JP2002119832A - 分離膜モジュールの洗浄方法 - Google Patents

分離膜モジュールの洗浄方法

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JP2002119832A JP2000312545A JP2000312545A JP2002119832A JP 2002119832 A JP2002119832 A JP 2002119832A JP 2000312545 A JP2000312545 A JP 2000312545A JP 2000312545 A JP2000312545 A JP 2000312545A JP 2002119832 A JP2002119832 A JP 2002119832A
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Kenji Honjo
賢治 本城
Satoshi Miyashita
聡史 宮下
Katsuyuki Yanone
勝行 矢ノ根
Osami Kato
修身 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 必要最小限の薬液量で、より効果的に分離膜
モジュール13の洗浄を行うことができ、分離膜モジュ
ール13の長期にわたる安定した濾過処理を可能とする
ことのできる分離膜モジュール13の洗浄方法を提供す
る。 【解決手段】 被処理液槽12内に設置され被処理液の
濾過を行う分離膜モジュール13を洗浄する方法であっ
て、分離膜モジュール13を被処理液槽12から取り出
して水中に浸漬する水浸漬工程後、薬液による洗浄を行
う分離膜モジュール13の洗浄方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下排水処理や産業
排水処理における固液分離など、特に汚濁性の高い液体
の濾過処理に用いられる分離膜モジュールの洗浄方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、膜分離の技術は、無菌水、飲
料水、高度純水の製造、空気の浄化等に数多く使用され
てきたが、これらの用途に加えて、近年では、下水処理
場における2次処理、3次処理や、浄化槽における固液
分離、産業廃水中の懸濁物質の固液分離など、高汚濁性
水の処理用途に用いられるようになっている。
【0003】図5は、分離膜モジュールを用いた濾過装
置の一例を示す概略構成図である。この濾過装置50
は、被処理液供給ライン51から供給された被処理液を
処理する被処理液槽52と、この被処理液槽52内に配
置された分離膜モジュール53と、濾液用配管54によ
って、この分離膜モジュール53と接続されたポンプ5
5とを具備して概略構成される。上記被処理液槽52に
満たされた被処理液は、ポンプ55を稼働させ、分離膜
モジュール53を負圧にすることによって濾過され、そ
の濾液は、濾液用配管54内部を通って系外に排出され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記分離膜モジュール
53を用いた濾過装置50においては、長時間の濾過運
転を行うと、懸濁物質等による分離膜モジュール53の
膜面の閉塞が起こる。この膜面閉塞による分離膜モジュ
ール53の分離能の低下は、濾液用配管54に設けられ
た圧力計56によって測定される濾過時の差圧上昇によ
って知ることができる。特に、汚濁性の高い液体の処理
においては、分離膜モジュール53の閉塞が起こりやす
く、このため分離膜モジュール53の寿命が短くなると
いう問題が生じていた。
【0005】そこで、膜面が閉塞した分離膜モジュール
53を、薬液を満たした洗浄用タンクに移動し、薬液に
浸漬させることによって分離膜モジュール53に付着し
た閉塞原因物質を取り除き、その分離能を回復させるこ
とが行われている。また、より簡便な薬液による洗浄方
法(以下、「薬洗」とすることがある)として、特開平
7−313850号公報、特開平9−75689号公
報、特開平10−156155号公報、特開平10−6
6844号公報などに示されるような分離膜モジュール
の2次側より通液して洗浄する方法なども提案されてい
る。
【0006】しかしながら、上述した分離膜モジュール
の薬液による洗浄においては、膜面の閉塞がかなり進ん
だ状態では、2次側からの逆通液では、分離膜モジュー
ル全体へ薬液が行き渡りにくいために洗浄斑が生じ、薬
液洗浄の効果が得られないことが多かった。また、分離
膜モジュールを薬液への浸漬する洗浄方法おいても、閉
塞がかなり進んだ状態の分離膜モジュールであると、そ
