JP2002122403A - ゲージ検査機 - Google Patents

ゲージ検査機

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JP2002122403A JP2000316319A JP2000316319A JP2002122403A JP 2002122403 A JP2002122403 A JP 2002122403A JP 2000316319 A JP2000316319 A JP 2000316319A JP 2000316319 A JP2000316319 A JP 2000316319A JP 2002122403 A JP2002122403 A JP 2002122403A
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玉武 張
Masayoshi Yamagata
正意 山縣
Yoichi Toida
洋一 戸井田
Shiro Igasaki
史朗 伊賀崎
Eiichi Tsunoda
栄一 角田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定シーケンスを中断することなく、オペレ
ータの操作ミスをリカバリーできるようにする。 【解決手段】 リトライ、キャンセル、又は再測定が指
示された時に、ゲージのヒステリシスを回避可能な位置
まで、測定スピンドル22を一旦後退させ、次いで、現
在の測定目標位置、最後の測定点の測定目標位置、又は
再測定が指示された測定点の測定目標位置の手前まで、
測定スピンドル22を自動的に前進させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、検査対象の測定子
に当接される測定スピンドルを所定位置に変位させたと
きの検査対象の表示値により、検査対象の指示精度を検
査するためのゲージ検査機に係り、特に、ダイヤルゲー
ジ、てこ式ダイヤルゲージ、指針測微器等のアナログ式
インジケータやデジタル式インジケータ等の各種インジ
ケータの検査に用いるのに好適な、操作性に優れたゲー
ジ検査機に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各企業におけるダイヤルゲージ等
の使用数は、ますます増加する傾向にある。これは、ダ
イヤルゲージ等を汎用的な比較測定器として使用する従
来の方法に加え、ダイヤルゲージ等を専用測定治具等に
取り付け、ワークの合否を連続して測定する目的で使用
される例が増加しているためである。
【0003】ところで、ダイヤルゲージ等の管理につい
ては、JISあるいはJMAS(日本精密測定機器工業
会規格)によって検査方法が規格化されている。このた
め、従来のダイヤルゲージ等の検査装置では、JISあ
るいはJMAS規格による検査方法を予めプログラム化
しておき、このプログラムに従ってダイヤルゲージ等の
検査を行えるようにした検査機が開発されている(例え
ば特開昭63−91508)。
【0004】このような検査機を用いてダイヤルゲージ
等の検査を行う際には、それぞれの測定位置に測定スピ
ンドルを駆動して、ゲージの読みと検査機の読みを入力
し、そして、それぞれの測定位置の「ゲージの読み−検
査機の読み」を対応の測定位置の指示精度としていた。
【0005】しかしながら、従来は、例えばマイクロメ
ータヘッドを手で動かすことにより測定スピンドルを変
位させていたため、操作に手間がかかり、特に、測定位
置間の移動に時間がかかるという問題点を有していた。
【0006】このような問題点を解決するべく、測定ス
ピンドルをモータにより駆動する半自動式検査機とし
て、パソコンにより測定目標位置の手前に自動位置決め
することも考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ダイヤ
ルゲージの指示精度や繰り返し精度を検査する時には、
検査規格に従って、ゲージのヒステリシスが測定結果に
含まれないように、測定スピンドルを駆動する必要があ
る。
【0008】そのためには、測定スピンドルを、決めら
れた方向(測定方向と称する)にしか駆動しないように
すればよいが、オペレータがゲージの針を測定目標位置
の目盛に合わせる際に、操作ミスによってゲージの針が
測定目標位置の目盛をオーバーしてしまう場合がある。
このような場合は、測定スピンドルを、ゲージのヒステ
リシスの値より大きな距離で後退してから、当該位置の
