、R13が−OHであり、
i=0である場合、−SH基は炭素原子に隣接しな
い);R14は−Hまたはハロゲン、ヒドロキシ、メル
カプトまたはアルキル置換基を含む二価軒であることが
でき、さらに、R12がフェニルである場合、このフェ
ニルと一緒になってナフタレン環を形成する二価の基で
あることができ;R15
【化5】 であり;R16は−CH、−CHCH、または
【化6】 であり;R17は−H、またはアルキル、アルケニル、
アリール、アルアルキル、アルカリール、シクロアルキ
ル、シクロアルキレニルであり;R18はアリーレン、
〜Cアルキレニル、
【化7】 (式中、bは1〜6の整数であり、i=0または1〜6
の整数であり、j=0、1、2または3であり;f=1
または2である)。
【0025】本発明の潜在性メルカプタンの調製におい
て中間体として好ましいメルカプタン含有有機化合物
は、式(MC1)の化合物(式中、R11は−Hであ
り、R は−Hであり、R10はOHまたは
【化8】 であり、i=1である);式(MC2)の化合物(式
中、R12はフェニルであり、R11は−Hであり、R
13は−Hであり、R14は−Hであり、i=1であ
り、j=1である);式(MC3)の化合物(式中、R
11は−Hであり、R 15
【化9】 であり、i=1である);式(MC4)の化合物(式
中、R11は−Hであり、i=1である);式(MC
5)の化合物(式中、R16は−Cまたは
【化10】 であり、R11は−Hであり、i=1である);および
式(MC6)の化合物(式中、R11は−Hであり、i
=1である)である。
【0026】式(MC1)により表されるメルカプタン
含有有機化合物の例としては、以下の化合物が挙げられ
るが、これに限定されない:
【化11】
【化12】
【化13】
【0027】式(MC2)により表されるメルカプタン
含有有機化合物の例としては、以下の化合物が挙げられ
るが、これに限定されない:
【化14】
【0028】式(MC3)により表されるメルカプタン
含有有機化合物の例としては、以下の化合物が挙げられ
るが、これに限定されない:
【化15】
【0029】式(MC4)により表されるメルカプタン
含有有機化合物の例としては、以下の化合物が挙げられ
るが、これに限定されない:
【化16】
【0030】式(MC5)により表されるメルカプタン
含有有機化合物の例としては、以下の化合物が挙げられ
るが、これに限定されない:
【化17】
【0031】式(MC6)により表されるメルカプタン
含有有機化合物の例としては、以下の化合物が挙げられ
るが、これに限定されない:
【化18】
【0032】任意の1またはそれ以上のかかるメルカプ
タン含有化合物を本発明において前記定義のような異種
のものを含まないメルカプタンとして用いることができ
る。
【0033】ブロッキング化合物は、好ましくはいくつ
かの基により電子不足が共有されている分子構造を有す
る安定化されたカルボカチオンを有することができる化
合物であるのが好ましい。共鳴安定化および隣接基の安
定化はカルボカチオンを安定化することができる可能な
2つのメカニズムである。分極した不飽和化合物、例え
ば、3,4−ジヒドロピラン、2−メトキシ−3,4−
ジヒドロピラン、スチレン、α−メチルスチレン、ビニ
ルベンジルクロリド、インデン、2−ビニルピリジン、
N−ビニルピロリドン、ビニルアセテート、オクタデシ
ルビニルエーテル、シクロヘキシルジビニルエーテル、
エチレングリコールモノビニルエーテル、アリルフェニ
ルエーテル、トランス−シンナムアルデヒド、N−メチ
ル−N−ビニルアセトアミド、N−ビニルカプロラクタ
ム、イソオイゲノール、および2−プロペニルフェノー
ルが適している。さらに、3,4−ジヒドロ−2−メト
キシ−2H−ピラン;3,4−ジヒドロ−2−エトキシ
−2H−ピラン;3,4−ジヒドロ−2−フェノキシ−
2H−ピラン;3,4−ジヒドロ−2−ホルミル−2H
−ピラン;および2,3−ジヒドロフランも適してい
る。3,4−ジヒドロ−2−ホルミル−2H−ピラン
は、アクロレインの高温高圧下でのディールス・アルダ
ー二量化(Diels−Alder Dimeriza
tion)により調製される。3,4−ジヒドロ−2−
アルコキシ−2H−ピランおよび3,4−ジヒドロ−2
−フェノキシ−2H−ピランは、触媒量の亜鉛塩、例え
ば塩化亜鉛の存在下での対応するビニルエーテルとアク
ロレインの反応により調製される。2位に置換基を有す
るさまざまな3,4−ジヒドロ−2H−ピランを同様の
反応により調製することができる。1および2モルのア
クロレインとアルキレン−またはポリアルキレングリコ
ールのジビニルエーテルとの反応により調製される生成
物もブロッキング剤である。ジ−(3,4−ジヒドロピ
ラニル)エーテルから調製される潜在性メルカプタン
も、本発明のポリマー組成物においてキレート化剤であ
る可能性を有する。ジビニルエーテル1モルにつき1モ
ルのアクロレインの反応の場合、結果として得られるモ
ノマーのビニルエーテル基により、生成物が塩化ビニル
コポリマー中に組み入れられ、続いてメルカプタンをピ
ラン環の二重結合に付加すると、ポリマーと一体となっ
た安定剤である潜在性メルカプタンが得られる。1モル
のアクロレインと1モルのジビニルエーテルとの反応に
より、結果として得られたモノマーのビニルエーテル基
により生成物が1またはそれ以上の広範囲のエチレン不
飽和化合物と共重合して、ポリマー潜在性メルカプタン
を形成できるメルカプタン/テトラヒドロピラン付加物
タイプのモノマー性潜在性メルカプタンが形成される。
アクロレインのクロロエチルビニルエーテルとの反応か
ら得られる生成物は、さらに誘導化できる置換3,4−
ジヒドロピランを提供する。1またはそれ以上の亜鉛塩
の存在下でピラン環の二重結合へのメルカプタンの付加
を行い、本発明の安定剤組成物を得ることができる。メ
ルカプタンとの縮合反応において塩化水素として分離す
るレイビル(labile)ハロゲン原子を有する化合
物、たとえばトリフェニルメチルクロリド、ベンジルク
ロリド、およびビス(クロロメチル)ベンゼンも適して
いる。メルカプタンもアルデヒド、たとえばブチルアル
デヒドまたはベンジルアルコール、例えばベンゼンジメ
タノールとの縮合によりブロックすることができる。好
ましいブロッキング剤としては、香料、農業、およびプ
ラスチック産業における中間体として一般的な3,4−
ジヒドロピラン(DHP)および2−ヒドロキシベンジ
ルアルコールが挙げられる。
【0034】一般に、本発明において有用な潜在性メル
カプタンの製造法は、遊離メルカプタンのメルカプト基
を分極した不飽和化合物の二重結合に付加することを含
み、以下の通りである:窒素雰囲気下で、メルカプタ
ン、酸触媒、および任意に基反応を抑制するための少量
の酸化防止剤を撹拌した混合物に、極性化した不飽和化
合物をそのまままたは溶液において、温度を10〜70
℃に維持しながら滴下する。混合物または溶液を次に1
〜6時間、35から70℃で加熱し、生成物への転化を
ガスクロマトグラフィーおよびSHについてのヨウ素滴
