JP2002120597A - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JP2002120597A
JP2002120597A JP2000316810A JP2000316810A JP2002120597A JP 2002120597 A JP2002120597 A JP 2002120597A JP 2000316810 A JP2000316810 A JP 2000316810A JP 2000316810 A JP2000316810 A JP 2000316810A JP 2002120597 A JP2002120597 A JP 2002120597A
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mirror
display light
light
motif
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JP2000316810A
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English (en)
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Satoru Tamura
覚 田村
Makoto Inomata
誠 猪俣
Naoyuki Aoki
直之 青木
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単一の表示手段を用いて、異なる場所へ異な
る表示を行うようにした表示装置を提供する。 【解決手段】 反転ミラー40は、その左方向反転時に
表示器30からの車速情報を表す表示光を凹面鏡50を
介しインストルメントパネル20の左側開口部21aを
通してフロントウインドシールド10の左側内表面部1
1に入射させる。また、反転ミラー40は、その右方向
反転時に表示器30からのエンジン回転数情報を表す表
示光を凹面鏡60を介しインストルメントパネル20の
左側開口部21bを通してフロントウインドシールド1
0の右側内表面部12に入射させる。左側内表面部11
に入射した表示光は当該左側内表面部11の前方に左側
虚像として結像し、また、右側内表面部12に入射した
表示光は当該右側内表面部12の前方に右側虚像として
結像する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表示装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、表示装置としては、例えば、実公
平4−4224号公報にて開示された乗用車用ヘッドア
ップディスプレイがある。このヘッドアップディスプレ
イにおいては、当該乗用車の車室内のインストルメント
パネルに配置したスピードメータの表示内容である車速
を、当該乗用車のフロントウインドシールドに鏡を用い
て投影するようになっている。これにより、車速が、イ
ンストルメントパネルに位置するスピードメータとフロ
ントウインドシールドとの異なる二つの場所において、
単一の表示器であるスピードメータにより表示される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記ヘッドア
ップディスプレイにおいては、上述のようにスピードメ
ータの表示内容をフロントウインドシールドに投影して
いるため、当該表示内容は同一のものに限られる。これ
に対し、異なる表示内容を異なる場所に表示するには、
通常、異なる表示器が必要となる。これは、表示器やそ
の駆動回路の数が増大し表示装置としての構成部品の増
大を招くのは勿論のこと、表示器や駆動回路が高価なた
めコスト高を招くという不具合が生ずる。
【0004】そこで、本発明は、以上のようなことに対
処するため、単一の表示手段を用いて、異なる場所へ異
なる表示を行うようにした表示装置を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題の解決にあた
り、請求項1に記載の発明に係る表示装置は、互いに異
