JP2002128190A - 骨組膜貯槽 - Google Patents

骨組膜貯槽

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JP2002128190A
JP2002128190A JP2000329335A JP2000329335A JP2002128190A JP 2002128190 A JP2002128190 A JP 2002128190A JP 2000329335 A JP2000329335 A JP 2000329335A JP 2000329335 A JP2000329335 A JP 2000329335A JP 2002128190 A JP2002128190 A JP 2002128190A
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Koji Ishii
宏治 石井
Masanori Tamada
正則 玉田
Satoru Yoshida
覚 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貯槽の屋根内壁面を腐食性ガス雰囲気から
遮断し、防食性及び耐久性に優れ、作業性良く安全作業
で施工でき、経済的にも優れた骨組膜貯槽を提供する。 【解決手段】 腐食性ガスを溶存した液体を貯蔵する
貯槽であって、該貯槽の屋根下方に、膜材が膜骨によっ
て緊張状態に張られた膜骨付き膜材を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、腐食性ガスを溶
存した液体を貯蔵する貯槽の屋根下方に膜骨付き膜材を
設けた骨組膜貯槽に関するものである。
【0002】
【従来の技術】腐食性ガスを溶存した液体、例えば滅菌
用塩素ガスを溶存した上水道水などの液体を貯蔵する配
水池のようなコンクリート製或いは鋼製の貯槽は、貯蔵
液上方の気層部気体から生じた結露水が屋根の内面や側
壁の内面に付着し、その付着した結露水は、貯蔵液体か
ら遊離した腐食性ガス、例えば塩素ガスを吸収して濃度
の高い塩酸となり、その塩酸によって屋根や側壁が損傷
されるため、貯槽内気層部に面する側壁や屋根は、塗装
などの重度の防食対策が採られている。
【0003】図5に示すコンクリート製貯槽を例として
さらに説明する。従来一般的なコンクリート製ドーム屋
根型貯槽は、円形平板状の底壁31の外周縁近傍に、円
筒形の側壁32を結合して立設し、その側壁32の上端
部にアーチ状に架設した屋根33を設けている。腐食性
ガスの滅菌用塩素ガスを溶存した上水道水の貯槽液体3
5を貯蔵する配水池などの貯槽にあっては、貯蔵液体3
5の最高液面より上方に形成される気層部36と面する
屋根内壁面34には、防食塗装などが施工されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記防食対策が施され
た従来一般の貯槽においては、長期間使用していると、
屋根内壁面34に施工された塗膜などが剥離し、コンク
リート壁面が侵され損傷し屋根33が劣化する心配があ
った。そして、この屋根内壁面34の塗装剥離部の再塗
装、コンクリート壁面損傷部の補修作業には、上向きの
危険な高所作業が多く存在し、高い全体足場を架設し工
事は大掛かりで困難性を伴い、手間と経費がかかるもの
であった。なお、貯蔵液体上方の気層部を上下に仕切る
横隔膜を屋根下部に張設することも考えられるが、膜材
は垂れ下がったり、片寄ったり、また、膜材を展設する
際に揺れたり、たわんだりして取付け難くなることが想
定される。
【0005】この発明は、上述の課題を解決するために
なされたもので、貯槽の屋根内壁面を腐食性ガス雰囲気
から遮断し、防食性及び耐久性に優れ、作業性良く安全
作業で施工でき、経済的にも優れた骨組膜貯槽を提供す
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係る骨組膜貯
槽は、腐食性ガスを溶存した液体を貯蔵する貯槽であっ
て、該貯槽上部の屋根下方に、膜材が膜骨によって緊張
状態に張られた膜骨付き膜材を設けたものである。
