JP2002117080A - 建築数量積算連動cadシステム - Google Patents

建築数量積算連動cadシステム

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JP2002117080A
JP2002117080A JP2000311767A JP2000311767A JP2002117080A JP 2002117080 A JP2002117080 A JP 2002117080A JP 2000311767 A JP2000311767 A JP 2000311767A JP 2000311767 A JP2000311767 A JP 2000311767A JP 2002117080 A JP2002117080 A JP 2002117080A
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building
cad system
floor
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Hirokazu Yorimitsu
浩和 頼光
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POWERS SERVICE CO Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の建築CADが有する図面作成の機能に加
えて、建築数量積算基準に基づく積算が可能で、かつ、
建築現場に於ける施工ベースに基づく部材単位の数量を
算出し、資材の発注管理、物流管理やコスト管理にも使
用できる建築積算が可能な建築CADシステムを提供す
る。 【解決手段】建築オブジェクトを図面上で定義する手
段、部材割付手段及び数量算出手段を備えたことを特徴
とする建築数量積算連動CADシステムである。該CA
Dシステムは、更に物件管理手段、仕上表作成手段、各
階平面図、平面詳細図、天井伏図及び展開図作成手段、
面積表作成手段、建具表作成手段、立面図、断面図及び
アイソメ図作成手段を備えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築数量積算連動
CADシステムに関する。更に詳しくは、図面上で建築
オブジェクトを定義する手法により、建築現場に於ける
施工ベースに基づく部材単位の数量を算出し、資材の発
注管理、物流管理やコスト管理にも使用できる建築数量
積算を可能とする建築数量積算連動CADシステムに関
する。
【0002】
【従来の技術】建築は、施主が設計事務所やゼネコンと
称される総合建築会社と施工契約を結ぶことから始ま
る。施主が設計事務所やゼネコンに建築を依頼する場合
には、基本的な建築の仕様が施主から示される。その基
本的な建築仕様に基づいて、設計事務所やゼネコン設計
部に於いて基本計画が作成され、基本設計図が作成され
る。更に、この基本計画と基本設計図に基づいて、建築
現場で実施計画書及び実施図面とが作成される。これら
の実施計画書及び実施図面に基づいて、サブコンと呼ば
れる複数の下請け企業が、自分の担当する分野につき、
現場で使用する基準及び数量に基づく施工計画と施工図
面を立案し、それに基づいて、必要な資材の発注手配を
行うとともに、実際の施工を行う。
【0003】このように建築施工組織に於いてはゼネコ
ンを元請としたビラミツド構造を有し、施工の実務はサ
ブコンに大きく依存しているのが特徴である。また、建
築技術の観点からは、工事運営が現場監督者の力量に大
きく依存するとともに、職人技量レベルの落差が大きい
等の問題があり、現場工事の運営の落差が大きく工事品
質を均一にできないのが現状である。
【0004】建築に際しては、当然のことながら建築費
がいくらかかるかということが大きな関心事の一つであ
る。建築に要する費用を算出する作業を、業界では積算
と称している。積算には詳細な図面を必要とするが、当
初の設計段階では実際の仕様を反映した詳細図が作成さ
れることが極めて少ないという問題がある。また、積算
は建築資材の量を詳細に算出する必要があることから、
多大な積算工数を要し、入力データが極めて多く大変な
作業となる。ゼネコンは、このような作業をサブコン更
には多くの下請けに必要資材の発注、工程管理等の業務
を含めて任している現状にある。即ち、資材の発注業
務、工程管理業務等を多くの下請けに任している以上、
実際に必要とする資材の種類とその量、建築工期等はゼ
ネコンにとってはブラックボックスという状態になる。
【0005】積算は、通常、建築数量積算基準に基づい
て行われる。積算の単位は、m、mやtであって、
実際に使用する部材、即ち、材料や基材の部材単位の数
量(枚、個、箇所)を使用するものではない。また、ゼ
ネコンや積算事務所の積算は、総量的であるため、階
別、室別の集計を行うためには独自に積算する必要があ
る。更に、物流のためには部材単位の数量を算出する必
要があり、従って、実際の施工には、建築積算基準の積
算では十分に対応できないという問題がある。
【0006】建築現場に於ける問題として、更に、現場
内での材料運搬の無駄なコストがかかっている、材料の
廃棄物が大量に発生するという問題が指摘されている。
前者は、建築現場に於ける部材運搬(物流)の効率化に
対する認識が低いところに一因がある。物流情報が的確
に把握できないので、材料の納入が遅れたり、数量が不
足したりし易く、また、それらが原因となって工事が遅
延するという悪循環になっている。後者は、部材数量の
把握がなされていないことに一因がある。従って、建設
資材の部材単位での数量把握ができれば、資材運搬の合
理化、工事のスケジューリング及び廃材の発生抑制等を
図ることが可能になり、建築現場での工事が効率的に運
