JP2002118912A - ガス絶縁電気機器及びその異常検出方法 - Google Patents

ガス絶縁電気機器及びその異常検出方法

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JP2002118912A
JP2002118912A JP2000310242A JP2000310242A JP2002118912A JP 2002118912 A JP2002118912 A JP 2002118912A JP 2000310242 A JP2000310242 A JP 2000310242A JP 2000310242 A JP2000310242 A JP 2000310242A JP 2002118912 A JP2002118912 A JP 2002118912A
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discharge
insulating
electromagnetic wave
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Kazuyoshi Fujio
和克 藤尾
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Mitsubishi Electric Corp
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  • Gas-Insulated Switchgears (AREA)
  • Driving Mechanisms And Operating Circuits Of Arc-Extinguishing High-Tension Switches (AREA)
  • Installation Of Bus-Bars (AREA)
  • Testing Relating To Insulation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のガス絶縁電気機器は、その内部で放電
などの異常が発生したときに、異常が生じたことはわか
るものの、どの位置で、何が、どのような原因で放電を
起こしたかは、分解して点検するまで詳細を知ることは
出来なかった。そのため、分解後に異常箇所の取替え部
品の手配を開始しなければならないなど、保全性が良い
とは言えなかった。 【解決手段】 部分放電(放電)25によつて生じる電
磁波を、その到着時刻とともに検出する放電センサ22
a〜22dを設ける。放電センサ22a〜22dの検出
信号の検出時刻差から、故障位置判定回路30が放電2
5の発生位置を演算する。あらかじめ記憶してあるガス
絶縁電気機器の内部の立体的位置情報をもとに、演算で
求めた位置にある部品が絶縁部品であるか、金属部品で
あるかを判定することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、発電所、変電所
等に設置されるガス絶縁開閉装置などのガス絶縁電機機
器及び、その異常検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は例えば特開平8−271477号
公報に示されている従来のガス絶縁開閉装置(ガス絶縁
電気機器)の構成図である。図に於いて、5はSF6等
の絶縁ガスが封入されたガス密封容器、6はガス密封容
器5の外気と内部とを仕切る外被、7a,7bはガス密
封容器5において隣のガス区分8a,8bを各々仕切る
スペーサである。9はスペーサ7a,7bにより、ガス
密封容器5内の中心部に支持される中心導体、10は中
心導体9に電気的に接続された電流遮断部、11は電流
遮断部10で電流を遮断したときに発生するアークを説
明のため図示したもの、4はガス密封容器5の内部の分
解ガス量(空気、水分の混入または熱分解などにより絶
縁ガスが劣化した量)を検出するガスセンサ、13はガ
スセンサの出力信号、14はガスセンサ制御信号であ
る。
【0003】通電中のガス絶縁開閉装置において、中心
導体9には高電圧、大電流が流れているが、ガス密封容
器5に密封された絶縁ガスにより絶縁性能が保たれてい
る。絶縁ガスは電流遮断部10で電流を遮断する場合に
所定の遮断性能を得るためにも必要である。
【0004】次に、動作について説明する。例えば、ガ
ス密封容器5の内部で、放電や地絡などの異常が発生し
た場合、その故障電流による高温によって故障箇所近傍
にガス密封容器5の内部の絶縁ガスが分解した分解ガス
が発生する。この分解ガスはガス密封容器5の内部に徐
々に拡散し、蓄積する。そしてガスセンサ4の分解ガス
検出量が所定値を越えれば内部異常と判断する。また、
故障が軽微で発生ガス量が少なくても発生した分解ガス
がガス密封容器5の内部で経年的に蓄積され、蓄積量が
所定のレベルを越え、ガスセンサ4で検出された場合に
も内部異常と判断する。
【0005】なお、電流遮断部10が正常に電流を遮断
した場合にも分解ガスは一時的には多量に発生し、ガス
センサ4に検出され内部異常と判断されてしまうので、