なる第1及び第2の表示情報を、交互に、第1及び第2
の表示光として出射する表示手段(30)と、1反射方
向及びこれに隣り合う第2反射方向に交互に向くように
設けられて、第1反射方向に向いたとき表示手段からの
第1表示光を当該第1反射方向に反射し、第2反射方向
に向いたとき表示手段からの第2表示光を当該第2反射
方向に反射するミラー(40、50、60、110)
と、このミラーが第1及び第2の反射方向に交互に繰り
返し向くように当該ミラーを制御する制御手段(70)
と、第1及び第2の反射方向にそれぞれ対応する第1及
び第2の表面部(11、12)を有し、第1表面部にて
第1表示光を入射されて第1表示情報を第1虚像として
結像し、第2表面部にて第2表示光を入射されて第2表
示情報を第2虚像として結像する光学的結像部材(1
0)とを備える。
【0006】このように、単一の表示手段を用いて、互
いに異なる第1及び第2の表面部に互いに異なる第1及
び第2の表示情報を結像により表示するようにしたの
で、第1及び第2の表示情報の表示にあたり、これにあ
わせた数で表示手段の数を増大する必要がなく、表示装
置の構成部品の増大やコストの上昇を防ぐ。
【0007】また、請求項2に記載の発明では、請求項
1に記載の表示装置において、光学的結像部材は車両の
フロントウインドシールドであり、第1及び第2の表面
部はフロントウインドシールドの第1及び第2の内表面
部であり、ミラーは、第1反射方向に向いたとき第1表
示光を第1内表面部に入射し、第2反射方向に向いたと
き第2表示光を第2内表面部に入射することを特徴とす
る。これにより、車両に採用される表示装置においても
請求項1に記載の発明と同様の作用効果を達成できる。
【0008】また、請求項3に記載の発明に係る表示装
置は、所定の平面状モチーフを互いに並列な複数の線状
モチーフ部分(P1乃至P5)に分割して当該各モチー
フ部分をその一端側モチーフ部分(P1)から他端側モ
チーフ部分(P5)にかけて順次表示光として所定の線
状出射部から出射する表示手段(30)と、所定の角度
ずつ順次回動するように配設されて表示手段の線状出射
部から順次出射される各表示光を回動位置に応じて投影
面(130)に向け順次反射するミラー(40)と、表
示手段の線状出射部から平面状モチーフを構成するよう
に各表示光を一端側モチーフ部分を表す表示光から他端
側モチーフ部分を表す表示光にかけて順次出射させると
ともに、この順次出射にあわせてミラーを上記所定の角
度ずつ順次回動するように制御する制御手段(70)と
を備える。
【0009】これにより、表示手段が各モチーフ部分の
一つに対応する所定の線状出射部に減少させた単一の表
示手段であっても、平面状モチーフを構成するように各
モチーフ部分を順次並列状に投影面に入射させること
で、表示装置としての構成部品の増大やコストの上昇を
招くことなく、モチーフを平面像として投影面上に表示
できる。
【0010】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すも
のである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態を図面
により説明する。
【0012】(第1実施形態)図1乃至図3は、本発明
が乗用車用ヘッドアップディスプレイに適用された例を
示している。なお、当該乗用車においては、インストル
メントパネル20が当該乗用車のフロントウインドシー
ルド10の下縁部から車室内下方へ延出している(図1
参照)。
【0013】当該ヘッドアップディスプレイは、図1及
び図2にて示すごとく、表示器30、反転ミラー40及
び両凹面鏡50、60を備えており、これら表示器3
0、反転ミラー40及び両凹面鏡50、60は、図1に
て示すごとく、インストルメントパネル20の裏面側に
配設されている。
【0014】表示器30は、透過型液晶パネル31と、
バックライトとしての光源32とを備えている。液晶パ
ネル31は、図1にて示すごとく、その表面31aに
て、インストルメントパネル20の上壁21に並行とな
るように配設されており、この液晶パネル31は、その
裏面側に位置する光源32から光を受けて、表示情報を
表示光として表面31aから反転ミラー40に向けて出
