JP2002113866A - 静電アクチュエータ及びその静電アクチュエータの製造方法並びにその静電アクチュエータを具備する静電型マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備するインクジェット記録ヘッドとそのインクジェット記録ヘッドを具備するインクジェット記録装置 - Google Patents

静電アクチュエータ及びその静電アクチュエータの製造方法並びにその静電アクチュエータを具備する静電型マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備するインクジェット記録ヘッドとそのインクジェット記録ヘッドを具備するインクジェット記録装置

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JP2002113866A JP2001131711A JP2001131711A JP2002113866A JP 2002113866 A JP2002113866 A JP 2002113866A JP 2001131711 A JP2001131711 A JP 2001131711A JP 2001131711 A JP2001131711 A JP 2001131711A JP 2002113866 A JP2002113866 A JP 2002113866A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐腐食性薄膜が形成された振動板の座屈して
撓む作動不良の発生を防止して、耐液体や耐インクの腐
食に優れ、歩留まりが向上して低コストで、省資源で低
消費電力で、液体やインク液噴射のバラツキが低減さ
れ、高品質のインク画像が記録される静電アクチュエー
タ及びその製造方法並びにそれを具備する静電型マイク
ロポンプ、インクジェット記録ヘッドとそのインクジェ
ット記録ヘッドを具備するインクジェット記録装置を提
供する。 【解決手段】 静電力により振動する振動板1と、振動
板1に対向する電極基板2と、電極基板2上に形成され
て振動板1に隙間を介して対向する電極3と、電極3と
対向する振動板1上に耐腐食性の薄膜が形成された耐腐
食性薄膜4と、耐腐食性薄膜4の振動板1の撓みの発生
を防止する振動板撓み発生防止手段5とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電力により振動
して作動する静電アクチュエータ及びその静電アクチュ
エータを製造する静電アクチュエータの製造方法並びに
びにその静電アクチュエータを具備する静電型マイクロ
ポンプ及びその静電アクチュエータを具備してインク液
滴を静電力による圧力波で吐出するインクジェット記録
ヘッドとそのインクジェット記録ヘッドを具備してイン
ク画像を記録するインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】静電型のアクチュエータの応用製品に
は、静電型マイクロポンプやオンデマンド型インクジェ
ット記録ヘッドがある。液体輸送の為のマイクロポンプ
の駆動方式は圧電効果を用いたピエゾ方式や熱による液
体の膨張を利用したサーマル方式、静電引力を利用した
静電駆動方式等の方式が開示されている。その中でも、
静電駆動方式はシリコンデバイス加工技術を利用した加
工技術による微細化が容易であって、静電力を利用する
ために低消費電力には有利である。しかしながら、構成
部品材にシリコンを用いるため、アルカリ性、又は、酸
性等、輸送する液の性質によっては、構成部品のシリコ
ンが溶出し、マイクロポンプの破壊の原因となってい
た。この為、液が接するシリコン表面には液に対する耐
腐食性膜を形成するのが一般的である。この耐腐食性薄
膜を形成した例を以下に示す。インク液滴をノズル孔か
ら直接記録媒体上に噴射して記録する静電型のアクチュ
エータを用いたインクジェット記録装置用のインクジェ
ット記録ヘッドの駆動方法が種々提案されている。オン
デマンド方式のインクジェット記録装置に用いられる印
字ヘッドのインクジェット記録ヘッドであって、インク
に圧力を与えて吐出するためのインク液室の圧力室を構
成している振動板の表面にインクに耐腐食性を持つ、T
i、Ti化合物、Al23の耐インク性の耐腐食性薄膜
を形成することは公知である(国際公開098/425
13号の公報を参照)。又は、インクに圧力を与えて吐
出するためのインク液室の圧力室を構成している振動板
の表面に酸化シリコン膜を形成した後、積層して耐イン
ク性を有する酸化物、窒化物、金属等の薄膜を形成し
て、振動板のピンホールを塞ぐことも公知である(特開
平10−291322号公報を参照)。
【0003】このようなTi、Ti化合物、Al23
酸化シリコン膜からなる耐インク性の耐腐食性薄膜を単
層又は積層して形成した静電型のアクチュエータの振動
版は、座屈して生ずる撓みによる作動不良、腐食、その
製造方法においてはハンドリングする際の破損等により
歩留まりが低下してコスト高になっていた。このような
Ti、Ti化合物、Al23や酸化シリコン膜からなる
耐インク性の耐腐食性薄膜を単層又は積層して形成した
静電型のアクチュエータを静電型マイクロポンプやイン
クジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置に利
用した場合、その耐腐食性薄膜の内部応力や振動板上の
膜厚分布によって振動板が座屈することにより、撓みを
生じており、この振動板の撓みは、駆動電圧が上昇する
ために駆動回路コストの上昇や駆動電圧のバラツキが増
大し消費電力も大きく、液やインクの吐出時の噴射特性
のビット間のバラツキ、液やインク吐出不良、液やイン
クの種類によっては多少ながら腐食し万能ではなかっ
た。このような、例えば、従来の静電型マイクロポンプ
やインクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装
置の製造方法は、厚さ200μm程度のシリコン基板に
液やインク液室と数μmの振動板を形成した第一のシリ
コン基板とn+又はp+型の不純物拡散駆動電極を形成し
た第二のシリコン基板を各々別々に作製し直接接合す
る、第一のシリコン基板をハンドリングする際の破損等
により歩留まりが低下していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の静電アクチュエ
ータ及びその静電アクチュエータの製造方法並びにその
静電アクチュエータを具備する静電型マイクロポンプや
その静電アクチュエータを具備するインクジェット記録
ヘッドとそのインクジェット記録ヘッドを具備するイン
クジェット記録装置において、耐腐食性薄膜が形成され
た振動版が、座屈して生ずる撓みによる作動不良やその
腐食が発生し、その製造方法においてはハンドリングす
る際の破損等により歩留まりが低下してコスト高になる
と言う問題が発生していた。そこで本発明の課題は、こ
のような問題点を解決するものである。即ち、耐腐食性
薄膜が形成された振動板の座屈して撓む作動不良の発生
を防止して、耐液体や耐インク腐食に優れ、歩留まりが
向上して低コストで、省資源で低消費電力で、液体やイ
ンク液噴射のバラツキが低減され、高品質のインク画像
が記録される静電アクチュエータ及びその静電アクチュ
エータの製造方法並びにその静電アクチュエータを具備
する静電型マイクロポンプやその静電アクチュエータを
具備するインクジェット記録ヘッドとそのインクジェッ
ト記録ヘッドを具備するインクジェット記録装置を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の本発明は、静電力により振動して作動す
る静電アクチュエータにおいて、静電力により振動する
振動板と、上記振動板に対向する電極基板と、上記電極
基板上に形成されて上記振動板に隙間を介して対向する
電極と、上記電極と対向する上記振動板上に耐腐食性の
薄膜が形成された耐腐食性薄膜と、上記耐腐食性薄膜の
上記振動板の撓みの発生を防止する振動板撓み発生防止
手段とからなる静電アクチュエータであることを最も主
要な特徴とする。請求項2の本発明は、請求項1に記載
の静電アクチュエータにおいて、振動板撓み発生防止手
段は、振動板上に形成された耐腐食性薄膜の応力で上記
振動板の撓みの発生を防止する静電アクチュエータであ
ることを主要な特徴とする。請求項3の本発明は、請求
項1又は2に記載の静電アクチュエータにおいて、振動
板撓み発生防止手段は、振動板上に形成された耐腐食性
薄膜の内部応力が引っ張り応力である静電アクチュエー
タであることを主要な特徴とする。請求項4の本発明
は、請求項1又は2に記載の静電アクチュエータにおい
て、振動板撓み発生防止手段は、振動板上に形成された
耐腐食性薄膜の内部応力を1.0*1010dyne/c
2以下の圧縮応力である静電アクチュエータであるこ
とを主要な特徴とする。請求項5の本発明は、請求項
1、2、3又は4に記載の静電アクチュエータにおい
て、耐腐食性薄膜は、窒化チタン薄膜である静電アクチ
ュエータであることを主要な特徴とする。請求項6の本
発明は、請求項5に記載の静電アクチュエータにおい
て、窒化チタン薄膜の抵抗率は、1.0E−3Ω・cm
以上である静電アクチュエータであることを主要な特徴
とする。請求項7の本発明は、請求項1、2、3又は4
に記載の静電アクチュエータにおいて、耐腐食性薄膜
は、酸化シリコン薄膜である静電アクチュエータである
ことを主要な特徴とする。
【0006】請求項8の本発明は、請求項1、2、3又
は4に記載の静電アクチュエータにおいて、耐腐食性薄
膜は、ジルコニウム薄膜である静電アクチュエータであ
ることを主要な特徴とする。請求項9の本発明は、請求
項1、2、3又は4に記載の静電アクチュエータにおい
て、耐腐食性薄膜は、ジルコニウム化合物薄膜である静
電アクチュエータであることを主要な特徴とする。請求
項10の本発明は、請求項1、2、3、4、5、6、
7、8又は9に記載の静電アクチュエータにおいて、耐
腐食性薄膜は、積層からなることを特徴とする静電アク
チュエータ。請求項11の本発明は、請求項1又は2に
記載の静電アクチュエータにおいて、振動板撓み発生防
止手段は、耐腐食性薄膜が形成された振動板が平坦であ
る静電アクチュエータであることを主要な特徴とする。
請求項12の本発明は、請求項11に記載の静電アクチ
ュエータにおいて、耐腐食性薄膜は、窒化チタン薄膜で
ある静電アクチュエータであることを主要な特徴とす
る。請求項13の本発明は、請求項12に記載の静電ア
クチュエータにおいて、窒化チタン薄膜は、酸素原子が
含まれている静電アクチュエータであることを主要な特
徴とする。請求項14の本発明は、請求項12又は13
に記載の静電アクチュエータにおいて、窒化チタン薄膜
は、酸素原子の濃度が1%以上含まれている静電アクチ
ュエータであることを主要な特徴とする。請求項15の
本発明は、請求項11、12、13又は14に記載の静
電アクチュエータにおいて、耐腐食性薄膜は、積層から
なる静電アクチュエータであることを主要な特徴とす
る。請求項16の本発明は、請求項1又は2に記載の静
電アクチュエータにおいて、振動板撓み発生防止手段
は、耐腐食性薄膜が圧縮応力と引っ張り応力の応力方向
の異なる2層以上の異応力複数層薄膜からなる静電アク
チュエータであることを主要な特徴とする。
【0007】請求項17の本発明は、請求項16に記載
の静電アクチュエータにおいて、耐腐食性薄膜は、少な
くとも窒化チタン薄膜からなる静電アクチュエータであ
ることを主要な特徴とする。請求項18の本発明は、請
求項16又は17に記載の静電アクチュエータにおい
て、振動板撓み発生防止手段は、振動板と耐腐食性薄膜
の間に上記耐腐食性薄膜の応力を緩和する応力緩和薄膜
からなる静電アクチュエータであることを主要な特徴と
する。請求項19の本発明は、請求項18に記載の静電
アクチュエータにおいて、応力緩和薄膜は、有機系樹脂
からなる静電アクチュエータであることを主要な特徴と
する。請求項20の本発明は、請求項1又は2に記載の
静電アクチュエータにおいて、振動板撓み発生防止手段
は、振動板上に形成した耐腐食性薄膜と同等の応力を有
して上記振動板下に形成した同等応力薄膜からなる静電
アクチュエータであることを主要な特徴とする。請求項
21の本発明は、請求項1又は2に記載の静電アクチュ
エータにおいて、振動板撓み発生防止手段は、耐腐食性
薄膜の膜厚分布が均一で引っ張り応力の膜厚均一薄膜か
らなる静電アクチュエータであることを主要な特徴とす
る。請求項22の本発明は、請求項21に記載の静電ア
クチュエータにおいて、膜厚均一薄膜は、積層からなる
静電アクチュエータであることを主要な特徴とする。請
求項23の本発明は、静電力により振動して作動する上
記請求項1乃至22の何れか一項に記載の静電アクチュ
エータの製造方法において、振動板が形成される振動板
基板と電極が形成される電極基板を接合した後に、上記
振動板上に耐腐食性薄膜を形成する静電アクチュエータ
の製造方法であることを最も主要な特徴とする。請求項
24の本発明は、請求項23に記載の静電アクチュエー
タの製造方法において、振動板が形成される振動板基板
と電極が形成される電極基板を直接接合した静電アクチ
ュエータの製造方法であることを主要な特徴とする。
【0008】請求項25の本発明は、請求項23又は2
4に記載の静電アクチュエータの製造方法において、振
動板上に耐腐食性薄膜をスパッタ法により形成する静電
アクチュエータの製造方法であることを主要な特徴とす
る。請求項26の本発明は、請求項23又は24に記載
の静電アクチュエータの製造方法において、振動板上に
耐腐食性薄膜をCVD法により形成する静電アクチュエ
ータの製造方法であることを主要な特徴とする。請求項
27の本発明は、請求項23又は24に記載の静電アク
チュエータの製造方法において、振動板上に耐腐食性薄
膜を酸化法により形成する静電アクチュエータの製造方
法であることを主要な特徴とする。請求項28の本発明
は、液滴を静電力による圧力波で吐出する静電型マイク
ロポンプにおいて、液滴を吐出するノズル孔と、上記ノ
ズル孔が連通する液流路の液室と、上記液室の壁面を形
成する請求項1乃至22の何れか一項に記載の静電アク
チュエータとからなる静電型マイクロポンプであること
を最も主要な特徴とする。請求項29の本発明は、イン
ク液滴を静電力による圧力波で吐出するインクジェット
記録ヘッドにおいて、インク液滴を吐出するノズル孔
と、上記ノズル孔が連通するインク流路のインク液室
と、上記インク液室の壁面を形成する請求項1乃至22
の何れか一項に記載の静電アクチュエータ又は請求項に
記載の静電型マイクロポンプとからなることを特徴とす
るインクジェット記録ヘッドであることを最も主要な特
徴とする。請求項30の本発明は、静電アクチュエータ
からなるインクジェット記録ヘッドでインク画像を記録
するインクジェット記録装置において、インク画像を記
録する被記録体を搬送する被記録体搬送手段と、上記被
記録体搬送手段によって搬送される被記録体にインクを
吐出してインク記録画像を記録する請求項29に記載の
インクジェット記録ヘッドとからなるインクジェット記
録装置であることを最も主要な特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。図1乃至図4は本発明の一
実施形態の平面図、W−W線断面図、X−X線断面図、
及びY−Y線断面図である。静電力により振動して作動
する静電アクチュエータ0は、静電力により振動して作
動する振動板1と、上記振動板1に対向する電極基板2
と、上記電極基板2上に形成されて上記振動板1に空隙
6を介して対向する電極3と、上記振動板1を振動して
作動するための電圧を印加する上記電極3と対向する上
記振動板1上に耐腐食性の薄膜が形成された耐腐食性薄
膜4と、上記耐腐食性薄膜4の上記振動板1の撓みの発
生を防止する振動板撓み発生防止手段5とからなり、上
記耐腐食性薄膜4の形成された上記振動板1の座屈して
撓む作動不良の発生を防止して、耐腐食に優れ、歩留ま
りが向上して低コストにすることが出来るようになっ
た。液滴やインク滴を静電力による圧力波で吐出する静
電型マイクロポンプ10やインクジェット記録ヘッド2
0は、液滴やインク液滴を図示の矢印A方向又は図示の
矢印B方向に吐出するノズル孔11やノズル孔21と、
上記ノズル孔11やノズル孔21が連通する液流路やイ
ンク流路の液室12やインク液室22と、上記液室12
や上記インク液室22の壁面を形成する上記静電アクチ
ュエータ0の上記振動板1に形成された上記耐腐食性薄
膜4の上記振動板1の撓みの発生を防止する上記振動板
撓み発生防止手段5からなる。振動板基板1aは、面方
