JP2002115585A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射制御装置

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JP2002115585A
JP2002115585A JP2000305204A JP2000305204A JP2002115585A JP 2002115585 A JP2002115585 A JP 2002115585A JP 2000305204 A JP2000305204 A JP 2000305204A JP 2000305204 A JP2000305204 A JP 2000305204A JP 2002115585 A JP2002115585 A JP 2002115585A
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control device
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Kazunori Kojima
和法 小嶋
Junichi Kako
純一 加古
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Toyota Motor Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 付着燃料の性状変化に対応して燃料挙動を適
切に把握することが可能な燃料挙動モデルを用いた内燃
機関の燃料噴射制御装置を提供する。 【解決手段】 インジェクタ27から内燃機関1のシリ
ンダ10の燃焼室14へと流入する燃料の動的挙動をモ
デル化した燃料挙動モデルを利用して燃料供給量を制御
する内燃機関の燃料噴射制御装置において、この燃料挙
動モデルは、例えば、各時刻kにおける低沸点成分の壁
面付着量Fwv(k)と高沸点成分の壁面付着量Fwp
(k)に分けて壁面付着、脱離といった動的燃料挙動を
推定して筒内へ流入する燃料量Fc(k)が目標値とな
るよう噴射燃料量Fi(k)を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の燃料噴射
制御装置に関し、特に、燃料の動的挙動をモデル化した
燃料挙動モデルを用いて燃料噴射装置による燃料供給量
を制御する内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の燃料供給量を運転条件に応じ
て制御する装置として、吸気系における燃料挙動を記述
する数式モデルを設定し、運転条件や燃料条件から設定
した数式モデルを演算することで燃料挙動をシミュレー
トすることにより必要な燃料供給量を求めて燃料噴射装
置を制御する燃料挙動モデルによる制御技術が知られて
いる。
【0003】このような技術の一例として特許2705
298号公報に開示されている技術がある。この技術は
吸気管内での燃料状態量を燃料噴霧の状態量を表す噴霧
モデルと、付着燃料量を吸気管壁面部と吸気弁表面部と
に応じて付与する壁流モデルとに基づいて演算するもの
であり、燃料噴射量の制御精度を高めることができると
記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】燃料挙動を推定するた
めには燃料性状を考慮する必要がある。しかしながら、
内燃機関の燃料として広く用いられているガソリンは実
際には単一成分ではなく、炭素数の異なる多成分からな
る混合物であり、その成分比も一定ではないため、その
燃料の挙動を正確に把握することは困難である。そのた
め、例えば上述の技術では燃料性状を任意の数種類の成
分で代表させてその組み合わせとして物性値を求める手
法が採られている。
【0005】しかしながら、この手法は多成分混合物が
同一の挙動を示すとみなして近似するものであり、成分
ごとの異なる挙動を把握することはできない。特に、燃
料挙動に影響を与える吸気管内の圧力や温度変化が起こ
ると壁面等への付着燃料の性状も変化するが、この手法
はこの変化に対応することができないため、燃料挙動を
