JP2002128922A - エッチング方法 - Google Patents

エッチング方法

Info

Publication number
JP2002128922A
JP2002128922A JP2000328297A JP2000328297A JP2002128922A JP 2002128922 A JP2002128922 A JP 2002128922A JP 2000328297 A JP2000328297 A JP 2000328297A JP 2000328297 A JP2000328297 A JP 2000328297A JP 2002128922 A JP2002128922 A JP 2002128922A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
etching
etched
copper
film
microwave
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000328297A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Kokuni
昌宏 小國
Mitsuyoshi Yokura
與倉  三好
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2000328297A priority Critical patent/JP2002128922A/ja
Publication of JP2002128922A publication Critical patent/JP2002128922A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)
  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、短時間でエッチングされる膜の厚さ
方向に対して異方的にエッチングすることができ、か
つ、エッチング形状がきれいで均一に整ったエッチング
をすることができる樹脂膜のエッチング方法を提供する
ものである。 【解決手段】樹脂膜をエッチングするに際し、エッチン
グ前もしくはエッチング中の少なくとも一方において、
マイクロ波を照射することを特徴とする樹脂膜のエッチ
ング方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配線基板に用いら
れる樹脂膜に対するエッチング方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリイミドなどの樹脂をエッチン
グする方法としては、ヒドラジンを主成分とする溶液を
用いてウエットエッチングする方法が開示されており
(特開平3−101228号公報、特開平5−2022
06号公報)、他に水酸化カリウムを用いたエッチング
方法が開示されている(特開平5−301981号公
報)。
【0003】しかしながら、通常のウエットエッチング
方法では、エッチングに非常に長い時間が必要な材質が
あり、場合によってはウエットエッチングできない材質
もあった。例えばこれまでにある宇部興産(株)製ポリ
イミド「ユーピレックス」やポリアミド、液晶ポリマー
などをウエットエッチングするには非常に長い時間が必
要であり、現実的ではなかった。ウエットエッチングが
容易な材質(例えば東レ・デュポン(株)製ポリイミド
「カプトン」など)においても、エッチングにむらが生
じる場合が多く、とりわけ大面積をエッチングしたり連
続でエッチングを行う場合に全体をきれいな形状でエッ
チングすることは困難であった。また、一般的に微細な
パターンになるほどエッチング時間が長くなり、エッチ
ングのばらつきも大きくなる問題も有していた。更に、
エッチングされる膜の横方向と厚さ方向とは通常同程度
にしかエッチングされないため、エッチングされる膜が
厚くなるにつれて微細なパターンのエッチングが困難で
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の背景に鑑み、短時間でエッチングされる膜の厚さ
方向に対して異方的にエッチングすることができ、か
つ、均一に整ったエッチングをすることができる樹脂膜
のエッチング方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は樹脂