位(110)の単結晶シリコン基板で、上記振動板1、
個々の上記ノズル孔11や上記ノズル孔21に対応して
液やインク液滴が加圧される上記液室12や上記インク
液室22、共通液室13や共通インク液室23、液流路
14やインク液流路24が異方性エッチングにより形成
され、上記インク液室12や上記インク液室22と上記
共通液室13や上記共通インク液室23は上記液流路1
4や上記インク液流路24によって連通されている。ノ
ズル板11aやノズル板21aは、ガラス板,金属板又
はシリコン板で、上記ノズル孔11や上記ノズル孔21
と液供給路15やインク液供給路25が形成されてい
る。更に、上記振動板1の表面上、上記振動板基板1a
の表面上、上記インク液室12の表面上、上記共通液室
13の表面上、上記インク液流路14の表面上にはイン
ク液滴に対する耐腐食性の膜の上記耐腐食性薄膜4が形
成されている。
【0010】上記振動板撓み発生防止手段5は、上記耐
腐食性薄膜4を成膜時のボトムカバレージが良く制御性
も良く酸素原子を含有させることが出来るスパッタ法、
CVD法,酸化法により形成され、応力で上記振動板1
の撓みの発生を緩和又は防止する、内部応力が少なくと
も引っ張り応力(tensile stress)、又は、1.0E1
0dyne/cm2以下の圧縮応力(compressive stres
s)をもつ単層の薄膜、或いは、微少穴のピンホール等
によるインク液滴漏洩等による作動不良を防止するため
順次積層された積層膜等であって、作動不良が抑制出来
るように好ましくは抵抗率が1.0E−3Ωcm以上の
量産性に優れた窒化チタン薄膜4a、又は、量産性に優
れた酸化シリコン薄膜4b、又は、耐腐食性に優れ膜応
力の制御が容易なジルコニウム薄膜4c、又は、耐腐食
性に優れ膜応力の制御が容易な窒化ジルコニウム等のジ
ルコニウム化合物薄膜4d、又は、圧縮応力と引っ張り
応力の応力方向の異なる2層以上の異応力複数層薄膜4
e、又は、上記振動板1上に形成した上記耐腐食性薄膜
4と同等の応力を有して上記振動板1下に形成した同等
応力薄膜4f、又は、上記耐腐食性薄膜4の膜厚分布が
均一で引っ張り応力の膜厚均一薄膜4gである。上記電
極基板2は、n型、又は、p型の単結晶シリコン基板で
ある。通常は,面配向(100)の単結晶シリコン基板
を用いられるが、プロセスに応じて面方位(110)、
又は、面方位(111)の単結晶シリコン基板を用いて
も何ら問題は無い。上記電極3は、単結晶シリコン基板
の上記電極基板2上の酸化シリコン膜2aの凹部2b内
に形成された高融点金属からなり、上記振動板1を振動
して作動するための電圧が印加される。上記電極3は、
上記電極基板2と互いに絶縁分離されており、反応性ス
パッタ法、CVD法等によって形成したチタン、タング
ステン、タンタル等の高融点金属とその窒化物、或いは
それらの化合物、或いはそれらの積層構造、望ましくは
窒化チタン又は、酸化シリコン膜2a上に順次形成され
るチタン、窒化チタンの積層構造からなる振動して作動
させる電極であって、単結晶シリコン基板の上記電極基
板2を熱酸化することにより形成した上記シリコン酸化
膜2aの上記凹部2b内に配置されている。
【0011】上記凹部2bは、上記振動板1と上記電極
3間に上記空隙6を形成するためのものであって、上記
空隙6を介して上記振動板1と対向した上記電極3に電
圧を印加することで静電引力を発生させる。パッド部2
cは、上記電極3の電極パッド3aに対して外部から電
圧を印加する図示しないPPCやワイヤーボンデイング
等の実装を行うためのものである。従って、簡単な応力
の構成で、駆動中に充放電電流のみの省資源で低消費電
力で、上記振動板撓み発生防止手段5により上記耐腐食
性薄膜4の形成された上記振動板1の座屈して撓む作動
不良の発生を防止して、耐腐食に優れ、歩留まりが向上
して低コストの上記静電アクチュエータ0及びそれを具
備する上記静電型マイクロポンプ10やそれを具備する
上記インクジェット記録ヘッド20を提供することが出
来るようになった。
【0012】図5乃至図22は、本発明の実施形態に係
る、上記静電アクチュエータ0及びその上記静電アクチ
ュエータ0を具備する上記静電型マイクロポンプ10や
その上記静電アクチュエータ0を具備する上記インクジ
ェット記録ヘッド20の製造方法を示す図である。静電
力により振動して作動する上記耐腐食性薄膜4からなる
上記静電アクチュエータ0及びその上記静電アクチュエ
ータ0を具備する上記静電型マイクロポンプ10やその
上記静電アクチュエータ0を具備する上記インクジェッ
ト記録ヘッド20は、図5と図6において、最初に、面
配向(100)、(111)、又は、(110)のp
型、又は、n型の単結晶シリコン基板の上記電極基板2
上に熱酸化法により上記酸化シリコン膜2aを形成する
酸化シリコン膜形成工程(a)と、図7と図8におい
て、次に、通常のフォトリソグラフィとドライエッチン
グ法、又は、ウェットエッチング法で行うエッチング
は、上記酸化シリコン膜2aに上記電極3の領域と上記
パッド3aの領域を規定するパターニング工程(b)
と、図9と図10において、上記パターニング工程
(b)でパターニングされた上記酸化シリコン膜2a上
に反応性スパッタ法、CVD法等によって形成したチタ
ン、タングステン、タンタル等の高融点金属とその窒化
物、或いはそれらの化合物、或いはそれらの積層構造、
望ましくは窒化チタンを順次形成される窒化チタンを全
面に成膜して上記電極3を形成する電極形成工程(c)
と、図11と図12において、高融点金属の上記電極3
上にCVD法、スパッタ法、蒸着法等によって形成した
絶縁物3b、望ましくは酸化シリコンを形成する絶縁物
形成工程(d)と、図13と図14において、上記絶縁
物3bをエッチングマスクとして高融点金属の上記電極
3をエッチングしパターニングして上記電極基板2を完
成する電極基板完成工程(e)と、図15と図16にお
いて、次に,伝導型がp型、又は、n型、面方位(11
0)の単結晶シリコン基板の上記振動板基板1aの片面
に上記振動板1の膜厚に等しくなる深さまでp型、或い
は、n型の伝導型を示す不純物を1E19/cm3以上
拡散させた拡散領域1a1と、更に、上記拡散領域1a1
と反対の面に、上記静電アクチュエータ0を具備する上
記静電型マイクロポンプ10や上記静電アクチュエータ
0を具備する上記インクジェット記録ヘッド20の上記
ノズル孔11や上記ノズル孔21と上記液室12上記イ
ンク液室22とを規定する酸化シリコン或いは,窒化シ
リコン,五酸化タンタル等の単結晶シリコンのエッチン
グマスタパターンを形成した上記振動板基板1aと上記
電極基板2とアライメントして500℃前後の温度で接
合した後、800℃以上の熱処理を行う接合精度が良い
直接接合法で接合する接合工程(f)と、又は、上記振
動板基板1aと上記電極基板2とをアライメント接合し
た後にエッチングマスクパターンを形成しても良い。更
に、面方位(110)単結晶シリコン基板の上にシリコ
ン酸化膜を介し,上記振動板1の膜厚に等しい単結晶薄
膜シリコンが形成されているSOI(Silicon On Insul
ator)基板と上記電極基板2を直接接合しても良い。こ
の場合においても,単結晶シリコン薄膜と反対の面に、
上記静電アクチュエータ0を具備する上記静電型マイク
ロポンプ10や上記静電アクチュエータ0を具備する上
記インクジェット記録ヘッド20の上記ノズル孔11や
上記ノズル孔21と上記液室12や上記インク液室12
を規定する酸化シリコン膜,窒化シリコン膜,五酸化タ
ンタル等の単結晶シリコンエッチングマスタパターンを
あらかじめ形成した後に上記電極基板2と直接接合して
も良い。
【0013】図17と図18において、次に、上記接合
工程(f)で上記振動板基板1aと上記電極基板2を直
接接合して、単結晶シリコンエッチングマスタパターン
が形成された側からKOH、TMAH等によって異方性
エッチングして、この時、高濃度に不純物を含む上記拡
散領域1a1でエッチングは自発的に停止して上記振動
板1を形成する振動板形成工程(g)と、SOI(Sili
con On Insulator)基板を用いて異方性エッチングした
場合は、酸化シリコン膜上でエッチングは停止する。
尚、この時,前記、酸化シリコン膜を除去しても何ら問
題はない。
【0014】図19と図20において、次に、上記振動
板基板1a表面と上記振動板1の全面にわたり同時にイ
ンク液滴に対する耐腐食性の上記耐腐食性薄膜4を形成
する耐腐食性薄膜形成工程(h)と、上記振動板撓み発
生防止手段5は、上記耐腐食性薄膜4を成膜時のボトム
カバレージが良く制御性も良く酸素原子を含有させるこ
とが出来る、且つ、安価に形成できるスパッタ法、CV
D法,酸化法により形成され、応力で上記振動板1の撓
みの発生を緩和又は防止する、内部応力が少なくとも引
っ張り応力(tensilestress)、又は、1.0E10d
yne/cm2以下の圧縮応力(compressive stress)
をもつ単層の薄膜、或いは、順次積層された積層膜であ
って、好ましくは抵抗率が1.0E−3Ω・cm以上の
上記窒化チタン薄膜4a、又は、上記酸化シリコン薄膜
4b、又は、上記ジルコニウム薄膜4c、又は、窒化ジ
ルコニウム等の上記ジルコニウム化合物薄膜4d、又
は、応力を緩和する上記応力緩和薄膜4e、又は、同等
の応力を有する上記同等応力薄膜4fである。
【0015】図21と図22において、上記ノズル板1
1aや上記ノズル板21aは、ガラス板や金属板からな
る基板上部にサンドブラスト加工やレーザー加工で、イ
ンク液供給用の上記インク液供給路15が形成されて張
り付けられ、上記電極パッド3aの上部領域の上記耐腐
食性薄膜4、上記振動板1、上記絶縁物3bをエッチン
グ除去するノズル板形成工程(i)で製造される。従っ
て、取り扱い中の上記振動板1の破壊が防止され、上記
耐腐食性薄膜4が形成された上記振動板1の座屈して撓
む作動不良の発生を防止して、耐腐食に優れ、歩留まり
が大幅に向上して低コストの上記静電アクチュエータ0
及び上記静電アクチュエータ0を具備する上記静電型マ
イクロポンプ10や上記静電アクチュエータ0を具備す
る上記インクジェット記録ヘッド20の製造方法を提供
することが出来るようになった。上記振動板基板1a
は、各上記ノズル孔11や各上記ノズル孔21に対応し
て、異方性エッチングにより形成される上記液室12や
上記インク液室22と、上記液室12や上記インク液室
22へ液体やインク液を供給するための上記共通液室1
3や上記共通インク液室23が形成され,両者は異方性
エッチングで形成した上記液流路14や上記インク液流
路24で連通され、各々の表面には上記耐腐食性薄膜4
が形成された構造となる。静電力により振動して作動す
る上記耐腐食性薄膜4からなる上記静電アクチュエータ
0及び上記静電アクチュエータ0を具備する上記静電型
マイクロポンプ10や上記静電アクチュエータ0を具備
する上記インクジェット記録ヘッド20の上記電極3に
上記電極パッド3aを介して電圧を印加すると、上記振
動板1と上記電極3との間に静電力が働き、上記振動板
1は上記電極3方向に撓み、上記液室12や上記インク
液室22は引圧となり液体やインク液を供給のための上
記液流路14や上記インク液流路24を経て上記共通液
室13や上記共通インク液室23から液体やインク液が
供給される。上記電極3への上記電極パッド3aを介し
ての電圧を切ると、上記振動板1の剛性によって元の位
置へ戻り、この時、上記液室12や上記インク液室22
内は加圧され上記ノズル孔11や上記ノズル孔21を経
て、上記振動板基板1aに対して法線方向の図示の矢印
A方向、又は、上記ノズル孔11や上記ノズル孔21の
方向を変更する事で上記振動板基板1aに対して水平方
向の図示の矢印B方向に液滴やインク液滴は吐出され
る。
【0016】図23において、静電力により振動して作
動する上記耐腐食性薄膜4からなる上記静電アクチュエ
ータ0及び上記静電アクチュエータ0を具備する上記静
電型マイクロポンプ10や上記静電アクチュエータ0を
具備する上記インクジェット記録ヘッド20において、
上記振動板撓み発生防止手段5は、液滴やインク液滴に
対する上記耐腐食性薄膜4を上記窒化チタン薄膜4aと
上記ジルコニウム薄膜4cを用いて内部応力を種々変化
させた時、1E19/cm3以上ボロン不純物が導入さ
れた厚さ2μmの上記振動板1が挫屈し撓みが発生する
かどうかと液体やインク液滴吐出噴射特性を評価した。
その結果、上記振動板撓み発生防止手段5は、応力で上
記振動板1の撓みの発生を緩和又は防止する、上記耐腐
食性薄膜4の上記窒化チタン薄膜4aや上記ジルコニウ
ム薄膜4cの内部応力が少なくとも引っ張り応力(tens
ile stress)、若しくは、1E10dyne/cm2
下の圧縮応力(compressive stress)であれば、上記振
動板1は挫屈による撓みは発生せず噴射特性も良好であ
った。一方、2E10dyne/cm2以上もの圧縮応
力では、上記振動板1は挫屈を生じ撓みが発生し、イン
ク液滴が吐出しないといった噴射不良が発生した。
【0017】図24において、上記耐腐食性薄膜4とし
て上記窒化チタン薄膜4aを用いた時に、上記窒化チタ
ン薄膜4aの抵抗率とインク液滴に対する耐腐食性を評
価した。その結果は、上記耐腐食性薄膜4の上記窒化チ
タン薄膜4aの抵抗率が1E−3Ω・cm以上ではイン
ク液滴に対して耐腐食性を示すのに対して、それ未満の
抵抗率ではインク液滴に対して腐食が観察された。
【0018】図25乃至図28において、静電力により
振動して作動する振動板撓み発生防止手段105である
単層の耐腐食性薄膜104の窒化チタン薄膜104aか
らなる静電アクチュエータ00及び上記静電アクチュエ
ータ00を具備する静電型マイクロポンプ110や上記
静電アクチュエータ00を具備するインクジェット記録
ヘッド120は、上記酸化シリコン膜形成工程(a)〜
上記ノズル板形成工程(i)で製造される(図5乃至図
22を参照)。電極基板102は、面方位(100)、
抵抗率10〜30Ω・cmのp単結晶シリコン基板であ
る。電極103は、上記電極基板102の単結晶シリコ
ン基板上の厚さ2μmの熱酸化法によって形成した酸化
シリコン膜102aに形成した深さ0.4μmの凹部1
02b内に配置され、更に、反応性スパッタ法によって
順次上記酸化シリコン膜102a上に形成した窒化チタ
ンであって互いに絶縁分離されている。上記電極103
である上記窒化チタン上には、プラズマCVD法により
形成した厚さ150nmの酸化シリコン膜の絶縁物10
3bを形成し、酸化シリコン膜の上記絶縁物103b
は、振動板101と上記電極103の絶縁を確保するた
めの物である。上記電極基板102のパッド部102c
は、酸化シリコン膜の上記絶縁物103bをエッチング
除去されている領域であって,上記電極103に電極パ
ッド103aを介して、上記振動板101を振動して作
動させる電圧を印加する領域である。振動板基板101
aは、面方位(110)の単結晶シリコン基板をKOH
で異方性エッチングして形成した、ボロン不純物原子を
1E20/cm3以上含む膜厚2μmの上記振動板10
1が、空隙106内にある酸化シリコン膜の上記絶縁物
103bを介して上記電極103に対向して配置されて
いる。上記振動板基板101aは、面方位(110)の
単結晶シリコン基板をKOHで異方性エッチングして形
成した、液室112やインク液室122と、上記液室1
12や上記インク液室122へインク液体を供給する共
通液室113や共通インク液室123が形成され、上記
液室112や上記インク液室122と上記共通液室11
3や上記共通インク液室123の両者が液流路114や
インク液流路124によって連通されている。上記振動
板基板101aの表面上、上記振動板101の表面上、
上記液室112の表面上や上記インク液室122の表面
上、上記共通液室113の表面上や上記共通インク液室
123の表面上、上記液流路114の表面上や上記イン
ク液流路124の表面上には液体やインク液に対する耐
腐食性の薄膜である上記耐腐食性薄膜104である上記
窒化チタン薄膜104aが、成膜時のボトムカバレージ
が良く制御性も良く酸素原子を含有させることが出来る
スパッタ法、CVD法,酸化法により厚さ1000Åで
形成されている。
【0019】上記振動板撓み発生防止手段105は、上
記耐腐食性薄膜104である上記窒化チタン薄膜104
aを、内部応力は1E08dyne/cm2、引っ張り
応力(tensile stress)で、抵抗率が6.0E−3Ω・
cmである。ノズル板111aやノズル板121aは、
ガラス板からなり、サンドブラスト加工でインク液供給
用の液供給路115やインク液供給路125とノズル孔
111やノズル孔121が形成されて、上記液室112
