JP6601478B2 - 車両用表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用表示技術に関し、特に車両の走行に使用される情報を表示する車両用表示装置に関する。
自動車等の車両に用いられるインストルメントパネルでは、これまで機構的指針による表示がなされてきた。近年、インストルメントパネルに対して、液晶パネル等を用いた表示装置への置き換えが進んでおり、表示内容や表示形態が任意に変更可能になる。例えば、走行速度に応じて表示形態が変更される(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−154749号公報
液晶パネル等の表示パネルを使用したインストルメントパネルは、様々な情報が表示可能であるが、常時必要とする情報はそれらの中の一部である場合が多い。また、前方目視に集中する走行状態においては、インストルメントパネルの多くの情報を目視することは少なく、表示内容は重要性の高い表示内容が簡素に表示されていることが望ましい。さらに、注意が必要である場合に警告が出力されることが望ましい。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、運転状況に適した情報を表示するとともに、警告を出力する技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の車両用表示装置は、表示パネルと、前記表示パネルの形態を第1形態と第2形態とに変更させる変更部と、前記表示パネルが第1形態のときには、所定の情報に基づき前記表示パネルに所定の画像を表示させ、前記表示パネルが第2形態のときには、所定の情報に基づき前記表示パネルを発光させる制御部と、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、運転状況に適した情報を表示するとともに、警告を出力できる。
本発明の実施例1に係る車両用表示装置が搭載される車室内を後方から見た外観図である。 図1の車両用表示装置が搭載される車室内を後方から見た別の外観図である。 図1の車両用表示装置の構成を示す図である。 図3の車両用表示装置による第1表示形態を示す正面図である。 図4の第1表示パネルに表示される画面を示す図である。 図3の車両用表示装置による第2表示形態を示す正面図である。 図6の第2表示パネルに表示される画面を示す図である。 図8(a)−(g)は、図3の車両用表示装置による表示形態の変更の状況を示す側面図である。 図9(a)−(b)は、本発明の実施例2に係る車両用表示装置の構成を示す側面図である。 図10(a)−(b)は、図9(a)−(b)の表示パネルに表示される画面を示す図である。
(実施例1)
本発明を具体的に説明する前に、まず概要を述べる。本発明の実施例1は、車両のインストルメントパネルとして情報を表示する車両用表示装置に関する。車両用表示装置は、表示面の面積が異なった2種類の表示パネルを備える。面積が大きい方の表示パネル(以下、「第1表示パネル」という)は、インストルメントパネルでの通常の情報を表示する。また、面積が小さい方の表示パネル(以下、「第2表示パネル」という)は、第1表示パネルに表示される情報の情報量よりも少ない情報量の情報を表示する。車両用表示装置は、車両の走行状況等に応じて、第1表示パネルと第2表示パネルとのうちの一方を運転者に対向させて、それに情報を表示する。一方、車両用表示装置は、警告を出力する必要がある場合に、運転者に対向していない方の表示パネルを点灯させる。点灯された光がもれて運転者に認識されることによって、運転者に警告を認識させることができる。
図1は、本発明の実施例1に係る車両用表示装置100が搭載される車室内を後方から見た外観図である。図1に示すように、x軸、y軸、z軸からなる直角座標系が規定される。x軸は、車両の長さ方向に延び、y軸は、車両の幅方向に延び、z軸は、車両の高さ方向に延びる。また、x軸、y軸、z軸のそれぞれの正の方向は、図1における矢印の方向に規定され、負の方向は、矢印と逆向きの方向に規定される。ここで、x軸の正方向が図1のステアリングホイール206から運転席に向かう方向であり、「正面側」ということもあり、x軸の負方向が図1のステアリングホイール206からウインドシールド202に向かう方向であり、「背面側」ということもある。また、z軸の正方向を「上面側」といい、z軸の負方向を「下面側」ということもある。
