JP2002116305A - 光学素子、光学素子の製造用金型および光学系の製造方法 - Google Patents

光学素子、光学素子の製造用金型および光学系の製造方法

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JP2002116305A
JP2002116305A JP2000305122A JP2000305122A JP2002116305A JP 2002116305 A JP2002116305 A JP 2002116305A JP 2000305122 A JP2000305122 A JP 2000305122A JP 2000305122 A JP2000305122 A JP 2000305122A JP 2002116305 A JP2002116305 A JP 2002116305A
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optical
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mold
manufacturing
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Masahiro Yamada
正裕 山田
Satoru Watanabe
渡辺  哲
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 凸部が形成された基材を有する光学素子を提
供する。 【解決手段】 光学素子100は、光学材料の基材10
1を有する。基材101の一方の面100Uには凸部1
03Dが形成されており、基材101の他方の面100
Bには凹部101Bが形成されている。凹部101Bに
は、基材101とは異なる屈折率の光学材料が充填され
てレンズ102が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学素子と、光学
素子の製造用金型と、複数の光学素子を組み合わせた光
学系の製造方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の光学素子の製造方法には、例え
ば、所望のレンズ形状に空洞が加工された金型に溶融ガ
ラス等の光学材料を充填し、モールドレンズを製造する
光学素子の製造方法がある。また、反応性イオンエッチ
ング(RIE:Reactive Ion Etching)等のエッチング
方法を利用し、ホトレジストをエッチングマスクとして
光学材料を所望のレンズ形状にエッチングする光学素子
の製造方法がある。また、光学材料を所望のレンズ形状
に機械的に研磨する光学素子の製造方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の光学素子
の製造方法、例えばモールドレンズの製造方法では、空
洞の加工に手間がかかる。上記の従来の光学素子の製造
方法、例えばRIE等のエッチング技術を用いる光学素
子の製造方法では、光学材料に制約があり、RIE等の
エッチングが可能な光学材料のうち、開口数NAの大き
いレンズが得られる高屈折率の光学材料が少ない。ま
た、光学系の製造コストを低減する観点から、複数の光
学系を製造する製造方法が望まれる。
【0004】本発明の目的は、凸部が形成された基材を
有する光学素子と、当該光学素子の製造に使用可能な製
造用金型と、複数の光学系を製造する製造方法とを提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1の光学
素子は、光学材料の基材を有する光学素子であって、前
記基材の一方の面には凸部が形成されており、前記基材
の前記一方の面に対向する他方の面には凹部が形成され
ており、前記凹部には、前記基材とは異なる屈折率の光
学材料が充填されている。
【0006】本発明に係る第1の光学素子では、好適に
は、前記凸部および前記凹部は、軸対称または略軸対称
な形状を有し、前記一方の面のうち前記凸部の周囲に
は、第1の平坦部が形成されており、前記他方の面のう
ち前記凹部の周囲には、第2の平坦部が形成されてお
り、前記第1および第2の平坦部は、互いに平行または
略平行である。
【0007】本発明に係る第1の光学素子では、より好
適には、前記凹部に充填された前記光学材料の表面と前
記第2の平坦部は、互いに平行または略平行である。本
発明に係る第1の光学素子では、さらに好適には、前記
凹部に充填された前記光学材料の表面と前記第2の平坦
部は、同一平面上または略同一平面上に位置する。
【0008】本発明に係る第1の光学素子では、より好
適には、前記凸部および凹部の対称軸は、同一直線上ま
たは略同一直線上に位置する。
【0009】本発明に係る第1の光学素子では、好適に
は、前記凸部および前記凹部の表面の曲率半径は、一定
または略一定である。
【0010】本発明に係る第2の光学素子は、光学材料
の基材を有する光学素子であって、前記基材の一方の面
には穴が形成されており、前記穴の底には凸部が形成さ
れている。
【0011】本発明に係る第2の光学素子では、好適に
は、前記基材の前記一方の面に対向する他方の面には凹
部が形成されている。
【0012】本発明に係る第2の光学素子では、より好
適には、前記凸部および前記凹部は、軸対称または略軸
対称な形状を有し、前記一方の面のうち前記穴の周囲に
は、第1の平坦部が形成されており、前記他方の面のう
ち前記凹部の周囲には、第2の平坦部が形成されてお
り、前記第1および第2の平坦部は、互いに平行または
略平行である。本発明に係る第2の光学素子では、さら
に好適には、前記穴の底の前記凸部は、前記第1の平坦
部を通る平面と前記第2の面との間に位置する。
【0013】本発明に係る第2の光学素子では、さらに
好適には、前記凸部および凹部の対称軸は、同一直線上
または略同一直線上に位置する。
【0014】本発明に係る第2の光学素子では、より好
適には、前記凸部および前記凹部の表面の曲率半径は、
一定または略一定である。
【0015】本発明に係る第2の光学素子では、好適に
は、前記凹部には、前記基材とは異なる屈折率の光学材
