JP2002116138A - 漏液センサ - Google Patents

漏液センサ

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JP2002116138A JP2001105048A JP2001105048A JP2002116138A JP 2002116138 A JP2002116138 A JP 2002116138A JP 2001105048 A JP2001105048 A JP 2001105048A JP 2001105048 A JP2001105048 A JP 2001105048A JP 2002116138 A JP2002116138 A JP 2002116138A
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武司 水野
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貞雄 野田
Hiroki Sato
博樹 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被浸水面の上方に確保すべきスペースが小さ
くて済むようにする。 【解決手段】 漏液センサは、被浸水面Fに対して着脱
可能とされ、その被浸水面F上における液体の漏れを検
知するものであり、被浸水面F上に固設される待受部材
100と、センサ本体110と、待受部材100に対し
センサ本体110を着脱させるための嵌合手段とを備え
ている。待受部材100に対してセンサ本体110を着
脱する際には、センサ本体110を被浸水面Fと平行に
水平移動させるようになっているので、待受部材100
の上方には、センサ本体110を着脱させるためのスペ
ースが不要である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容器や配管等から
の液体の漏れを光学的に検出する漏液センサに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】漏液センサの使用形態の一例として、床
面上に半導体装置を少し浮かせた状態で設置し、その床
面と半導体装置との隙間に漏液センサを取り付け、漏れ
た液体が床面上に漏れ出したことを漏液センサによって
検知する、ということが行われている。このような漏液
センサの取り付け手段として、従来は、床面上に待受部
材を固設しておき、この待受部材に対してセンサ本体を
上から嵌め合わせることで、床面上に漏液センサを固定
して使用可能な状態にするとともに、センサ本体を上方
へ持ち上げることにより待受部材と床面から外すことが
できるようにした構造がとられていた。このように被浸
水面に対して着脱可能とすることで、センサ本体の検知
面を拭き取る等のメンテナンスを簡単に行うことができ
るようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようにセンサ本体
を上から嵌め合わせる構造では、待受部材の上方にセン
サ本体を着脱するためのスペースが必要となる。そのた
め、半導体装置と床面との間には、少なくとも、待受部
材の高さ寸法とセンサ本体の高さ寸法とを合わせた大き
な空間を確保しなければならない。また、検出信号伝達
用のケーブルがセンサ本体の上面から導出されている場
合には、さらに確保すべき空間が大きくなってしまう。
【0004】しかしながら、近年は省スペース化の要望
が高まってしていることから、半導体装置と床面との間
に大きな空間を確保することができない場合が多くなっ
ている。このような場合、上記従来のようにセンサ本体
を上下方向に移動させて着脱する構造のものでは対応す
ることができない。本願発明は上記事情に鑑みて創案さ
れ、被浸水面の上方に確保すべきスペースが小さくて済
むようにすることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、被浸
水面に対して着脱可能とされ、その被浸水面上における
液体の漏れを検知するものであって、前記被浸水面上に
固設される待受部材と、漏液検知手段を備えたセンサ本
体と、前記待受部材に対し前記センサ本体を前記被浸水
面と平行な方向へ移動させつつ着脱させることを可能と