定によりモニターする。酸触媒をアルカリ洗浄により除
去し、結果として得られる生成物を硫酸マグネシウムで
乾燥し、ろ過する。所望により溶媒を減圧下で、50℃
未満で除去して、潜在性メルカプタンを得る。固相触媒
を用いることができ、反応混合物からろ過し、その後の
合成において使用するために再生する。このようにし
て、洗浄工程が省略される。この一般化された方法を本
発明において以下方法Aと称する。
【0035】方法Aにしたがって、例えばメルカプトエ
タノールをN−ビニルカプロラクタムの二重結合に付加
して、N−2−ヒドロキシエチルチオエチルカプロラク
タムを得る。メルカプトエチルデカノエート(メルカプ
トエチルカプロエート)は該方法において3,4−ジヒ
ドロピランと反応して、2−S−(テトラヒドロピラニ
ル)チオエチルデカノエートが得られる。ビス(ヒドロ
キシエチルチオエチル)シクロヘキシルエーテルをメル
カプトエタノールおよびシクロヘキシルジビニルエーテ
ルから調製する。同様にして、対応するカプレート、オ
レエート、およびタレエートエステルは対応するシクロ
ヘキシルエーテルを形成する。さらに、メルカプトエタ
ノールを2H−ジヒドロインデニルチオエタノールに添
加することによりインデンは転化する。遊離メルカプタ
ンとレイビルハロゲン含有化合物の縮合の一般的な方法
は以下の通りである:窒素雰囲気下のメルカプタンとハ
ロゲン含有化合物の撹拌された混合物に、温度を50℃
より低く維持しながらナトリウムメトキシドのメタノー
ル中溶液を滴下する。任意に、塩基供給源を添加せずに
反応を進行させることができ、遊離した塩化水素を窒素
ガススイープにより除去し、外部の酸スクラバーを用い
て中和する。次いで、混合物または溶液を2から24時
間50℃〜70℃の間で加熱し、生成物への転化をガス
クロマトグラフィーおよびSHの%のためのヨウ素滴定
によりモニターする。生成物を次に中和し、水で洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過する。溶媒を所望
により減圧下、50℃未満で除去して、潜在性メルカプ
タンを得る。この一般的な方法は以下方法Bと称する。
【0036】遊離メルカプタンとレイビルヒドロキシル
含有化合物の縮合の一般的な方法は以下の通りである:
窒素雰囲気下のメルカプタン、酸触媒、および溶媒の撹
拌された溶液に、ヒドロキシル含有化合物をそのままま
たは溶液において温度を45℃未満に維持しながら添加
する。溶液を次に45℃〜75℃に1〜10時間加熱
し、生成物への転化をガスクロマトグラフィーおよびS
Hの%のためのヨウ素滴定によりモニターする。任意
に、還流温度、典型的には60℃〜120℃で適当な手
段により反応水を除去するための共沸溶媒を選択する。
反応は理論量の水が集められた後に完了する。酸触媒を
アルカリ洗浄により除去し、結果として得られた溶液を
硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過する。溶媒を減圧下、
55℃未満で除去して、潜在性メルカプタンを得る。こ
の方法を以下方法Cと称する。
【0037】例えば、方法Cにしたがって2−ヒドロキ
シベンジルアルコールをメルカプトエタノールと縮合し
て、1−(2−ヒドロキシフェニル)−1−S−(2−
ヒドロキシエチルチオ)メタンを得る。
【0038】遊離メルカプタンとグリシジルエーテルと
の反応の一般的な方法は以下の通りである:窒素雰囲気
下のメルカプタンと酸触媒の撹拌された混合物に、グリ
シジルエーテルをそのまままたは溶液において、温度を
25℃〜60℃に維持しながら添加する。混合物または
溶液を次に50℃〜75℃で1〜6時間加熱し、生成物
への転化をガスクロマトグラフィーおよびSHの%のた
めのヨウ素滴定によりモニターする。酸触媒をアルカリ
洗浄により除去し、結果として得られる生成物を硫酸マ
グネシウムで乾燥し、ろ過する。溶媒を、所望により減
圧下、55℃未満で除去して、潜在性メルカプタンを得
る。たとえば、メルカプトエタノールとグリシジルネオ
デカノエートとの反応によりC19C(=O)OC
CH(OH)CHSCHCHOHが得られ
る。この方法を以下方法Dと称する。
【0039】遊離メルカプタンとアルデヒドの縮合の一
般的な方法は以下の通りである:窒素雰囲気下のメルカ
プタン、酸触媒および共沸溶媒の撹拌された溶液に、反
応水を除去するために還流温度、典型的には65℃〜1
20℃に加熱しながら、アルデヒドを添加する。理論量
の水が集められた後に反応が完了する。任意に、メルカ
プタン、アルデヒド、およびエーテルの撹拌された溶液
に、BF−エーテラートを還流条件下で滴下する。溶
液を1〜6時間還流し、生成物への転化をガスクロマト
グラフィーによりモニターする。酸触媒をアルカリ洗浄
により除去し、溶液を硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過
する。溶媒を減圧下、65℃未満で除去して、潜在性メ
ルカプタンを得る。この一般的な方法を以下方法Eと称
する。
【0040】本発明のブロックされたメルカプタンの例
としては、以下の式(それぞれ式1に関連する)を有す
る化合物が挙げられる:式2
【化19】 (式1において、a=1、m=1、n=0;y=1、z
は1であり;Xは窒素であり、RおよびRは一緒に
なって、−CH−CH−CH−C=(O)−を形
成し;Rは水素であり;Rはメチルであり;R
ヒドロキシエチルである。)
【0041】3.
【化20】 (式1において、a=1、m=1、n=0;y=1、z
は1であり;Xは窒素であり、Rはアセチルであり、
はメチルであり、Rはメチルであり、Rは水素
であり、Rはヒドロキシエチルである。)
【0042】4.
【化21】 (式1において、a=1、m=0、n=0;y=1、z
は1であり;Xは酸素であり;RおよびRは一緒に
なって、−CH−CH−CH−CH−を形成
し;Rは水素であり;Rはヒドロキシエチルであ
る。)
【0043】5.
【化22】 (式1において、a=1、m=0、n=1、y=1、z
=1であり;Xは酸素であり;RおよびRは一緒に
なって、−CH−CH−CH−を形成し;R
およびRは水素であり;Rはヒドロキシエチル
である。)
【0044】6.
【化23】 (式1において、a=1、m=0、n=0、y=1、z
=1であり;Xは酸素であり;RおよびRは一緒に
なって、−CH−CH−CH−CH−を形成
し;Rは水素であり;Rは2−エトキシテトラヒド
ロピラニルである。)
【0045】7.
【化24】 (式1において、a=1、m=0、n=0、y=1、z
=1であり;Xは酸素であり;RおよびRは一緒に
なって、−CH−CH−CH−CH−を形成
し;Rは水素であり;Rは3−エトキシテトラヒド
ロピラニルである。)
【0046】8.
【化25】 (式1において、a=1、m=0、n=1、y=1、z
=1であり;Xは酸素であり;RおよびRは一緒に
なって、−CH−CH−CH−を形成し;R
およびRは水素であり;Rは2−エトキシテト
ラヒドロピラニルである。)
【0047】9.