料が充填されている。
【0016】本発明に係る第2の光学素子では、より好
適には、前記凹部に充填された前記光学材料の表面と前
記第2の平坦部は、互いに平行または略平行である。本
発明に係る第2の光学素子では、さらに好適には、前記
凹部に充填された光学材料の表面と前記第2の平坦部
は、同一平面上または略同一平面上に位置する。
【0017】本発明に係る光学素子の製造用金型は、光
学材料からなる光学素子の製造用金型であって、溶融状
態または軟化状態の前記光学材料が充填される空洞と、
前記空洞内の前記光学材料に対して凸部または凹部を形
成する第1のピンとを有し、前記第1のピンは、前記空
洞の壁を外部から貫通しており、前記第1のピンの先端
部は、中央部がへこんだ凹形状を有する。
【0018】本発明に係る光学素子の製造用金型では、
好適には、前記第1のピンの先端部は、軸対称または略
軸対称な形状を有する。
【0019】本発明に係る光学素子の製造用金型では、
好適には、前記第1のピンの先端部において、前記中央
部の曲率半径は一定または略一定である。
【0020】本発明に係る光学素子の製造用金型では、
好適には、前記第1のピンは、前記空洞の壁を外部から
貫通して前記空洞に突出している。
【0021】本発明に係る光学素子の製造用金型では、
好適には、前記空洞の壁のうちで、前記第1のピンの周
辺は平坦であり、前記第1のピンの先端部のうち前記凹
形状の底は、前記空洞の壁のうちで前記第1のピンの周
辺を通る平面と、当該空洞の壁に対向する対向壁との間
に位置する。
【0022】本発明に係る光学素子の製造用金型は、好
適には、前記空洞内の前記光学材料に対して、位置合わ
せ用のマークを形成する第2のピンをさらに有し、前記
第2のピンは、前記空洞の壁を外部から貫通している。
【0023】本発明に係る光学系の製造方法は、複数の
第1のレンズおよび複数の位置合わせ用の第1のマーク
が形成された光学材料からなる円盤状の第1の基材と、
前記複数の第1のレンズに対応する複数の第2のレンズ
および前記複数の位置合わせ用の第1のマークに対応す
る複数の位置合わせ用の第2のマークが形成された光学
材料からなる円盤状の第2の基材とを用いて光学系を製
造する光学系の製造方法であって、前記円盤状の第1の
基材の表面上における前記複数の第1のレンズの中心位
置および前記複数の第1のマークの位置の配置は、前記
円盤状の第2の基材の表面上における対応する前記複数
の第2のレンズの中心位置および前記複数の第2のマー
クの位置の配置と一致しており、前記第1および第2の
マークが重なるように前記第1および第2の基材を接合
する工程と、接合された前記第1および第2の基材を、
前記第1および第2のレンズからなる個々の光学系に分
離する工程とを有する。
【0024】本発明に係る光学系の製造方法では、好適
には、前記複数の第1のマークは、前記第1の基材の表
面のうち、前記第2の基材に対向する対向面に形成され
ており、前記複数の第2のマークは、前記第2の基材の
表面のうち、前記第1の基材に対向する対向面に形成さ
れている。
【0025】本発明に係る光学系の製造方法では、好適
には、前記第1の基材は、前記複数の第1のレンズに対
応する複数の穴が形成されており、前記複数の穴の底面
には軸対称な形状の凸部が各々形成されており、前記凸
部が前記第1のレンズを構成している。
【0026】上記した本発明に係る第1の光学素子は、
基材の一方の面に凸部が形成されており、他方の面に凹
部が形成されており、当該凹部には、基材とは異なる屈
折率の光学材料が充填されているので、凸部および凹部
の表面を屈折面とすることで、レンズとして使用可能で
ある。
【0027】上記した本発明に係る第2の光学素子は、
基材の一方の面には穴が形成されており、当該穴の底に
は凸部が形成されているので、凸部の表面を屈折面とす
ることで、レンズとして使用可能である。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面を参照して説明する。
【0029】光学素子の第1実施形態 図1は、本発明に係る光学素子の第1の実施の形態を示
す概略的な構成図である。この光学素子100は、直方
体または略直方体の一面100Uに凸部103Dが形成
された形状を有する。光学素子100は、基材(基体)
101と、レンズ102とを有する。光学素子100の
基材101およびレンズ102は、屈折率が互いに異な
り、基材101およびレンズ102の境界で光を屈折さ
せることができる。また、凸部103Dの表面で光を屈
折させることができる。
【0030】基材101は、基材101の下面100B
に、軸対称または略軸対称な凹部101Bを有する。こ
の凹部101Bの表面の曲率半径は、一定または略一定
である。凹部101Bは、基材101とは屈折率の異な
る光学材料が充填されており、当該光学材料で充填され
た凹部101Bによりレンズ102が形成されている。
また、レンズ102の凸状の曲面は、凹部101Bの表
面に密着している。
【0031】レンズ102の下面は、平坦または略平坦
であり、光学素子100の上面100Uの平坦部103
Eに対して平行または略平行になっている。また、レン
ズ102の下面および基材101の下面100Bの平坦
部101Cは、平行または略平行になっており、図1で
は同一平面上に位置している。
【0032】基材101は、基材101の上面100U
に、軸対称または略軸対称な凸部103Dを有する。こ
の凸部103Dの表面は、曲率半径が一定または略一定
である。凸部103Dの周囲には平坦部103Eが形成
されている。基材101の凸部103Dおよび凹部10
1Bの対称軸は、同一直線上または略同一直線上に位置
すると共に平坦部103E,101Cに対して垂直また
は略垂直になっている。これに対応して、レンズを構成
する凸部103Dとレンズ102の光軸は、同一直線上
または略同一直線上に位置している。
【0033】基材101の材料を例えばモールド可能な
光学ガラスとし、レンズ102の材料を例えば酸化ニオ
ブとした場合は、レンズ102は基材101よりも屈折
率が大きいので、凸レンズの機能をレンズ102に持た
せることができる。
【0034】光学素子100の製造方法 図2および図3は、光学素子100の製造方法の実施の