電流遮断操作の指令信号を利用してガスセンサ4の検出
機能を一時的にマスクするためにガスセンサ制御信号1
4が用いられている。
【0006】通常運転時、または定期点検時にガスセン
サ4の出力信号が分解ガス量が所定値を越えたことを示
したならば、内部異常であるとして当該装置への課電を
止め、絶縁ガスを排出したのち内部点検を行って故障部
位がどこであるかを確認し、必要であれば修理して、絶
縁ガスを再封入するという事後処理的処置が行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のガス絶縁電気機
器は以上のように構成されているので、通常運転時、ま
たは定期点検時にガスセンサ4の出力信号が分解ガス量
が所定値を越えたことを示したならば、内部異常である
ことは判るものの、故障部位がどこで、どんな故障であ
るかは、当該装置への課電を止めて、絶縁ガスを排出し
たのち分解して内部点検を行うまで判らない。このよう
な方法では、故障部位と故障の内容が判るまでは、例え
ば交換部品の手配などが出来ないため、修理が迅速に行
われない、また、修理以外に適切な対応処置があり得る
のか否かが判らないという問題があった。
【0008】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、複数の種類の異なる各種センサ
をガス絶縁電気機器内に設置し、その出力信号を利用し
て、ガス絶縁電気機器の内部で故障が起こった場合に、
分解点検しなくても故障位置(故障部位及び当該故障部
位が絶縁部品であるか、金属部品であるかが判れば保全
性向上効果が大きい)と故障種別の判定を可能とするこ
とにより、ガス絶縁電気機器の装置保全の機能を向上さ
せ、保全作業の効率を向上したガス絶縁電気機器を得る
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明のガス絶縁電気
機器は、導体を収納するとともに、この導体を絶縁する
絶縁ガスが密封されたガス密封容器、ガス密封容器の内
部に配置されガス密封容器の内部で発生した放電により
生じた電磁波を検出する3個以上の部分放電センサ(放
電センサ)、3個以上の放電センサの内の少なくとも3
個が検出した電磁波の検出時刻差をもとに放電の発生位
置を演算する故障位置判定回路を備えたものである。
【0010】また、導体を収納するとともに、この導体
を絶縁する絶縁ガスが密封されたガス密封容器、ガス密
封容器の内部に配置されガス密封容器の内部で発生した
放電により生じた電磁波を検出する3個以上の放電セン
サ、3個以上の放電センサの内の少なくとも3個が検出
した電磁波の検出時刻差をもとに電磁波の発生位置を演
算する故障位置判定回路、ガス密封容器内の各位置に存
在する部品が絶縁部品であるか金属部品であるかを示す
立体的位置情報を記憶した記憶回路、故障位置判定回路
が演算した電磁波の発生位置と立体的位置情報とから、
故障部品が絶縁部品か金属部品かを特定する第1の故障
部位判定回路を備えたものである。
【0011】また、導体を収納するとともに、この導体
を絶縁する絶縁ガスが密封されたガス密封容器、ガス密
封容器の内部に配置されガス密封容器の内部で発生した
放電により生じた電磁波を検出する3個以上の放電セン
サ、3個以上の放電センサの内の少なくとも3個が検出
した電磁波の検出時刻差をもとに電磁波の発生位置を演
算する故障位置判定回路、ガス密封容器内の有機性素材
で構成された絶縁部品が熱分解して発生した絶縁部品分
解ガスを検出する絶縁部品分解ガスセンサ、絶縁ガスが
熱分解して発生した絶縁ガス分解ガスを検出する絶縁ガ
ス分解ガスセンサ、絶縁部品分解ガスセンサの出力の有
無と絶縁ガス分解ガスセンサの出力の有無により故障部
品が絶縁部品であるか金属部品であるか絶縁ガスである
かを判定する第2の故障部位判定回路を備えたものであ
る。
【0012】また、放電センサが検出した電磁波の信号
の位相を、導体に印加された電圧の位相を基準に測定す
る位相測定回路、電磁波の信号の頻度を測定するパルス
数測定回路、電磁波の信号のレベルを測定するレベル測
定回路のうちの少なくとも2つの回路と、少なくとも2
つの回路の出力結果の組み合わせにより、放電の発生要
因を判定する部分放電要因判定回路とを備えたものであ
る。
【0013】また、部分放電要因判定回路は、故障部品
が絶縁部品である場合、放電が絶縁部品のクラックに起
因するものか、絶縁部品上に存在する金属異物に起因す
るものか、絶縁部品と接地金属間で生じた地絡であるか
を判定する故障種別判定回路を備えたものである。
【0014】また、部分放電要因判定回路は、故障部品
が金属部品である場合、放電が金属部品のエッジに起因
するものか、金属部品上に存在する金属異物に起因する
ものか、導体接続部の接触不良に起因するものか、金属
部品と接地金属間で生じた地絡であるかを判定する故障
種別判定回路を備えたものである。
【0015】また、部分放電要因判定回路は、故障部品
が絶縁ガスである場合、絶縁ガスの劣化の要因が、熱分
解ガスの増加によるものか、絶縁部品の熱分解ガスの混
合による劣化か、空気又は水分の混入による劣化である
かを判定するものである。
