JP2002121607A - フィルタ用金属粉末の製造方法 - Google Patents

フィルタ用金属粉末の製造方法

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JP2002121607A
JP2002121607A JP2000315401A JP2000315401A JP2002121607A JP 2002121607 A JP2002121607 A JP 2002121607A JP 2000315401 A JP2000315401 A JP 2000315401A JP 2000315401 A JP2000315401 A JP 2000315401A JP 2002121607 A JP2002121607 A JP 2002121607A
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powder
metal
filter
metal powder
plasma
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Kagehiro Kageyama
景弘 影山
Takeshi Kan
剛 韓
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Proterial Ltd
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Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の方法では、透過流量が小さくなる、捕
捉粒径が大きくなり高精度を有したフィルタを得ること
ができないという問題点があった。 【解決手段】 液体を噴霧媒体とした噴霧法により製造
した粉末を、融点以上に加熱させた領域を通過させ球状
化させてフィルタ用金属粉末を製造することで、作製し
た金属フィルタは、良好な耐食性を有し、微細な粒径の
物質を捕捉でき、かつ大きな透過流量を有するものとな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルタに使用さ
れる金属粉末の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属製フィルタには金属粉末を成型した
後に空隙を保った状態に焼結したものや金属金網を重ね
て焼結したもの、さらには金属繊維を焼結させたもの、
金属金網に金属粉末を塗布し、焼結させたもの等、多様
な手法にて作製されたフィルタが存在する。この中でも
微細な金属粉末を使用して作製する金属フィルタは得ら
れる孔径がより微細になることから高精度の精密ろ過フ
ィルタとして使用することができる。
【0003】一般に上記焼結金属フィルタに用いられる
金属粉末は微細な粉末が要求されるためにガスアトマイ
ズ粉末または水アトマイズ粉末が用いられている。たと
えば特開昭52−111403号公報には、水噴霧法に
より作製されたステンレス合金粉末を高速インペラー中
にて処理することにより脱酸素させる提案がなされてお
り、さらに特開昭55−148701号公報にはBを微
量添加したステンレス合金をガスおよび水にて噴霧した
粉末が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した特開昭52−
111403号公報に開示される製造方法は水にて噴霧
されるために粉末形状が完全な球状でなく、フィルタを
作製した時に孔径が小さくなって透過流量が小さくなる
という問題がある。また特開昭55−148701号公
報に開示される製造方法については、水にて噴霧した場
合、特開昭52−111403号と同様に透過流量が小
さくなり、また、ガスにて噴霧した場合には粉末形状は
球状となるものの、微細な粉末を得ることができず、捕
捉粒径が大きくなり、高精度を有したフィルタを得るこ
とができないという問題点がある。
【0005】このように従来の製造方法では微細で球状
の金属粉末を得ることができず、高精度分離機能を有す
るフィルタ用金属粉末を得ることはできないために金属
製フィルタを実用化する上で大きな問題となる。本発明
の目的は、金属フィルタ用微細球状金属粉末として上記
問題を解決し、金属フィルタ用粉末を安価に製造する方
法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、液体を媒体
とした噴霧法により作製した粉末を高温領域において溶
融球状化させることにより金属フィルタに必要な微細な
球状金属粉末を安価に製造できることを見いだし本発明
に到達した。
【0007】すなわち本発明は液体を噴霧媒体とした噴
霧法により製造した粉末を、融点以上に加熱させた領域
を通過させ球状化させることを特徴とするフィルタ用金
属粉末の製造方法である。
【0008】本発明においては、より微細な球状金属粉