や上記インク液室122の上に張り付けられている。静
電力により振動して作動する上記振動板撓み発生防止手
段105である単層の上記耐腐食性薄膜104の上記窒
化チタン薄膜104aからなる上記静電アクチュエータ
00及び上記静電アクチュエータ00を具備する上記静
電型マイクロポンプ110や上記静電アクチュエータ0
0を具備する上記インクジェット記録ヘッド120にお
いては、上記振動板101を電気的に接地し、更に,上
記電極パッド103aを介して、上記電極103に電圧
を印加すると、一定周波数で上記振動板101が振動し
て作動した。上記電極パッド103aを介して上記電極
103に電圧を印加すると、電圧を印加した時、上記振
動板101と上記電極103間に静電引力が働き、上記
振動板101は上記電極103方向に引かれた。この
時、上記振動板撓み発生防止手段105は、上記耐腐食
性薄膜104である上記窒化チタン薄膜104aによる
上記振動板101の挫屈による撓みは発生せず、静電引
力により上記電極103側に十分引かれた。その結果、
上記液室112や上記インク液室122は引圧となり、
液体やインク液供給のための上記液流路114や上記イ
ンク液流路124を経て上記共通液室113や上記共通
インク液室123から上記液室112や上記インク液室
122へ液体やインク液が供給された。上記電極パッド
103aを介して上記電極103に印加される電圧の周
波数に対応して、上記振動板101はシリコンの剛性に
より元の位置へと戻り、この時上記液室112や上記イ
ンク液室122は加圧され,上記ノズル孔111や上記
ノズル孔121を経て液滴やインク滴が、図示の矢印B
方向へ安定して吐出した。更に、この状態で液滴やイン
ク滴による信頼性試験を行った結果、抵抗率を制御した
上記耐腐食性薄膜104である上記窒化チタン薄膜10
4aは耐腐食性が十分あることが確認された。
【0020】図29乃至図32において、静電力により
振動して作動する振動板撓み発生防止手段205である
単層の耐腐食性薄膜204のジルコニウム薄膜204c
からなる静電アクチュエータ200及び上記静電アクチ
ュエータ200を具備する静電型マイクロポンプ210
や上記静電アクチュエータ200を具備する上記インク
ジェット記録ヘッド220は、上記酸化シリコン膜形成
工程(a)〜上記ノズル板形成工程(i)で製造される
(図5乃至図22を参照)。電極基板202は、面方位
(100)、抵抗率10〜30Ω・cmのp単結晶シリ
コン基板である。電極203は、上記電極基板202の
単結晶シリコン基板上の厚さ2μmの熱酸化法によって
形成した酸化シリコン膜202aに形成した深さ0.4
μmの凹部202b内に配置され、更に、反応性スパッ
タ法によって順次上記酸化シリコン膜202a上に形成
した窒化チタンであって互いに絶縁分離されている。上
記電極203である窒化チタン上には、プラズマCVD
法により形成した厚さ150nmの酸化シリコン膜の絶
縁物203bを形成し、酸化シリコン膜の上記絶縁物2
03bは、振動板201と上記電極203の絶縁を確保
するためのものである。上記電極基板202のパッド部
202cは、酸化シリコン膜の上記絶縁物203bをエ
ッチング除去されている領域であって,上記電極203
に電極パッド203aを介して、上記振動板201を振
動して作動させる電圧を印加する領域である。振動板基
板201aは、面方位(110)の単結晶シリコン基板
をKOHで異方性エッチングして形成した、ボロン不純
物原子を1E20/cm3以上含む膜厚2μmの上記振
動板201が、空隙206内にある酸化シリコン膜の上
記絶縁物203bを介して上記電極203に対向して配
置されている。上記振動板基板201aは、面方位(1
10)の単結晶シリコン基板をKOHで異方性エッチン
グして形成した、液室212やインク液室222と、上
記液室212や上記インク液室222へ液体やインク液
を供給する共通液室213や共通インク液室223が形
成され、上記液室212や上記インク液室222と上記
共通液室213や上記共通インク液室223の両者が液
流路214やインク液流路224によって連通されてい
る。上記振動板基板201aの表面上、上記振動板20
1の表面上、上記液室212や上記インク液室222の
表面上、上記共通液室213のや上記共通インク液室2
23の表面上、上記液流路214や上記インク液流路2
24の表面上には液体やインク液に対する耐腐食性の薄
膜である上記耐腐食性薄膜204である上記ジルコニウ
ム薄膜204cがスパッタ法により厚さ1000Åで形
成されている。
【0021】上記振動板撓み発生防止手段205は、上
記耐腐食性薄膜204である上記ジルコニウム薄膜20
4cの内部応力は−5.0E09dyne/cm2圧縮応
力(compressive stress)である。ノズル板211aや
ノズル板221aは、ガラス板からなり、サンドブラス
ト加工で液体やインク液供給用の液供給路215やイン
ク液供給路225とノズル孔211やノズル孔221が
形成されて、上記インク液室212の上に張り付けられ
ている。静電力により振動して作動する上記振動板撓み
発生防止手段205である単層の上記耐腐食性薄膜20
4の上記ジルコニウム薄膜204cからなる上記静電ア
クチュエータ200及び上記静電アクチュエータ200
を具備する上記静電型マイクロポンプ210や上記静電
アクチュエータ200を具備する上記インクジェット記
録ヘッド220においては、上記振動板201を電気的
に接地し、更に、上記電極パッド203aを介して、上
記電極203に電圧を印加すると、一定周波数で上記振
動板201が振動して作動した。上記電極パッド203
aを介して上記電極203に電圧を印加すると、電圧を
印加した時、上記振動板201と上記電極203間に静
電引力が働き、上記振動板201は上記電極203方向
に引かれた。この時、上記振動板撓み発生防止手段20
5は、上記耐腐食性薄膜204である上記ジルコニウム
薄膜204cによる上記振動板201の挫屈による撓み
は発生せず、静電引力により上記電極203側に十分引
かれた。その結果、上記液室212や上記インク液室2
22は引圧となり、液体やインク液供給のための上記液
流路214や上記インク液流路224を経て上記共通液
室213や上記共通インク液室223から上記液室21
2や上記インク液室222へ液体やインク液が供給され
た。上記電極パッド203aを介して上記電極203に
印加される電圧の周波数に対応して、上記振動板201
はシリコンの剛性により元の位置へと戻り、この時上記
液室212や上記インク液室222は加圧され,上記ノ
ズル孔211や上記ノズル孔221を経て液滴やインク
液滴が、図示の矢印B方向へ安定して吐出した。更に、
この状態で液滴やインク液滴による信頼性試験を行った
結果、抵抗率を制御した上記耐腐食性薄膜204である
上記ジルコニウム薄膜204cは耐腐食性が十分あるこ
とが確認された。
【0022】図33乃至図36において、静電力により
振動して作動する振動板撓み発生防止手段305である
積層の耐腐食性薄膜304の酸化シリコン薄膜304b
と窒化チタン304aからなる静電アクチュエータ30
0及び上記静電アクチュエータ300を具備する静電型
マイクロポンプ310や上記静電アクチュエータ300
を具備するインクジェット記録ヘッド320は、上記酸
化シリコン膜形成工程(a)〜上記ノズル板形成工程
(i)で製造される(図5乃至図22を参照)。電極基
板302は、面方位(100)、抵抗率10〜30Ω・
cmのp単結晶シリコン基板である。電極303は、上
記電極基板302の単結晶シリコン基板上の厚さ2μm
の熱酸化法によって形成した酸化シリコン膜302aに
形成した深さ0.4μmの凹部302b内に配置され、
更に、反応性スパッタ法によって順次上記酸化シリコン
膜302a上に形成した窒化チタンであって互いに絶縁
分離されている。上記電極303である窒化チタン上に
は、プラズマCVD法により形成した厚さ150nmの
酸化シリコン膜の絶縁物303bを形成し、酸化シリコ
ン膜の上記絶縁物303bは、振動板301と上記電極
303の絶縁を確保するための物である。上記電極基板
302のパッド部302cは、酸化シリコン膜の上記絶
縁物303bをエッチング除去されている領域であっ
て,上記電極303に電極パッド303aを介して、上
記振動板301を振動して作動させる電圧を印加する領
域である。振動板基板301aは、面方位(110)の
単結晶シリコン基板をKOHで異方性エッチングして形
成した、ボロン不純物原子を1E20/cm3以上含む
膜厚2μmの上記振動板301が、空隙306である酸
化シリコン膜の上記絶縁物303bを介して上記電極3
03に対向して配置されている。
【0023】上記振動板基板301aは、面方位(11
0)の単結晶シリコン基板をKOHで異方性エッチング
して形成した、液室312やインク液室322と、上記
液室312や上記インク液室322へ液体やインク液を
供給する共通液室313や共通液室323が形成され、
上記液室312や上記インク液室322と上記共通液室
313や上記共通インク液室323の両者が液流路31
4やインク液流路324によって連通されている。上記
振動板基板301aの表面上、上記振動板301の表面
上、上記液室312や上記インク液室322の表面上、
上記共通液室313や上記共通インク液室323の表面
上、上記液流路314や上記インク液流路324の表面
上には液体やインク液に対する耐腐食性の薄膜である上
記耐腐食性薄膜304である熱酸化法によって形成した
厚さ500Åの上記酸化シリコン薄膜304bと、スパ
ッタ法により形成した1000Åの上記窒化チタン薄膜
304aが順次に形成されている。この時、上記振動板
撓み発生防止手段305である積層の上記耐腐食性薄膜
304の上記酸化シリコン薄膜304bと上記窒化チタ
ン薄膜304aは引っ張り応力(tensile stress)であ
って、上記酸化シリコン薄膜304bが1.0E08d
yne/cm2で、上記窒化チタン薄膜304aが1.
0E09dyne/cm2であった。又、上記窒化チタ
ン薄膜304aの抵抗率は1.0E−2Ω・cmであっ
た。ノズル板311aやノズル板321aは、ガラス板
からなり、サンドブラスト加工で液体やインク液供給用
の液供給路315やインク液供給路325とノズル孔3
11やノズル孔321が形成されて、上記液室312や
上記インク液室322の上に張り付けられている。
【0024】静電力により振動して作動する上記振動板
撓み発生防止手段305である積層の上記耐腐食性薄膜
304の上記酸化シリコン薄膜304bと上記窒化チタ
ン薄膜304aからなる上記静電アクチュエータ300
及び上記静電アクチュエータ300を具備する静電型マ
イクロポンプ31や上記静電アクチュエータ300を具
備する上記インクジェット記録ヘッド320において
は、上記振動板301を電気的に接地し、更に、上記電
極パッド303aを介して、上記電極303に電圧を印
加すると、一定周波数で上記振動板301が振動して作
動した。上記電極パッド303aを介して上記電極30
3に電圧を印加すると、電圧を印加した時、上記振動板
301と上記電極303間に静電引力が働き、上記振動
板301は上記電極303方向に引かれた。この時、上
記振動板撓み発生防止手段305は、上記耐腐食性薄膜
304である上記酸化シリコン薄膜304bと順次形成
された上記窒化チタン薄膜304aによる上記振動板3
01の挫屈による撓みは発生せず、静電引力により上記
電極303側に十分引かれた。その結果、上記液室31
2や上記インク液室322は引圧となり、液体やインク
液供給のための上記液流路314や上記インク液流路3
24を経て上記共通液室313や上記共通インク液室3
23から上記液室312や上記インク液室322へ液体
やインク液が供給された。上記電極パッド303aを介
して上記電極303に印加される電圧の周波数に対応し
て、上記振動板301はシリコンの剛性により元の位置
へと戻り、この時上記液室312や上記インク液室32
2は加圧され,上記ノズル孔311や上記ノズル孔32
1を経て液滴やインク滴が、図示の矢印B方向へ安定し
て吐出した。更に、この状態で液滴やインク滴による信
頼性試験を行った結果、上記耐腐食性薄膜304である
上記酸化シリコン薄膜304bと上記窒化チタン薄膜3
04aは耐腐食性が十分あることが確認された。
【0025】図37乃至図40において、静電力により
振動して作動する振動板撓み発生防止手段405である
積層の耐腐食性薄膜404の酸化シリコン薄膜404b
とジルコニウム薄膜404cからなる静電アクチュエー
タ400及び上記静電アクチュエータ400を具備する
静電型マイクロポンプ410や上記静電アクチュエータ
400を具備するインクジェット記録ヘッド420は、
上記酸化シリコン膜形成工程(a)〜上記ノズル板形成
工程(i)で製造される(図5乃至図22を参照)。電
極基板402は、面方位(100)、抵抗率10〜30
Ω・cmのp単結晶シリコン基板である。電極403
は、上記電極基板402の単結晶シリコン基板上の厚さ
2μmの熱酸化法によって形成した酸化シリコン膜40
2aに形成した深さ0.4μmの凹部402b内に配置
され、更に、反応性スパッタ法によって順次上記酸化シ
リコン膜402a上に形成した窒化チタンであって互い
に絶縁分離されている。上記電極403である窒化チタ
ン上には、プラズマCVD法により形成した厚さ150
nmの酸化シリコン膜の絶縁物403bを形成し、酸化
シリコン膜の上記絶縁物403bは、振動板401と上
記電極403の絶縁を確保するためのものである。上記
電極基板402のパッド部402cは、酸化シリコン膜
の上記絶縁物403bをエッチング除去されている領域
であって,上記電極403に電極パッド403aを介し
て、上記振動板401を振動して作動させる電圧を印加
する領域である。
【0026】振動板基板401aは、面方位(110)
の単結晶シリコン基板をKOHで異方性エッチングして
形成した、ボロン不純物原子を1E20/cm3以上含
む膜厚2μmの上記振動板401が、空隙406である
酸化シリコン膜の上記絶縁物403bを介して上記電極
403に対向して配置されている。上記振動板基板40
1aは、面方位(110)の単結晶シリコン基板をKO
Hで異方性エッチングして形成した、液室412やイン
ク液室422と、上記液室412や上記インク液室42
2へ液体やインク液を供給する共通液室413や共通イ
ンク液室423が形成され、上記液室412や上記イン
ク液室422と上記共通液室413や上記共通インク液
室423の両者が液流路414やインク液流路424に
よって連通されている。上記振動板基板401aの表面
上、上記振動板401の表面上、上記液室412や上記
インク液室422の表面上、上記共通液室413や上記
共通インク液室423の表面上、上記液流路414や上
記インク液流路424の表面上には液体やインク液に対
する耐腐食性の薄膜である上記耐腐食性薄膜404であ
る熱酸化法によって形成した厚さ500Åの上記酸化シ
リコン薄膜404bと、スパッタ法により形成した10
00Åの上記ジルコニウム薄膜404cが順次に形成さ
れている。この時、上記振動板撓み発生防止手段405
である積層の上記耐腐食性薄膜404の上記酸化シリコ
ン薄膜404bと上記ジルコニウム薄膜404cは引っ
張り応力(tensile stress)であって、上記酸化シリコ
ン薄膜404bが1.0E08dyne/cm2で、上
記ジルコニウム薄膜404cが5.0E09dyne/
cm2であった。ノズル板411aやノズル板421a
は、ガラス板からなり、サンドブラスト加工でインク液
供給用の液供給路415やインク液供給路425とノズ
ル孔411やノズル孔421が形成されて、上記液室4
12や上記インク液室422の上に張り付けられてい
る。
【0027】静電力により振動して作動する上記振動板
撓み発生防止手段405である積層の上記耐腐食性薄膜
404の上記酸化シリコン薄膜404bと上記ジルコニ
ウム薄膜404cからなる上記静電アクチュエータ40
0及び上記静電アクチュエータ400を具備する上記静
電型マイクロポンプ410や上記静電アクチュエータ4
00を具備する上記インクジェット記録ヘッド420に
おいては、上記振動板401を電気的に接地し、更に、
上記電極パッド403aを介して、上記電極403に電
圧を印加すると、一定周波数で上記振動板401が振動
して作動した。上記電極パッド403aを介して上記電
極403に電圧を印加すると、電圧を印加した時、上記
振動板401と上記電極403間に静電引力が働き、上
記振動板401は上記電極403方向に引かれた。この
時、上記振動板撓み発生防止手段405は、上記耐腐食
