JP2002122035A - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置

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JP2002122035A
JP2002122035A JP2000316710A JP2000316710A JP2002122035A JP 2002122035 A JP2002122035 A JP 2002122035A JP 2000316710 A JP2000316710 A JP 2000316710A JP 2000316710 A JP2000316710 A JP 2000316710A JP 2002122035 A JP2002122035 A JP 2002122035A
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Takuji Matsubara
卓司 松原
衛 ▲吉▼岡
Mamoru Yoshioka
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Toyota Motor Corp
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 蒸発燃料パージ操作実行中に正確に学習補正
係数を算出する。 【解決手段】 内燃機関1の排気通路21a、21bに
排気の空燃比を検出する排気空燃比センサ29a、29
bを配置するとともに、パージ装置40から吸気通路1
0に供給される燃料ベーパー濃度を検出する吸気酸素濃
度センサ31を配置する。ECU30は、機関運転中に
吸気酸素濃度センサ出力と、予め記憶したパージ非実行
時の吸気酸素濃度センサ出力との比であるセンサ出力比
αを算出するとともに、排気空燃比センサで検出した実
際の排気空燃比RAと目標空燃比RTとを用いて、仮の
学習補正係数efkgをefkg=RA/RTとして算
出する。更にECUは、αとefkgとを用いて、真の
学習補正係数EFKGを、EEFKG=efkg×(1
−(1−α)×(1−(efkg×α/(1−(1−
α)×efkg))として算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の空燃比制
御装置に関し、詳細には吸気通路への蒸発燃料パージ実
行中にも正確に空燃比制御の誤差を補正することが可能
な空燃比制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】機関の排気通路に排気空燃比を検出する
空燃比センサを配置し、検出した排気空燃比が予め定め
た目標空燃比になるように機関に供給する燃料量をフィ
ードバック制御する内燃機関の空燃比制御装置が知られ
ている。このような空燃比制御装置では、例えば機関吸
入空気量に関連するパラメータを計測し、これらのパラ
メータを用いて予め記憶した関係に基いて排気空燃比が
目標空燃比に一致するように、機関への基本燃料供給量
(基本燃料噴射量)を算出するとともに、更に排気空燃
比センサで検出した排気空燃比が上記目標空燃比に一致
するように基本燃料供給量を補正した量の燃料を実際に
機関に供給する。
【0003】空燃比センサで検出した実際の排気空燃比
に基いて、基本燃料噴射量をフィードバック補正してい
るのは以下の理由による。すなわち、機関吸入空気量に
関連するパラメータに基いて基本燃料供給量を算出した
場合、算出された基本燃料供給量には機関吸入空気量に
関連するパラメータを検出するセンサ(例えば、エアフ
ローメータ、吸入空気量圧力センサ等)の検出誤差が含
まれる。また、燃料噴射弁の実際の燃料噴射量は製品毎
のばらつきや経年変化などにより設定した燃料噴射量か
らの誤差が生じる。このため、実際に検出した排気空燃
比に基いて燃料噴射量を補正することにより、センサの
計測誤差や燃料噴射弁の噴射量誤差を補正して、正確な
空燃比制御を行うことが可能となる。
【0004】このように、排気空燃比センサに基くフィ
ードバック制御実行中には、空燃比制御系の誤差にかか
わらず、常に機関空燃比が正確に目標空燃比に制御され
るようになるため、センサや燃料噴射弁にばらつきや経
年変化による誤差が生じていても問題はない。ところ
が、機関運転条件によっては排気空燃比センサに基く空
燃比フィードバック制御を行うことができない場合があ
る。このような場合には、原則として機関燃料噴射量は
基本燃料噴射量に設定されるため、上記センサ計測誤差
や燃料噴射弁の噴射量誤差が直接機関空燃比に影響する
問題がある。また、空燃比センサによる燃料噴射量のフ
ィードバック制御はハンチング防止のために制御ゲイン
をあまり大きく設定することはできないため、空燃比セ
ンサ出力に基く補正の範囲が大きくなると空燃比が目標
空燃比に収束するまでの時間が長くなり制御の応答性が
悪化する問題がある。
【0005】一方、センサ計測誤差や燃料噴射弁の噴射
量誤差などは、経年変化などにより変化するものの、急
激には変化しない。このため、機関運転中に定期的にセ
ンサ計測誤差や燃料噴射量誤差等を学習し、これらの誤
差を打ち消すように基本燃料噴射量を補正する学習補正
が行われている。このような学習補正を行うことによ
り、空燃比センサ出力に基くフィードバック制御の補正