【化26】 (式1において、a=1、m=0、n=1、y=1、z
=1であり;Xは酸素であり、RおよびRは一緒に
なって、−CH−CH−CH−を形成し;R
およびRは水素であり;Rは3−エトキシテト
ラヒドロピラニルである。)
【0048】10a.
【化27】 (式1において、a=0、m=0、n=0、y=1、z
=1であり;Xはフェニルであり、Rはメチルであ
り、Rは水素であり、Rはヒドロキシエチルであ
る。)
【0049】10b.
【化28】 (式1において、a=0、m=0、n=1、y=1、z
=1であり;Xはフェニルであり、R、R、R
およびRは水素であり、Rはヒドロキシエチルであ
る。)
【0050】11.
【化29】 (式1において、a=0、m=0、n=0、z=1;y
=1であり;Xはフェニルであり、RおよびRは水
素であり、Rはヒドロキシエチルである。)
【0051】12.
【化30】 (式1において、a=1、m=0、n=0、y=1、z
=1であり;Xはフェニルであり、RおよびRは水
素であり、Rはo−ヒドロキシであり、Rはヒドロ
キシエチルである)
【0052】13.
【化31】 (式1において、a=0、m=0、n=0、y=1、z
=1であり;Xはフェニルであり、RおよびRは水
素であり、Rはメルカプトエトキシカルボニルメチル
である。)
【0053】14.
【化32】 (式1において、a=1、m=0、n=1、y=1、z
=1であり;Xは酸素であり、R、RおよびR
水素であり、Rはメチルであり、Rはフェニルであ
り、Rはヒドロキシエチルである。)
【0054】15.
【化33】 (式1において、a=1、m=0、n=0、y=1、z
=1であり;Xは酸素であり、RおよびRは一緒に
なってエチレニル基を形成し、Rは水素であり、R
はプロピルである。)
【0055】16.
【化34】 (式1において、a=0、m=1、n=1、y=1、z
=1であり;Xは酸素であり、R、R、Rおよび
は水素であり、Rは2−メチレンオキシトルイル
であり、Rはヒドロキシエチルである。)
【0056】17.
【化35】 (式1において、a=1、m=0、n=1、y=1、z
=1であり;Xは酸素であり、R、R、Rおよび
は水素であり、Rはブトキシメチルであり、R
はヒドロキシエチルである。)
【0057】18.
【化36】 (式1において、a=1、m=0、n=0、y=1、z
=1であり;Xはフェニルであり、Rは水素であり、
はエチルであり、Rはo−ヒドロキシであり、R
はヒドロキシエチルである。)
【0058】19.
【化37】 (式1において、a=1、m=0、n=1、y=1、z
=1であり;Xはフェニルであり、R、RおよびR
は水素であり、Rはメチルであり、Rはo−ヒド
ロキシであり、およびRはヒドロキシエチルであ
る。)
【0059】20.
【化38】 (式1において、a=1、m=0、n=0、y=1、z
=2であり;Xはフェニルであり、Rは水素であり、
はエチルであり、Rはo−ヒドロキシであり、R
はヒドロキシエチルである。)
【0060】21.
【化39】 (式1において、a=1、m=0、n=0、y=1、z
=1であり;Xはm−メトキシフェニルであり、R
水素であり、Rはエチルであり、Rはp−ヒドロキ
シであり、Rはヒドロキシエチルである。)
【0061】22.
【化40】 (式1において、a=0、m=0、n=0、y=1、z
=2であり;Xはテトラクロロフェニルであり、R
よびRは水素であり、Rはヒドロキシエチルであ
る。)
【0062】23.
【化41】 (式1において、a=1、m=0、n=0;y=1、z
=1であり;Xはo,p−ジヒドロキシフェニルであ
り、Rはm−フェニルカルボニルであり、Rは水素
であり、Rは−CHCHであり、Rはヒドロキ
シエチルである。)
【0063】24.
【化42】 (式1において、a=1、m=0、n=0;y=1、z
は1であり;Xは酸素であり、RおよびRは一緒に
なって−CH−CH−CH−CH−を形成し;
は水素であり、Rはデカノイルオキシエチルであ
る。)
【0064】25.
【化43】 (式1において、a=1、m=0、n=0;y=1、z
は1であり;Xはp−ヒドロキシフェニルであり、R
およびRは水素であり、Rはm−メトキシであり、
はヒドロキシエチルである。)
【0065】PVC組成物の安定化において特に有用
な、このようにして記載された化合物の同族体として
は、2−S−(テトラヒドロピラニル)チオアルキルカ
ルボキシレートおよびエチル部分がプロピル、ブチル、
へキシル、その他のドデシルまでの一連の基で置換さ
れ、前記化合物のカプリン酸基が他の脂肪酸基(飽和お
よび不飽和)または22個以下の炭素原子を有する樹脂
酸基により置換されているそのフラニル同族体が挙げら
れる。酸の例は、カプロン酸、カプリル酸、ラウリル
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラ
キン酸、ベヘン酸、ならびにオレイン酸およびリノール
酸であるか、またはアビエチン酸およびピマル酸を伴っ
たトール油酸において見られるようなものである。メル
カプトアルキルカルボキシレート部分の例はしたがっ
て、メルカプトエチルラウレート、メルカプトエチルオ
レエート、メルカプトエチルヘキサノエート、メルカプ
トエチルオクタノエート、メルカプトエチルミリステー
ト、メルカプトエチルパルミテート、メルカプトエチル
ステアレート、および前記のそれぞれのメルカプトプロ
ピル、メルカプトブチル、およびメルカプトオクチル同
族体である。メルカプトアルカノールのヒドロキシル基
を所望のカルボン酸と酸触媒の存在下で反応させ、水を
除去し、エステル形態にする公知の方法によりエステル
を形成することができる。2−S−(テトラヒドロピラ
ニル)チオアルカノール、そのカルボキシレート、およ
びそのフラニル同族体は、本発明においてハロゲン含有
有機ポリマーに熱劣化に対する所望の耐性を賦与するの
に充分な量で使用される。
【0066】2−S−(テトラヒドロピラニル)メルカ
プトアルキルカルボキシレートはかかる安定化されたP
VC組成物の向上した保色性(color hold
properties)および熱力学的安定性において
明らかなように、活性化された場合に、ドデカンチオー
ルなどのアルキルメルカプタン由来のテトラヒドロピラ
ニル保護メルカプタンよりも軟質PVC組成物において
熱安定剤としてより活性である。より高い活性は、エス
テル含有潜在性メルカプタンと可塑化PVCとの相溶性
がより良好である結果であることができる。対応する同
族体のフランベースの潜在性メルカプタンの相溶性も同
様である。
【0067】当業者には、用いられる安定剤組成物の正
確な量は、用いられる特定のハロゲン含有有機ポリマ
ー、ポリマーがさらされる温度、および可能な他の安定
化化合物の存在を包含するがこれに限定されないいくつ
かの要因によって変わることは容易に明らかになるであ
ろう。一般に、ハロゲン含有有機ポリマーがさらされる
条件が厳しいほど、また劣化に耐えるために必要な期間
が長いほど、必要な安定剤組成物の量が多くなる。