適切に把握することができず、供給燃料の制御精度が低
下してしまう。
【0006】そこで本発明は、付着燃料の性状変化に対
応して燃料挙動を適切に把握することが可能な燃料挙動
モデルを用いた内燃機関の燃料噴射制御装置を提供する
ことを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る内燃機関の燃料噴射制御装置は、燃料
噴射装置から内燃機関の気筒へと流入する燃料の動的挙
動をモデル化した燃料挙動モデルを利用して燃料噴射装
置による燃料供給量を制御する制御部を備える内燃機関
の燃料噴射制御装置において、この制御部は沸点の異な
る複数の燃料成分の挙動モデルを組み合わせた燃料挙動
モデルを利用して燃料噴射装置による燃料供給量制御を
行うことを特徴とする。
【0008】本発明によれば、沸点の異なる複数の燃料
成分の挙動モデルを組み合わせることで、燃料挙動、特
に付着燃料の挙動をより精度良く推定することが可能と
なり、供給燃料の制御精度を向上させることが可能であ
る。この燃料成分の挙動モデルは燃料に含まれる成分の
種類数だけ用意する必要はなく、それより少ない数でも
従来の挙動モデルに比べて精度の良い燃料挙動の推定を
行うことが可能であり、最小では2種のモデルを用意す
れば足りる。
【0009】さらに所定の物性値を検出することで燃料
性状を検出する手段を備え、制御部は検出した燃料性状
に応じて燃料挙動モデルにおける複数の燃料成分のそれ
ぞれの構成比を補正することが好ましい。
【0010】このようにすれば、供給される燃料の性状
変化を検出し、それに応じて燃料挙動モデルの構成を変
化させるので、燃料の性状変化に追従して燃料挙動をよ
り精度良く推定することが可能となり、供給燃料の制御
精度を向上させることが可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の好適な実施の形態について詳細に説明する。説明の理
解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に
対しては可能な限り同一の参照番号を附し、重複する説
明は省略する。
【0012】図1は、本発明に係る内燃機関の燃料噴射
量制御装置の実施形態をこれを適用した内燃機関ととも
に示す構成図である。
【0013】火花点火式のガソリン多気筒内燃機関(以
下、単に内燃機関と称する)1には吸気管2と排気管3
とが接続されている。吸気管2には吸入空気の温度を検
出する吸気温センサ22と、吸入空気量を検出するエア
フローメータ23と、アクセルペダル4の操作に連動す
るスロットル弁24が配置されるとともにこのスロット
ル弁24の開度を検出するスロットル開度センサ25が
配置されている。また、吸気管2のサージタンク20に
は、吸気管2の圧力を検出するための吸気圧センサ26
が配置されている。さらに、内燃機関1の各気筒に接続
される吸気ポート21には電磁駆動式のインジェクタ
(燃料噴射装置)27が設けられており、このインジェ
クタ27には燃料タンク5から燃料であるガソリンが供
給される。図示の内燃機関1は、各気筒ごとに独立して
インジェクタ27が配置されているマルチポイントイン
ジェクションシステムである。
【0014】内燃機関1の各気筒を構成するシリンダ1
0内には図の上下方向に往復動するピストン11が設け
られ、このピストン11はコンロッド12を介して図示
していないクランク軸に連結されている。ピストン11
の上方には、シリンダ10とシリンダヘッド13とによ
って区画された燃焼室14が形成されている。この燃焼
室14の上部には点火プラグ20が配置されるととも
に、開閉可能な吸気バルブ16と排気バルブ17を介し
てそれぞれ吸気管2と排気管3に接続されている。
【0015】そして、排気管3には、排気ガス中の酸素
濃度に応じた所定の電気信号を出力する空燃比センサ3
1が配置されている。
【0016】内燃機関1を制御するエンジンECU6
(本発明に係る内燃機関の燃料噴射制御装置を含む)
は、マイクロコンピュータを中心に構成されており、上
述した各センサ(吸気温センサ22、エアフローメータ
23、スロットル開度センサ25、吸気圧センサ26、