範囲はセンサ計測誤差等を除いた比較的狭い範囲になる
ため、空燃比制御の応答性が向上する。また、空燃比セ
ンサによるフィードバック制御を行わない場合にも、基
本燃料噴射量を学習補正により補正することにより、正
確に機関空燃比を目標空燃比に維持することが可能とな
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】センサ計測誤差や燃料
噴射弁の噴射量誤差の学習は、例えば空燃比フィードバ
ック制御を実施していない状態で、すなわち燃料噴射量
が吸入空気量に応じた基本燃料噴射量に設定されている
運転状態で排気空燃比センサで検出した排気空燃比と目
標空燃比とを比較することにより行われる。例えば、機
関の目標空燃比がRTであったときに、機関のフィード
バック制御を実施していない状態(すなわち、機関の燃
料噴射量が基本燃料噴射量に設定されている状態)での
運転中に排気空燃比センサで検出した実際の排気空燃比
がRAであったとする。本来基本燃料噴射量は機関吸入
空気量に応じて機関空燃比が目標空燃比RTになるよう
に設定されているのであるから、目標空燃比RTと実際
の空燃比RAとの相違は、センサ計測誤差や燃料噴射弁
の噴射量誤差を表すことになる。そこで、例えば、RA
とRTとの比を誤差の学習値EFKGとおけば(EFK
G=RA/RT)、基本燃料噴射量に学習値EFKGを
乗じる補正を行うことにより、誤差にかかわらず目標空
燃比を得ることができる。従って、排気空燃比センサ出
力に基く空燃比フィードバック制御を正確に行うために
は、定期的に(例えば機関始動毎に)学習値EFKGを
求める必要がある。
【0007】ところが、機関吸気通路に蒸発燃料をパー
ジする蒸発燃料パージ装置を有する機関では、蒸発燃料
のパージが実施されていると学習値EFKGを正確に求
めることができない問題がある。すなわち、蒸発燃料の
パージが実施されると、機関には燃料噴射により供給さ
れる燃料の他に、吸気とともに燃料ベーパーが流入する
ことになる。このため、機関の燃料噴射量が基本燃料噴
射に設定されていても、実際にはベーパー量に相当する
過剰な燃料が供給されていることになり、実際に計測し
た空燃比RAと目標空燃比RTとの相違にはセンサ誤差
等のみならず燃料ベーパーの影響が含まれてしまうため
である。
【0008】このため、従来、学習値を正確に算出する
ためには、機関始動後学習値EFKGの算出が完了する
までは蒸発燃料のパージを開始することができない問題
があった。上記のような、パージにより供給された燃料
ベーパの機関空燃比に対する影響を防止するために、例
えば、特開平11−2153号公報に記載された空燃比
制御装置では、機関吸気通路に酸素濃度センサを設け、
このセンサの出力に基いて吸入空気中の燃料ベーパー濃
度を算出し、ベーパー濃度に応じた量だけ機関の燃料噴
射量を減量補正するようにしている。しかし、この場合
にも、機関の吸入空気量が変動すると機関に供給される
燃料ベーパー量も吸入空気量に応じて変化するため、機
関吸入空気量が正確検出できないと、機関供給される燃
料ベーパー量が正確に算出できないため、やはり蒸発燃
料パージ実施中には正確に学習値EFKGを算出するこ
とができない問題がある。
【0009】本発明は上記問題に鑑み、センサー誤差等
の補正のための学習値をパージの有無にかかわらず正確
に算出することが可能な手段を備えた内燃機関の空燃比
制御装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、機関排気通路に配置された、排気空燃比を検出
する空燃比センサと、機関吸入空気量に関連する機関運
転パラメータを検出する吸入空気量検出手段と、燃料タ
ンク内の蒸発燃料を機関吸気通路に供給する蒸発燃料パ
ージ装置と、機関吸入空気中の前記蒸発燃料濃度を検出
するベーパー検出手段とを備え、前記吸入空気量検出手
段により検出された機関運転パラメータに基いて機関吸
入空気量を推定し、推定した機関吸入空気量に基いて機
関の基本燃料供給量を設定するとともに、前記ベーパー
検出手段により検出された前記蒸発燃料濃度に基いて、
機関吸気中に含まれる燃料ベーパー量に相当する量だけ
前記基本燃料供給量を減量補正し、更に、前記空燃比セ
ンサの出力に基いて機関運転空燃比が目標値になるよう
に前記減量補正後の基本燃料供給量を補正する空燃比制
御装置であって、更に、前記蒸発燃料パージ装置により
蒸発燃料が供給されているときに、前記空燃比センサ出
力と、目標空燃比とに基いて、空燃比制御実施中の実際
の機関運転空燃比と前記目標空燃比との誤差に対応する
学習補正係数を算出するとともに、更に、前記ベーパー
検出手段により検出された蒸発燃料濃度に基いて、前記
算出した学習補正係数を補正することにより、実際の機
関吸入空気量に応じた真の学習補正係数を算出する学習
補正手段を備えた、内燃機関の空燃比制御装置が提供さ
れる。
【0011】すなわち、請求項1の発明では、機関吸気
中に含まれる燃料ペーパー濃度を検出するベーパー検出
手段が設けられており、吸気中の燃料ベーパー濃度に基
いて吸気中に含まれる燃料ベーパー量が算出される。ま
た、機関の吸入空気量に基いて設定される基本燃料供給
量は、吸気中に含まれる燃料ベーパー量だけ減量補正さ
れる。このため、本発明では機関に燃料噴射などにより