の性能回復が得られにくく、そのため薬液への浸漬を頻
繁に繰り返したり、薬液への浸漬時間を延ばしたり、薬
液濃度を上げたりする必要があり、薬液を必要以上に使
用するだけでなく、膜劣化を引き起こすような可能性が
あった。
【0007】本発明は、前記事情に鑑みてなされたもの
で、必要最小限の薬液量で、より効果的に分離膜モジュ
ールの洗浄を行うことができ、分離膜モジュールの長期
にわたる安定した濾過処理を可能とすることのできる分
離膜モジュールの洗浄方法を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、本発明の分離膜モジュールの洗浄方法は、被処理
液槽内に設置され被処理液の濾過を行う分離膜モジュー
ルを洗浄する方法であって、分離膜モジュールを被処理
液槽から取り出して水中に浸漬する水浸漬工程後、薬液
による洗浄を行うことを特徴とする。また、上記分離膜
モジュールの水浸漬工程においては、分離膜モジュール
の浸漬後の濾過流量を浸漬前の濾過流量の2倍以上に回
復させることが好ましい。また、上記分離膜モジュール
の水浸漬工程における水が、常温以上に加温されている
ことが好ましい。また、分離膜モジュールの水浸漬工程
にて、連続的あるいは間欠的にエアーバブリングを併用
することが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明を詳
細に説明する。図1は、本発明の分離膜モジュールを用
いた濾過装置の一例を示す概略構成図である。この濾過
装置10は、被処理液供給ライン11から供給された被
処理液を処理する被処理液槽12と、この被処理液槽1
2内に配置された分離膜モジュール13と、この分離膜
モジュール13の濾液取水口17とポンプ15を接続す
る濾液用配管14と、この濾液用配管14に設けられた
圧力計16と、前記分離膜モジュール13の下方に設け
られた膜洗浄エアバブリング用の散気装置18と、この
散気装置18に接続する圧空ポンプ19と、被処理液槽
12に隣接して設けられた浸漬用水槽100とを具備し
て概略構成されたものである。
【0010】前記分離膜モジュール13は、複数の微細
な孔を有する濾過膜(分離膜)を備えたものであれば特
に限定されるものでなく、例えば、平膜タイプ、中空糸
膜タイプ、管状膜タイプ、袋状膜タイプなどの公知の分
離膜モジュールを適用することができる。中でも、体積
当たりの膜面積を増やし、処理効率を上げる見地より中
空糸膜を用いることが好ましい。上記濾過膜の材質とし
ては、セルロース、ポリオレフィン、ポリスルフォン、
ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ四フッ化エチレン
(PTFE)、セラミック、ポリアクリロニトリル(PAN)
などが挙げられる。また、分離膜モジュール13の分画
性能は、その濾過の目的によって任意のものが選択で
き、通常0.01〜1μmのものが適用できる。
【0011】このような分離膜モジュール13には、例
えば、図2に示すような平膜21と枠状支持体22とを
有して概略構成される平膜モジュール23、図3に示す
ような複数の中空糸で構成される中空糸膜31と中空糸
膜31の両端に設けられた管状の集水部材32、32と
を有して概略構成される中空糸膜モジュール33などを
適用できる。このような分離膜モジュールにおいては、
濾液は、平膜モジュール23の場合は濾液取水口27か
ら、中空糸膜モジュール33の場合は濾液取水口37、
37より濾液が排出される。
【0012】このような分離膜モジュール13の洗浄
は、以下のようにして行われる。まず、濾液用配管14
に設けられた圧力計16によって測定される濾過時の差
圧上昇が設定値以上となった場合、ポンプ15および圧
空ポンプ19を停止して濾過装置10の濾過運転を中止
する。ついで、濾液用配管14と濾液取水口17とを切
り離し、チェーンブロック等(図示省略)によって分離
膜モジュール13を被処理液槽12から吊り上げ、移動
して浸漬用水槽100内へ浸漬させる。浸漬用水槽10
0内には、あらかじめ水101を満たしておく。つい
で、浸漬用水槽100に分離膜モジュール13を所定時
間浸漬させたあと水101を排出する。
【0013】ついで、水101を排出した浸漬用水槽1
00に所定濃度の薬液を満たして薬液への浸漬洗浄を行
う。上記薬液に分離膜モジュール13を所定時間浸漬さ
せた後、再度分離膜モジュール13を被処理液槽12内
へ戻し、濾液用配管14を接続し、ポンプ15および圧
空ポンプ19を稼働して濾過装置10の濾過運転を再開
する。また、上記分離膜モジュール13の薬液洗浄に関