【0068】一般に、ハロゲン含有ポリマーの重量の約
0.05phr程度の少量の潜在性メルカプタンが有効
であり、用いることができる潜在性メルカプタンの量に
臨界的な上限はないが、約4phrまたはそれ以下の量
が好ましい。より好ましくは、潜在性メルカプタンの量
は約0.1phrから約3phrである。
【0069】本発明の好ましいハロゲン含有ポリマー組
成物はポリマーの重量の約0.005から約1phr、
より好ましくは約0.005phrから約0.5phr
のカルボン酸亜鉛と塩化亜鉛の相乗混合物を含む。さら
により好ましくは、本発明のポリマー組成物は約0.0
8phrから約0.2phrの前記混合物を含む。
【0070】相乗混合物中のカルボン酸亜鉛および塩化
亜鉛の最適の割合はもちろんハロゲン含有ポリマーが硬
質であるか、半硬質であるか、軟質であるか、透明であ
るか、不透明であるかどうか、カルボン酸亜鉛中の炭素
原子の数、ならびに補助安定剤および他の添加剤の量お
よび性質に依存する。ステアリン酸亜鉛の亜鉛含量は、
例えば約9%であり、一方、オクタン酸亜鉛中の亜鉛含
量は約18.5%である。一方、塩化亜鉛は約48%の
亜鉛を含む。したがって、カルボン酸塩および塩化物の
量は本発明の目的についてそれぞれにより寄与される亜
鉛イオンの量で表される。カルボン酸亜鉛により寄与さ
れる亜鉛イオンの量は約15から約70%であることが
でき、同様に塩化亜鉛により寄与される亜鉛の量は、亜
鉛の合計量の約30%から約85%であることができ
る。しかしながら、カルボン酸塩からの亜鉛イオンが約
35%から約60%であり、塩化物からが約40%から
約65%となるようなカルボン酸塩と塩化物の組合せを
用いることが好ましい。エポキシまたはホスファイト補
助安定剤の有利な効果は、より多量の塩化亜鉛、すなわ
ち65%から85%の亜鉛イオンに寄与するものを用い
る場合に最も顕著である。
【0071】前記カルボン酸亜鉛中の炭素原子数は、好
適には2から22であり、好ましくは8から18であ
る。カルボン酸塩の由来となるカルボン酸の例として
は、脂肪族および芳香族酸、例えば酢酸、プロピオン
酸、酪酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、ド
デカン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、
安息香酸、フェニル酢酸、および他の芳香族酸が挙げら
れる。オクタン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛、パ
ルミチン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、お
よびステアリン酸亜鉛が本発明のポリマー組成物におい
て有用であるカルボン酸塩の例である。カルボン酸塩の
混合物も有用である。
【0072】ハロゲン含有ポリマーの重量に基づいて0
〜30%のエポキシ化合物を本発明の組成物において補
助安定剤として用いることができる。本発明の目的に適
したエポキシ化合物の例としては、エポキシ化大豆油、
エポキシ化ラード油、エポキシ化オリーブ油、エポキシ
化アマニ油、エポキシ化ヒマシ油、エポキシ化ピーナッ
ツ油、エポキシ化トウモロコシ油、エポキシ化キリ油、
エポキシ化綿実油、エピクロルヒドリン/ビスフェノー
ルA樹脂、フェノキシ−プロピレンオキシド、ブトキシ
プロピレンオキシド、エポキシ化ネオペンチレンオレエ
ート、グリシジルエポキシステアレート、エポキシ化オ
レフィン、エポキシ化グリシジルソイエート、ジシクロ
ペンタジエンジオキシド、エポキシ化ブチルトルエー
ト、スチレンオキシド、ジペンテンジオキシド、グリシ
ドール、ビニルシクロヘキセンジオキシド、レゾルシノ
ールのグリシジルエーテル、ヒドロキノンのグリシドー
ルエーテル、1,5−ジヒドロキシナフタレンのグリシ
ジルエーテル、エポキシ化アマニ油脂肪酸、アリルグリ
シジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、シクロヘ
キサンオキシド、4−(2,3−エポキシプロポキシ)
アセトフェノン、メシチルオキシドエポキシド、2−エ
チル−3−プロピルグリシドアミド、グリセリン、ペン
タエリトリトールおよびソルビトールのグリシジルエー
テル、ならびに3,4−エポキシシクロヘキサン−1,
1−ジメタノールビス−9,10−エポキシステアレー
トが挙げられる。
【0073】本発明の目的に適した補助安定剤である有
機ホスファイトは、1またはそれ以上の全部で3までの
アリール、アルキル、アルアルキルおよびアルカリール
基を任意の組合せで含む。「トリアルキルアリール」な
る用語は、任意の組合せのアルキル、アリール、アルカ
リールおよびアルアルキル基を含有するアルキル、アリ
ール、アルカリールおよびアルアルキルホスファイトを
包含する。トリフェニルホスファイト、トリクレシルホ
スファイト、トリ(ジメチルフェニル)ホスファイト、
トリブチルホスファイト、トリオクチルホスファイト、
トリドデシルホスファイト、オクチルジフェニルホスフ
ァイト、ジオクチルフェニルホスファイト、トリ(オク
チルフェニル)ホスファイト、トリ(ノニルフェニル)
ホスファイト、トリベンジルホスファイト、ブチルジク
レシルホスファイト、オクチルジ(オクチルフェニル)
ホスファイト、トリ(2−エチルヘキシル)ホスファイ
ト、トリトルイルホスファイト、トリ(2−シクロヘキ
シルフェニル)ホスファイト、トリ−アルファ−ナフチ
ルホスファイト、トリ(フェニルフェニル)ホスファイ
ト、およびトリ(2−フェニルエチル)ホスファイトが
例としてあげられる。有機ホスファイトは重量基準で0
から10%の量にて用いられる。
【0074】本発明の目的に関して、金属ベースの安定
化剤は亜鉛塩以外の金属塩および有機金属塩であると定
義される。本発明の目的に関して、金属塩は、酸化物、
水酸化物、硫化物、硫酸塩、塩化物、臭化物、フッ化
物、ヨウ化物、リン酸塩、フェナート、過塩素酸塩、カ
ルボン酸塩、および炭酸塩を包含すると定義される。金
属塩安定剤の例としては、塩酸、硫酸、フェノール、芳
香族カルボン酸、脂肪酸、エポキシ化脂肪酸、シュウ
酸、酢酸、および炭酸のバリウム、ストロンチウム、カ
ルシウム、スズ、マグネシウム、コバルト、ニッケル、
チタン、アンチモン、およびアルミニウム塩が挙げられ
る。ステアリン酸カルシウム、2−エチルヘキサン酸カ
ルシウム、オクタン酸カルシウム、オレイン酸カルシウ
ム、リシノール酸カルシウム、ミリスチン酸カルシウ
ム、パルミチン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、
ラウリン酸バリウム、バリウムジ(ノニルフェノラー
ト)、ステアリン酸バリウム、およびステアリン酸マグ
ネシウムがステアリン酸スズ、ステアリン酸アルミニウ
ム、およびヒドロタルサイトと共に適当な塩の例であ
る。
【0075】金属ベースの安定剤の量は、ハロゲン含有
樹脂の0から約2重量%、好ましくは0.01重量%か