営できるようになる。
【0007】従来から、建築CADは知られている。し
かしながら、従来のCADは、図面を作成するのが主た
る目的であって、建築数量積算基準に基づく積算は勿論
のことましてや建築現場に於ける施工ベースに基づく部
材単位の数量の積算を行う機能を有するものは存在しな
いのが実状である。
【0008】従来の建築CADは、端的に表現すれば、
製図道具の延長でしかない。優れた製図道具になってき
てはいるが、それ以上ではないのが実状である。数量情
報の取得やその他の設計行為への利用を可能にするため
には、単なる図形作成用の道具ではなく部材割付手段や
数量算出手段、更には作成された図面に建築のオブジェ
クトが表現されたものでなければならない。
【0009】従来にも、建築オブジェクトを表現し得る
建築CADがなかったわけではないが、実用的なもので
はなかった。即ち、従来知られている建築オブジェクト
を表現できる建築CADは、操作性、応答性が悪い、基
本図レベルでは建築オブジェクトを表現できるが詳細図
レベルでは表現できない、特別な仕様になるので価格が
高い及び運用範囲、自由度が制限される、等の問題があ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の建築
CADが有する図面作成の機能に加えて、建築オブジェ
クトが表現でき、それによって建築現場に於ける施工ベ
ースに基づく部材単位の数量の算出を可能とし、資材の
発注管理、物流管理やコスト管理にも使用できる建築数
量積算が可能な建築数量積算連動CADシステムを提供
しようとするものである。この建築数量積算連動CAD
システムは、勿論、建築数量積算基準に基づく積算も同
時に行うこともできるものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、建築
オブジェクトを図面上で定義する手段、部材割付手段及
び数量算出手段を備えたことを特徴とする建築数量積算
連動CADシステムである。
【0012】請求項2の発明は、物件管理手段、仕上表
作成手段、各階平面図、平面詳細図、天井伏図及び展開
図作成手段、面積表作成手段、建具表作成手段並びに立
面図、断面図及びアイソメ図作成手段を備えたことを特
徴とする建築数量積算連動CADシステムである。
【0013】請求項3の発明は、物件管理手段が、建物
の名称や所在地等の建物物件の基本情報、各棟単位での
階高さ情報及び図面ファイル情報を備えたことを特徴と
する建築数量積算連動CADシステムである。
【0014】請求項4の発明は、仕上表作成手段が、別
途作成された仕上げ表をCADの部屋オブジェクトへ反
映させる手段及びCAD上の仕上げ情報を出力する手段
を備えたことを特徴とする建築数量積算連動CADシス
テムである。
【0015】請求項5の発明は、各階平面図、平面詳細
図、天井伏図及び展開図作成手段が、平面図、平面詳細
図、天井伏図及び展開図を作成する手段並びに部屋単
位、仕上げ面単位で仕上げを管理する手段を備えたこと
を特徴とする建築数量積算連動CADシステムである。
【0016】請求項6の発明は、面積表作成手段が、各
階図面の部屋オブジェクトを集計して面積を出力する手
段を備えたことを特徴とする建築数量積算連動CADシ
ステムである。
【0017】請求項7の発明は、建具表作成手段が、各
階図面の建具オブジェクトを集計して建具表として出力
する手段を備えたことを特徴とする建築数量積算連動C
ADシステムである。
【0018】請求項8の発明は、コンカレント作業の手
段を備えたことを特徴とする建築数量積算連動CADシ
ステムである。
【0019】請求項9の発明は、建築オブジェクトが通
り心、柱、梁、璧、建具、スラブ、階段、仕上面、部
屋、バルコニー、パラペット及び任意形状図形からなる
ことを特徴とする建築数量積算連動CADシステムであ
る。
【0020】請求項10の発明は、柱の平面形状が長方
形、円形又は多角形であり、壁又は柱は垂直であり、璧
又は梁の形状が円弧をも備え、梁にハンチ又は傾斜梁を
も備え、スラブに段差又はスロープを備えることを特徴
とする建築数量積算連動CADシステムである。
【0021】請求項11の発明は、各階平面図、平面詳
細図、天井伏図及び展開図作成手段に於いて、図面上で
定義された建築オブジェクトに、仕上表作成手段にて作
成された情報を付与する手段を備えることを特徴とする
建築数量積算連動CADシステムである。
【0022】請求項12の発明は、各階平面図、平面詳
細図、天井伏図及び展開図作成手段に於いて、図面上で
定義された建築オブジェクトに、仕上表作成手段にて作
成された情報を付与した結果を仕上詳細として仕上表に
出力する手段を備えることを特徴とする建築数量積算連
動CADシステムである。
【0023】請求項13の発明は、各階平面図、平面詳
細図、天井伏図及び展開図作成手段に於いて、図面上で
定義された建築オブジェクトに、仕上表作成手段にて作
成された情報を付与し、建具表作成手段に出力する手段
を備えることを特徴とする建築数量積算連動CADシス
テムである。
【0024】請求項14の発明は、各階平面図、平面詳
細図、天井伏図及び展開図作成手段に於いて、図面上で
定義された建築オブジェクトに、仕上表作成手段にて作
成された情報を付与し、面積表作成手段に出力する手段
を備えることを特徴とする建築数量積算連動CADシス
テムである。
【0025】請求項15の発明は、各階平面図、平面詳
細図、天井伏図及び展開図作成手段と立面図、断面図及
びアイソメ図作成手段とが互いに連動し、見る方向と図
面の種類によって、図の表現を変更するマルチビュー手
段を備えることを特徴とする建築数量積算連動CADシ
ステムである。
【0026】請求項16の発明は、部材割付手段が、建
築オブジェクトが定義され、仕上げ情報が付与された図
