JP2002114750A - アミノベンズアミジン化合物の製造方法 - Google Patents

アミノベンズアミジン化合物の製造方法

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Masushi Motoki
益司 元木
Tadahisa Sato
忠久 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 医薬品等の重要な中間体であるアミノベンズ
アミジン化合物を安価な原料から高収率で簡便に製造す
る方法を提供する。 【解決手段】 下記の一般式(I): 【化1】 (式中、R1は水素原子又は置換基を示し、HXはプロ
トン酸を示し、mは1又は2の整数を示し、nは1ない
し4の整数を示し、pは0ないし3の整数を示す)で表
わされるアミノベンズアミジン化合物の製造方法であっ
て、下記の一般式(II): 【化2】 (式中、R1、HX、m、及びnは上記の定義と同義で
あり、qは0ないし2の整数を示す)で表わされるニト
ロベンズアミジン化合物を還元する工程を含む方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬品、化粧品、
外用部材およびクロマトグラフィー用吸着剤などの種々
の化合物の合成中間体として有用なアミノベンズアミジ
ン化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】4−アミノベンズアミジン化合物を中間
体として合成される化合物が、US特許第553686
9号明細書、同第5504106号明細書、同第534
4957号明細書、及び同第5342851号明細書等
に記載されており、医薬品の中間体等として有用である
ことが知られている。その他にも特開平4−21062
7号公報、同4−74133号公報、同3−28751
5号公報、及び同2−295933号公報等に記載され
ているように、4−アミノベンズアミジン化合物は化粧
品、外用部材およびクロマトグラフィー用吸着剤等の有
用な化合物の合成中間体として知られている。
【0003】4−アミノベンズアミジン化合物の合成法
としては、Tetrahedron Letter, No.37, 3317頁
(1976年)に記載の方法が知られている。すなわ
ち、4−アミノベンズニトリルとアンモニアおよび塩化
アンモニウムとを反応させることにより、4−アミノベ
ンズアミジンの塩酸塩を合成する方法である。しかしな
がら、この合成方法は反応温度が150℃と高く、また
反応時間も15時間程度の長時間を要するため、製造方
法としては問題があった。また、Journal of OrganicCh
emistry, Vol.44, 3674頁(1979年)には、ハ
ロゲノベンズニトリル類とアンモニアとをリチウムアミ
ド、カリウムアミドまたはナトリウムアミド等の塩基の
存在下で反応させることによりアミノベンズアミジンを
合成する方法が記載されている。しかしながら、この合
成法ではハロゲン原子が置換していた位置にアミノ基が
置換するだけでなく、アミノ基の置換位置が異なった異
性体が副生するため収率が低く、また強塩基を使用する
ため製造方法としては問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、安価
な原料を使用し、反応工程が簡略で、かつ収率が高いア
ミノベンズアミジン化合物の製造方法を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決すべく鋭意研究を行った。その結果、安価なニト
ロベンズニトリルから導かれるニトロベンズアミジン化
合物を合成中間体として用いることによって、前記の問
題点を解決したアミノベンズアミジン化合物の製造方法
を提供できることを見出した。本発明は上記の知見を基
にして完成されたものである。
【0006】すなわち、本発明は、下記の一般式
(I):
【化4】 (式中、R1は水素原子又は置換基を示し、HXはプロ
トン酸を示し、mは1又は2の整数を示し、nは1ない
し4の整数を示し、pは0ないし3の整数を示す)で表
わされるアミノベンズアミジン化合物の製造方法であっ
て、下記の一般式(II):
【化5】 (式中、R1、HX、m、及びnは上記の定義と同義で
あり、qは0ないし2の整数を示す)で表わされるニト
ロベンズアミジン化合物を還元する工程を含む方法を提
供するものである。還元には好ましくはスズ化合物が用
いられる。
【0007】また、別の観点からは、上記の一般式(I
I)で表されるニトロベンズアミジン化合物の製造方法
であって、下記の一般式(III):
【化6】 (式中、R1、HX、m、及びnは上記の定義と同義で
あり、R2はアルキル基を示し、rは0ないし2の整数
を示す)で表わされるニトロベンズイミド酸エステル化
合物にアンモニアまたはそのプロトン酸塩を作用させる
工程を含む方法が提供される。
【0008】さらに別の観点からは、上記の一般式
(I)で表されるアミノベンズアミジン化合物の製造方
法であって、下記の工程: (1)上記の一般式(III)で表されるニトロベンズイミド