空燃比センサ31)や車速センサ60、クランクポジシ
ョンセンサ61の各出力信号が入力されるとともに、点
火プラグ15、インジェクタ27の動作を制御するもの
である。
【0017】本発明に係る内燃機関の燃料噴射制御装置
において使用される燃料挙動モデルを説明する前に、従
来から用いられてきた燃料挙動モデルについて図2を参
照して説明する。図2は、インジェクタ27近傍(吸気
ポート21付近)における燃料挙動のシミュレーション
モデルを示す模式図である。以下の説明では、コンピュ
ータによる数値化処理を考慮して時刻を表すカウンタ値
を「k」で表す。
【0018】図2において、Fi(k)は、時刻kにお
いてインジェクタ27から噴射される燃料量(インジェ
クタ噴射量)を、Fw(k)は、時刻kにおいて吸気ポ
ート21の壁面や吸気バルブ16の吸気ポート21側表
面(以下、吸気ポート21の壁面等と呼ぶ)に付着して
いる燃料量(壁面付着燃料量)を、Fc(k)は、時刻
kにおいて気筒内(シリンダ10内の燃焼室14内)へ
と流入する燃料量(筒内流入燃料量)をそれぞれ示して
いる。ここで、時刻kにおけるインジェクタ噴射量Fi
(k)のうち、吸気ポート21の壁面等に付着する割合
(壁面付着率)をR(k)とし、時刻kにおいて壁面付
着燃料量Fw(k)のうち、気化せずに吸気ポート21
の壁面等に残留する割合(壁面残留率)をP(k)とす
ると、以下の式(1)、(2)が成立する。これらの式
は、C.F.アキノの式として一般に知られている。
【数1】 一方、目標空燃比(混合比A/F)λでの燃焼を実現す
る場合に時刻kにおいて実際に筒内に流入させるべき目
標筒内流入燃料量Fcr(k)は、吸気流量をQ(k)
とすると、
【数2】 で表せる。(1)〜(3)式より前記の筒内流入燃料量
Fc(k)をこの目標筒内流入燃料量Fcr(k)に一
致させるためには、インジェクタ27の噴射量Fi
(k)を
【数3】 となるように制御すればよいことがわかる。
【0019】すなわち、筒内流入燃料量Fi(k)を制
御して、空燃比を適正に制御するためには、(1)式に
よって算出される壁面付着燃料量Fw(k)を正確に算
出するとともに、各パラメータP(k)、R(k)を適
切な値に設定する必要がある。
【0020】従来の(4)式を用いた制御方法では、特
に、減速、加速時において筒内流入燃料量Fi(k)を
適正に制御することが困難であった。この問題点を解決
するため、本発明において使用される燃料挙動モデル
は、成分ごとに記述された複数の壁面付着挙動モデルを
用いる。以下、図3、図4を参照して本発明における燃
料挙動モデルを説明する。図3は、吸気ポート21付近
における燃料挙動のシミュレーションモデルを示す模式
図であり、図4は、吸気管圧力変化に対する付着量の性
状変化を説明するグラフである。ここでは、壁面付着挙
動モデルを高沸点成分と低沸点成分に分けた2成分モデ
ルについて説明するが、沸点(蒸気圧)の異なる3成分
以上に分けたモデルの場合も同様である。
【0021】前述したように内燃機関で一般に用いられ
る燃料であるガソリンは実際には沸点の異なる多成分か
らなる混合物である。仮にこれらを沸点の低い低沸点成
分と沸点の高い高沸点成分とに二分したとすると、それ
らそれぞれの吸気ポート21の壁面等に付着する付着量
Fwv、Fwpは吸気管圧力に対して図4に示されるよ
うに変化する。
【0022】低沸点成分は、その飽和蒸気圧p0が比較
的高いため、吸気管圧力がこれを下回る場合にはほぼ全
量が蒸発して壁面付着が発生しない(Fwv=0とな
る)。これに対して、高沸点成分の場合は、その飽和蒸
気圧が低いため、運転範囲内の吸気管圧力では、常に壁
面付着が発生することになる。
【0023】図3に示される燃料挙動モデルにおいて
は、時刻kにおける壁面付着燃料量を低沸点成分の壁面
付着燃料量Fwv(k)と高沸点成分の壁面付着燃料量
Fwp(k)の2つに分離して記述する。ここで、時刻
kにおけるインジェクタ噴射量Fi(k)のうち、吸気
ポート21の壁面等に付着する割合(壁面付着率)につ
いても低沸点成分の壁面付着率(実際には、噴射燃料中
の低沸点成分の割合Kv(k)と噴射された低沸点成分