面上で、マルチビュー機能を利用して、各建築オブジェ
クトに部材を割付けることにより、指定した部屋単位の
割付図を作成する手段を備えたことを特徴とする建築数
量積算連動CADシステムである。
【0027】請求項17の発明は、数量算出手段が、部
材単位の割付に基づいて建築に使用する部材の数量を積
算する手段及び数量内訳を出力する手段を備えたことを
特徴とする建築数量積算連動CADシステムである。
【0028】本発明のポイントは、従来の建築CADの
有する図面作成機能に加えて、建築数量積算機能を備え
た点にある。その数量積算機能は、施工ベースに基づく
部材単位の数量の算出を行うことができるものである。
勿論、従来の積算、即ち、建築数量積算基準に基づく積
算も可能とするものでもある。
【0029】本発明の建築数量積算連動CADシステム
は、少なくとも部材割付手段及び数量算出手段を備えた
ことを特徴とするものである。そして、図面上で建築オ
ブジェクトを定義する手段を備え、更に、物件管理手
段、仕上表作成手段、各階平面図、平面詳細図、天井伏
図及び展開図の作成手段、面積表作成手段、建具表作成
手段並びに立面図、断面図及びアイソメ図の作成手段を
備える。
【0030】建築オブジェクトを定義するというのは、
図面上で建築オブジェクトを指定することである。例え
ば、図面上で部屋に相当する場所を部屋と指定し、ま
た、壁に相当する場所を壁と指定するものである。従来
の通常のCADでは、例えば、図面上で柱を描いたとし
ても単に線が引かれるだけで、柱とは認識されていな
い。本発明のCADに於いては、例えば、柱であれば図
面上で指定し柱と認識させるのである。いわゆるパーツ
をオブジェクトとして作図するのである。後でも説明す
るように、対象となるオブジェクトによってはオブジェ
クトを定義する際に使用する図面を、平面図、平面詳細
図、天井伏図、展開図、立面図、断面図及びアイソメ図
等の中から適宜選択することにより、オブジェクトの定
義を容易に行うことができる。本発明のCADに於いて
は、各図面が連動しているので、どの図面からオブジェ
クトを定義しても、他の図面にそれが反映される。
【0031】数量算出手段は、部材単位の建築数量を積
算する手段及び数量内訳を出力する役割を担う。物件管
理手段は、建物の物件単位での整合性を取ることを目的
とする。そして、建物の名称や所在地等の建物物件の基
本情報、各棟単位での階高さ情報及び図面ファイル情報
を管理する役割を担う。仕上表作成手段は、別途、例え
ば、エクセル上で作成された仕上げ表を、CADの部屋
オブジェクトへ反映させ、また、CAD上の仕上げ情報
を例えばエクセルシートに出力する役割を担う。各階平
面図、平面詳細図、天井伏図及び展開図の作成手段は、
平面図、平面詳細図、天井伏図及び展開図を作成する役
割を担う。そして、部屋単位、仕上げ面単位で仕上げを
管理する。ここには、部屋形状情報、建具情報、仕上げ
情報、割付基準情報等が提供される。面積表作成手段
は、各階図面の部屋オブジェクトを集計して面積を出力
する役割を担う。建具表作成手段は、各階図面の建具オ
ブジェクトを集計して建具表として出力する役割を担
う。立面図、断面図及びアイソメ図の作成手段は、立面
図、断面図及びアイソメ図を作成する役割を担う。部材
割付手段は、部屋単位の割付図を作成する役割を担う。
【0032】本発明の建築CADシステムに於いて、建
築オブジェクトが通り心、柱、梁、璧、建具、スラブ、
階段、仕上面、部屋、バルコニー、パラペット及び任意
形状図形からなり、また、柱の平面形状が長方形、円形
又は多角形であり、壁又は柱は垂直であり、璧又は梁の
形状が円弧をも備え、梁にハンチ又は傾斜梁をも備え、
スラブに段差又はスロープを備えるものである。
【0033】本発明の建築CADシステムは、CADと
して、1)詳細図に対応していること、即ち、設計の終
盤で渾然としていた図面間の整合が取れること、2)実
用的な応答性・操作性があること、即ち、作図のみを目
的とするCADに比較して、個々の操作では多少時間を
要するが、建築数量の積算を含めた設計プロセス全体と
して効率の高いものである、3)設計のフェーズに応じ
た作図の進め方ができること、即ち、実際の設計プロセ
スでは「全体から細部へ」という決定方法がとられるこ
とから、基本設計段階で建具の金物まで指定するような
細かい属性値を決定しなくても作図が進行でき、設計の
フェーズの進行に応じて詳細な属性値を付加することが
できるという柔軟なシステム構成になっている、4)設
計作業が軽減されること、5)従前の図面表現が可能で
ある及び6)コンカレント作業が可能なこと、即ち、設
計はチームで行われることから、コンカレント作業が可
能なことが重要であり、一元化されたデータでありなが
ら、同時に複数の設計が作業できる、等の特徴を有す
る。
【0034】本発明の建築CADシステムは、特に、建
物の種類としては事務所建築及びマンション建築を対象
にしている。建物構造の種別としては、RC造、S造及
びSRC造を対象とする。建物の規模は、特に、制限は
ない。但し、建物内の建築オブジェクトを作成、編集す
る作業は平面的に実施されるため、一つの平面図の規模
は小さいほうが応答性の点からは有利である。そこで、
一平面図内での建物の規模としては、10×10スパン
程度を応答性上のMAXモデルとするのがよい。また、
高さ方向の規模としては、平面と同様の理由から5×1
0スパン程度の建物で30階までを応答性上のMAXモ
デルとするのがよい。
【0035】本発明の建築CADシステムは、全体共
通、特記仕様書、工事概要、案内図、配置図、仕上表、
平面図、天井伏図、断面図、立面囲、平面詳細図、展開
図、矩計図、各種詳細図、キープラン、建具表、求積図
/面積表、外観アイソメ図及び内観アイソメ図等を対象
にしている。各図面の説明を図11に示した。