した嵌合手段とを備えてなる構成とした。請求項2の発
明は、請求項1の発明において、前記待受部材が、前記
被浸水面に立設される軸状部材と、この軸状部材に嵌合
して固定される取付部材とからなり、前記取付部材に
は、前記センサ本体との嵌合手段が形成されている構成
とした。
【0006】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
の発明において、前記嵌合手段が、前記待受部材に対す
る前記センサの着脱方向と平行なガイド手段と、前記待
受部材に対する前記センサ本体の離脱方向への遊動を規
制する遊動規制手段とを備えた構成とした。請求項4の
発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかの発明におい
て、前記漏液検知手段に接続された信号伝達用のケーブ
ルが、前記センサ本体の側面から前記被浸水面と概ね平
行に導出されている構成とした。
【0007】請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4
のいずれかの発明において、前記漏液検知手段が、前記
センサ本体内に設けた発光部及び受光部と、前記センサ
本体の外面に設けた検知面とを備えており、前記待受部
材には、前記検知面と対向するように反射板が設けら
れ、前記発光部から発した光の一部が前記検知面を透過
し、前記反射板で反射し、前記検知面を透過して前記受
光部にて受光される構成とした。
【0008】
【発明の作用及び効果】[請求項1及び請求項2の発
明]被浸水面上に固定した待受部材に対してセンサ本体
を着脱する際には、センサ本体を被浸水面と平行に水平
移動させるようになっているので、待受部材の上方に
は、センサ本体を着脱させるためのスペースが不要であ
る。 [請求項3の発明]待受部材に対してセンサ本体を着脱
する際には、ガイド手段によってガイドされるので、着
脱を安定して確実に行うことができる。また、装着した
状態では、遊動規制手段によってセンサ本体が待受部材
に対して保持されるので、センサ本体を装着状態に確実
に保持することができる。
【0009】[請求項4の発明]ケーブルがケースの側
面から導出されているので、ケーブルがケースの高さの
範囲内に収まるようになり、着脱に際してはケーブルも
センサ本体と同じく被浸水面に沿うように低い高さを保
ちつつ移動する。よって、待受部材よりも高い位置にケ
ーブルを移動させるためのスペースを設けずに済む。 [請求項5の発明]発光部から発した光を被浸水面で反
射させる場合には、受光部における受光強度が被浸水面
の表面状態の影響を受けるのであるが、本発明では、光
を反射させるための反射板を設けたので、受光強度が安
定し、信頼性の高い漏液検知を行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]以下、本発明の
第1実施形態に係る漏液センサを、図1〜図5に基づい
て説明する。漏液センサのセンサヘッド部は、図1に示
すように、第1透光部材20(本発明の構成要件である
待受部材)と第2透光部材30(本発明の構成要件であ
るセンサ本体)とを組み付けてなる。第1透光部材20
は、全体がほぼ直方体状をなして、上面から下面へとね
じ孔21が貫通形成され、そのねじ孔21に通したねじ
22にて、被浸水面Fにねじ留め固定されている。第1
透光部材20のうち並行した一対の側面には、図2及び
図3に示すように、水平方向(被浸水面Fと平行な方
向)に係止溝23,23(本発明の構成要件である嵌合
手段、ガイド手段)が形成され、これら係止溝23は、
第1透光部材20の前面(図3の右向き端面)と後面
(図3の左向き端面)とに開放している。また、第1透
光部材20の上面と両側面とからなる角部は、図2に示
すように、テーパ状に面取りされ、さらに、第1透光部
材20の前面と係止溝23の底面とからなる角部も、図
3に示すように、テーパ状に面取りされている。
【0011】第2透光部材30は、図4に示すように、
被浸水面Fと並行して延びた角柱状の投光部本体31の
一端面から、円柱状のねじ部32を延出して備え、その
ねじ部32の中心に、投光用と受光用の両光ファイバー
12,13(本発明の構成要件であるケーブル)が通さ