ら1重量%である。
【0076】公知の有機金属安定剤としては、有機スズ
カルボン酸塩およびメルカプチドが挙げられる。かかる
物質としては、ブチルスズトリスドデシルメルカプチド
ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジドデシルメ
ルカプチド、トリスジブチルスズジオール二無水物、カ
ルボキシメルカプタールの二炭化水素スズ塩、たとえ
ば、Hechenbleiknerら(米国特許第30
78290号)に記載されているものが挙げられる。S
alyer(米国特許第2985617号)に記載され
ている任意の塩化ビニル樹脂安定剤も包含される。
【0077】カルボン酸塩および/またはメルカプトア
ルキルカルボン酸塩ならびにアルキルチオグリコール酸
塩の有機スズメルカプチドのモノスルフィドおよび/ま
たはポリスルフィドも、加工中に350°F(177
℃)に加熱された場合のハロゲン含有ポリマーの劣化に
対する耐性を向上させるための、本発明の組成物におけ
る金属ベースの安定剤として適している。スルフィド
は、化学量論量のカルボン酸のメルカプトアルキルエス
テルまたはアルキルメルカプトカルボキシレートおよ
び、式: R’(4−z)SnHalz II (式中、R’は1〜12個の炭素原子を有するアルキル
基であり、Halは35から127の原子量を有するハ
ロゲンであり、好ましくは塩素であり、zは1〜3の任
意の数である)を有する有機スズ塩化物を水および水酸
化アンモニウム中で約30℃(86°F)に加熱し、ア
ルカリ金属モノ−またはポリスルフィドをゆっくり添加
し、反応混合物をさらに約45℃に加熱したのちに前記
混合物から生成物を分離することにより形成することが
できる。
【0078】別法として、モノアルキル−またはジアル
キルスズスルフィドを有機スズメルカプチドと混合した
り、安定剤の分野で一般的な他の方法によりスルフィド
を調製することができる。
【0079】カルボン酸のメルカプトアルキルエステル
のスルフィドは1またはそれ以上の式IIのアルキルス
ズハライド、1またはそれ以上の式IIIのメルカプチ
ドおよび1またはそれ以上のアルキルスズモノ−および
ポリスルフィドまたはそのオリゴマー、ならびに式IV
を有するアルキルスズモノ−およびポリスルフィドの平
衡混合物により特徴づけられる。
【0080】式IIIは以下のように解釈される: R(4−n)−Sn−S−Z−[OC(=O)
1*]mn (式中、Rは1〜12個の炭素原子を有するアルキル
基であり;R1*は水素、ヒドロカルビル基、ヒドロキ
シヒドロカルビル基、またはR2*C(=O)OR3*
(ここで、R2*はアルキレン、ヒドロキシアルキレ
ン、フェニレン、または−CH=CH−であり、R3*
は水素、ヒドロカルビル基、ヒドロキシヒドロカルビル
基、またはアルキルカルボキシアルキレン基であり;Z
は少なくとも2個の炭素原子から20個までの炭素原子
を有するアルキレンまたはヒドロキシアルキレン基であ
り;mは1〜3の整数であり、nは2から3であり、Z
の原子価はm+1である)。
【0081】式IVは直線構造ならびに環状三量体およ
びアダマンチル環の代表例である: [R4*(4−x)SnS(p/2)]M−[R5*(4−y)SnS(q/2 )]N 式IV (式中、R4*およびR5*は独立して1〜12個の炭
素原子を有するアルキル基であり、Snに結合する;x
は2または3である;yは2または3である;pおよび
qは2から20、好ましくは2〜4である;MおよびN
は0〜10であり、好ましくは0〜4であるが、M≠N
=0である;ただし、(4−x)=(4−y)である場
合、p=qであり、また、(4−x)≠(4−y)であ
る場合、p≠qである)。
【0082】前記方法により調製されるスルフィドの構
造は、非常に複雑である。反応により、いくつかの異な
るが関連する生成物からなる平衡混合物が生じると考え
られる。化学者には理解できるように、平衡混合物は本
来出発物質とそれらの任意の反応の生成物を含む。化学
および特許文献はさまざまな種類の有機スズ化合物があ
る条件下で互いに反応して1またはそれ以上のスズ原子
を含む生成物が得られ、スズ原子の一部が一緒に混合さ
れる前に異なる組合せの基と結合することを示す多くの
例を記載している。したがって、スルフィドはビス
[(モノ有機スズ)−ビス(チオアルキルカルボキシレ
ート)]モノスルフィドおよびポリスルフィド、ビス
[(ジ有機スズ)−モノ(チオアルキルカルボキシレー
ト)]モノスルフィドおよびポリスルフィド、およびモ
ノアルキルスズトリス(チオアルキルカルボキシレー
ト)、ジアルキルスズビス(チオアルキルカルボキシレ
ート)、モノおよびジ有機スズモノ−およびポリスルフ
ィド、およびそのオリゴマーを包含する前記モノおよび
ポリスルフィド間の平衡反応中に生じる生成物、ならび
にその出発物質を含むと考えられる。メルカプトカルボ
ン酸のアルキルエステルのスルフィドは同様にビス
[(モノ有機スズ)−ビス(アルキルメルカプトカルボ
キシレート)]モノスルフィドおよびポリスルフィド、
ビス[(ジ有機スズ)−モノ(アルキルメルカプトカル
ボキシレート)]モノスルフィドおよびポリスルフィ
ド、ならびに前記モノ−およびポリスルフィドの平衡反
応中に生じる生成物、たとえばモノアルキルスズトリス
(アルキルメルカプトカルボキシレート)、ジアルキル
スズビス(アルキルメルカプトカルボキシレート)、モ
ノ−およびジ有機スズモノおよびポリスルフィド、およ
びそのオリゴマーを含むと考えられる。
【0083】ポリスルフィドは、互いに結合した2から
10個の硫黄原子を有する化合物の混合物を含む。2か
ら4個の硫黄原子を有するモノスルフィドとポリスルフ
ィドの混合物が好ましい。
【0084】前記エポキシ化合物および有機ホスファイ
トに加えて、他の公知の非金属安定剤も本発明のPVC
組成物中に配合することができる。したがって、樹脂の
重量に基づいて0〜0.75%、好ましくは0.01〜
0.75%の硫黄含有化合物、例えばジラウリルチオジ
プロピオネート、ジステアリル3,3’−チオジプロピ
オネート、ジシクロへキシル−3,3’−チオジプロピ
オネート、ジオレイル−3,3’−チオジプロピオネー
ト、ジベンジル−3,3’−チオジプロピオネート、ジ
デシル−3,3’−チオジプロピオネート、ジベンジル
−3,3’−チオジプロピオネート、ジエチル−3,
3’−チオジプロピオネート、3−メチルメルカプト−
プロピオン酸のラウリルエステル、3−ブチルメルカプ
トプロピオン酸のラウリルエステル、3−ラウリルメル
カプトプロピオン酸のラウリルエステル、および3−オ
クチルメルカプトプロピオン酸のフェニルエステルなど
を含むことができる。
【0085】0〜約10重量%の窒素含有安定剤、例え
ばジシアンジアミド、マレアミン、尿素、ホルモグアナ
ミン、ジメチルヒダントイン、2−フェニルインドー
ル、チオ尿素、グアニジン、アミノクロトネート、N−
置換マレイミド、ウラシル、Ciba Special
ty Chemicals Holding Inc.