【0036】全体共通の図面枠は、所定フォルダー内の
ものから選択する。特記仕様書及び工事概要は、所定フ
ォルダー内から選択して開き、必要事項を変更すること
が可能である。案内図及び配置図は、登録図形を提供す
る。仕上表は、例えば、EXCELの表形式に仕上概要
を管理し、建築オブジェクトを定義する前に仕様を検討
することが可能で、仕様概要を建築オブジェクトに取り
込むことで仕上を定義する。また、建築オブジェクトに
定義された仕上情報を仕上詳細として出力することがで
きる。
【0037】平面図は、1/100、1/200程度の
図面を想定したもので、建築オブジェクトを配置、編集
する。天井伏図は、1/50、1/100、1/200
程度の図面を想定し、平面図と同じファイルで管理さ
れ、レイアウトタブ内にビューを作成し、ビュータイプ
を切り替えることで天井伏図として表示される。断面図
は、1/100、1/200程度の図面を想定し、プロ
ジェクト図面内の階オブジェクトと平面図内の建築オブ
ジェクトから三次元モデルを組み上げた上で、断面図を
生成する。立面図は、1/100、1/200程度の程
度の図面を想定し、マスター図面内の階オブジェクトと
平面図内の建築オブジェクトから三次元モデルを組み上
げた上で、立面図を生成する。
【0038】平面詳細図は、1/20、1/30、1/
50程度の図面を想定し、平面図と同じファイルで管理
され、レイアウトタブ内にビューを作成し、平面図の一
部分の縮尺を変えて表示することができる。そして、通
り心の符号位置の制御、レイヤー操作によるビュー内の
書き込み機能などが用意される。展開図は、1/50、
1/100、1/200程度の図面を想定し、平面図と
同じファイルで管理され、レイアウトタブ内にビューを
作成し、展開図定義線に基づいた部屋毎の展開図をビュ
ーとして表示する。ビュー内での編集が可能である。
【0039】矩計図は、1/20、1/30程度の図面
を想定し、断面図を分解したものを参考にして、二次元
的に作図する。各種詳細図は、エレベータ詳細図や階段
詳細図の中のエレベータ、階段部分については二次元図
形として作成する。躯体部分については、平面詳細図と
しての扱いは可能である。キープランは、平面図を応用
して作成する。建具表は、指定した平面図内に配置され
ているドア、窓を集計して建具表を作成する。求積図/
面積表は、部屋オブジェクトを集計して、求積図/面積
表を作成する。
【0040】外観アイソメ図は、指定した平面図内に配
置されている、外壁およびそこに取り付くドア・窓、外
用任意形状図形をマスター図面内の階情報により三次元
的に配置する。内観アイソメ図は、指定した平面図内に
配置されている、内壁およびそこに取り付くドア・窓、
内用任意形状図形をマスター図面内の階情報により三次
元的に配置する。
【0041】
【発明の実施の形態】システムの運用例を図1に示し
た。複数のパソコンとデータ保存及び共通ライブラリ用
の大容量のハードディスクを持つサーバとがLANやイ
ンターネット等のネットワークに結ばれている。サーバ
と各パソコンは、いづれも中央制御装置、記憶装置、入
力装置、出力装置、通信制御装置及び表示装置等を有す
ることは言うまでもない。システムのプログラムは各設
計者のパソコンにインストールされ利用する形態が好ま
しい。このようなシステム構成をとることにより、コン
カレントな設計作業を可能にする。
【0042】システムを構成する手段を図2及び図12
に示した。即ち、本発明の建築数量積算連動CADシス
テムは、図2に示したように、少なくとも部材割付手
段、数量算出手段、物件管理手段、仕上表作成手段、各
階平面図、平面詳細図、天井伏図及び展開図の作成手
段、面積表作成手段、建具表作成手段並びに立面図、断
面図及びアイソメ図作成手段を備える。これら各手段の
役割りを、まとめて図12に示した。
【0043】物件管理手段は、物件内の棟、タイプ、図
面を管理するプロジェクト図面を定義する。具体的に
は、図面エクスプローラによる図面オープン処理等を行
う(:図面ファイル情報取得ライブラリを提供)、建
物名称、設計者、工期などの情報を管理する(:基本
情報取得ライブラリを提供)及び階数、階高を管理する
(:階情報取得ライブラリを提供)ものである。
【0044】仕上表作成手段は、例えば、EXCELシ
ートで作成された仕上表をCADの部屋オブジェクトへ
反映させるものであり、また、CAD上の仕上情報をE
XCELシートへ出力することもできるものである。
【0045】各階図面作成手段は、各階平面図、平面詳
細図、天井伏図及び展開図を作成するためのものであ
る。そして、部屋単位、仕上面単位で仕上を、各種ライ
ブラリ(:部屋形状情報取得ライブラリ、:建具情
報取得ライブラリ、:仕上情報取得ライブラリ及び
:割付基準取得、設定ライブラリ)で提供する。この
際、前述の、:図面ファイル情報取得ライブラリ、
:基本情報取得ライブラリ及び:階情報取得ライブ
ラリを使用する。
【0046】立面図、断面図及びアイソメ図作成手段
は、立面図、断面図及びアイソメ図を作成するためのも
のである。この際、前述の、:図面ファイル情報取得
ライブラリ、:基本情報取得ライブラリ及び:階情
報取得ライブラリを使用する。
【0047】面積表作成手段は、各階図面の部屋オブジ
ェクトを集計して面積表として出力するものである。こ
の際、前述の、:図面ファイル情報取得ライブラリ、
:基本情報取得ライブラリ及び:部屋形状情報取得
ライブラリを使用する。
【0048】建具表作成手段は、各階図面の建具オブジ
ェクトを集計して建具表として例えば、EXCELに出
力するものである。この際、前述の、:図面ファイル
情報取得ライブラリ、:基本情報取得ライブラリ及び
:建具情報取得ライブラリを使用する。
【0049】部材割付手段は、指定した部屋単位の割付