しては、図4に示されるように、あらかじめ浸漬用水槽
100まわりに、薬液槽102とこれと連通した薬液用
配管103を配しておき、分離膜モジュール13を水1
01の満たされた浸漬用水槽100へ所定時間浸漬後、
薬液用配管103を分離膜モジュール13の濾液取水口
17に接続し、薬液104を分離膜モジュール13に通
液して洗浄を行うこともできる。
【0014】上記分離膜モジュール13の水101への
浸漬は、分離膜モジュール13の濾過膜への負荷をかけ
ずに濾過膜面の閉塞物を膨潤させることを目的としてお
り、被処理液中へ放置させても良いが、膜の2次汚染等
や水質悪化等も懸念されるため、用いる水101の水質
としては比較的きれいであることが好ましい。具体的に
は、水道水、井戸水、膜処理水等を単独で用いても良い
し、薬品の水溶液等を用いても良い。
【0015】また、分離膜モジュール13の水101へ
の浸漬時間は、濾過膜の材質やその閉塞状態等によって
適宜設定される。下記表1は、分離膜モジュール13の
水浸漬工程後に薬液洗浄を実施し、そのときの水への浸
漬日数と浸漬後の濾過流量および薬液による洗浄後の濾
過流量を示したものである。このときの分離膜モジュー
ル13には、三菱レイヨン(株)製ステラポアーHF
(334LF)を用い、被処理液として活性汚泥を用い
て濾過を実施した。またLV(1日当たりの分離膜モジ
ュール1m2当たりの処理量)=0.5m/Dayで運
転し、濾過開始時の差圧が5kPaであったものが、8
ヶ月後に40kPaとなったものについて上記洗浄方法
を実施した。また分離膜モジュール13の薬液による洗
浄については、次亜塩素酸ナトリウム溶液3000mg
/Lへの浸漬洗浄を実施した。
【0016】
【表1】
【0017】上記表1の結果より、水に浸漬した後に薬
洗する方が濾過流量の増加がみられることがわかる。ま
た、分離膜モジュール13における薬液洗浄の効果が顕
著に見られる(2桁以上の上昇)のは浸漬日数が0.5
日以降であり、これは分離膜モジュール13において、
水の浸漬後の濾過流量が水の浸漬前の分離膜モジュール
13の濾過流量(4.6l/min)の2倍以上のとき
であることがわかる。このように、分離膜モジュール1
3の洗浄においては、水への浸漬後に薬洗を実施するほ
うが洗浄効果は高く、分離膜モジュール13の水への浸
漬後の濾過流量を浸漬前の濾過流量の2倍以上に回復さ
せることが好ましい。水浸漬工程後の分離膜モジュール
13の濾過流量は望ましくは、3倍〜4倍以上のレベル
の回復まで見られるとより良い。しかしながら、分離膜
モジュール13をあまりにも長期間の水へ浸漬すると、
水101の水質が悪化し分離膜モジュール13の膜面へ
の悪影響も懸念されることから、分離膜モジュール13
の水への浸漬時間としては、0.5日〜7日の範囲で設
定されることが好ましく、さらには1日〜5日の範囲で
あるとより好ましい。より望ましくは2〜3日であると
より良い。
【0018】さらに、上記分離膜モジュール13の洗浄
方法においては、濾過膜面の閉塞物をより膨潤しやすく
するため、浸漬する水101を、常温より加温すること
が好ましく、水温としては20℃〜50℃の範囲で設定
することが好ましい。さらには、水温として30℃〜4
0℃の範囲で設定するのがより好ましい。
【0019】また、分離膜モジュール13の水101へ
の浸漬中に、濾過膜面閉塞物をより早く膨潤させる目的
から、連続的あるいは間欠的にエアーバブリングを行う
ことが好ましい。
【0020】また、分離膜モジュール13の通液による
薬液洗浄の方法としては、水頭差による自然落下の他、
公知の方法を用いることができる。例えば、薬液を満た
した薬液槽102からポンプによって薬液を分離膜モジ
ュール13に送り込む方法、薬液槽102として加圧容
器を用い、コンプレッサー等による圧力によって薬液を
分離膜モジュール13に送り込む方法等を用いることが
できる。また、通液する薬液の流量については、一定流
量でも通液流量を段階的に変えてもよく、その総量は、
分離膜1m2当たり1〜2Lとするのが好ましい。
【0021】また、分離膜モジュール13の洗浄に用い
られる薬液104とその濃度は、洗浄する分離膜モジュ
ール13の材質やその濾過の目的、閉塞の状況に応じて
適宜選択されることが望ましい。上記薬液104として
は、通常、次亜塩素酸ナトリウム水溶液、過炭酸ナトリ
ウム水溶液である酸化剤溶液および、塩酸、硝酸、硫
酸、シュウ酸、クエン酸または水酸化ナトリウム水溶液
である酸あるいはアルカリ水溶液等の薬液が好適に用い
られる。これら、薬液の使用後、薬液104の処理が必
要な場合については、適正な処理剤を加えて処理を行う
こともできる。
