JP2002119479A - 角膜細胞撮影装置における撮影光学系の光学的特性自動認識方法及びその装置 - Google Patents

角膜細胞撮影装置における撮影光学系の光学的特性自動認識方法及びその装置

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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】フォーカスレンズ4を走査移動させながら
観察・撮影光学系の光線を通じて観察・撮影される撮像
画面が最も明るくなる所を検索する。この位置を検出し
たときのフォーカスレンズ4の位置情報をコーンレンズ
3の種類によって異なる特有の情報と照合する。コーン
レンズ3の光学的特性に関するこの情報の照合によって
交換するコーンレンズ3の種類を判別する。フォーカス
レンズ4を走査移動させながら観察・撮影光学系の光線
を通じて観察・撮影される所定の撮像画面からの映像信
号を画像処理して角膜内皮像を検出する。 【効果】交換したコーンレンズ3の種類をその表面を基
準として容易かつ正確に判別できる。検出された角膜内
皮像合焦位置を基準として角膜各層を正確かつ精度よく
観察・撮影できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、角膜の上皮、実質、内
皮など眼球の角膜各層の細胞を観察ないし撮影するため
の装置において、交換するコーンレンズの種別を自動的
に認識したり、角膜各層を観察ないし撮影する場合の位
置表示の基準点を自動的に認識する方法とその装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】コンタクトレンズの影響を見る場合、あ
るいは、白内障手術の術前術後の診療を行う場合には、
眼球の角膜細胞、さらに詳しくは、内皮細胞を観察する
必要がある。この場合において、眼球に当接させ得るコ
ーンレンズ及びこのコーンレンズで捕捉された像光線を
平行光線に変換するフォーカスレンズを有する対物レン
ズユニットをフローティング状態に支持し、角膜細胞撮
影装置(いわゆる角膜顕微鏡)の対物レンズの先端面を
弱い力で眼球に押し当てるようにすると、被検眼が安全
に保たれ、かつ、その装置のピントが狂うことがなく、
その結果安定した良好な撮影像が得られる。
【0003】一方、被検者の眼軸に対して斜め方向から
被検部位に向けてスリット照明光を照射し、角膜表面か
らの反射光と角膜内皮細胞からの鏡面反射光とを分離し
て被検物である角膜内皮細胞をテレビカメラ等により撮
影する方式が採られ、また、そのための装置も種々開発
されている。この方式ならびにこの装置を用いると、鮮
明でコントラストの良い像が得られるため容易に肉眼に
よる観察およびピント合わせを行うことができ、また、
反射光線の混入を極力除くことができるため優れた撮影
像を得ることができる。
【0004】このようなスリットを用いた接触型の角膜
細胞撮影装置において、より鮮明でコントラストの良い
像を得ることができるように、また、角膜像の厚さ方向
の分離を良くし、かつ、広い視野が得られるようにする
ために、特に、照明用ならびに観察・撮影用の2枚のス
リットの各回転軸の個々の偏心・傾きと双方の偏心・傾
き、ならびに、両回転軸の回転速度むらなどに起因する
組立調整の困難さを飛躍的に改善するために、本出願人
は、先に、照明用のスリットと観察・撮影用のスリット
を1枚のスリット板上に形成した新規な装置を開発した
(特願2000−235883号)。
【0005】この角膜細胞撮影装置は、図1及び図2の
概略平面図に示すように、照明用光学系Eにより1枚の
スリット板8上の照明用スリット8aに照明用光線を投射
し、このスリットの像をアフォーカル光学系Dおよびフ
ローティング光学系C内を通して被検部に投影結像さ
せ、被検部での鏡面反射光をフローティング光学系Cお
よびアフォーカル光学系D内を通し、さらに、観察・撮
影光学系Fにより1枚のスリット板8上に結像させるよ
うにしたものである。
【0006】このような角膜細胞撮影装置において、観
察部が角膜の厚さ方向のどの部分であるか(換言する
と、観察部までの距離ないし深さ)を知るには、従来、 (1) フォーカスレンズ4をコーンレンズ3の表面あるい
は角膜内皮など基準となる部分に合焦するまで移動させ
る(基準点設定)。 (2) 観察すべき目的の像に合焦するまでフォーカスレン
ズ4を逆方向に移動させ、前記基準点からの相対位置を
測定する。 (3) フォーカスレンズ4が基準点から移動した距離をフ
ォーカス面移動量に換算する。という手順を実行してい
る。
【0007】この手順を実行するために、従来の場合に
は、図2に示すような全体構成としてある。フォーカシ
ングスイッチを押すと、モーターによりフォーカシング
機構が駆動し、フォーカスレンズ4を移動させることが
できる。そして、フォーカスレンズ4が基準となる部分
に合焦したとき、0セットスイッチを押すと、その表示
を、あるいは、並列に設置されているカウンタを0にで
きる。また、フォーカスレンズ4の移動量はエンコーダ
などで読み取り、そのカウント数をフォーカス面移動量
に換算して表示部に表示できる。なお、フォーカシング
スイッチと0セットスイッチを押す操作は、いずれも手
操作により実行される。
【0008】一方、コーンレンズを交換可能としてお
き、それを交換することによって撮影倍率を変更する場
合がある。この変更後にあっては、コーンレンズの移動
量とフォーカス面移動量との関係が変わっているから、
観察すべき位置を検索する際には、交換したコーンレン
ズの倍率ごとに換算式を変えなければならない。そし
て、図2の倍率切替スイッチを切り替えた上で上述した
(1) 〜(3) の手順を再度踏まなければならない。なお、
倍率切替スイッチを押す操作も手操作により実行され
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、コーンレ
ンズを交換すると、上述した基準点を設定し直さなけれ
ばならず、さらに、換算式の切り替えを行う必要があ
り、ともするとそれらを忘れたり、間違うことが多々有
る。また、倍率切替は交換したコーンレンズの種類を確