性薄膜404である上記酸化シリコン薄膜404bと順
次形成された上記ジルコニウム薄膜404cによる上記
振動板401の挫屈による撓みは発生せず、静電引力に
より上記電極403側に十分引かれた。その結果、上記
液室412や上記インク液室422は引圧となり、液体
やインク液供給のための上記液流路414や上記インク
液流路424を経て上記共通液室413や上記共通イン
ク液室423から上記液室412や上記インク液室42
2へ液体やインク液が供給された。上記電極パッド40
3aを介して上記電極403に印加される電圧の周波数
に対応して、上記振動板401はシリコンの剛性により
元の位置へと戻り、この時上記液室412や上記インク
液室422は加圧され、上記ノズル孔411や上記ノズ
ル孔421を経て液滴やインク滴が、図示の矢印B方向
へ安定して吐出した。更に、この状態で液滴やインク滴
による信頼性試験を行った結果、上記耐腐食性薄膜40
4である上記酸化シリコン薄膜404bと上記ジルコニ
ウム薄膜404cは耐腐食性が十分あることが確認され
た。
【0028】図41乃至図44において、静電力により
振動して作動する振動板撓み発生防止手段505である
積層の耐腐食性薄膜504の窒化チタン薄膜504aと
ジルコニウム薄膜504cからなる静電アクチュエータ
500及び上記静電アクチュエータ500を具備する静
電型マイクロポンプ510や上記静電アクチュエータ5
00を具備するインクジェット記録ヘッド520は、上
記酸化シリコン膜形成工程(a)〜上記ノズル板形成工
程(i)で製造される(図5乃至図22を参照)。電極
基板502は、面方位(100)、抵抗率10〜30Ω
・cmのp単結晶シリコン基板である。電極503は、
上記電極基板502の単結晶シリコン基板上の厚さ2μ
mの熱酸化法によって形成した酸化シリコン膜502a
に形成した深さ0.4μmの凹部502b内に配置さ
れ、更に、反応性スパッタ法によって順次上記酸化シリ
コン膜502a上に形成した窒化チタンであって互いに
絶縁分離されている。上記電極503である窒化チタン
上には、プラズマCVD法により形成した厚さ150n
mの酸化シリコン膜の絶縁物503bを形成し、酸化シ
リコン膜の上記絶縁物503bは、振動板501と上記
電極503の絶縁を確保するためのものである。上記電
極基板502のパッド部502cは、酸化シリコン膜の
上記絶縁物503bをエッチング除去されている領域で
あって,上記電極503に電極パッド503aを介し
て、上記振動板501を振動して作動させる電圧を印加
する領域である。振動板基板501aは、面方位(11
0)の単結晶シリコン基板をKOHで異方性エッチング
して形成した、ボロン不純物原子を1E20/cm3
上含む膜厚2μmの上記振動板501が、空隙506で
ある酸化シリコン膜の上記絶縁物503bを介して上記
電極503に対向して配置されている。上記振動板基板
501aは、面方位(110)の単結晶シリコン基板を
KOHで異方性エッチングして形成した、液室512や
インク液室522と、上記液室512や上記インク液室
522へ液体やインク液を供給する共通液室513や共
通インク液室523が形成され、上記液室512や上記
インク液室522と上記共通液室513や上記共通イン
ク液室523の両者が液流路514やインク液流路52
4によって連通されている。
【0029】上記振動板基板501aの表面上、上記振
動板501の表面上、上記液室512や上記インク液室
522の表面上、上記共通液室513や上記共通インク
液室523の表面上、上記液流路514や上記インク液
流路524の表面上には液体やインク液に対する耐腐食
性の薄膜である上記耐腐食性薄膜504であるスパッタ
法によって形成した厚さ500Åの上記窒化チタン薄膜
504aと、スパッタ法により順次に形成した厚さ50
0Åの上記ジルコニウム薄膜504cが形成されてい
る。この時、上記振動板撓み発生防止手段505である
積層の上記耐腐食性薄膜504の上記窒化チタン薄膜5
04aが7.0E08dyne/cm2圧縮応力(compr
essive stress)であって、順次に形成された上記ジル
コニウム薄膜504cが5.0E09dyne/cm2
圧縮応力(tensile stress)であった。上記窒化チタン
薄膜504aの抵抗率は、1.3E−3Ω・cmであっ
た。ノズル板511aやノズル板521aは、ガラス板
からなり、サンドブラスト加工で液体やインク液供給用
の液供給路515やインク液供給路525とノズル孔5
11やノズル孔521が形成されて、上記液室512や
上記インク液室522の上に張り付けられている。静電
力により振動して作動する上記振動板撓み発生防止手段
505である積層の上記耐腐食性薄膜504の上記窒化
チタン薄膜504aと順次に形成された上記ジルコニウ
ム薄膜504cからなる上記静電アクチュエータ500
及び上記静電アクチュエータ500を具備する上記静電
型マイクロポンプ510や上記静電アクチュエータ50
0を具備する上記インクジェット記録ヘッド520にお
いては、上記振動板501を電気的に接地し、更に、上
記電極パッド503aを介して、上記電極503に電圧
を印加すると、一定周波数で上記振動板501が振動し
て作動した。
【0030】上記電極パッド503aを介して上記電極
503に電圧を印加すると、電圧を印加した時、上記振
動板501と上記電極503間に静電引力が働き、上記
振動板501は上記電極503方向に引かれた。この
時、上記振動板撓み発生防止手段505は、上記耐腐食
性薄膜504である上記窒化チタン薄膜504aと順次
に形成された上記ジルコニウム薄膜504cによる上記
振動板501の挫屈による撓みは発生せず、静電引力に
より上記電極503方向に十分引かれた。その結果、上
記液室512や上記インク液室522は引圧となり、液
体やインク液供給のための上記液流路514や上記イン
ク液流路524を経て上記共通液室513や上記共通イ
ンク液室523から上記液室512や上記インク液室5
22へ液体やインク液が供給された。上記電極パッド5
03aを介して上記電極503に印加される電圧の周波
数に対応して、上記振動板501はシリコンの剛性によ
り元の位置へと戻り、この時上記液室512あ上記イン
ク液室522は加圧され,上記ノズル孔511や上記ノ
ズル孔521を経てインク液滴が、図示の矢印B方向へ
安定して吐出した。更に、この状態で液滴やインク滴に
よる信頼性試験を行った結果、上記耐腐食性薄膜504
である上記窒化チタン薄膜504aと順次に形成された
上記ジルコニウム薄膜504cは耐腐食性が十分あるこ
とが確認された。
【0031】図45乃至図48において、静電力により
振動して作動する静電アクチュエータ600は、静電力
により振動して作動する振動板601と、上記振動板6
01に対向する電極基板602と、上記電極基板602
上に形成されて上記振動板601に空隙606を介して
対向する電極603と、上記振動板601を振動して作
動するための電圧を印加する上記電極603と対向する
上記振動板601上に耐腐食性の薄膜が形成された耐腐
食性薄膜604と、上記耐腐食性薄膜604の上記振動
板601の撓みの発生を防止する振動板撓み発生防止手
段605とからなり、上記振動板撓み発生防止手段60
5は上記耐腐食性薄膜604が形成された上記振動板6
01が平坦になるようにして、インク液滴噴射特性等の
作動特性のバラツキや不良が抑制され、上記耐腐食性薄
膜604の形成された上記振動板601の座屈して撓む
作動不良の発生を防止して、耐インク腐食に優れ、歩留
まりが向上して低コストにすることが出来るようになっ
た。液滴やインク滴を静電力による圧力波で吐出する静
電型マイクロポンプ610やインクジェット記録ヘッド
620は、インク液滴を図示の矢印C方向又は図示の矢
印D方向に吐出するノズル孔611やノズル孔621
と、上記ノズル孔611や上記ノズル孔621が連通す
るインク流路の液室612やインク液室622と、上記
液室612や上記インク液室622の壁面を形成する上
記静電アクチュエータ600の上記振動板601に形成
された上記耐腐食性薄膜604とからなる。振動板基板
601aは、面方位(110)の単結晶シリコン基板
で、上記振動板601、個々の上記ノズル孔611や上
記ノズル孔621に対応して液滴やインク滴が加圧され
る上記液室612や上記インク液室622、共通液室6
13や共通インク液室623、液流路614やインク液
流路624が異方性エッチングにより形成され、上記液
室612や上記インク液室622と上記共通液室613
や上記共通液室623は上記液流路614や上記インク
液流路624によって連通されている。ノズル板611
aやノズル板621aは、ガラス板、金属板又はシリコ
ン板で、上記ノズル孔611や上記ノズル孔621と液
供給路615やインク液供給路625が形成されてい
る。更に、上記振動板601の表面上、上記振動板基板
601aの表面上、上記液室612や上記インク液室6
22の表面上、上記共通液室613や上記共通インク液
室623の表面上、上記液流路614や上記インク液流
路624の表面上には液滴やインク滴に対する耐腐食性
の膜の上記耐腐食性薄膜604が形成されている。
【0032】上記振動板撓み発生防止手段605は、上
記耐腐食性薄膜604を成膜時のボトムカバレージが良
く制御性も良く酸素原子を含有させることが出来るスパ
ッタ法、CVD法,酸化法により形成された厚さ10Å
から2000Å、好ましくは100Å〜1000Åであ
って、上記耐腐食性膜604を上記振動板601上に平
坦に形成されて、上記振動板601に撓みを生ずること
を防止している。上記振動板撓み発生防止手段605の
上記耐腐食性薄膜604は、単層、或いは、微少穴のピ
ンホール等による液滴やインク滴漏洩等による作動不良
を防止しするために、順次積層された積層膜、少なくと
も酸素原子を含み、好ましく酸素原子を濃度1%以上含
む耐液体や耐インク腐食に優れ、量産性に優れた窒化チ
タン604aである。上記電極基板602は、n型、又
は、p型の単結晶シリコン基板である。通常は,面配向
(100)の単結晶シリコン基板を用いられるが、プロ
セスに応じて面方位(110)、又は、面方位(11
1)の単結晶シリコン基板を用いても何ら問題は無く、
又は、シリコン基板の代わりにガラス基板を用いてもよ
い。
【0033】上記電極603は、単結晶シリコン基板の
上記電極基板602上の酸化シリコン膜602aの凹部
602b内に形成された高融点金属からなり、上記振動
板601を振動して作動するための電圧が印加される。
上記電極603は、上記電極基板602と互いに絶縁分
離されており、反応性スパッタ法、CVD法等によって
形成したチタン、タングステン、タンタル等の高融点金
属とその窒化物、或いはそれらの化合物、或いはそれら
の積層構造、望ましくは窒化チタン又は、上記酸化シリ
コン膜602a上に順次形成されるチタン、窒化チタン
の積層構造からなる振動して作動させる電極であって、
単結晶シリコン基板の上記電極基板602を熱酸化する
ことにより形成した上記酸化シリコン膜602aの上記
凹部602b内に配置されている。上記電極603上に
CVD法、スパッタ法、蒸着法等によって絶縁物603
bが形成されている。上記凹部602bは、上記振動板
601と上記電極603間に上記空隙606を形成する
ためのものであって、上記空隙606を介して上記振動
板601と対向した上記電極603に電圧を印加するこ
とで静電引力を発生させる。パッド部602cは、上記
電極603の電極パッド603aに対して外部から電圧
を印加する図示しないPPCやワイヤーボンデイング等
の実装を行うためのものである。従って、上記振動板撓
み発生防止手段605により上記耐腐食性薄膜604の
形成された上記振動板601の座屈して撓む作動不良の
発生を防止して、耐液体や耐インク腐食に優れ、歩留ま
りが向上して低コストの上記静電アクチュエータ600
及び上記静電アクチュエータ600を具備する上記静電
型マイクロポンプ610や上記静電アクチュエータ60
0を具備する上記インクジェット記録ヘッド620を提
供することが出来るようになった。
【0034】図49乃至図66において、上記静電アク
チュエータ600及び上記静電アクチュエータ600を
具備する上記静電型マイクロポンプ610や上記静電ア
クチュエータ600を具備する上記インクジェット記録
ヘッド620の製造方法を説明する。静電力により振動
して作動する上記耐腐食性薄膜604からなる上記静電
アクチュエータ600及び上記静電アクチュエータ60
0を具備する上記静電型マイクロポンプ610や上記静
電アクチュエータ600を具備する上記インクジェット
記録ヘッド620は、図49と図50において、最初
に、面配向(100)、(111)、又は、(110)
のp型、又は、n型の単結晶シリコン基板の上記電極基
板602上に熱酸化法により上記酸化シリコン膜602
aを形成する酸化シリコン膜形成工程(k)と、図51
と図52において、次に、通常のフォトリソグラフィと
ドライエッチング法、又は、ウェットエッチング法で行
うエッチングは、上記酸化シリコン膜602aに上記電
極603の領域と上記パッド603aの領域を規定する
パターニング工程(l)と、図53と図54において、
上記パターニング工程(l)でパターニングされた上記
酸化シリコン膜602a上に反応性スパッタ法、CVD
法等によって形成したチタン、タングステン、タンタル
等の高融点金属とその窒化物、或いはそれらの化合物、
或いはそれらの積層構造、望ましくは窒化チタンを順次
形成される窒化チタンを全面に成膜して上記電極603
を形成する電極形成工程(m)と、図55と図56にお
いて、高融点金属の上記電極603上にCVD法、スパ
ッタ法、蒸着法等によって形成した上記絶縁物603
b、望ましくは酸化シリコンを形成する絶縁物形成工程
(n)と、図57と図58において、上記絶縁物603
bをエッチングマスクとして高融点金属の上記電極60
3をエッチングしパターニングして上記電極基板602
を完成する電極基板完成工程(o)と、図59と図60
において、次に,伝導型がp型、又は、n型、面方位
(110)の単結晶Si基板の上記振動板基板601a
の片面に上記振動板601の膜厚に等しくなる深さまで
p型、或いは、n型の伝導型を示す不純物を1E19/
cm3以上拡散させた拡散領域601a1と、更に、上記
拡散領域601a1と反対の面に、上記静電アクチュエ
ータ600を具備する上記静電型マイクロポンプ610
や上記静電アクチュエータ600を具備する上記インク
ジェット記録ヘッド620の上記ノズル孔611や上記
ノズル孔621と上記液室612や上記インク液室62
2とを規定する酸化シリコン或いは,窒化シリコン,五
酸化タンタル等の単結晶シリコンのエッチングマスタパ
ターンを形成した上記振動板基板601aと上記電極基
板602とアライメントして500℃前後の温度で接合
した後、800℃以上の熱処理を行う接合精度が良い直
接接合法で接合する接合工程(p)と、
【0035】又は、上記振動板基板601aと上記電極
基板602とをアライメント接合した後にエッチングマ
スクパターンを形成しても良い。更に、面方位(11
0)単結晶シリコン基板の上にシリコン酸化膜を介し,
上記振動板601の膜厚に等しい単結晶薄膜シリコンが
形成されているSOI(Silicon On Insulator)基板と
上記電極基板602を直接接合しても良い。この場合に
おいても,単結晶シリコン薄膜と反対の面に、上記静電
アクチュエータ600を具備する上記静電型マイクロポ
ンプ610や上記静電アクチュエータ600を具備する
上記インクジェット記録ヘッド620の上記ノズル孔6
11や上記ノズル孔621と上記液室612や上記イン
ク液室622を規定する酸化シリコン膜,窒化シリコン
膜,五酸化タンタル等の単結晶シリコンエッチングマス
タパターンをあらかじめ形成した後に上記電極基板60
2と直接接合しても良い。ガラス基板を用いた場合は、
陽極接合で行う。
【0036】図61と図62において、次に、上記接合
工程(p)で上記振動板基板601aと上記電極基板6
02を直接接合して、単結晶シリコンエッチングマスタ
パターンが形成された側からKOH、TMAH等によっ
て異方性エッチングして、この時,高濃度に不純物を含
む上記拡散領域601a1でエッチングは自発的に停止
して上記振動板601を形成する振動板形成工程(q)
と、SOI(Silicon On Insulator)基板を用いて異方
性エッチングした場合は、酸化シリコン膜上でエッチン
グは停止する。尚、この時,前記、酸化シリコン膜を除
去しても何ら問題はない。
【0037】図63と図64において、次に、上記振動
板基板601a表面と上記振動板601の全面にわたり