れている。このねじ部32は、先端部が先細り状をなす
と共に、例えば、軸方向に図示しないスリットが形成さ
れている。そして、内面に雌ねじを切ったスリーブ33
を、ねじ部32の外面に螺合させることで、スリーブ3
3の一端に備えた窄み部33Aを、ねじ部32の先細り
部に押しつけて、ねじ部32が絞られ、これにより、両
光ファイバー12,13が締め付けられて固定されてい
る。
【0012】図3に示すように、投光部本体31の外側
面31Sには、水平方向に向けて、一対の対向壁38,
38が直立している。この対向壁38の互いの対抗面に
は、基端から先端に亘って突条38T(本発明の構成要
件である嵌合手段、ガイド手段)が形成され、これら
が、前記第1透光部材20の係止溝23にスライド係合
する。また、一方の対向壁38の先端には、ヒンジ39
Hを介して、押さえ板39(本発明の構成要件である嵌
合手段、遊動規制手段)が連ねられ、さらに、その押さ
え板39から直角にフック40が延設されている。そし
て、押さえ板39を、両対向壁38,38の先端間に差
し渡した状態にして、フック40を他方の対向壁38の
外面に係止することで、図4に示すように、両透光部材
20,30が組み付け状態に保持される。
【0013】投光部本体31の外側面31Sのうち両対
向壁38,38に挟まれかつそれら対向壁38から若干
離れた部分には、図3に示すように、外側面31Sを僅
かに陥没させてスリット構成部41を形成してある。そ
して、対向壁38,38の間に、第1透光部材20が保
持されて、第1透光部材20の前面が、スリット構成部
41の縁部に押し当てられることで、図4に示すよう
に、スリット構成部41の陥没面と第1透光部材20の
前面との間にスリットS1が形成される。また、このス
リット構成部41の陥没面は、本実施形態の漏液センサ
における検出面37をなす。
【0014】図4に示すように、投光部本体31には、
ねじ部32の反対側に開放した光路室34が形成されて
いる。この光路室34の奥部には、前記光ファイバー1
2,13の先端部よりなる投光部50及び受光部51が
配置され、光路室34の開口端は、ゴム栓34Gを融着
して閉塞されている。光路室34のうち中間位置には、
馬頭状の凸部35が形成されている。より詳細には、凸
部35は、光路室34のうち前記検出面37を外面に備
えた側壁から立ち上がり、先端側が光路室34の奥面に
向けられ、その奥面に面一状態に露出された投光部50
の先端面と対向している。また、光路室34の奥面のう
ち投光部50の露出部分付近と、凸部35の基端部の間
は、投光部本体31の軸方向に対して斜めになった反射
面36Aにて繋げられ、受光部51は、反射面36Aよ
り奥側に埋設されている。そして、投光部50から出射
した光は、凸部35の先端からその内部に入光し、凸部
35のうち光路室34の開放口側に備えた一対の反射面
36B,36Cで順次に反射して、前記検出面37へと
斜めに向かう。ここで、検出面37が漏液に浸水されて
いないときには、その検出面37から前記反射面36A
へと向かい、そこでさらに反射して、受光部51に受光
される。また、第2透光部材30が第1透光部材20に
正規に取り付けられているときには、投光部50からの
光の一部は、検出面37を透過し、第1透光部材20で
反射し、再び検出面37を透過して、受光部51にて受
光される構成としてある。
【0015】図5には、本実施形態の漏液センサの電気
回路部が示されている。同図に示すように、投光用光フ
ァイバー12の基端側には、投光素子55が対向配置さ
れており、この投光素子55が投光回路70にて駆動さ
れて出射された光が、投光用光ファイバー12の先端側
の投光部50から出射される。一方、受光用光ファイバ
ー13の基端側には、受光素子56が対向配置されてお
り、受光用光ファイバー13の先端側の受光部51に受
光された光が受光素子56に与えられ、これに伴い受光
素子56に連なる受光回路57から受光信号が出力され
る。なお、受光回路57の受信タイミングと前記投光回
路70の投光タイミングは、同期回路71にて同期がと
られている。受光回路57が、受光素子56の受光量に
応じた受光信号を出力すると、これが積分回路58を介
して比較回路59に与えられる。
【0016】比較回路59には、2つのコンパレータ5
