JP2002126024A - 心身にリラクセーション効果をもたらすマッサージ美容方法 - Google Patents

心身にリラクセーション効果をもたらすマッサージ美容方法

Info

Publication number
JP2002126024A
JP2002126024A JP2000321512A JP2000321512A JP2002126024A JP 2002126024 A JP2002126024 A JP 2002126024A JP 2000321512 A JP2000321512 A JP 2000321512A JP 2000321512 A JP2000321512 A JP 2000321512A JP 2002126024 A JP2002126024 A JP 2002126024A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
subject
abdomen
practitioner
hands
massage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000321512A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshie Inoue
俊枝 井上
Chiemi Kanamaru
千枝美 金丸
Keiko Tagai
恵子 互
Naoyasu Hirao
直靖 平尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shiseido Co Ltd filed Critical Shiseido Co Ltd
Priority to JP2000321512A priority Critical patent/JP2002126024A/ja
Publication of JP2002126024A publication Critical patent/JP2002126024A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Massaging Devices (AREA)
  • Percussion Or Vibration Massage (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マッサージ美容方法に関し、心と体にリラク
セーション効果をもたらすことを課題とする。 【解決手段】 施術者が被施術者の頭、顔を含めた全身
に対して被施術者の呼吸リズムに同調させた圧刺激及び
触覚への刺激を行い、次いで被施術者の呼吸リズムを施
術者の呼吸リズムに同調させながら、被施術者の腹部に
手を当てて施術者の体温による温刺激を行って被施術者
の腹部に温感を与えた後、腹部から手先、足先へ向けて
圧刺激を行って腹部において高まった温感を手先、足先
に拡散させることによりリラクセーション効果を得るよ
うにしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】この発明は、心身にリラクセーシ
ョン効果をもたらすマッサージ美容方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、全身にいきわたっている経絡を刺
激することで身体の姿勢を整え、「気」の通り道である
経絡を開放する「調身」、呼吸を整える「調息」及び視
覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚という五感のうちの一つの
感覚に意識を集中させる「調心」といった3種の調整法
を行うという、気功法の考え方がある。この3種の調整
法は、体と心にリラクセーション効果をもたらし、生命
活動の基本要素ともいうべき「気」のエネルギーを充実
させ、身体の健康管理能力を向上させるものと考えられ
ている。
【0003】また、従来より肌やプロポーションといっ
た外観を美麗にすることを目的として首より下部の身体
各部分を筋肉やリンパの流れに沿ってマッサージするこ
とにより、肌や身体のプロポーションを美しくする美容
方法が行われている。しかしながら、リラクセーション
効果を得ることを目的として、上記気功法の考え方に基
づいて、被施術者の呼吸リズムに同調させた圧刺激を行
うことで身体の姿勢を整えるとともに、五感のうちの一
つである触覚への刺激を行うことで心と体にリラクセー