酸エステル化合物(式中、R1、HX、m、n、R2、及
びrは上記と同義である)にアンモニアまたはそのプロ
トン酸塩を作用させて上記の一般式(II)で表されるニ
トロベンズアミジン化合物(式中、R1、HX、m、
n、及びqは上記と同義である)を製造する工程;及び
(2)上記工程(1)で得られたニトロベンズアミジン化合物
を還元する工程を含む方法が提供される。上記の工程
(2)において、好ましくはスズ化合物を還元に用いるこ
とができる。
【0009】
【発明の実施の形態】R1は水素原子又は置換基を示す
が、R1が置換基を示す場合には、R1は好ましくは1価
の置換基又はメチレンジオキシ基のような2価の基を示
し、好ましくは1価の置換基を示す。R1が示す置換基
の種類は特に限定されないが、上記の工程(1)又は工程
(2)において不活性であることが望ましい。上記の工程
(1)又は工程(2)において活性な置換基を選択する場合に
は、適宜の保護基により保護しておくことが望ましい。
上記の工程(1)及び(2)においては、そのような適宜の保
護基による保護工程及び保護基の脱離工程を排除するも
のと解釈してはならない。保護基については、プロテク
ティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス
(Protective Groups in Organic Synthesis)、グリー
ン(T. W. Greene)著、ジョン・ワイリー・アンド・サ
ンズ・インコーポレイテッド(John Wiley &Sons In
c.)(1981 年)などを参照することにより、反応及び
官能基の種類に応じた適宜の保護基を選択することが可
能である。
【0010】R1が示す置換基としては、例えば、ハロ
ゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アル
コキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アル
キルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アミノ
基、ヒドロキシル基、メチレン時オキシ基等が挙げられ
る。これらの置換基は、さらに上記の置換基を任意の位
置に1個又は2個以上有していてもよく、2個以上の置
換基を有する場合にはそれらは同一でも異なっていても
よい。
【0011】R1が示す置換基としては、より具体的に
は、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素など)、
アルキル基(直鎖状、分枝鎖状、環状、又はそれらの組
み合わせのいずれでもよい。好ましくは炭素数1〜30、
より好ましくは炭素数1〜18、さらに好ましくは炭素数1
〜12、特に好ましくは炭素数1〜6程度である。本明細書
において特に言及しない場合には他のアルキル基または
アルキル部分を有する他の置換基についても同様であ
る。例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イ
ソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキ
シル基、n−オクチル基、t−オクチル基、2−エチル
ヘキシル基、デシル基、ヘキサデシル基、シクロペンチ
ル基、シクロヘキシル基など。置換基を有する場合の例
としてはベンジル基などが挙げられる。)、アリール基
(単環又は縮合環のいずれでもよく、好ましくは炭素数
6から36の置換又は無置換のアリール基、例えばフェ
ニル基、ナフチル基、ジクロロフェニル基、2−メトキ
シフェニル基などが挙げられる。アリール部分を有する
他の置換基についても同様である)、ヘテロ環基(単環
又は縮合環のいずれでもよく、環構成ヘテロ原子として
酸素原子、窒素原子、又はイオウ原子などを1又は2個
以上有していてもよい。5から8員環が好ましく、炭素
数は1から30個の置換又は無置換のヘテロ環基が好適
である。例えば、ピラゾリル基、イミダゾリル基、3−
ピリジル基、4−ピリジル基、フリル基などが挙げれら
る。ヘテロ環基を有する他の置換基についても同様であ
る)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1から30の置
換又は無置換のアルキルオキシ、例えば、メトキシ基、
エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ
基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ドデシルオキシ
基などが挙げられる)、アリールオキシ基(好ましくは
炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールオキ
シ基、例えば、フェノキシ基、2−メトキシフェノキシ
基、4−メチルフェノキシ基、2,4−ジメトキシフェ
ノキシ基などが挙げられる。)ヘテロ環オキシ基(好ま
しくは炭素数1から30の置換又は無置換のヘテロ環オ
キシ基、例えば、2−ベンズイミダゾリルオキシ基など
が挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数
1から30の置換もしくは無置換のアルキルチオ基、例
えば、メチルチオ基、エチルチオ基、ブチルチオ基、オ
クチルチオ基、ヘキサデシルチオ基などが挙げられ
る。)アリールチオ基(好ましくは炭素数6から30の
置換又は無置換のアリールチオ基、例えば、フェニルチ
オ基、2−メトキシフェニルチオ基、4−クロロフェニ
ルチオ基などが挙げられる。)、ヘテロ環チオ基(好ま
しくは炭素数1から30の置換又は無置換のヘテロ環チ
オ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ基などが挙げ
られる。)、アミノ基、ヒドロキシル基などが挙げられ
る。もっとも、R1が示す置換基はこれらに限定される
ことはない。R1としては水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、アリール基、アルキルオキシ基、アリールオ
キシ基、アミノ基、ヒドロキシル基が好ましい。
【0012】R2が示すアルキル基としては、炭素数1〜
6の直鎖状、分枝鎖状、環状、又はそれらの組み合わせ
であるアルキル基を用いることができるが、好ましくは
直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を用いることができ、
アルキル基は無置換であることが好ましい。より好まし
くは炭素数1〜4、さらに好ましくはメチル基又はエチル
基を用いることができる。
【0013】HXが示すプロトン酸の種類は特に限定さ
れないが、例えば、塩化水素、臭化水素、よう化水素、
硫酸、炭酸等の無機酸、酢酸クロロ酢酸、トリクロロ酢
酸、蓚酸、マレイン酸、安息香酸、フタル酸等の有機カ
ルボン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−
トルエンスルホン酸等の有機スルホン酸等が挙げられ
る。より好ましいのは塩化水素、臭化水素、硫酸、メタ
ンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸であり、最も好
ましいのは塩化水素又は臭化水素である。
【0014】mは1又は2の整数を示すが、好ましくは
1である。nは1ないし4の整数を表す。nが2以上の
整数である場合、複数のR1は同一でも異なっていても
よく、同一の基がn個存在すると解釈してはならない。
一般式(I)で表される化合物のベンゼン環上に存在す
る1個又は2個のアミノ基及び1ないし4個の同一又は
異なるR1の存在位置は特に限定されない。一般式(I
I)及び一般式(III)で表される化合物のベンゼン環上
に存在する1個又は2個のニトロ基及び1ないし4個の
同一又は異なるR1の存在位置は、一般式(I)で表さ
れる化合物のベンゼン環上に存在する1個又は2個のア
ミノ基及び1ないし4個の同一又は異なるR 1の存在位
置に対応している。
【0015】一般式(I)で表されるアミノベンズアミ
ジン化合物の代表的具体例を以下に示すが、本発明の方
法はこれらを製造する方法に限定されるものではない。
【0016】
【化7】
【0017】
【化8】
【0018】
【化9】
【0019】
【化10】
【0020】一般式(II)で表わされるニトロベンズア
ミジン化合物の代表的具体例を以下に示すが、本発明の
方法はこれらを製造し、及び/又は使用する方法に限定
されることはない。
【0021】
【化11】
【0022】
【化12】
【0023】
【化13】
【0024】本発明の方法を下記のスキームに従って説
明する。
【化14】 (式中、R1、R2、HX、m、n、p、及びqは前記と
同義である。)
【0025】一般式(III)で表わされるニトロベンズ
イミド酸エステル化合物は、Journal of Organic Chemi
stry, Vol.44、3674頁、1979年および特開平7
−82252号公報等に記載されているようにニトロベ
ンズニトリル化合物とアルコール類とを塩基触媒の存在
下に反応させる方法により容易に合成することができ
る。また、Chemical Reviews, Vol.61、179頁、19
61年に記載されているようにニトロベンズニトリル化
合物とアルコール類とを塩化水素の存在下に付加させ
る、いわゆるPinner法によっても合成することができ
る。
【0026】一般式(III)で表わされるニトロベンズ
イミド酸エステルを、一般式(II)で表わされるニトロ
ベンズアミジン化合物またはそのプロトン酸塩に変換す
る方法において、一般式(III)で表わされる化合物が
ニトロベンズイミド酸エステルの場合にはアンモニアの
プロトン酸塩を作用させ、一般式(III)で表わされる
化合物がニトロベンズイミド酸エステルのプロトン酸塩
の場合には、アンモニアを作用させることにより、一般
式(II)で表わされるニトロベンズアミジン化合物また
はそのプロトン酸塩を合成することができる。一般式
(III)で表わされるニトロベンズイミド酸エステル化
合物またはそのプロトン酸塩に対するアンモニアまたは
そのプロトン酸塩の好ましいモル比は、1.0〜5.