【0016】この発明のガス絶縁電気機器の異常検出方
法は、電磁波を検出する3個以上の放電センサをガス絶
縁電気機器のガス密封容器内に配置する手順と、3個以
上の放電センサの少なくとも3個が検出した電磁波の到
着時間差をもとに放電の発生位置を演算する手順とを含
むものである。
【0017】また、ガス密封容器内の各位置に存在する
部品が絶縁部品であるか金属部品であるかを示す立体的
位置情報を記憶する手順と、演算して得た故障位置と立
体的位置情報から、故障部品が絶縁部品か金属部品かを
特定する手順とを含むものである。
【0018】また、有機性素材で構成された絶縁部品が
熱分解により発生する絶縁部品分解ガスを検出する絶縁
部品分解ガスセンサと、絶縁ガスが熱分解により発生す
る絶縁ガス分解ガスを検出する絶縁ガス分解ガスセンサ
をガス密封容器内に配置する手順と、絶縁部品分解ガス
センサの出力の有無と絶縁ガス分解ガスセンサの出力の
有無とにより、故障部品が絶縁部品であるか金属部品で
あるか絶縁ガスであるかを判定する手順とを含むもので
ある。
【0019】また、放電センサが検出した電磁波の信号
の位相を導体に印加された電圧の位相を基準に測定する
手順と、電磁波の信号の頻度を測定する手順と、電磁波
の信号のレベルを測定する手順のうちの少なくとも2つ
の手順と、少なくとも2つの手順によって得た結果の組
み合わせにより故障の発生要因を判定する手順とを含む
ものである。
【0020】
【発明の実施の形態】実施の形態1.この発明の実施の
形態1のガス絶縁開閉装置(この発明に言うガス絶縁電
気機器)の構成を図1に示す。図において、1は部分放
電センサ(放電センサ)、圧力センサ、ガスセンサなど
のセンサ出力信号を処理する信号処理回路、2はガス絶
縁開閉装置の内部で故障が発生した場合にその故障位置
(部位)と故障種別とを表示する故障表示装置、3は信
号処理回路1に入力される信号でガス絶縁開閉装置の状
態を示す状態モニター信号である。4aはガス密封容器
5の内部の絶縁ガスが熱分解または劣化して発生した分
解ガスの量を検出する絶縁ガス分解ガスセンサ、4bは
ガス密封容器5の内部の絶縁部品(有機性素材)が熱分
解して発生した分解ガス量を検出する絶縁部品分解ガス
センサである。
【0021】5はSF6等の絶縁ガスが封入されたガス
密封容器、6はガス密封容器5の外気と内部とを仕切る
外被、7a,7bはガス密封容器5において隣のガス区
分8a,8bを各々仕切るスペーサである。9はスペー
サ7a,7bにより、ガス密封容器5内の中心部に支持
される中心導体(単に導体という)、10は中心導体9
に電気的に接続された電流遮断部、11は電流遮断部1
0で電流を遮断したときに発生するアークを説明のため
図示したものである。
【0022】12は分解ガスを吸着するガス吸着材、2
2a,22b,22c,22dは部分放電の発生を検知
する部分放電センサ(放電センサ)、25は説明のため
記入した部分放電が発生している箇所、30は故障の発
生位置を判定する故障位置判定回路、33は故障の種別
を判定する故障種別判定回路である。36は部分放電発
生の要因を判定する部分放電要因判定回路である。
【0023】なお、ガス密封容器5の内部の導体接続部
の接触不良を絶縁ガス分解センサ4aで検知できる理由
は、導体接続部の接触不良による温度上昇で絶縁ガスが
分解して発生する分解ガスを絶縁ガス分解ガスセンサ4
aで検出できるからである。また、電流遮断部10で電
流を正常に遮断した場合にもアーク11が発生し、その
アーク11に起因して電磁波発生、ガス圧力上昇、分解
ガス発生などが伴うので、部分放電センサ(放電セン
サ)22a、22b、22c、22d、圧力センサ2
0、絶縁ガス分解ガスセンサ4aなどのセンサが各々の
検出対象を検出するが、この正常な電流遮断を内部故障
と誤って判断することを防止するために、入力される電
流遮断指令信号を利用して、状態モニター信号3にて各
々のセンサの出力信号をマスクする。
【0024】次に、図1の動作について、内部で次の故
障が発生している場合の処理を例として説明する。 1) 絶縁部品のクラック、絶縁部品上の金属異物、金
属部品のエッジ、または金属部品上の金属異物などの欠
陥が原因で部分放電が発生している場合。 2) 絶縁部品または金属部品で放電が発生している場
合。 3) 導体接続部の接触不良が発生している場合。 4) 絶縁ガスまたは絶縁部品が熱分解して分解ガスを
発生しているか、ガス密封容器のガスケット不良などに
より絶縁ガスに空気や水分が混入して絶縁ガスが劣化し
ている場合。
【0025】絶縁部品のクラック、絶縁部品上の金属異
物、金属部品のエッジ、または金属部品上の金属異物な
どの欠陥が原因で部分放電が発生している場合。このよ
うな部分放電発生の要因が存在する場合、その要因であ
る欠陥部分に電界が集中して電界強度が部分放電開始電
界強度より高くなると、その場所で部分放電が発生す
る。部分放電発生箇所25から放射される電磁波を、ガ
ス絶縁開閉装置に装着した4か所の部分放電センサ22
a、22b、22c、22dで検知して、その出力信号
を故障位置判定回路30で演算することにより、その3
次元的位置を知ることができる。
【0026】前述の位置の演算方法について説明する。