によるドイツ公開特許第19741778号に記載され
ている1,3−ジアルキル−6−アミノウラシル誘導
体、およびCiba−Geigyによる公開オーストラ
リア特許出願第AU−A−48232/96に記載され
ているピローロジアジンジオン(pyrrolodia
zine dione)などを本発明において補助安定
剤として用いることができる。特に有用なのは、式:
【化44】 (式中、R 、R 、R 、およびR は独立して水素
またはC−Cアルキルである)により表されるピロ
ロジアジンジオンである。本発明において使用すること
を意図される化合物の例としては、前記オーストラリア
特許出願の化合物番号103、111、123、12
9、および131により例示される、1H−ピローロ
[2,3−d]ピリミジン−2,4(3H、7H)ジオ
ンであり、これらは以下の置換基を有する: 番号103 1,3,6−トリメチル; 番号111 1,3,6,7−テトラメチル; 番号123 なし; 番号129 1,3−ジエチル、6−メチル; 番号131 1,3−ジ−n−ブチル、6−メチル。
【0086】前記化合物は、S.SendaおよびK.
HirotaによりChem.Pharm.Bul
l.,22(7),1459−1467(1974)記
載されている方法または対応するアミノウラシルをモル
過剰のクロロアセトアルデヒドおよび酢酸アンモニウム
を水中で約65℃で沈殿が形成されるまで反応させる
か、またはモル過剰のアセトキシアセトンおよび酢酸ア
ンモニウムを水中で還流温度で12時間反応させること
により調製することができる。ドイツ公開特許第197
41778号およびオーストラリア特許出願第AUA4
8232/96はそれぞれ本発明の一部として参照され
る。
【0087】同様に、ハロゲン含有ポリマーのためのポ
リオール安定剤を、該ポリマーの0〜10重量%の量で
含むことができる。したがって、グリセロール、ソルビ
トール、ペンタエリトリトール、マンニトールおよびポ
リエーテル、例えばジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、テトラエチレングリコール、トリプロピ
レングリコールなどが含まれることができる。
【0088】本発明の安定剤組成物に加えて、本発明の
ハロゲン含有ポリマー組成物は軟質PVCについて上述
したような可塑剤および公知の添加剤、例えば、顔料、
フィラー、発泡剤、染料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、
強化剤(densifying agent)、殺菌剤
などを含むことができる。
【0089】酸化防止剤は、ポリマーの0.01〜10
重量%、好ましくは0.1〜5重量%の量において添加
することができる。フェノール系酸化防止剤は、特に好
適であり、例としては、2,6−ジ−t−ブチル−p−
クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、没食子酸
プロピル、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−m−
クレゾール)、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノ
ール、2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン、4,4’
−ブチリデンビス(6−t−ブチル−m−クレゾー
ル)、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、2,2’−
メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、4,4’−メチレン−ビス(2,6−ジ−t−ブ
チルフェノール)、2−t−ブチル−4−ドデシルオキ
シフェノール、2−t−ブチル−4−オクタデシルオキ
シフェノール、2,6−ブチル−4−デシルオキシフェ
ノール、p−アミノフェノール、N−ラウリルオキシ−
p−アミノフェノール、4,4’−チオビス(3−メチ
ル−6−t−ブチルフェノール)、t−ブチルフェノー
ル、ビス[o−(1,1,3,3−テトラメチルブチ
ル)フェノール]スルフィド、p−t−ブチルフェノー
ルホルムアルデヒドAステージ樹脂、4−アセチル−β
−レソルシル酸、4−ドデシルオキシ−2−ヒドロキシ
ベンゾフェノン、3−ヒドロキシ−4−(フェニルカル
ボニル)フェノキシ酢酸のn−ドデシルエステル、およ
び3−ヒドロキシ−4−(フェニルカルボニル)フェニ
ルパルミテートが挙げられる。
【0090】塩化ビニル樹脂の公知の活剤、例えば低分
子量ポリエチレン、すなわちポリエチレンワックス、脂
肪酸アミド、例えばラウラミドおよびステアラミド、ビ
スアミド、例えばデカメチレンビスアミド、および脂肪
酸エステル、例えばブチルステアレート、グリセリルス
テアレート、アマニ油、椰子油、デシルオレエート、ト
ウモロコシ油、綿実油、水素化綿実油、ステアリン酸、
ステアリン酸カルシウム、鉱油、モンタンワックス、酸
化ポリエチレンなども配合することができる。
【0091】以下の実施例は、本発明のブロックされた
メルカプタンの調製法、本発明の安定剤組成物の調製
法、ならびに前記ブロックされたメルカプタンおよび安
定剤組成物の利点をさらに説明する。
【0092】ブロックされたメルカプタンの調製 参考例1 窒素雰囲気および温度を35℃より低く保ちながら4
2.0グラム(0.50モル)の3,4−ジヒドロピラ
ンを112.2グラム(0.50当量)のメルカプトエ
チルカプレート(14.7%SH)に酸触媒の存在下で
45分かけて添加し、これを50℃に加熱し、この温度
を1.5時間維持することにより調製された、2−S−
(デカノイルオキシエチルチオ)テトラヒドロピランま
たは2−S−テトラヒドロピラニル)チオエチルカプレ
ートの分子構造をH−NMRスペクトル分析を用いて決
定した。溶液を冷却した後、200mlの10%炭酸水
素ナトリウムの水中溶液で洗浄し、続いて200mlの
水で洗浄した。有機層をMgSOで乾燥して、0.1
00Nのイソプロパノール中ヨウ素溶液での滴定により
測定してSH含量が0.5%未満である淡黄色液体を得
た。H−NMR(CDCl、δ)スペクトルは以下
の通りであった:2.3(2H、t、−C(=O)−C
−CH)、2.8(2H、m、−S−C −C
−)、4.2(2H、m、−S−CH−C
O−)、4.9(1H、m、−O−C(−S−CH
−)−CH−CH−)。Hunter比色計を用い
て1分間隔で0.13phrのこの実施例の潜在性メル
カプタンを含むPVC組成物の全変色(dE)を白色標
準タイルに対して測定した。1分で、4.2であり、5
分で8.4であった。
【0093】参考例2 172.45グラム(2.05当量)の3,4−ジヒド
ロ(2H)ピランを0.9グラムのメタンスルホン酸
(70%活性)を含有する472グラム(2.00当
量)の2−エチルへキシルチオグリコレートに45分か
けて窒素ブランケット下、25〜35℃の温度で滴下
し、35〜45℃に2時間加熱することにより2−S−
(テトラヒドロピラニル)−(2−エチルへキシル)チ
オグリコレートを調製する。反応混合物を冷却した後、
カーボンブラックを通して真空ろ過して、所望の生成物
を得る。