ション効果をもたらすマッサージ美容方法は、従来行わ
れていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、マッサー
ジ美容方法に関し、心と体にリラクセーション効果をも
たらすことを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
にこの発明が採った手段は、施術者が被施術者の頭、顔
を含めた全身に対して被施術者の呼吸リズムに同調させ
た圧刺激及び触覚への刺激を行い、次いで被施術者の呼
吸リズムを施術者の呼吸リズムに同調させながら、被施
術者の腹部に手を当てて施術者の体温による温刺激を行
って被施術者の腹部に温感を与えた後、腹部から手先、
足先へ向けて圧刺激を行って腹部において高まった温感
を手先、足先に拡散させることによりリラクセーション
効果を得るようにしたことを特徴とする。
【0006】また、被施術者の呼吸リズムに同調させた
圧刺激は、被施術者が息を吐く際に行うことを特徴とす
る。
【0007】また、施術者が行う圧刺激は、指圧や手の
ひらによる圧刺激であることを特徴とする。
【0008】また、施術者が行う触覚への刺激は、優し
く触れる、髪をすく、手を当てるといった弱く繊細な手
技であることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明の好ましい実施の形態
を、以下に詳細に説明する。この発明は、施術者が被施
術者の頭、顔を含めた全身に対して被施術者の呼吸リズ
ムに同調させた圧刺激及び触覚への刺激を行い、次いで
被施術者の呼吸リズムを施術者の呼吸リズムに同調させ
ながら、被施術者の腹部に手を当てて施術者の体温によ
る温刺激を行って被施術者の腹部に温感を与えた後、腹
部から手先、足先へ向けて圧刺激を行って腹部において
高まった温感を手先、足先に拡散させることによりリラ
クセーション効果を得るようにしたことを特徴とする。
図1は、本発明に係るマッサージ方法の概要を示したも
のである。図1にいう「全身マッサージ」とは、被施術
者の呼吸リズムに同調させた圧刺激及び触覚への刺激を
行う手技を含めた全身に対して行われるマッサージをい
い、「同調手技」とは被施術者の呼吸リズムを施術者の
呼吸リズムに同調させながら、被施術者の腹部に手を当
てて施術者の体温による温刺激を行って被施術者の腹部
に温感を与える手技をいい、「拡散手技」とは、腹部か
ら手先、足先へ向けて圧刺激を行って腹部において高ま
った温感を手先、足先に拡散させる手技をいう。
【0010】施術者が被施術者の呼吸リズムに同調した
圧刺激及び触覚への刺激を行い、また被施術者の呼吸リ
ズムを施術者の呼吸リズムに同調させながら、被施術者
の腹部に手を当てて施術者の体温による温刺激を行うの
は、呼吸のリズムを整えることにより心身にリラクセー
ション効果がもたらされるとする気功法の考えによるも
のである。施術者が被施術者の呼吸リズムに同調させた
圧刺激等を行うこと及び被施術者の呼吸リズムを施術者
の呼吸リズムに同調させることは、施術者が被施術者の
腹部や胸部、背中などに手を当てて被施術者の呼吸リズ
ムを感得することや、施術者が被施術者に呼吸法をアド
バイスすること等により実現される。圧刺激及び触覚へ
の刺激を含むマッサージは、被施術者に呼吸法のアドバ
イスをし、被施術者の呼吸リズムに同調させながら、開
始から時間の経過に従って次第にマッサージのスピード
を落としていく。これによりマッサージ施術と同調する
被施術者の呼吸のリズムをゆったりとさせ、心拍数が減
少し、被施術者にリラクセーション効果がもたらされ
る。なお、被施術者の呼吸を楽にして、リラクセーショ
ン効果をもたらすためには、圧刺激は被施術者が息を吐
く際に行うことが好ましい。
【0011】図2は、鼻孔用呼吸ピックアップ(サーミ
スタ法)により、施術者と授術者(被施術者)の呼吸リ
ズムを測定したグラフである。下段のグラフは、施術者
及び被施術者が呼吸リズムの同調を意識せずにマッサー
ジが行われた場合の両者の呼吸リズムを示すものであ
る。この場合、両者の呼息と吸息を示す波形が一致せ
ず、施術者と被施術者の呼吸リズムは同調していないこ
とが分かる。すなわち、施術者と被施術者が呼吸リズム
の同調を意識せずにマッサージが行われた場合には、両
者の呼吸リズムが同調することはなく、本発明の効果で
あるリラクセーション効果は得られないことが理解でき
る。これに対して、上段のグラフは、施術者が被施術者