【0022】このような分離膜モジュール13の洗浄方
法によれば、あらかじめ分離膜モジュール13の濾過膜
表面の閉塞物を膨潤させた状態で、薬液104による洗
浄を行うので、洗浄後の濾過性能の回復効果が低い分離
膜モジュール13、特に閉塞の度合いが激しい分離膜モ
ジュール13でも効率よく、かつ確実に閉塞原因物質を
除去することが可能となる。また、従来技術において、
水や薬液を用いての洗浄方法としては数多く出されてい
るが、本発明は、膜面閉塞物を一旦膨潤させるべく水へ
の浸漬を行っており、目的を異にするだけでなく、浸漬
時間についても0.5日程度がほとんどであることか
ら、本発明とは異なる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例を示して詳しく説明す
る。 (実施例1)図1に示すような濾過装置を用いて分離膜
モジュールの洗浄を行った。分離膜モジュール13とし
て、ステラポアーHF(三菱レイヨン(株)製、ポリエ
チレン中空糸膜、分画性能0.4μm)のモジュール1
本(3m2/1本)を用い、被処理液槽12へ設置し
た。被処理液としては、SSが10000mg/Lの活
性汚泥水を用いて、LV(1日当たりの分離膜モジュー
ルm2当たりの処理量)=0.5m/Day、エアー量
15m3/hで濾過処理を8ヶ月間行った。濾過開始時
には、30kPaの差圧で45L/minあった流量が、8
ヶ月後には、30kPaで5L/minとなっていた。この
分離膜モジュール13について、以下のような洗浄を行
った。
【0024】まず、濾過処理を停止すると共に膜洗浄用
エアーバブリングを停止した。次に、浸漬用水槽100
に水道水を貯め、分離膜モジュール13を浸漬用水槽1
0に移動し、エアーバブリングを連続的に行いながら浸
漬した。このとき、浸漬水101の水温を35℃に設定
した。3日浸漬後、分離膜モジュール13の濾過流量を
確認したところ、30kPaで17.5L/minであっ
た。ついで、浸漬水槽内100の水道水を排出し、次亜
塩素酸ナトリウム3000mg/L溶液を貯め、引き続
き薬液への浸漬を一昼夜実施した。薬液への浸漬後、分
離膜モジュール13の濾過流量を測定したところ、30
kPaで30L/minであった。
【0025】(実施例2)実施例1と同様の濾過条件に
て濾過を行い、濾過開始時には、30kPaの差圧で4
5L/minあった流量が、8ヶ月後には、30kPaで5L
/minとなった分離膜モジュール13について、以下のよ
うな洗浄を行った。まず、濾過処理を停止すると共に、
膜洗浄用エアーバブリングを停止した。次に、浸漬用水
槽100に水道水を貯め、分離膜モジュール13を浸漬
用水槽100に移動して浸漬すると共に、エアーバブリ
ングを連続的に行った。このとき、浸漬水の水温を35
℃に設定した。1日浸漬後、分離膜モジュール13の濾
過流量を測定したところ、30kPaで17kPaであ
った。浸漬水槽100内の水道水を排出し、次亜塩素酸
ナトリウム3000mg/L溶液を貯め、引き続き薬液
への浸漬を一昼夜実施した。薬液への浸漬後、分離膜モ
ジュール13の濾過流量を測定したところ、30kPa
で30L/minであった。
【0026】(実施例3)実施例1と同様の濾過条件に
て濾過を行い、濾過開始時には30kPaの差圧で45
L/minあった流量が、8ヶ月後には、30kPaで5L/m
inとなった分離膜モジュール13について、以下のよう
な洗浄を行った。まず、濾過処理を停止すると共に、膜
洗浄用エアーバブリングを停止した。次に、浸漬用水槽
100に、2ppm次亜塩素酸ナトリウム溶液を貯め、分
離膜モジュール13を浸漬用水槽100に移動して浸漬
した。このとき、浸漬水の水温を35℃に設定した。そ
して2日浸漬後、分離膜モジュール13の濾過流量を測
定したところ、30kPaで17kPaであった。浸漬
水槽内の水道水を排出し、次亜塩素酸ナトリウム300
0mg/L溶液を貯め、引き続き薬液への浸漬を一昼夜
実施した。薬液への浸漬後、分離膜モジュール13の濾
過流量を測定したところ、30kPaで30L/minであ
った。
【0027】(実施例4)実施例1と同様の濾過条件に
て濾過を行い、濾過開始時には30kPaの差圧で45
L/minあった流量が、8ヶ月後には、30kPaで5L/m
inとなった分離膜モジュール13について、以下のよう
な洗浄を行った。まず、濾過処理を停止すると共に、膜
洗浄用エアーバブリングを停止した。次12に、そのま
まの状態で、被処理液槽中に3日間放置した。このと
き、被処理液槽中の水温を35℃に設定した。放置後、
分離膜モジュール13の濾過流量を測定したところ、3
0kPaで、12L/minであった。この後、分離膜モジ