形態を示す概略的な説明図である。
【0035】図2(a)は、光学素子100の製造に使
用する製造用金型199の概略的な断面図を示してい
る。この金型199には、溶融状態または軟化状態の光
学材料が通過する通路192と、空洞(キャビティ)1
91とが形成されている。また、金型199の空洞19
1では、空洞191の底面から金型ピン110の凸部1
11の一部が空洞191に対して突起している。空洞1
91の底面のうち凸部111の周囲は平坦になってい
る。
【0036】金型ピン110は、平らな形状の頭部11
3と、頭部113から垂直方向に突出した凸部111と
を有する。金型ピン110の頭部113は、金型199
の底面に密着しており、金型ピン110の凸部111は
金型199の底壁に設けられた貫通孔193を貫通して
一部が空洞191に突出している。
【0037】金型199の空洞191では、空洞191
の上壁から金型ピン160の凸部161の一部が空洞1
91に対して露出している。空洞191の上壁のうち凸
部161の周囲は平坦になっている。金型ピン160の
凸部161の先端部は、中央部165がへこんだ凹形状
をしており、中央部165の表面の曲率半径が一定また
は略一定である。
【0038】金型ピン160は、平らな形状の頭部16
3と、頭部163から垂直方向に突出した凸部161と
を有する。金型ピン160の頭部163は、金型199
の上面に密着しており、金型ピン160の凸部161は
金型199の上壁に設けられた貫通孔196を貫通して
いる。頭部163の座面からの凸部161の先端部の周
縁の高さは、金型199の上壁の厚さと同一または略同
一であり、貫通孔196の周縁と金型ピン160の凸部
161の先端部の周縁とが密着している。金型199で
は、ピン110,160が空洞191の壁を貫通した構
成としているので、空洞の壁を加工してレンズ形状の凹
凸を設ける場合に比べ、金型の加工を簡単化することが
できる。
【0039】図2(b)は、図2(a)の光学素子の製
造用金型199により製造された成形品を示す説明図で
ある。図2(a)の金型199の空洞191に溶融状態
または軟化状態の光学材料を充填し、この光学材料を硬
化して金型199を型開きし、成形品(モールド成形
品)を取り出す。そして、当該成形品から通路192に
対応する部分を取り除くことで、図2(b)に示すよう
な基材106からなる成形品を得ることができる。ある
いは、光学材料を充填した後で、充填された溶融状態ま
たは軟化状態の光学材料から通路192に対応する部分
を取り除いて硬化し、金型199を型開きして成形品を
取り出すことで、図2(b)に示すような基材106か
らなる成形品を得ることができる。なお、空洞191に
注入する光学材料は、例えば溶融状態または軟化状態の
石英、ガラス、プラスチック合成樹脂等としてもよい。
【0040】基材106の底面105Bには、金型ピン
110の凸部111が転写された穴105Hが形成され
ており、穴105Hの周囲は平坦である。基材106の
上面100Uには、金型ピン160の凸部161の先端
部が転写された凸部103Dが形成されており、凸部1
03Dの周囲には平坦部103Eが形成されている。凸
部103Dと穴105Hは、中心軸が一致または略一致
している。
【0041】図3(c)は、図2(b)の基材106の
底面105Bに、光学材料の層107を堆積した状態を
示している。成形品100Cにおいて、基材106と層
107は、屈折率が異なる。光学材料の層107は、例
えばスパッタリング、蒸着、イオンプレーティング等の
手法により、底面105Bに積層される。層107の積
層により、基材106の穴105Hに光学材料を充填す
ることができる。層107の表面には、穴105Hに対
応する穴107Hが形成されている。
【0042】図3(d)は、図3(c)に示す成形品か
ら製造された光学素子を示している。この光学素子10
0は、図3(c)に示す成形品100Cの層107およ
び底面105Bが研磨されて研磨面(レンズ底面)が平
坦化されており、図3(c)の基材106は基材101
になっている。光学素子100では、穴105Hのうち
曲率半径が一定または略一定の凹部101Bを残して研
磨または研削されている。光学素子100では、穴10
5Hに充填された光学材料が底面100Bに露出してい
ると共にレンズ102を形成しており、この光学材料の
研磨面または研削面と底面100Bとが同一平面上に位
置している。
【0043】光学素子の第2実施形態 図4は、本発明に係る光学素子の第2の実施の形態を示
す概略的な構成図である。この光学素子200は、直方
体または略直方体の一面200Uに穴204が形成さ
れ、穴204の底に凸部203Dが形成された形状を有
する。光学素子200は、基材(基体)201と、レン
ズ202とを有する。光学素子200の基材201およ
びレンズ202は、屈折率が互いに異なり、基材201
およびレンズ202の境界で光を屈折させることができ
る。また、凸部203Dの表面で光を屈折させることが
できる。
【0044】基材201は、基材201の下面200B
に、軸対称または略軸対称な凹部201Bを有する。こ
の凹部201Bの表面の曲率半径は、一定または略一定
である。凹部201Bは、基材201とは屈折率の異な
る光学材料が充填されており、当該光学材料で充填され
た凹部201Bによりレンズ202が形成されている。
また、レンズ202の凸状の曲面は、凹部201Bの表
面に密着している。
【0045】レンズ202の下面は、平坦または略平坦
であり、光学素子200の上面200Uの平坦部203
Eに対して平行または略平行になっている。また、レン
ズ202の下面および基材201の下面200Bの平坦
部201Cは、平行または略平行になっており、図4で
は同一平面上に位置している。
【0046】基材201は、上面200Uの穴204の
底に、軸対称または略軸対称な凸部203Dを有する。
この凸部203Dの表面は、曲率半径が一定または略一
定である。穴204の周囲には平坦部203Eが形成さ
れている。凸部203Dは、平坦部203Eを通る平面
と、底面200Bとの間に位置する。基材201の凸部