の腹部に手を当てて、被施術者の呼息と吸息を感得する
ことにより、呼吸リズムを同調させることを意識してマ
ッサージ施術を行った場合の両者の呼吸リズムを示すも
のであり、この場合においては、両者の呼息と吸息を示
す波形が一致し、施術者と被施術者の呼吸リズムが同調
していることが分かる。以上から、施術者と被施術者
が、マッサージ施術中に呼吸リズムの同調を意識するこ
とにより呼吸リズムを同調させることが可能であること
が理解できる。
【0012】また、施術者が被施術者の全身に圧刺激を
するのは、経絡を刺激することで身体の姿勢を整え、
「気」の通り道である経絡が開放されることによりリラ
クセーション効果がもたらされるとする気功法の考えに
よるものである。圧刺激の方法としては、指圧や手のひ
らによる圧迫が行われるが、経絡を刺激する圧刺激であ
ればこれらの方法に限定されないことはもちろんであ
る。さらに、リラクセーション効果を得るために刺激さ
れる経絡は全身にいきわたっているものであるため、圧
刺激は、従来の美容効果を目的としたエステティックの
ボディーマッサージでは施術されていない顔や頭に対し
ても施術される。被施術者の体の部位に対し、圧刺激を
含むマッサージが施術される順序は特に限定されない
が、「気」の通り道である経絡を開放することによりリ
ラクセーション効果をもたらすには、「気」の流れに沿
って、身体の末端部から背部、頭部、腹部の順に施術す
るのが好ましい。
【0013】また、施術者が被施術者の触覚を刺激する
のは、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚という五感のうち
の一つの感覚に意識を集中させることでリラクセーショ
ン効果がもたらされるとする気功法の考えによるもので
あり、マッサージ施術は被施術者の体に触れて行うもの
であるために、本発明では五感のうち、触覚が選択され
るものである。施術者が行う触覚に対する刺激は、一つ
の感覚に意識を集中させることによりリラクセーション
効果をもたらすものであるため、被施術者が痛みを感じ
るような強い刺激ではなく、快さを感じるような、優し
く触れる、髪をすく、手を当てる、といった弱く繊細な
手技による刺激や施術者が被施術者の体に手を置いて、
施術者の体温により温めるといった温刺激であることが
好ましい。
【0014】温刺激は、自律神経の働きを調整し、内臓
の機能を活発化させるため、各臓器へ分布する自律神経
が集中する太陽神経叢(腹部神経叢)のある腹部の中心
部に手を置いて、施術者の体温により温める。これによ
り、被施術者の腹部の温感が上昇する。次に、腹部の中
心から手先、足先といった体の末端へ向かって圧刺激を
行うことにより、腹部にもたらされた温感を体の末端部
分に伝えると共に、体内の細い血管や毛細血管へ血流を
促す。これにより、身体温感の上昇によるリラクセーシ
ョン効果がもたらされる。
【0015】また、上記施術の後には、足、頭、首、
肩、腕の筋肉や関節を伸張させる施術や、仰向けの状態
から上半身を起こした被施術者の肩に蒸しタオルを置
き、その蒸しタオルの上から肩に対して圧刺激を行うこ
とで、リラックスした状態を維持しながら被施術者をス
ムーズに目覚めさせることができる。さらに、マッサー
ジが終了した後には、サウナやジャグジー等を備えた
「スパ空間」(図1参照)と呼ばれる風通しの良い半屋
外の休憩室で30分から1時間程度休憩すると、本発明
に係るマッサージの効果を維持することができ、より効
果的である。
【0016】
【実施例】この発明に係るマッサージ方法は、(1)施術
者が被施術者の頭、顔を含めた全身に対して被施術者の
呼吸リズムに同調させた圧刺激及び触覚への刺激を行う
工程、(2)被施術者の呼吸リズムを施術者の呼吸リズム
に同調させながら、被施術者の腹部に手を当てて施術者
の体温による温刺激を行って被施術者の腹部に温感を与
える工程、(3)腹部から手先、足先へ向けて圧刺激を行
って腹部において高まった温感を手先、足先に拡散させ
る工程を主とする。そして、前記(1)の工程が、図1に
いう「全身マッサージ」に相当するものであり、以下前
記(1)の工程の具体的なマッサージ方法について、施術
の順を追って説明する。まず、背中に対しての施術は、
うつ伏せになっている被施術者の首の付け根に軽く両手
を重ねて置き、被施術者の呼吸を5呼間数える。これ
が、前記呼吸リズムの同調に相当する。次に、体全体を
両手で肩から足先に向かって撫でた後、両手を重ね、重
ねた下の手は人差し指と中指との間を開いて被施術者の