認した上で間違いのない様に実行されなければならな
い。
【0010】一方、角膜細胞撮影装置は被検眼の安全の
ために、コーンレンズ3、フォーカスレンズ4、フロー
ティング胴鏡6等を含む対物レンズユニット7をフロー
ティング構造とする必要があり、その場合においてコー
ンレンズ3の種類を見分けるのに、カメラ等の光学機械
のレンズ交換の際に一般的に用いられているレンズマウ
ントのインターフェース方式を取り入れることも考えら
れる。この方式は、レンズの種類を判別し得るようにマ
ウント面に接点等による信号を設けておき、レンズを取
り付けた時点でどのようなレンズが取り付けられたかが
本体側で識別できる方式である。
【0011】この方式をフローティング構造の角膜細胞
撮影装置に適用させようとすると、インターフェース方
式により得た信号をフローティング構造を越えて外部に
取り出すのがきわめて困難であり、そのための機構がき
わめて複雑になる。例えば、インターフェース方式によ
り得た信号をフローティング構造を越えて外部に取り出
すためには、フレキシブルなケーブルを使用することに
なるであろうが、その本数は多くならざるを得ず、それ
だけフローティング構造部分の抵抗が増す。この抵抗が
増すと被検眼への接触圧も増すから、観察・撮影時の危
険性が高くなる。
【0012】本発明は、角膜細胞撮影装置において、被
検物に当接させ得るコーンレンズを交換したとき、その
種類をコーンレンズの光学的特性から自動的に認識し得
るようにして、上述したような種々の事態が生じること
のない方法と装置とを提供することを目的とするもので
ある。さらに、本発明は、角膜細胞撮影装置を用いて角
膜を観察・撮影する場合において、どの位置を基準とす
るかの基準点の設定を自動的に認識し得るようにして、
前記観察・撮影をより正確、かつ、便利に行い得る方法
とその装置とを提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明においては、少なくとも、被検物に当接させ
得るコーンレンズと、前記被検物の像光線を平行化する
フォーカスレンズと、このフォーカスレンズを光軸方向
に移動可能ならしめ得るフォーカシング機構と、前記被
検物から見て前記フォーカシング機構の背後であって前
記被検物の共役焦点面に位置する1枚の回転可能なスリ
ット板とを備え、前記スリット板上のスリットに照明光
学系の光線を投射するとともに、前記スリット板上にお
ける別のスリットに観察・撮影光学系の光線を投射して
そのスリットを通過した前記被検物の像光線を観察また
は撮影するようにした角膜細胞撮影装置において、前記
フォーカスレンズを走査移動させながら前記観察・撮影
光学系の光線を通じて観察・撮影される撮像画面が最も
明るくなる所を検索し、撮像画面が最も明るくなるこの
位置を検出したときのフォーカスレンズの位置情報をコ
ーンレンズの種類によって異なる特有の情報と照合し、
コーンレンズの光学的特性に関するこの情報の照合によ
って交換するコーンレンズの種類を判別するものとす
る。
【0014】コーンレンズの光学的特性、すなわち、コ
ーンレンズ表面合焦時のフォーカスレンズの位置がどこ
に来るか、はコーンレンズの種類によってそれぞれ異な
るから、コーンレンズの種類ごとにその位置をあらかじ
め設定しておけば、それらをコーンレンズの種類によっ
て異なる特有の情報として認識しておくことができる。
その上で、本発明においては、フォーカスレンズを走査
移動させながら撮像画面が最も明るくなる所を検出す
る。すると、この位置を検出したときのフォーカスレン
ズの位置を、その移動量から位置情報として認識するこ
とができる。そして、この位置情報をコーンレンズの種
類によって異なる特有の情報と照合すると、交換するコ
ーンレンズの種類を自動的に判別することができる。
【0015】本発明においては、この判別を自動的に、
しかも、容易かつ正確に行うことができ、特に、交換し
たコーンレンズの表面を基準としてその種類を自動的
に、しかも、容易かつ正確に判別することができる。ま
た、被検物に当接させ得るコーンレンズと、前記被検物
の像光線を平行化するフォーカスレンズと、このフォー
カスレンズを光軸方向に移動可能ならしめ得るフォーカ
シング機構とを備えたフローティング光学系を利用し
て、交換するコーンレンズの種類を判別できるのみなら
ず、対物レンズ交換の際に一般的に用いられているイン
ターフェースを使用し難いフローティング部を介しての
信号の授受をフローティング光学系により行うことがで
きる。
【0016】また、本発明においては、角膜細胞撮影装
置を用いて角膜を観察・撮影する場合において、どの位
置を基準とするかの基準点の設定を自動的に認識し得る
ようにするために、以下の方法を採用する。すなわち、
少なくとも、被検物に当接させ得るコーンレンズと、前
記被検物の像光線を平行化するフォーカスレンズと、こ
のフォーカスレンズを光軸方向に移動可能ならしめ得る
フォーカシング機構と、前記被検物から見て前記フォー
カシング機構の背後であって前記被検物の共役焦点面に
位置する1枚の回転可能なスリット板とを備え、前記ス
リット板上のスリットに照明光学系の光線を投射すると
ともに、前記スリット板上における別のスリットに観察
・撮影光学系の光線を投射してそのスリットを通過した
前記被検物の像光線を観察または撮影するようにした角
膜細胞撮影装置において、前記フォーカスレンズを走査
移動させながら前記観察・撮影光学系の光線を通じて観
察・撮影される所定の撮像画面からの映像信号を画像処
理して角膜内皮像を検出し、この角膜内皮像合焦位置を
角膜観察時の位置表示の基準点とする。
【0017】この場合においては、交換した後のコーン
レンズを角膜に接触させ、検出された角膜内皮像合焦位
置を基準として角膜各層を観察・撮影できる。すなわ
ち、角膜各層を観察・撮影する場合においては、合焦位
置である角膜内皮を基準としてそこから観察・撮影した
角膜各層までの深さを知ることができる。角膜各層を観
察・撮影するに当っては、コーンレンズを点眼麻酔を施
した被検眼の角膜に接触させるが、コーンレンズと角膜
表面との間には涙液や点眼液等の層が介在し、これらの
厚さは状況により変化する。従って、角膜表面にコーン
レンズが接触しているとは言うものの、厳密に言えば、