図を作成するためのものである。割付基準を変更した場
合は、壁オブジェクトの情報を更新する。この際、前述
の、:図面ファイル情報取得ライブラリ、:基本情
報取得ライブラリ、:階情報取得ライブラリ、:部
屋形状情報取得ライブラリ、:建具情報取得ライブラ
リ、:仕上情報取得ライブラリ及び:割付基準取
得、設定ライブラリを使用する。
【0050】数量算出手段は、指定した分類方法で、数
量内訳を、例えば、EXCELシートへ出力するもので
ある。必要に応じて、建築資材の物流を管理する揚重支
援システムへのデータ出力を行うこともできる。この
際、前述の、:図面ファイル情報取得ライブラリ、
:基本情報取得ライブラリ、:階情報取得ライブラ
リ、:部屋形状情報取得ライブラリ、:建具情報取
得ライブラリ、:仕上情報取得ライブラリ及び:割
付基準取得、設定ライブラリを使用する。
【0051】システム全体の構成を図3に示した。図に
おいて機能と記載されているが、これは手段を意味する
ものである。システム処理の流れに沿って、システムの
構成を説明する。
【0052】物件管理手段では、物件にプロジェクト図
面を一つ設定する。プロジェクト図面は例えば、 「物件
名称.DWG」とする。プロジェクト図面では、物件の基本
情報と各階の高さ情報、図面ファイル情報を管理する。
即ち、建物の名称、所在地、設計者などの積算システム
の建物概要レベルを管理する基本情報、棟単位での高
さ、GLのレベル、階数、各階の階名称等を管理する各
階の高さ情報並びに各階平面図の図面ファイル、参照階
の設定、平面図以外の図面の図面種類と図面ファイル名
及び登録された図面ファイルのステータスを管理する図
面ファイル情報を管理する。
【0053】プロジェクト図面の新規作成は、ウイザー
ド形式で、物件の基本情報、各階の高さ情報、図面ファ
イル情報を設定する。図面がオープンされ、閉じるまで
の流れの例を図4に示した。
【0054】仕上表作成手段に於いて、仕上表が作成さ
れる。仕上表は、例えば、エクセルのシートとして管理
し、仕上概要と仕上詳細の2種類を設定する。仕上概要
は、設計の初期段階で設計図面がまだ完全にできていな
い段階で作成するもので、最終の部屋名ではなく部屋グ
ループ名に対する仕上を設定したものである。仕上概要
の情報は、設計図面上で定義される建築オブジェクトに
反映され、詳細設計が行われる。即ち、仕上概要に基づ
いて設計図面内に定義された部屋単位の仕上情報を、仕
上表の形で出力したものが仕上詳細である。仕上概要で
は、部屋グループ名単位で仕上げが設定されるが、仕上
詳細ではそれぞれの部屋グループに対して「対応するC
AD上の部屋名」(複数可)を定義する。図5に、仕上
表に関連する処理の流れを示した。
【0055】各階図面作成手段に於いて、従来のCAD
と同様に図面が作成される。図面の作成時に、建築オブ
ジェクトを定義し、それぞれの建築オブジェクトに仕上
情報を付与していく。最終的に付与された仕上情報は、
仕上詳細として出力されることは前述した。定義する建
築オブジェクトの種類は、階高さを管理する階オブジェ
クト、通り心図形を管理する通り心オブジェクト、部屋
を管理する部屋オブジェクト、柱躯体と仕上げ情報を管
理する柱オブジェクト、柱の躯体部分を指定する柱躯体
オブジェクト、壁躯体と仕上げ情報を管理する璧オブジ
ェクト、壁の躯体部分を指定する壁躯体オブジェクト、
壁面情報を管理する壁仕上面オブジェクト、床の仕上げ
形状を管理する床仕上面オブジェクト、天井の仕上げ形
状を管理する天井仕上面オブジェクト、仕上材料等を管
理する仕上オブジェクト、壁に取り付く開口の形状を管
理する開口オブジェクト、ドア情報を管理するドアオブ
ジェクト、窓情報を管理する窓オブジェクト、建具を管
理する建具オブジェクト、床スラブを管理するスラブオ
ブジェクト、階段形状を管理する階段オブジェクト、バ
ルコニーオブジェクト、バラペットオブジェクト及び任
意形状図形オブジェクトからなる。これら建築オブジェ
クトの内容、主たる属性を図6及び図7に示した。
【0056】階オブジェクトは、階高を管理するもので
ある。部屋、柱、壁内のレベル情報はこの階オブジェク
トから算出される。階の属性としては、階系統、階数、
階高、階レベル及びGLからのレベル等がある。通り心
オブジェクトは、通り心図形を管理するものである。そ
の属性は、始点、終点、円弧の中心、寸法用離れ寸法、
通り符合、文字高さ、位置合わせ等である。部屋オブジ
ェクトは、部屋を管理するものである。内部の部屋以外
にバルコニーなどの領域として存在するものはここで定
義する。その属性は、部屋名、部屋種別(グルーピン
グ)、部屋領域としての壁、柱、階系統+階数、床レベ
ル、天井レベル、上階床レベル、壁仕上面、床仕上面、
天井仕上面、階段、形状部材等である。
【0057】柱オブジェクトは、柱の躯体部分を指定す
るものである。その属性は、所属する部屋、柱躯体、壁
仕上面等である。柱躯体オブジェクトは、柱の躯体部分
を指定するものである。その属性は、構造種別、形状
(長方形/円/多角形)、中心、サイズ、頂点、基点タイ
プ、寄り、配置レベル、高さ等である。壁オブジェクト
は、壁躯体と仕上情報を管理するものである。その属性
は、所属する部屋、壁躯体、壁仕上面、開口、窓、ドア
等である。
【0058】壁躯体オブジェクトは、壁の躯体部分を指
定するものである。その属性は、構造種別、壁厚、躯体
ふかし、断熱材、始点、終点、円弧中心、基点タイプ、
寄り、配置レベル、高さ等である。オブジェクト壁仕上
面は、壁面情報を管理するものである。壁もしくは柱エ
ンティティの面部分に貼りつく形で配置されるが、部屋
に直接所属する壁仕上面も存在する。その属性は、所属
オブジェクト(柱、壁、部屋)の面ID、始点、終点、
円弧中心、任意頂点、配置レベル、高さ、仕上等であ
る。