のうちの壁面等に付着する割合R'v(k)との積であ
る)をRv(k)、高沸点成分の壁面付着率(実際に
は、噴射燃料中の高沸点成分の割合Kp(k)と噴射さ
れた高沸点成分のうちの壁面等に付着する割合R'p
(k)との積である)をRp(k)とし、時刻kにおけ
る低沸点成分の壁面付着燃料量Fwv(k)のうち、気
化せずに吸気ポート21の壁面等に残留する割合(低沸
点成分の壁面残留率)をPv(k)、時刻kにおける高
沸点成分の壁面付着燃料量Fwp(k)のうち、気化せ
ずに吸気ポート21の壁面等に残留する割合(高沸点成
分の壁面残留率)をPp(k)、とすると、(1)、
(2)式は、以下の式(5)〜(7)式のように書き替
えられる。
【数4】 ここで、R'v(k)<R'p(k)<1、Kv(k)+K
p(k)=1が成立し、この結果、Rv(k)+Rp
(k)<1が成立する。
【0024】(3)式と(5)〜(7)式より前記の筒
内流入燃料量Fc(k)を目標筒内流入燃料量Fcr
(k)に一致させるためには、インジェクタ27の噴射
量Fi(k)を
【数5】 となるように制御すればよい。
【0025】以上の制御はエンジンECU6によって実
施される。具体的には、エンジンECU6が、各時刻k
において、機関運転条件(車速センサ60から得られた
車速、クランクポジションセンサ61から得られたエン
ジン回転数等)を基にして設定空燃比を決定する。そし
て、吸気温センサ22、エアフローメータ23、吸気圧
センサ26、スロットル開度センサ25の出力から吸入
空気量を算出することで、筒内流入燃料量の目標値Fc
r(k)を設定する。そして、機関運転条件等から上述
の(5)〜(7)式における各パラメータを設定して各
成分の壁面付着燃料量Fwv(k)、Fwp(k)を求
め、(8)式に基づいてインジェクタ27から噴射すべ
き燃料量Fi(k)を求めたうえで、求めた燃料量が噴
射されるようインジェクタ27の動作制御を行う。各パ
ラメータは、機関運転条件に基づいたマップとしてエン
ジンECU6内に収容されており、さらに、空燃比セン
サ31の出力信号を基にして制御結果と目標値との偏差
が大きい場合には、それぞれのパラメータを修正するパ
ラメータ学習を行うことが好ましい。
【0026】図5は本発明に係る図3に示される燃料挙
動モデル(以下、2次モデルと呼ぶ)と従来の図2に示
される燃料挙動モデル(以下、1次モデルと呼ぶ)を用
いた場合の燃料供給量制御の結果を比較して説明する図
である。ここでは、従来の燃料挙動モデルにおいて最も
制御性が低下する負荷減少時(例えば、減速時)を例に
説明する。
【0027】図5(a)に示されるように時刻t0から
アクセルペダル4を戻して、負荷率を低下させると、ア
クセルペダル4に連動してスロットル弁24が閉じられ
るため、吸気管圧力(絶対圧)は低下する。
【0028】吸気管圧力が低下することで、壁面に付着
していた燃料成分のうち低沸点成分ほど急速に壁面から
脱離する。すなわち、壁面への残留率(主としてPp
(k))が一時的に低下する。1次モデルでは図2
(b)に破線Bで示すようにこの現象を模擬することが
できず、残留率が負荷低下に伴って増加すると予測す
る。一方、2次モデルにおいては実線Aで示すようにこ
の現象を精度良く模擬することができる。
【0029】この結果、両モデルにより求められるイン
ジェクタ27への要求噴射量は、図5(c)に示される
ようになる。すなわち、2次モデルでは、負荷低下当初
の壁面からの付着燃料の脱離の分だけ要求噴射量を低下
させるため、その要求噴射量は実線Aで示されるように
一時的に大きく減少することになる。一方、1次モデル
では、低沸点成分の脱離現象を模擬していないため、要
求噴射量の現象は負荷変動なみの緩やかなものとなる。
【0030】両者の制御によって結果的に筒内へ流入す
る燃料量は図5(d)に示されるようになる。すなわ
ち、従来の1次モデルでは、負荷低下当初の壁面からの
付着燃料の脱離を正確に模擬できていないため破線Bで
示されるように負荷低下の開始直後にこの脱離の影響に
よる一時的な供給量の増加現象がみられる。この供給量
増加は空燃比をリッチ側にずらすことになり、エミッシ