コーンレンズ表面と角膜表面の位置とが一致していると
は言えない。
【0018】このような状況下では、角膜各層の観察・
撮影には問題はないが、観察・撮影中の位置を正確に表
示することができない。しかし、本発明においては、合
焦位置である角膜内皮を基準として角膜各層を観察・撮
影できるから、それをより正確に行うことができる。特
に、交換するコーンレンズの表面を基準として角膜各層
を観察・撮影する場合に比べてその精度が高くなり、点
眼液や涙液の層の厚さが変化しても観察・撮影位置をよ
り正確に表示できる。
【0019】一方、本発明に係る撮影光学系の光学的特
性自動認識装置は、少なくとも、被検物に当接させ得る
コーンレンズと、前記被検物の像光線を平行化するフォ
ーカスレンズと、このフォーカスレンズを光軸方向に移
動可能ならしめ得るフォーカシング機構と、前記被検物
から見て前記フォーカシング機構の背後であって前記被
検物の共役焦点面に位置する1枚の回転可能なスリット
板とを備え、前記スリット板上のスリットに照明光学系
の光線を投射するとともに、前記スリット板上における
別のスリットに観察・撮影光学系の光線を投射してその
スリットを通過した前記被検物の像光線を観察または撮
影するようにした角膜細胞撮影装置において、前記フォ
ーカスレンズの位置を検出する手段と、フォーカスレン
ズを走査し、所定の画像状態を検索する手段と、所定の
画像状態を検索したときのフォーカスレンズの位置情報
により、コーンレンズの種類を判別する手段とを備えた
ことを特徴とするものである。
【0020】本装置を用いた場合には、フォーカスレン
ズを走査させた場合におけるフォーカスレンズの位置を
フォーカスレンズの位置を検出する手段により自動的に
検出することができる。また、フォーカスレンズを走査
させた場合において、所定の画像状態が得られたことを
所定の画像状態を検索する手段により自動的に検知する
ことができる。さらに、所定の画像状態が得られたとき
のフォーカスレンズの位置情報とコーンレンズの種類に
よって異なる特有の情報とを照合し、その照合結果をコ
ーンレンズの種類を判別する手段により判別することが
でき、この判別により交換するコーンレンズの種類を自
動的に認識することができる。すなわち、コーンレンズ
を交換したとき、その種類を自動的に、しかも、容易か
つ正確に判別することができるので、判別のためのコー
ンレンズの基準点設定変更や倍率切替を忘れることがな
く、その結果、角膜細胞の観察・撮影をより正確に行う
ことができる。また、対物レンズ交換の際に一般的に用
いられているインターフェースを使用し難いフローティ
ング部を介しての信号の授受をフローティング光学系に
より行うことができる。なお、フォーカスレンズの位置
検出、所定の画像状態の検索、ならびに、前記照合結果
に基づくコーンレンズの種類の判別の際の判定は、いず
れもコンピュータの制御部を用いて実行できる。
【0021】スリット板上の同一円周上に配置されてい
る照明用のスリットと観察・撮影用のスリットとは異な
る位置に、所定の画像状態を検索するための専用スリッ
トを設け、この専用スリットを通じて所定の画像状態を
検索するのが望ましい。本装置を用いた場合には、この
専用スリットを利用して所定の画像状態を検索すること
ができるから、角膜像を撮影するために必要な明るさを
保ったままで検出精度を高めることができ、その結果、
角膜各層の観察・撮影をより正確に行うことができる。
スリット板上の観察・撮影用のスリットは、その幅を狭
くすればするほど検出精度が増し、逆に、その幅が狭く
なると、角膜像を撮影するには明るさが不足するが、本
装置のように、照明用のスリットと観察・撮影用のスリ
ットとは異なる位置にある専用スリットを通じて、所定
の画像状態を検索するようにすると、角膜像を撮影する
ために必要な明るさを保ったままで検出精度が増すこと
になる。
【0022】また、以下に示す装置を用いると、角膜細
胞撮影装置を用いて角膜を観察・撮影する場合におい
て、どの位置を基準とするかの基準点の設定を自動的に
認識することができる。この装置とは、少なくとも、被
検物に当接させ得るコーンレンズと、前記被検物の像光
線を平行化するフォーカスレンズと、このフォーカスレ
ンズを光軸方向に移動可能ならしめ得るフォーカシング
機構と、前記被検物から見て前記フォーカシング機構の
背後であって前記被検物の共役焦点面に位置する1枚の
回転可能なスリット板とを備え、前記スリット板上のス
リットに照明光学系の光線を投射するとともに、前記ス
リット板上における別のスリットに観察・撮影光学系の
光線を投射してそのスリットを通過した前記被検物の像
光線を観察または撮影するようにした角膜細胞撮影装置
において、前記フォーカスレンズを走査して所定の画像
状態を検索する手段と、所定の画像状態が検出されたと
きの撮像画面からの映像信号を画像処理する手段とを備
えたものである。
【0023】角膜各層を観察・撮影するに当っては、ま
ず、交換した後のコーンレンズを角膜に接触させ、被検
眼への位置決めを行う。次に、フォーカスレンズを走査
させ、所定の画像状態を検索する手段により所定の画像
状態を検出することができる。そして、その画像状態が
検出されたときの撮像画面からの映像信号を画像処理手
段によって処理すると、角膜内皮像合焦を検出すること
ができる。角膜内皮像合焦を検出した所でフォーカスレ
ンズを停止させる。この検出動作が終了すると、それ以
降、検出された角膜内皮像合焦位置を基準として角膜各
層を観察・撮影できるから、従来と同様にして角膜各層
を観察・撮影する。ただし、本装置を用いた場合には、
合焦位置である角膜内皮を基準としてそこから観察・撮
影した角膜各層までの深さが表示されることになる。従
って、交換した後のコーンレンズと点眼麻酔を施した被
検眼の角膜表面との間に涙液や点眼液等の層が介在して
いて、厳密に言うと、コーンレンズ表面と角膜表面の位
置とが一致しているとは言えない場合でも、本装置を用
いた場合には、角膜各層の観察・撮影位置をより正確に
知ることができる。特に、交換するコーンレンズの表面
を基準として角膜各層を観察・撮影する場合に比べてそ
の精度が高くなり、点眼液や涙液の層の厚さが変化して