同時にインク液滴に対する耐腐食性の上記耐腐食性薄膜
604を形成する耐腐食性薄膜形成工程(r)と、上記
振動板撓み発生防止手段605は、上記耐腐食性薄膜6
04を成膜時のボトムカバレージが良く制御性も良く酸
素原子を含有させることが出来るスパッタ法、CVD
法、酸化法により上記振動板601に形成された単層、
或いは、積層膜であって少なくとも酸素原子を含む、望
ましくは1.0%以上酸素原子を含む量産性に優れた上
記窒化チタン薄膜604aで上記振動板601は平坦で
ある。ここで上記耐腐食性薄膜604は、液滴やインク
滴等に対して耐腐食性を持つ薄膜であれば何れでも良
い。
【0038】図65と図66において、上記ノズル板6
11aや上記ノズル板621aは、ガラス板や金属板か
らなる基板上部にサンドブラスト加工やレーザー加工
で、液体やインク液供給用の上記液供給路615や上記
インク液供給路625が形成されて張り付けられ、上記
電極パッド603aの上部領域の上記耐腐食性薄膜60
4、上記振動板601、上記絶縁物603bをエッチン
グ除去するノズル板形成工程(s)で製造される。従っ
て、取り扱い中の上記振動板601の破壊が防止され、
上記耐腐食性薄膜604が形成された上記振動板601
の座屈して撓む作動不良の発生を防止して、耐液体や耐
インク腐食に優れ、歩留まりが大幅に向上して低コスト
の上記静電アクチュエータ600及び上記静電アクチュ
エータ600を具備する上記静電型マイクロポンプ61
0や上記静電アクチュエータ600を具備する上記イン
クジェット記録ヘッド620の製造方法を提供すること
が出来るようになった。上記振動板基板601aは、各
上記ノズル孔611や上記ノズル孔621に対応して、
異方性エッチングにより形成される上記液室612や上
記インク液室622と、上記液室612や上記インク液
室622へ液体やインク液体を供給するための上記共通
液室613や上記共通インク液室623が形成され,両
者は異方性エッチングで形成した上記液流路614や上
記インク液流路624で連通され、各々の表面には上記
耐腐食性薄膜604が形成された構造となる。静電力に
より振動して作動する上記耐腐食性薄膜604からなる
上記静電アクチュエータ600及び上記静電アクチュエ
ータ600を具備する上記静電型マイクロポンプ610
や上記静電アクチュエータ600を具備する上記インク
ジェット記録ヘッド620の上記電極603に上記電極
パッド603aを介して電圧を印加すると、上記振動板
601と上記電極603との間に静電力が働き、上記振
動板601は上記電極603方向に撓み、上記液室61
2や上記インク液室622は引圧となり液体やインク液
供給のための上記液流路614や上記インク液流路62
4を経て上記共通液室613や上記共通インク液室62
3から上記液室612や上記インク液室622へと液体
やインク液が供給される。上記電極603への上記電極
パッド603aを介しての電圧を切ると、上記振動板6
01の剛性によって元の位置へ戻り、この時、上記液室
612や上記インク液室622内は加圧され上記ノズル
孔611や上記ノズル孔621を経て、上記振動板基板
601aに対して法線方向の図示の矢印C方向、又は、
上記ノズル孔611や上記ノズル孔621の方向を変更
する事で上記振動板基板601aに対して水平方向の図
示の矢印D方向にインク液滴は吐出される。
【0039】図67において、静電力により振動して作
動する上記耐腐食性薄膜604からなる上記静電アクチ
ュエータ600及び上記静電アクチュエータ600を具
備する上記静電型マイクロポンプ610や上記静電アク
チュエータ600を具備する上記インクジェット記録ヘ
ッド620において、液滴やインク滴に対する上記耐腐
食性薄膜604として窒化チタンを用いた時の1E19
/cm3以上ボロン不純物が導入された厚さ2μmの上
記振動板601の撓み量とインク液滴の噴射スピードや
インク液滴の量の噴射特性のビット間のバラツキを評価
した。その結果、上記耐腐食性薄膜604を上記振動板
601上に形成した時に、上記振動板601が平坦でな
く撓みが見られた場合、噴射特性のビット間にバラツキ
を生じ実用上大きな問題となることがわかった。この
為、上記耐腐食性薄膜604を上記振動板601上に順
次形成した場合、少しでも上記振動板601上に撓みが
生じることは好ましくない。この傾向は、液滴やインク
滴に対して耐腐食性を持つ薄膜の何れを用いた場合でも
同様の結果を示した。
【0040】図68において、次に、上記耐腐食性薄膜
604として上記窒化チタン薄膜604aを用いた時
に、上記窒化チタン薄膜604a中に含まれる酸素原子
濃度と液滴やインク滴に対する耐腐食性を評価した。そ
の結果は、上記窒化チタン薄膜604a中に酸素原子が
含有していない場合には実用上大きな問題とはならなか
ったが、液滴やインク滴に対して多少の腐食がみられた
のに対し、酸素原子が少なくとも含まれた上記窒化チタ
ン薄膜604aの場合には耐腐食性が向上すことがわか
った。更に、1%以上含有している上記窒化チタン薄膜
604aの場合には耐腐食性がより向上する事が分かっ
た。このことから、上記耐腐食性薄膜604に上記窒化
チタン薄膜604aを用いた場合には、少なくとも酸素
原子が含まれることが望ましく、酸素原子が1%以上含
有された上記窒化チタン薄膜604aの場合には、更
に、望ましいことがわかる。
【0041】図69乃至図72において、静電力により
振動して作動する振動板撓み発生防止手段705である
単層の耐腐食性薄膜704の窒化チタン薄膜704aか
らなる静電アクチュエータ700及び上記静電アクチュ
エータ700を具備する静電型マイクロポンプ710や
上記静電アクチュエータ700を具備するインクジェッ
ト記録ヘッド720は、上記酸化シリコン膜形成工程
(k)〜上記ノズル板形成工程(s)で製造される(図
49乃至図66を参照)。電極基板702は、面方位
(100)、抵抗率10〜30Ω・cmのp単結晶シリ
コン基板である。電極703は、上記電極基板702の
単結晶シリコン基板上の厚さ2μmの熱酸化法によって
形成した酸化シリコン膜702aに形成した深さ0.4
μmの凹部702b内に配置され、更に、反応性スパッ
タ法によって順次上記酸化シリコン膜702a上に形成
した窒化チタンであって互いに絶縁分離されている。上
記電極703である上記窒化チタン上には、プラズマC
VD法により形成した厚さ150nmの酸化シリコン膜
の絶縁物703bを形成し、酸化シリコン膜の上記絶縁
物703bは、振動板701と上記電極703の絶縁を
確保するための物である。
【0042】上記電極基板702のパッド部702c
は、酸化シリコン膜の上記絶縁物703bをエッチング
除去されている領域であって,上記電極703に電極パ
ッド703aを介して、上記振動板701を振動して作
動させる電圧を印加する領域である。振動板基板701
aは、面方位(110)の単結晶シリコン基板をKOH
で異方性エッチングして形成した、ボロン不純物原子を
1E20/cm3以上含む膜厚2μmの上記振動板70
1が、空隙706である酸化シリコン膜の上記絶縁物7
03bを介して上記電極703に対向して配置されてい
る。上記振動板基板701aは、面方位(110)の単
結晶シリコン基板をKOHで異方性エッチングして形成
した、液室712やインク液室722と、上記液室71
2や上記インク液室722へ液体やインク液を供給する
共通液室713や共通インク液室723が形成され、上
記液室712や上記インク液室722と上記共通液室7
13や上記共通インク液室723の両者が液流路714
やインク液流路724によって連通されている。上記振
動板基板701aの表面上、上記振動板701の表面
上、上記液室712や上記インク液室722の表面上、
上記共通液室713や上記共通インク液室723の表面
上、上記液流路714や上記インク液流路724の表面
上には液体やインク液に対する耐腐食性の薄膜である上
記耐腐食性薄膜704である上記窒化チタン薄膜704
aが、成膜時のボトムカバレージが良く制御性も良く酸
素原子を含有させることが出来るスパッタ法、CVD
法、酸化法により厚さ1000Åで形成されている。
【0043】上記耐腐食性薄膜704である上記窒化チ
タン薄膜704a中には、酸素原子が約10%含有して
いる。この時、上記耐腐食性薄膜704である上記窒化
チタン薄膜704が形成された状態で、上記振動板70
1座屈による撓みは全く発生していなかった。ノズル板
711aやノズル板721aは、ガラス板からなり、サ
ンドブラスト加工でインク液供給用の液供給路715や
インク液供給路725とノズル孔711やノズル孔72
1が形成されて、上記液室712や上記インク液室72
2の上に張り付けられている。静電力により振動して作
動する上記振動板撓み発生防止手段705である単層の
上記耐腐食性薄膜704の上記窒化チタン薄膜704a
からなる上記静電アクチュエータ700及び上記静電ア
クチュエータ700を具備する上記静電型マイクロポン
プ710や上記静電アクチュエータ700を具備する上
記インクジェット記録ヘッド720においては、上記振
動板701を電気的に接地し、更に,上記電極パッド7
03aを介して、上記電極703に電圧を印加すると、
一定周波数で上記振動板701が振動して作動した。上
記電極パッド703aを介して上記電極703に電圧を
印加すると、電圧を印加した時、上記振動板701と上
記電極703間に静電引力が働き、上記振動板701は
酸素原子10%含有する上記窒化チタン薄膜704aに
よる上記振動板701が平坦で座屈による撓みが発生し
ていないため、静電引力により上記電極703側に十分
引かれた。その結果、上記液室712や上記インク液室
722は引圧となり、液体やインク液供給のための上記
液流路714や上記インク液流路724を経て上記共通
液室713や上記共通インク液室723から上記液室7
12や上記インク液室722へ液体やインク液が供給さ
れた。上記電極パッド703aを介して上記電極703
に印加される電圧の周波数に対応して、上記振動板70
1はシリコンの剛性により元の位置へと戻り、この時上
記液室712や上記インク液室722は加圧され、上記
ノズル孔711や上記ノズル孔721を経て液滴やイン
ク滴が、図示の矢印D方向へ安定して吐出した。更に、
この状態で噴射特性のビット間のバラツキを測定した結
果は、非常に均一性の良い噴射特性を得ることが出来る
ようになった。又、インク液滴による信頼性試験を行っ
た結果、耐腐食性が十分であることが確認された。
【0044】図73乃至図76において、静電力により
振動して作動する振動板撓み発生防止手段805である
積層の耐腐食性薄膜804の窒化チタン薄膜804aの
窒化チタン薄膜804a1と条件を変更した窒化チタン
804a2からなる静電アクチュエータ800及び上記
静電アクチュエータ800を具備する静電型マイクロポ
ンプ810や上記静電アクチュエータ800を具備する
インクジェット記録ヘッド820は、上記酸化シリコン
膜形成工程(k)〜上記ノズル板形成工程(s)で製造
される(図49乃至図66を参照)。電極基板802
は、面方位(100)、抵抗率10〜30Ω・cmのp
単結晶シリコン基板である。電極803は、上記電極基
板802の単結晶シリコン基板上の厚さ2μmの熱酸化
法によって形成した酸化シリコン膜802aに形成した
深さ0.4μmの凹部802b内に配置され、更に、反
応性スパッタ法によって順次上記酸化シリコン膜802
a上に形成した窒化チタンであって互いに絶縁分離され
ている。上記電極803である窒化チタン上には、プラ
ズマCVD法により形成した厚さ150nmの酸化シリ
コン膜の絶縁物803bを形成し、酸化シリコン膜の上
記絶縁物803bは、振動板801と上記電極803の
絶縁を確保するためのものである。上記電極基板802
のパッド部802cは、酸化シリコン膜の上記絶縁物8
03bをエッチング除去されている領域であって,上記
電極803に電極パッド803aを介して、上記振動板
801を振動して作動させる電圧を印加する領域であ
る。
【0045】振動板基板801aは、面方位(110)
の単結晶シリコン基板をKOHで異方性エッチングして
形成した、ボロン不純物原子を1E20/cm3以上含
む膜厚2μmの上記振動板801が、空隙806である
酸化シリコン膜の上記絶縁物803bを介して上記電極
803に対向して配置されている。上記振動板基板80
1aは、面方位(110)の単結晶シリコン基板をKO
Hで異方性エッチングして形成した、液室812やイン
ク液室822と、上記液室812や上記インク液室82
2へ液体やインク液を供給する共通液室813や共通イ
ンク液室823が形成され、上記液室812や上記イン
ク液室822と上記共通液室813や共通インク液室8
23の両者が液流路814やインク液流路824によっ
て連通されている。上記振動板基板801aの表面上、
上記振動板801の表面上、上記液室812や上記イン
ク液室822の表面上、上記共通液室813や上記共通
インク液室823の表面上、上記液流路814や上記イ
ンク液流路824の表面上には液体やインク液に対する
耐腐食性の薄膜である上記耐腐食性薄膜804である上
記窒化チタン薄膜804aの、成膜時のボトムカバレー
ジが良く制御性も良く酸素原子を含有させることが出来
るスパッタ法、CVD法、酸化法により形成した酸素原
子を5%含有する厚さ500Åの上記窒化チタン薄膜8
04a1と、更に、引き続いて条件を変更して、成膜時
のボトムカバレージが良く制御性も良く酸素原子を含有
させることが出来るスパッタ法、CVD法、酸化法によ
り形成した酸素原子を15%含有する厚さ500Åの上
記窒化チタン薄膜804a2とが順次に形成されてい
る。
【0046】この時、上記振動板撓み発生防止手段80
5である積層の上記耐腐食性薄膜804の上記酸化窒化
チタン薄膜804aの上記窒化チタン薄膜804a1
上記窒化チタン薄膜804a2と形成された状態で、上
記振動板801の座屈による撓みは全く発生していなか
った。ノズル板811aやノズル板821aは、ガラス
板からなり、サンドブラスト加工で液体やインク液供給
用の液供給路815やインク液供給路825とノズル孔
811やノズル孔821が形成されて、上記液室812
や上記インク液室822の上に張り付けられている。静
電力により振動して作動する上記振動板撓み発生防止手
段805である積層の上記耐腐食性薄膜804の上記酸
化窒化チタン薄膜804aの上記窒化チタン薄膜804
1と上記窒化チタン薄膜804a2とからなる上記静電
アクチュエータ800及び上記静電アクチュエータ80
0を具備する上記静電型マイクロポンプ810や上記静
電アクチュエータ800を具備する上記インクジェット
記録ヘッド820においては、上記振動板801を電気
的に接地し、更に、上記電極パッド803aを介して、
上記電極803に電圧を印加すると、一定周波数で上記
振動板801が振動して作動した。上記電極パッド80
3aを介して上記電極803に電圧を印加すると、電圧
を印加した時、上記振動板801と上記電極803間に
静電引力が働き、上記振動板801は上記電極803方
向に引かれた。
【0047】この時、上記振動板撓み発生防止手段80
5は、上記耐腐食性薄膜804である上記酸化窒化チタ
ン薄膜804aのスパッタ法により形成した酸素原子を
5%含有する厚さ500Åの上記窒化チタン薄膜804
1と条件を変更してスパッタ法により形成した酸素原
子を15%含有する厚さ500Åの上記窒化チタン薄膜
804a2による上記振動板801が平坦で挫屈による
撓みは発生せず、静電引力により上記電極803側に十
分引かれた。その結果、上記液室812や上記インク液
室822は引圧となり、液体やインク液供給のための上
記液流路814や上記インク液流路824を経て上記共
通液室813や上記共通液室823から上記液室812
や上記インク液室822へ液体やインク液が供給され
た。上記電極パッド803aを介して上記電極803に
印加される電圧の周波数に対応して、上記振動板801
はシリコンの剛性により元の位置へと戻り、この時上記
液室812や上記インク液室822は加圧され,上記ノ
ズル孔811や上記ノズル孔821を経て液滴やインク
滴が、図示の矢印D方向へ安定して吐出した。更に、こ
の状態で噴射特性のビット間のバラツキを測定した結果
は、非常に均一性の良い噴射特性を得ることが出来るよ
うになった。又、液滴やインク滴による信頼性試験を行
った結果、上記耐腐食性薄膜804である上記酸化窒化
チタン薄膜804aのスパッタ法により形成した酸素原
子を5%含有する厚さ500Åの上記窒化チタン薄膜8
04a1と条件を変更してスパッタ法により形成した酸
素原子を15%含有する厚さ500Åの上記窒化チタン
薄膜804a2は、耐腐食性が十分あることが確認され