膜をエッチングするに際し、エッチング前もしくはエッ
チング中の少なくとも一方において、マイクロ波を照射
することを特徴とする樹脂膜のエッチング方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明におけるマイクロ波照射
は、エッチング前、もしくはエッチング中、あるいはそ
の両方で行うことができる。エッチング前に照射する場
合は、主としてエッチングされる膜の表面改質に効果が
あり、表面を改質することで樹脂膜の厚さ方向に異方的
にエッチングすることができ、かつエッチング時間の短
縮にもつながる。エッチング中に照射する場合は、主と
してエッチング効率の向上に効果があり、短時間でのエ
ッチングが可能となり、本来不必要な樹脂膜への横方向
へのエッチングが起こる前にエッチングを終了できるた
め、結果として樹脂膜の厚さ方向に異方的にエッチング
できる。さらに、両方の照射方法を併用することで、前
記に示した両方の効果を奏することができる。
【0007】本発明に用いられるマイクロ波としては、
30cm〜0.3mmの波長領域、1GHz〜1000
GHzの周波数領域が挙げられるが、このようなマイク
ロ波はUHF(ultrahigh frequency、〜3GHz)、
SHF(superhigh frequency、3GHz〜30GH
z)、EHF(30GHz〜300GHz)などに区分
される。これらの中では1GHz〜30GHzが好まし
いが、これらに限定されない。
【0008】本発明においては、エッチング時のマイク
ロ波照射時間は特に限定されないが、エッチング前に照
射する場合はそれぞれの樹脂膜に適した表面改質時間が
選ばれる。エッチング中に照射する場合は好ましくは間
欠的に照射するのがよく、すなわちエッチング時にマイ
クロ波照射の時間とマイクロ波無照射の時間とを交互に
設けるのがよい。マイクロ波照射を間欠的に行うことに
より、単純にマイクロ波を照射するよりも均一にエッチ
ングすることができる。マイクロ波を照射しない時間を
設けることで全体のばらつきを抑制でき、結果として均
一性を向上させることができる。マイクロ波を照射する
方法とマイクロ波を照射しない方法のどちらを先に始め
るかは任意であり、エッチングされる膜の種類などによ
って使い分けられる。このような複数回のエッチングを
行う場合、マイクロ波の種類は同じでも良く、1回ごと
に変化させてもよい。間欠的にエッチングする具体例と
しては、例えばマイクロ波を照射しながらまず1〜30
0秒間エッチングし、次にマイクロ波照射をやめて1〜
2400秒間エッチングし、再度マイクロ波を照射しな
がら1〜300秒間エッチングするという方法が挙げら
れる。この場合、マイクロ波の種類は一定でもよいが、
それぞれ異なっていてもよい。
【0009】マイクロ波の照射方法であるが、直接サン
プルにマイクロ波が当たるように照射してもよく、適当
に反射させたりしてもよい。エッチング液を用いるウエ
ットエッチングの場合では、サンプルにマイクロ波を照
射するのではなく、エッチング液にマイクロ波を照射す
ることで間接的に効果をもたらしてもよい。
【0010】本発明を用いれば、樹脂膜を短時間で、ば
らつきなく均一に、かつ、きれいな形状でエッチングす
ることができる上に、異方的にエッチングすることがで
きる。樹脂膜を短時間でエッチングできるので、作業効
率が著しく向上し、とりわけ帯状の樹脂膜を連続でエッ
チングする場合に非常に有効である。また、ばらつきな
く均一にエッチングできるので、大面積の樹脂膜を一度
にエッチングすることができ、品質の整ったエッチング
ができ、かつ作業効率も向上する。更に、きれいな形状
でエッチングできるので、微細なパターン形成に優位な
だけでなく、エッチング後のメッキなどの工程が容易に
なる。異方的にエッチングできることは、微細なパター
ン形成に優位である。
【0011】本発明によりエッチングされる樹脂膜とし
ては、たとえば樹脂膜の材質としては、ポリイミド(例
えば東レ・デュポン(株)製「カプトン」、宇部興産
(株)「ユーピレックス」、鐘淵化学工業(株)製「ア
ピカル」など)、ポリアミド(例えば東レ(株)製「ミ
クトロン」など)、PPS(ポリフェニレンサルファイ
ド)、PET(ポリエチレンテレフタレート、例えば東
レ(株)製「ルミラー」など)、液晶ポリマー(例えば
東レ(株)製「シベラス」、ポリプラスチックス(株)
製「ベクトラ」、日本石油化学(株)製「ザイダー」な
ど)などが使用されるが、これらに限定されるものでは