本実施形態の説明は車両の右側にステアリングホイール206が配置される車両の例として説明するため、車室内の前方において、y軸の正方向側にステアリングホイール206が配置される。そのため、図示しない運転席もy軸の正方向側に配置され、助手席はy軸の負方向側に配置される。なお、ステアリングホイール206および運転席がy軸の負方向側に配置されてもよい。また、ステアリングホイール206のx軸の負方向側には車両用表示装置100が配置され、車両用表示装置100は、ダッシュボード204に取り付けられている。車両用表示装置100は、インストルメントパネルの機能を有する。
ダッシュボード204のx軸の負方向側には、ウインドシールド202が配置され、ウインドシールド202のz軸の正方向側には、リアビューミラー200が配置される。さらに、ステアリングホイール206のy軸の負方向側、例えばセンタコンソール208には、ナビゲーション画面210が設置される。ナビゲーション画面210は、車載用のナビゲーション端末装置の画面であり、カーナビゲーションシステムの画像等が表示される。
図2は、車両用表示装置100が搭載される車室内を後方から見た別の外観図である。図2は、図1と同様に構成されるが、車両用表示装置100の形状が図1と異なる。図1と図2における車両用表示装置100の形状については、後述するが、車両用表示装置100は、図1と図2のように、車室内を後方から見た場合の形状を変更させる。また、車両用表示装置100の下部から警告光212が発光される。
図3は、車両用表示装置100の構成を示す。車両用表示装置100は、変更部10、第1表示パネル16、第2表示パネル18を含む。変更部10は、駆動制御部24、駆動部26、表示制御部28を含む。また、制御部14は、駆動制御部24、表示制御部28を含む。
第1表示パネル16は、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示素子を用いて構成され、例えば、TFT(Thin Film Transistor)液晶によって構成される。第1表示パネル16は、インストルメントパネルの機能を有し、車両の走行に使用される情報を表示する。以下では、インストルメントパネルを表示させるために第1表示パネル16を使用する形態を「第1表示形態」という。図4は、車両用表示装置100による第1表示形態を示す正面図である。これは、図1における車両用表示装置100の近傍を拡大した図に相当する。運転席に着席しているユーザが目視可能なように、第1表示パネル16が配置される。また、第1表示パネル16の周囲は、枠部300に固定されている。
図5は、第1表示パネル16に表示される画面の例を示す。第1表示パネル16の中央部分に、円形の回転数表示部406が配置され、回転数表示部406の円形の中心部分に、速度表示部408が配置される。また、回転数表示部406の左側に、油温表示部400、燃料表示部402、水温表示部404が配置される。さらに、回転数表示部406の右側に、シフトポジション表示部410、その他情報表示部412が配置される。その他情報表示部412には、例えば、時計、温度計が示される。各表示に表示される内容は公知の技術であるので、ここでは説明を省略する。図3に戻る。
表示制御部28は、第1表示パネル16に表示すべき内容、つまり油温表示部400からその他情報表示部412が示された画像(以下、「第1表示形態用画像」という)を生成し、生成した第1表示形態用画像を第1表示パネル16に表示させる。第1表示形態用画像は、通常走行時において、第1表示パネル16が露出されている場合に表示される。表示制御部28において生成される第1表示形態用画像には、走行距離、ターン・バイ・ターン、ナビゲーションシステムでの地図、ビデオ・カメラの映像(各方位カメラ、カメラの合成映像、赤外線カメラ)が含まれてもよい。