た。
【0048】図77乃至図80において、静電力により
振動して作動する振動板撓み発生防止手段905である
耐腐食性薄膜904が、簡単な応力の他の構成で、圧縮
応力と引っ張り応力の応力方向の異なる2層以上の異応
力複数層薄膜904eからなる静電アクチュエータ90
0及び上記静電アクチュエータ900を具備する静電型
マイクロポンプ910や上記静電アクチュエータ900
を具備するインクジェット記録ヘッド920の上記異応
力複数層薄膜904eは、スパッタ法により形成されて
製造される。上記静電アクチュエータ900及び上記静
電アクチュエータ900を具備する上記静電型マイクロ
ポンプ910や上記静電アクチュエータ900を具備す
る上記インクジェット記録ヘッド920は、シリコンの
振動板901、液体やインク液が加圧される液室や91
2やインク液室922、共通液室913や共通インク液
室923、液流路914やインク液流路924が異方性
エッチングにより形成された面方位(110)の単結晶
シリコンの振動板基板901aとノズル孔911やノズ
ル孔922、液供給路915やインク液供給路925が
形成されたガラス板,金属板、シリコン板等のノズル板
911aやノズル板921aと電極基板902の部分で
構成されている。上記振動板基板901aである単結晶
シリコン基板には上記液室912や上記インク液室92
2と個々の上記ノズル911や上記ノズル921に対応
して、静電引力によって駆動するシリコンの上記振動板
901を形成し、そこへ液体やインク液を供給するため
の上記共通液室913や上記共通インク液室923が形
成されている。上記液室912や上記インク液室922
と上記共通液室913や上記共通インク液室923は上
記液流路914や上記インク液流路924によって連通
されている。更に、上記振動板基板901aと、シリコ
ンの上記振動板901表面と上記液室912や上記イン
ク液室922と上記共通液室913や上記共通インク液
室923と上記液流路914や上記インク液流路924
の液体やインク液が接する表面には、液体やインク液に
対して耐腐食性を有する上記異応力複数層薄膜904e
の第1耐腐食性薄膜904e1と第2耐腐食性薄膜90
4e2が厚さ10Åから5000Å、好ましくは100
Å〜2000Åであってスパッタ法、CVD法,酸化法
等により形成された窒化チタン等の金属である。
【0049】窒化チタン以外でも耐腐食性を持つ材料で
有れば何れでも良い。上記異応力複数層薄膜904eの
各上記第1耐腐食性薄膜904e1と上記第2耐腐食性
薄膜904e2の応力は互いに逆の応力を有している。
つまり、各上記第1耐腐食性薄膜904e1が圧縮応力
の場合は上記第2耐腐食性薄膜904e2の応力は引っ
張り応力であって、上記第1耐腐食性薄膜904e1
引っ張り応力の場合は上記第2耐腐食性薄膜904e2
の応力は圧縮応力である。この様に、上記異応力複数層
薄膜904eの各上記第1耐腐食性薄膜904e 1と上
記第2耐腐食性薄膜904e2の応力は互いに逆となる
ように設定されている。又、上記異応力複数層薄膜90
4eを2層以上の複数層を積層した場合は、各上記第1
耐腐食性薄膜904e1、上記第2耐腐食性薄膜904
2、・・・上記第2耐腐食性薄膜904enの応力を各
々制御し、n層を積層された上記異応力複数層薄膜90
4eの全体として応力を緩和することにより上記振動板
901の撓みを緩和させる。又、各上記第1耐腐食性薄
膜904e1、上記第2耐腐食性薄膜904e2、・・・
上記第2耐腐食性薄膜904enのn層した上記異応力
複数層薄膜904eの全体として応力を緩和するばかり
でなく、微少欠陥等によるピンホールを抑制することも
出来るようになった。
【0050】図81乃至図84において、静電力により
振動して作動する上記振動板撓み発生防止手段905で
ある上記耐腐食性薄膜904が、簡単な応力の他の構成
で、圧縮応力と引っ張り応力の応力方向の異なる2層以
上の上記異応力複数層薄膜904eからなる上記静電ア
クチュエータ900及び上記静電アクチュエータ900
を具備する上記静電型マイクロポンプ910や上記静電
アクチュエータ900を具備する上記インクジェット記
録ヘッド920の上記異応力複数層薄膜904eの積層
された互いに異なる応力を持つ耐腐食性薄膜としての窒
化チタン薄膜904e3の窒化チタン薄膜904e31
窒化チタン薄膜904e32は、内部応力の制御性に優
れ、且つ、安価に形成できるスパッタ法により形成され
て製造される。上記電極基板902は、面方位(10
0)、抵抗率10〜30Ω・cmのp単結晶Si基板であ
る。電極903は、上記電極基板902上の厚さ2μm
の酸化シリコン膜902aに形成した深さ0.5μmの
凹部302b内に配置され、反応性スパッタ法によって
順次酸化膜上に形成した厚さ150nmの窒化チタンで
あって互いに絶縁分離されている。上記酸化シリコン膜
902aは、熱酸化法によって形成した。更に、上記電
極903の窒化チタン上には、プラズマCVD法により
形成した厚さ150nmの酸化シリコン膜の絶縁物90
3bを形成した。上記絶縁物903bは、上記振動板9
01と上記電極903の絶縁を確保するためのものであ
る。パッド部902cは、上記絶縁物903bがエッチ
ング除去されている領域であって,上記静電型マイクロ
ポンプ910や上記インクジェット記録ヘッド920に
駆動電圧を印加する上記電極903の電極パッド903
aが形成されたパッド領域である。
【0051】面方位(110)の単結晶Si基板の上記
振動板基板901aをKOHで異方性エッチングして形
成したボロン不純物原子を1E20/cm3以上含む膜
厚2μmのシリコンの上記振動板901が、ギャップス
ペーサである上記酸化シリコン膜902aを介して空隙
906を形成して上記電極903に対向して配置されて
いる。面方位(110)単結晶Si基板の上記振動板基
板901aには,KOHの異方性エッチングで形成した
上記液室912や上記インク液室922と、上記液室9
12や上記インク液室922へ液体やインク液を供給す
る上記共通液室913や上記共通インク液室923が形
成され、上記液室912や上記インク液室922と上記
共通液室913や上記共通インク液室923の両者が上
記液流路914や上記インク液流路924によって連通
されている。上記振動板基板901a表面と、上記振動
板901表面と上記液室912や上記インク液室922
と上記共通液室913や上記共通インク液室923と上
記液流路914や上記インク液流路924表面には、上
記第1耐腐食性薄膜904e 1に相当する上記窒化チタ
ン薄膜904e3の上記窒化チタン薄膜904e31をス
パッタ法により形成した。上記窒化チタン薄膜904e
31は、シリコンの上記振動板901上での膜厚が500
Åであって、5E08dyne/cm2の圧縮応力である。更
に、シリコンの上記振動板901上での厚さが500Å
であって5E08dyne/cm2の引っ張り応力を有する上
記第2耐腐食性薄膜904e2に相当する上記窒化チタ
ン薄膜904e3の上記窒化チタン薄膜904e32をス
パッタ条件を変更し順次形成した。この時、上記振動板
901は、窒化チタン薄膜904e31を積層しない場合
に比較して、著しく抑制されている事を光干渉を利用し
た撓み量の観察で確認出来た。更に、サンドブラスト加
工で液体やインク液供給用の上記液供給路915や上記
インク液供給路925と上記ノズル孔911や上記ノズ
ル孔921が形成されたガラス板の上記ノズル板911
aや上記ノズル板921aが上記液室912や上記イン
ク液室922の上に張り付けられている。
【0052】上記静電アクチュエータ900及び上記静
電アクチュエータ900を具備する上記静電型マイクロ
ポンプ910や上記静電アクチュエータ900を具備す
る上記インクジェット記録ヘッド920において,上記
振動板901を電気的に接地し、更に,上記電極パッド
903aを介して上記電極903に駆動電圧を印加し一
定周波数で駆動した。上記電極903に駆動電圧を印加
したとき、上記振動板901と上記電極903間には静
電引力が働き、上記振動板901は撓みが発生していな
いため、静電引力により上記電極903側に十分引かれ
た。その結果、上記液室912や上記インク液室922
は、十分に引圧となり液体やインク液供給のための上記
液流路914や上記インク液流路924を経て上記共通
液室913や上記共通インク液室923から上記液室9
12や上記インク液室922へ液体やインク液が供給さ
れた。駆動電圧の周波数に対応して上記振動板901
は、Siの剛性により元の位置へと戻り、このとき上記
液室912や上記インク液室922は加圧され,上記ノ
ズル孔911や上記ノズル孔921を経て液体やインク
液は図示の矢印E方向へ安定に吐出された。更に、この
状態で噴射特性のビット間のバラツキを測定した結果
は、非常に均一性の良い噴射特性を得ることが出来た。
また液体やインク液による信頼性試験を行った結果、耐
腐食性が十分あることが確認された。
【0053】図85乃至図88において、上記振動板基
板901a表面と、シリコンの上記振動板901表面と
上記液室912や上記インク液室922と上記共通液室
913や上記共通インク液室923と上記液流路914
や上記インク液流路924の液体やインク液が接する表
面には、液体やインク液に対して耐腐食性を有する上記
異応力複数層薄膜904eの上記第1耐腐食性薄膜90
4e1と、上記第1耐腐食性薄膜904e1の応力を緩和
する為の望ましくは柔軟性に優れる有機系樹脂からな
る、簡単な応力の他の構成で、上記異応力複数層薄膜9
04eの上記応力緩和薄膜904e4が形成されてい
る。この場合、上記応力緩和薄膜904e4の応力は圧
縮応力でも引っ張り応力でも何れでも良く、上記応力緩
和薄膜904e4により応力を緩和することにより上記
振動板901の撓みを緩和させる。又、積層した上記第
1耐腐食性薄膜904e1と上記応力緩和薄膜904e4
は、応力を緩和するばかりでなく、微少欠陥等によるピ
ンホールを抑制することもできる。更に、個々の上記ノ
ズル孔911や上記ノズル孔921に対応して上記液室
912や上記インク液室922を構成しているシリコン
の上記振動板901は、上記酸化シリコン膜902aを
ギャップスペーサーとして上記空隙906を形成して、
上記静電アクチュエータ900及び上記静電アクチュエ
ータ900を具備する上記静電型マイクロポンプ910
や上記静電アクチュエータ900を具備する上記インク
ジェット記録ヘッド920を駆動するための電圧を印加
する上記電極903に対向して各々配置されている。
【0054】図示の矢印Eは、上記ノズル孔911や上
記ノズル孔921の配置方向によって決まる液体やイン
ク液の吐出方向である。上記電極基板902は、n型、
又は、p型の単結晶のシリコン基板であって、通常は,
面配向(100)の単結晶のSi基板を用いるが、プロ
セスに応じて面方位(110)、又は、面方位(11
1))の単結晶のシリコン基板を用いても何ら問題は無
い。又は、シリコン基板の代わりにガラス基板を用いて
もよい。上記電極903は、単結晶のシリコン基板の上
記電極基板902上の上記酸化シリコン膜902aの上
記凹部902b内に形成された上記静電アクチュエータ
900及び上記静電アクチュエータ900を具備する上
記静電型マイクロポンプ910や上記静電アクチュエー
タ900を具備する上記インクジェット記録ヘッド92
0を駆動するための電圧を印加するものであって、導体
であれは何れでも良い。上記電極903は、互いに絶縁
分離されており、反応性スパッタ法、CVD法等によっ
て形成した望ましくはチタン、タングステン、タンタル
等の高融点金属とその窒化物、或いは、それらの化合
物、或いはそれらの積層構造、望ましくは窒化チタン、
又は、上記酸化シリコン膜902a上に順次形成される
チタンと窒化チタンの積層構造であって単結晶シリコン
基板の上記電極基板902を熱酸化することにより形成
した上記酸化シリコン膜902aのギャップスペーサ内
に配置されている。上記酸化シリコン膜902aのギャ
ップスペーサはシリコンの上記振動板901と上記電極
903に上記空隙906を形成するためのものであっ
て、上記酸化シリコン膜902aのギャップスペーサー
を介してシリコンの上記振動板901と対向した上記電
極903に電圧を印加することで静電引力を発生させ
る。上記パッド部902cは、上記電極903に対して
導通するような駆動電圧印加パッド部であって、上記電
極基板902に外部から電圧を印加し、更に、FPCや
ワイヤーボンデイング等の実装を行うための上記電極パ
ッド903aである。
【0055】静電力により振動して作動する上記振動板
撓み発生防止手段905である上記耐腐食性薄膜904
が圧縮応力と引っ張り応力の応力方向の異なる2層以上
の上記異応力複数層薄膜904eからなる上記静電アク
チュエータ900及び上記静電アクチュエータ900を
具備する上記静電型マイクロポンプ910や上記静電ア
クチュエータ900を具備する上記インクジェット記録
ヘッド920の上記異応力複数層薄膜904eの積層さ
れた互いに異なる応力を持つ耐腐食性薄膜としての上記
第1腐食性薄膜904e1と上記応力緩和薄膜904e4
は、スパッタ法により形成されて製造される。この構成
は、上記第1腐食性薄膜904e1としては窒化チタン
を用い、上記振動板901の間に上記第1腐食性薄膜9
04e1の応力を緩和する応力緩和層の上記応力緩和薄
膜904e4に柔軟性に優れる有機系樹脂の一つである
ポリイミドを用いて形成した例である。上記電極基板9
02は、面方位(100)、抵抗率10〜30Ω・cmのp
単結晶のシリコン基板である。上記電極903は、単結
晶のシリコン基板の上記電極基板902上の厚さ2μm
の上記酸化シリコン膜902aに形成した深さ0.5μ
mの上記凹部902b内に配置され、反応性スパッタ法
によって順次上記酸化シリコン膜902a上に形成した
厚さ150nmの窒化チタンであって互いに絶縁分離さ
れている。上記酸化シリコン膜902aは、熱酸化法に
よって形成した。更に、上記電極903である窒化チタ
ン上にはプラズマCVD法により形成した厚さ150n
mの酸化シリコン膜の上記絶縁物903bを形成した。
上記絶縁物903bは、上記振動板901と上記電極9
03の絶縁を確保するためのものである。
【0056】上記パッド部902cは、上記電極903
の酸化シリコン膜の上記絶縁物903bがエッチング除
去されている領域であって、上記静電アクチュエータ9
00及び上記静電アクチュエータ900を具備する上記
静電型マイクロポンプ910や上記静電アクチュエータ
900を具備する上記インクジェット記録ヘッド920
を駆動するための電圧を印加する上記電極903の上記
電極パッド903aが形成された領域である。面方位
(110)の単結晶のシリコン基板の上記振動板基板9
01aをKOHで異方性エッチング゛して形成したボロ
ン不純物原子を1E20/cm3以上含む膜厚2μmのシ
リコンの上記振動板901が、ギャップスペーサである
上記酸化シリコン膜902aを介して上記電極903に
対向して配置されている。面方位(110)単結晶のシ
リコン基板の上記振動板901には、KOHの異方性エ
ッチングで形成した上記液室912や上記インク液室9
22と、上記液室912や上記インク液室922へ液体
やインク液を供給する上記共通液室913や上記共通イ
ンク液室923が形成され、上記液室912や上記イン
ク液室922と上記共通液室913や上記共通インク液
室923の両者が上記液流路914や上記インク液流路
924によって連通されている。上記振動板基板901
a表面と、シリコンの上記振動板901表面と上記液室
912や上記インク液室922と上記共通液室913や
上記共通インク液室923と上記液流路914や上記イ
ンク液流路924表面には、上記応力緩和薄膜904e
4として厚さ5μmのポリイミドを形成した。更に、上
記応力緩和薄膜904e4としてのポリイミド上には、
上記第1腐食性薄膜904e1としては上記振動板90
1上の厚さ500Åであって1E09dyne/cm2圧縮応
力を有する窒化チタンを順次形成した。
【0057】この時、光干渉を利用した上記振動板90
1の撓みを観察した結果、上記応力緩和薄膜904e4
としてのポリイミドを形成しない場合に比較して撓み量
は著しく抑制されている事が確認出来た。又、上記応力
緩和薄膜904e4を形成した場合は、上記応力緩和薄
膜904e4である窒化チタンの応力が圧縮応力でも、
引っ張り応力でもシリコンの上記振動板901の撓みは
抑制されることが確認できた。更に,サンドブラスト加
工で液体やインク液供給用の上記液流路915や上記イ
ンク液流路925と上記ノズル孔911や上記ノズル孔
921が形成されたガラス板の上記ノズル板911aや