射する。また、液晶パネル31は、後述のように、ミラ
ー本体42がその反射面42aにて凹面鏡50の反射面
51に対向するとき、当該乗用車の車速情報を表示光と
して出射し、また、ミラー本体42がその反射面42a
にて凹面鏡60の反射面61に対向するとき、当該乗用
車のエンジン回転数情報を表示光として出射する。
【0015】反転ミラー40は、図1及び図2にて示す
ごとく、反転軸41と、この反転軸41に同軸的に支持
した板状ミラー本体42とを有しており、反転軸41
は、図1にて図示のごとく左側へ傾斜して、インストル
メントパネル20の裏面側にて支持されている。ミラー
本体42は、反転軸41を基準として、所定の角度だ
け、当該乗用車の左右方向に反転するようになってい
る。ここで、反転ミラー40の一往復反転中において、
ミラー本体42は、その反射面42aにて、凹面鏡50
の反射面51及び凹面鏡60の反射面61に交互に対向
するようになっている。
【0016】両凹面鏡50、60は、図1及び図2から
分かるように、インストルメントパネル20の裏面側に
て、当該乗用車の左右方向に間隔をおいて配設されてい
る。凹面鏡50は、その凹状反射面51にて、ミラー本
体42の左方向反転時に当該ミラー本体42の反射面4
2aに対向するとともにインストルメントパネル20の
上壁21の左側開口部21aを通してフロントウインド
シールド10の左側内表面部11に対向するように、図
1にて示すごとく傾斜状に配設されている。一方、凹面
鏡60は、凹面鏡50の右側に位置し、その凹状反射面
61にて、ミラー本体42の右方向反転時に当該ミラー
本体42の反射面42aに対向するとともにインストル
メントパネル20の上壁21の右側開口部21bを通し
てフロントウインドシールド10の右側内表面部12に
対向するように、図1にて示すごとく傾斜状に配設され
ている。
【0017】しかして、凹面鏡50は、その反射面51
にて、ミラー本体42の左方向反転時に当該ミラー本体
42から反射表示光を入射されて左側開口部21aを通
しフロントウインドシールド10の左側内表面部11に
向けて反射し、一方、凹面鏡60は、その反射面61に
て、ミラー本体42の右方向反転時に当該ミラー本体4
2の反射面42aから反射表示光を入射されて右側開口
部21bを通しフロントウインドシールド10の右側内
表面部12に向けて反射する。
【0018】換言すれば、フロントウインドシールド1
0は、左側内表面部11にて、凹面鏡50から表示光を
入射されて、当該入射光を、当該乗用車の運転席に着座
した運転者の眼部Iに向けて反射するとともに、当該乗
員の眼部Iによる視線方向においてフロントウインドシ
ールド10の左側内表面部11の前方に凹面鏡50から
の表示光を虚像として結像させる。また、フロントウイ
ンドシールド10は、右側内表面部12にて、凹面鏡6
0からの表示光を入射されて、当該入射光を、運転者の
眼部Iに向けて反射するとともに、当該乗員の眼部Iに
よる視線方向においてフロントウインドシールド10の
右側内表面部12の前方に凹面鏡60からの表示光を虚
像として結像させる。
【0019】次に、表示器30及び反転ミラー40のた
めの電気回路構成について図3に基づいて説明する。車
速センサS1は、当該乗用車の車速を検出する。回転数
センサS2は、当該乗用車のエンジン回転数を検出す
る。制御回路70は、当該乗用車のイグニッションスイ
ッチIGを介しバッテリBから給電されて作動状態とな
り、駆動回路90を介し光源32を点灯制御するととも
に、車速センサS1或いは回転数センサS2の検出出力
に基づき駆動回路80を介して液晶パネル31を車速或
いはエンジン回転数を表示情報として表示するように駆
動制御する。また、制御回路70は、駆動回路100を
介して反転ミラー40を所定の速度にて繰り返し上述の
ごとく反転させるように駆動制御する。
【0020】以上のように構成した本第1実施形態にお
いて、制御回路70が、イグニッションスイッチIGを介
するバッテリBからの給電のもと作動状態になると、当
該制御回路70は、反転ミラー40を上記所定の速度に
て繰り返し反転させるように駆動回路100を介し制御