背骨を挟むようにして、背骨の上を肩から尻にかけてゆ
っくり圧迫しながら撫でる。そして、足の後側について
は、右手は右足、左手は左足を手のひらで左右同時に圧
迫しながら撫でていく。その後、背骨の両脇を、両手の
親指を使って肩から尻に向かって繰り返し圧迫しながら
進む。これらの動作が、前記圧刺激に相当する。さら
に、腰の下部の中央に両手を重ねて置き、軽く手を押し
引きして、被施術者の体全体を被施術者から見て横方向
に2〜3分揺らす。次いで、図3を参照して円形により
示した肩から足先にかけての部位に対して、矢印により
示す方向にゆっくりと手をあてていく。これらの動作
が、前記優しく触れる等の弱く繊細な手技に相当する。
なお、施術順を図3の矢印で示される順とするのは、全
身にいきわたっている経絡の流れを考慮したものであ
る。
【0017】足の裏側に対しての施術は、まず足の指を
含めた足の裏全体を、踵から足の指に向かって両手の親
指を交互に使って繰り返し圧迫する動作を行う。また、
ふくらはぎに対しては、ふくらはぎの中央を、膝の裏か
ら足首に向かって直線的に両手の親指を交互に使って繰
り返し圧迫する動作を行う。また、膝の裏に対しては、
両手の親指を上下に合わせて軽く圧迫する動作を行う。
これらの動作は、前記圧刺激に相当する。
【0018】尻に対しての施術は、背骨の両脇を、両手
の親指を使って腰の方向から足の方向へ繰り返し圧迫す
る動作を行う。また、腰に対しての施術は、ウエストラ
インの部分の背骨の両脇を、両手の親指を使って、左右
同時に圧迫する動作を行う。次いで、ウエストラインの
部分の背骨の両脇にある筋肉を、両手の親指で左右から
背骨を挟み込むように同時に圧迫する動作を行う。これ
らの動作は、前記圧刺激に相当する。
【0019】背中側の肩に対しての施術は、肩甲骨の際
を、両手の親指を使って左右同時に首の付け根の方向か
ら腰の方向へ繰り返し圧迫する動作を行う。次いで、首
の付け根にある突起している背骨の外側を、両手の親指
を使って圧迫する動作を行う。そして、肩の上部を両手
の親指を使って首の付け根から腕の方向へ向かって、左
右同時に繰り返し圧迫する動作を行う。これらの動作
は、前記圧刺激に相当する。
【0020】首に対しての施術は、襟足の髪の生え際に
両手の人差し指、中指、薬指を横一列に並べて置き、耳
の方向へ向かって同時に三点を繰り返し圧迫していく動
作を行う。この際、うつ伏せになっている被施術者の頭
側から手を置いて、頭側に引くようにして繰り返し圧迫
する。これらの動作は、前記圧刺激に相当する。
【0021】図4を参照して、頭に対しての施術は、う
つ伏せの状態の被施術者に対し、最初に、両手の指先を
使って、襟足から頭頂部に向かって髪を指ですくように
して掻き上げ、髪の毛先から指を抜くように施術する。
施術は、後頭部、側頭部、及び耳の部分について行われ
る。次いで、両手の指先を使って、襟足から頭頂部に向
かって後頭部を3呼間、円を描くように揉んでいき、再
度襟足から頭頂部に向かって髪を指ですくようにして掻
き上げ、髪の毛先から指を抜くように施術する。髪をす
くように掻き上げる施術は、後頭部、側頭部、及び耳の
部分について行われる。次に、両手の親指の指先を頭皮
に触れるように置き、後頭部を左右に分けた場合の中央
ラインから外側に引くように、襟足から頭頂部に向かっ
て繰り返しこすっていく。髪の毛から指を抜く際には、
髪を指ですくようにして髪の毛先から指を抜くようにす
る。さらに、再度両手の指先を使って、襟足から頭頂部
に向かって髪を指ですくようにして掻き上げ、髪の毛先
で指を抜くように施術する。施術は、後頭部、側頭部、
及び耳の部分について行われる。なお、図5に示すよう
に前頭部についても仰向けになった被施術者に対し同様
の施術が施される。
【0022】図6を参照して、顔に対しての施術は、最
初に、両手の中指を使って、被施術者の呼吸に合わせな
がら、額中央部の髪の生え際、額の中央及び眉間から、
左右のこめかみに向かって三点を圧迫する動作を行う。
次いで、同じく両手中指を使って、被施術者の呼吸に合
わせながら、目の回りを目頭側から目尻側に向かって、
上まぶた及び下まぶたの骨に沿って三点を圧迫する動作
を行う。次に、同じく両手中指を使って、被施術者の呼
吸に合わせながら、頬を、鼻の横、口元及び顎の中央か
ら、左右の耳の手前に向かって三点を圧迫する動作を行
う。さらに、両手の手のひらで被施術者の目元を、軽く
触れる程度に3秒ほど覆い、その後その手をゆっくり