ない。上記樹脂は単独で用いられても2種以上をブレン
ドしたり、貼り合わせたりしたものでもよい。また、樹
脂膜中に種々の添加剤を加えたものでもよい。かかる添
加剤としては、例えば難燃剤などのフィラー、ガラスク
ロスなどが使用されるが、これらに限定されない。これ
らの中でも、とりわけポリイミド、ポリアミドあるいは
液晶ポリマーからなる樹脂膜が好ましく使用される。
【0012】上記樹脂膜は、適当な大きさに裁断された
ものでも帯状のものでもよい。また、支持体として別の
材質に貼りつけらていたり、接着されていてもよい。こ
の場合の支持体としては、金属、樹脂、ガラス、木材、
紙、シリコンウエハーなどを使用することができる。
【0013】樹脂膜の厚みは、特に限定されず、用途に
合った厚みが選択できるが、好ましくは500μm以
下、より好ましくは100μm以下である。
【0014】本発明のエッチングとしては、主としてエ
ッチング液を用いたウエットエッチング方法が好ましく
用いられる。かかるエッチング液としては、エッチング
される樹脂膜に適したエッチング液が選択される。
【0015】すなわち、ポリイミド膜やポリアミド膜、
液晶ポリマーなどの樹脂膜をエッチングする場合には、
ヒドラジン系溶液、例えばエチレンジアミン、エタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、ベンジルアミンなどの脂肪族アミン系溶液、例えば
p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、3
−キリリレンジアミン、4−キシリレンジアミンなどの
芳香族アミン系溶液、水酸化カリウムや水酸化ナトリウ
ムなどのアルカリ金属化合物を含んだ溶液、及びこれら
の組み合わせたアルカリ性溶液などが用いられるが、こ
れらに限定されない。上記のエッチング液は非水系、水
系どちらでもよく、液の均一性を向上させるためにアル
コール系化合物を添加してもよい。また、場合によって
は、不均一な組み合わせでもよい。
【0016】具体的なエッチング液の組み合わせとして
は以下の例のものが好ましいが、これらに限定されな
い。
【0017】(1)水酸化カリウム/水/アミン/アル
コールの組み合わせ(例えば水酸化カリウム/水/エチ
レンジアミン/エチレングリコール、水酸化カリウム/
水/エタノールアミン/エチレングリコール、水酸化カ
リウム/水/エチレンジアミン/エタノール、水酸化カ
リウム/水/エタノールアミン/エタノール、水酸化カ
リウム/水/エチレンジアミン/グリセリン、水酸化カ
リウム/水/エタノールアミン/グリセリン、水酸化カ
リウム/水/ベンジルアミン/エチレングリコール)、
(2)水酸化ナトリウム/水/アミン/アルコールの組
み合わせ(例えば水酸化ナトリウム/水/エチレンジア
ミン/エチレングリコール、水酸化ナトリウム/水/エ
タノールアミン/エチレングリコール、水酸化ナトリウ
ム/水/エチレンジアミン/エタノール、水酸化ナトリ
ウム/水/エアノールアミン/エタノール、水酸化ナト
リウム/水/エチレンジアミン/グリセリン、水酸化ナ
トリウム/水/エタノールアミン/グリセリン、水酸化
ナトリルム/水/p−フェニレンジアミン/エタノー
ル)、(3)水酸化カリウム/水/アミンの組み合わせ
(例えば水酸化カリウム/水/エタノールアミン、水酸
化カリウム/水/ジエタノールアミン)、(4)水酸化
ナトリウム/水/アミンの組み合わせ(例えば水酸化ナ
トリウム/水/エタノールアミン、水酸化ナトリウム/
水/ジエタノールアミン)、(5)水酸化カリウム/ア
ミン/アルコールの組み合わせ(例えば水酸化カリウム
/エチレンジアミン/エタノール、水酸化カリウム/エ
タノールアミン/エタノール、水酸化カリウム/エチレ
ンジアミン/エチレングリコール、水酸化カリウム/エ
タノールアミン/エチレングリコール)、(6)水酸化
ナトリウム/アミン/アルコールの組み合わせ(例えば
水酸化ナトリウム/エチレンジアミン/エタノール、水
酸化ナトリウム/エタノールアミン/エタノール、水酸
化ナトリウム/エチレンジアミン/エチレングリコー
ル、水酸化ナトリウム/エタノールアミン/エチレング
リコール)が挙げられる。
【0018】エッチング液の温度に関しては、エッチン
グされる膜の性質に大きく依存し、とりわけウエットエ
ッチングの場合にはエッチング液にも依存し、更に通常
はマイクロ波照射により時間と共に温度が変化するので
一概に言えないが、通常は5〜100℃、好ましくは2