供給される燃料とベーパーとして吸気とともに供給され
る燃料量との合計が常に基本燃料供給量に等しくなるよ
うに調節されるため、蒸発燃料のパージの有無にかかわ
らず機関への燃料供給量が正確に調節される。
【0012】このように、吸気中の燃料ベーパー量を算
出して機関への燃料供給量の補正を行っていれば、本来
蒸発燃料パージ実施中であっても学習補正係数の算出を
正確に行うことができるはずである。ところが、実際に
は、吸気中の燃料ベーパー濃度に基いて機関吸気中の燃
料ベーパー量を正確に算出するためには機関の真の吸入
空気量を正確に検出する必要がある。ところが、実際の
機関吸入空気量検出においてはセンサの計測誤差等があ
るため、真の吸入空気量を正確に検出することはできな
い。このため、算出した機関吸入空気量と真の吸入空気
量との相違を考慮しないと真の学習補正係数(機関吸入
空気量の計測誤差をも補正可能な学習補正係数)を算出
することはできない。
【0013】本発明では、まず空燃比フィードバック制
御を実施していないときの排気空燃比センサ出力と目標
空燃比とから仮の学習補正係数を算出し、算出した仮の
学習補正係数と、ベーパー検出手段で検出した燃料ベー
パー濃度とのみに基いて、真の学習補正係数を算出する
ようにしている。これにより、蒸発燃料のパージを実施
中にも正確に学習補正係数を算出することが可能とな
る。このため、本発明では蒸発燃料のパージを実施した
まま学習補正係数の算出することが可能となるため、学
習補正係数算出完了までパージを停止する必要がなくな
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を用いて本発明の
実施形態について説明する。図1は本発明を自動車用内
燃機関に適用した場合の実施形態の概略構成を示す図で
ある。図1において、1は自動車用内燃機関を示す。本
実施形態では、機関1は#1から#4の4つの気筒を備
えた4気筒ガソリン機関とされ、各気筒には気筒内に直
接燃料を噴射する筒内燃料噴射弁111から114が設
けられている。
【0015】また、本実施形態では#1から#4の気筒
は互いに点火時期が連続しない2つの気筒からなる2つ
の気筒群にグループ分けされている。(例えば、図1の
実施形態では、気筒点火順序は1−3−4−2であり、
#1、#4の気筒と#2、#3の気筒とがそれぞれ気筒
群を構成している。)また、各気筒の排気ポートは気筒
群毎に排気マニホルドに接続され、気筒群毎の排気通路
に接続されている。図1において、21aは#1、#4
気筒からなる気筒群の排気ポートを個別排気通路2aに
接続する排気マニホルド、21bは#2、#3気筒から
なる気筒群の排気ポートを個別排気通路2bに接続する
排気マニホルドである。本実施形態では、個別排気通路
2a、2b上には、公知の三元触媒からなるスタートキ
ャタリスト(以下「SC」と呼ぶ)5aと5bがそれぞ
れ配置されている。また、個別排気通路2a、2bはS
C下流側で共通の排気通路2に合流している。
【0016】図1に29a、29bで示すのは、個別排
気通路2a、2bのスタートキャタリスト5a、5b上
流側に配置された空燃比センサである。空燃比センサ2
9a、29bは、広い空燃比範囲で排気空燃比に対応す
る電圧信号を出力するセンサで、その出力は機関1の空
燃比制御に使用される。図1に10bで示すのは機関各
気筒の吸気ポートを吸気通路10に接続する吸気マニホ
ルド、10aは吸気通路10に設けられたサージタンク
である。
【0017】更に、本実施形態では吸気通路10上には
スロットル弁15が設けられている。本実施形態のスロ
ットル弁15はいわゆる電子制御スロットル弁とされて
おり、ステッパモータ等の適宜な形式のアクチュエータ
15aにより駆動され後述するECU30からの制御信
号に応じた開度をとる。吸気通路10のスロットル弁1
5下流側には、パージ制御弁41を介して公知の蒸発燃
料パージ装置40が接続されている。パージ装置40
は、例えば活性炭などの吸着剤を収納したキャニスタを
備えており、機関1の図示しない燃料タンク中の蒸発燃
料をキャニスタ内の吸着剤に吸着させる。これにより、
燃料タンクから大気への蒸発燃料の放散が防止される。
パージ制御弁41は、例えばステッパモータなどの適宜
な形式のアクチュエータを備え、ECU30の制御信号
に応じた開度をとる。機関運転中にパージ制御弁41が
開弁されると、パージ装置40のキャニスタ内に吸着さ
れた燃料ベーパは、パージ制御弁41から吸気通路10
に流入し、スロットル弁15を通過した機関吸気と混合
して均一な混合気となり機関1の各気筒に吸入される。
【0018】さらに、本実施形態では、吸気通路10の
サージタンク10aには吸気中の酸素濃度を検出する酸
素濃度センサ31が配置されている。酸素濃度センサ3
1は、広い濃度範囲で吸気中の酸素濃度に対応した信号
を出力するものであり、空燃比センサ29a、29bと
同様なタイプのものが使用される。図1に30で示すの
は機関1の電子制御ユニット(ECU)である。ECU
30は、本実施形態ではRAM、ROM、CPUを備え
た公知の構成のマイクロコンピュータとされ、機関1の
点火時期制御や空燃比制御等の基本制御を行なってい
る。また、本実施形態では、ECU30は上記の基本制
御を行う他に、パージ制御弁41の開閉を制御して蒸発
燃料のパージを行う。また、ECU30は、パージ実行