と、額、髪の生え際へと撫でていき、髪の毛をすいて毛
先から指を抜く動作を行う。これらの動作は、前記圧刺
激及び髪をすく等の弱く繊細な手技に相当する。
【0023】足の表側に対しての施術は、図7を参照し
て、まず施術者が左手の親指で(1)の点を、右手の親指
で(2)の点を同時に圧迫し、次いで、左手の親指で(3)
の点を、右手の親指で(4)の点を同時に圧迫するという
ように、足の甲の骨と骨の間を足首側から足先へ向かっ
て、両手の親指で(1)から(6)の点を圧迫する動作を行
う。さらに、(7)から(12)の点についても、(1)から
(6)の点と同様の動作を行う。次いで、足首の部分(13)
に対して、両手の親指を上下に合わせて軽く圧迫する動
作を行う。また、すねに対しては、膝下から足首に向か
って、すねの中央にある骨の外側を親指で圧迫する動作
を行う。これらの動作は、前記圧刺激に相当する。
【0024】手に対しての施術は、被施術者の指の表側
と裏側を親指と人差し指で挟んで、指先から付け根まで
を繰り返し圧迫し、次いで指の側面を同様に親指と人差
し指で挟んで、今度は付け根から指先までを繰り返し圧
迫して元の箇所へ戻る動作を行う。この動作は、小指、
薬指、中指、人差し指、親指の順に一本ずつ繰り返し行
い、前記圧刺激に相当するものである。次に手の甲に対
して、図8を参照して、まず施術者が左手の親指で(21)
の点を、右手の親指で(22)の点を同時に圧迫し、次い
で、左手の親指で(23)の点を、右手の親指で(24)の点を
同時に圧迫するというように、手の甲の骨と骨の間を手
首側から指先へ向かって、両手の親指で(21)から(26)の
点を圧迫する動作を行う。さらに、(27)から(32)の点に
ついても、(21)から(26)の点と同様の動作を行う。次い
で、手首の部分に対して、両手の親指を上下に合わせて
圧迫する動作を行う。さらに、手首に対しては、腕側か
ら手先側へ向かって、両手の親指を交互に使って繰り返
し圧迫する動作を行う。この手首に対する動作は、手の
甲の側及び手のひら側の両面に対してなされる。また、
手のひらに対しては、その全体を手首側から指の付け根
に向かって、両手の親指を交互に使って繰り返し圧迫す
る動作を行う。腕に対しては、腕の中央を、肘側から手
首側へ向かって直線的に両手の親指を交互に使って繰り
返し圧迫する動作を行う。この手首に対する動作は、手
の甲の側及び手のひら側の両面に対してなされる。
【0025】腹側の肩に対しての施術は、鎖骨の下部を
両手の親指を使って中央から腕の方向へ向かって、左右
同時に繰り返し圧迫する動作を行う。この動作は、前記
圧刺激に相当する。
【0026】前記(2)の工程、すなわち被施術者の呼吸
リズムを施術者の呼吸リズムに同調させながら、被施術
者の腹部に手を当てて施術者の体温による温刺激を行っ
て被施術者の腹部に温感を与える工程は、図1にいう
「同調手技」に相当するものであり、以下前記(2)の工
程の具体的なマッサージ方法について、施術の順を追っ
て説明する。図9、10を参照して、まず、施術者は仰
向けになった被施術者の腹部の中央(41)に、両手を重ね
てしばらく触れたままにしておく動作を行う。この動作
が、前記温刺激に相当する。両手を重ねたまま腹部に触
れている時間は10秒程度が好ましい。次いで、両手を
重ねたままの状態で、腹部の中心から胸の中心まで撫
で、胸のところで右手は被施術者の左肩、左手は同右肩
に分かれて、腕、手のひらまで撫でていき、同じ箇所を
撫でながら腹部まで戻る。次に、腹部の中心から胸の中
心までは両手を重ねて撫で、胸のところで右手は右回り
に、左手は左回りに撫でていき、被施術者の脇の下から
側部を撫でて、腹部の中心に戻る動作を行う。この動作
を6回繰り返す。次いで、腹部の中心に触れていた施術
者の右手で被施術者の左手の手のひらを触れ、手のひら
から肩、胸を通って、腹部の中心まで撫でる。被施術者
の右半身も同様に施術する。また、腹部の中心に触れて
いた施術者の右手で被施術者の左肩を触れ、肩から胸を
通って、腹部の中心まで撫でる。施術者の左手により、
被施術者の右半身も同様に施術する。次いで、腹部の中
心に触れていた施術者の右手で被施術者の左肩鎖骨の下
の部分を触れ、当該部分から胸を通って、腹部の中心ま
で撫でる。施術者の左手により、被施術者の右半身も同
様に施術する。次いで、腹部の中心に触れていた施術者
の右手で被施術者の左の脇の下を触れ、脇の下から腹部
の中心まで撫でる。施術者の左手により、被施術者の右