【0094】 本発明の実施例1〜4および比較例の安定剤組成物の調製 成分 量 PVC樹脂GEON 103−EP 100.0 炭酸カルシウム 5.0 XL−165 1.1 ステアリン酸カルシウム 0.4 酸化ポリエチレン 0.15 2−S−(テトラヒドロピラニル)− 0.5 (2−エチルへキシル)チオグリコレート および、一定量の亜鉛イオン(約0.02phr)を得
るための表1に示した量の塩化亜鉛(水中50%溶液と
して)およびステアリン酸亜鉛を含む、硬質PVC組成
物を、標準的水平2本ロールミル(ロール速度30F/
40R)で、380°Fで、1分間隔で処理し、最大1
2分までチップを採取した。亜鉛塩のそれぞれにより寄
与される亜鉛イオンの量を表1に示す。チップの色特性
をHunter Lab比色計(L、a、b)を用いて
測定し、表IIにおいて比較のための尺度として黄色指
数を選択した。
【0095】表I
【表1】 表II
【表2】
【0096】本発明により意図される製品、例えば包装
用フィルム、チューブ、硬質パイプ、および窓用異形材
は本発明の安定化組成物からポリマーを成型品にするた
めの任意の公知の技術により形成される。
【0097】本発明のいくつかの具体例をかなり詳細に
開示したが、本明細書において開示される本発明の精神
および範囲から逸脱することなくこれらの態様の変更お
よび修正を実施することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 63/00 C08L 63/00 A Fターム(参考) 4J002 AC121 BB241 BC111 BD031 BD041 BD051 BD081 BD091 BD101 BD111 BD131 BD181 CD012 CD022 CD042 CD052 CD082 CD162 CD172 DD077 EG048 EV046 EV056 EV066 EV076 EV086 EW069 FD060 FD062 FD066 FD067 FD068 FD069 FD070 FD17 GG02 GL00

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱分解感受性のポリマー組成物であっ
    て、該組成物はハロゲン含有ポリマー、高温での該組成
    物の加工の間に存在するブロックされたメルカプタンの
    分解生成物であって、遊離メルカプタンを含む該分解生
    成物;構造: 【化1】 〔式中、aは0または1であり、mおよびnは0または
    1であり;y=1〜4であり;y=1ならばzは1〜4
    であり;yが1より大きいならば、zは1であり;R
    は1〜22個の炭素原子を有するアルキル、アルキレニ
    ル、シクロアルキル、シクロアルキレニル、アリール、
    アルカリール、アルアルキル、アルアルキレニル、ヒド
    ロキシアルキル、ジヒドロキシアルキル、ヒドロキシ
    (ポリアルコキシ)アルキル、アルコキシアルキル、ヒ
    ドロキシアルコキシアルキル、アルコキシ(ヒドロキシ
    アルキル)、アルコキシ(アシルオキシアルキル)、ア
    ルコキシ(ポリアルコキシ)アルキル、アルコキシ(ポ
    リアルコキシ)カルボニルアルキル、カルボキシアルキ
    ル、アシルオキシアルキル、アシルオキシ(ヒドロキシ
    アルキル)、アシルオキシアルコキシアルキル、アシル
    オキシ(ポリアルコキシ)アルキル、ベンゾイルオキシ
    (ポリアルコキシ)アルキル、アルキレンビス−(アシ
    ルオキシアルキル)、アルコキシカルボニルアルキル、
    アルコキシカルボニルアルキレニル、ヒドロキシアルコ
    キシカルボニルアルキル、ヒドロキシ(ポリアルコキ
    シ)カルボニルアルキル、メルカプトアルキル、メルカ
    プトアルキレニル、メルカプトアルコキシカルボニルア
    ルキル、メルカプトアルコキシカルボニルアルキレニ
    ル、アルコキシカルボニル(アミド)アルキル、アルキ
    ルカルボニルオキシ(ポリアルコキシ)カルボニルアル
    キル、テトラヒドロピラニルオキシ(ポリアルコキシ)
    カルボニルアルキル、テトラヒドロピラニルオキシアル
    キル、ヒドロキシアリール、メルカプトアリールまたは
    カルボキシアリール基であり;R、R、R
    、R、およびRは独立して、水素、ヒドロキシ
    ル、メルカプト、1〜22個の炭素原子を有するアシ
    ル、アルキル、アルキレニル、アリール、ハロアリー
    ル、アルカリール、アルアルキル、ヒドロキシアルキ
    ル、メルカプトアルキル、ヒドロキシアリール、アルコ
    キシアリール、アルコキシヒドロキシアリール、メルカ
    プトアリール基であり;Xはアリール、ハロアリール、
    アルカリール、ヒドロキシアリール、ジヒドロキシアリ
    ール、アルコキシアリール、アリールシクロアルキル、
    またはヘテロ原子であり、また、aが1であり、mが1
    であるならば、RおよびRは窒素であるXと一緒に
    なった複素環を形成し、さらにa=1であり、m=0で
    あるならば、R、RおよびR のうちの一つはR
    およびXと一緒になってXが酸素および硫黄からなる群
    から選択されるヘテロ原子である複素環部分を形成し;
    ただし、Xがアルアルカリールであり、RおよびR
    がヒドロキシルであり、aが1であり、mが1である場
    合、zは1または2であり、またRがヒドロキシルま
    たはメルカプトでない場合、zは1である〕を有する該
    ブロックされたメルカプタン;塩化亜鉛とカルボン酸亜
    鉛の混合物をポリマーの重量に基づいて約0.005〜
    約2phr;およびエポキシ化合物および有機ホスファ
    イトからなる群から選択される少なくとも一つの補助安
    定剤をポリマーの重量に基づいて約0〜約10phr含
    む、前記、熱分解感受性のポリマー組成物。
  2. 【請求項2】 ブロックされたメルカプタンの量がポリ
    マーの約0.05phrから約4phr(重量)である
    請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 ブロックされたメルカプタンの量が約
    0.1phrから約3phrである請求項2記載の組成
    物。
  4. 【請求項4】 混合物中のカルボン酸亜鉛と塩化亜鉛の
    量が、亜鉛イオン換算で、亜鉛の全量のそれぞれ約15
    %から約70%および約30%から約85%である請求
    項1記載の組成物。
  5. 【請求項5】 塩化亜鉛/カルボン酸亜鉛混合物の量が
    約0.005phrから約1.0phrである請求項1
    記載の組成物。
  6. 【請求項6】 補助安定剤の量が0である請求項1記載
    の組成物。
  7. 【請求項7】 塩化亜鉛/カルボン酸亜鉛混合物の量が
    約0.005phrから約0.5phrである請求項1
    記載の組成物。
  8. 【請求項8】 量が約0.08phrから約0.2ph
    rである請求項7記載の組成物。
  9. 【請求項9】 Rがアシルオキシアルキル基である請
    求項1記載の組成物。
  10. 【請求項10】 Rがヒドロキシアルキル基である請
    求項1記載の組成物。
  11. 【請求項11】 Rがアルコキシカルボニルアルキル
    である請求項1記載の組成物。
  12. 【請求項12】 Rがアシルオキシアルキル基である
    請求項6記載の組成物。
  13. 【請求項13】 Rがヒドロキシアルキル基である請