第2表示パネル18は、第1表示パネル16と同様に、LCDなどの表示素子を用いて構成され、例えば、TFT液晶によって構成されるとともに、インストルメントパネルの機能を有し、車両の走行に使用される情報を表示する。ここで、第2表示パネル18は、第1表示パネル16が車両のダッシュボード204内に格納される場合に、表示面がユーザに対向する。一方、第2表示パネル18は、第1表示パネル16が車両のダッシュボード204内に未格納である場合に、表示面がユーザに非対向になる。つまり、第2表示パネル18と第1表示パネル16とは、互いに異なった向きで配置され、それらのうちのいずれか一方だけが、ユーザに対向する。
以下では、インストルメントパネルを表示させるために第2表示パネル18を使用する形態を「第2表示形態」という。第2表示形態は、第1表示形態よりもシンプルで目視に時間を要さない、または注視しなくとも情報の目視が可能な表示形態である。これについては後述する。
図6は、車両用表示装置100による第2表示形態を示す正面図である。これは、図2における車両用表示装置100の近傍を拡大した図に相当する。運転席に着席しているユーザが目視可能なように、第2表示パネル18が配置される。また、第2表示パネル18の周囲は、枠部300に固定されている。ここで、第2表示パネル18の表示面積は、第1表示パネル16の表示面積よりも小さい。前述のごとく、枠部300の下部からは、警告光212が発光されている。警告光212の発光については後述する。
図7は、第2表示パネル18に表示される画面の例を示す。第2表示パネル18の中央部分に、回転数表示部422が配置され、回転数表示部422の左側に、速度表示部420が配置され、回転数表示部422の右側に、シフトポジション表示部424が配置される。各表示に表示される内容は公知の技術であるので、ここでは説明を省略する。図3に戻る。
表示制御部28は、第2表示パネル18に表示すべき内容、つまり速度表示部420からシフトポジション表示部424が示された画像(以下、「第2表示形態用画像」という)を生成し、生成した第2表示形態用画像を第2表示パネル18に表示させる。前述のごとく、第2表示パネル18の表示面積は、第1表示パネル16の表示面積よりも小さいので、第2表示形態用画像に表示される情報の情報量は、第1表示形態用画像に表示される情報の情報量よりも少ない。第2表示形態用画像は、通常走行時以外において、第2表示パネル18が露出されている場合に表示される。表示制御部28において生成される第2表示形態用画像には、シフトチェンジインジケータが含まれてもよく、少なくとも車両の走行速度が含まれていればよい。
このように第2表示パネル18での表示によって情報を運転者であるユーザに伝達させているが、これに加えて、表示制御部28は、第1表示パネル16を使用しながら情報を発光有無によっても伝達させる。図6に示されているように、第2表示形態においては、第2表示パネル18が露出し、第1表示パネル16が露出していない。第2表示パネル18と第1表示パネル16の構成は後述するが、図6において第1表示パネル16は、表示面をz軸の負方向に向けながら、ダッシュボード204内に格納されている。この場合、第2表示パネル18はユーザに対向することでユーザがその表示内容を目視可能となり、第1表示パネル16はダッシュボード204内に格納されることによってユーザがその表示内容を目視できない配置となる。
表示制御部28は、ユーザに伝達すべき情報として、第2表示形態用画像に含めるべき情報を受けつけるとともに、警告の情報を受けつける。警告の情報は、運転者に注意を喚起させるべき情報であれば何でもよいが、例えば、車両の走行速度が、走行中の道路に定められた速度制限よりも高いことを知らせるための情報である。また、警告の情報は、道路が工事中であることを知らせるための情報であってもよい。これらの警告の情報は、公知の技術によって取得される。表示制御部28は、警告の情報を受けつけた場合に、第1表示パネル16を発光させる。ここで、発光は、単色、例えば、赤色、青色等によってなされる。警告の情報の種類に応じて色が変わってもよい。第1表示パネル16が発光すると、第1表示パネル16はユーザがその表示内容を目視できない配置であるが、枠部300とダッシュボード204の隙間などから第1表示パネル16が発光した光が漏洩し、ユーザは第1表示パネル16の発光を確認することができる。