する。これにより、反転ミラー40は、反転軸41を基
準に、ミラー本体42を上記所定の速度にて繰り返し反
転させる。このことは、ミラー本体42は、両凹面鏡5
0、60を交互に臨むように上記所定の速度にて反転す
ることを意味する。なお、当該乗用車はイグニッション
スイッチIGのオンに伴い走行状態におかれるものとす
る。
【0021】また、制御回路70は、上述のように作動
状態となって、光源32を点灯制御する。これに伴い、
光源32はその点灯により光を液晶パネル31にその裏
面から入射する。また、制御回路70は、ミラー本体4
2の反射面42aの凹面鏡50の反射面51に対する対
向時には、車速センサS1の検出出力に基づき、車速デ
ータを駆動回路80を介して液晶パネル31に出力し、
また、反射面42aの凹面鏡60の反射面61に対する
対向時には、回転数センサS2の検出出力に基づき、エ
ンジン回転数データを駆動回路80を介して液晶パネル
31に出力する。これにより、液晶パネル31は、光源
32からの光をバックライトとして、反射面42aの反
射面51に対する対向時には車速情報を表示光として出
射し、また、反射面42aの反射面61に対する対向時
にはエンジン回転数情報を表示光として出射する。
【0022】このように液晶パネル31が車速情報或い
はエンジン回転数情報を表示光として出射すると、車速
情報を表す表示光は、反射面42aの反射面51に対す
る対向時に当該反射面42aに入射することで、この反
射面42aにより反射面51に向けて反射され、また、
エンジン回転数情報を表す表示光は、反射面42aの反
射面61に対する対向時に反射面42aに入射すること
で、この反射面42aにより反射面61に向けて反射さ
れる。
【0023】すると、凹面鏡50は、反射面51にて、
ミラー本体42からの車速情報を表す表示光をインスト
ルメントパネル20の左側開口部21aを通しフロント
ウインドシールド10の左側内表面部11に向けて反射
し、一方、凹面鏡60は、その反射面61にて、ミラー
本体42からのエンジン回転数情報を表す表示光をイン
ストルメントパネル20の右側開口部21bを通しフロ
ントウインドシールド10の右側内表面部12に向けて
反射する。
【0024】しかして、ミラー本体42からの車速情報
を表す表示光が上述のように左側内表面11に入射する
と、この表示光はフロントウインドシールド10により
当該左側内表面11にて運転者の眼部Iに向けて反射さ
れるとともに当該乗員の眼部Iによる視線方向において
内表面部11の前方に凹面鏡50からの車速情報を表す
表示光を虚像として結像させる。また、ミラー本体42
からのエンジン回転数情報を表す表示光が上述のように
右側内表面12に入射すると、この表示光はフロントウ
インドシールド10により当該右側内表面12にて運転
者の眼部Iに向けて反射されるとともに当該乗員の眼部
Iによる視線方向において右側内表面部12の前方に凹
面鏡60からのエンジン回転数情報を表す表示光を虚像
として結像させる。
【0025】このような各結像は、反射ミラー40の反
転に伴い交互に達成される。これにより、運転者は、フ
ロントウインドシールド10の左側内表面部11の前方
にて車速情報を左側虚像として、フロントウインドシー
ルド10の右内表面部12の前方にてエンジン回転数情
報である右側虚像として、交互に、視認し得る。
【0026】また、本第1実施形態では、上述のよう
に、単一の表示器30、単一の反転ミラー40及び両凹
面鏡50、60を採用することで、互いに異なる表示情
報である車速情報及びエンジン回転数情報を、フロント
ウインドシールド10の互いに異なる各内表面部11、
12の前方にそれぞれ虚像として結像させるので、液晶
パネル31及びその駆動回路80が一つずつで済む。従
って、車速情報及びエンジン回転数情報という互いに異
なる二つの表示情報の表示にあたり、表示器やその駆動
回路の数を表示情報の数に応じて増大させることなく、
ヘッドアップディスプレイの構成部品の増大やコストの
上昇を招くことがない。
【0027】(第2実施形態)図4及び図5は、本発明
の第2実施形態を示している。この第2実施形態におい
ては、インストルメントパネル20Aが、上記第1実施