9A,59Bが備えられている。第1コンパレータ59
Aには、漏液の発生により、投光部50からの光が検出
面15をほとんど透過したときに、受光部51に受光さ
れる受光強度に対応した第1基準レベルが設定されてい
る。そして、この第1基準レベルと、受光回路57が出
力した受光信号とを比較する。第2コンパレータ59B
には、漏液センサが正規に取り付けられ、かつ、漏液が
無いときに、投光部50からの光が検出面15で反射し
て受光部51に受光される光と、投光部50からの光の
一部が検出面15を透過し、被浸水面Fで反射し、再度
検出面15を透過して受光部51に受光される光とを合
わせた光の受光強度に対応した第2基準レベルが設定さ
れている。そして、この第2基準レベルと、受光回路5
7が出力した受光信号とを比較する。
【0017】上記構成からなる本実施形態にかかる漏液
センサの作用効果を説明する。漏液センサを起動する
と、漏液が無いときには、投光部50からの光が受光部
51で受光されると、これに応じた受光信号が比較回路
59に与えられ、第2コンパレータ59Bにて、受光信
号が第2基準レベルより大きい、ということを判別し、
これに基づき、検出回路60は、漏液センサには異常が
なく、かつ、液体がないことを検出する。
【0018】このとき、仮に、漏液センサが正規に取り
付けられていないと、投光部50からの光の一部が受光
部51に戻らず、受光回路57が出力する受光信号が第
2基準レベルより小さくなり、これが第2コンパレータ
59Bに判別される。そして、この判別結果を受けて、
検出回路60が、漏液センサに異常が発生したこと(正
規に取り付けられていないこと)を知らせる信号を出力
する。さて、漏液が発生して両透光部材20,30間に
形成したスリットS1の下端に達すると、その漏液は、
引き込まれるようにしてそのスリットS1内に浸水す
る。この場合、漏液が無い場合に比べると、受光部51
の受光強度が遙かに小さくなり、受光回路57から出力
される受光信号が、第1基準レベルを下回り、これが第
1コンパレータ59Aにて判別される。そして、この判
別結果を受けて、検出回路60が、漏液Lの発生を検出
する。
【0019】このように、本実施形態の漏液センサを用
いれば、漏液センサが正常に設置されていない場合を検
知して、確実に漏液を検出することが可能になる。これ
により、復旧作業後に、漏液センサを取り付け忘れた場
合にも迅速に対応することができる。また、本実施形態
の漏液センサでは、漏液が、検出面37の形成されてい
るスリットS1内に引き込まれるようにしているので、
僅かな漏液でも検出面37へと引き込まれて、早急に漏
液を検出することができる。
【0020】また、漏液検出後、その漏液の拭き取るメ
ンテナンス作業のときには、両透光部材20,30を分
解すれば、検出面37が露出されてその検出面37から
漏液を容易に拭き取ることができる。しかも、検出面3
7が平滑な表面構造をなしているから、拭き取り作業が
容易であるし、例えば、特公平4−70572号公報に
掲載されたもののように、薄紙を要しないからゴミも出
ない。なお、本実施形態では、一対の透光部材20,3
0を組み付けて、それらの間にスリットS1を形成した
が、互いに組み付けられる一対の組付部材のうち両方が
透光部材である必要はなく、検出面を備えた側の一方の
みが透光部材であればよい。例えば、上記した第1透光
部材20を、非透光部材で構成してもよい。また、本実
施形態では、検出面37とその対抗面とが平行になっ
て、スリットS1の一方の開放端から他方の開放端まで
が、同じ隙間寸法になっていたが、検出面とその対抗面
とを非平行にして、スリットの一方の開放端から他方の
開放端に向かって、徐々に、スリットが拡開する構造に
してもよい。さらに、検出面は、平面に限られず、湾曲
面としてもよい。特に、上記したように非透光部材と透
光部材とを組み付けた構成では、検出面を湾曲面にし
て、漏液の有無による受光部の受光強度の差が明確にな
るようにするのが好ましい。
【0021】上述のように本実施形態においては、被浸
水面F上に固定した第1透光部材20に対して第2透光
部材30を着脱する際には、第2透光部材30を、被浸
水面Fと平行に且つ被浸水面Fに沿うような低い高さを
保ったままで水平移動させるようになっているので、第