【0007】また、上記膜骨は、複数に分割した膜骨構
成部材が連結部を介して折曲展開可能な折畳み構造に形
成したものである。
【0008】さらにまた、上記膜骨付き膜材は、地上に
て組立て、吊り上げて貯槽上部に固着するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】図1乃至図4に基づいて、この発
明に係る骨組膜貯槽の実施形態例について説明する。
【0010】図1は、コンクリート構造体で形成した骨
組膜貯槽の事例であって、側壁2と屋根3の結合部近傍
を示す縦断面図である。貯槽本体は、円形平版よりなる
コンクリート構造の底壁と、この底壁の外周縁近傍に立
設した円筒状のコンクリート構造の側壁2と、この側壁
2上方を覆うコンクリート構造の屋根3とから形成さ
れ、この貯槽内部に腐食性ガスを溶存した貯蔵液体が貯
蔵される。この貯槽上部の屋根3の下方、つまり側壁2
の上端縁近傍から屋根3の下部に至る範囲に、膜材5が
膜骨4によって緊張状態に張られた膜骨4付き膜材5を
設けることによって、貯槽の気層部6を上下に仕切って
腐食性ガスを遮断している。
【0011】膜骨4の取付構造の実施形態例について、
図1に基づいて詳細に説明する。7は屋根3の内壁面に
ホールインアンカーなどを用いて固着した吊り取付部
で、8は膜骨4に設けた吊り係合部である。この吊り取
付部7と吊り係合部8とをフックやピンなどで連結して
いる。9は、側壁2上部内周壁面にホールインアンカー
などを用いて固着した取付ブラケットである。この取付
ブラケット9の取付孔に、膜骨4の先端に開孔して設け
た先端取付部10を合わせ、ボルト・ナット或いはピン
などで取付けている。なお、上記取付ブラケット9は吊
り取付部7と同様に屋根3の内壁面に固着し、この取付
ブラケット9に膜骨4の先端取付部10を取付けるよう
にしてもよい。
【0012】膜材5の取付構造の実施形態例について、
図1に基づいて詳細に説明する。11は帯片や紐などで
環状部を形成した固着片で、膜材5の上面に膜骨4に沿
って設け、この固着片11の環状部に膜骨4を挿通して
取付けることによって、膜材5は膜骨4によって緊張状
態に張られている。12は側壁2内周壁の水平方向に所
定間隔をおいて植設したアンカーボルトで、このアンカ
ーボルト12に沿う水平周方向に気密結合用のパッキ
ン、ペースト、シーリング材等を設け、その上に膜材5
の周縁部に設けた取付孔13を挿通する。そして、気密
結合用の合成ゴムなどの帯状シーリング材を介装し、孔
を明けた帯状の押え金具14を被せた後、この孔から突
出したアンカーボルト12にナットを螺合し緊締するこ
とによって、膜材5を側壁2上部へ気密に固着してい
る。
【0013】図2に基づいて、膜骨4付き膜材5の実施
形態例について説明する。膜骨4は、鋼材、アルミニウ
ム合金材、ステンレス鋼材、或いは合成樹脂材などのア
ングル材やチャンネル材、或いはパイプ材などを用い
て、図2に例示するような環状と放射状を組合せて形成
する。15は屋根中央下部に位置するセンターリング
で、このセンターリング15から放射状に膜骨4を構成
する部材の梁部材16を設ける。17は、梁部材16相
互間を周方向に沿って連結する中間リングである。な
お、梁部材16が長くなる場合は、必要に応じて途中に
連結部18を設けて連結構造にする。8は膜骨4を吊り
上げて係合するための吊り係合部、10は膜骨4を側壁
2の上部に取付けるための先端取付部である。
【0014】また、図2に示す実施形態例は、膜骨4を
構成する部材の梁部材16の連結部18にピンなどを設
けて折畳み部19とし、この折畳み部19で膜骨4の外
周側に位置する梁部材16を下方に折り曲げ、かつ元に
戻す展開が可能な折畳み構造に形成したものである。こ
のように、膜骨4に折畳み部19を設けて折畳み構造に
した場合には、分割された短い構成部材に吊り荷重がか
かるので、膜骨4全体のたわみが生じることがないた
め、たわみに対する断面性能を低減することができ経済
性が向上する。そして、折り畳んだ膜骨4を、バランス
良く吊ることが可能となる。なお、図示しないが、膜骨
の上に膜材を展設する構造では、梁部材を折畳み構造に