形態にて述べたインストルメントパネル20に代えて、
フロントウインドシールド10の下縁部から車室内下方
へ延出しており、このインストルメントパネル20Aの
上壁23は、当該乗用車の車室内のステアリングホイー
ルHの直上に向け延出するフード24を一体に備えてい
る。また、上記第1実施形態にて述べた表示器30は、
当該第1実施形態とは異なり、インストルメントパネル
20Aのうちフード24の直下に位置する部分に設けら
れている。具体的には、液晶パネル31は、インストル
メントパネル20Aのうちフード24の直下に位置する
部分に形成した開口部25に嵌着されている。また、光
源32は、液晶パネル31にその裏面側から対向するよ
うに支持されている。
【0028】また、本第2実施形態では、反転ミラー1
10が、上記第1実施形態にて述べた反転ミラー40及
び両凹面鏡50、60に代えて採用されている。この反
射ミラー110は、反転軸111と、この反転軸111
に同軸的に支持した板状ミラー本体112とを有してお
り、ミラー本体112は、反転軸111により、図4に
て図示のごとく左方へ傾斜して、フード24の開口部2
4bを通して液晶パネル31の表面に対向するとともに
フロントウインドシールド10の両内表面部11、12
に交互に対向するように、フード24の延出端部24a
上に支持されている。ここで、ミラー本体112は、そ
の反射面112aにて、両内表面部11、12に交互に
対向するために、反転軸111を基準として、上記所定
の角度だけ左右方向に反転するように制御回路70によ
り制御される。その他の構成は上記第1実施形態と同様
である。
【0029】このように構成した本第2実施形態におい
て、制御回路70が上記第1実施形態と同様に作動状態
になると、当該制御回路70は、反転ミラー110を上
記所定の速度にて繰り返し反転させるように駆動回路1
00を介し制御する。これにより、反転ミラー110
は、反転軸111を基準に、ミラー本体112により、
反射面112aにてフード24の開口部24bを通し液
晶パネル31の表面31aを臨みながら、フロントウイ
ンドシールド10の両内表面部11、12を交互に臨む
ように上記所定の速度にて繰り返し反転する。
【0030】また、制御回路70は、ミラー本体112
の反射面112aの左側内表面部11に対する対向時に
は、車速センサS1の検出出力に基づき、車速データを
駆動回路80を介して液晶パネル31に出力し、また、
反射面112aの右側内表面部12に対する対向時に
は、回転数センサS2の検出出力に基づき、エンジン回
転数データを駆動回路80を介して液晶パネル31に出
力する。これにより、液晶パネル31は、光源32から
の光をバックライトとして、反射面112aの内表面部
11に対する対向時には車速情報を表示光として出射
し、また、反射面112aの内表面部12に対する対向
時にはエンジン回転数情報を表示光として出射する。
【0031】このように液晶パネル31が車速情報或い
はエンジン回転数情報を表示光として出射すると、車速
情報を表す表示光は、反射面112aの左側内表面部1
1に対する対向時に開口部24bを通り反射面112a
に入射してこの反射面112aにより左側内表面部11
に向けて反射され、また、エンジン回転数情報を表す表
示光は、反射面112aの右側内表面部12に対する対
向時に反射面112aに入射してこの反射面112aに
より右側内表面部12に向けて反射される。
【0032】上述のように車速情報を表す表示光が左側
内表面部11に入射すると、この表示光はフロントウイ
ンドシールド10により当該左側内表面11にて運転者
の眼部Iに向けて反射されるとともに当該乗員の眼部I
による視線方向において左側内表面部11の前方に左側
虚像として結像する。また、上述のようにエンジン回転
数情報を表す表示光が右側内表面部12に入射すると、
この表示光はフロントウインドシールド10により当該
右側内表面部12にて運転者の眼部Iに向けて反射され
るとともに当該乗員の眼部Iによる視線方向において右
側内表面部12の前方に右側虚像として結像する。
【0033】このような各結像は、反射ミラー110の
反転の繰り返しに伴い交互に達成される。これにより、
運転者は、フロントウインドシールド10の左側内表面