末を製造する場合には液体を噴霧媒体とした噴霧法によ
り製造した粉末の粉砕処理および/または分級処理を行
うことが好ましい。噴霧媒体としては水を用いることが
好ましい。融点以上に加熱させた領域としては直流型プ
ラズマガン、プラズマトーチ等によって熱プラズマ領域
を発生させることも可能であるし、高周波コイルにより
バーナーにより熱プラズマを発生させることも可能であ
る。また、必要に応じては、燃焼ガスバーナーにより発
生させることも原理的には可能である。使用されるガス
は酸化を抑制するために水素ガスを追加することがより
好ましい。
【0009】さらに金属フィルタ用としては、高耐食性
が必要であるため、本発明に用いる金属粉末はステンレ
ス合金であることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のフィルタ用金属粉末の製
造方法の重要な特徴は、液体を噴霧媒体とした噴霧法に
よって作製した粉末を融点以上に加熱させた領域中にて
球状化させることにある。噴霧法には溶融金属に高速の
不活性ガス流を吹き付けて噴霧するガス噴霧法および溶
融金属流を高速で回転する円盤に落下させて噴霧する遠
心噴霧法等種々の方法があるが、いずれも溶融金属の寸
断効率が悪いために噴霧した後の粒径が粗大になってし
まう欠点があるため、本発明に使用する原料素材には好
ましくない。そこで高速の液体流を溶融金属流に吹き付
けて噴霧する液体噴霧法、例えば水アトマイズ法を適用
することにより微細な粉末を得る必要がある。
【0011】また、水アトマイズ法を適用した場合、噴
霧後の冷却速度が速く、溶融金属が表面張力により球状
化する前に凝固するために不規則形状となる。例として
図2に水アトマイズ処理を行った粉末の金属表面組織を
走査型電子顕微鏡により観察した写真を示す。上記のよ
うに寸断効率が良好であるために微細な粒径となってい
る。また、水アトマイズ処理後の粉末は不規則形状とな
っているので、例えばアトライター等により粉砕すれば
さらに微細な粉末を得ることができる。なお、ステンレ
ス合金は延性が高いために粉砕は乾式で短時間の処理で
あることが好ましい。
【0012】また、溶融金属の噴霧後に分級処理を行う
ことによりさらに微細な金属粉末を得ることができる。
分級処理は粉砕処理を行わない場合でも十分に効果があ
るが、粉砕処理を行った後に分級処理を行うと微細な金
属粉末の歩留りを向上させてより安価に製造できるため
に効果が向上する。本発明に適用する高温領域は例えば
プラズマプロセスにより熱プラズマを発生させる手法を
用いることにより5000〜10000℃の高温領域を
生成することができる。
【0013】前記の如く、高温領域中に上述した微細粉
末を供給することにより溶融化させ、溶融金属の表面張
力により球状化させることが可能となる。その後、高温
領域より低温領域に不活性ガス等により移送させて凝固
させて球状金属粉末を作製することが可能となる。
【0014】図3にプラズマプロセスが適用可能な装置
の一例を示す。図3の装置を用いる場合、上述した液体
噴霧法を用いて得られた原料粉末10を、粉末供給装置
1に準備しておき、ノズル2より水冷管4とプラズマガ
ン3により構成されるプラズマ発生装置内のプラズマガ
ス6によるプラズマ高温領域5に投入する。プラズマ高
温領域5で、溶融され、表面張力で球状化された粉末
は、真空排気システム8に接続されたチャンバ7内で凝
固し、球状粉末回収缶9に、球状粉末11として回収さ
れるものである。
【0015】高温領域については上述したプラズマプロ
セスによらず、燃焼ガスを用いたバーナーによっても生
成することが可能である。燃焼ガスバーナーによる場合
にはプラズマプロセスによる場合と比較して温度が低い
ものの金属粉末を溶融化させてその表面張力により球状
化させることが可能である。例としてプラズマプロセス
により製造したSUS316L粉末の表面金属組織を示
す走査型電子顕微鏡で観察した写真を図1に示す。高温
領域を生成している雰囲気およびその周辺雰囲気では金
属粉末の酸化を抑制するために水素ガスを追加すること
が好ましい。
【0016】分級処理は、噴霧後の粉末がかなり微細な
粒径の範囲であるため、たとえば風力分級によって行う
ことができる。風力分級の中でも風量のみによって分級
するものもあるが、高速で回転する円盤と風量との組み
合わせにて分級するものの双方が可能である。また、エ
レクトロフォーム法によって10μm以下のふるいを作
製し、そのふるいにて音波ふるいおよび超音波ふるい等
の縦振動を与えることにより分級することもできる。
【0017】
【実施例】本発明の実施例について以下に説明する。 (実施例1)図2と同様の形状を有するSUS316L
水アトマイズ粉(d50:7.7μm)を図3に示す熱
プラズマ処理装置にて、電力:40kW、プラズマAr
ガス:0.05m/min、プラズマキャリアガス:
0.007m/minの条件にて熱プラズマにより溶
融球状化処理を行い、その後、凝固させ、d50:8.