時に吸気酸素濃度センサ31出力に基いて、吸気中の燃
料ベーパー量を算出し、この燃料ベーパー量に基づいて
各気筒の燃料噴射弁111から114の燃料噴射量を補
正する燃料ベーパー補正を行うとともに、燃料噴射弁1
11から114の燃料噴射量誤差や吸気圧センサ35の
計測誤差等を補正するための学習補正係数を算出する学
習補正を行う。
【0019】上記各制御を行うため、ECU30の入力
ポートには、空燃比センサ29a、29bからスタート
キャタリスト5a、5b入口における排気空燃比を表す
信号と、吸気酸素濃度センサ31から吸気中の酸素濃度
を表す信号が、また、機関吸気マニホルドに設けられた
吸気圧センサ33から機関の吸気管圧力に対応する信号
が、それぞれ入力されている。また、ECU30の入力
ポートには、機関クランク軸(図示せず)近傍に配置さ
れたクランク角センサ33から機関クランク軸一定回転
角(例えば15度毎)にクランク回転角度を表す回転角
パルス信号と、機関回転720度毎(例えば#1気筒の
圧縮上死点毎)に基準クランク位置パルス信号とが入力
されている。
【0020】更に、本実施形態では、ECU30の入力
ポートには機関1のアクセルペダル(図示せず)近傍に
配置したアクセル開度センサ37から運転者のアクセル
ペダル踏込み量(アクセル開度)を表す信号が入力され
ている。ECU30は、所定間隔毎に吸気圧センサ33
出力とアクセル開度センサ37出力とをAD変換して吸
気管圧力PMとアクセル開度ACCPとしてECU30
のRAMの所定領域に格納している。また、ECU30
は、一定時間毎にクランク角センサ33から入力する回
転角パルス信号の間隔に基づいて機関回転数NEと、基
準クランク位置パルス信号を入力してからの回転角パル
ス信号の数に基づいてクランク角度(移送)とを算出
し、各種制御に使用する。
【0021】ECU30の出力ポートは、各気筒への燃
料噴射量及び燃料噴射時期を制御するために、図示しな
い燃料噴射回路を介して各気筒の燃料噴射弁111から
114に接続されている他、スロットル弁15のアクチ
ュエータ15bに図示しない駆動回路を介して接続され
スロットル弁15の開度を制御している。また、ECU
30はパージ制御弁41のアクチュエータに図示しない
駆動回路を介して接続されパージ制御弁41開度を制御
して、蒸発燃料のパージを行う。
【0022】次に、機関1の燃料噴射量制御について説
明する。本実施形態では、ECU30は機関1をリッチ
空燃比からリーン空燃比までの広い空燃比範囲で運転す
る。機関1がリーン空燃比で運転される場合には、機関
1の燃料噴射量は、アクセル開度センサ37で検出した
アクセル開度(運転者のアクセルペダル踏み込み量)A
CCP、吸気圧センサ35で検出した吸気圧力PM、及
びクランク角センサ33のパルス信号から算出した機関
回転数NEとに基いて、ACCP、PM、NEの予め定
めた関数として算出される。
【0023】また、機関1がリッチ空燃比または理論空
燃比で運転される場合には、機関燃料噴射量は、吸気圧
力PMと回転数NEとから算出される機関吸入空気量と
機関の目標空燃比とに基いて算出されるとともに、更に
排気空燃比センサ29a、29b出力に基くフィードバ
ック制御により補正される。機関の吸入空気量GAは、
機関の吸気圧力と機関回転数とにより定まり、吸気圧力
PMと機関回転数NEとを計測することにより吸入空気
量GAを算出することができる。また、吸入空気量GA
が定まれば、機関の運転空燃比を目標空燃比に一致させ
るために必要な燃料噴射量(基本燃料噴射量)GFBは、
GFB=GA/RTとして算出することができる。本実
施形態では、機関が理論空燃比以外の空燃比で運転され
る場合の基本燃料噴射量GFBの値は、目標空燃比RT
と吸気圧力PM、機関回転数NEとを用いた数値マップ
の形でECU30のROMに格納されている。
【0024】また、実際の機関燃料噴射量GFは、上記
基本燃料噴射量GFBを用いて以下のように算出され
る。 GF=GFB×EFKG×FAF ……(1) ここで、FAFは排気空燃比センサ29a、29bで検
出された排気空燃比に基いて算出される、機関空燃比を
目標空燃比に正確に一致させるための補正係数であり、
空燃比フィードバック補正係数と称する。空燃比フィー
ドバック補正係数は、例えば、目標空燃比と排気空燃比
センサ29a、29bで検出した排気空燃比との偏差に
基く比例、積分、微分(PID)制御により算出され
る。なお、本実施形態では、空燃比フィードバック補正
係数FAFの算出方法は、公知のいかなる方法をも使用
することが可能であるため、ここではFAFの算出方法
についての詳細な説明は省略する。
【0025】また、EFKGは空燃比制御系統のセンサ
検出誤差や燃料噴射弁111から114の燃料噴射誤差
を補正するための学習補正係数である。吸気圧力センサ
35の計測精度や、燃料噴射弁111から114の燃料
噴射精度は製品毎のばらつき(個体差)や使用時間に応
じた経年変化などによりある程度の誤差を含んでいる。
本実施形態では、これらの比較的安定した誤差を機関運
転中に定期的に学習して学習補正係数EFKGとして算
出しておき、基本燃料噴射量GFBに学習補正係数を乗
じた値を実際の燃料噴射量として設定する。そして、学
習補正後の燃料噴射量の値をフィードバック補正係数F