0〜90℃の間に制御することが好ましい。あまり温度
を上げ過ぎるとエッチング中にエッチング液組成が変化
してしまい、逆に温度が低すぎるとエッチングの効率が
下がるので上記範囲で制御することが好ましい。
【0019】本発明におけるエッチング方法では、エッ
チング液にエッチングされる膜を浸漬する方法、エッチ
ング液をエッチングされる膜に噴射する方法などが挙げ
られる。
【0020】エッチング液を噴射する場合には、通常ス
プレーノズルを吹き出し口の先端に取り付け、圧力によ
り吹き出す方法が用いられる。スプレーノズルの形状に
ついては特に限定はないが、例えば(株)共立合金製作
所のミニミスト、ラウンドミスト、空気噴射ノズル、デ
スケーリングノズル、QCノズル、フラットスプレーノ
ズル、ワイドフラットノズル、長円吹ノズル、斜方フラ
ットノズル、サイドスプレーノズル、サイドスプレーノ
ズル、フルコーンノズル、角吹ノズル、楕円吹ノズル、
渦巻ノズル、ホロコーンノズル、洗浄用ノズル、ニード
ルジェットノズルなどが使用されるが、これらに限定さ
れるものではない。ノズルは単独でも複数個使用しても
よく、また異なる種類のノズルを組み合わせて使用して
もよい。
【0021】また、吹き出す圧力についても、エッチン
グされる膜の種類や厚みなどによって大きく異なるが、
好ましくは9000〜10000000Pa圧力で噴き
出す手段が採用される。噴き出す方向は、エッチングさ
れる膜の厚さ方向や、エッチング膜の横方向や斜め方向
から噴射させることがあるが、より好ましくはエッチン
グされる膜の厚さ方向である。
【0022】次に、本発明であるエッチング方法の一連
の手順ついて説明するが、この方法に限定されるもので
はない。
【0023】まず、樹脂膜上にエッチング用マスク(銅
マスク、ステンレスマスク、レジストマスクなど)を形
成する。マスク形成方法としては、接着剤を介して樹脂
膜に接着させる方法、スパッタやメッキなどにより直接
樹脂膜上に形成する方法、樹脂膜に密着させる方法など
が挙げられる。マスクはあらかじめパターンを形成させ
ておいてもよく、樹脂膜上に形成後にパターニングして
もよい。マスクのパターン形成としては、レジストによ
る方法、レーザー加工法などが挙げられる。
【0024】樹脂膜上にパターニングされたマスクを形
成した後、マイクロ波を照射しながら適当なエッチング
液をマスク側から供給してエッチングする。あるいはま
ずマイクロ波をあらかじめ照射しておき、その後にエッ
チング液をマスク側から供給してエッチングする。エッ
チング液の供給方法としては、エッチング液中に樹脂膜
を浸漬させる方法、スプレーによる噴射方法などが挙げ
られる。エッチングは通常片面からのみ行われるので、
樹脂膜のマスク形成されていない側は適当な材質で保護
しておくのが好ましい。保護材としては銅やステンレ
ス、レジストなどが挙げられる。
【0025】本発明によるエッチング方法で処理された
樹脂膜は、エッチングのパターンに応じた貫通孔があい
ている。この貫通孔に導通を取るための金属(銅やアル
ミニウムなど)を埋め込むことにより、樹脂膜の両面の
導通を取ることが可能となる。更に樹脂膜の両方の表面
に配線を施すことにより、両面の導通が取れた2層配線
の配線板が得られる。
【0026】本発明を用いれば、導通を取るための孔を
形状良く微細化できるので、それだけ配線に使用できる
面積が増え、結果として高密度の配線板を形成すること
ができる。高密度配線板は、パソコン用マザーボードと
いった大きな基板からCSP(チップスケールパッケー
ジ)用インターポーザといった小さな基板まで、幅広い
用途に採用することができる。
【0027】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を説明するが、本
発明はこれらの例によって限定されるものではない。
【0028】実施例1及び比較例1 ポリイミドフイルム「カプトンEN」、「ユーピレック
スS」、「アピカルNPI」、ポリアミドフイルム「ミ
クトロン」、液晶ポリマーフイルム「ベクトラCX」を
50mm×50mmの大きさに切り取った。これらの樹
脂にクロムスパッタ、銅スパッタ、銅メッキを施して厚
さ8μmの銅箔を両面に形成した。この銅箔の両面にヘ
キスト社製ポジ型フォトレジスト「AZ P4000」
をスピンコーターで塗布し、ホットプレート上で100
℃、3分乾燥した。乾燥膜厚は10μmであった。
【0029】次に、300μmφの孔を2mmおきに2