部分放電発生箇所25から放射される電磁波は、発生箇
所25からの距離の近さに応じて、例えば、センサ22
a、22b、22c、22dに、それぞれ時刻Ta,T
b,Tc,Tdに到着する。各放電センサの位置は既知
で、かつ立体的に配置されているので、時刻Taを基準
として、Tb−Ta,Tc−Ta,Td−Taを求め、
この時刻差(検出時刻差)を基に、各センサから部分放
電発生箇所25までの距離を求める(放電の発生位置の
演算を行う手順という)。この複数の距離に一致する点
が求める位置である。なお、各センサから演算処理装置
までの伝送時間差による誤差が生じないように、例えば
配線長を合わせるとか、演算ソフト上で補正するなどの
処理をすることは言うまでもない。
【0027】次に、前述のようにして位置が特定された
ときに、その位置に存在する部品が絶縁部品か金属部品
であるかを特定する方法を説明する。まず、第1の方法
としては、ガス密封容器5の内部構造は、正確に判って
いるから、内部空間の全ての位置に関して、各位置に部
品が存在するか否か、また、存在する部品が絶縁部品で
あるか、金属部品であるかを示す、立体的位置情報を図
示しない記憶回路にあらかじめ記憶しておき(立体的位
置情報を記憶する手順という)、前述の求めた位置に対
応する部分について、前記位置情報から特定する。この
演算は故障位置判定回路30内の第1の故障部位判定回
路(図示しない)で行う。
【0028】次に、第2の方法としては、部分放電発生
箇所25の位置が絶縁部品である場合(ここでいう絶縁
部品とは有機性素材で構成されたものを言う)、高温の
放電のため、絶縁部品と絶縁ガスがともに熱分解して、
各々の種類の異なる分解ガスを発生する。従って、前記
位置に絶縁部品があり、かつ、絶縁ガス分解ガスセンサ
4aと絶縁部品分解ガスセンサ4bとが、それぞれガス
を検出しておれば絶縁部品であると判定する。また、部
分放電発生箇所25の位置が金属部品である場合、絶縁
部品が分解してガスを生じることはない。従って、前記
位置に金属部品があり、かつ、絶縁ガス分解ガスセンサ
4aと絶縁部品分解ガスセンサ4bとが、それぞれガス
を検出していなければ金属部品であると判定する。以上
の判定は、故障位置判定回路30内の第2の故障部位判
定回路(図示しない)で行う。
【0029】以上の説明に於いて、部分放電センサ22
a〜22dは4個配置すると説明したが、3個以上であ
ればよい。また、多数を配置した場合も、その全ての信
号を取り込む必要はなく、少なくとも3個の信号を取り
込めばよい。なお、以下の各実施の形態は、特に説明を
記さないが、実施の形態1のいずれかの方法により、放
電位置の特定を行った上で行うものである。また、説明
では部分放電なる呼称を用いたが、放電が部分であると
限定するものではない。
【0030】実施の形態2.次に、部分放電発生箇所2
5の故障種別、即ち、発生要因の判定方法について説明
する。図2は故障の発生要因をも判定できるように、図
1の構成に以下のものを追加した構成図である。図中の
図1のものと同符号のものは同一のものを示すので詳細
な説明は省略する。20は地絡の発生を検知する圧力セ
ンサ、26はガス密封容器5の内部の水分を検出する水
分センサ、27は酸素センサ、40は地絡発生箇所、4
1は地絡発生箇所で発生したアークである。また、図3
は図2の部分放電要因判定回路36の構成を詳細に示す
ブロック図である。図に於いて、49は部分放電センサ
22a,22b,22c,22dの出力信号(部分放電
センサ出力信号という)、50は部分放電センサ出力信
号49を信号処理回路1で処理してディジタル信号に変
換する第1A/Dコンバータ、51は計器用変流器60
からの計器用変流器出力信号62と、計器用変圧器61
からの計器用変圧器出力信号63を電子回路に適する信
号に変換するトランス、52はトランス51から出力さ
れた電流と電圧のアナログ信号をディジタル信号に変換
する第2A/Dコンバータ、53は第2A/Dコンバー
タ52の出力信号を基に測定ウィンドウを作成する測定
ウィンドウ作成回路である。
【0031】54は放電パルスの位相、レベル、パルス
数などを作成する放電パルス処理回路、55は放電パル
ス処理回路54で作成したパルス特性と測定ウィンドウ
作成回路53で作成した作成した測定ウィンドウによ
り、部分放電発生の要因を判定する要因判定回路、56
は放電パルスの発生している位相を測定する位相測定回
路、57は放電パルスのパルス数を測定するパルス数測
定回路、58は放電パルスのレベルを測定するレベル測
定回路である。60は中心導体9に流れる大電流を小電
流に変換する計器用変流器、61は同じく電圧を変換す
る計器用変圧器である。
【0032】なお、地絡の発生を圧力センサ20で検知
できる理由は、地絡が起こった場合に発生するアークの
熱エネルギーにより絶縁ガスの温度が急激に上昇して、
ガス密封容器5のガス圧力が急に上昇するのを圧力セン
サ20で検知できるからである。
【0033】図4は電気学会技術報告第502の4.5
表をもとにして、部分放電の要因別の放電パルスパター
ンの形(特徴)をまとめたものを図示するもの、図5は