AFを用いて補正することにより、正確かつ応答性の良
い空燃比制御を行っている。すなわち、排気空燃比セン
サ出力に基くフィードバックのゲインはハンチングを防
止するために比較的低い値に設定される。このため、フ
ィードバック補正係数FAFの変化速度は比較的小さく
なっており、FAFのみで燃料噴射弁の噴射量誤差やセ
ンサ計測誤差まで含めた補正を行うと、空燃比制御の応
答性が悪化する場合がある。
【0026】そこで、本実施形態では、センサ計測誤差
や燃料噴射弁の噴射量誤差などのようにあまり急激には
変化しない誤差を定期的に計測して、これらの誤差を補
正する学習補正係数EFKGを設定しておき、空燃比フ
ィードバック制御による補正では、これらの誤差を含ま
ない外乱などによる比較的小さい範囲の補正を行わせる
ようにしている。
【0027】次に、蒸発燃料パージ実施中の燃料噴射量
補正について説明する。蒸発燃料のパージが実施された
場合には、燃料噴射により機関に供給される燃料に加え
て、パージされた燃料が燃料ベーパーの形で機関に供給
されるようになる。このため、前述の(1)式で算出され
た燃料量GFを機関に供給したのでは燃料ベーパー分だ
け燃料が過剰となり、目標空燃比を維持することができ
なくなる。そこで、本実施形態では、吸気通路に配置し
た吸気酸素濃度センサ31の出力に基いて、燃料ベーパ
ー分だけ燃料噴射量GFを減量補正することにより、蒸
発燃料パージにより空燃比制御が影響を受けることを防
止している。
【0028】本実施形態では、吸気酸素濃度センサ31
の出力に基いて算出するセンサ出力比αに基づいて燃料
ベーパー量の補正を行う。センサ出力比αは、パージを
実行していないときの吸気酸素濃度センサ31出力、す
なわちパージを実行していないときの吸気酸素濃度R0
とパージ実行中の酸素濃度センサ31出力(パージ実行
中の吸気酸素濃度)RPとの比、すなわち、α=RP/
R0として与えられる。
【0029】吸気中に燃料ベーパがあると、吸気中の酸
素はセンサ31上で燃料ベーパと反応して消費される。
このため、センサ31上では燃料ベーパーとの反応に消
費されただけ酸素濃度が低下してセンサ出力はRPとな
る。すなわち、吸気中の酸素のうちR0×(1−α)に
相当する量の酸素が燃料ベーパーとの反応により消費さ
れる。ところが、センサ31上での燃料と酸素との反応
は当量反応であるため、空気過剰率λ=1(理論空燃
比)の混合気の燃焼に相当する。このため、例えば機関
が空気過剰率λで運転されている場合には、実際の気筒
内の燃焼では、吸気中の燃料ベーパーは(1−α)×λ
の量の酸素を消費することになる。すなわち、機関での
燃焼室の空気過剰率λを維持するためには、燃料噴射に
より供給される燃料に割り当てることのできる酸素量は
R0×(1−(1−α)×λ)に低下する。つまり、燃
料ベーパーがある場合に燃焼室内のλを同一に維持する
と、燃料噴射により噴射された燃料の燃焼に使用可能な
酸素量は、吸気中に燃料ベーパーが無い場合の酸素濃度
(R0)に対して(1−(1−α)×λ)倍に低下する
ことになる。
【0030】この場合、燃料噴射により噴射した燃料を
燃焼させるために利用可能な酸素量が(1−(1−α)
×λ)倍に低下するのであるから、吸気中に燃料ペーパ
が存在しても燃焼空燃比を同一に維持するためには、燃
料噴射量も酸素の低下割合と同じだけ低下させる必要が
ある。従って、パージ中の吸気酸素濃度センサ出力比が
αであった場合には、燃料噴射量を(1−(1−α)×
λ)倍に減量すればベーパーのない場合と同一の空燃比
を維持することができる。
【0031】本実施形態では、αとλ(λ=目標空気過
剰率=目標空燃比/理論空燃比)とを用いて算出される
(1−(1−α)×λ)をセンサー修正出力比Aとおき
(A=(1−(1−α)×λ))、前述の(1)式で算
出した燃料噴射量GFにセンサー修正出力比Aを乗じる
ことによりパージ実行時の燃料噴射量を補正している。
【0032】すなわち、本実施形態では、燃料噴射弁か
らの実際の燃料噴射量GFTAは、(1)式で算出した
GFに修正センサ出力比Aを乗じた値として算出され
る。 すなわち、GFTA=GF×A=GFB×A×EFKG×FAF……(2) これにより、蒸発燃料パージ実行時にも燃料噴射量は正
確に目標空燃比を得ることができる値に制御されるよう
になる。
【0033】ところが、上記(2)式のように蒸発燃料
パージ実行時の燃料ベーパー量を補正している場合で
も、学習補正係数EFKG算出時には問題が生じる。本
実施形態では、学習補正係数EFKGは、フィードバッ
ク補正係数FAFの値を1に固定したとき、すなわち排
気空燃比センサ29a、29b出力に基く空燃比フィー
ドバック制御を停止しているときの、実際の排気空燃比
(例えば、空燃比センサ29aと29b出力の算術平
均)RAと目標空燃比RTとの比として表される。
【0034】 すなわち、EFKG=RA/RT ……(3) この場合、吸気圧センサ31の検出誤差や燃料噴射弁1
11から114の燃料噴射誤差が全くない場合には、
(1)式により算出された基本燃料噴射量は正確に機関
空燃比を目標空燃比に一致させる量となるため、(3)
式においてRAと,RTとは一致し、EFKGの値は1
となる。
【0035】一方、例えば吸気圧センサ31の検出誤差
により、吸入空気量GAと真の吸入空気量GACとの間