    求項6記載の組成物。
  14. 【請求項14】 Rがアルコキシカルボニルアルキル
    基である請求項6記載の組成物。
  15. 【請求項15】 混合物中のカルボン酸亜鉛と塩化亜鉛
    の量が、亜鉛イオン換算で、亜鉛の全量のそれぞれ約1
    5%から約70%および約30%から約85%である請
    求項12記載の組成物。
  16. 【請求項16】 塩化亜鉛/カルボン酸亜鉛混合物の量
    が約0.005phrから約1.0phrである請求項
    15記載の組成物。
  17. 【請求項17】 混合物中のカルボン酸亜鉛と塩化亜鉛
    の量が、亜鉛イオン換算で、亜鉛の全量のそれぞれ約1
    5%から約70%および約30%から約85%である請
    求項14記載の組成物。
  18. 【請求項18】 塩化亜鉛/カルボン酸亜鉛混合物の量
    が約0.005から約1.0phrである請求項17記
    載の組成物。
  19. 【請求項19】 構造: 【化2】 〔式中、aは0または1であり、mおよびnは0または
    1であり;y=1〜4であり;y=1ならばzは1〜4
    であり;yが1より大きいならば、zは1であり;R
    は1〜22個の炭素原子を有するアルキル、アルキレニ
    ル、シクロアルキル、シクロアルキレニル、アリール、
    アルカリール、アルアルキル、アルアルキレニル、ヒド
    ロキシアルキル、ジヒドロキシアルキル、ヒドロキシ
    (ポリアルコキシ)アルキル、アルコキシアルキル、ヒ
    ドロキシアルコキシアルキル、アルコキシ(ヒドロキシ
    アルキル)、アルコキシ(アシルオキシアルキル)、ア
    ルコキシ(ポリアルコキシ)アルキル、アルコキシ(ポ
    リアルコキシ)カルボニルアルキル、カルボキシアルキ
    ル、アシルオキシアルキル、アシルオキシ(ヒドロキシ
    アルキル)、アシルオキシアルコキシアルキル、アシル
    オキシ(ポリアルコキシ)アルキル、ベンゾイルオキシ
    (ポリアルコキシ)アルキル、アルキレンビス−(アシ
    ルオキシアルキル)、アルコキシカルボニルアルキル、
    アルコキシカルボニルアルキレニル、ヒドロキシアルコ
    キシカルボニルアルキル、ヒドロキシ(ポリアルコキ
    シ)カルボニルアルキル、メルカプトアルキル、メルカ
    プトアルキレニル、メルカプトアルコキシカルボニルア
    ルキル、メルカプトアルコキシカルボニルアルキレニ
    ル、アルコキシカルボニル(アミド)アルキル、アルキ
    ルカルボニルオキシ(ポリアルコキシ)カルボニルアル
    キル、テトラヒドロピラニルオキシ(ポリアルコキシ)
    カルボニルアルキル、テトラヒドロピラニルオキシアル
    キル、ヒドロキシアリール、メルカプトアリールまたは
    カルボキシアリール基であり;R、R、R
    、R、およびRは独立して、水素、ヒドロキシ
    ル、メルカプト、1〜22個の炭素原子を有するアシ
    ル、アルキル、アルキレニル、アリール、ハロアリー
    ル、アルカリール、アルアルキル、ヒドロキシアルキ
    ル、メルカプトアルキル、ヒドロキシアリール、アルコ
    キシアリール、アルコキシヒドロキシアリール、メルカ
    プトアリール基であり;Xはアリール、ハロアリール、
    アルカリール、ヒドロキシアリール、ジヒドロキシアリ
    ール、アルコキシアリール、アリールシクロアルキル、
    またはヘテロ原子であり、また、aが1であり、mが1
    であるならば、RおよびRは窒素であるXと一緒に
    なって複素環を形成し、さらにa=1であり、m=0で
    あるならば、R、RおよびRのうちの一つはR
    およびXと一緒になってXが酸素および硫黄からなる群
    から選択されるヘテロ原子である複素環部分を形成し;
    ただし、Xがアルアルカリールであり、RおよびR
    がヒドロキシルであり、aが1であり、mが1である場
    合、zは1または2であり、さらにRがヒドロキシル
    またはメルカプトでない場合、zは1である〕を有する
    潜在性メルカプタン;ならびに塩化亜鉛およびカルボン
    酸亜鉛の混合物を含む、安定剤組成物であって、ただ
    し、エポキシ化合物および有機ホスファイトからなる群
    から選択される補助安定剤の有無は問わない、前記安定
    剤組成物。
  20. 【請求項20】 潜在性メルカプタンが全重量の約25
    重量%から約99.5重量%である請求項19記載の安
    定剤組成物。
  21. 【請求項21】 カルボン酸亜鉛と塩化亜鉛の混合物を
    約0.5重量%から約75重量%含む請求項20記載の
    安定剤組成物。
  22. 【請求項22】 カルボン酸亜鉛と塩化亜鉛混合物が亜
    鉛イオン換算で、約15%から約70%のカルボン酸塩
    および約30%から約85%の塩化物を含む請求項19
    記載の安定剤組成物。
  23. 【請求項23】 カルボン酸亜鉛と塩化亜鉛混合物が亜
    鉛イオン換算で、約35%から約60%のカルボン酸塩
    および約40%から約65%の塩化物を含む請求項19
    記載の安定剤組成物。
  24. 【請求項24】 前記補助安定剤を含まない請求項19
    記載の安定剤組成物。
  25. 【請求項25】 カルボン酸亜鉛と塩化亜鉛の混合物を
    約0.5重量%から約75重量%含む請求項19記載の
    安定剤組成物。
  26. 【請求項26】 潜在性メルカプタンが全重量の約25
    %から約99.5重量%である請求項23記載の安定剤
    組成物。
  27. 【請求項27】 潜在性メルカプタンが全重量の約25
    %から約99.5重量%である請求項24記載の安定剤
    組成物。
  28. 【請求項28】 潜在性メルカプタンが全重量の約25
    %から約99.5重量%である請求項25記載の安定剤
    組成物。
  29. 【請求項29】 カルボン酸亜鉛と塩化亜鉛混合物が亜
    鉛イオン換算で、約15重量%から約70重量%のカル
    ボン酸塩および約30重量%から約85重量%の塩化物
    を含む請求項21記載の安定剤組成物。
  30. 【請求項30】 カルボン酸亜鉛と塩化亜鉛混合物が亜
    鉛イオン換算で、約35重量%から約60重量%のカル
    ボン酸塩および約40重量%から約65重量%の塩化物
    を含む請求項21記載の安定剤組成物。
  31. 【請求項31】 カルボン酸亜鉛と塩化亜鉛混合物が亜
    鉛イオン換算で、約15重量%から約70重量%のカル
    ボン酸塩および約30重量%から約85重量%の塩化物
    を含む請求項24記載の安定剤組成物。
  32. 【請求項32】 カルボン酸亜鉛と塩化亜鉛混合物が亜
    鉛イオン換算で、約35重量%から約60重量%のカル
    ボン酸塩および約40重量%から約65重量%の塩化物
    を含む請求項24記載の安定剤組成物。
  33. 【請求項33】 潜在性メルカプタンが全重量の約25
    %から約99.5%である請求項31記載の安定剤組成
    物。
  34. 【請求項34】 潜在性メルカプタンが全重量の約25
    %から約99.5%である請求項32記載の安定剤組成
    物。
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