また、警告情報は、第1表示形態において表示されているが、第2表示形態においては表示されていない内容に基づく警告としてもよい。図5の例と図7の例によれば、第二表示形態に表示されない油温、燃料および水温に関する警告である。このような警告を行う場合、第2表示形態として情報量の少ない視認性を向上させた表示とした場合であっても、第1表示形態と同等の情報をユーザは得ることができる。
また、警告情報は液晶等の表示パネルを用いるため、様々な色の発光が可能である。例えば、油温の上昇による警告は黄色発光、燃料残量低下による警告は赤色発光、水温情報による警告は青色発光などと対応つけてもよい。さらには、警告表示を点滅させ、警告レベルが高くなるにつれて点滅間隔時間を短くしてもよい。
第2の表示形態において警告光の発光がある場合、ユーザによる所定の操作により第1の表示形態とすることもできる。また、警告光の発光があり所定時間ユーザによる第1の表示形態するための操作が行なわれない場合は、自動で第1の表示形態に変更してもよい。
駆動制御部24は、第1表示パネル16と第2表示パネル18のいずれか一方がユーザに対向した状態となるように表示形態を変更させるために、駆動部26の動作を制御する。具体的に説明すると、駆動制御部24は、エンジンの動作を制御するECU(Electronic Control Unit)からエンジンの情報を受けつける。エンジンの情報がエンジン停止を示している場合、駆動制御部24は、第2表示形態を実現させる。一方、下記の条件のいずれかに合致する場合、駆動制御部24は、第1表示形態を実現させる。条件は、(1)運転席側のドアを開けた場合、(2)ユーザが運転席に着座した場合、(3)ユーザが運転席に着座してシートベルトを締めた場合、(4)エンジンを始動した場合であるが、これらの状態は図示しないセンサで検出され、駆動制御部24に入力される。さらに、第1表示形態が実現されている状況下において、走行速度がしきい値よりも高くなった場合に、駆動制御部24は、第2表示形態を実現させてもよい。なお、図示しないスイッチによって、第1表示形態、第2表示形態のいずれかが選択されてもよい。
第1表示形態を実現させる場合、駆動制御部24は、第1表示パネル16を使用するために、第1表示パネル16をユーザが目視可能となるように対向させ、第2表示パネル18をユーザに非対向にさせる。一方、第2表示形態を実現させる場合、駆動制御部24は、第2表示パネル18を使用するために、第2表示パネル18をユーザが目視可能となるように対向させ、第1表示パネル16をユーザに非対向にさせる。そのため、表示形態を変更すべき場合、駆動制御部24は、第1表示形態から第2表示形態への変更を実行したり、第2表示形態から第1表示形態への変更を実行したりする。第1表示形態および第2表示形態のいずれであっても、ユーザに非対向となった表示パネルがユーザが目視できない位置または向きであれば、発光有無による情報伝達を行うための表示パネルとして適用される。
駆動部26は、駆動制御部24に接続されており、駆動制御部24からの指示を受けつける。駆動部26は、受けつけた指示に応じて、第1表示形態と第2表示形態との間の変更を実行する。第1表示パネル16と第2表示パネル18の配置関係、および第1表示形態と第2表示形態との間の変更機構は任意であるが、ここでは、駆動部26の動作を説明するために、図8(a)−(g)を使用する。図8(a)−(g)は、車両用表示装置100による表示形態の変更の状況を示す側面図である。図8(a)は、第1表示形態である場合の車両用表示装置100の側面図である。車両用表示装置100は、枠部300、第1軸302、第2軸304、回転駆動部306、スライド駆動部308、スライド摺動軸310、表示パネル格納部312を含む。また、枠部300には、第1表示パネル16、第2表示パネル18が取り付けられている。なお、回転駆動部306とスライド駆動部308が駆動部26に相当する。
x軸の負方向側、つまり背面側に表示パネル格納部312が配置される。表示パネル格納部312のz軸の正方向側、つまり上面側には、スライド駆動部308が固定される。スライド駆動部308は、x軸方向に延びた棒状のスライド摺動軸310を支持する。スライド駆動部308は、図示しないモータ、モータのピニオンギアを備え、スライド摺動軸310と平行に備えられている図示しないラックギアを備える。スライド駆動部308のモータが回転することによって、ピニオンギアに回転力が加えられると、ラックギアがx軸方向に動く。そのため、スライド摺動軸310は、スライド駆動部308の駆動により、x軸方向にスライド動作する。