に相違が生じた場合や、燃料噴射弁の燃料噴射誤差によ
り実際の燃料噴射量GFAと設定した基本燃料噴射量G
FBとの間に相違が生じた場合などには、(3)式にお
いて、実際の空燃比RAはRTに一致せず、EFKG≠
1となる。この場合、実際の吸入空気量はGAC/GA
倍になっているのであるから、目標空燃比を維持するた
めには、燃料噴射量もGAC/GA倍にする必要があ
る。すなわち、吸気圧センサ31の計測誤差を補正する
ためには、基本燃料噴射量GFBの値をGAC/GA倍
にしなければ目標空燃比を維持することはできない。ま
た、同様に燃料噴射弁の燃料噴射誤差を補正するために
は、基本燃料噴射量GFBの値をGFB/GFA倍にす
る必要がある。このため、これらの誤差を補正するため
には、吸気圧センサ31出力と回転数NEとに基いて設
定される基本燃料噴射量の値に(GAC/GA)×(G
FB/GFA)を乗じる必要がある。ここで、RT=G
A/GFB、RA=GAC/GFAであるため、(GA
C/GA)×(GFA/GFB)=RA/RT=EFK
Gとなる。
【0036】すなわち、吸気圧センサ31で検出した吸
気圧PMと機関回転数NEとに基いて算出される基本燃
料噴射量に学習補正係数EFKGを乗じることにより吸
気圧センサ31の検出誤差と燃料噴射弁の噴射量誤差と
の両方が補正されることになるため、(3)式により実
際の機関空燃比が目標空燃比に一致するようになるので
ある。
【0037】ところが、蒸発燃料パージ実行中に上記学
習補正係数EFKGの算出を行うと、単に(3)式を用
いたのでは正確にEFKGを算出できない問題が生じ
る。この問題について以下に詳細に説明するが、以下の
説明では、説明を簡単にするために、目標空燃比RTを
理論空燃比に設定した場合について説明する。目標空燃
比RTが理論空燃比である場合、前述のセンサ修正出力
比Aは修正前のセンサ出力比αに一致する。
【0038】また、以下の説明では、吸気圧センサ31
で計測した吸気圧力PMと機関回転数NEとに対応する
(誤差を含んだ)吸入空気量(計測吸入空気量)をGA
M、真の吸入空気量をGACと呼ぶ。基本燃料噴射量G
FBは上記計測吸入空気量に対して機関空燃比を目標空
燃比(理論空燃比)にする燃料量であるため、この場
合、GAM/GFB=理論空燃比となる。
【0039】蒸発燃料パージ実施中には、前述したよう
に燃料ベーパーの形でGFB×(1−α)の量の燃料が
機関に供給されるため、燃料噴射弁からの燃料噴射量は
上記基本燃料噴射量GFBにセンサ出力比αを乗じた
値、GFB×αに設定され、機関に供給される燃料の合
計量が基本燃料噴射量GFBに等しくなるようにされ
る。
【0040】ところが、真の吸入空気量GACが計測吸
入空気量GAMと一致していない場合には、実際に機関
に供給される燃料の合計量はGFBに一致しない場合が
生じる。すなわち、基本燃料噴射量GFBは計測吸入空
気量GAMに基いて決定されるため、センサー出力比が
αであった場合には燃料噴射により機関に供給される燃
料量は、GFB×αに設定される。ところが、真の吸入
空気量が計測吸入空気量と異なる場合には、実際に機関
に燃料ベーパーとして供給される燃料はGFGFB×
(1−α)×GAC/GAMになってしまう。
【0041】このため、実際に機関に供給される燃料量
は、 GFB×α+GFB×(1−α)×GAC/GAM =GFB×(α+(1−α)×GAC/GAM)……(4) となる。すなわち、蒸発燃料のパージが行われている場
合には、(3)式で算出した学習補正係数は真の学習補
正係数とは異なる値になる。
【0042】ここで、RAは排気空燃比センサで検出し
た実際の排気空燃比であり、RTは目標空燃比である。
前述したように、蒸発燃料パージ実行中の学習補正係数
算出中には、燃料ベーパー量を考慮して機関に供給され
る燃料の合計量が基本燃料噴射量GFBになるように燃
料噴射量がGFB×αに制御されているのであるが、実
際には上記のように計測吸入空気量と真の吸入空気量と
の相違のために、機関には合計量GFB×(α+(1−
α)×GAC/GAM)の燃料が供給されている。この
ため、実際には蒸発燃料パージ時の学習補正係数算出中
には、機関の空燃比は、RTにではなく、RT′=RT
/(α+(1−α)×GAC/GAM)に制御されてい
ることになる。
【0043】今、真の学習補正係数EFKGと区別する
ため、蒸発燃料パージ時誤差を含む学習補正係数の値
(以下、「仮の学習補正係数」と呼ぶ)をefkgと呼
ぶことにすると、(3)式は実際には誤差を含む学習補
正係数efkgを算出しているため、 efkg=(RA/RT) ……(3)と表されること
になり、真の学習補正係数EFKGは、 EFKG=(RA/RT′) ……(5)、と表され
る。
【0044】ここで、RT′=RT/(α+(1−α)
×GAC/GAM)であるので、(5)式は、 EFKG=(RA/RT′)=(RA/RT)×(α+
(1−α)×GAC/GAM) すなわち、真の学習補正係数EFKGは、仮の学習補正
係数efkgの値を用いて、 EFKG=efkg×(α+(1−α)×GAC/GAM) =efkg×(1−(1−α)×(1−(GAC/GAM)))……(6) と表される。
【0045】(6)式により蒸発燃料パージ実施中に真
の学習補正係数EFKGを求めるためには、真の吸入空
気量GACが必要になる。しかし、特に本実施形態のよ