4個×24個の格子状に配置したマスクを使い、g線用
ステッパーにて片面を300mJ/cm2で露光し、A
Z400Kデベロッパーを水で5倍希釈した現像液を用
いて3分間現像し、マスクに合った300μmφのパタ
ーンを格子状に形成した。
【0030】パターン形成されたフォトレジストを銅エ
ッチングマスクとし、エッチング液として40℃の塩化
鉄水溶液を用い、(株)共立合金製作所製フルコーンノ
ズル(型番1/4KSFHS0665)から圧力196
133Paで塩化鉄水溶液を噴射し、5分間エッチング
した。
【0031】銅のエッチング終了後、フォトレジストを
除去し、今度はパターン形成された銅をマスクとし、水
酸化カリウム30g、エチレングリコール25g、エチ
レンジアミン10g、水35gで構成されるエッチング
液を初期温度30℃で用い、浸漬させ、2.5GHzの
マイクロ波を照射しながらエッチングを行い、孔が貫通
するまでの時間を観察した。
【0032】比較として、マイクロ波を照射しないで同
様のエッチングを行った。
【0033】結果は表1に示す通りであり、マイクロ波
を照射することにより厚い樹脂から薄い樹脂までどの材
質でも短時間でエッチングできた。マイクロ波を照射し
ない場合、「ユーピレックスS」や「ミクトロン」、
「ベクトラCX」ではエッチングできず、「カプトンE
N」や「アピカルNPI」もエッチングに長い時間が必
要であっった。
【0034】
【表1】
【0035】実施例2及び比較例2 ポリイミドフイルム「カプトンEN」、「ユーピレック
スS」、「アピカルNPI」、ポリアミドフイルム「ミ
クトロン」、液晶ポリマーフイルム「ベクトラCX」の
504mm幅のロール状のサンプルを用い、まず実施例
1と同様にして銅マスクを形成した。
【0036】銅マスク形成後、水酸化カリウム30g、
エタノール15g、エチレンジアミン10g、水35g
で構成されるエッチング液を初期温度20℃で用い、1
00GHzのマイクロ波を照射しながらエッチングを行
い、孔が貫通するまでの時間とエッチング形状、エッチ
ングのばらつきを観察した。
【0037】比較として、マイクロ波を照射しないで同
様のエッチングを行った。
【0038】実施例2および比較例2の場合のエッチン
グ時間は、マスクのサイズである504mm×504m
mを1ユニットとすると、1ユニットのエッチングが終
了し次のユニットのエッチングに移る方法で連続10時
間エッチングし、1ユニットに要したエッチング時間の
平均をエッチング時間とした。
【0039】結果は表2に示す通りであり、マイクロ波
を照射することにより、厚い樹脂から薄い樹脂までどの
材質でも短時間で形状よく、均一にエッチングできた。
【0040】しかし、マイクロ波を照射しない場合、
「ユーピレックスS」や「ミクトロン」、「ベクトラC
X」ではエッチングできず、「カプトンEN」や「アピ
カルNPI」も形状が悪く、場所によるばらつきが多か
った。
【0041】
【表2】
【0042】実施例3および比較例3 東洋メタライジング(株)製メタロイヤルフィルム(厚
さ25μmのポリイミドフィルム「カプトンEN」に厚
さ8μmの銅膜を両面に形成した材料)を5cm角の大
きさに切り取った。40〜150μmφの円形パターン
で構成されたマスクを用いたほかは、実施例1と同様に
銅のエッチングを行った。
【0043】銅のエッチング終了後、フォトレジストを
除去し、今度はパターン形成された銅をマスクとし、水
酸化ナトリウム33g、エチレングリコール45g、エ
チレンジアミン22g、水70gで構成されたポリイミ
ド用エッチング液を初期温度25℃で80℃を越えない
ように制御し、(株)共立合金製作所製ホロコーンノズ
ル(型番KSC005)から圧力490332.5Pa
でエッチング液を膜の厚さ方向に噴射し、10GHzの
マイクロ波を照射しながら時間を変えてエッチングし
た。
【0044】ポリイミドエッチング終了後、塩化鉄水溶
液を用いて銅を除去し、エッチングされたポリイミドの
形状を観察した。結果は表3に示す通りであり、短時間
で良好なエッチングができた。
【0045】なお、「横方向に対する厚み方向の異方
性」であるが、これはエッチングされた膜の厚みと比較
して、横方向にどれだけエッチングされたかの比率を示
している。
【0046】表3で例えばマスク設定パターン径が15
0μmの場合、レジスト側のポリイミドパターン径と底
側のポリイミドパターン径の差は10μmである。横方