0、より好ましくは1.0〜2.0の範囲であり、反応
物により適宜選択可能である。反応は通常は溶媒の存在
下に行うことができるが、好ましい反応溶媒としてはメ
タノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパ
ンール、t−ブタノール、アセトニトリル、ジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン、酢酸などを挙げることが
でき、より好ましいのはメタノール、エタノールであ
る。溶媒の使用量はニトロベンズアミジン化合物1重量
部当たり1〜50重量部、好ましくは3〜30重量部の
範囲であり、反応種の種類に応じて適宜選択できる。好
ましい反応温度は、10℃〜120℃、より好ましくは
10℃〜100℃であり、反応種の種類に応じて適宜選
択可能である。
【0027】一般式(II)で表わされるニトロベンズア
ミジン化合物を還元することにより、一般式(I)で表
されるアミノベンズアミジン化合物を製造することがで
きる。還元剤の種類及び還元の方法は特に限定されない
が、塩化すず(II)/塩酸、すず/塩酸、すず/塩酸
/酢酸、鉄/塩酸、鉄/酢酸、鉄/塩化アンモニウム/
水、亜鉛/塩酸、亜鉛/酢酸、亜鉛/塩化アンモニウム
/水などの金属および金属塩を用いる方法、Pd−炭素
又はラネーニッケル触媒の存在下に接触水素添加を行う
方法、Pd−炭素の存在下にぎ酸アンモニウムを作用さ
せる方法、および水素化ホウ素ナトリウムなどによる還
元方法を用いることができる。より好ましくは、塩化す
ず(II)/塩酸、すず/塩酸、すず/塩酸/酢酸、鉄
/塩酸、鉄/酢酸、鉄/塩化アンモニウム/水、亜鉛/
塩酸、亜鉛/酢酸、亜鉛/塩化アンモニウム/水などの
金属および金属塩を用いる方法であり、最も好ましいの
は、塩化すず(II)/塩酸、すず/塩酸、すず/塩酸
/酢酸を用いる方法である。
【0028】上記の還元反応は通常は溶媒の存在下に行
うことができ、使用される好ましい反応溶媒としては、
例えば、水、低級アルコール類(メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、t−ブタノール等)、エーテル
系溶媒(テトラヒドロフラン、ジオキサン等)を挙げる
ことができ、より好ましくは、水、メタノール、エタノ
ール、イソプロピルアルコールである。溶媒の使用量は
ニトロベンズアミジン化合物1重量部当たり1〜50重
量部、好ましくは3〜30重量部の範囲であり、反応種
により適宜選択することができる。好ましい反応温度
は、10℃〜120℃、より好ましくは10℃〜80℃
であり、反応種により適宜選択可能である。
【0029】一般式(I)で表わされるのプロトン酸塩
を製造する反応において、用いることのできるプロトン
酸としては、例えば、塩化水素、臭化水素、よう化水
素、硫酸、炭酸等の無機酸、酢酸クロロ酢酸、トリクロ
ロ酢酸、蓚酸、マレイン酸、安息香酸、フタル酸等の有
機カルボン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、
p−トルエンスルホン酸等の有機スルホン酸等が挙げら
れる。好ましいプロトン酸としては塩化水素、臭化水
素、酢酸、硫酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスル
ホン酸であり、最も好ましいのは塩化水素、臭化水素で
あり反応種により適宜選択できる。
【0030】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定される
ことはない。 実施例1(例示化合物N−1の合成) 4−ニトロベンズニトリル120g(0.81モル)に
メタノール600mlを加え室温でナトリウムメトキサ
イドの28%メタノール溶液163ml(0.81モ
ル)を内温を30℃以下で滴下した。この混合物を氷冷
して内温5℃以下で7時間攪拌を行った。同温度を保ち
ながら酢酸47ml(0.81モル)をゆっくり滴下し
た。反応混合物を室温に戻し、塩化アンモニウム(0.