ュール13を浸漬用水槽100に移動し、次亜塩素酸ナ
トリウム溶液3000mg/Lへ一昼夜浸漬した。この
とき、浸漬水の水温を35℃に設定した。 浸漬後、分
離膜モジュール13の濾過流量を測定したところ、30
kPaで25L/minであった。
【0028】(比較例1)実施例1と同様の濾過条件に
て濾過を行い、濾過開始時には、30kPaの差圧で4
5L/minあった流量が、8ヶ月後には、30kPaで5L
/minとなった分離膜モジュールについて、以下のような
洗浄を行った。まず、濾過を停止すると共に、膜洗浄用
エアーバブリングを停止した。次に、次亜塩素酸ナトリ
ウム3000mg/L溶液を満たした浸漬用水槽に、膜
モジュール13を移動し、一昼夜浸漬を行った。このと
きの薬液の水温を35℃と設定した。浸漬後、分離膜モ
ジュール13の濾過流量を測定したところ、30kPa
で7.5L/minであった。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の分離膜モ
ジュールの洗浄方法によれば、分離膜モジュール膜外表
面の閉塞原因物質を、効率よく、より確実に剥離させる
ことができ、長期に渡って安定した濾過処理が可能とな
る。また、これまで、洗浄が困難であった、強固に閉塞
した分離膜モジュールも、回復させることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の分離膜モジュールの洗浄方法を実施
するのに好適な濾過装置の一例を示す模式構成図であ
る。
【図2】 平膜モジュールの一例を示す斜視図である。
【図3】 中空糸膜モジュールの一例を示す斜視図であ
る。
【図4】 本発明の分離膜モジュールの洗浄方法の一例
を示す概略図である。
【図5】 分離膜モジュールを用いた濾過装置の一例を
示す概略構成図である。
【符号の説明】
12 被処理液槽 13 分離膜モジュール 17 濾液取水口 100 浸漬用水槽 101 水 102 薬液槽 103 薬液用配管 104 薬液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢ノ根 勝行 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所内 (72)発明者 加藤 修身 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所内 Fターム(参考) 4D006 HA01 HA21 HA41 KA43 KC07 KC14 KC16 KD01 KD11 KD12 KD15 KD16 KD17 KD24 KE03R KE08P KE16R MA01 MA02 MA03 MC03 MC16 MC22 MC29 MC30 MC39 MC62 PA02 PB08 PB15 PC64

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理液槽内に設置され被処理液の濾過
    を行う分離膜モジュールを洗浄する方法であって、 分離膜モジュールを被処理液槽から取り出して水中に浸
    漬する水浸漬工程後、薬液による洗浄を行うことを特徴
    とする分離膜モジュールの洗浄方法。
  2. 【請求項2】 上記分離膜モジュールの水浸漬工程にお
    いて、分離膜モジュールの浸漬後の濾過流量を、浸漬前
    の濾過流量の2倍以上に回復させることを特徴する請求
    項1に記載の分離膜モジュールの洗浄方法。
  3. 【請求項3】 上記分離膜モジュールの水浸漬工程にお
    ける水が、常温以上に加温されていることを特徴とする
    請求項1または2に記載の分離膜モジュールの洗浄方
    法。
  4. 【請求項4】 分離膜モジュールの水浸漬工程にて、連
    続的あるいは間欠的にエアーバブリングを併用すること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の分離
    膜モジュールの洗浄方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007190488A (ja) * 2006-01-19 2007-08-02 Mitsubishi Rayon Eng Co Ltd 膜分離活性汚泥処理装置
JP2013233483A (ja) * 2012-05-07 2013-11-21 Mitsubishi Rayon Co Ltd 廃水処理装置及び廃水処理方法

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