することによって、梁部材を上方内側に折り曲げて膜骨
を露出させ、或いは梁部材を下方に折り曲げた後に膜材
をまくり上げて膜骨を露出させるので、膜材に孔を明け
ることなく索条を係合して膜骨を吊ることが可能とな
る。
【0015】さらに、膜骨の強度向上、たわみ防止など
のために、膜骨構成部材間に傾斜状やリング状などの連
結部材を適宜設けてもよい。また、膜骨の全体形状は、
図2に例示する環状と放射状とを組合せた形状の他に、
屋根の形状や大きさなどに対応して、円弧状に渡したア
ーチ形状、略三角形を組合わせた蜂の巣形状、或いは略
矩形を組合せた格子形状などに形成してもよい。
【0016】膜材5は、気密で強靭、かつ高耐食性を備
えた可撓性を有するシート体、例えば金属製のシート
体、或いは塩化ビニール樹脂等の合成樹脂材で形成した
膜材、若しくはポリエステル繊維やガラス繊維等の繊維
に塩化ビニール樹脂等の合成樹脂をコーティングした布
膜材のシート体などを用いて、全体を屋根内壁面に沿う
略円錐形状、或いは略球面のドーム形状などに形成す
る。11は膜材5の上面に設けた固着片、13は膜材5
の周縁部を側壁2上部内周壁に気密固着するために設け
た取付孔である。
【0017】膜材5は固着片11を用いて膜骨4へ緊張
状態で取付け、この膜材5は膜骨4に沿って外側に向か
って傾斜状態に支持される。このように膜材5は膜骨4
に緊張状態に張られ、かつ外側に傾斜しているので、使
用状態において、膜材5の上面、或いは膜材5の下面に
結露水が生じた場合でも、この結露水は膜骨4と膜骨4
の間の傾斜に沿って外側へ集まる。そして、この結露水
は膜材5の上面、或いは膜材5の下面に滞留させること
なく排水することが可能となり、付着結露水による腐食
発生の心配がなく防食性能が一層向上する。
【0018】上記膜骨4付き膜材5を地上にて組立てる
場合には、低所で安全に組立作業を行うことができ、膜
材5は低所で作業性良く緊張状態に取付けることが可能
となる。この膜骨4付き膜材5は、図2の破線で示す索
条20によって吊り上げる。この場合、膜骨4を折畳み
部19で下方に折り曲げた状態とし、折り曲げた梁部材
16は膜材5上面の固着片11と係合することなく、中
間リング17より外側に位置する膜材5の外周部は垂れ
下がった状態としている。このように、直径の大きな貯
槽の場合には、膜骨4付き膜材5は折り畳んだ状態で吊
るので重量バランスが安定し、安全に吊り作業を行うこ
とができる。なお、直径の小さな貯槽の場合には、たわ
みが小さいので膜骨4付き膜材5の全体を展開した状態
で吊り上げを行う。
【0019】上記形成した膜骨4及び膜材5を、屋根3
に覆われた貯槽内部の底壁1上で組立て、吊り上げて屋
根3下方に取り付ける状況について、図3(a),
(b)、乃至図4(a),(b)に基づいて説明する。
【0020】21は、貯槽内部の底壁1上を移動自在と
なるように配置した移動足場である。図3(a)に示す
ように、この移動足場21を使用して、屋根3の内壁面
に吊り取付部7を固着し、その先端に滑車22を取付け
て吊り上げ用の索条20を懸架する。また、側壁2上部
内壁面に、取付ブラケット9、アンカーボルト12を固
着する。なお、この側壁2上部内壁面近傍の形状は、図
1のように内側に張出した形状、図3乃至図4のように
内側に張出さない形状、或いは図示しないが内外両側に
張出した形状のものなどがあるが、いずれの場合にも同
様に適用できることは勿論である。
【0021】次いで、図3(b)に示すように、膜骨4
及び膜材5を屋根3に覆われた貯槽内部の底壁1上にて
組立てる。このように、貯槽内の底壁1上の低所で組立
てるので安全に作業を行うことができる。そして、索条
20Aの先端を膜骨4の吊り係合部8Aに接続し、この
索条20Aを滑車22Aに係合し、また索条20Bの先
端を膜骨4の吊り係合部8Bに接続し、この索条20B
を滑車22Bに係合する。
【0022】図4(a)は、貯槽内部の底壁1上にウイ
ンチ、チェーンブロックなどの巻取機23を設置して上
記組立てた膜骨4及び膜材5を吊り上げる状況を示す。
図4(a)に示すように、膜骨4は折畳み部19で垂直
下方に折り曲げた状態とし、また外周部に位置する膜材