半身も同様に施術する。次いで、腹部の中心に触れてい
た施術者の右手で被施術者のウエスト部分の左脇腹を触
れ、脇腹から腹部の中心まで撫でる。施術者の左手によ
り、被施術者の右半身も同様に施術する。次いで、腹部
の中心に触れていた施術者の右手で被施術者の水平方向
に見てへその位置に相当する左脇腹を触れ、脇腹から腹
部の中心まで撫でる。施術者の左手により、被施術者の
右半身も同様に施術する。以上の動作が、前記温刺激及
び前記優しく触れる等の弱く繊細な手技に相当する。
【0027】前記(3)の工程、すなわち腹部から手先、
足先へ向けて圧刺激を行って腹部において高まった温感
を手先、足先に拡散させる工程は、図1にいう「拡散手
技」に相当するものであり、以下前記(3)の工程の具体
的なマッサージ方法について、施術の順を追って説明す
る。図11を参照して、仰向けになった被施術者の頭及
び顔を除く体全体にタオルをかけ、タオルの上から腹部
に両手を重ねて置いて、被施術者の呼吸を確認し、呼吸
を合わせる。これが前記呼吸の同調に相当する。なお、
施術者が呼吸を被施術者と同調させるには、へその下の
部分に、1〜2分間手を置いておくことが好ましい。次
いで、被施術者の腹部に置いていた手を、鎖骨の下部、
肩、ひじの裏、手首、手先の順に静かに当てていく動作
を行う。この動作が前記手を当てる等の弱く繊細な手技
に相当する。なお、この動作は、右手を被施術者の左の
鎖骨の下部に置き、次に左手を同右の鎖骨の下部に置く
というように、施術者の一方の手は必ず被施術者の体に
触れているようにして行い、両手の手先まで移動したら
腹部に戻す。同様に、被施術者の腹部に置いていた手
を、足の付け根、膝、足首、足先の順に静かに当ててい
く動作を行う。次いで、両手の手のひらで被施術者の両
肩の付け根を圧迫し、しばらくそのまま手を置いておく
動作を行う。その後、左右の手先へ向かって、左右同時
に繰り返し圧迫しながら手を移動させていく動作を行
う。この動作は、前記圧刺激に相当する。同様に、両手
の手のひらで被施術者の両脚の付け根を圧迫して、しば
らくそのまま手を置いておき、その後、左右の足先へ向
かって、左右同時に繰り返し圧迫しながら手を移動させ
ていく動作を行う。
【0028】
【適用例】日頃ストレスを感じている被施術者7名に対
し、前記マッサージ方法の施術前、施術直後、そして施
術30分後(休憩後)に効果の実感をそれぞれアンケー
ト調査した。その調査結果の平均値を示したグラフが図
12〜17であり、呼吸感覚、身体温感、気持ちの状
態、身体の疲労感、感覚の鋭さの心身のリラックス効果
を表す各項目とも充分な評価を得ていることが理解でき
る。また、呼吸については、前述のアンケート調査時に
被施術者の鼻孔にセンサーをつけて、一呼間の長さにつ
き、施術前、施術直後、そして施術30分後(休憩後)
に測定した。その測定結果の平均値を示したグラフが図
18であり、施術前と施術直後では一呼間が長くなっ
て、呼吸のペースが遅くなっていることが理解できると
共に、図12に示されるアンケート調査結果と図18に
示される測定結果とが適合していることが分かる。な
お、図12〜18の各図において示されているPの値は
有意水準であり、また図18に示されるグラフのY軸は
時間を示し、単位は1000分の1秒である。さらに、身体
温感については、サーモグラフによる皮膚の表面温度の
測定を並行して行った。その結果が図19〜22であ
り、図21からは、同調手技後、すなわち腹部への温刺
激を行った後には腹部の皮膚の表面温度が極めて高くな
り、また、図22からは、拡散手技後には、腹部のみな
らず、肩や顔・頭、更には手先の表面温度も高くなって
いることが理解できると共に、図13に示されるアンケ
ート調査結果と図19〜22に示されるサーモグラフに
よる測定結果とが適合していることが分かる。
【0029】
【発明の効果】この発明によれば、被施術者の呼吸リズ
ムに同調させた圧刺激及び触覚への刺激が行われること
で自律神経系が整えられ、呼吸間隔が長くなるととも
に、温刺激を行って被施術者の腹部に温感を与えた後、
腹部から手先、足先へ向けて圧刺激を行って腹部におい
て高まった温感を手先、足先に拡散させると共に体内の
細い血管や毛細血管へ血流を促すことで身体温感が上昇
し、心と体にリラクセーション効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマッサージ方法の概要を示した図
【図2】施術者と授術者(被施術者)の呼吸リズムを測
定したグラフ