203Dおよび凹部201Bの対称軸は、同一直線上ま
たは略同一直線上に位置すると共に平坦部203E,2
01Cに対して垂直または略垂直になっている。これに
対応して、レンズを構成する凸部203Dとレンズ20
2の光軸は、同一直線上または略同一直線上に位置して
いる。
【0047】基材201の材料を例えば光学ガラスと
し、レンズ202の材料を例えば酸化ニオブとした場合
は、レンズ202は基材201よりも屈折率が大きいの
で、凸レンズの機能をレンズ202に持たせることがで
きる。光学素子200では、凸部203Dが基材201
に陥没しているので、平坦面を有する光学素子を上面2
00Uに積み重ねることができ、高い開口数を得ること
が可能であると共にレンズの傾きの誤差を小さくするこ
とが可能である。
【0048】光学素子200の製造方法 図5および図6は、光学素子200の製造方法の実施の
形態を示す概略的な説明図である。
【0049】図5(a)は、光学素子200の製造に使
用する製造用金型299の概略的な断面図を示してい
る。この金型299には、溶融状態または軟化状態の光
学材料が通過する通路292と、空洞(キャビティ)2
91とが形成されている。また、金型299の空洞29
1では、空洞291の底面から金型ピン210の凸部2
11の一部が空洞291に対して突起している。空洞2
91の底面のうち凸部211の周囲は平坦になってい
る。
【0050】金型ピン210は、平らな形状の頭部21
3と、頭部213から垂直方向に突出した凸部211と
を有する。金型ピン210の頭部213は、金型299
の底面に密着しており、金型ピン210の凸部211は
金型299の底壁に設けられた貫通孔293を貫通して
一部が空洞291に突出している。
【0051】金型299の空洞291では、空洞291
の上壁から金型ピン260の凸部261の一部が空洞2
91に対して突出している。空洞291の上壁のうち凸
部261の周囲は平坦になっている。金型ピン260の
凸部261の先端部は、中央部265がへこんだ凹形状
をしており、中央部265の曲率半径が一定または略一
定である。
【0052】金型ピン260は、平らな形状の頭部26
3と、頭部263から垂直方向に突出した凸部261と
を有する。金型ピン260の頭部263は、金型299
の上面に密着しており、金型ピン260の凸部261は
金型299の上壁に設けられた貫通孔296を貫通して
いる。金型299では、ピン210,260が空洞29
1の壁を貫通した構成としているので、空洞の壁を加工
してレンズ形状の凹凸を設ける場合に比べ、金型の加工
を簡単化することができる。
【0053】図5(b)は、図5(a)の光学素子の製
造用金型299により製造された成形品を示す説明図で
ある。図5(a)の金型299の空洞291に溶融状態
または軟化状態の光学材料を充填し、この光学材料を硬
化して金型299を型開きし、成形品(モールド成形
品)を取り出す。そして、当該成形品から通路292に
対応する部分を取り除くことで、図5(b)に示すよう
な基材206からなる成形品を得ることができる。ある
いは、光学材料を充填した後で、充填された溶融状態ま
たは軟化状態の光学材料から通路292に対応する部分
を取り除いて硬化し、金型299を型開きして成形品を
取り出すことで、図5(b)に示すような基材206か
らなる成形品を得ることができる。なお、空洞291に
注入する光学材料は、例えば溶融状態または軟化状態の
石英、ガラス、プラスチック合成樹脂等としてもよい。
【0054】基材206の底面205Bには、金型ピン
210の凸部211が転写された穴205Hが形成され
ており、穴205Hの周囲は平坦である。基材206の
上面200Uには、金型ピン260の凸部261が転写
された穴204が形成されており、この穴204の底に
は凸部203Dが形成されており、穴204の周囲には
平坦部203Eが形成されている。凸部203Dと穴2
05Hは、中心軸が一致または略一致している。
【0055】図6(c)は、図5(b)の基材206の
底面205Bに、光学材料の層207を堆積した状態を
示している。成形品200Cにおいて、基材206と層
207は、屈折率が異なる。光学材料の層207は、例
えばスパッタリング、蒸着、イオンプレーティング等の
手法により、底面205Bに積層される。層207の積
層により、基材206の穴205Hに光学材料を充填す
ることができる。層207の表面には、穴205Hに対
応する穴207Hが形成されている。
【0056】図6(d)は、図6(c)に示す成形品か
ら製造された光学素子を示している。この光学素子20
0は、図6(c)に示す成形品200Cの層207およ
び底面205Bが研磨されて研磨面(レンズ底面)が平
坦化されており、図6(c)の基材206は基材201
になっている。光学素子200では、穴205Hのうち
曲率半径が一定または略一定の凹部201Bを残して研
磨または研削されている。光学素子200では、孔20
5Hに充填された光学材料が底面200Bに露出してい
ると共にレンズ202を形成しており、この光学材料の
研磨面または研削面と底面200Bとが同一平面上に位
置している。
【0057】光学素子の第3実施形態 図7は、本発明に係る光学素子の第3の実施の形態を示
す概略的な構成図である。この光学素子300は、直方
体または略直方体の一面300Uに穴304が形成さ
れ、穴304の底に凸部303Dが形成され、穴304
の形成面300Uに対向する対向面300Bには凹部3
01Bが形成された形状を有する。光学素子300は、
光学材料の基材(基体)301からなり、凹部301B
および凸部303Dの表面で光を屈折させることができ
る。
【0058】基材301は、基材301の下面300B
に、軸対称または略軸対称な凹部301Bを有し、この
凹部301Bの周囲には平坦部301Cが形成されてい
る。凹部301Bの表面の曲率半径は、一定または略一
定である。
【0059】基材301は、上面300Uの穴304の
底に、軸対称または略軸対称な凸部303Dを有する。
凸部303Dの表面は、曲率半径が一定または略一定で
ある。穴304の周囲には平坦部303Eが形成されて
いる。凸部303Dは、平坦部303Eを通る平面と、