上記ノズル板921a上が、上記液室912や上記液室
922の上に張り付けられている。上記静電アクチュエ
ータ900及び上記静電アクチュエータ900を具備す
る上記静電型マイクロポンプ910や上記静電アクチュ
エータ900を具備する上記インクジェット記録ヘッド
920において、上記振動板901を電気的に接地し、
更に、上記電極パッド903aを介して上記電極903
に駆動電圧を印加して一定周波数で駆動した。電圧を印
加したとき、上記振動板901と上記電極903間には
静電引力が働き、シリコンの上記振動板901は撓みが
発生していないため、静電引力により上記電極903側
に十分引かれた。その結果、上記液室912や上記液室
922は、十分に引圧となり液体やインク液供給のため
の上記液流路914や上記インク液流路924を経て上
記共通液室913や上記共通インク液室923から上記
液室912や上記インク液室922)へ液体やインク液
が供給された。駆動電圧の周波数に対応して、上記振動
板901は、シリコンの剛性により元の位置へと戻り、
このとき上記液室912や上記インク液室922は加圧
され、上記ノズル孔911や上記ノズル孔921を経て
液体やインク液は図示の矢印E方向へ安定に吐出され
た。更に、この状態で噴射特性のビット間のバラツキを
測定した結果非常に均一性の良い噴射特性を得ることが
出来た。又、液体やインク液による信頼性試験を行った
結果、耐腐食性も十分あることが確認された。
【0058】図89乃至図92において、静電力により
振動して作動する振動板撓み発生防止手段1105であ
る耐腐食性薄膜1104が、簡単な応力の他の構成で、
同等応力薄膜1104fの振動板1101上に形成した
耐腐食性薄膜1104f1と同等の応力を有して上記振
動板1101下に形成した同等応力薄膜1104f2
らなる静電アクチュエータ1100及び上記静電アクチ
ュエータ1100を具備する静電型マイクロポンプ11
10や上記静電アクチュエータ1100を具備するイン
クジェット記録ヘッド1120の上記同等応力薄膜11
04fは、内部応力緩和の制御性に優れ、且つ、安価に
形成できるスパッタ法により形成されて製造される。上
記静電アクチュエータ1100及び上記静電アクチュエ
ータ1100を具備する上記静電型マイクロポンプ11
10や上記静電アクチュエータ1100を具備する上記
インクジェット記録ヘッド1120は、シリコンの上記
振動板1101、液体やインク液が加圧される液室11
12やインク液室1122、共通液室1113や共通イ
ンク液室1123、液流路1114やインク液流路11
24が異方性エッチングにより形成された面方位(11
0)の単結晶のシリコン基板の振動板基板1101a
と、ノズル孔1111やノズル孔1121、液供給路1
115や液供給路1125が形成されたガラス板、金属
板、シリコン板等のノズル板1111aやノズル板11
21aと、電極基板1102等で構成されている。単結
晶のシリコン基板である上記振動板基板1101aに
は、上記液室1112や上記インク液室1122と個々
の上記ノズル孔1111や上記ノズル孔1121に対応
して、静電引力によって駆動する上記振動板1101を
形成し、上記液室1112や上記インク液室1122へ
液体やインク液を供給するための上記共通液室1113
や上記共通インク液室1123が形成されている。
【0059】上記液室1112や上記インク液室112
2と上記共通液室1113や上記共通インク液室112
3は、上記液流路1114や上記インク液流路1124
によって連通されている。更に、上記振動板基板110
1a表面と、上記振動板1101上表面と上記液室11
12や上記インク液室1122と上記共通液室1113
や上記共通インク液室1123と上記液流路1114や
上記インク液流路1124の液体やインク液が接する表
面には液体やインク液に対する耐腐食性を有する窒化チ
タン等の上記耐腐食性薄膜1104f1が形成されてい
る。上記耐腐食性薄膜1104f1は、耐腐食性を持つ
材料で有れば何れでも良い。一方、シリコンの上記振動
板1101を介して逆の下面には上記耐腐食性薄膜11
04f1の応力の方向と値が等しい応力を持つ層の上記
同等応力薄膜1104f2が形成されている。つまり、
上記耐腐食性薄膜1104f1の応力が圧縮応力の場合
は、上記振動板1101を介して形成した層の上記同等
応力薄膜1104f2も圧縮応力とする。逆に、上記耐
腐食性薄膜1104f1が引っ張り応力の場合には、上
記振動板1101を介して形成した層の上記同等応力薄
膜1104f2も引っ張り応力とする。この様な構成で
は、上記耐腐食性薄膜1104f1の応力を上記振動板
1101を介した層でバランスをとり、応力緩和するこ
とにより上記振動板1101の撓みを緩和することが出
来る。
【0060】上記耐腐食性薄膜1104f1と上記振動
板1101を介して形成した層の上記同等応力薄膜11
04f2は、厚さ10Åから5000Å、好ましくは1
00Å〜2000Åであってスパッタ法、CVD法,酸
化法等により形成する金属膜や酸化シリコン膜、窒化シ
リコン膜等のシリコン化合物等であって応力を制御出来
るのもで有れば何れでもよい。微細欠陥によるピンホー
ル防止のためには、上記耐腐食性薄膜1104f1を積
層してもよい。この時、上記振動板1101を介して形
成した層の上記同等応力薄膜1104f2で応力のバラ
ンスをとり、応力緩和を行うため上記振動板1101の
撓みを緩和することが出来る。更に、個々の上記ノズル
孔1111や上記ノズル孔1121に対応して上記液室
1112や上記インク液室1122を構成しているシ上
記振動板1101は、酸化シリコン膜1102aをギャ
ップスペーサーとして、上記静電アクチュエータ110
0及び上記静電アクチュエータ1100を具備する上記
静電型マイクロポンプ1110や上記静電アクチュエー
タ1100を具備する上記インクジェット記録ヘッド1
120を駆動するための電圧を印加する電極1103に
対向して各々配置されている。
【0061】図示の矢印F方向は、上記ノズル孔111
1や上記ノズル孔1121の配置方向によって決まる液
体やインク液の吐出方向である。上記電極基板1102
は、n型、又は、p型の単結晶シリコン基板であって、
通常は,面配向(100)の単結晶シリコン基板を用い
るが、プロセスに応じて面方位(110)、又は、面方
位(111)の単結晶シリコン基板を用いても何ら問題
は無い。又は、シリコン基板の代わりにガラス基板を用
いてもよい。電極1103は、単結晶シリコン基板の上
記電極基板1102上の上記酸化シリコン膜1102a
の凹部1102b内に形成された、上記静電アクチュエ
ータ1100及び上記静電アクチュエータ1100を具
備する上記静電型マイクロポンプ1110や上記静電ア
クチュエータ1100を具備する上記インクジェット記
録ヘッド1120を駆動するための電圧を印加する駆動
電極であって導体であれは何れでも良い。上記電極11
03は、互いに絶縁分離されており、反応性スパッタ
法、CVD法等によって形成した望ましくはチタン、タ
ングステン、タンタル等の高融点金属とその窒化物、或
いはそれらの化合物、或いはそれらの積層構造、望まし
くは窒化チタン、又は、上記酸化シリコン膜1102a
上に順次形成されるチタンと窒化チタンの積層構造から
なる駆動電極であって、上記電極基板1102の単結晶
シリコン基板を熱酸化することにより形成した上記酸化
シリコン膜1102aのギャップスペーサ内に配置され
ている。上記酸化シリコン膜1102aのギャップスペ
ーサは、上記振動板1101と上記電極1103に空隙
1106を形成するためのものであって、絶縁物110
3bを介して上記振動板1101と対向した上記電極1
103に電圧を印加することで静電引力を発生させる。
パッド部1102cは、上記電極1103に対して導通
するような駆動電圧印加パッド部であって、上記電極基
板1102に外部から電圧を印加し、更に、FPCやワ
イヤーボンデイン等の実装を行うための電極パッド11
03aからなるようになっている。
【0062】静電力により振動して作動する上記振動板
撓み発生防止手段1105である上記耐腐食性薄膜11
04が上記同等応力薄膜1104fの上記振動板110
1上に窒化チタンを用いて形成した上記耐腐食性薄膜1
104f1と同等の応力を有して上記振動板1101下
に酸化シリコンで形成した上記同等応力薄膜1104f
2からなる上記静電アクチュエータ1100及び上記静
電アクチュエータ1100を具備する上記静電型マイク
ロポンプ1110や上記静電アクチュエータ1100を
具備する上記インクジェット記録ヘッド1120の上記
同等応力薄膜1104fは、内部応力の制御性に優れ、
且つ、安価に形成できるスパッタ法により形成されて製
造される。上記電極基板1102は、面方位(10
0)、抵抗率10〜30Ω・cmのp単結晶シリコン基板で
ある。上記電極1103は、単結晶シリコン基板の上記
電極基板1102上の厚さ2μmの上記酸化シリコン膜
1102aに形成した深さ0.5μmの上記凹部110
2b内に配置され、反応性スパッタ法によって順次上記
酸化シリコン膜1102aに上に形成した厚さ150n
mの窒化チタンであって互いに絶縁分離されている。上
記酸化シリコン膜1102aは熱酸化法によって形成し
た。更に、上記電極1103である窒化チタン上にはプ
ラズマCVD法により形成した厚さ150nmの上記絶
縁物1103bを形成した。
【0063】上記絶縁物1103bは、上記振動板11
01と上記電極1103の絶縁を確保するためのもので
ある。上記パッド部1102cは、酸化シリコン膜の上
記絶縁物1103bがエッチング除去されている領域で
あって、上記静電アクチュエータ1100及び上記静電
アクチュエータ1100を具備する上記静電型マイクロ
ポンプ1110や上記静電アクチュエータ1100を具
備する上記インクジェット記録ヘッド1120に駆動電
圧を印加する上記電極1103の上記パッド部1103
aが形成される領域である。面方位(110)の単結晶
シリコン基板の上記振動板基板1101aをKOHで異
方性エッチングして形成したボロン不純物原子を1E2
0/cm3以上含む膜厚2μmのシリコンの上記振動板1
101が、ギャップスペーサである上記酸化シリコン膜
1102aを介して上記電極1103に対向して配置さ
れている。面方位(110)の単結晶シリコン基板の上
記振動板基板1101aには、KOHの異方性エッチン
グで形成した上記液室1112や上記インク液室112
2、上記液室1112や上記インク液室1122へ液体
やインク液を供給する上記共通液室1113や上記共通
インク液室1123が形成され、上記液室1112や上
記インク液室1122と上記共通液室1113や上記共
通インク液室1123の両者が上記液流路1114や上
記インク液流路1124によって連通されている。
【0064】上記振動板基板1101a表面と、シリコ
ンの上記振動板1101表面と上記液室1112や上記
インク液室1122と上記共通液室1113や上記共通
インク液室1123と上記液流路1114や上記インク
液流路1124表面には、上記耐腐食性薄膜1104f
1である窒化チタンを、内部応力の制御性に優れ、且
つ、安価に形成できるスパッタ法により形成した。上記
耐腐食性薄膜1104f1である窒化チタンは、シリコ
ンの上記振動板1101上での膜厚が500Åであって
5E08dyne/cm2の圧縮応力である。更に、上記振動
板1101を介して反対の上記振動板1101下面には
上記同等応力薄膜1104f2として厚さ1000Å、
5E08dyne/cm2の圧縮応力を有する酸化シリコン膜
が形成されている。この時、光干渉を利用した上記振動
板1101の撓みを観察した結果、上記同等応力薄膜1
104f2として酸化シリコン膜を形成しない場合に比
較して撓み量は著しく抑制されている事が確認出来た。
更に、サンドブラスト加工で液体やインク液供給用の上
記液供給路1115や上記インク液供給路1125と上
記ノズル孔1111や上記ノズル孔1121が形成され
たガラス板の上記ノズル板1111aや上記ノズル板1
111aが、上記液室1112や上記インク液室112
2の上に張り付けられている。上記静電アクチュエータ
1100及び上記静電アクチュエータ1100を具備す
る上記静電型マイクロポンプ1110や上記静電アクチ
ュエータ1100を具備する上記インクジェット記録ヘ
ッド1120において、上記振動板1101を電気的に
接地し、更に,上記パッド部1102cの上記電極パッ
ド1103aを介して上記電極1103に駆動電圧を印
加して一定周波数で駆動した。駆動電圧を印加したと
き、上記振動板1101と上記電極1103間には静電
引力が働き、上記振動板1101は撓みが発生していな
いため、静電引力により上記電極1103側に十分引か
れた。その結果、上記液室1112や上記インク液室1
122は、十分に引圧となり液体やインク液供給のため
の上記液流路1114や上記インク液流路1124を経
て、上記共通液室1113や上記共通インク液室112
3から上記液室1112や上記インク液室1122へ液
体やインク液が供給された。駆動電圧の周波数に対応し
て上記振動板1101は、シリコンの剛性により元の位
置へと戻り、このとき上記液室1112や上記インク液
室1122は加圧され、上記ノズル孔1111や上記ノ
ズル孔1121を経て、液体やインク液は図示の矢印F
方向へ安定に吐出された。更に、この状態で噴射特性の
ビット間のバラツキを測定した結果も、非常に均一性の
良い噴射特性を得ることが出来た。又、液体やインク液
による信頼性試験を行った結果、耐腐食性も十分あるこ
とが確認された。
【0065】図93乃至図96において、静電力により
振動して作動する静電アクチュエータ1200及び上記
静電アクチュエータ1200を具備する静電型マイクロ
ポンプ1210や上記静電アクチュエータ1200を具
備するインクジェット記録ヘッド1220は、振動板撓
み発生防止手段1205である耐腐食性薄膜1204
の、簡単な応力の他の構成で、応力の設定範囲が広く形
成が容易で、膜厚分布が均一で引っ張り応力の膜厚均一
薄膜1204gからなる。上記静電アクチュエータ12
00及び上記静電アクチュエータ1200を具備する上
記静電型マイクロポンプ1210や上記静電アクチュエ
ータ1200を具備する上記インクジェット記録ヘッド
1220は、シリコンの振動板1201、液体やインク
液が加圧される液室1212やインク液室1222、共
通液室1213や共通インク液室1223、液流路12
14やインク液流路1224が異方性エッチングにより
形成された面方位(110)の単結晶シリコン基板の振
動板基板1201aと、ノズル孔1211やノズル孔1
221、液供給路1215やインク液供給路1225が
形成されたガラス板,金属板、シリコン板等のノズル板
1211aやノズル板1221aと電極基板1202等
の部分で構成されている。単結晶シリコン基板の上記振
動板基板1201aには、上記液室1212や上記イン
ク液室1222と個々の上記ノズル孔1211や上記ノ
ズル孔1221に対応して、静電引力によって駆動する
シリコンの上記振動板1201を形成し、上記液室12
12や上記インク液室1222と個々の上記ノズル孔1
211や上記ノズル孔1221へ液体やインク液を供給
するための上記共通液室1213や上記共通インク液室
1223が形成されている。
【0066】上記液室1212や上記インク液室122
2と上記共通液室1213や上記共通インク液室122
3は上記液流路1214や上記インク液流路1224に
よって連通されている。更に、上記振動板基板1201
a表面と、シリコンの上記振動板1201表面と上記液
室1212や上記インク液室1222と上記共通液室1
213や上記共通インク液室1223と上記液流路12
14や上記インク液流路1224の液体やインク液が接
する表面には液体やインク液に対する耐腐食性を有する
上記耐腐食性薄膜1204の膜厚分布が均一で引っ張り
応力の上記膜厚均一薄膜1204gが形成されており、
少なくとも上記振動板1201上の膜厚分布は均一であ
る。この様に引っ張り応力を有し、且つ、均一な膜厚を
持つ上記膜厚均一薄膜1204gは、シリコンの上記振
動板1201上における平面的な応力の偏りが無くなる
ため、結果として応力が緩和されて、上記振動板120
1の撓みが緩和される。
【0067】静電力により振動して作動する上記振動板
撓み発生防止手段1205である上記耐腐食性薄膜12
04の膜厚分布が均一で引っ張り応力の上記膜厚均一薄
膜1204gは、窒化チタン等の金属であって、厚さ1
0Åから5000Å、好ましくは100Å〜2000Å
であって、内部応力の制御性に優れ、且つ、安価に形成