【0059】床面仕上オブジェクトは、床の仕上形状を
管理するものである。その属性は、属する部屋、任意頂
点、高さ、仕上等である。天井仕上面オブジェクトは、
天井の仕上形状を管理するものである。その属性は、所
属する部屋、任意頂点、高さ、仕上等である。仕上オブ
ジェクトは、仕上材料等を管理するものである。その属
性は、仕上種類、仕上名称、仕上コード等である。開口
オブジェクトは、壁に取り付く開口の形状を管理するも
のである。その属性は、所属する壁、形状(長方形、多
角形)、配置位置、配置レベル、高さ、建具記号等であ
る。ドアオブジェクトは、ドア情報を管理するものであ
る。その属性は、所属する開口、ドアタイプ、パラメー
タ、開口からのオフセット、建具記号である。
【0060】窓オブジェクトは、窓情報を管理するもの
である。その属性は、所属する開口、窓タイプ、パラメ
ータ、開口からのオフセット等である。建具記号オブジ
ェクトは、建具記号を管理するものである。その属性
は、所属するドア、窓、建具記号(種別、番号)であ
る。階段オブジェクトは、階段形状を管理するものであ
る。その属性は、所属する階、形状タイプ(折り返し、
鉄砲等)、パラメータ、配置位置等である。梁オブジェ
クトは、梁の情報を管理するものである。その属性は、
構造種別、形状パラメータ、始点、終点、基点タイプ、
寄り、配置レベル、高さ等である。スラブオブジェクト
は、床スラブを管理するものである。その属性は、構造
種別、頂点、レベル、スラブ厚等である。任意形状部材
オブジェクトは、任意の断面形状を持ちパス方向に伸び
るものである。その属性は、断面形状、パス形状等であ
る。
【0061】建築オブジェクトの形状は、以下の通りの
ものとすることができる。柱の平面形状が長方形、円形
又は多角形であり、壁又は柱は垂直であり、璧又は梁の
形状が円弧をも備え、梁にハンチ又は傾斜梁をも備え、
スラブに段差又はスロープを備えたもの等である。
【0062】また、建物の部屋オブジェクト、柱、壁、
床、天井の仕上面オブジェクト、建具、階段の各オブジ
ェクトでは、仕上属性を管理する。仕上属性は、幾何的
なデータから算出されることを基本とするが、必要に応
じて手動にて、追加編集することを可能とするのがよ
い。
【0063】建築オブジェクト間の関係を図8に示し
た。図8に於いて、記号1−*は、一つのオブジェクト
に対して関連するオブジェクトが存在しないか又は複数
個存在することを示し、記号1−1..*は、一つのオ
ブジェクトに対して関連するオブジェクトが一つ以上存
在することを示し、記号1−1は、一つのオブジェクト
に対してオブジェクトが一つ存在することを示す。
【0064】図面に於いて、建築オブジェクトが定義さ
れ、それぞれのオブジェクトに仕上表から仕上情報が付
与される。仕上情報が付与された図面から、仕上詳細が
出力されることは既に述べた。即ち、CAD上で部屋単
位で定義された仕上情報を、部材単位でエクセル上のシ
ートに出力することができる。この際、躯体について
は、階単位での幾何的なボリュームを出力する。また、
階単位で扱うオブジェクトを指定できるようにするのが
よい。
【0065】このようにして作成された建築オブジェク
トが定義され、仕上げ情報が付与された図面から、各階
図面の部屋のオブジェクトを集計して面積表として出力
することができる。また、同様に、建築オブジェクトが
定義され、仕上げ情報が付与された図面から、各階建具
オブジェクトを集計して建具表に出力することができ
る。
【0066】各階図面作成手段に於いて、各階平面図、
天井伏図、平面詳細図、展開図等を作成する。これら各
図面は互いに連動したものとなっている。図面間の連動
について説明する。
【0067】平面図と天井伏図間の連動:平面図は平面
上の設定した高さの部分を切断した平断面図として表示
する。天井伏図は天井面での平断面を表現したものとな
る。切断位置は、各部屋の天井高さ情報を基に表示され
る。平面図と天井伏図は、同じオブジェクトを異なる高
さから見たものであり、オブジェクトしては同一のもの
である。どちらかの図面でオブジェクトを修正してもそ
れぞれの図面でデータの不整合が起きることなく連動す
る。
【0068】平面図と平面詳細図間の連動:平面図と平
面詳細図の関係は、全体と部分の関係にある。平面詳細
図として表示したい部分を別のビューに設定し、マルチ
ビュー機能を使ってDetailVievとして表示す
る。別のビューに設定された平面図と平面詳細図は表現
こそ異なるが、オブジェクトとしては同一のものであ
る。どちらかの図面でオブジェクトを修正しても、それ
ぞれの図面でデータの不整合が起きることなく連動す
る。
【0069】平面図と展開図間の連動:展開図は、展開
図定義線に沿って出力される。展開図定義線は、展開面
番号ごとに定義される。定義線毎のビュー(Secti
onViev)を展開面の順番に配置することで展開図
が作成される。ビュー内には、定義線で切断した断面図
が表示され、その中のオブジェクトを直接操作すること
ができる。
【0070】平面図と立面図/断面図間の連動:立面図
及び断面図は、平面図内の任意の位置に展開図と同様の
ひとつの断面定義線を定義する。その断面定義線をもと
に立面図、断面図を作成する。立面図、断面図は複数の
階を組み上げた状態で表示する必要があるため、マスタ
ー図面内の図面情報と階情報により、外部参照機能を使
って配置する。そこで、表示された各階の中にある断面
定義線により、立面、断面図を表示する。立面、断面で
は外部参照機能を利用しているため、編集の際にはイン
プレース編集機能を用いる。
【0071】見る方向と図面の種類によって、図表現を
変更する手法をとる。これをマルチビューオブジェクト
と称する。マルチビューオブジェクトとして用意されて
いる図面の種類を図9に示す。また、ビューによる図面