部11の前方にて車速情報を左側虚像として、フロント
ウインドシールド10の右側内表面部12の前方にてエ
ンジン回転数情報を右側虚像として、交互に、視認し得
る。
【0034】本第2実施形態では、上述のように、単一
の表示器30及び単一の反転ミラー110を採用するこ
とで、互いに異なる表示情報である車速情報及びエンジ
ン回転数情報を、フロントウインドシールド10の互い
に異なる内表面部11、12の各前方にそれぞれ虚像と
して結像させるので、液晶パネル31及びその駆動回路
80が一つずつで済む。従って、上記第1実施形態と同
様に、車速情報及びエンジン回転数情報という互いに異
なる二つの表示情報の表示にあたり、表示器やその駆動
回路の数を表示情報の数に応じて増大させることなく、
ヘッドアップディスプレイの構成部品の増大やコストの
上昇を招くことがない。
【0035】(第3実施形態)図6乃至図8は、本発明
の第3実施形態を示している。この第3実施形態におい
ては、上記第1実施形態にて述べた表示器30及び反転
ミラー40の他、反射鏡120と、スクリーン130と
を備えた表示装置が提案されている。この表示装置は、
上記第1及び第2の実施形態に述べたようなヘッドアッ
プディスプレイとは異なり、一般的な表示装置として用
いられるものである。
【0036】反転ミラー40は、上記第1実施形態とは
異なり、図6にて示すごとく、スクリーン130の前側
(図6にて図示右側)にて水平状に支持されて、所定の
速度にて、所定の小角度ずつ第1段階から第5段階にか
けて5段階に回動し、この回動後瞬時に原位置に戻ると
いう反転動作を繰り返すように、制御回路70により制
御される。具体的には、反転ミラー40においては、ミ
ラー本体42が、図6にて図示左右方向に水平状に支持
した反転軸41を基準に、この反転軸41の軸周りに回
動することで反転動作する。この場合、ミラー本体42
は、上記所定の小角度ずつ5段階に回動する際、第3段
階めのとき、水平状態になるようになっている。
【0037】反射鏡120は、シリンドリカル状反射面
121を有しており、この反射鏡120は、シリンドリ
カル状反射面121にて、図6にて示すごとくスクリー
ン130及び反転ミラー40の反射面42aの双方に傾
斜方向に対向するように、スクリーン130の前側に沿
い反転ミラー40の下方にて水平状に配設されている。
【0038】これにより、反射鏡120の反射面121
を図6にて紙面の前後方向に5分割して5つの分割反射
面部(第1乃至第5の分割反射面部)に区画したとき、
ミラー本体42は、その回動時に、反射面121の各分
割反射面部に第1分割反射面部から第5分割反射面部に
かけて順次対向する。
【0039】液晶パネル31は、図7(a)乃至(e)
にてそれぞれ示す縦列6画素の各文字部分パターンP1
乃至P5を、光源31からの光をバックライトとして、
順次、表示光として出射する。ここで、各文字部分パタ
ーンP1乃至P5は、図8にて黒塗り部分でもって示す
ような文字パターン「3」を構成する。文字部分パター
ンP1乃至P5をそれぞれ表す各表示光は、液晶パネル
31が反射鏡120の第1分割反射面部乃至第5分割反
射面部にかけて順次対向するとき、順次、液晶パネル3
1から出射される。
【0040】また、本第3実施形態では、制御回路70
は、上記第1実施形態とは異なり、駆動回路100を介
し反転ミラー40を上述のように繰り返し反転動作させ
るように制御する。また、制御回路70は、上述した各
文字部分パターンP1乃至P5を順次表示データとして
駆動回路80を介し液晶パネル31に出力する。なお、
本第3実施形態では、適宜な操作スイッチが、イグニッ
ションスイッチIGに代えてバッテリBと制御回路70
との間に接続されて、その操作に伴い、バッテリBから
制御回路70に給電させる。また、車速センサS1及び
回転数センサS2は本第3実施形態では廃止されてい
る。
【0041】このように構成した本第3実施形態におい
て、制御回路70が上記操作スイッチの操作に伴いバッ
テリBから給電されて作動状態になると、当該制御回路
70による制御のもと、反転ミラー40は、駆動回路1
00により駆動されて、上記所定の速度にて、上記所定