スライド摺動軸310のx軸の正方向端には、第1軸302を介して、枠部300が回動可能に取り付けられる。第1軸302は、y軸方向に延びており、回転駆動部306に支持される。回転駆動部306は、図示しないモータを備え、モータとギア機構により、第1軸302を回動軸として、枠部300を回動させる。枠部300は、第1表示パネル16と第2表示パネル18とを互いに異なった面に配置する。図8(a)では、枠部300の正面側に第1表示パネル16が配置され、枠部300の上面側に第2表示パネル18が配置される。そのため、第1表示パネル16の少なくとも一部は、第1表示形態においてユーザと車両の前方視界との間に介在し、第2表示パネル18は、第1表示形態においてユーザと車両のダッシュボード204との間に介在する。枠部300において第2表示パネル18が配置された端部とは反対側の端部に、第2軸304が設けられる。第2軸304は、表示パネル格納部312の側壁内部に第2軸304の動作軌跡に沿った溝を備えるスライド部材の溝に係合して移動する。
図8(b)から図8(f)では、回転駆動部306が駆動することによって、第1軸302を中心にして、枠部300が回動する。その際、スライド駆動部308は駆動せずともよく、徐々に枠部300をx軸の負方向に移動するように駆動してもよい。図8(a)から開始された枠部300の回動が終了すると、図8(f)の状態になる。図8(f)では、第2表示パネル18が正面側を向き、第1表示パネル16が下側を向くように枠部300が配置される。図8(f)から図8(g)では、回転駆動部306が駆動せず、スライド駆動部308が駆動することによって、スライド摺動軸310がx軸の負方向に移動する。また、スライド摺動軸310の移動とともに、枠部300もx軸の負方向に移動し、表示パネル格納部312の内部に侵入する。図8(g)は、第2表示形態である場合の車両用表示装置100の側面図である。このように、第1表示形態から第2表示形態への変更が実行される場合、図8(a)から図8(g)の順に車両用表示装置100が動作する。一方、第2表示形態から第1表示形態への変更が実行される場合、図8(g)から図8(a)の順に車両用表示装置100が動作する。
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
本発明の実施例によれば、表示パネルの表示形態を変更させ、いずれかの表示形態において、情報を表示によって伝達させるとともに、情報を発光有無によって伝達させるので、運転状況に適した情報を表示するとともに、警告を出力できる。また、第1表示パネルと第2表示パネルのうち、ユーザに対向した方の表示パネルに対して、情報を表示によって伝達させるとともに、他方の表示パネルに対して、情報を発光有無によって伝達させるので、異なった種類の情報を確実に伝達できる。また、ユーザに伝達すべき情報が警告である場合に、第1表示パネルを発光させるので、警告による注意喚起を促すことができる。また、単色によって第1表示パネルを発光させるので、ユーザに認識させやすくできる。
また、第1パネルが車両のダッシュボードに格納された状態において、第1表示パネルを発光させるので、第2パネルによる情報の伝達を妨げることなく、警告を通知できる。また、第1表示形態として第1表示パネルを使用し、第2表示形態として第2表示パネルを使用するので、2つの表示形態の変更を確実に実行できる。また、第2表示パネルの表示面積は、第1表示パネルの表示面積よりも小さくするので、視認性の異なった2種類の表示領域を実現できる。また、第2表示パネルは、少なくとも車両の走行速度を表示するので、表示面積が小さい場合であっても必要な不可欠な情報を提供できる。
(実施例2)
次に、実施例2を説明する。実施例2も、実施例1と同様に、車両のインストルメントパネルとして情報を表示する車両用表示装置に関する。実施例2においても、車両用表示装置は、車両の走行状況等に応じて、第1表示パネルと第2表示パネルとのうちの一方をユーザに対向させて、それに情報を表示するとともに、対向していない方の表示パネルを警告のために点灯させる。実施例1では、第1表示形態と第2表示形態とを実現するために、表示面積の異なった2つの表示パネルを備えている。一方、実施例2では、1つの表示パネルだけを備え、これの露出面積を変えることによって、第1表示形態と第2表示形態とが実現される。そのため、第2実施例において、第1表示形態は、表示面積の大きい表示の形態であり、第2表示形態は、表示面積の小さい表示の形態である。ここでは、実施例1との差異を中心に説明する。