測定を再実行する必要があるが、パソコンによる自動位
置決めが利用できず、検査時間の増加やオペレータの疲
労を招くという問題点を有していた。
【0009】又、半自動式検査機の場合、オペレータの
操作ミス(目盛合わせの操作ミス)が避けられず、測定
済みの測定点に対する再測定が必要である。又、測定結
果が悪かった場合、測定ミスか、ゲージの精度によるも
のかを区別できない場合があるため、確認の意味で、測
定済みの測定点に対する再測定が必要となる。
【0010】しかしながら、測定済みの測定データに測
定ミスがあったことに気が付くのが遅れた場合、多数の
測定済みデータを全て無効にして、始めから全データを
再測定する必要があり、やはり検査時間の増加やオペレ
ータの疲労を招くという問題点を有していた。
【0011】本発明は、前記従来の問題点を解消するべ
くなされたもので、現在の測定のやり直しを容易に行え
るようにすることを第1の課題とする。
【0012】本発明は、又、最後の測定結果の再測定を
容易に行えるようにすることを第2の課題とする。
【0013】本発明は、又、多数の測定済みデータ中の
任意の一点の測定結果の再測定を容易に行えるようにす
ることを第3の課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、検査対象の測
定子に当接される測定スピンドルを所定位置に変位させ
た時の検査対象の表示値により、ゲージの指示精度を検
出するためのゲージ検査機において、現在の測定のやり
直しを指示するためのリトライ指示手段と、リトライが
指示された時に、ゲージのヒステリシスを回避可能な位
置まで、測定スピンドルを一旦後退させ、次いで、現在
の測定目標位置の手前まで、測定スピンドルを前進させ
る自動位置決め手段とを備えることにより、前記第1の
課題を解決したものである。
【0015】本発明は、又、同様のゲージ検査機におい
て、最後の測定結果の削除を指示するためのキャンセル
指示手段と、キャンセルが指示された時に、ゲージのヒ
ステリシスを回避可能な位置まで、測定スピンドルを一
旦後退させ、次いで、最後の測定点の測定目標位置の手
前まで、測定スピンドルを前進させる自動位置決め手段
とを備えることにより、前記第2の課題を解決したもの
である。
【0016】本発明は、又、同様のゲージ検査機におい
て、測定済みの測定結果の再測定を指示するための再測
定指示手段と、再測定が指示された時に、ゲージのヒス
テリシスを回避可能な位置まで、測定スピンドルを一旦
後退させ、次いで、再測定が指示された測定点の測定目
標位置の手前まで、測定スピンドルを前進させる自動位
置決め手段とを備えることにより、前記第3の課題を解
決したものである。
【0017】又、前記後退距離及び前進距離を指定可能
としたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0019】本発明が適用されたダイヤルゲージ検査機
は、図1に示す如く、大別して、検査機本体10と、操
作ボックス50と、データ処理装置60から構成され
る。
【0020】前記検査機本体10は、検査対象であるデ
ジタル表示のダイヤルゲージ8を固定する保持具12が
上面に取り付けられた筐体14を有する。
【0021】前記筐体14内には、モータ16と、該モ
ータ16によりタイミングベルト18を介して回転駆動
され、軸方向に移動自在なボールねじ20と、該ボール
ねじ20の上端部に設けられた測定スピンドル22と、
前記ボールねじ20の中程に取り付けられた中間部材2
4と、該中間部材24の移動範囲に対向して設けられた
高さ検出用のスケール26と、前記モータ16等からの
複数の信号線が集められた中継基板32とを備えてい
る。
【0022】前記ボールねじ20は、その下端部に取り
付けられたナット34と螺合し、該ナット34に対して
回転且つ軸方向移動自在に軸支されている。前記ナット
34の外側はホイールに形成されており、このホイール
と、前記モータ16の出力軸に取り付けられたホイール
36との間にかけ渡された前記タイミングベルト18を
介して、モータ16の回転動力が伝達されると、ボール
ねじ20は回り止めされており、モータ16の回転量に
応じた距離だけ軸方向(高さ方向)に移動する。
【0023】前記中間部材24のスケール26と対向す
る面には、例えば発光ダイオード等の光源及びフォトセ
ル等の受光素子(図示省略)が取り付けられており、ス