の小角度ずつ第1段階から第5段階にかけて回動し、こ
の回動後瞬時に原位置(上記第1段階の位置)に戻ると
いう反転動作を繰り返す。
【0042】また、制御回路70が各文字部分パターン
P1乃至P5を順次表示データとして駆動回路80に出
力されると、液晶パネル31は、光源32の光のもと、
駆動回路80により駆動されて、各文字部分パターンP
1乃至P5を順次表示光として出射する。ここで、これ
ら各表示光の出射は、液晶パネル31が反射鏡120の
第1分割反射面部乃至第5分割反射面部にかけて順次対
向するに伴い、液晶パネル31により順次なされる。
【0043】しかして、文字部分パターンP1乃至P5
をそれぞれ表す各表示光が反射鏡120の各分割反射面
部に第1分割反射面部乃至第5分割反射面部にかけて順
次入射して反射されると、文字部分パターンP1乃至P
5をそれぞれ表す各表示光は、スクリーン130の投影
面部(以下、投影面部131という)に、図8にて図示
左端部から右端部にかけて順次入射して、平面画像
「3」として投影面部131上に結像する。これによ
り、液晶パネル31の画素領域を、縦列6画素の各文字
部分パターンP1乃至P5のいずれかに対応する画素領
域に減少しても、表示装置としての構成部品の増大やコ
ストの上昇を招くことなく、平面画像「3」として投影
面部131上に結像できる。
【0044】ここで、文字部分パターンP1乃至P5は
投影面部131に順次投影される過程においては、文字
部分パターンP1乃至P5は、先行の文字部分パターン
の投影後の消滅に伴いこれに後続の文字部分パターンを
投影した後消滅するという過程を繰り返すことで、順次
投影されていく。但し、各文字部分パターンの投影像
は、その消滅後も、文字部分パターンP1の投影消滅後
文字部分パターンP5の投影まで視認者により残像とし
てそれぞれ視認可能に残るので、上述した平面画像
「3」は、図8にて示すごとく、視認され得る。
【0045】なお、本発明の実施にあたり、乗用車用ヘッ
ドアップディスプレイに限ることなく、バス車両やトラ
ック等の各種車両用ヘッドアップディスプレイに本発明
を適用して実施してもよい。また、ヘッドアップディス
プレイに限ることなく、フロントウインドシールドをス
クリーンに変更することで、一般的な表示装置としても
よい。
【0046】また、本発明の実施にあたり、上記第3実
施形態にて述べたように平面画像は「3」である必要は
なく、各種の文字や絵等のモチーフを平面画像として投
影するにあたり、上記第3実施形態と実質的に同様に本
発明を適用してもよい。
【0047】また、本発明の実施にあたり、上記第1実
施形態にて述べた反転ミラー40に代えて、例えば、ポ
リゴンミラーを採用して実施してもよい。この場合、当
該ポリゴンミラーは、反転ミラー40のような反転動作
を行うことなく、同一方向に回転することで、反転ミラ
ー40と実質的に同様の機能を果たすようにしてもよ
い。
【0048】また、本発明の実施にあたり、表示器30
は、液晶パネル31と、光源32との構成によるのでは
なく、例えば、エレクトロルミネッセンスパネルを、表
示器30として採用してもよい。
【0049】また、本発明の実施にあたり、反転ミラー
40がその反射面42aにてスクリーン130の投影面
部131及び液晶パネル31の表面31aの双方を臨む
ように配設して、反射ミラー120を廃止してもよい。
【0050】また、上記第1或いは第2の実施形態にお
いては、車速及びエンジン回転数を互いに異なる表示情
報とした例について説明したが、これに限らず、燃料残
量、警告及びメッセージのいずれか二つを互いに異なる
表示情報として採用してもよい。また、表示情報は二つ
に限ることなく、例えば、互いに異なる三つの表示情報
としてもよい。この場合には、当該三つの表示情報をフ
ロントウインドシールド10の互いに異なる三つの内表
面部にてそれぞれ表示するように、凹面鏡の数及び配置
並びに反転ミラー40の反転動作及び液晶パネル31の
表示情報を変更すればよい。
【0051】また、本発明の実施にあたり、各凹面鏡5
0、60に代えて、例えば、平板状反射ミラーをそれぞ
れ採用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された乗用車用ヘッドアップディ