1透光部材20の上方には、第2透光部材30を着脱さ
せるためのスペースが不要である。 [第2実施形態]本実施形態は、図6及び図7に示され
ており、前記第1実施形態の変形例であって、第1透光
部材20と第2透光部材30との係止構造のみが、前記
第1実施形態と異なる。以下、その異なる構成について
のみ説明する。
【0022】本実施形態の第1透光部材20は、図7に
示すように、一方の側面に前記係止溝23(本発明の構
成要件である嵌合手段、ガイド手段)を備え、他方の側
面の上縁部に突条23T(本発明の構成要件である嵌合
手段、ガイド手段)が形成されている。一方、第2透光
部材30は、投光部本体31のうち検出面37を備えた
外側面31Sに、係止壁80が一体形成されている。こ
の係止壁80は、前記外側面31Sのうち検出面37よ
りねじ部32側位置から直立に立ち上がり、途中で直角
に曲がって投光部本体31と並行して延びて、検出面3
7に対向している。係止壁80のうち投光部本体31と
の対向面には、前記第1透光部材20の係止溝23にス
ライド係合する突条81(本発明の構成要件である嵌合
手段、ガイド手段)が形成される一方、投光部本体31
には、第1透光部材20の突条23Tがスライド係合す
る係合溝82(本発明の構成要件である嵌合手段、ガイ
ド手段)が形成されている。そして、係止壁80は、投
光部本体31との間に、第1透光部材20をスライド挿
入すると、係止壁80の先端に備えた係止爪83(本発
明の構成要件である嵌合手段、遊動規制手段)でもっ
て、第1透光部材20が抜け留めされる。このような構
成としても、前記第1実施形態と同様の作用効果を奏す
る。
【0023】[第3実施形態]以下、本発明を具体化し
た実施形態3を図8乃至図12を参照して説明する。本
実施形態の漏液センサは、被浸水面Fに対して着脱可能
とされ、その被浸水面F上における液体の漏れを検知す
るものであって、被浸水面F上に固設される待受部材1
00と、漏液検知手段を備えたセンサ本体110と、待
受部材100に対しセンサ本体110を被浸水面Fと平
行な方向へ移動させつつ着脱させることを可能とした嵌
合手段とを備えて構成されている。
【0024】待受部材100は、被浸水面F上に予め固
定した状態で立設された雄ネジ軸101(本発明の構成
要件である軸状部材)と、センサ本体110の組付けに
先だって予め雄ネジ軸101に固定される取付部材10
2とから構成されている。取付部材102は、合成樹脂
製であり、全体として概ね直方体状をなすとともに、上
下方向に貫通するボルト孔103が形成され、そのボル
ト孔103に金属製の筒体104が固着されている。ま
た、取付部材102には、その下面に密着されるととも
に、取付部材102の後方(図11における左方)へ延
出する平板状の反射板105がカシメ付けにより固着さ
れている。反射板105は、金属板材からなり、その上
面(表面)は反射率の高い色(例えば、シルバーや白な
ど)とされている。取付部材102の左右両側面には、
前後方向(取付部材102を被浸水面Fに固定した状態
でその被浸水面Fと平行な方向)に直線状に延びるガイ
ドリブ106(本発明の構成要件である嵌合手段、ガイ
ド手段)が形成されているとともに、各ガイドリブ10
6よりも上方であって比較的前端に近い位置に係止突起
107(本発明の構成要件である嵌合手段、遊動規制手
段)が形成されている。さらに、後面には嵌合凹部10
8が形成されている。
【0025】センサ本体110は、上面開放の略直方体
状をなすケース111と、このケース111の開口部を
液密状態に塞ぐ蓋112と、ケース111内に収容され
た回路基板113と、回路基板113に接続されたケー
ブル114とを備えて構成されている。ケース111は
透光性を有する合成樹脂材料からなり、そのケース11
1の下面には、取付部材102に組み付けた状態におい
て反射板105の上面に対して図面には現れない程度の
微小な隙間を空けて対向する検知面115(本発明の構
成要件である漏液検知手段)が形成されている。ケース
111の前面には、左右一対のアーム部116が突出形
成され、各アーム部116の内面には、前後方向(取付
部材102に対する着脱方向であって、取付部材102
に装着した状態では被浸水面Fと平行となる方向)に直