向の場合は一方向ではなく二方向にエッチングされるの
で、横方向には5μmエッチングされていることにな
る。エッチングされたポリイミド膜の厚みが25μmな
ので、この場合には、25÷5=5(倍)が異方性とな
る。
【0047】また比較例3として、ポリイミドのエッチ
ング時にマイクロ波を照射しない以外は実施例3と同様
に行った。実施例3と比較してエッチングに長い時間を
要し、形状がいびつでばらつきの多いエッチングであっ
た。
【0048】
【表3】
【0049】実施例4および比較例4 東洋メタライジング(株)製メタロイヤルフィルム(厚
さ50μmのポリイミドフィルム「カプトンEN」に厚
さ8μmの銅膜を両面に形成した材料)を用い、銅のエ
ッチング液として塩化銅水溶液を用いた以外は実施例3
と同様に行い、銅をエッチングした。
【0050】銅のエッチング終了後、フォトレジストを
除去し、今度はパターン形成された銅をマスクとし、水
酸化カリウム33g、モノエタノールアミン22g、エ
チレンジアミン10g、水35gで構成されるポリイミ
ド用エッチング液を初期温度30℃で用い、エッチング
液に浸漬させ、600GHzのマイクロ波を照射しなが
ら時間を変えてエッチングした。
【0051】ポリイミドエッチング終了後、塩化銅水溶
液を用いて銅を除去し、エッチングされたポリイミドの
形状を観察した。結果は表4に示す通りであり、短時間
で良好なエッチングができた。
【0052】また比較例4として、ポリイミドのエッチ
ング時にマイクロ波を照射しない以外は実施例4と同様
に行った。実施例4と比較してエッチングに長い時間を
要し、エッチングできなかった。
【0053】
【表4】
【0054】実施例5および比較例5 厚さ25μmのポリアミドフィルム「ミクトロン」の片
面にクロム、銅をこの順にスパッタし、その後電解メッ
キにより厚さ8μmの銅膜を両面に形成した。この材料
を用い、実施例3と同様の方法で銅をエッチングした。
【0055】銅のエッチング終了後、フォトレジストを
除去し、今度は銅をマスクとし、水酸化カリウム11
g、モノエタノールアミン43g、水46gで構成され
るポリアミド用エッチング液を初期温度20℃で用い、
エッチング液に浸漬させ、3GHzのマイクロ波を照射
しながら時間を変えてエッチングした。
【0056】ポリアミドエッチング終了後、塩化鉄水溶
液を用いて銅を除去し、エッチングされたポリアミドの
形状を観察した。結果は表5に示す通りであり、短時間
で良好なエッチングができた。
【0057】また比較例5として、ポリアミドのエッチ
ング時にマイクロ波を照射しない以外は実施例5と同様
に行った。実施例5と比較してエッチングに長い時間を
要し、エッチングできなかった。
【0058】
【表5】
【0059】実施例6および比較例6 厚さ50μmの液晶ポリマーフィルム「ベクトラCX」
の片面にクロム、銅をこの順にスパッタし、その後電解
メッキにより厚さ8μmの銅膜を両面に形成した。この
材料を用い、実施例3と同様の方法で銅をエッチングし
た。
【0060】銅のエッチング終了後、フォトレジストを
除去し、今度は銅をマスクとし、水酸化カリウム20
g、モノエタノールアミン43g、エチレンジアミン1
1g、水26gで構成される液晶ポリマー用エッチング
液を初期温度35℃で用い、エッチング液に浸漬させ、
200GHzのマイクロ波を照射しながら時間を変えて
エッチングした。
【0061】液晶ポリマーエッチング終了後、塩化鉄水
溶液を用いて銅を除去し、エッチングされた液晶ポリマ
ーの形状を観察した。結果は表6に示す通りであり、短
時間で良好なエッチングができた。
【0062】また比較例6として、液晶ポリマーのエッ
チング時にマイクロ波を照射しない以外は実施例6と同
様に行った。実施例6と比較してエッチングに長い時間
を要し、エッチングできなかった。
【0063】
【表6】
【0064】実施例7 実施例3の銅のエッチングを施したサンプルを用いた。
銅のエッチング終了後、フォトレジストを除去した。そ
れから実施例1で用いたマイクロ波を用い、パターン化
された銅側から10秒間マイクロ波を照射した。マイク
ロ波照射後、今度は銅をマスクとし、実施例1で用いた
ポリイミド用エッチング液を初期温度30℃で用い、エ
ッチング液に浸漬させ、実施例2で用いたマイクロ波を
使用し、マイクロ波を照射しながら時間を変えてエッチ
ングした。
【0065】ポリイミドエッチング終了後、塩化鉄水溶
液を用いて銅を除去し、エッチングされたポリイミドの