図9(a)−(b)は、本発明の実施例2に係る車両用表示装置100の構成を示す側面図である。図9(a)は、第1表示形態である場合の車両用表示装置100の側面図である。車両用表示装置100は、表示パネル500、枠部502、スライド駆動部504、カバー部506を含む。枠部502には、表示パネル500が取り付けられている。表示パネル500は、これまでの第1表示パネル16、第2表示パネル18に相当するが、図9(a)においては特に第1表示パネル16に相当する。表示パネル500は、LCD等であり、例えば、TFT液晶によって構成されるとともに、インストルメントパネルの機能を有し、車両の走行に使用される情報を表示する。図10(a)−(b)は、表示パネル500に表示される画面を示す。図10(a)は、第1表示形態の場合の画面であり、前述の第1表示形態用画像に相当する。これは、図5と同様である。図10(b)については後述し、図9(a)に戻る。
スライド駆動部504は、前述の駆動部26に相当する。スライド駆動部504は、ダッシュボード204の正面側に固定され、枠部502を支持する。スライド駆動部504は、図示しないモータ、モータのピニオンギアを備え、枠部502の側面は、z軸方向に延びるラックギアを備える。スライド駆動部504のモータが回転することによって、ピニオンギアに回転力が加えられると、ラックギアがz軸方向に動く。そのため、枠部502は、スライド駆動部504の駆動により、z軸方向にスライド動作する。
ダッシュボード204の正面側であり、かつ枠部502のz軸の負方向側には、カバー部506が設けられる。カバー部506は、ダッシュボード204と一体的に構成されていてもよく、ダッシュボード204とは別に構成されていてもよい。また、カバー部506の上面側には、枠部502が侵入可能な孔部が設けられている。
図9(b)は、第2表示形態である場合の車両用表示装置100の側面図である。図9(a)から図9(b)では、スライド駆動部504が駆動することによって、枠部502がz軸の負方向に移動する。この移動により、枠部502のz軸の負方向側の一部がカバー部506の内部に侵入する。図9(b)では、表示パネル500のうち、z軸の正方向側の部分であって、かつ露出した部分が第1表示領域508と示される。また、z軸の負方向側の部分であって、かつカバー部506内に格納された部分が第2表示領域510と示される。ここで、第1表示領域508が、第2表示パネル18に相当する。つまり、図示しない駆動制御部24は、第1表示形態として、表示パネル500を全部露出させ、第2表示形態として、表示パネル500の一部分である第1表示領域508を露出させる。このように、第1表示領域508の表示面積は、表示パネル500の表示面積よりも小さい。
図示しない表示制御部28は、第2表示形態において、第1表示領域508に対して、インストルメントパネルの情報を表示させるとともに、第2表示領域510に対して、警告を伝達するために発光させる。ここで、発光は、前述のごとく、単色による。
図10(b)は、第2表示形態の場合の画面であり、前述の第2表示形態用画像に相当する。これは、図7と同様である。前述のごとく、第2表示形態用画像に表示される情報の情報量は、第1表示形態用画像に表示される情報の情報量よりも少ない。また、表示制御部28において生成される第2表示形態用画像には、シフトチェンジインジケータが含まれてもよく、少なくとも車両の走行速度が含まれていればよい。