ケール26からの反射光を検出するようにされている。
受光素子からの検出信号は、プリアンプ(図示省略)で
波形整形された後、中継基板32を介して外部に出力さ
れ、測定スピンドル22の位置(高さ)を特定するため
に使用される。
【0024】前記モータ16には、タコジェネレータ
(TG)38が軸支されており、該タコジェネレータ3
8からの速度信号は、中継基板32を介して外部に出力
され、モータ16の回転速度を検出するために使用され
る。
【0025】このような構成を有する検査機本体10で
は、中継基板32を介してモータ16に駆動信号が与え
られると、モータ16が回転し、その駆動力はタイミン
グベルト18を介してナット34に伝達され、ボールね
じ20が軸方向に移動を開始する。測定スピンドル22
が指示された位置(測定の開始位置)に到達すると、測
定スピンドル22の移動は停止し、ダイヤルゲージ8の
検査開始状態となる。このときの測定スピンドル22の
初期位置は、中間部材24に取り付けられた受光素子か
らの出力信号に基づいて特定される。
【0026】そして、所定の検査手順に従って、測定ス
ピンドル22を所定量移動させ、ゲージ先端8aを押圧
移動させることにより、ダイヤルゲージ8の検査が行わ
れる。
【0027】前記操作ボックス50は、使用者によって
操作されるものであり、前記中継基板32に接続されて
いる。この操作ボックス50の前面には、測定値を取り
込むためのデータ入力ボタン51、現在の測定をやり直
すためのリトライボタン52、直前の測定値を取り消す
ためのキャンセルボタン53、測定スピンドル22を駆
動するモータ16を緊急停止するためのモータ停止ボタ
ン54、及び、測定スピンドル22の上下を操作するた
めのジョグシャトル56が設けられている。更に、必要
に応じて、前記データ入力ボタン51と同じ働きを持つ
フットスイッチ58も、前記中継基板32に接続可能と
されている。
【0028】前記ジョグシャトル56の内側のジョグダ
イヤル56Aは、測定スピンドル22の位置を微調整す
る際に、その変位量を制御するためのもので、例えばロ
ータリエンコーダ等のパルス発生器が接続されており、
該パルス発生器により発生されたパルスの量に比例する
移動量で、前記測定スピンドル22を1:1で駆動す
る。ここで、1パルス当りの移動量を規定するパルスレ
ートは、ゲージの目量に応じて、後出パソコン本体62
から設定可能とされている。
【0029】前記ジョグシャトル56の外側のシャトル
リング56Bは、測定スピンドル22の位置を粗調整す
る際に、その駆動方向及び駆動速度を制御するためのも
ので、スプリング(図示省略)で自動復帰可能とされた
中間位置を中心に、例えば±80°程度回転可能とされ
ており、その回転角を検出するエンコーダやポテンショ
メータが接続されている。このシャトルリング56Bの
回転角に比例する速度で、測定スピンドル22が駆動さ
れる。速度のレートは、ゲージの目量に応じて設定可能
とされている。
【0030】前記ジョグシャトル56による制御モード
は、前記パソコン本体62により、次の高速モードと低
速モードに切替え可能とされている。
【0031】前記高速モードは、ゲージの目量に依存し
ない制御モードで、ジョグダイヤル56Aのパルスレー
トが、例えば、1/4回転当りの測定スピンドル22の
移動量が比較的粗いゲージの目量(例えば10μm)と
され、前記シャトルリング56Bの速度レートが、最大
の回転角のとき、検査機の最大速度(例えば4mm/
秒)となるようにされる。
【0032】又、前記低速モードは、ゲージの目量に依
存する制御モードで、前記ジョグダイヤル56Aのパル
スレートは、例えば1/4回転当りの測定スピンドル2
2の移動量が、測定中のゲージの目量とされ、前記シャ
トルリング56Bの速度レートが、最大の回転角のと
き、ゲージの針が1回転する距離/秒となるようにされ
る。
【0033】更に、測定の基点合わせを含む検査の段取
り時には、前記高速モードと低速モードが自由に切替え
可能とされ、迅速な段取りが可能とされる。
【0034】一方、測定中(目盛合わせ時)には、前記
ジョクダイヤル56Aが低速モードに固定されると共
に、測定の方向と逆の方向への移動指示は無効とされ
る。従って、誤操作により測定スピンドルを測定中に逆
方向に移動してしまうことがなく、ヒステリシス等の影
響により、測定をやり直すことが防止される。又、測定
位置近傍までの高速移動用のシャトルリング56Bの操
作は無効とされる。