972モル)およびメタノール400mlを添加した。
室温で1時間攪拌した後、加熱還流を2時間行った。反
応混合物を室温まで冷却し、水酸化ナトリウム(1.9
75モル)を水250mlに溶解したものを滴下した。
内温35℃で2時間攪拌した後、10℃まで冷却した。
析出した結晶をろ過して目的の4−ニトロベンズアミジ
ン126.7g(収率94.7%)を得た。融点は23
2〜233℃であった。生成物の構造は1H−NMRお
よびマススペクトルにより確認した。1H−NMR(D
MSO−d6)δ(ppm)(多重度、積分値)8.2
6(d,2H),8.04(d,2H),6.75(b
r,3H)
【0031】実施例2(例示化合物M−1の合成) 前工程で得られた4−ニトロベンズアミジン5.0g
(0.0303モル)に濃塩酸10.4ml(0.12
1モル)およびエタノール20mlを加えた。室温で攪
拌下、無水SnCl217.2g(0.091モル)を
エタノール20mlに溶解した溶液を15分かけて滴下
したところ反応液は均一溶液となった。室温で2時間反
応を行った後にHPLCにて生成物を定量したところ、
目的物の4−アミノベンズアミジンが92%の割合で生
成しているのを確認した。反応液に濃塩酸を10.4m
l(0.121モル)およびエタノールを20ml添加
した。水冷により内温を20℃まで冷却した後、析出し
た結晶をろ過して目的物の4−アミノベンズアミジンの
2塩酸塩3.9g(収率62%)を得た。融点は249
〜251℃であった。生成物の構造は1H−NMR、マ
ススペクトルおよび元素分析により確認した。1H−N
MR(DMSO−d6)δ(ppm)(多重度、積分
値)9.25(s,1H),9.05(s,1H),
8.70(s,2H),7.80(d,2H),7.0
7(d,2H)、元素分析:calcd;C,5.33
%;H,40.40%;N,20.19%、foun
d;C,5.16%;H,40.43%;N,20.25
【0032】
【発明の効果】本発明により、医薬品等の重要な中間体
であるアミノベンズアミジン化合物を安価な原料から簡
便に製造することができ、かつ高収率で目的物を合成す
ることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(I): 【化1】 (式中、R1は水素原子又は置換基を示し、HXはプロ
    トン酸を示し、mは1又は2の整数を示し、nは1ない
    し4の整数を示し、pは0ないし3の整数を示す)で表
    わされるアミノベンズアミジン化合物の製造方法であっ
    て、下記の一般式(II): 【化2】 (式中、R1、HX、m、及びnは上記の定義と同義で
    あり、qは0ないし2の整数を示す)で表わされるニト
    ロベンズアミジン化合物を還元する工程を含む方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のニトロベンズアミジン
    化合物の製造方法であって、下記の一般式(III): 【化3】 (式中、R1、HX、m、及びnは上記の定義と同義で
    あり、R2はアルキル基を示し、rは0ないし2の整数
    を示す)で表わされるニトロベンズイミド酸エステル化
    合物にアンモニアまたはそのプロトン酸塩を作用させる
    工程を含む方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のアミノベンズアミジン
    化合物の製造方法であって、下記の工程: (1)請求項2に記載のニトロベンズイミド酸エステル化
    合物(式中、R1、HX、m、n、R2、及びrは上記と
    同義である)にアンモニアまたはそのプロトン酸塩を作
    用させて請求項1に記載のニトロベンズアミジン化合物
    (式中、R1、HX、m、n、及びqは上記と同義であ
    る)を製造する工程;及び(2)上記工程(1)で得られたニ
    トロベンズアミジン化合物を還元する工程を含む方法。
  4. 【請求項4】 還元にスズ化合物を用いる請求項1又は
    3に記載の方法。
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