線状に延びるガイド溝117(本発明の構成要件である
嵌合手段、ガイド手段)が形成されているとともに、取
付部材102の係止突起107と係止可能な係止溝11
8(本発明の構成要件である嵌合手段、遊動規制手段)
が形成されている。さらに、ケース111の前面におけ
る両アーム部116の間の位置には、嵌合突起119が
形成されている。
【0026】回路基板113はケース111内に固定さ
れ、その回路基板113の下面には、発光部120(本
発明の構成要件である漏液検知手段)と受光部121
(本発明の構成要件である漏液検知手段)が検知面11
5の上方に位置するように取り付けられている。ケーブ
ル114は、検出回路(図示せず)と回路基板113と
に接続されており、発光部120に対し光を発するため
の電気信号を送るとともに、受光部121で受光した光
の強度に応じた電気信号を検出回路へ送るための信号伝
達の機能を有する。かかるケーブル114は、ケース1
11の側面に突成した筒状導出部122を通してセンサ
本体110の外部へ導出されている。このケーブル11
4の導出方向は、センサ本体110を取付部材102に
固定した状態においてはその被浸水面Fと概ね平行とな
る。
【0027】被浸水面Fに固定されている取付部材10
2に対してセンサ本体110を組み付けると、使用可能
な状態となる。この状態において、被浸水面F上におい
て液体の漏れがない場合には、発光部120から発せら
れた光が、検知面115において全反射して受光部12
1で受光される。これに対し、被浸水面F上に液体が漏
れ出した場合には、その液体が反射板105と検知面1
15との間の隙間に毛細管現象によって引き込まれ、そ
の引き込まれた液体が反射板105と検知面115との
間に介在する状態となる。この場合は、発光部120か
ら発した光の多くが、検知面115と液体中を透過し、
反射板105で反射し、もう一度液体中と検知面115
を透過し、受光部121で受光されるのであるが、この
ときに受光される光の強度は、検知面115で全反射し
た場合に比べて弱い。そして、この受光部121で受光
される光の強度が電気信号としてケーブル114を介し
て検出回路へ送られ、検出回路では、送られてきた電気
信号に基づいて液体の漏れの有無が検知される。
【0028】次に、本実施形態の漏液センサの組付け及
び分解の手順を説明する。組付けに際しては、予め、雄
ネジ軸101に対して取付部材102のボルト孔103
をガタ付きなく嵌合し、取付部材102の上面から突出
している雄ネジ軸101の上端部にナット109を螺合
し、そのナット109の締め付けにより、取付部材10
2を雄ネジ軸101に固定する。以上により、待受部材
100が被浸水面Fに対して固定される。この状態で
は、反射板105の下面が被浸水面Fに密着しするた
め、液体の漏れがあった場合には、その液体が少量であ
るうちに反射板105の上面にも伝わるようになってい
る。
【0029】次に、センサ本体110を取付部材102
に取り付ける。このとき、取付部材102の後方からセ
ンサ本体110を接近させ、ガイドリブ106とガイド
溝117とをスライド嵌合させつつ、両アーム部116
の間に取付部材102を嵌め入れるようにする。このガ
イドリブ106とガイド溝117との嵌合により、セン
サ本体110は、被浸水面Fに対して殆ど隙間を空けな
い低い高さのままで(換言すると、検知面115を被浸
水面Fにほぼ摺接させるようにしつつ)平行移動する。
そして、センサ本体110がその嵌合突起119を嵌合
凹部108に嵌合させる正規の装着位置に達すると、係
止突起107と係止溝118が係止することにより、取
付部材102に対するセンサ本体110の後方への遊動
が規制され、センサ本体110は装着状態に保持され
る。また、装着状態では、検知面115が反射板105
の後端部と対向するように位置する。
【0030】また、センサ本体110を取付部材102
から離脱する際には、係止突起107と係止溝118と
の係止力を上回る力でセンサ本体110を後方に引っ張
るようにする。係止溝118と係止突起107との係止
が解除された後は、ガイドリブ106とガイド溝117
とのスライド嵌合により、センサ本体110は装着時と
同じく低い高さに保たれたままで取付部材102から離
れていく。上述のように本実施形態においては、被浸水