2μmの図1に類似の形状の溶融球状粉末を得た。ここ
で、d50とは、積算グラフによる50vol%に対応
する粒径である。
【0018】圧延した金属金網にd50:15.3μm
のSUS316Lガスアトマイズ分級粉および上記粉末
を合計50〜200μm塗布し、焼結して金属フィルタ
を作製した。上記の金属フィルタの捕捉粒径を測定した
ところ、95%捕捉粒径が0.5μmであり、さらに透
過流量を測定したところ25℃、100KPaで130
0m/m・dと高い透過流量を示した。
【0019】(実施例2)図2と同様の形状を有するS
US316L水アトマイズ粉(d50:7.7μm)を図
3に示す熱プラズマ処理装置にて電力40kW、プラズ
マArガス:0.05m/min、プラズマHガス
0.007m/min、プラズマキャリアガス0.0
1m/minの条件にて熱プラズマにより溶融球状化
処理を行い、その後、凝固させてd50:8.0μmの
図1に類似の溶融球状粉末を得た。作製した粉末の酸素
量を測定したところ1500ppmとなり、実施例1に
て作製した粉末の酸素量2600ppmと比較して低い
値を示した。
【0020】圧延した金属金網にd50:14.6μm
のSUS316Lガスアトマイズ分級粉および上記粉末
を合計50〜200μm塗布し、焼結して金属フィルタ
を作製した。上記の金属フィルタの捕捉粒径を測定した
ところ、95%捕捉粒径が0.25μmであり、さらに
透過流量を測定したところ25℃、100KPaで92
0m/m・dと高い透過流量を示した。
【0021】(実施例3)図2と同様の形状を有するS
US316L水アトマイズ粉(d50:7.7μm)を粉
砕処理した後に図3に示す熱プラズマ処理装置にて電
力:40kW、プラズマArガス:0.06m/mi
n、プラズマHガス:0.01m/min、プラズ
マキャリアガス:0.01m/minの条件にて熱プ
ラズマにより溶融球状化処理を行い、その後、凝固させ
てd50:5.8μmの図1に類似の溶融球状粉末を得
た。作製した粉末をさらに風力分級にて分級し、d5
0:3.5μmの球状SUS316L粉末を得た。
【0022】圧延した金属金網にd50:14.6μm
のSUS316Lガスアトマイズ分級粉および上記粉末
を合計50〜200μm塗布し、焼結して金属フィルタ
を作製した。上記の金属フィルタの捕捉粒径を測定した
ところ、95%捕捉粒径が0.25μmであり、さらに
透過流量を測定したところ25℃、100KPaで92
0m/m・dと高い透過流量を示した。
【0023】(実施例4)市販のSUS317L水アト
マイズ粉(d50:7.7μm)を容量0.023m
アトライターにて3kgを1時間粉砕した後に風力分級
にて分級し、d50:4.8μmの粉末を作製した。そ
の後、図3に示す熱プラズマ処理装置にて電力40k
W、プラズマArガス:0.06m/min、プラズ
マH2ガス0.01m/min、プラズマキャリアガ
ス0.01m/minの条件にて熱プラズマにより溶
融球状化処理を行い、その後、凝固させてd50:5.
1μmの微細球状粉末を得た。
【0024】上記粉末および市販のSUS317L水ア
トマイズ粉、メチルセルロース、ステアリン酸亜鉛、水
を混合して混合物を作製し、それを内径φ4mm、外径
φ6mmの筒状に押出し後に脱脂、焼結を行った。該筒
状ポーラス品の捕捉粒径を測定したところ、95%捕捉
粒子径が1.25μmであり、さらに透過流量を測定し
たところ25℃、100KPaで490m/m・d
と高い透過流量を示した。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば液体を噴霧媒体とした噴
霧粉末を用いて融点以上の加熱領域にて溶融球状化させ
る手法を用いることによって微細な金属フィルタ用粉末
を容易に得ることができ、それを用いて作製した金属フ
ィルタは、良好な耐食性を有し、微細な粒径の物質を捕
捉でき、かつ大きな透過流量を有するため、金属フィル
タの実用化が可能となり、膜分離を必要する分野にとっ
て欠くことのできない技術である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によって得られた粉末の一例の金属表面
組織を示す走査型電子顕微鏡写真である。
【図2】水アトマイズ法によって得られた粉末一例の金
属表面組織を示す走査型電子顕微鏡写真である。
【図3】本発明の実施に使用できる装置の一例を示す構
成図である。
【符号の説明】
1 粉末供給装置、2 ノズル、3 プラズマガン、4
水冷管、5 プラズマ高温領域、6 プラズマガス、
7 チャンバ、8 真空排気システム、9 球状粉末回
収缶、10 原料粉末、11 球状粉末

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を噴霧媒体とした噴霧法により製造
    した粉末を、融点以上に加熱させた領域を通過させ球状
    化させることを特徴とするフィルタ用金属粉末の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 噴霧した後に粉砕処理および/または分
    級処理をすることを特徴とする請求項1に記載のフィル
    タ用金属粉末の製造方法。
  3. 【請求項3】 噴霧法は水アトマイズ法であることを特
    徴とする請求項1または2に記載のフィルタ用金属粉末
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 融点以上に加熱させた領域はプラズマ領
    域であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
    に記載のフィルタ用金属粉末の製造方法。
  5. 【請求項5】 加熱された領域に水素ガスを導入するこ
    とを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のフ
    ィルタ用金属粉末の製造方法。
  6. 【請求項6】 金属粉末はステンレス合金であることを
    特徴とする請求項1に記載のフィルタ用金属粉末の製造
    方法。
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