底面300Bとの間に位置する。基材301の凸部30
3Dおよび凹部301Bの対称軸は、同一直線上または
略同一直線上に位置すると共に平坦部303E,301
Cに対して垂直または略垂直になっている。これに対応
して、レンズを構成する凸部303Dおよび凹部301
Bの光軸は、同一直線上または略同一直線上に位置して
いる。
【0060】光学素子300では、凸部303Dと凹部
301Bとの組み合わせにより、高い開口数を得ること
ができる。また、光学素子300では、凸部303Dが
基材301に陥没しているので、平坦面を有する光学素
子を上面300Uに積み重ねることができ、より高い開
口数を得ることが可能であると共にレンズの傾きの誤差
を小さくすることが可能である。
【0061】光学素子300の製造方法 図8は、光学素子300の製造方法の実施の形態を示す
概略的な説明図である。
【0062】図8(a)は、光学素子300の製造に使
用する製造用金型399の概略的な断面図を示してい
る。この金型399には、溶融状態または軟化状態の光
学材料が通過する通路392と、空洞(キャビティ)3
91とが形成されている。また、金型399の空洞39
1では、空洞391の底面から金型ピン310の凸部3
11の一部が空洞391に対して突起している。空洞3
91の底面のうち凸部311の周囲は平坦になってい
る。
【0063】金型ピン310は、平らな形状の頭部31
3と、頭部313から垂直方向に突出した凸部311と
を有する。金型ピン310の頭部313は、金型399
の底面に密着しており、金型ピン310の凸部311は
金型399の底壁に設けられた貫通孔393を貫通して
一部が空洞391に突出している。
【0064】金型399の空洞391では、空洞391
の上壁から金型ピン360の凸部361の一部が空洞3
91に対して突出している。空洞391の上壁のうち凸
部361の周囲は平坦になっている。金型ピン360の
凸部361の先端部は、中央部365がへこんだ凹形状
をしており、中央部365の表面の曲率半径は一定また
は略一定である。
【0065】金型ピン360は、平らな形状の頭部36
3と、頭部363から垂直方向に突出した凸部361と
を有する。金型ピン360の頭部363は、金型399
の上面に密着しており、金型ピン360の凸部361は
金型399の上壁に設けられた貫通孔396を貫通して
いる。金型399では、ピン310,360が空洞39
1の壁を貫通した構成としているので、空洞の壁を加工
してレンズ形状の凹凸を設ける場合に比べ、金型の加工
を簡単化することができる。
【0066】図8(b)は、図8(a)の光学素子の製
造用金型399により製造された成形品を示す説明図で
ある。図8(a)の金型399の空洞391に溶融状態
または軟化状態の光学材料を充填し、この光学材料を硬
化して金型399を型開きし、成形品(モールド成形
品)を取り出す。そして、当該成形品から通路392に
対応する部分を取り除くことで、図8(b)に示すよう
な基材301からなる光学素子300を得ることができ
る。あるいは、光学材料を充填した後で、充填された溶
融状態または軟化状態の光学材料から通路392に対応
する部分を取り除いて硬化し、金型399を型開きして
成形品を取り出すことで、図8(b)に示すような基材
301からなる光学素子300を得ることができる。な
お、空洞391に注入する光学材料は、例えば溶融状態
または軟化状態の石英、ガラス、プラスチック合成樹脂
等としてもよい。
【0067】基材301の底面300Bには、金型ピン
310の凸部311が転写された凹部301Bが形成さ
れており、凹部301Bの周囲には平坦部301Cが形
成されている。基材301の上面300Uには、金型ピ
ン360の凸部361が転写された穴304が形成され
ており、この穴304の底には凸部303Dが形成され
ており、穴304の周囲には平坦部303Eが形成され
ている。凸部303Dと凹部301Bは、中心軸が一致
または略一致している。
【0068】光学系500 図9は、図4および図7の光学素子を組み合わせた光学
系を示す概略的な構成図である。この光学系500は、
光学素子200,300を積み上げた構成であり、光学
素子200の上面200Uに光学素子300の底面30
0Bが接合されている。
【0069】光学系500において、凸部303D,2
03Dおよび凹部301B,201Bの中心軸は、一致
または略一致しており、平坦部303E,203E,3
01C,201Cに対して垂直または略垂直になってい
る。基材201,301の縦横の寸法は同一であり、高
さも同一または略同一になっている。
【0070】光学系500の光学素子300の穴304
に、高さ方向に平行な光が入射した場合、穴304内の
凸部303Dの表面で光は屈折して基材301に入射
し、この入射光は基材301を透過し、凹部301Bの
表面で屈折して出射する。次に、凹部301Bからの出
射光は、光学素子200の穴204内の凸部203Dの
表面で屈折して基材201に入射し、この入射光は基材
201を透過し、凹部201Bの表面で屈折してレンズ
202に入射し、この入射光はレンズ202を透過し、
レンズ202の底面で屈折して出射する。このように光
学系500では、光学素子300の穴304に入射した
入射光を光学素子200内のレンズ202から出射する
ことで、高い開口数NAを得ることができる。
【0071】光学系600 図10は、図7の光学素子を用いた光学系を示す概略的
な構成図である。この光学系600は、光学素子30
0,700を積み上げた構成であり、光学素子700の
上面700Uに光学素子300の底面300Bが接合さ
れている。
【0072】光学系600において、凸部303Dおよ
び凹部301B,701Bの中心軸は、一致または略一
致しており、平坦部303E,301C,701Cに対
して垂直または略垂直になっている。基材701,30
1の縦横の寸法は同一であり、高さも同一または略同一
になっている。
【0073】光学系600の光学素子300の穴304
に、高さ方向に平行な光が入射した場合、穴304内の
凸部303Dの表面で光は屈折して基材301に入射
し、この入射光は基材301を透過し、凹部301Bの
表面で屈折して出射する。次に、凹部301Bからの出