面F上に固定した待受部材100に対してセンサ本体1
10を着脱する際には、センサ本体110を、被浸水面
Fと平行に且つ被浸水面Fに沿うような低い高さを保っ
たままで水平移動させるようになっているので、待受部
材100の上方には、センサ本体110を着脱させるた
めのスペースが不要である。よって、本実施形態の漏液
センサは、被浸水面Fの上方に大きなスペースを確保で
きない場所にも設置することができる。
【0031】また、待受部材100に対してセンサ本体
110を着脱する際には、ガイドリブ106とガイド溝
117とのスライド嵌合によってガイドされるので、着
脱を安定して確実に行うことができる。また、センサ本
体110を取付部材102に装着した状態では、遊動規
制手段としての係止突起107と係止溝118との係止
によってセンサ本体110が待受部材100に対して保
持されるので、センサ本体110を装着状態に確実に保
持することができる。
【0032】また、ケーブル114がケース111の側
面から導出されていてケーブル114がケース111の
高さの範囲内に収まっているので、着脱に際してはケー
ブル114もセンサ本体110と同じく被浸水面Fに沿
うように低い高さを保ちつつ移動することになる。よっ
て、待受部材100よりも高い位置にケーブル114を
移動させるためのスペースを設けずに済んでいる。ま
た、発光部120から発した光を被浸水面Fで反射させ
る場合には、その被浸水面Fの表面の状態によって受光
部121における受光強度が影響を受けるのであるが、
本実施形態では、光を反射させるための反射板105を
設けたので、受光強度が安定し、信頼性の高い漏液検知
を行うことができる。さらに、センサ本体110を待受
部材100から外した状態では、反射板105が上向き
に露出するようになっており、平板状になっているの
で、反射板105の表面(上面)に付着した液体を拭き
取る作業を簡単に行うことができる。
【0033】[実施形態4]次に、本発明を具体化した
実施形態4を図13乃至図15を参照して説明する。本
実施形態では、待受部材130が、被浸水面F上に固定
して設けられ、軸線を上下方向に向けた円柱形をなす軸
状部材131のみで構成されている。一方、ケーブル1
33を後面から導出させているセンサ本体132の前面
には、180°よりも大きい角度の円弧状をなす取り付
け凹部134が形成されている。センサ本体132は、
その取付け凹部134を軸状部材131に対して被浸水
面Fと平行に移動させつつ後方(側方)から低い高さを
保ったままで嵌合させるようにして組み付けられる。組
付け状態では、取り付け凹部134の入り口が狭くなっ
ているので、センサ本体132が軸状部材131から容
易に離脱することはない。取り外す際にも、センサ本体
132を被浸水面Fと平行に軸状部材131から引っ張
るようにする。このとき、取り付け凹部134の入り口
を広げるために、所定以上の引張力をセンサ本体132
に付与すればよい。
【0034】[他の実施形態]本発明は上記記述及び図
面によって説明した実施形態に限定されるものではな
く、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に
含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内
で種々変更して実施することができる。 (1)上記実施形態ではケーブルをセンサ本体の側面か
ら被浸水面と概ね平行に導出させるようにしたが、本発
明は、ケーブルをセンサ本体の上面から導出させる場合
にも適用することができる。
【0035】(2)上記実施形態3では反射板を設けた
が、本発明によれば、反射板を設けず、光を被浸水面上
で反射させるようにしてもよい。 (3)また、図16に示すように、被浸水面Fに平行し
た第1検出面92と、被浸水面Fに対して斜めに傾いた
第2検出面93とを連ねた構造とし、これら両方の検出
面92,93に、投光部50から光を照射して、第1検
出面92への光の一部を透過させて、被浸水面Fで反射
させ、再び、第1検出面92を透過させて、受光部51
に受光させる構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態に係る漏液センサの側断面図