形状を観察した。結果は表7に示す通りであり、短時間
で良好なエッチングができた。
【0066】
【表7】
【0067】実施例9 実施例3の銅のエッチングを施したサンプルを用いた。
銅のエッチング終了後、フォトレジストを除去し、今度
は銅をマスクとし、水酸化カリウム33g、エチレング
リコール22g、エチレンジアミン11g、水34gで
構成されるポリイミド用エッチング液を初期温度20℃
で80℃を越えないよう制御し、(株)共立合金製作所
製ホロコーンノズル(型番KSC005)から圧力49
0332.5Paでエッチング液を膜の厚さ方向に噴射
し、実施例1で用いたマイクロ波を使用し、厚さ方向に
マイクロ波を照射しながら10秒エッチングした。
【0068】次に、マイクロ波の照射をやめて同様のエ
ッチングを20秒行った。
【0069】ポリイミドエッチング終了後、塩化鉄水溶
液を用いて銅を除去し、エッチングされたポリイミドの
形状を観察した。結果は表8に示す通りであり、短時間
で良好なエッチングができた。
【0070】実施例10 実施例9において、ポリイミドのエッチングの際に先に
マイクロ波照射なしで20秒のエッチングを行い、次に
マイクロ波を照射しながら10秒間エッチングする以外
は全て実施例9と同様にしてポリイミドをエッチングし
た。
【0071】ポリイミドエッチング終了後、塩化鉄水溶
液を用いて銅を除去し、エッチングされたポリイミドの
形状を観察した。結果は表8に示す通りであり、短時間
で良好なエッチングができた。
【0072】
【表8】
【0073】実施例11 実施例3の銅のエッチングを施したサンプルを用いた。
銅のエッチング終了後、フォトレジストを除去し、今度
は銅をマスクとし、水酸化カリウム33g、モノエタノ
ールアミン11g、エチレングリコール11g、エチレ
ンジアミン11g、水34gで構成されるポリイミド用
エッチング液を初期温度20℃で用い、エッチング液に
浸漬させ、実施例2で用いたマイクロ波を使用し、厚さ
方向にマイクロ波照射しながら5秒エッチングした。
【0074】次に、マイクロ波の照射をやめて同様のエ
ッチングを10秒行った。その後、再度マイクロ波照射
を行いながら同様のエッチングを5秒行った。ポリイミ
ドエッチング終了後、塩化銅水溶液を用いて銅を除去
し、エッチングされたポリイミドの形状を観察した。結
果は表9に示す通りであり、短時間で良好なエッチング
ができた。
【0075】実施例12 実施例11において、ポリイミドのエッチングの際に先
にマイクロ波照射なしで5秒エッチングを行い、次にマ
イクロ波を照射しながら15秒エッチングし、その後再
びマイクロ波照射なしで5秒のエッチングを行う以外は
全て実施例11と同様にしてポリイミドをエッチングし
た。ポリイミドエッチング終了後、塩化鉄水溶液を用い
て銅を除去し、エッチングされたポリイミドの形状を観
察した。結果は表9に示す通りであり、短時間で良好な
エッチングができた。
【0076】
【表9】
【0077】
【発明の効果】本発明を用いれば、配線基板に用いられ
る樹脂膜を短時間で厚さ方向に異方的にエッチングでき
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂膜をエッチングするに際し、エッチン
    グ前もしくはエッチング中の少なくとも一方において、
    マイクロ波を照射することを特徴とする樹脂膜のエッチ
    ング方法。
  2. 【請求項2】前記樹脂膜が、ポリイミド、ポリアミド、
    ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンテレフタレ
    ート、液晶ポリマーから選ばれた少なくとも1種である
    ことを特徴とする請求項1記載の樹脂膜のエッチング方
    法。
  3. 【請求項3】マイクロ波の周波数が1GHz〜1000
    GHzであることを特徴とする請求項1記載の樹脂膜の
    エッチング方法。
  4. 【請求項4】エッチング中にマイクロ波を照射する場合
    において、マイクロ波の照射を間欠的に行うことを特徴
    とする請求項1記載の樹脂膜のエッチング方法。