5は垂れ下がった状態とした場合には、膜骨4及び膜材
5はたわむことなく平均にバランス良く吊り上げること
ができるとともに、屋根3に及ぼす荷重を分散すること
が可能となる。そして、膜材5を貫通することなく索条
20を斜め下方に延長することが可能となる。この索条
20の先端を底壁1上の巻取機23に接続する。この索
条20を巻取機23にて牽引することによって、膜骨4
及び膜材5を吊り上げて屋根3の下方へと移動する。こ
の吊り上げの際に、折り畳部19で膜骨4を折り曲げ膜
体5を垂れ下げた状態としているので、索条20が膜材
5に当たらないので膜材5を損傷することなく吊り上げ
ることができる。
【0023】この図4(a)のように、底壁1に巻取機
23を設置して吊り上げ作業を行う場合には、屋根3の
上に載って吊り作業をする必要がなく、屋根3の上での
作業荷重が低減され、低所で安全に作業することができ
る。なお、図示しないが、貯槽外部のクレーンなどを使
って屋根開口部上方から膜骨付き膜材を直接吊り上げる
場合には、屋根に吊り作業の荷重を負担させることがな
いので、作業荷重に対して屋根の耐久力を心配すること
なく施工することが可能となる。
【0024】図4(b)は、移動足場21を用いて、上
記吊り上げた膜骨4及び膜材5を屋根3下方に取付けて
いる状況を示す。膜骨4の中央側の吊り係合部8Aは、
屋根開口部から手を入れて吊り取付部7Aに係合し、膜
骨4の外周側の吊り係合部8Bは、移動足場21を使用
して吊り取付部7Bに係合する。そして、移動足場21
上にて、折畳み部19で折り曲げた膜骨4を上方に開
き、その先端取付部11を取付ブラケット9に固着し、
さらに移動足場21上にて、垂れ下がった膜材5の外周
部を展開し、その周縁部の取付孔13をアンカーボルト
12に固着する。このように、膜骨4及び膜材5は、移
動足場21を用いて、中央から外側に向かって順次、作
業能率良く屋根3下方に取付けていくことができる。
【0025】なお、図示しないが、貯槽外部の地上にて
膜骨付き膜材と屋根本体を組立て、或いは貯槽内で膜骨
付き膜材と屋根本体を組立て、貯槽外部に設置したクレ
ーンなどで持ち上げて貯槽上部、つまり側壁上端縁近傍
に固着する場合には、膜骨付き膜材及び屋根本体の周縁
部のみ側壁上端縁近傍に固着すればよいので、膜骨付き
膜材及び屋根本体の取付け作業をさらに簡単に行うこと
が可能となる。
【0026】上述のように、貯槽上部の屋根3の下方に
膜骨4付き膜材5を設けた骨組膜貯槽は、屋根内壁面が
膜材5によって腐食ガスから遮断されるので、新設の貯
槽の場合には、内壁面への塗装などの防食対策の代わり
となる。そして、強靭で高耐食性を備えたシート材より
なる膜材5は、塗装などよりはるかに長期間の耐久性能
を有するので、塗装を施工した場合の再塗装や補修をす
る必要がなくなり、点検などのメンテナンスを簡単に行
うことが可能となる。また、万一屋根内壁面のコンクリ
ート片などが部分落下したとしても、膜骨4で展設され
た膜材5によって、しっかりと受け止め支えることがで
きる。また、既設の貯槽の場合には、従来のような手間
と経費のかかる補修塗装に替えて、膜骨4付き膜材5は
軽微な部材で安価に製作することができ、かつ作業性良
く安全に施工することができるので経済性に優れたもの
となる。そして、剥離した塗膜や錆、劣化して剥離した
コンクリート片などが貯蔵内容物に混入する心配もなく
なる。
【0027】なお、図1乃至図4に示す実施形態例は、
膜骨4の下面に膜材5を設けた場合を示したが、膜骨の
上面、或いは膜骨の上下両面に膜材を設けるようにして
も良い。膜骨の上面に膜材を設ける場合には、膜骨は耐
食材を用いるか又は防食施工しておく。このように膜骨
の上面に膜材を傘状に被せる場合には、膜材を支え易い
上に、膜材の展設作業もやり易くなる。また、膜骨の上
下両面に膜材を設ける場合には、上下の膜材によって膜
骨を防食保護することができるとともに、二重構造の膜
材によって気密性及び耐久性をさらに向上させることが
可能となる。
【0028】また、図1乃至図4に示す実施形態例は、
屋根形状が平面円形のドーム形状の事例を示したが、略
円錐形状や平板形状をした屋根、或いは角筒状側壁に設