の表現の違いを、平面図を例にとり図10に示した。マ
ルチビューオブジェクトに於いて、適当なビューを開け
ることにより、建築オブジェクトの定義及び部材の割付
を容易に行うことができる。
【0072】マルチビューオブジェクトの平面図系とし
て、スケッチ図、平面図、平面詳細図及び天井伏図を用
意する。図9で、見る方向、平面方向、斜め方向及び横
方向は、CAD上でのビュー方向によって決まるもの
で、図面種類に応じて表示されるビューが変わることを
示している。SkechViewは壁や柱などを単線表
示したもの、PlanViewは通常の基本設計図レベ
ルを表現したもの、DetailViewは詳細図を示
したもの、CeilingViewは天井伏図表現で天
井面での平断面を示すものである。
【0073】図9の最下段は、展開図、立面図、断面図
の定義線に方向に沿ったビューを示している。定義線と
は断面線と見る方向を平面図上で指定し、それにそって
ビューを設定するためのもので、展開図、立面図、断面
図に於いてはそれぞれの定義線に沿って表示される。展
開図等で、強制的に表示方向を変更した場合も表示方法
はSectionViewのままとする。図9の展開図
欄の平面方向、斜め方向、横方向はすべてSectio
nViewとなっている。また、モデル図というのは、
面を立体的に示したものでシェーデイングにより検討す
るときに用いる。モデル図モードの場合はどうの方向か
ら見てもModelViewに設定される。斜めから見
た場合は、初期状態でModelViewが採用され
る。このようにして、マルチビュー機能の中で、立面
図、断面図、アイソメ図等を作成することができる(立
面図、断面図、アイソメ図作成手段)。
【0074】以上説明してきたように、建築オブジェク
トが定義され、仕上げ情報が付与された図面上で、マル
チビュー機能を利用して、各建築オブジェクトに部材を
割付けることができる。実際に部材の割付を行うのが、
部材割付手段である。ボード下地材についての部材割付
を行い、割付結果を図面として出力する。割付結果の図
面は物件フォルダーの下に指定したファイルに2次元図
面として保存される。部材の割付は部屋単位で行われ、
プレビュー機能により作図状態を確認することができ
る。プレビューの確認で割付方法や割付基準位置を変更
すると、建築オブジェクトの仕上面属性の割付方法、割
付基準位置が変更される。
【0075】部材の割付が行われると、建築に使用する
資材の数量積算が可能になる。この数量積算を行うの
が、数量算出手段である。建築に於ける数量積算は、通
常、建築数量積算基準に基づいて行われる。積算の単位
は、m、mやtである。この数量算出手段は、建築
数量積算基準に基づく数量算出が可能なことはいうまで
もない。更に、実際の建築現場で使用される部材ベース
での、数量、例えば、個、枚や箇所で計上される数量が
算出できるものである。算出された部材の数量は、適宜
出力することができる。
【0076】建築設計に於いては、現場設計がしばしば
行われる。本建数量積算連動CADシステムは、この設
計変更にも容易に対応することができる。図面が修正さ
れ、その修正された図面に設計変更に対応して仕上情報
が反映され、それらに基づいて修正部材割付が行われ、
修正された部材割付に従って部材数量が算出される。ま
た、CADに反映された仕上情報は、CAD内で編集可
能な範囲においては、追加・修正が可能である。作図さ
れないレベルの対象オブジェクトについては、CAD内
で扱う図面とは独立した形で、仕上属性を追加・編集す
る機能を持たせることもできる。
【0077】建築設計は、その規模が大きいので一人の
技術者のみが担当するものではなく、チームを組んで複
数の技術者が参加して行われる。このような背景から、
建築設計を、コンカレントに実施できることが要請され
る。本建数量積算連動CADシステムは、一元化された
データでありながら、同時に複数の設計が作業できるも
のとなっている。
【0078】
【発明の効果】本発明のCADを用いて建築現場の設計
・製図を行うことにより、設計業務と同時に積算業務も
行われるので、設計・積算のプロセスの大幅な業務効率
化とコスト低減を実現する。また、本発明のCADは、
部材の割付手段を備えているので、建築現場の実際に即
した施行ベースで部材の数量が算出される。この算出さ
れた数量に基づいて、資材の発注管理、建築現場に於け
る物流管理、コスト管理や廃棄物量管理が容易になる。
更に、設計変更時、設計変更行為と同時に積算数量の算
出も行われるので、設計変更・仕様変更への対応が、部
材に関しても迅速に行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】CADシステムの運用の例を示す図である
【図2】CADシステムを構成する手段を示す図である
【図3】CADシステムの構成を示す図である
【図4】図面オープンまでの処理の流れを示す図である
【図5】仕上関連処理の流れを示す図である
【図6】建築オブジェクトの種類を示す図である
【図7】建築オブジェクトの種類を示す図である(続
き)
【図8】オブジェクトの関連を示す図である
【図9】マルチビューのための図面の種類の一覧を示す
図である
【図10】ビューによる平面図の表現の違いを示す図で
ある
【図11】本発明で使用する面図の種類を説明する図で
ある
【図12】CADシステムを構成する各手段の役割を説
明する図である

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建築オブジェクトを図面上で定義する手
    段、部材割付手段及び数量算出手段を備えたことを特徴
    とする建築数量積算連動CADシステム。
  2. 【請求項2】物件管理手段、仕上表作成手段、各階平面
    図、平面詳細図、天井伏図及び展開図作成手段、面積表