も観察・撮影位置をより正確に表示できる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態を図
面に基いて詳細に説明する。図1と図2は、光路図を主
とした角膜細胞撮影装置の概略平面図で、図1に本発明
の場合を、図2に従来の場合を示す。図1において鎖線
で示す部分が従来の装置(図2)には備わっていない新
規な機構である。ただし、光路図を含む各光学系に関す
る機構は本発明の場合も従来の場合もほぼ同じである。
従って、同じ機器については両者同じ図面符号を付すこ
ととする。図1、図2において、3は被検眼1の角膜面
2に当接させ得るコーンレンズ、4はフォーカスレンズ
で、1つの鏡胴5に収容されており、フォーカスレンズ
4を出た光線(被検物の像光線)は平行化されている。
そして、前記コーンレンズ3とともにフォーカスレンズ
4とそれらを収容している鏡胴5とが1つのフローティ
ング鏡胴6に収容され、対物レンズユニット7が構成さ
れている。なお、これらの機器はフローティング光学系
Cに属するものである。
【0025】前記被検眼1から見てこのフローティング
光学系Cの背後(図1、図2の右側)であって前記被検
眼1の共役焦点面には、回転可能な1枚のスリット板8
が配置されている。そして、前記フローティング光学系
Cとこの1枚のスリット板8との間には、いわゆるアフ
ォーカル光学系Dと呼ばれる平行光線領域が設けられ、
その一方の光軸は照明光学系Eの光軸eとして、また、
もう一方の光軸は観察・撮影光学系Fの光軸fとして利
用される。なお、1枚のスリット板8は、図1及び図2
において図面符号20で示すモータにより、図5、図6の
矢印方向に回転する。
【0026】前記スリット板8には、図6に示すよう
に、多数のスリットが回転軸8cを中心とした同一円周上
に等間隔で実質的に平行となるように配置されており、
スリット板8の中心を通る線上における図5及び図6の
左側に位置するスリットを照明光学系E側の光軸eに対
応するスリット、すなわち、照明用のスリット8aとし
て、また、スリット板8の中心を通る線上において前記
スリット8aと180 度隔てた図5及び図6の右側に位置す
るスリットを観察・撮影光学系Fの光軸fに対応するス
リット、すなわち、観察・撮影用のスリット8bとして利
用する。
【0027】そして、1枚のスリット板8の背後(図
1、図2の右側)であって照明光学系E側の光軸eに対
応する所(すなわち、前記照明用のスリット8aと対面す
る所)には、スリット板8に近い方から(図1の左側か
ら)キセノン閃光管9、照明用リレーレンズ10、ランプ
11が順に配置され、また、このスリット板8を挟んでそ
れらと向い合う位置、すなわち、図1のスリット板8よ
り左側であってアフォーカル光学系Dの光軸e上には、
照明レンズ12が配置されている。なお、この光軸e上に
位置するキセノン閃光管9、照明用リレーレンズ10、ラ
ンプ11ならびに照明レンズ12は照明光学系Eに属する機
器である。
【0028】一方、1枚のスリット板8の背後(図1、
図2の右側)であって観察・撮影光学系F側の光軸fに
対応する所(すなわち、前記観察・撮影用のスリット8b
と対面する所)には、スリット板8に近い方から(図
1、図2の左側から)観察・撮影用リレーレンズ13、C
CDテレビカメラ14が順に配置され、また、このスリッ
ト板8を挟んでそれらと向い合う位置、すなわち、図
1、図2のスリット板8より左側であってアフォーカル
光学系Dの光軸f上には、観察・撮影レンズ15が配置さ
れている。なお、この光軸f上に位置する観察・撮影用
リレーレンズ13ならびに観察・撮影レンズ15は、観察・
撮影光学系Fに属する機器である。
【0029】この角膜細胞撮影装置は、被検眼1の角膜
面2にフローティング光学系Cの一部であるコーンレン
ズ3を弱い力で当接させることによって用いることがで
きる。そして、照明光学系Eのランプ11により1枚のス
リット板8上の照明用スリット8aに照明用光線を投射
し、照明用リレーレンズ10、キセノン閃光管9を経て1
枚のスリット板8のスリット8a部を照射する。背後から
照射されたスリット8aは照明レンズ12、反射鏡16、17、
18、19を順に経てアフォーカル光学系Dおよびフローテ
ィング光学系C内を通って、被検眼1の角膜層に投影結
像させることができる。
【0030】被検眼1の角膜面2での鏡面反射光は、フ
ローティング光学系Cおよびアフォーカル光学系D内を
通り、さらに、観察・撮影光学系Fの観察・撮影レンズ
15を経て1枚のスリット板8上に結像される。なお、ス
リット板8上には被検眼1以外からの反射光も戻ってき
ているが、上記結像位置(被検部と共役位置)に位置す
る観察・撮影用スリット8bにより、被検眼1からの鏡面
反射光のみが切り取られ、それ以外の部分からの光はス
リット板8により遮断される。スリット8bにより切り取
られた像は、観察・撮影用リレーレンズ13を経てCCD
テレビカメラ14の受光面に結像させることにより撮影す
ることができる。その像をモニターに表示することもで
きる。また、肉眼で直接観察してもよい。
【0031】以上が本角膜細胞撮影装置の基本動作に関
する説明であるが、本発明では、被検物に当接させ得る
コーンレンズ3を交換したとき、その種類をコーンレン
ズ3の光学的特性から自動的に認識し得るように、ま
た、角膜を観察・撮影する場合において、どの位置を基
準とするかの基準点の設定を自動的に認識し得るように
してある。このような機能を有するものとするために、
図1において一点鎖線で囲む部分を新しく付加し、図2
に示す従来のものと全く異なる全体構成とした。すなわ
ち、フォーカシング機構の近辺にフォーカスレンズ4の
移動を検出するためのリミットスイッチ23が、また、フ
ォーカスレンズ4を走査させながら前記観察・撮影光学
系の光線を通じて観察・撮影される撮像画面が最も明る
くなる所、すなわち、明るさのピークを検出したり、角
膜を観察・撮影する場合において、どの位置を基準とす
るかの基準点の設定を自動的に認識し得るようにするた
めのコントラストのピークを検出する画像処理操作手段
24が配置してある。そして、本装置のメインスイッチで
ある操作スイッチ25を入れたとき、図1におけるエンコ
ーダとカウンタとコンピュータの制御部26とによりフォ