【図3】背中及び背中側の足に対するマッサージ方法を
示す図
【図4】頭に対するマッサージ方法を示す図
【図5】頭に対するマッサージ方法を示す図
【図6】顔に対するマッサージ方法を示す図
【図7】足の表側に対するマッサージ方法を示す図
【図8】手の甲に対するマッサージ方法を示す図
【図9】腹部から胸部、肩、腕及び手に対するマッサー
ジ方法を示す図
【図10】腹部から胸部、肩、腕及び手に対するマッサ
ージ方法を示す図
【図11】腹部、肩、腕、手及び足に対するマッサージ
方法を示す図
【図12】呼吸感覚を示すグラフ
【図13】身体温感を示すグラフ
【図14】気持ちの状態を示すグラフ
【図15】気持ちの状態を示すグラフ
【図16】身体の疲労感を示すグラフ
【図17】感覚の鋭さを示すグラフ
【図18】呼吸の長さを示すグラフ
【図19】マッサージ施術前に皮膚の表面温度を測定し
たサーモグラフ
【図20】全身マッサージ後に皮膚の表面温度を測定し
たサーモグラフ
【図21】同調手技後に皮膚の表面温度を測定したサー
モグラフ
【図22】拡散手技後に皮膚の表面温度を測定したサー
モグラフ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 互 恵子 東京都品川区西五反田3−9−1 株式会 社資生堂ビューティーサイエンス研究所内 (72)発明者 平尾 直靖 東京都品川区西五反田3−9−1 株式会 社資生堂ビューティーサイエンス研究所内 Fターム(参考) 4C074 AA03 AA04 AA05 BB01 CC11 CC17 DD06 HH02 4C100 BB01 DA01 DA02 DA05 DA06 DA08 DA09 DA10 DA11 EA10 EA12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】施術者が被施術者の頭、顔を含めた全身に
    対して被施術者の呼吸リズムに同調させた圧刺激及び触
    覚への刺激を行い、次いで被施術者の呼吸リズムを施術
    者の呼吸リズムに同調させながら、被施術者の腹部に手
    を当てて施術者の体温による温刺激を行って被施術者の
    腹部に温感を与えた後、腹部から手先、足先へ向けて圧
    刺激を行って腹部において高まった温感を手先、足先に
    拡散させることによりリラクセーション効果を得るよう
    にしたことを特徴とするマッサージ美容方法。
  2. 【請求項2】被施術者の呼吸リズムに同調させた圧刺激
    は、被施術者が息を吐く際に行うことを特徴とする請求
    項1記載のマッサージ美容方法。
  3. 【請求項3】施術者が行う圧刺激は、指圧や手のひらに
    よる圧刺激であることを特徴とする請求項1記載のマッ
    サージ美容方法。
  4. 【請求項4】施術者が行う触覚への刺激は、優しく触れ
    る、髪をすく、手を当てるといった弱く繊細な手技であ
    ることを特徴とする請求項1記載のマッサージ美容方
    法。
JP2000321512A 2000-10-20 2000-10-20 心身にリラクセーション効果をもたらすマッサージ美容方法 Withdrawn JP2002126024A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000321512A JP2002126024A (ja) 2000-10-20 2000-10-20 心身にリラクセーション効果をもたらすマッサージ美容方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000321512A JP2002126024A (ja) 2000-10-20 2000-10-20 心身にリラクセーション効果をもたらすマッサージ美容方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002126024A true JP2002126024A (ja) 2002-05-08

Family

ID=18799627

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000321512A Withdrawn JP2002126024A (ja) 2000-10-20 2000-10-20 心身にリラクセーション効果をもたらすマッサージ美容方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002126024A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007034652A1 (ja) * 2005-09-21 2007-03-29 Naoya Hasegawa あん摩マッサージ指圧の術法の表記方法