【0035】前記データ処理装置60は、例えば汎用の
パーソナルコンピュータシステムから構成されており、
パソコン本体62及びデスプレイ装置64を有する。該
データ処理装置60のパソコン本体62内の例えばPC
Iバスには、前記検査機本体10に接続される制御部7
0が基板として装着されている。図1においては、制御
部70を分かり易くするために、パソコン本体62から
取り出した状態を示している。
【0036】前記制御部70は、図2に詳細に示す如
く、パソコン本体62のPCIバスに接続されるPCI
ブリッジ72と、該PCIブリッジ72に接続され、検
査機本体10の制御を行うCPU74と、制御部70内
のバス76に接続されるカウンタ78、モータコントロ
ーラ80、ジョグカウンタ84、操作ボックスインター
フェイス(I/F)86、フットスイッチI/F88、
ダイヤルゲージの測定値を入力するためのダイヤルゲー
ジI/F90等が設けられている。
【0037】前記CPU74は、ROM、RAM等を内
蔵するワンチップマイクロコンピュータから構成され
る。又、前記モータコントローラ80の出力側には、モ
ータドライバ92が接続されている。該モータドライバ
92の出力側は、中継基板32のモータ(MOTOR)
端子を通じてモータ16に接続されている。前記モータ
コントローラ80は、CPU74から送られてくる測定
スピンドル22の位置に応じた指令値に従って、モータ
16を駆動するための速度指令(制御パルス信号)を、
モータドライバ92に出力する。
【0038】前記カウンタ78は、中継基板32のスケ
ール(SCALE)端子を通じて送られてくる、プリア
ンプ(図示省略)で波形整形された受光素子からの出力
信号を受信し、測定スピンドル22の位置を特定するた
めにカウントする。
【0039】前記ジョグカウンタ84は、中継基板32
のジョグ(JOG)端子を通じて操作ボックス50のジ
ョグダイヤル56Aに接続されている。
【0040】前記操作ボックスI/F86は、中継基板
32の操作ボックス(BOX)端子を通じて、操作ボッ
クス50のシャトルリング56B、ボタン51〜54等
に接続されている。又、PCIブリッジ72は、PCI
バスを相互接続する回路である。
【0041】前記のようなダイヤルゲージ検査機を用い
た本発明による測定は、図3に示すような手順に従って
行われる。
【0042】即ち、検査開始後、まずステップ100
で、ジョグシャトル56により、ダイヤルゲージ8の表
示値を見ながら、表示値が測定の基点(最初の測定位
置:通常は零点)となるように測定スピンドル22の位
置を合わせる。具体的には、まず、シャトルリング56
Bで測定スピンドル22の位置を高速移動させた後、ジ
ョグダイヤル56Aで微調整して、ダイヤルゲージ8の
表示値がちょうど測定開始点になるようにする。
【0043】次いでステップ102で、前記データ入力
ボタン51又はフットスイッチ58を押すことによりデ
ータを入力して、測定の基点合わせを完了させる。
【0044】次いでステップ104で、モータ16によ
り測定スピンドル22を高速で駆動して前進させ、次の
測定位置までアプローチ距離分残した手前の位置に自動
位置決めする。この際、手動で次の測定位置丁度まで測
定スピンドル22を低速移動させるためのアプローチ距
離は、パソコン本体62から設定可能である。
【0045】次いでステップ106で、ジョグシャトル
56を用いて測定スピンドル22を手動で駆動すること
により、ダイヤルゲージ8の針が、ちょうど次の測定位
置になるように手動位置合せ(目盛合せ)を行う。
【0046】ここで、例えばジョグダイヤル56Aを回
し過ぎて測定位置をオーバーしてしまい、現在の測定を
やり直す必要が生じて、前記リトライボタン52が押さ
れた時には、ステップ108からステップ110に進
み、図4に示す如く、ゲージのヒステリシスの影響を排
除可能な後退位置Pbまで測定スピンドル22を一旦後
退させた後、再びアプローチ位置Pa迄、モータで前進
させ、当該測定位置における手動によるアプローチ処理
が行われるようにされる。
【0047】具体的には、図5にリトライ処理の手順を
示す如く、まずステップ200で後退位置を計算する。
具体的には、行きの測定時には、次式に示す如く、測定
目標位置Ptからアプローチ距離La及び後退距離Lb
を引いたものを後退位置Pbとする。
【0048】Pb=Pt−La−Lb …(1)
【0049】又、戻りの測定時には、次式に示す如く、
測定目標位置Ptにアプローチ距離Laと後退距離Lb