射光は、光学素子700の上面700Uで屈折して基材
701に入射し、この入射光は基材701を透過し、凹
部701Bの表面で屈折してレンズ702に入射し、こ
の入射光はレンズ702を透過し、レンズ702の底面
で屈折して出射する。このように光学系600では、光
学素子300の穴304に入射した入射光を光学素子7
00内のレンズ702から出射することで、高い開口数
NAを得ることができる。
【0074】光学素子700は、直方体または略直方体
の形状を有する。この光学素子700は、基材(基体)
701と、レンズ702とを有する。光学素子700の
基材701およびレンズ702は、屈折率が互いに異な
り、基材701およびレンズ702の境界で光を屈折さ
せることができる。
【0075】基材701は、基材701の下面700B
に、軸対称または略軸対称な凹部701Bを有する。凹
部701Bの表面の曲率半径は、一定または略一定であ
る。凹部701Bの周囲には平坦部701Cが形成され
ている。凹部701Bは、基材701とは屈折率の異な
る光学材料で充填されており、当該光学材料で充填され
た凹部701Bによりレンズ702が形成されている。
また、レンズ702の凸状の曲面は、凹部701Bの表
面に密着している。
【0076】レンズ702の下面は、平坦または略平坦
であり、光学素子700の上面700Uに対して平行ま
たは略平行になっている。また、レンズ702の下面お
よび基材701の下面700Bの平坦部701Cは、平
行または略平行になっており、図10では同一平面上に
位置している。
【0077】光学系の製造方法 次に、光学素子を組み合わせた光学系の製造方法を例示
して説明する。図11は、円盤状の光学素子と、この光
学素子の製造に使用される製造用金型とを示す概略的な
説明図である。
【0078】図11(a)は、光学素子800の製造に
使用する製造用金型899の概略的な断面図を示してい
る。この金型899には、溶融状態または軟化状態の光
学材料が通過する通路892と、空洞(キャビティ)8
91とが形成されている。
【0079】金型899の空洞891では、空洞891
の底面から金型ピン810〜830の凸部の一部が空洞
891に対して突起しており、空洞891の底面に金型
ピン840,850の一部が空洞891に対して露出し
ており、空洞891の上面から金型ピン860〜880
の凸部の一部が空洞891に対して突起している。空洞
891の底面のうち金型ピン810〜850の凸部の周
囲は平坦になっていると共に、空洞891の上面のうち
金型ピン860〜880の凸部の周囲は平坦になってい
る。
【0080】金型ピン810〜830は、平らな形状の
頭部と、頭部から垂直方向に突出した凸部とを有する。
金型ピン810〜830の頭部は、金型899の底面に
密着しており、金型ピン810〜830の凸部は金型8
99の底壁に設けられた貫通孔を貫通して一部が空洞8
91に突出している。
【0081】金型ピン840,850は、平らな形状の
頭部と、頭部から垂直方向に突出した凸部とを有する。
金型ピン840,530の頭部は、金型899の底面に
密着しており、金型ピン840,850の凸部は金型8
99の底壁に設けられた貫通孔を貫通して一部が空洞8
91に露出しており、この露出面には位置合わせ用のマ
ークが形成されている。
【0082】金型899の空洞891では、空洞891
の上壁から金型ピン860〜880の凸部の一部が空洞
891に対して突出している。空洞891の上壁のうち
凸部の周囲は平坦になっている。金型ピン860〜88
0の凸部の先端部は、中央部がへこんだ凹形状をしてお
り、中央部の表面の曲率半径は一定または略一定であ
る。
【0083】金型ピン860〜880は、平らな形状の
頭部と、頭部から垂直方向に突出した凸部とを有する。
金型ピン860〜880の頭部は、金型899の上面に
密着しており、金型ピン860〜880の凸部は金型8
99の上壁に設けられた貫通孔を貫通している。
【0084】図11(b)および図11(c)は、図1
1(a)の光学素子の製造用金型899により製造され
た成形品を示す説明図である。図11(b)は、成形品
の概略的な断面図を示している。図11(c)は、成形
品の概略的な底面図を示している。
【0085】図11(a)の金型899の空洞891に
溶融状態または軟化状態の光学材料を充填し、この光学
材料を硬化して金型899を型開きし、成形品(モール
ド成形品)を取り出す。そして、当該成形品から通路8
92に対応する部分を取り除くことで、図11(b),
(c)に示すような基材801からなる光学素子800
を得ることができる。あるいは、光学材料を充填した後
で、充填された溶融状態または軟化状態の光学材料から
通路892に対応する部分を取り除いて硬化し、金型8
99を型開きして成形品を取り出すことで、図11
(b),(c)に示すような基材801からなる光学素
子800を得ることができる。なお、空洞891に注入
する光学材料は、例えば溶融状態または軟化状態の石
英、ガラス、プラスチック合成樹脂等としてもよい。
【0086】基材801の底面800Bには、金型ピン
810〜830の凸部が転写された凹部812〜832
が形成されており、凹部812〜832の周囲には平坦
部801Cが形成されている。また、底面800Bに
は、金型ピン840,850の凸部が転写されてマーク
842,852が形成されている。
【0087】基材801の上面800Uには、金型ピン
860〜880の凸部が転写された穴864〜884が
形成されており、当該穴864〜884の底には凸部8
63〜883が形成されており、穴864〜884の周
囲には平坦部803Eが形成されている。凸部863と
凹部812、凸部873と凹部822、および、凸部8
83と凹部832は、中心軸が一致または略一致してい
る。基材801の上面800Uには、3行3列で穴が形
成されて凸レンズを形成していると共に、基材801の
下面800Bには、3行3列で凹部が形成されて凹レン
ズを形成している。
【0088】図12は、光学素子800,900を並列
に配置した様子を示す説明図であり、図12(d)は光
学素子800,900の概略的な斜視図であり、図12
(e)は光学素子800,900の概略的な断面図であ