ーカスレンズ4の位置を検出でき、また、図1における
画像処理操作手段24とコンピュータの制御部26とにより
所定の画像状態を検索でき、さらに、コーンレンズ3の
種類の判別の際の判定を図1におけるコンピュータの制
御部26を用いて実行できるようにしてある。換言する
と、図1におけるエンコーダとカウンタとコンピュータ
の制御部26がフォーカスレンズ4の位置を検出する手段
であり、図1における画像処理操作手段24とコンピュー
タの制御部26が所定の画像状態を検索する手段であり、
図1におけるコンピュータの制御部26がコーンレンズ3
の種類を判別する手段である。
【0032】本装置を用いて、交換したコーンレンズ3
の種類を判別する動作について説明する。コーンレンズ
3を新しく取り付けた後、本装置のメインスイッチであ
る操作スイッチ25を入れる。このとき、本装置が初期
設定したフォーカスレンズ4の位置関係を記憶していな
い場合には、まず、フォーカスレンズ4を所定位置(例
えば、後側移動端)へ移動させる。この移動を前記リミ
ットスイッチ23で検出する。この位置が図4で『初期設
定位置』と表示してある所であり、また、この動作を
『初期位置設定』と呼ぶことができる。フォーカスレン
ズ4の位置を記憶している場合には、『初期位置設定』
動作は不要である。なお、フォーカスレンズ4は後側移
動端の代わりに前側移動端へ移動するようにしても良い
が、検出すべきコーンレンズ3の表面は後側移動端から
の方が近いから、そちらへ移動させる方が有利である。
【0033】初期位置設定後、フォーカスレンズ4を先
程とは逆方向に走査、すなわち、前進させる。そして、
その間に撮像画面が最も明るくなる所を検索し、その位
置でフォーカスレンズ4を停止させる。この動作を図4
(c) に基いて説明すると、『初期設定位置』からフォー
カスレンズ4を図の左側に移動させながら、撮像画面が
最も明るくなる所、すなわち、明るさのピーク(図4
(c) の曲線の頂点に当たる所)を検索する。この位置が
コーンレンズ3の表面合焦位置であり、この位置をコン
ピュータで読み取る。なお、この場合の判定は画像処理
操作手段24とコンピュータの制御部26で実行できる。
【0034】初期設定位置からコーンレンズ3の表面合
焦位置までのフォーカスレンズ4の移動量はエンコーダ
などによりカウントされており、そのカウント数(位置
情報と言うことができる)をコーンレンズ3の種類によ
って異なる特有の情報と照合する。すなわち、コーンレ
ンズ3の表面合焦位置は交換するコーンレンズ3の種類
により異なっており、その場合における後側移動端から
コーンレンズ3の表面合焦位置までの距離をカウント数
に置き換えた形で記憶させておくと、記憶されているこ
のカウント数とフォーカスレンズ4を初期設定位置から
移動させたときにカウントされた数とをコンピュータの
制御部26で比較・判定することによって、交換するコー
ンレンズの種類を自動的に判別することができる。
【0035】従来用いられている装置を用いた場合にお
いて、例えば、図3(a) においてL0で示すコーンレンズ
を図3(b) に示すようにコーンレンズL0' に交換して
も、両図からも分かるように、フォーカスレンズ4はほ
ぼ同じ位置で表面合焦するようになっている。図3(a)
と図3(b) の場合における表面合焦位置は、撮像画面が
最も明るくなる所、すなわち、明るさのピークである図
4(a) と図4(b) の曲線の頂点に当たる所であり、両図
から分かるように、両位置はほぼ一致している。従っ
て、従来用いられている装置では、合焦位置でのコーン
レンズL0とL0' とを判別することはできない。
【0036】これに対して、本装置を用いた場合におい
て、例えば、図3(c) に示すようにコーンレンズLに交
換すると、コーンレンズ特性は同じでもコーンレンズ表
面位置が後側にずれているから、フォーカスレンズ4は
図3(c) の矢印で示すように同図よりも後でコーンレン
ズ表面に合焦する。この場合の表面合焦位置は、撮像画
面が最も明るくなる所、すなわち、明るさのピークであ
る図4(c) の曲線の頂点に当たる所であり、図4(a) と
図4(b) に示す位置とは異なっている。従って、本装置
では、合焦位置でのコーンレンズL0とLとを判別できる
ことになる。
【0037】コーンレンズ3の種類を判別した後におい
ては、換算式を選択してフォーカシング機構に対して並
列に設置されているカウンタを0にセットする。ここま
での手順は、本装置のメインスイッチである操作スイッ
チ25を入れることによって、自動的に実行される。こ
こまでの手順が実行されると、観察・撮影のための準備
が完了する。従って、それ以降、検出されたコーンレン
ズ3の表面合焦位置を基準として角膜各層を観察・撮影
できる。なお、上述した『換算』とはエンコーダのカウ
ント数を合焦位置の実移動量に換算することを言い、そ
の場合の表示は換算後の数値、例えば、1/100mm のよう
に表示される。
【0038】本装置においては、図6に示すように、ス
リット板8上の同一円周上に配置されている照明用のス
リット8aと観察・撮影用のスリット8bとは異なる位置
に、所定の画像状態(撮像画面が最も明るくなる所)を
検索するための専用スリット8d,8dを多数設け、この専
用スリット8d,8dを通じて所定の画像状態(撮像画面が
最も明るくなる所)を検索することができるようにして
ある。多数の専用スリット8d,8dは照明用のスリット8a
と観察・撮影用のスリット8bが形成されている位置と同
心状の外方に形成すると良い。スリット板8上に専用ス
リット8d,8dが形成されていると、詳述したように、コ
ーンレンズ3の表面合焦位置を検出する際、この専用ス
リット8d,8dを利用して所定の画像状態(撮像画面が最
も明るくなる所)を検索することができるから、角膜像
を撮影するために必要な明るさを保ったままで検出精度
を高めることができ、その結果、角膜各層の観察・撮影
をより正確に行うことができる。スリット板8上の観察
・撮影用のスリット8bは、その幅を狭くすればするほど
検出精度が増し、逆に、その幅が狭くなると、角膜像を
撮影するには明るさが不足するが、本装置のように、照
明用のスリット8aと観察・撮影用のスリット8bとは異な