う吸気圧力と機関回転数とから機関吸入空気量を算出し
ている場合には、真の吸入空気量を正確に算出すること
はできない。そこで、本実施形態では、真の吸入空気量
を、実際に計測した排気空燃比RAと、目標空燃比R
T、及びこれらから算出可能な値である仮の学習補正係
数efkgを用いて表すことにより、以下の方法で真の
学習補正係数EFKGを算出するようにしている。
【0046】今、実際に機関に供給された燃料の合計量
は、上述したように、 GFB×(1−(1−α)×(1−(GAC/GAM))……(7) で表される。(7)式で表される燃料量は燃料噴射量の
設定値(基本燃料噴射量)に相当する値であり、燃料噴
射弁の噴射量誤差は含んでいない。今、便宜的に、この
値が真に燃料噴射弁から噴射された燃料量と仮定する
と、実際の空燃比RAは、 RA=GAC/GFB×(1−(1−α)×(1−(GAC/GAM)) ……(8) と表される。
【0047】また、目標空燃比RTは、RT=GAM/
GFBで表されるため、上記(8)式とRTとを用い
て、仮の学習補正係数efkgは、 efkg=RA/RT =(GAC/GFB×(1−(1−α)×(1−(GAC/GAM)))/(G AM/GFB) =(GAC/GAM)/(1−(1−α)×(1−(GAC/GAM))となり 、この式から、(GAC/GAM)はefkgを用いて、 (GAC/GAM)=efkg×α/(1−(1−α)×efkg)…(9) として表される。(9)式を真の学習補正係数EFKG
の(6)式に代入すると、GACを含まない以下の形で
真の学習補正係数EFKGが算出される。 EFKG=efkg×(1−(1−α)×(1−(efkg×α/(1−(1− α)×efkg))……(10) 前述したように、(8)式で求めた真の吸入空気量GA
Cは燃料供給量の計算値GFB×(1−(1−α)×
(1−(GAC/GAM))に基いている(すなわち、
燃料噴射弁には噴射量誤差が生じていないとの仮定に基
いている)。このため、算出されたGACは本当の吸入
空気量とは一致せず、いわば便宜的に燃料噴射弁の誤差
を吸入空気量の計測誤差に加えて扱った場合のGACの
値となっている。
【0048】しかし、前述したように、学習補正係数E
FKGは燃料噴射弁の噴射誤差、吸入空気量の計測誤差
すべてを補正する値であり、更に(10)式からはGA
Cは消去されているので、EFKGの算出過程で燃料噴
射弁の噴射誤差を便宜的にGACに加算したか否かにか
かわらず、すべての誤差が最終的なEFKGの値に含ま
れている。このため、算出過程で(8)式を用いたか否
かはEFKGの算出精度には関係しない。
【0049】上述のように、本実施形態では真の吸入空
気量を計測することなく蒸発燃料パージ実施中にも正確
に学習補正係数EFKGを算出することが可能となって
いる。また、上記の説明では蒸発燃料パージ実施中に学
習補正係数を算出する場合について説明しているが、パ
ージを実施していない場合にはセンサ出力比αは1にな
るため、(10)式は、EFKG=efkgとなる。従
って、(10)式を用いることにより、パージの実施中
か否かを判定することなく一律に学習補正係数を算出す
ることが可能となる。
【0050】図2は、上述した学習補正係数EFKGの
算出を行う学習操作を説明するフローチャートである。
本操作は、ECU30により一定時間毎に実行されるル
ーチンとして行われる。図2の操作が開始されると、ス
テップ201と203とでは、吸気酸素濃度センサ31
と排気空燃比センサ29a、29bとの暖機が完了して
いるか否かが判定される。本実施形態では、吸気酸素濃
度センサ31により吸気中の燃料ベーパー濃度を、排気
空燃比センサ29a、29bにより排気空燃比を、それ
ぞれ検出している。空燃比センサは、センサ温度が所定
温度まで上昇していないと正確に空燃比に対応した出力
を発生しない。このため、ステップ201、203でい
ずれかのセンサの暖機が完了していない場合には、EF
KGの算出は行わず、直ちに本操作は終了する。
【0051】全部の空燃比センサの暖機が完了していた
場合には、次にステップ205では学習補正係数EFK
Gの算出が既に完了しているか否かが学習完了フラグX
の値に基いて判定される。学習完了フラグは、機関始動
時には初期値X=0(学習未完)にセットされ、EFK
G算出完了後はステップ221でX=1(学習完了)に
セットされる。ステップ221でX=1であった場合に
は、既にEFKGの算出は完了しているため、ステップ
207以下の操作は実行せず、直ちに操作を終了する。
【0052】ステップ207で、学習が完了していない
場合(X≠1)には、次にステップ207では学習実行
条件が成立しているか否かが判定される、学習実行条件
は、例えば機関1が現在定常状態で運転されているこ
と、現在排気空燃比センサ出力に基く空燃比フィードバ
ックが実施されていないこと、等である。ステップ20
1から207の条件が全て成立した場合には、ステップ
209から219の学習補正係数算出操作が実行され
る。
【0053】すなわち、ステップ209では、吸気酸素
濃度センサ31の出力が読み込まれ、ステップ211で
は、予め記憶したパージを行っていない場合のセンサ出
力を用いて、センサ出力比αが算出される。そして、ス
テップ213では、センサ出力比αを用いて、機関1の
基本燃料噴射量GFBが、GFB×αに減量補正され