その特徴を説明するもの、図6はその要因の判定方法を
まとめたものである。なお、放電パルスパターンは部分
放電センサ22a、22b、22c、22dで検出した
信号から得ることができる。図4のパターンの波形に於
いて、サイン波は導体9に印加されている電源の電圧波
形を示し、サイン波内部の針状の信号は放電による電磁
波の信号をその位相、及びレベルの変化を説明するため
に略示している。図4、図5、図6の「要因」欄は、エ
ッジや金属異物など部分放電発生の要因を示し、図4の
「部分放電パルスパターン」欄は、印加電圧が部分放電
開始電圧とほぼ等しい場合と、1.5乃至3倍の場合に
おける、印加電圧波形と放電パルス波形との関係を示
し、図5の「部分放電パルスパターンの特徴」欄は放電
パルスの波形の特徴を記載している。
【0034】部分放電パルスパターンは、図4に示すよ
うに、パターンA,B,C,D,E,Fの6種類に分類
される。これらの部分放電パルスパターンの特徴に基づ
いて部分放電発生の要因を判定することが出来る。部分
放電センサ22a、22b、22c、22dのアナログ
検出信号は、信号処理回路1でノイズ除去や波形整形が
実施され、かつ、適切な信号振幅に調整されて部分放電
要因判定回路36に入力される。そして、第1A/Dコ
ンバータ50でディジタル信号に変換されて放電パルス
(に類似した信号)が作成される。この放電パルスは放
電パルス処理回路54で放電パルスの位相、レベル、パ
ルス数が測定され、その結果にもとづいて要因判定回路
55で要因が判定される。
【0035】要因判定の概要について説明する。まず、
故障位置が絶縁部品であると特定された場合、部分放電
センサ22a、22b、22c、22dで検出した信号
のパターンが、放電要因判定回路36により、図6の
「要因判定法」のパターンEであると判定された場合に
は、絶縁部品のクラックなどに起因する部分放電であ
り、図6の「要因判定法のパターンCまたはパターンD
であると判定された場合には、絶縁部品上の金属異物な
どに起因する部分放電である。
【0036】また、故障位置が金属部品であると特定さ
れた場合、部分放電センサ22a、22b、22c、2
2dで検出した信号のパターンが、放電要因判定回路3
6により、図6の 要因判定法 のパターンAまたはパ
ターンBであると判定された場合には、金属部品のエッ
ジなどに起因する部分放電であり、図6の 要因判定法
のパターンCまたはパターンDであると判定された場
合には、金属部品上の金属異物などに起因する部分放電
である。なお、図7にパターン別に要因判定方法をまと
めたものを示す。
【0037】要因判定の具体例について説明する。 実施例1.部分放電発生の要因が導体上のエッジである
と判定する場合。位相判定回路56で、部分放電開始時
の放電パルスの位相が、導体9に印加されている電圧位
相を基準にして、その電圧の波高値付近であり、正負い
ずれかの半サイクルで発生していると判定され、かつ、
印加電圧を部分放電開始電圧の1.5〜3倍にしたと
き、レベル測定回路58で電圧の正の半サイクルのパル
スレベルが負の半サイクルのレベルより大きいと判定さ
れる。
【0038】実施例2.部分放電発生の要因がタンク内
面上のエッジであると判定する場合。位相測定回路56
で、部分放電開始時の放電パルスの位相が印加電圧の波
高値付近であり、電圧の正負いずれかの半サイクルで発
生していると判定され、かつ、印加電圧を部分放電開始
電圧の1.5〜3倍にしたとき、レベル判定回路58
が、電圧の負の半サイクルのパルスレベルが正の半サイ
クルのレベルより大きいと判定される。
【0039】実施例3.部分放電発生の要因が、金属部
品上または絶縁部品上のフロート状態が変化していない
金属異物であると判定する場合。位相測定回路56で、
部分放電開始時の放電パルスの位相が印加電圧の波高値
付近であり、電圧の正負の両サイクルで発生していると
判定され、かつ、パルス数測定回路57が、放電パルス
が一定間隔で発生していると判定し、更に、印加電圧が
部分放電開始電圧の1.5〜3倍のときの放電パルスの
位相が1倍のときの位相と変わりないと判定される。
【0040】実施例4.部分放電発生の要因が、金属部
品上または絶縁部品上のフロート状態が変化している金
属異物であると判定する場合。位相測定回路56が、部
分放電開始時の放電パルスの位相が電圧の波高値付近で
あり、電圧の正負の両サイクルで発生していると測定
し、かつ、パルス数測定回路57が、放電パルスの発生
が散発的であると測定し、印加電圧が部分放電開始電圧
の1.5〜3倍のとき、放電パルスの位相が1倍のとき
と同位相であると判定される。
【0041】実施例5.部分放電発生の要因が、絶縁部
品のクラック、ボイドである場合。位相測定回路56
が、放電パルスの開始時位相が印加電圧の波高値付近で
あり、電圧の正負の半サイクルで発生し、かつ、印加電
圧が部分放電開始電圧の1.5〜3倍のとき、電圧上昇
側に発生していると判定する。
【0042】実施例6.部分放電発生の要因が、電気的
接触部での接触不良である場合。位相測定回路56が、
放電パルスの開始時位相が電流が最大となる付近で発生
していると判定し、かつ、パルス数測定回路57が放電