る位置にある専用スリット8dを通じて、所定の画像状態
(撮像画面が最も明るくなる所)を検索するようにする
と、角膜像を撮影するために必要な明るさを保ったまま
で検出精度が増すことになる。
【0039】なお、角膜層の深さ方向の分離を良くし、
スリットを走査することで分離の良い広視野の像を観察
ないし撮影するためには、1枚のスリット板8上に形成
されている照明用のスリット8aと観察・撮影用のスリッ
ト8bの幅を、例えば、スリット板8上で約0.1mm 以下、
投影場所で約20μ以下程度と極めて狭く(細く)するこ
とが望ましい。このような照明用及び観察・撮影用のス
リット幅に対し、所定の画像を検出するための専用スリ
ット8dの幅はそれらよりもさらに狭く(細く)すること
が望ましい。
【0040】一方、交換した後のコーンレンズと点眼麻
酔を施した被検眼の角膜表面との間に涙液や点眼液等の
層が介在していて、厳密に言うと、コーンレンズ表面と
角膜表面の位置とが一致しているとは言えない場合があ
る。このような場合にも、角膜各層の観察・撮影位置を
より正確に表示できることが望ましい。そこで、本装置
では、交換した後のコーンレンズを角膜に接触させ、被
検眼への位置決めを行った後、内皮像を自動的に認識で
きるようになっている。その手順について説明する。被
検眼へのコーンレンズの位置決め後内皮像検出ボタンを
押すと、フォーカスレンズが前進し、上述した場合と同
様にして所定の画像状態を検出することができる。そし
て、その撮像画面が検出されたときの撮像画面からの映
像信号を画像処理操作手段24によって処理する。例え
ば、コントラストを検出したり、あるいは、空間周波数
を検出するなどの手法で処理することができ、それによ
って角膜内皮像合焦を検出することができる。その瞬
間、フォーカスレンズの前進を停止させる。
【0041】この検出動作が終了すると、それ以降、検
出された角膜内皮像合焦位置を基準として角膜各層を観
察・撮影できる。すなわち、合焦位置である角膜内皮を
基準としてそこから観察・撮影した角膜各層までの深さ
を表示できる。従って、交換した後のコーンレンズと点
眼麻酔を施した被検眼の角膜表面との間に涙液や点眼液
等の層が介在していて、厳密に言うと、コーンレンズ表
面と角膜表面の位置とが一致しているとは言えない場合
でも、角膜各層の観察・撮影位置をより正確に表示でき
ることになる。特に、交換するコーンレンズの表面を基
準として角膜各層を観察・撮影する場合に比べて、その
精度が高くなる。角膜内皮像合焦を検出したとき、カウ
ンタを0にセットしてもよい。この場合には、コーンレ
ンズ3の表面合焦位置を検索したときに実行されるカウ
ンタの0セットの位置も記憶させ、復元可能としておく
とよい。
【0042】本発明の特徴に関する部分の説明は以上の
通りである。以下には、本角膜細胞撮影装置としての概
要を説明する。すなわち、ここに示す角膜細胞撮影装置
では、照明光学系E側の光軸e上に4枚1組の反射鏡16
〜19が備えられていて、それらによって照明用ならびに
観察・撮影用のスリット8a,8bの投影像の移動方向を、
図7に示すように調整できるようにしてある。1枚のス
リット板上における2つのスリットは、図7の矢印B方
向から見ると、回転中心の方向(図7の〇印がその方向
を表わす)、移動方向(図7の矢印がその方向を表わ
す)とも逆になるが、本装置の場合には、4枚1組の反
射鏡16〜19によって照明用ならびに観察・撮影用のスリ
ット8a,8bの投影像の回転中心の方向と移動方向とを投
影位置においてぴったりと一致させることができる。な
お、「移動方向」とは1枚のスリット板8が回転し、観
察・撮影用のスリット8bが円周方向に順次移動するのに
伴い、それぞれの像が被検部1側に投影されて移動する
方向のことである。
【0043】照明用ならびに観察・撮影用のスリット8
a,8bを図示例の場合とは異なってスリット板8上の90
度隔てた所に選定することもでき、その場合にも両スリ
ット8a,8bによる投影像が投影位置において前記回転中
心の方向および移動方向も含めてぴったりと一致するよ
うに反射鏡の数を選定する。また、反射鏡16〜19による
光路中に像回転プリズムを用いると、照明用スリット8
a、観察・撮影用スリット8bの関係が180 度や90度の位
置関係のみではなく、任意の位置関係で選定使用するこ
ともできる。このように、光路の折り曲げや、光路中の
光学素子を選ぶことで、1枚のスリット板を用いた場合
でも、このスリット板上に選択すべき2つのスリットの
配置上の自由度が損なわれることがない。
【0044】本装置では、照明用のスリット8aと観察・
撮影用のスリット8bとが1枚のスリット板8上に形成さ
れているから、走査中においても、照明用に使用したス
リットと観察・撮影用に使用したスリットの相互位置関
係は変化することがないので、照明用ならびに観察・撮
影用の2枚のスリット板を用いた場合に比べて両回転軸
の個々の偏心・傾きと双方の偏心・傾き、ならびに、両
回転軸の回転速度ムラなどに起因する組立調整の困難さ
を飛躍的に改善することができる。
【0045】また、本装置においては、スリット板8に
対する照明レンズ12、観察・撮影用レンズ15の位置を調
整し、あるいは、照明光学系E側の光軸e上に配置され
ている4枚1組の反射鏡16〜19のうち反射鏡16、17の角
度を調整することができるようにしてある。この機構
は、照明光学系Eの光軸eがスリット板8と交わる点と
スリット板8の回転中心との距離と、観察・撮影光学系
Fの光軸fがスリット板8と交わる点とスリット板8の
回転中心との距離とを等しくし、かつ、投影側において
スリット板8上の照明用スリット8aによるスリット像と
観察・撮影用スリット8bによるスリット像の位置と傾き
を合致させ、さらに、1枚のスリット板8上に選択され
る2つのスリット8a,8bの相互位置関係の微妙な調整を
可能ならしめるためのものである。上記関係が正しくな
い場合には、スリット像の移動中心がずれ、その結果、
1枚のスリット板8上に結像される照明側の像と観察・
撮影側の像とが投影位置において一致しないという現象
が生じる。
【0046】1枚のスリット板8上に照明用のスリット
8aと観察・撮影用のスリット8bとがあるということは、