ける各種形状の屋根を有する貯槽においても同様に、屋
根下方に緊張状態に形成した膜骨付き膜材を作業性良く
施工することが可能となり、耐食性を有する経済的な骨
組膜貯槽に形成することができる。
【0029】さらにまた、図1乃至図4に示す実施形態
例は、コンクリート構造の貯槽の場合を示したが、鋼製
貯槽の場合においても、上記コンクリート構造の貯槽の
場合と同様に、上述の膜骨付き膜材を適用することがで
きることは勿論である。
【0030】
【発明の効果】叙述の説明で明らかなように、この発明
に係る骨組膜貯槽は、膜骨へ膜材が緊張状態に張られて
いるので、結露水は膜材の垂れ下がった箇所に滞留する
ことなく、傾斜した膜骨と膜骨間の膜材の上、或いは膜
材の下を、外側に向かって集めて排水することが可能と
なり、付着結露水による腐食発生の心配がなく一層防食
性能が向上する。そして、膜材の荷重は膜骨に沿って分
散支持され、膜材の片寄りや荷重集中が生じないため、
膜骨付き膜材を平均に貯槽上部の屋根下方に安定支持
し、安全性と耐久性に優れた骨組膜貯槽となる。
【0031】また、複数に分割した膜骨構成部材を連結
部を介して折畳み構造に形成した膜骨にあっては、分割
された短い構成部材で吊り荷重を支えてたわみが生じな
いため、膜骨のたわみに対する断面性能を低減すること
ができ経済性も向上する。そして、折畳み構造の折畳み
部外側の複数箇所から吊って斜め下方の底壁上に牽引す
る場合には、膜材に索条が当たることなく損傷されず安
全に吊り上げることができ、さらに、膜骨の上に膜材を
展設して吊る場合には、膜材に孔を明けることなく折り
畳んで、その外側から膜骨を吊り上げることが可能とな
る。このように、折畳み構造の折畳み部外側の複数箇所
から吊れば、屋根に与える荷重を分散し小さくし、安定
支持し安全に施工することが可能となる。
【0032】また、上記骨組膜貯槽に設ける膜骨付き膜
材は、地上の低所で組立てと取付けを行うため、高所の
作業がなく安全に構築作業を行うことができる。そし
て、この膜骨付き膜材は、平均にバランス良く持ち上げ
ることができ、膜骨付き膜材を貯槽上部に固着する作業
は、作業性良く安全作業で施工することが可能となる。
【0033】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る骨組膜貯槽の実施形態例で、
一部を欠除し縦断面として示す説明図である。
【図2】 骨組膜貯槽に設ける膜骨及び膜材を、組立て
る状況を示す斜視説明図である。
【図3】 (a),(b)は、図2の膜骨及び膜材を貯
槽内の底壁上で組立てる状況を示す側断面説明図であ
る。
【図4】 (a),(b)は、図3に続いて、膜骨及び
膜材を吊り上げて取付ける状況を示す側断面説明図であ
る。
【図5】 従来の貯槽の一事例を示す側断面説明図であ
る。
【符号の説明】
1 底壁 2 側壁 3 屋
根 4 膜骨 5 膜材 6 気
層部 7 吊り取付部 8 吊り係合部 9 取
付ブラケット 10 先端取付部 11 固着片 12
アンカーボルト 13 取付孔 14 押え金具 15
センターリング 16 梁部材 17 中間リング 18
連結部 19 折畳み部 20 索条 21
移動足場 22 滑車 23 巻取機 31 底壁 32 側壁 33
屋根 34 屋根内壁面 35 貯蔵液体 36
気層部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 腐食性ガスを溶存した液体を貯蔵する貯
    槽であって、該貯槽上部の屋根下方に、膜材が膜骨によ
    って緊張状態に張られた膜骨付き膜材を設けたことを特
    徴とする骨組膜貯槽。
  2. 【請求項2】 上記膜骨は、複数に分割した膜骨構成部
    材が連結部を介して折曲展開可能な折畳み構造に形成し
    たことを特徴とする請求項1記載の骨組膜貯槽。
  3. 【請求項3】 上記膜骨付き膜材は、地上にて組立て、
    吊り上げて貯槽上部に固着することを特徴とする請求項
    1又は2記載の骨組膜貯槽。
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