ョンの劣化と運転者の意図通りの減速が行われないこと
によるドライバビリティーの低下をもたらす。
【0031】これに対して、2次モデルでは負荷低下当
初の壁面からの付着燃料の脱離を精度良く模擬できるた
め負荷率減少に合わせて筒内への燃料供給量を低下させ
ることができ、空燃比をほぼ一定に維持することができ
る。したがって、従来に比べてエミッションが向上し、
運転者の意図通りの減速が行われ、ドライバビリティー
も向上する。
【0032】各燃料成分の比率(上述したように2成分
の燃料挙動モデルを用いる場合は、それぞれの割合Kp
(k)とKv(k)に該当)は、供給される燃料の性状
によって変化することから、その比重、蒸気圧等の燃料
性状を測定することによってこの比率を求めて燃料挙動
モデルの計算を行うことが好ましい。また、給油時等に
給油される燃料の性状を入力するようにしてもよい。
【0033】また、燃料性状そのものを直接検出しなく
とも、制御結果をフィードバックすることによって、付
着率や残留率などの他のパラメータと同様に学習によっ
てその構成比を修正してもよい。この場合には燃料性状
の検出手段が不要であり、より簡単な構成で本発明を実
現できる。
【0034】本発明で用いることのできる燃料挙動モデ
ルは必ずしも上述したモデルに限られるものではない。
例えば、燃料の付着位置を弁表面と吸気ポートの壁面表
面とに分けるなどさらに細分割してもよいし、気筒内に
おける付着を考慮したモデルであってもよい。これらの
モデルを用いた場合でも燃料成分ごとにその挙動を考慮
することができ、それは本発明の技術的範囲に包含され
る。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、内
燃機関の気筒内に流入して燃焼に寄与する燃料について
その成分ごとの動的挙動を把握することで、精度良く燃
料挙動を把握することができるので、燃焼に寄与する燃
料の量を精度良く推定することができ、燃料噴射装置か
ら噴射する燃料量の制御性が向上し、内燃機関の空燃比
制御性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃料噴射装置とこれを適用した内
燃機関を示す概略構成図である。
【図2】従来の燃料挙動モデル(1次モデル)を説明す
る図である。
【図3】本発明で用いる燃料挙動モデル(2次モデル)
を説明する図である。
【図4】燃料性状を説明する図である。
【図5】1次モデルと2次モデルによる制御結果を比較
して説明する図である。
【符号の説明】
1…内燃機関、2…吸気管、3…排気管、4…アクセル
ペダル、5…燃料タンク、6…エンジンECU、14…
燃焼室、21…吸気ポート、27…インジェクタ。
フロントページの続き Fターム(参考) 3G301 HA01 JA12 LB02 MA11 NC02 ND01 ND21 ND45 PA01Z PA07Z PA11Z PB10Z PD04A PD04Z PE03Z PF01Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料噴射装置から内燃機関の気筒へと流
    入する燃料の動的挙動をモデル化した燃料挙動モデルを
    利用して燃料噴射装置による燃料供給量を制御する制御
    部を備える内燃機関の燃料噴射制御装置において、 前記制御部は沸点の異なる複数の燃料成分の挙動モデル
    を組み合わせた燃料挙動モデルを利用して前記燃料噴射
    装置による燃料供給量制御を行う内燃機関の燃料噴射制
    御装置。
  2. 【請求項2】 所定の物性値を検出することで燃料性状
    を検出する手段をさらに備え、前記制御部は検出した燃
    料性状に応じて前記燃料挙動モデルにおける前記複数の
    燃料成分のそれぞれの構成比を補正する請求項1記載の
    内燃機関の燃料噴射制御装置。
JP2000305204A 2000-10-04 2000-10-04 内燃機関の燃料噴射制御装置 Pending JP2002115585A (ja)

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