スプレイの第1実施形態を示す概略側面図である。
【図2】上記ヘッドアップディスプレイの車室内側から
見た概略図である。
【図3】上記第1実施形態における電気回路構成図であ
る。
【図4】本発明に係る乗用車用ヘッドアップディスプレ
イの第2実施形態を示す概略側面図である。
【図5】上記第2実施形態においてヘッドアップディス
プレイの車室内側から見た概略図である。
【図6】本発明の第3実施形態を示す模式的概略側面図
である。
【図7】(a)乃至(e)は、それぞれ、上記第2実施
形態において液晶パネルにより表示される文字部分パタ
ーンP1乃至P5の模式図である。
【図8】図7の各文字部分パターンP1乃至P5が文字
「3」という平面画像としてスクリーン上に投影される
例を示す模式図である。
【符号の説明】
10…フロントウインドシールド、11、12…内表面
部、30…表示器、40、110…反転ミラー、50、
60…凹面鏡、P1乃至P5…文字部分パターン。
フロントページの続き (72)発明者 青木 直之 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 2H088 EA23 HA21 HA24 HA28 MA01 3D044 BA03 BB01 BC25 BC27 BD02 BD13

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに異なる第1及び第2の表示情報
    を、交互に、第1及び第2の表示光として出射する表示
    手段(30)と、 第1反射方向及びこれに隣り合う第2反射方向に交互に
    向くように設けられて、前記第1反射方向に向いたとき
    前記表示手段からの第1表示光を当該第1反射方向に反
    射し、前記第2反射方向に向いたとき前記表示手段から
    の第2表示光を当該第2反射方向に反射するミラー(4
    0、50、60、110)と、 このミラーが前記第1及び第2の反射方向に交互に繰り
    返し向くように当該ミラーを制御する制御手段(70)
    と、 前記第1及び第2の反射方向にそれぞれ対応する第1及
    び第2の表面部(11、12)を有し、前記第1表面部
    にて前記第1表示光を入射されて前記第1表示情報を第
    1虚像として結像し、前記第2表面部にて前記第2表示
    光を入射されて前記第2表示情報を第2虚像として結像
    する光学的結像部材(10)とを備えるようにした表示
    装置。
  2. 【請求項2】 前記結像部材は車両のフロントウインド
    シールドであり、前記第1及び第2の表面部は前記フロ
    ントウインドシールドの第1及び第2の内表面部であ
    り、前記ミラーは、前記第1反射方向に向いたとき前記
    第1表示光を前記第1内表面部に入射し、前記第2反射
    方向に向いたとき前記第2表示光を前記第2内表面部に
    入射することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 【請求項3】 所定の平面状モチーフを互いに並列な複
    数の線状モチーフ部分(P1乃至P5)に分割して当該
    各モチーフ部分をその一端側モチーフ部分(P1)から
    他端側モチーフ部分(P5)にかけて順次表示光として
    所定の線状出射部から出射する表示手段(30)と、 所定の角度ずつ順次回動するように配設されて前記表示
    手段の前記線状出射部から順次出射される各表示光を回
    動位置に応じて投影面(130)に向け順次反射するミ
    ラー(40)と、 前記表示手段の前記線状出射部から前記平面状モチーフ
    を構成するように前記各表示光を前記一端側モチーフ部
    分を表す表示光から前記他端側モチーフ部分を表す表示
    光にかけて順次出射させるとともに、この順次出射にあ
    わせて前記ミラーを前記所定の角度ずつ順次回動するよ
    うに制御する制御手段(70)とを備える表示装置。
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