JP2007209446A (ja) * 2006-02-08 2007-08-23 Toyota Motor Corp 車両用温熱刺激装置
JP2016073485A (ja) * 2014-10-07 2016-05-12 ファミリーイナダ株式会社 椅子型マッサージ機

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007034652A1 (ja) * 2005-09-21 2007-03-29 Naoya Hasegawa あん摩マッサージ指圧の術法の表記方法
JP2007209446A (ja) * 2006-02-08 2007-08-23 Toyota Motor Corp 車両用温熱刺激装置
JP2016073485A (ja) * 2014-10-07 2016-05-12 ファミリーイナダ株式会社 椅子型マッサージ機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Gach Acupressure's potent points: A guide to self-care for common ailments
Mackey Massage therapy and reflexology awareness
US5840048A (en) Skin brush massage method
CN106137696A (zh) 一种具有多种中医推拿手法的肢端推拿系统及推拿手法
JPH11188074A (ja) 口内刺激具
JP2002126024A (ja) 心身にリラクセーション効果をもたらすマッサージ美容方法
JP5612095B2 (ja) ネックケアキット
RU2174829C1 (ru) Способ омоложения лица и шеи
RU2705237C1 (ru) Способ нейро-мышечной релаксации лицевых мышц
RU2245704C2 (ru) Способ улучшения состояния кожи лица и шеи человека в косметологии методом "объемной релаксации"
Cerney Acupuncture without Needles: Do-It-Yourself Acupressure--The Simple, At-Home Treatment for Lasting Relief from Pain
KR20120003485U (ko) 손가락 지압 마사지 기기
CN209075438U (zh) 鼓形按摩捶
RU2089154C1 (ru) Способ воздействия на организм
RU2743448C1 (ru) Способ омоложения лица и частей тела
RU2802146C1 (ru) Структурно-восстановительная техника массажа лица Чинарихиной А.В.
RU96122790A (ru) Способ воздействия на организм
RU2771761C1 (ru) Способ реабилитации детей с невритом лицевого нерва
Ostrom Massage and the original Swedish movements
TWI572350B (zh) 手部穴位自動按摩器
JP6677836B1 (ja) Ems装置
TW201703751A (zh) 雲端網絡機器人系統
RU2108771C1 (ru) Способ лечения больных облитерирующим эндартериитом
CN113350168A (zh) 一种基于中医穴位的理疗按摩方法
Shen Massage for Pain Relief: A Step-by-step Guide

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080108