パルスが不規則に多数発生していると測定する。なお、
実施例1〜6において、放電パルスの発生している位相
を測定する位相測定回路56、放電パルスのパルス数を
測定するパルス数測定回路57、放電パルスのレベルを
測定するレベル測定回路58は全てを備えている必要は
必ずしもなく、例えば、そのうちの2つを備えておれ
ば、判定の精度は低下するもののそれなりの判定は可能
となる。
【0043】実施の形態3.開閉装置の内部故障が絶縁
部品または金属部品とタンクなどとの間で地絡41があ
る場合について説明する。地絡が発生しているときに
は、地絡箇所40のアーク41から電磁波が発生すると
ともに、そのアーク41の高温により絶縁ガスが熱分解
して分解ガスを発生する。地絡箇所40が絶縁部品の時
は絶縁部品も熱分解して分解ガスが発生する。このアー
クから放射される電磁波を4カ所の部分放電センサ22
a、22b、22c、22dで検出し、この信号を故障
位置判定回路30で演算してアーク41の3次元的位置
を知ることができる。
【0044】前述の位置の演算方法について説明する。
部分放電発生箇所25から放射される電磁波は、発生箇
所25からの距離の近さに応じて、例えば、センサ22
a、22b、22c、22dに、それぞれ時刻Ta,T
b,Tc,Tdに到着する。各放電センサの位置は既知
で、かつ立体的に配置されているので、時刻Taを基準
として、Tb−Ta,Tc−Ta,Td−Taを求め、
この時間差を基に各センサから発生箇所までの距離を求
める。位置が判定されると、次にアーク41が生じた部
分の部品が絶縁部品であるか金属部品であるかを特定す
る。絶縁部品である場合、高温のアークにより絶縁部品
と絶縁ガスがともに熱分解して、絶縁材質各々の種類の
異なる分解ガスを発生する。従って絶縁部品分解ガスセ
ンサ4bと、絶縁ガス分解ガスセンサ4a が、ともに検
出されている場合はアークの位置が絶縁部品であると判
定する。金属部品である場合、絶縁ガスは熱で分解する
が、絶縁部品は分解ガスを発生しない。従って、絶縁ガ
ス分解ガスセンサ4a が分解ガスを検出し、絶縁部品分
解ガスセンサ4bが検出しない場合はアークの位置が金
属部品であると判定する。
【0045】実施の形態4.導体接続部の接触不良が発
生している場合。この場合の放電パルスの形態は図4に
示すように、他の場合と比べて異なる特徴を示す。ま
た、接触不良による放電パルスは一般にレベルが低く、
これによって絶縁ガスが分解されることは少ないので、
ガス分解センサは何も信号を出力しない。従って、位相
測定回路56の出力が、電流の最大となる付近(一般に
は電圧がゼロの付近である。)で発生していることを示
すとともに、パルス数測定回路57が放電パルスが不規
則に多数発生していると測定する。そして、印加電圧を
放電開始電圧の1.5〜3倍に上げたとき、位相と放電
のレベルがほとんど変わらず、パルス数が増加するよう
であれば接触不良と判定する。
【0046】実施の形態5.部分放電や地絡が発生して
おらず、絶縁ガスが経年的に劣化している場合について
説明する。この場合には、部分放電センサ22a〜22
dや圧力センサ20が何らの信号を検知せず、絶縁ガス
分解ガスセンサ4aや絶縁部品分解ガスセンサ4bが分
解ガスを検知する。この場合、絶縁ガスの入れ替え又は
気密不良の修理が必要となる可能性がある。通常、ガス
密封容器5の内部にはガス吸着剤が設けられており、絶
縁性能を劣化させる分解ガスや空気、水分などを吸着す
ることにより、内部のガス絶縁性能が維持されている。
従って正常な電流遮断時のアークの高温により発生した
分解ガスもガス吸着材に吸着されて絶縁ガスの性能が劣
化することはない。
【0047】故障種別判定回路33により、絶縁ガス分
解ガスセンサ4aや絶縁部品分解ガスセンサ4bで測定
した分解ガス量のトレンドが減る傾向になく、かつ、分
解ガス量が所定値を越えたと判定された時に、絶縁ガス
の入れ替え及び内部点検が必要と判定する。また、酸素
センサ27または水分センサ26で測定した検出量のト
レンドが減る傾向でなく、かつ、検出量が所定値を越え
た場合にも絶縁ガスの入れ替え及び内部点検が必要と判
定する。
【0048】そして、故障位置判定回路30で判定され
た故障位置と、故障種別判定回路33で判定された故障
種別と、部分放電要因判定回路36で判定された部分放
電の要因は、図8に示すように、故障表示装置2に設け
られた画面に、装置のどの位置でどのような故障が、ど
のような要因により発生しているかをビジュアルに表示
される。
【0049】
【発明の効果】この発明によるガス絶縁電気機器は、内
部で生じた放電による電磁波を検出する3個以上の部分
放電センサと、少なくとも3個の部分放電センサが検出
した電磁波の到着時間差をもとに放電の発生位置を演算
する故障位置判定回路を備えているので、分解するまで
もなく故障が発生した段階でその位置を知ることが出
来、保全性が向上する。
【0050】また、ガス絶縁電気機器の内部の部品配置
に関する立体的位置情報と、故障位置判定回路が演算し
た故障位置から故障部品が絶縁部品か金属部品かを特定
する第1の故障部位判定回路を備えているので、分解す
るまでもなく故障が発生した段階でその位置および、故