る。これにより、蒸発燃料のパージが実行されている場
合にも、吸気中の燃料ベーパーに応じた燃料噴射量の補
正が行われる。
【0054】次いで、ステップ215では、排気空燃比
センサ29a、29b出力の平均値から現在の実際の排
気空燃比RAが算出される。また、ステップ217で
は、ステップ215で検出した排気空燃比RAと予め定
めた目標空燃比(本実施形態では理論空燃比)RTとを
用いて、仮の学習補正係数efkgが、efkg=RA
/RTとして算出される。
【0055】更に、ステップ219では、上記により算
出した仮の学習補正係数efkgと、ステップ211で
算出したセンサ出力比αとを用いて、真の学習補正係数
EFKGが、前述の(10)式を用いて算出される。ま
た、EFKG算出後、ステップ221では学習が完了し
たことを示すために学習完了フラグXの値が1にセット
される。これにより、次回からの本操作実行時には、ス
テップ209から221の操作は実行されず、ステップ
205から直ちに操作が終了するようになる。
【0056】なお、上記実施形態では、蒸発燃料のパー
ジを行う機関を例にとって説明しているが、例えば、蒸
発燃料パージ装置に代えて、あるいは蒸発燃料パージ装
置に加えてブローバイガスを吸気通路に戻すブローバイ
ガス還元装置を有する機関では、蒸発燃料パージのみな
らずブローバイガスの有無にも影響されることなく学習
補正係数を正確に算出することが可能となる。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、蒸発燃料のパージ実行
中に空燃比フィードバック制御に使用する学習補正係数
を正確に算出することが可能となるため、学習補正係数
算出のためにパージ操作を停止する必要がなくなり、機
関始動後早期に蒸発燃料のパージを開始できる利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を自動車用内燃機関に適用した実施形態
の概略構成を説明する図である。
【図2】本発明の学習操作の一例を説明するフローチャ
ートである。
【符号の説明】
1…内燃機関 10…吸気通路 30…ECU 31…吸気酸素濃度センサ 40…パージ装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 45/00 364 F02D 45/00 364N 370 370B F02M 25/08 301 F02M 25/08 301J Fターム(参考) 3G044 BA11 BA18 BA29 CA03 CA04 CA12 DA08 EA12 EA13 EA23 EA26 EA27 EA29 EA43 EA50 EA62 EA63 EA64 EA65 EA69 FA05 FA10 FA20 FA27 FA28 FA29 GA02 GA11 GA27 3G084 AA03 BA13 BA27 CA01 CA05 DA00 DA04 EA05 EA11 EB08 EB13 EB14 EB15 EB16 EB17 EC02 EC03 FA00 FA10 FA11 FA33 FA38 FA39 3G301 HA01 HA04 HA06 HA14 JA00 JA11 KA01 KA06 LA00 LA03 LB04 LC04 MA01 MA13 NA03 NA04 NA05 NA06 NA08 NA09 NB03 NB15 NC02 ND05 ND13 ND15 ND21 NE06 PA07Z PD02A PE01Z PE03Z PE04Z PF03Z

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関排気通路に配置された、排気空燃比
    を検出する空燃比センサと、 機関吸入空気量に関連する機関運転パラメータを検出す
    る吸入空気量検出手段と、 燃料タンク内の蒸発燃料を機関吸気通路に供給する蒸発
    燃料パージ装置と、 機関吸入空気中の前記蒸発燃料濃度を検出するベーパー
    検出手段とを備え、 前記吸入空気量検出手段により検出された機関運転パラ
    メータに基いて機関吸入空気量を推定し、推定した機関
    吸入空気量に基いて機関の基本燃料供給量を設定すると
    ともに、前記ベーパー検出手段により検出された前記蒸
    発燃料濃度に基いて、機関吸気中に含まれる燃料ベーパ
    ー量に相当する量だけ前記基本燃料供給量を減量補正
    し、更に、前記空燃比センサの出力に基いて機関運転空
    燃比が目標値になるように前記減量補正後の基本燃料供
    給量を補正する空燃比制御装置であって、 更に、前記蒸発燃料パージ装置により蒸発燃料が供給さ
    れているときに、前記空燃比センサ出力と、目標空燃比
    とに基いて、空燃比制御実施中の実際の機関運転空燃比
    と前記目標空燃比との誤差に対応する学習補正係数を算
    出するとともに、更に、前記ベーパー検出手段により検
    出された蒸発燃料濃度に基いて、前記算出した学習補正
    係数を補正することにより、実際の機関吸入空気量に応
    じた真の学習補正係数を算出する学習補正手段を備え
    た、内燃機関の空燃比制御装置。
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