上述したような利点があるものの、その相互位置関係の
調整という点では、スリットを個別に移動させることが
できないので不自由となる。しかし、この調整手段を配
置することによって、1枚のスリット板8上に選択され
る2つのスリット8a,8bの相互位置関係の微妙な調整が
可能となり、照明側の像と観察・撮影側の像とを投影位
置においてぴったりと一致させることができ、その結
果、広視野でよりコントラストの良い像を得ることがで
きる。
【0047】以上説明した二種の調整手段は、それぞれ
の調整手段とスリット板8上のスリット8a,8bとの関係
を変化させ、スリット像を被検部1側へ投影する位置や
向きを変更するものである。このとき、第一の調整手段
(照明用ならびに観察・撮影用スリット8a,8bの投影像
の移動方向を調整する手段)は、アフォーカル光学系B
内にあるので、目的により光学素子を選んだり、光路の
折り曲げを工夫するに際し、光路長を自由に選定できる
ので有利である。また、第二の調整手段(照明用ならび
に観察・撮影用のスリット8a,8bの光軸位置を調整する
手段)は、この調整手段のスリットとは反対側の部分が
アフォーカル光学系Bに対面しているので、第二の調整
手段を調整するに際して第二の調整手段とそのスリット
の関係のみに注意すれば良く、反対側のレンズとの関係
も変化する他の光学系の場合に比べてその度合いが少な
く、有利である。
【0048】なお、本装置においては、前記アフォーカ
ル光学系D内であって反射鏡16と照明レンズ12との間、
および、反射鏡19と観察・撮影レンズ15との間に、使用
波長選択フィルタ21、22が着脱自在に配置されている。
両フィルタ21、22が上述した位置に配置されていると、
照明光や撮影光の波長を自由に選択でき、同一部位でも
異なった波長による像を得ることができる。そして、こ
のフィルタはアフォーカル光学系D内に配置されている
から、各フィルタ21、22を着脱しても光路長は変化せ
ず、像のフォーカス状態に変化がない。
【0049】実施例では、角膜観察・撮影をする方法と
して、1枚の回転可能なスリット板上のスリットを用い
た(いわゆるスキャニング・スリット方式)例を説明し
た。これは角膜の厚み方向をより詳細に分離し、角膜表
皮や角膜実質の各層を観察できるようにしながら、かつ
広い視野が得られるようにするためである。単に角膜内
皮のみの観察等のときには、角膜の厚さ方向の分離がよ
り粗くても良いから、スリットは固定で、もっと幅を広
くできるので、スリットを走査しなくても充分な視野が
得られる。従って、回転可能なスリット板は不要であ
る。本発明における撮影光学系の光学的特性自動認識装
置は、前者のような観察のときに最も有効であるが、後
者の場合にも、例えば角膜の厚さを測る場合等に有効に
使用できることは言うまでもない。
【0050】
【発明の効果】請求項1記載の方法を用いた場合には、
交換するコーンレンズの種類を自動的に、しかも、容易
かつ正確に、特に、交換したコーンレンズの表面を基準
としてその種類を自動的に、しかも、容易かつ正確に判
別できるので、コーンレンズ交換後の設定忘れがなく、
換算式の切り替えを間違うこともない。また、被検物に
当接させ得るコーンレンズと、前記被検物の像光線を平
行化するフォーカスレンズと、このフォーカスレンズを
光軸方向に移動可能ならしめ得るフォーカシング機構と
を備えたフローティング光学系を利用して、交換するコ
ーンレンズの種類を判別できるのみならず、対物レンズ
交換の際に一般的に用いられているインターフェースを
使用し難いフローティング部を介しての信号の授受をフ
ローティング光学系により行い得るという特長がある。
【0051】請求項2記載の方法を用いた場合には、交
換した後のコーンレンズを角膜に接触させ、検出された
角膜内皮像合焦位置を基準として角膜各層を観察・撮影
できるので、両者間に涙液や点眼液等の層が介在してい
ても、前記観察・撮影をより正確に行うことができる。
特に、交換するコーンレンズの表面を基準として角膜各
層を観察・撮影する場合に比べてその精度が高くなり、
点眼液や涙液の層の厚さが変化しても観察・撮影位置を
より正確に表示できる。
【0052】請求項3記載の装置を用いた場合には、コ
ーンレンズを交換したとき、その種類を自動的に、しか
も、容易かつ正確に判別することができるので、判別の
ためのコーンレンズの基準点設定変更や倍率切替を忘れ
ることがなく、その結果、角膜細胞の観察・撮影をより
正確に行うことができる。また、対物レンズ交換の際に
一般的に用いられているインターフェースを使用し難い
フローティング部を介しての信号の授受をフローティン
グ光学系により行い得るという特長がある。
【0053】請求項4記載の装置を用いた場合には、専
用スリットを利用して所定の画像状態を検索することが
できるので、角膜像を撮影するために必要な明るさを保
ったままで検出精度を高めることができ、その結果、角
膜細胞の観察・撮影をより正確に行うことができる。
【0054】請求項5記載の装置を用いた場合には、交
換するコーンレンズを角膜に接触させ、検出された角膜
内皮像合焦位置を基準として角膜各層を観察・撮影でき
るので、両者間に涙液や点眼液等の層が介在していて
も、前記観察・撮影をより正確に行うことができる。特
に、交換するコーンレンズの表面を基準として角膜各層
を観察・撮影する場合に比べてその精度が高くなり、点
眼液や涙液の層の厚さが変化しても観察・撮影位置をよ
り正確に表示できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の角膜細胞撮影装置の一例を示す概略平
面図である。
【図2】従来の角膜細胞撮影装置の一例を示す概略平面
図である。
【図3】コーンレンズを交換したとき、合焦位置でコー
ンレンズを判別し得るか否かの原理を説明するための概
略図で、図3(a) と図3(b) は従来の場合を、図3(c)
は本発明の場合を示す。
【図4】コーンレンズを交換したとき、合焦位置でコー
ンレンズを判別し得るか否かの原理を説明するための概
略図で、図4の(a),(b),(c) は図3の(a),(b),(c) にそ
れぞれ対応させた場合の合焦位置を示す。
【図5】図1、図2のA方向から見た場合の概略図であ
る。