障部品の種類を知ることが出来、保全性が向上する。
【0051】また、絶縁ガス分解ガスセンサと絶縁部品
分解ガスセンサとを備え、故障発生時にその出力から故
障位置が絶縁物か金属かを判定する第2の故障部位判定
回路を備えているので、分解するまでもなく故障が発生
した段階でその位置および、故障部品の種類を知ること
が出来、保全性が向上する。
【0052】また、放電の位相測定回路、パルス数測定
回路、レベル測定回路の内の少なくとも2つと、この回
路の出離欲の組み合わせから部分放発生要因判定する部
分放電発生要因判定回路とを備えたので、放電の発生要
因を知ることが出来、保全性が向上する。
【0053】また、部分放電要因判定回路は、絶縁部品
のクラックか、金属異物か、絶縁物と設置金属間の地絡
かを判定するので、保全性が向上する。
【0054】また、部分放電要因判定回路は、金属部品
のエッジか、金属異物か、導体接続部の接触不良かを判
定するので、保全性が向上する。
【0055】また、部分放電要因判定回路は、絶縁ガス
の劣化の要因が、熱分解ガスの増加によるものか、絶縁
部品の熱分解ガスの混合による劣化か、空気または水の
混入による劣化であるかを判定するので、保全性が向上
する。
【0056】この発明によるガス絶縁電気器の異常検出
方法は、部分放電センサが検出した電磁波の到着時間差
をもとに放電の発生位置を演算する手順を含むので、ガ
ス絶縁電気機器の保全性を向上させることができる。
【0057】また、ガス絶縁電気機器内部の立体的位置
情報を備える手順と、この立体的位置情報から、故障部
品が絶縁部品か金属部品かを特定する手順とを含むので
ガス絶縁電気機器の保全性を向上させることができる。
【0058】また、絶縁部品分解ガスセンサと絶縁ガス
分解ガスセンサの出力の有無により故障部品が絶縁部品
であるか金属部品であるか絶縁ガスであるかを判定する
手順を含むので、ガス絶縁電気機器の保全性を向上させ
ることができる。
【0059】また、放電による電磁波の位相を測定する
手順、頻度を測定する手順、レベルを測定する手順の
内、少なくとも2つと、これらによって得た結果の組み
合わせにより故障の発生要因を判定する手順とを含むの
でガス絶縁電気機器の保全性を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1のセンサ付きガス絶
縁開閉装置の構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態2のセンサ付きガス絶
縁開閉装置の構成図である。
【図3】 図2のガス絶縁開閉装置の部分放電要因判定
回路のブロック図である。
【図4】 部分放電パルスの要因別パターンを波形で説
明する図である。
【図5】 部分放電パルスの要因別パターンの特徴を説
明する図である。
【図6】 部分放電の要因判定法をまとめた図である。
【図7】 部分放電の要因判定法をパターン別にまとめ
た図である。
【図8】 この発明の実施の形態2の故障表示装置の表
示内容を説明する図である。
【図9】 従来のセンサ付きガス絶縁開閉装置の構成図
である。
【符号の説明】
1 信号回路、 2 故障表示装置、 3 状態モ
ニター信号、4 ガスセンサ、 4a 絶縁ガス分解セ
ンサ、4b 絶縁部品分解ガスセンサ、 5 ガス密封
容器、13 ガスセンサ出力信号、 20 圧力セン
サ、22a〜22d 部分放電センサ(放電センサ)、
26 水分センサ、27 酸素センサ、 30 故障
位置判定回路、 33 故障種別判定回路36 部分放
電要因判定回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G015 AA09 CA01 2G033 AA00 AB01 AB07 AC05 AC08 AD18 AE04 AE07 AF02 AG11 AG12 5G017 EE02 5G028 GG16 GG21 5G365 DN04 DN05

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体を収納するとともに、この導体を絶
    縁する絶縁ガスが密封されたガス密封容器、前記ガス密
    封容器の内部に配置され前記ガス密封容器の内部で発生
    した放電により生じた電磁波を検出する3個以上の放電
    センサ、 前記3個以上の放電センサの内の少なくとも3個が検出
    した前記電磁波の検出時刻差をもとに前記放電の発生位
    置を演算する故障位置判定回路を備えたことを特徴とす
    るガス絶縁電気機器。
  2. 【請求項2】 導体を収納するとともに、この導体を絶
    縁する絶縁ガスが密封されたガス密封容器、前記ガス密
    封容器の内部に配置され前記ガス密封容器の内部で発生
    した放電により生じた電磁波を検出する3個以上の放電
    センサ、前記3個以上の放電センサの内の少なくとも3
    個が検出した前記電磁波の検出時刻差をもとに前記電磁
    波の発生位置を演算する故障位置判定回路、 前記ガス密封容器内の各位置に存在する部品が絶縁部品
    であるか金属部品であるかを示す立体的位置情報を記憶