る。
【0089】円盤状の光学素子800の底面は、円盤状
の光学素子900の上面900Uと対向している。基材
900の底面800Bには、凹部912〜932が形成
されており、凹部912〜932の周囲には平坦部が形
成されている。また、上面900Uには、位置合わせ用
のマーク942,952が形成されている。基材901
の底面800Bには、軸対称または略軸対称の凹部が3
行3列で形成されており、当該9個の穴には基材901
とは異なる屈折率の光学材料が充填されてレンズを形成
している。
【0090】円盤状の光学素子800,900のレンズ
周辺の平坦部の厚さは約0.6mmとし、レンズ直径は
約0.2mm〜約1mmとしてもよい。基材801の表
面上における9個のレンズの中心位置および2個の位置
合わせ用のマーク842,852の位置の配置は、基材
901の表面上における対応する9個のレンズの中心位
置および2個の位置合わせ用のマーク942,952の
位置の配置と一致している。
【0091】図12では、光学素子800のマーク84
2および光学素子900のマーク942が同一直線42
上に位置するように配置されており、光学素子800の
マーク852および光学素子900のマーク952が同
一直線52上に位置するように配置されている。なお、
マーク842,852の間の中央点は円盤状の基材80
1の中央に一致または略一致しており、マーク942,
952の間の中央点は円盤状の基材901の中央に一致
または略一致している。
【0092】図13は、光学素子800,900を重ね
合わせた様子を示す説明図であり、図13(f)は重ね
合わせた光学素子800,900の概略的な斜視図であ
り、図13(g)は重ね合わせた光学素子800,90
0の概略的な断面図である。
【0093】図13では、光学素子800のマーク84
2と光学素子900のマーク942とが重なると共に、
光学素子800のマーク852と光学素子900のマー
ク952とが重なるように、基材801,901が接合
されている。このように、対向面にマークを印すこと
で、光学素子800,900の位置合わせの精度を向上
することができる。
【0094】図14は、接合された光学素子800,9
00を切断する切断線を示す説明図である。図14
(h)は接合された光学素子800,900と切断線と
を示す概略的な斜視図であり、図14(i)は接合され
た光学素子800,900と切断線とを示す概略的な断
面図である。
【0095】接合された光学素子800,900を、横
方向の切断線11〜14および縦方向の切断線16〜1
9で切断し、基材801に形成されたレンズおよび基材
901に形成されたレンズを有する個々の光学系に分離
することで、図10の光学系600と同一または略同一
の形状の光学系を得ることが可能である。また、切断線
11〜14,16〜19で切断することで、接合された
光学素子800,900から複数(9個)の光学系を得
ることができ、光学系の大量生産に適している。
【0096】なお、図11(a)の金型899では、ピ
ン840,850に代えて、空洞891の底面にマーク
を加工し、当該マークを基材801に転写する構成とし
てもよい。金型199〜499,899の空洞191〜
491,891に注入される光学材料は、例えば酸化タ
ンタル、酸化ニオブ、酸化チタン、リン化ガリウム(ガ
リウムリン)、窒化ガリウム、タンタルとチタンと酸素
の化合物としてもよい。また、上記実施の形態は本発明
の例示であり、本発明は上記実施の形態に限定されな
い。
【0097】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、凸部が形成された基材を有する光学素子と、当該光
学素子の製造に使用可能な製造用金型と、複数の光学系
を製造可能な光学系の製造方法とを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学素子の第1の実施の形態を示
す概略的な構成図である。
【図2】図1の光学素子の製造方法の実施の形態を示す
概略的な説明図である。
【図3】図2に続いて、図1の光学素子の製造方法の実
施の形態を示す概略的な説明図である。
【図4】本発明に係る光学素子の第2の実施の形態を示
す概略的な構成図である。
【図5】図4の光学素子の製造方法の実施の形態を示す
概略的な説明図である。
【図6】図5に続いて、図4の光学素子の製造方法の実
施の形態を示す概略的な説明図である。
【図7】本発明に係る光学素子の第3の実施の形態を示
す概略的な構成図である。
【図8】図7の光学素子の製造方法の実施の形態を示す
概略的な説明図である。
【図9】図4および図7の光学素子を組み合わせた光学
系を示す概略的な構成図である。
【図10】図7の光学素子を用いた光学系を示す概略的
な構成図である。
【図11】円盤状の光学素子と、この光学素子の製造に
使用される製造用金型とを示す概略的な説明図である。
【図12】円盤状の2個の光学素子を並列に配置した様
子を示す説明図である。
【図13】円盤状の2個の光学素子を重ね合わせた様子
を示す説明図である。
【図14】接合された円盤状の2個の光学素子を切断す
る切断線を示す説明図である。
【符号の説明】
11〜14,16〜19…切断線、42,52…直線、
100〜300,500〜900…光学素子、100B
…底面(他方の面)、100U…上面(一方の面)、1
01〜301,701〜901…基材、101B…凹
部、101C,103E…平坦部、102…レンズ、1
10,160…ピン、111,161…凸部、113,
163…頭部、165…中央部、191…空洞、192
…通路、193,196…貫通孔、199…金型(製造
用金型)、842,852,942,952…マーク。

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学材料の基材を有する光学素子であっ
    て、 前記基材の一方の面には凸部が形成されており、 前記基材の前記一方の面に対向する他方の面には凹部が
    形成されており、 前記凹部には、前記基材とは異なる屈折率の光学材料が
    充填されている光学素子。
  2. 【請求項2】前記凸部および前記凹部は、軸対称または