    作成手段、建具表作成手段並びに立面図、断面図及びア
    イソメ図作成手段を備えたことを特徴とする請求項1に
    記載の建築数量積算連動CADシステム。
  3. 【請求項3】物件管理手段が、建物の名称や所在地等の
    建物物件の基本情報、各棟単位での階高さ情報及び図面
    ファイル情報を備えたことを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載の建築数量積算連動CADシステム。
  4. 【請求項4】仕上表作成手段が、別途作成された仕上げ
    表をCADの部屋オブジェクトへ反映させる手段及びC
    AD上の仕上げ情報を出力する手段を備えたことを特徴
    とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の建築数
    量積算連動CADシステム。
  5. 【請求項5】各階平面図、平面詳細図、天井伏図及び展
    開図作成手段が、平面図、平面詳細図、天井伏図及び展
    開図を作成する手段並びに部屋単位、仕上げ面単位で仕
    上げを管理する手段を備えたことを特徴とする請求項1
    から請求項4のいずれかに記載の建築数量積算連動CA
    Dシステム。
  6. 【請求項6】面積表作成手段が、各階図面の部屋オブジ
    ェクトを集計して面積を出力する手段を備えたことを特
    徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の建築
    数量積算連動CADシステム。
  7. 【請求項7】建具表作成手段が、各階図面の建具オブジ
    ェクトを集計して建具表として出力する手段を備えたこ
    とを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載
    の建築数量積算連動CADシステム。
  8. 【請求項8】コンカレント作業の手段を備えたことを特
    徴とするに請求項1から請求項7のいずれかに記載の建
    築数量積算連動CADシステム。
  9. 【請求項9】建築オブジェクトが通り心、柱、梁、璧、
    建具、スラブ、階段、仕上面、部屋、バルコニー、パラ
    ペット及び任意形状図形からなることを特徴とする請求
    項1から請求項8のいずれかに記載の建築数量積算連動
    CADシステム。
  10. 【請求項10】柱の平面形状が長方形、円形又は多角形
    であり、壁又は柱は垂直であり、璧又は梁の形状が円弧
    をも備え、梁にハンチ又は傾斜梁をも備え、スラブに段
    差又はスロープを備えることを特徴とする請求項1から
    請求項9のいずれかに記載の建築数量積算連動CADシ
    ステム。
  11. 【請求項11】各階平面図、平面詳細図、天井伏図及び
    展開図作成手段に於いて、図面上で定義された建築オブ
    ジェクトに、仕上表作成手段にて作成された情報を付与
    する手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項
    10のいずれかに記載の建築数量積算連動CADシステ
    ム。
  12. 【請求項12】各階平面図、平面詳細図、天井伏図及び
    展開図作成手段に於いて、図面上で定義された建築オブ
    ジェクトに、仕上表作成手段にて作成された情報を付与
    した結果を仕上詳細として仕上表に出力する手段を備え
    ることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか
    に記載の建築数量積算連動CADシステム。
  13. 【請求項13】各階平面図、平面詳細図、天井伏図及び
    展開図作成手段に於いて、図面上で定義された建築オブ
    ジェクトに、仕上表作成手段にて作成された情報を付与
    し、建具表作成手段に出力する手段を備えることを特徴
    とする請求項1から請求項12のいずれかに記載の建築
    数量積算連動CADシステム。
  14. 【請求項14】各階平面図、平面詳細図、天井伏図及び
    展開図作成手段に於いて、図面上で定義された建築オブ
    ジェクトに、仕上表作成手段にて作成された情報を付与
    し、面積表作成手段に出力する手段を備えることを特徴
    とする請求項1から請求項13のいずれかに記載の建築
    数量積算連動CADシステム。
  15. 【請求項15】各階平面図、平面詳細図、天井伏図及び
    展開図作成手段と立面図、断面図及びアイソメ図作成手
    段とが互いに連動し、見る方向と図面の種類によって、
    図の表現を変更するマルチビュー手段を備えることを特
    徴とする請求項1から請求項14のいずれかに記載の建
    築数量積算連動CADシステム。
  16. 【請求項16】部材割付手段が、建築オブジェクトが定
    義され、仕上げ情報が付与された図面上で、マルチビュ
    ー機能を利用して、各建築オブジェクトに部材を割付け
    ることにより、指定した部屋単位の割付図を作成する手
    段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項15の
    いずれかに記載の建築数量積算連動CADシステム。
  17. 【請求項17】数量算出手段が、部材単位の割付に基づ
    いて建築に使用する部材の数量を積算する手段及び数量
    内訳を出力する手段を備えたことを特徴とする請求項1
    から請求項16のいずれかに記載の建築数量積算連動C
    ADシステム。
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