本発明の実施例によれば、第1表示形態として表示パネルを露出させ、第2表示形態として表示パネルの一部分を露出させるので、第1表示形態と第2表示形態とを1つの表示パネルで実現できる。また、第1表示形態と第2表示形態とが1つの表示パネルで実現されるので、コストの増加を抑制できる。また、第1表示領域の表示面積は、表示パネルの表示面積よりも小さくするので、視認性の異なった2種類の表示領域を実現できる。また、第1表示領域は、少なくとも車両の走行速度を表示するので、表示面積が小さい場合であっても必要な不可欠な情報を提供できる。また、第2表示形態の場合において、第1表示領域508において情報を表示させながら、第2表示領域510を発光させるので、表示と発光によって情報を伝達できる。また、ユーザに伝達すべき情報が警告である場合に、第2表示領域510を発光させるので、警告による注意喚起を促すことができる。また、単色によって第2表示領域510を発光させるので、ユーザに認識させやすくできる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本発明の実施例1において、第1表示形態において、第1表示パネル16が正面側を向き、第2表示パネル18が上面側を向いているとともに、第2表示形態において、第1表示パネル16が下面側を向き、第2表示パネル18が正面側を向いている。しかしながらこれに限らず例えば、第1表示形態において、第1表示パネル16が正面側を向き、第2表示パネル18が下面側を向いているとともに、枠部300が図8に示す動作例とは逆方向の回転動作を行うことにより、第2表示形態において第1表示パネル16が上面側を向き、第2表示パネル18が正面側を向いてもよい。本変形例によれば、構成の自由度を向上できる。
本発明の実施例1において、第2表示形態の場合に、ユーザに対向していない第1表示パネル16が警告時に発光している。しかしながらこれに限らず例えば、第1表示形態の場合に、ユーザに対向していない第2表示パネルが警告時に発光してもよい。本変形例によれば、第1表示形態の場合であっても、発光によって警告を伝達できる。
本発明の実施例1において、第2表示パネル18は、表示面がフラットな形状を有している。しかしながらこれに限らず例えば、第2表示パネル18は、表示面が曲面を含む形状であってもよい。本変形例によれば、構成の自由度を向上できる。
本発明の実施例1、2において、次の構成が追加されてもよい。
(1)車両用表示装置100の左右に照度センサを配置し、周囲の明るさに対応して画面の輝度を自動調整する。
(2)画面の輝度調整では手動で任意の明るさに調整可能とする。
(3)画面の光が車両のウインドシールド202に映り込んで運転者の視界の妨げにならないように車両用表示装置100の内部もしくは外部に視野角を制御するフィルタを配置する。これにより、画面の光のウインドシールド202への映り込みが抑制される。
10 変更部、 14 制御部、 16 第1表示パネル、 18 第2表示パネル、 24 駆動制御部、 26 駆動部、 28 表示制御部、 100 車両用表示装置。

Claims (4)

  1. 第1表示パネルおよび第2表示パネルと、
    前記第1表示パネルがユーザから目視可能な状態である第1形態と、前記第1表示パネルがユーザから目視できず前記第2表示パネルがユーザから目視可能な状態である第2形態とに変更させる変更部と、
    前記第1形態のときは、所定の情報に基づき前記第1表示パネルに所定の画像を表示させ、前記第2形態のときは、前記第2表示パネルに前記第1表示パネルに前記第1形態で表示される情報量より少ない情報量の情報を表示させ、所定の情報に基づき前記第1表示パネルを発光させる制御部と、
    を備えることを特徴とする車両用表示装置。
  2. 前記制御部は、前記第2形態のときは、警告情報に基づき前記第表示パネルを発光させることを特徴とする請求項1に記載の車両用表示装置。
  3. 表示パネルと、
    前記表示パネルがユーザから目視可能な状態である第1形態と、前記表示パネルがユーザから目視できない箇所が含まれる第2形態とに変更させる変更部と、
    前記第1状態のときは、所定の情報に基づき前記表示パネルに所定の画像を表示させ、前記第2形態のときは、前記表示パネルの目視できる箇所に前記第1形態で表示される情報量より少ない情報量の情報を表示させ、所定の情報に基づき前記表示パネルの目視できない箇所を発光させる制御部と、
    を備えることを特徴とする車両用表示装置。
  4. 前記制御部は、前記第2形態のときは、警告情報に基づき前記表示パネルの目視できない箇所を発光させることを特徴とする請求項3記載の車両用表示装置。

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