    略軸対称な形状を有し、 前記一方の面のうち前記凸部の周囲には、第1の平坦部
    が形成されており、 前記他方の面のうち前記凹部の周囲には、第2の平坦部
    が形成されており、 前記第1および第2の平坦部は、互いに平行または略平
    行である請求項1記載の光学素子。
  3. 【請求項3】前記凹部に充填された前記光学材料の表面
    と前記第2の平坦部は、互いに平行または略平行である
    請求項2記載の光学素子。
  4. 【請求項4】前記凹部に充填された前記光学材料の表面
    と前記第2の平坦部は、同一平面上または略同一平面上
    に位置する請求項3記載の光学素子。
  5. 【請求項5】前記凸部および凹部の対称軸は、同一直線
    上または略同一直線上に位置する請求項2記載の光学素
    子。
  6. 【請求項6】前記凸部および前記凹部の表面の曲率半径
    は、一定または略一定である請求項1記載の光学素子。
  7. 【請求項7】光学材料の基材を有する光学素子であっ
    て、 前記基材の一方の面には穴が形成されており、前記穴の
    底には凸部が形成されている光学素子。
  8. 【請求項8】前記基材の前記一方の面に対向する他方の
    面には凹部が形成されている請求項7記載の光学素子。
  9. 【請求項9】前記凸部および前記凹部は、軸対称または
    略軸対称な形状を有し、 前記一方の面のうち前記穴の周囲には、第1の平坦部が
    形成されており、 前記他方の面のうち前記凹部の周囲には、第2の平坦部
    が形成されており、 前記第1および第2の平坦部は、互いに平行または略平
    行である請求項8記載の光学素子。
  10. 【請求項10】前記穴の底の前記凸部は、前記第1の平
    坦部を通る平面と前記第2の面との間に位置する請求項
    9記載の光学素子。
  11. 【請求項11】前記凸部および凹部の対称軸は、同一直
    線上または略同一直線上に位置する請求項9記載の光学
    素子。
  12. 【請求項12】前記凸部および前記凹部の表面の曲率半
    径は、一定または略一定である請求項8記載の光学素
    子。
  13. 【請求項13】前記凹部には、前記基材とは異なる屈折
    率の光学材料が充填されている請求項8記載の光学素
    子。
  14. 【請求項14】前記凹部に充填された前記光学材料の表
    面と前記第2の平坦部は、互いに平行または略平行であ
    る請求項13記載の光学素子。
  15. 【請求項15】前記凹部に充填された光学材料の表面と
    前記第2の平坦部は、同一平面上または略同一平面上に
    位置する請求項14記載の光学素子。
  16. 【請求項16】光学材料からなる光学素子の製造用金型
    であって、 溶融状態または軟化状態の前記光学材料が充填される空
    洞と、 前記空洞内の前記光学材料に対して凸部または凹部を形
    成する第1のピンとを有し、 前記第1のピンは、前記空洞の壁を外部から貫通してお
    り、 前記第1のピンの先端部は、中央部がへこんだ凹形状を
    有する光学素子の製造用金型。
  17. 【請求項17】前記第1のピンの先端部は、軸対称また
    は略軸対称な形状を有する請求項16記載の光学素子の
    製造用金型。
  18. 【請求項18】前記第1のピンの先端部において、前記
    中央部の曲率半径は一定または略一定である請求項16
    記載の光学素子の製造用金型。
  19. 【請求項19】前記第1のピンは、前記空洞の壁を外部
    から貫通して前記空洞に突出している請求項16記載の
    光学素子の製造用金型。
  20. 【請求項20】前記空洞の壁のうちで、前記第1のピン
    の周辺は平坦であり、 前記第1のピンの先端部のうち前記凹形状の底は、前記
    空洞の壁のうちで前記第1のピンの周辺を通る平面と、
    当該空洞の壁に対向する対向壁との間に位置する請求項
    16記載の光学素子の製造用金型。
  21. 【請求項21】前記空洞内の前記光学材料に対して、位
    置合わせ用のマークを形成する第2のピンをさらに有
    し、 前記第2のピンは、前記空洞の壁を外部から貫通してい
    る請求項16記載の光学素子の製造用金型。
  22. 【請求項22】複数の第1のレンズおよび複数の位置合
    わせ用の第1のマークが形成された光学材料からなる円
    盤状の第1の基材と、 前記複数の第1のレンズに対応する複数の第2のレンズ
    および前記複数の位置合わせ用の第1のマークに対応す
    る複数の位置合わせ用の第2のマークが形成された光学
    材料からなる円盤状の第2の基材と を用いて光学系を製造する光学系の製造方法であって、 前記円盤状の第1の基材の表面上における前記複数の第
    1のレンズの中心位置および前記複数の第1のマークの
    位置の配置は、前記円盤状の第2の基材の表面上におけ
    る対応する前記複数の第2のレンズの中心位置および前
    記複数の第2のマークの位置の配置と一致しており、 前記第1および第2のマークが重なるように前記第1お
    よび第2の基材を接合する工程と、 接合された前記第1および第2の基材を、前記第1およ
    び第2のレンズからなる個々の光学系に分離する工程と
    を有する光学系の製造方法。
  23. 【請求項23】前記複数の第1のマークは、前記第1の
    基材の表面のうち、前記第2の基材に対向する対向面に
    形成されており、 前記複数の第2のマークは、前記第2の基材の表面のう
    ち、前記第1の基材に対向する対向面に形成されている
    請求項22記載の光学系の製造方法。
  24. 【請求項24】前記第1の基材は、前記複数の第1のレ
    ンズに対応する複数の穴が形成されており、 前記複数の穴の底面には軸対称な形状の凸部が各々形成
    されており、前記凸部が前記第1のレンズを構成してい
    る請求項22記載の光学系の製造方法。
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