を加えたものを後退位置Pbとする。
【0050】Pb=Pt+La+Lb …(2)
【0051】ここで、アプローチ距離La及び後退位置
Pbは、例えばパソコン本体62から指定可能である。
又、指定を実際の長さ単位でなく、ゲージの目盛単位で
行えるようにすれば、各種の目盛仕様のゲージに同じ値
が利用できる。
【0052】次いでステップ202に進み、後退動作を
実行して、後退位置Pbへの自動位置決めを行う。
【0053】次いでステップ204に進み、モータによ
り前進させる目標となるアプローチ位置Paを計算す
る。具体的には、行きの測定時には、次式に示す如く、
測定目標位置Ptからアプローチ距離Laを引いたもの
をアプローチ位置Paとする。
【0054】Pa=Pt−La …(3)
【0055】又、戻りの測定時には、次式に示す如く、
測定目標位置Ptにアプローチ距離Laを加えたものを
アプローチ位置Paとする。
【0056】Pa=Pt+La …(4)
【0057】次いでステップ206で、アプローチ位置
Pa迄のモータによる前進動作を実行し、アプローチ位
置への自動位置決めを行って、リトライ処理を終了す
る。
【0058】必要に応じて行われるリトライを含む手動
位置合せ終了後、ステップ120で、前記データ入力ボ
タン51又はフットスイッチ58を押すことにより、デ
ータを取り込む。
【0059】又、データ取り込み後にデータ誤入力に気
付いて前記キャンセルボタン53が押された時には、ス
テップ122からステップ124に進み、図6に示す如
く、最後の測定結果を削除し、削除された測定点に対応
する測定目標位置が再測定されるようにする。
【0060】具体的には、図7に示す如く、まずステッ
プ300で最後の測定結果を削除する。
【0061】次いでステップ302に進み、削除された
測定点に対応する測定目標位置をPtとして、前記リト
ライ処理を行う。
【0062】更に、測定中に、測定済みの何点か前の任
意の測定データがおかしいことにオペレータが気付い
て、例えばパソコン本体62を介して、オペレータから
再測定の指示があった場合には、ステップ132からス
テップ134に進み、図8に示す如く、再測定の処理を
行った後、現在の測定を再開するようにする。
【0063】具体的には、図9に示す如く、まずステッ
プ400で、再測定点の目標位置をPtとして、リトラ
イ処理を行う。
【0064】次いで、ステップ402に進み、ジョグシ
ャトル56を用いて、手動でゲージの針の目盛合わせを
行う。このときに、リトライボタンが押されたら、前記
リトライ処理が自動的に行われ、その後、再測定処理を
続行する。
【0065】ステップ402における手動位置合わせ終
了後、ステップ404で前記データ入力ボタン51又は
フットスイッチ58を押すことにより、データを取り込
む。
【0066】次いでステップ406に進み、測定データ
を置換する。次いでステップ408に進み、再測定のた
めの測定中断前の位置に戻して、再測定処理を終了す
る。
【0067】ステップ120終了後、ステップ130に
進み、全測定位置に対する測定が終了するまで、上記操
作を繰り返す。
【0068】測定結果の一例を図10に示す。図10に
示す如く、例えばゲージの読みと検査機の読みの誤差が
許容範囲を越えている等、再測定が必要と思われる点が
存在する場合には、例えばオペレータがパソコン本体か
ら再測定すべき点を入力することによって、ステップ1
40からステップ142に進み、再測定を実行する。な
お、この場合は、図9のステップ408は実行しない。
【0069】このようにして、再測定を行うことによ
り、例えば図11に示す如く、良好な測定結果を得るこ
とができる場合がある。
【0070】なお、再測定点の選択は、オペレータが測
定結果を見て判断する他、例えば検査機の読みに対する
ゲージの読みの誤差が許容範囲を越えた時に、警報を与
えて、オペレータに再測定を促したり、あるいは、誤差
が許容範囲を越えた測定点を測定目標位置とする手動位
置合わせの直前の状態まで測定スピンドルを自動的に駆
動して、待機状態とすることもできる。
【0071】このようにして、リトライボタンやキャン
セルボタンを押すだけで、現在の測定のやり直しを行う
直前の位置あるいは最後の測定を再度行う直前の位置ま
で測定スピンドルを自動的に駆動することによって、オ
ペレータの操作ミスを容易にリカバリーすることができ
る。
【0072】なお、前記実施形態においては、本発明
が、ダイヤルゲージ検査機に適用されていたが、本発明