JP2000328297A 2000-10-27 2000-10-27 エッチング方法 Pending JP2002128922A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000328297A JP2002128922A (ja) 2000-10-27 2000-10-27 エッチング方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000328297A JP2002128922A (ja) 2000-10-27 2000-10-27 エッチング方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002128922A true JP2002128922A (ja) 2002-05-09

Family

ID=18805170

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000328297A Pending JP2002128922A (ja) 2000-10-27 2000-10-27 エッチング方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002128922A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003261699A (ja) * 2002-03-08 2003-09-19 Toray Eng Co Ltd 液晶ポリマー用エッチング液及びそれを用いるエッチング方法
CN108169851A (zh) * 2018-01-09 2018-06-15 河南仕佳光子科技股份有限公司 一种聚酰亚胺使脊形波导器件平坦化的工艺

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003261699A (ja) * 2002-03-08 2003-09-19 Toray Eng Co Ltd 液晶ポリマー用エッチング液及びそれを用いるエッチング方法
CN108169851A (zh) * 2018-01-09 2018-06-15 河南仕佳光子科技股份有限公司 一种聚酰亚胺使脊形波导器件平坦化的工艺

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0832918B1 (en) Polyimide etching solution and etching process
US20100146777A1 (en) Surface treatment method, circuit lines formation method, circuit lines formation apparatus, and printed circuit board formed thereby
JP3493703B2 (ja) 回路板の形成方法
CN107113982A (zh) 印刷配线板用基板、制作印刷配线板用基板的方法、印刷配线板、制作印刷配线板的方法以及树脂基材
JP2003309100A (ja) レジスト膜除去装置及びレジスト膜除去方法、並びに有機物除去装置及び有機物除去方法
JP3251515B2 (ja) 樹脂エッチング液及びエッチング方法
JP2003188497A (ja) 導体回路の形成方法
JP2002020513A (ja) エッチング方法
CN113766747A (zh) 一种微细线路的pcb微蚀刻工艺以及电路板
JP2002128922A (ja) エッチング方法
JP2002138155A (ja) エッチング方法
JP2008004820A (ja) プリント配線板及びその製造方法
JP2001172416A (ja) エッチング方法
JP2001301353A (ja) 印刷用マスク及びその製造方法
KR20060105541A (ko) 액정 폴리머의 에칭액 및 액정 폴리머의 에칭방법
JP2002053684A (ja) エッチング方法
JP2002184816A (ja) 樹脂膜のエッチング方法
JPH10195214A (ja) 樹脂エッチング液及びエッチング方法
JP2001288286A (ja) エッチング方法
JP4542448B2 (ja) レジスト剥離除去装置
JP2002009434A (ja) 導通孔形成方法
US20050181310A1 (en) Method for etching metal surface of golf club head
JP2001358428A (ja) エッチング方法
JP2006249530A (ja) 金属膜パターンの形成方法
JP2002082451A (ja) 多段階エッチング方法