【図6】スリット板の拡大詳細図である。
【図7】照明用のスリットならびに観察・撮影用のスリ
ットによる投影像の回転中心の方向と移動方向が反射
鏡、照明レンズ、観察・撮影レンズにより調整される様
子を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…被検眼、2…眼球面、8…スリット板、8a…照明用
のスリット、8b…観察・撮影用のスリット、8d…専用ス
リット、9…キセノン閃光管、11…ランプ、12…照明レ
ンズ、14… CCDテレビカメラ、15…観察・撮影レン
ズ、16〜19…反射鏡、21,22…フィルタ、23…リミット
スイッチ、24…画像処理操作手段、25…操作スイッチ、
26…制御部、C…フローティング光学系、D…アフォー
カル光学系、E…照明光学系、e…光軸、F…観察・撮
影光学系、f…光軸。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも、被検物に当接させ得るコーン
    レンズと、前記被検物の像光線を平行化するフォーカス
    レンズと、このフォーカスレンズを光軸方向に移動可能
    ならしめ得るフォーカシング機構と、前記被検物から見
    て前記フォーカシング機構の背後であって前記被検物の
    共役焦点面に位置する1枚の回転可能なスリット板とを
    備え、前記スリット板上のスリットに照明光学系の光線
    を投射するとともに、前記スリット板上における別のス
    リットに観察・撮影光学系の光線を投射してそのスリッ
    トを通過した前記被検物の像光線を観察または撮影する
    ようにした角膜細胞撮影装置において、前記フォーカス
    レンズを走査移動させながら前記観察・撮影光学系の光
    線を通じて観察・撮影される撮像画面が最も明るくなる
    所を検索し、撮像画面が最も明るくなるこの位置を検出
    したときのフォーカスレンズの位置情報をコーンレンズ
    の種類によって異なる特有の情報と照合し、コーンレン
    ズの光学的特性に関するこの情報の照合によって交換す
    るコーンレンズの種類を判別することを特徴とする角膜
    細胞撮影装置における撮影光学系の光学的特性自動認識
    方法。
  2. 【請求項2】少なくとも、被検物に当接させ得るコーン
    レンズと、前記被検物の像光線を平行化するフォーカス
    レンズと、このフォーカスレンズを光軸方向に移動可能
    ならしめ得るフォーカシング機構と、前記被検物から見
    て前記フォーカシング機構の背後であって前記被検物の
    共役焦点面に位置する1枚の回転可能なスリット板とを
    備え、前記スリット板上のスリットに照明光学系の光線
    を投射するとともに、前記スリット板上における別のス
    リットに観察・撮影光学系の光線を投射してそのスリッ
    トを通過した前記被検物の像光線を観察または撮影する
    ようにした角膜細胞撮影装置において、前記フォーカス
    レンズを走査移動させながら前記観察・撮影光学系の光
    線を通じて観察・撮影される所定の撮像画面からの映像
    信号を画像処理して角膜内皮像を検出し、この角膜内皮
    像合焦位置を角膜観察時の位置表示の基準点とすること
    を特徴とする角膜細胞撮影装置における撮影光学系の光
    学的特性自動認識方法。
  3. 【請求項3】少なくとも、被検物に当接させ得るコーン
    レンズと、前記被検物の像光線を平行化するフォーカス
    レンズと、このフォーカスレンズを光軸方向に移動可能
    ならしめ得るフォーカシング機構と、前記被検物から見
    て前記フォーカシング機構の背後であって前記被検物の
    共役焦点面に位置する1枚の回転可能なスリット板とを
    備え、前記スリット板上のスリットに照明光学系の光線
    を投射するとともに、前記スリット板上における別のス
    リットに観察・撮影光学系の光線を投射してそのスリッ
    トを通過した前記被検物の像光線を観察または撮影する
    ようにした角膜細胞撮影装置において、前記フォーカス
    レンズの位置を検出する手段と、フォーカスレンズを走
    査し、所定の画像状態を検索する手段と、所定の画像状
    態を検索したときのフォーカスレンズの位置情報によ
    り、コーンレンズの種類を判別する手段とを備えたこと
    を特徴とする角膜細胞撮影装置における撮影光学系の光
    学的特性自動認識装置。
  4. 【請求項4】スリット板上の同一円周上に配置されてい
    る照明用のスリットと観察・撮影用のスリットとは異な
    る位置に、所定の画像状態を検索するための専用スリッ
    トを設け、この専用スリットを通じて所定の画像状態を
    検索することを特徴とする請求項3記載の角膜細胞撮影
    装置における撮影光学系の光学的特性自動認識装置。
  5. 【請求項5】少なくとも、被検物に当接させ得るコーン
    レンズと、前記被検物の像光線を平行化するフォーカス
    レンズと、このフォーカスレンズを光軸方向に移動可能
    ならしめ得るフォーカシング機構と、前記被検物から見
    て前記フォーカシング機構の背後であって前記被検物の
    共役焦点面に位置する1枚の回転可能なスリット板とを
    備え、前記スリット板上のスリットに照明光学系の光線
    を投射するとともに、前記スリット板上における別のス
    リットに観察・撮影光学系の光線を投射してそのスリッ
    トを通過した前記被検物の像光線を観察または撮影する
    ようにした角膜細胞撮影装置において、前記フォーカス
    レンズを走査して所定の画像状態を検索する手段と、所
    定の画像状態を検索したときの撮像画面からの映像信号
    を画像処理する手段とを備え、この画像処理手段により
    角膜内皮像を検出したその合焦位置を角膜観察時の位置
    表示の基準点とし得るようにしたことを特徴とする角膜
    細胞撮影装置における撮影光学系の光学的特性自動認識
    装置。
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