の適用対象はこれに限定されず、ダイヤルゲージ以外の
インジケータ等の検査にも同様に適用できることは明ら
かである。
【0073】
【発明の効果】本発明によれば、オペレータの操作ミス
を迅速にリカバリーすることができる。従って、検査時
間を短縮し、オペレータの疲労を軽減し、測定ミスを低
減することが可能となる等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用対象の一例であるダイヤルゲージ
検査機の全体構成を示す図
【図2】同じく制御部の詳細構成を示すブロック図
【図3】本発明に係る実施形態の全体の処理手順を示す
流れ図
【図4】同じくリトライ処理の様子を示すタイムチャー
【図5】前記リトライ処理の手順を示す流れ図
【図6】キャンセル処理の様子を示すタイムチャート
【図7】前記キャンセル処理の手順を示す流れ図
【図8】再測定の様子を示すタイムチャート
【図9】再測定処理の手順を示す流れ図
【図10】再測定が必要な測定点を含む測定結果の例を
示す線図
【図11】再測定後の測定結果の例を示す線図
【符号の説明】
8…ダイヤルゲージ 10…検査機本体 16…モータ 20…ボールねじ 22…測定スピンドル 24…中間部材 26…スケール 50…操作ボックス 51…データ入力ボタン 52…リトライボタン 53…キャンセルボタン 56…ジョグシャトル 56A…ジョグダイヤル 56B…シャトルリング 58…フットスイッチ 60…データ処理装置 70…制御部
フロントページの続き (72)発明者 戸井田 洋一 神奈川県川崎市高津区坂戸1丁目20番1号 株式会社ミツトヨ内 (72)発明者 伊賀崎 史朗 神奈川県川崎市高津区坂戸1丁目20番1号 株式会社ミツトヨ内 (72)発明者 角田 栄一 神奈川県川崎市高津区坂戸1丁目20番1号 株式会社ミツトヨ内 Fターム(参考) 2F061 AA16 DD22 DD23 FF04 FF34 FF56 FF64 FF72 FF81 GG04 GG10 GG11 HH02 HH73 JJ67 JJ71 JJ84 JJ89 LL22 SS12 SS13 SS14 SS18 SS28 SS43 VV03 VV22 VV25 VV51 VV72

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検査対象の測定子に当接される測定スピン
    ドルを所定位置に変位させた時の検査対象の表示値によ
    り、ゲージの指示精度を検出するためのゲージ検査機に
    おいて、 現在の測定のやり直しを指示するためのリトライ指示手
    段と、 リトライが指示された時に、ゲージのヒステリシスを回
    避可能な位置まで、測定スピンドルを一旦後退させ、次
    いで、現在の測定目標位置の手前まで、測定スピンドル
    を前進させる自動位置決め手段と、 を備えたことを特徴とするゲージ検査機。
  2. 【請求項2】検査対象の測定子に当接される測定スピン
    ドルを所定位置に変位させた時の検査対象の表示値によ
    り、ゲージの指示精度を検出するためのゲージ検査機に
    おいて、 最後の測定結果の削除を指示するためのキャンセル指示
    手段と、 キャンセルが指示された時に、ゲージのヒステリシスを
    回避可能な位置まで、測定スピンドルを一旦後退させ、
    次いで、最後の測定点の測定目標位置の手前まで、測定
    スピンドルを前進させる自動位置決め手段と、 を備えたことを特徴とするゲージ検査機。
  3. 【請求項3】検査対象の測定子に当接される測定スピン
    ドルを所定位置に変位させた時の検査対象の表示値によ
    り、ゲージの指示精度を検出するためのゲージ検査機に
    おいて、 測定済みの測定結果の再測定を指示するための再測定指
    示手段と、 再測定が指示された時に、ゲージのヒステリシスを回避
    可能な位置まで、測定スピンドルを一旦後退させ、次い
    で、再測定が指示された測定点の測定目標位置の手前ま
    で、測定スピンドルを前進させる自動位置決め手段と、 を備えたことを特徴とするゲージ検査機。
  4. 【請求項4】前記自動位置決め手段による後退距離及び
    前進距離が指定可能とされていることを特徴とする請求
    項1乃至3のいずれかに記載のゲージ検査機。
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