    した記憶回路、 前記故障位置判定回路が演算した前記電磁波の発生位置
    と前記立体的位置情報から、故障部品が絶縁部品か金属
    部品かを特定する第1の故障部位判定回路を備えたこと
    を特徴とするガス絶縁電気機器。
  3. 【請求項3】 導体を収納するとともに、この導体を絶
    縁する絶縁ガスが密封されたガス密封容器、前記ガス密
    封容器の内部に配置され前記ガス密封容器の内部で発生
    した放電により生じた電磁波を検出する3個以上の放電
    センサ、前記3個以上の放電センサの内の少なくとも3
    個が検出した前記電磁波の検出時刻差をもとに前記電磁
    波の発生位置を演算する故障位置判定回路、 前記ガス密封容器内の有機性素材で構成された絶縁部品
    が熱分解して発生した絶縁部品分解ガスを検出する絶縁
    部品分解ガスセンサ、 前記絶縁ガスが熱分解して発生した絶縁ガス分解ガスを
    検出する絶縁ガス分解ガスセンサ、 前記絶縁部品分解ガスセンサの出力の有無と、前記絶縁
    ガス分解ガスセンサの出力の有無とにより故障部品が絶
    縁部品であるか金属部品であるか前記絶縁ガスであるか
    を判定する第2の故障部位判定回路を備えたことを特徴
    とするガス絶縁電気機器。
  4. 【請求項4】 放電センサが検出した放電による電磁波
    の信号の位相を、導体に印加された電圧の位相を基準に
    測定する位相測定回路、前記電磁波の信号の頻度を測定
    するパルス数測定回路、前記電磁波の信号のレベルを測
    定するレベル測定回路のうちの少なくとも2つの回路
    と、 前記少なくとも2つの回路の出力結果の組み合わせによ
    り、前記放電の発生要因を判定する部分放電要因判定回
    路とを備えたことを特徴とする請求項3記載のガス絶縁
    電気機器。
  5. 【請求項5】 部分放電要因判定回路は、故障部品が絶
    縁部品である場合、放電が前記絶縁部品のクラックに起
    因するものか、前記絶縁部品上に存在する金属異物に起
    因するものか、前記絶縁部品と接地金属間で生じた地絡
    であるかを判定する故障種別判定回路を備えたことを特
    徴とする請求項4記載のガス絶縁電気機器。
  6. 【請求項6】 部分放電要因判定回路は、故障部品が金
    属部品である場合、放電が前記金属部品のエッジに起因
    するものか、前記金属部品上に存在する金属異物に起因
    するものか、導体接続部の接触不良に起因するものか、
    前記金属部品と接地金属間で生じた地絡であるかを判定
    する故障種別判定回路を備えたことを特徴とする請求項
    4記載のガス絶縁電気機器。
  7. 【請求項7】 部分放電要因判定回路は、故障部品が絶
    縁ガスである場合、前記絶縁ガスの劣化の要因が、熱分
    解ガスの増加によるものか、絶縁部品の熱分解ガスの混
    合による劣化か、空気又は水分の混入による劣化である
    かを判定するものであることを特徴とする請求項4記載
    のガス絶縁電気機器。
  8. 【請求項8】 電磁波を検出する3個以上の放電センサ
    をガス絶縁電気機器のガス密封容器内に配置する手順
    と、 前記3個以上の放電センサの少なくとも3個が検出した
    前記電磁波の検出時刻差をもとに前記放電の発生位置を
    演算する手順とを含むことを特徴とするガス絶縁電気機
    器の異常検出方法。
  9. 【請求項9】 ガス密封容器内の各位置に存在する部品
    が絶縁部品であるか金属部品であるかを示す立体的位置
    情報を記憶する手順と、演算して得た放電の発生位置と
    前記立体的位置情報から、故障部品が絶縁部品か金属部
    品かを特定する手順とを含むことを特徴とする請求項8
    に記載のガス絶縁電気機器の異常検出方法。
  10. 【請求項10】 ガス密封容器内の有機性素材で構成さ
    れた絶縁部品が熱分解により発生する絶縁部品分解ガス
    を検出する絶縁部品分解ガスセンサと、絶縁ガスが熱分
    解により発生する絶縁ガス分解ガスを検出する絶縁ガス
    分解ガスセンサとを前記ガス密封容器内に配置する手順
    と、 前記絶縁部品分解ガスセンサの出力の有無と前記絶縁ガ
    ス分解ガスセンサの出力の有無とにより、故障部品が絶
    縁部品であるか金属部品であるか前記絶縁ガスであるか
    を判定する手順とを含むことを特徴とする請求項8記載
    のガス絶縁電気機器の異常検出方法。
  11. 【請求項11】 放電センサが検出した電磁波の信号の
    位相を導体に印加された電圧の位相を基準に測定する手
    順と、 前記電磁波の信号の頻度を測定する手順と、 前記電磁波の信号のレベルを測定する手順のうちの少な
    くとも2つの手順と、前記少なくとも2つの手順によっ
    て得た結果の組み合わせにより故障の発生要因を判定す
    る手順とを含むことを特徴とする請求項9記載のガス絶
    縁電気機器の異常検出方法。
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