【図2】 その漏液センサに備えた第2透光部材の側面
【図3】 その漏液センサの平面図
【図4】 その平断面図
【図5】 漏液センサの回路図
【図6】 第2実施形態に係る漏液センサの平断面図
【図7】 その側断面図
【図8】 第3実施形態の組付け状態の斜視図
【図9】 センサ本体の斜視図
【図10】 取付部材の斜視図
【図11】 センサ本体を待受部材に装着する途中の状
態の断面図
【図12】 センサ本体を待受部材に取り付けた状態の
断面図
【図13】 第4実施形態においてセンサ本体を待受部
材から離間した状態の側面図
【図14】 センサ本体を待受部材から離間した状態の
平面図
【図15】 センサ本体を待受部材に装着した状態の平
面図
【図16】 変形例(3)の漏液センサの断面図
【符号の説明】
F…被浸水面 12,13…光ファイバー(ケーブル) 20…第1透光部材(待受部材) 30…第2透光部材(センサ本体) 23…係止溝(嵌合手段、ガイド手段) 23T,38T,81…突条(嵌合手段、ガイド手段) 39…押さえ板(嵌合手段、遊動規制手段) 82…係合溝(嵌合手段、ガイド手段) 83…係止爪(嵌合手段、遊動規制手段) 100…待受部材 101…雄ネジ軸(軸状部材) 102…取付部材 105…反射板 106…ガイドリブ(嵌合手段、ガイド手段) 107…係止突起(嵌合手段、遊動規制手段) 110…センサ本体 114…ケーブル 115…検知面(漏液検知手段) 117…ガイド溝(嵌合手段、ガイド手段) 118…係止溝(嵌合手段、遊動規制手段) 120…発光部(漏液検知手段) 121…受光部(漏液検知手段) 130…待受部材 131…軸状部材 132…センサ本体 133…ケーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 博樹 愛知県春日井市牛山町2431番地の1 サン クス株式会社内 Fターム(参考) 2G059 AA05 BB04 CC09 EE01 EE02 GG00 JJ13 JJ17 KK01 MM05 MM19 PP03 2G067 AA19 BB16 BB23 CC02 DD11 EE12 3J071 AA11 EE23 EE37 FF11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被浸水面に対して着脱可能とされ、その
    被浸水面上における液体の漏れを検知するものであっ
    て、 前記被浸水面上に固設される待受部材と、 漏液検知手段を備えたセンサ本体と、 前記待受部材に対し前記センサ本体を前記被浸水面と平
    行な方向へ移動させつつ着脱させることを可能とした嵌
    合手段とを備えてなることを特徴とする漏液センサ。
  2. 【請求項2】 前記待受部材が、前記被浸水面に立設さ
    れる軸状部材と、この軸状部材に嵌合して固定される取
    付部材とからなり、前記取付部材には、前記センサ本体
    との嵌合手段が形成されていることを特徴とする請求項
    1記載の漏液センサ。
  3. 【請求項3】 前記嵌合手段が、前記待受部材に対する
    前記センサの着脱方向と平行なガイド手段と、前記待受
    部材に対する前記センサ本体の離脱方向への遊動を規制
    する遊動規制手段とを備えて構成されていることを特徴
    とする請求項1又は請求項2記載の漏液センサ。
  4. 【請求項4】 前記漏液検知手段に接続された信号伝達
    用のケーブルが、前記センサ本体の側面から前記被浸水
    面と概ね平行に導出されていることを特徴とする請求項
    1乃至請求項3のいずれかに記載の漏液センサ。
  5. 【請求項5】 前記漏液検知手段が、前記センサ本体内
    に設けた発光部及び受光部と、前記センサ本体の外面に
    設けた検知面とを備えており、 前記待受部材には、前記検知面と対向するように反射板
    が設けられ、 前記発光部から発した光の一部が前記検知面を透過し、
    前記反射板で反射し、前記検知面を透過して前記受光部
    にて受光される構成としたことを特徴とする請求項1乃
    至請求項4のいずれかに記載の漏液センサ。
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