できるスパッタ法、CVD法、酸化法等により形成す
る。上記膜厚均一薄膜1204gは耐腐食性を持つ材料
で有れば何れでも良い。微細欠陥によるピンホール防止
のために上記膜厚均一薄膜1204gを積層してもよ
い。更に、個々の上記ノズル孔1211や上記ノズル孔
1221に対応して上記液室1212や上記インク液室
1222を構成している上記振動板1201は、酸化シ
リコン膜1202aをギャップスペーサーとして、上記
静電アクチュエータ1200及び上記静電アクチュエー
タ1200を具備する上記静電型マイクロポンプ121
0や上記静電アクチュエータ1200を具備する上記イ
ンクジェット記録ヘッド1220を駆動するための電圧
を印加する電極1203に対向して各々配置されてい
る。図示の矢印G方向は、上記ノズル孔1211や上記
ノズル孔1221の配置方向によって決まる、液体やイ
ンク液の吐出方向である。上記電極基板1202は、n
型、又は、p型の単結晶シリコン基板であって、通常
は,面配向(100)の単結晶シリコン基板を用いる
が、プロセスに応じて面方位(110)、又は、面方位
(111)の単結晶シリコン基板を用いても何ら問題は
無い。又は、シリコン基板の代わりにガラス基板を用い
てもよい。上記電極1203は、単結晶シリコン基板の
上記電極基板1202上の上記酸化シリコン膜1202
aの凹部1202b内に形成され、上記静電アクチュエ
ータ1200及び上記静電アクチュエータ1200を具
備する上記静電型マイクロポンプ1210や上記静電ア
クチュエータ1200を具備する上記インクジェット記
録ヘッド1220を駆動するための電圧を印加する駆動
電極であって導体であれは何れでも良い。これらの上記
電極1203は、互いに絶縁分離されており、反応性ス
パッタ法、CVD法等によって形成した望ましくはチタ
ン、タングステン、タンタル等の高融点金属とその窒化
物、或い、はそれらの化合物、或いは、それらの積層構
造、望ましくは窒化チタン、又は、上記酸化シリコン膜
1202a上に順次形成されるチタンと窒化チタンの積
層構造からなる駆動電極であって、単結晶シリコン基板
の上記電極基板1202を熱酸化することにより形成し
た上記酸化シリコン膜1202aのギャップスペーサ内
に配置されている。上記酸化シリコン膜1202aのギ
ャップスペーサは、シリコンの上記振動板1201と上
記電極1203に空隙1206を形成するためのもので
あって、上記酸化シリコン膜1202aのギャップスペ
ーサを介して、上記振動板1201と対向した上記電極
1203に電圧を印加することで静電引力を発生させ
る。
【0068】パッド部1202cは、上記電極1203
に対して導通するような駆動電圧印加パッド部であっ
て、上記電極基板1202に外部から電圧を印加し、更
に、FPCやワイヤーボンデイン等の実装を行うための
電極パッド1203aからなる。静電力により振動して
作動する上記振動板撓み発生防止手段1205である上
記耐腐食性薄膜1204の膜厚分布が均一で引っ張り応
力の上記膜厚均一薄膜1204gからなる上記静電アク
チュエータ1200及び上記静電アクチュエータ120
0を具備する上記静電型マイクロポンプ1210や上記
静電アクチュエータ1200を具備する上記インクジェ
ット記録ヘッド1220の耐腐食性薄膜の応力を引っ張
り応力とし上記振動板1201上の膜厚分布を均一にし
て上記振動板1201上の応力の偏りを抑えて撓みを緩
和する窒化チタンを用いた上記膜厚均一薄膜1204g
は、内部応力の制御性に優れ、且つ、安価に形成できる
スパッタ法により形成されて製造される。上記電極基板
1202は、面方位(100)、抵抗率10〜30Ω・
cmのp単結晶シリコン基板である。上記電極1203
は、単結晶シリコン基板の上記電極基板1202上の厚
さ2μmの上記酸化シリコン膜1202aに形成した深
さ0.4μmの上記凹部1202b内に配置され、反応
性スパッタ法によって順次上記酸化シリコン膜1202
a上に形成した窒化チタンであって、互いに絶縁分離さ
れている。上記酸化シリコン膜1202aは、熱酸化法
によって形成した。更に、上記電極1203は、上記電
極1203である窒化チタン上にはプラズマCVD法に
より形成した厚さ150nmの酸化シリコン膜の絶縁物
1203bを形成した。
【0069】上記絶縁物1203bは、上記振動板12
01と上記電極1203の絶縁を確保するための物であ
る。上記パッド部1202cは、上記絶縁物1203b
がエッチング除去されている領域であって、上記静電ア
クチュエータ1200及び上記静電アクチュエータ12
00を具備する上記静電型マイクロポンプ1210や上
記静電アクチュエータ1200を具備する上記インクジ
ェット記録ヘッド1220に駆動電圧を印加する上記電
極1203の上記電極パッド1203aが形成された領
域である。面方位(110)の単結晶シリコン基板の上
記振動板基板1201aをKOHで異方性エッチングし
て形成したボロン不純物原子を1E20/cm3以上含む
上記振動板1201が、ギャップスペーサである上記酸
化シリコン膜1202aを介して上記電極1203に対
向して配置されている。面方位(110)の単結晶シル
コン基板の上記振動板基板1201aには、KOHの異
方性エッチングで形成した上記液室1212や上記イン
ク液室1222と、上記液室1212や上記インク液室
1222へ液体やインク液を供給する上記共通液室12
13や上記共通インク液室1223が形成され、上記液
室1212や上記インク液室1222と上記共通液室1
213や上記共通インク液室1223の両者が上記液流
路1214や上記インク液流路1224によって連通さ
れている。上記振動板基板1201a表面と、シリコン
の上記振動板1201表面と上記液室1212や上記液
室1212と上記共通液室1213や上記共通インク液
室1223と上記液流路1214や上記インク液流路1
224表面には、スパッタ法により耐腐食性薄膜である
上記耐腐食性薄膜1204の膜厚分布が均一で引っ張り
応力の上記膜厚均一薄膜1204gが窒化チタンで形成
されており、上記振動板1201上の厚さは500Åで
ある。
【0070】上記膜厚均一薄膜1204gは、窒化チタ
ンで、8E08dyne/cm2の引っ張り応力であり、シリ
コンの上記振動板1201上の膜厚分布は均一である。
この時、光干渉を利用した上記振動板1201の撓みを
観察した結果、撓み量は著しく少ない事が確認出来た。
一方、シリコンの上記振動板1201上の上記膜厚均一
薄膜1204gの窒化チタンの膜厚分布が均一でない場
合、或いは、上記膜厚均一薄膜1204gの窒化チタン
膜の応力が圧縮応力の場合は著しい上記振動板1201
の撓みが観察された。更に、サンドブラスト加工で液体
やインク液供給用の上記液供給路1215や上記インク
液供給路1225と上記ノズル孔1211や上記ノズル
孔1221が形成されたガラス板の上記ノズル板121
1aや上記ノズル板1221aが上記液室1212や上
記インク液室1222の上に張り付けられている。上記
静電アクチュエータ1200及び上記静電アクチュエー
タ1200を具備する上記静電型マイクロポンプ121
0や上記静電アクチュエータ1200を具備する上記イ
ンクジェット記録ヘッド1220において、上記振動板
1201を電気的に接地し、更に、上記電極パッド12
03aを介して上記電極1203に駆動電圧を印加し
て、一定周波数で駆動した。駆動電圧を印加したとき、
上記振動板1201と上記電極1203間)には、静電
引力が働き、シリコンの上記振動板1201は撓みが発
生していないため、静電引力により上記電極1203側
に十分引かれた。その結果、上記液室1212や上記イ
ンク液室1222は、十分に引圧となり、液体やインク
液供給のための上記液流路1214や上記インク液流路
1224を経て、上記共通液室1213や上記共通イン
ク液室1223から上記液室1212や上記インク液室
1222へ液体やインク液が供給された。
【0071】駆動電圧の周波数に対応して上記振動板1
201は、シリコンの剛性により元の位置へと戻り、こ
のとき、上記液室1212や上記インク液室1222は
加圧され、上記ノズル孔1211や上記ノズル孔122
1を経て、液体やインク液は、図示の矢印G方向へ安定
に吐出された。更に、この状態で噴射特性のビット間の
バラツキを測定した結果も、非常に均一性の良い噴射特
性を得ることが出来た。又、液体やインク液による信頼
性試験を行った結果、耐腐食性も十分あることが確認さ
れた。
【0072】図97において、インクジェット記録装置
50は、インク画像を記録する被記録体(P)の記録紙
を搬送する被記録体搬送手段51と、上記被記録体搬送
手段51によって搬送される被記録体(P)の記録紙に
インクを吐出してインク記録画像を形成する上記インク
ジェット記録ヘッド20(120,〜,1220)から
なる。上記インクジェット記録ヘッド20(120,
〜,1220)は、キャリッジ52に取り付けられ、上
記キャリッジ52はガイドレール53に移動自在に取り
付けられており、上記被記録体搬送手段51のローラ5
1aによって搬送され送り出される被記録体(P)の記
録紙の図示の矢印H方向の幅方向にその位置が制御され
て、被記録体(P)の記録用紙にインク画像を記録する
ようになっている。
【0073】図98と図99において、他のインクジェ
ット記録装置50aは、インク画像を記録する被記録体
(P)の記録紙を搬送する上記被記録体搬送手段51
と、上記被記録体搬送手段51によって搬送される被記
録体(P)の記録紙にインクを吐出してインク記録画像
を形成する上記インクジェット記録ヘッド20(12
0,〜,1220)からなる。上記他のインクジェット
記録装置50aは、記録装置本体50a1の内部におい
て、図示の矢印I方向の主走査方向に移動可能なキャリ
ッジ52と、上記キャリッジ52に搭載した上記インク
ジェット記録ヘッド20(120,〜,1220)と、
インクを供給するインクカートリッジ等で構成される印
字機構部54と、上記記録装置本体50a1の下方部に
は前方側から多数枚の被記録体(P)の用紙を積載可能
な給紙ユニット51bの給紙カセット、或いは、給紙ト
レイを抜き差し自在に装着することができ、被記録体
(P)の用紙を手差しで給紙するための手差しトレイ等
からなる。上記他のインクジェット記録装置50aは、
上記給紙ユニット51bから給送される被記録体(P)
の記録紙を取り込み、上記印字機構部54によって所要
のインク画像を記録した後、後面側に装着された排紙ト
レイ55に排紙されて収納される。上記印字機構部54
は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である
上記ガイドレール53の主ガイドロッドと従ガイドロッ
ドとで上記キャリッジ52を、図示の矢印I方向の主走
査方向に摺動自在に保持し、上記キャリッジ52にはイ
エロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラッ
ク(Bk)の各色のインク液滴を吐出する上記インクジ
ェット記録ヘッド20(120,〜,1220)を複数
の図示しない上記ノズル孔のインク液滴の吐出口を図示
の矢印I方向の主走査方向と交叉する方向に配列し、イ
ンク液滴吐出方向を下方に向けて装着している。上記キ
ャリッジ52は、後方側を主ガイドロッドに摺動自在に
嵌装し、前方側を従ガイドロッドに摺動自在に載置して
いる。そして、上記キャリッジ52は、主走査方向に移
動走査するため、主走査モータ52aで回転駆動される
駆動プーリ52bと従動プーリ52cとの間にタイミン
グベルト52dを張装し、上記タイミングベルト52d
を上記キャリッジ52に固定しており、上記主走査モー
タ52aの正逆回転により上記キャリッジ52が往復駆
動される。
【0074】被記録体搬送手段51において、一方、上
記給紙ユニット51bにセットした被記録体(P)の記
録紙を上記インクジェット記録ヘッド20(120,
〜,1220)の下方側に搬送するために、上記給紙ユ
ニット51bから被記録体(P)の記録紙を分離給送す
る給紙ローラ51c、及び、フリクションパッド51d
と、被記録体(P)の記録紙を案内するガイド部材51
eと、給送された被記録体(P)の記録紙を反転させて
搬送する搬送ローラ51fと、上記搬送ローラ51fの
周面に押し付けられる搬送コロ51g、及び、上記搬送
ローラ51fからの被記録体(P)の記録紙の送り出し
角度を規定する先端コロ51hとを設けている。上記搬
送ローラ51fは、副走査モータ51iによって図示し
ない歯車列を介して回転駆動される。そして、上記キャ
リッジ52の図示の矢印I方向の主走査方向の移動範囲
に対応して上記搬送ローラ51fから送り出された被記
録体(P)の記録紙を、上記インクジェット記録ヘッド
20(120,〜,1220)の下方側で案内する記録
紙ガイド部材である印写受け部材51jを設けている。
【0075】上記印写受け部材51jの記録紙搬送方向
下流側には、被記録体(P)の記録紙を排紙方向へ送り
出すために回転駆動される搬送コロ51k、拍車51l
を設け、更に、被記録体(P)の記録紙を上記排紙トレ
イ55に送り出す排紙ローラ51m及び拍車51nと、
排紙経路を形成するガイド部材51oとガイド部材51
pとを配設している。インク画像の記録時には、上記キ
ャリッジ52を移動させながらインク記録画像信号に応
じて、上記インクジェット記録ヘッド20(120,
〜,1220)を駆動することにより、停止している被
記録体(P)の記録紙にインク液滴を吐出して1行分を
記録し、被記録体(P)の記録紙を所定量搬送後、次の
行の記録を行う。インク画像の記録終了信号、又は、被
記録体(P)の記録紙の後端が記録領域に到達した信号
を受けることにより、インク記録動作を終了させ被記録
体(P)の記録紙を排紙する。従って、耐腐食性薄膜が
形成された振動板の座屈して撓む作動不良の発生を防止
して、低消費電力で高精細な印字が出来る、耐インク腐
食に優れ、歩留まりが向上して低コストの上記静電アク
チュエータ0(110,〜,1210)からなる上記イ
ンクジェット記録ヘッド20(120,〜,1220)
を具備する上記インクジェット記録装置50や上記イン
クジェット記録装置50aを提供することが出来るよう
になった。
【0076】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、請求項1の発明によれば、静電力により振
動する振動板に対向する電極基板上に形成されて振動板
に隙間を介して対向する電極と対向する振動板上に耐腐
食性の薄膜が形成された耐腐食性薄膜の振動板撓み発生
防止手段により振動板の撓みの発生を防止するようにし
たので、耐腐食性薄膜が形成された振動板の座屈して撓
む作動不良の発生を防止して、耐液体や耐インク腐食に
優れ、歩留まりが向上して低コストの静電アクチュエー
タを提供することが出来るようになった。請求項2の発
明によれば、静電力により振動する振動板に対向する電
極基板上に形成されて振動板に隙間を介して対向する電
極と対向する振動板上に耐腐食性の薄膜が形成された耐
腐食性薄膜の応力の振動板撓み発生防止手段により振動
板の撓みの発生を防止するようにしたので、簡単な応力
で、耐腐食性薄膜が形成された振動板の座屈して撓む作
動不良の発生を防止して、耐液体や耐インク腐食に優
れ、歩留まりが向上して低コストの静電アクチュエータ
を提供することが出来るようになった。請求項3の発明
によれば、静電力により振動する振動板に対向する電極
基板上に形成されて振動板に隙間を介して対向する電極
と対向する振動板上に耐腐食性の薄膜が形成された耐腐
食性薄膜の振動板撓み発生防止手段の振動板上に形成さ
れた耐腐食性薄膜の内部応力を引っ張り応力により振動
板の撓みの発生を防止するようにしたので、簡単な応力
の構成で、耐腐食性薄膜が形成された振動板の座屈して
撓む作動不良の発生を防止して、耐液体や耐インク腐食
に優れ、歩留まりが向上して低コストの静電アクチュエ
ータを提供することが出来るようになった。請求項4の
発明によれば、静電力により振動する振動板に対向する
電極基板上に形成されて振動板に隙間を介して対向する
電極と対向する振動板上に耐腐食性の薄膜が形成された
耐腐食性薄膜の振動板撓み発生防止手段の振動板上に形
成された耐腐食性薄膜の振動板上に形成された耐腐食性
薄膜の内部応力を1.0*1010dyne/cm2以下
の圧縮応力により振動板の撓みの発生を防止するように
したので、簡単な構成で確実に、耐腐食性薄膜が形成さ
れた振動板の座屈して撓む作動不良の発生を防止して、
耐液体や耐インク腐食に優れ、歩留まりが向上して低コ
ストの静電アクチュエータを提供することが出来るよう
になった。
【0077】請求項5の発明によれば、静電力により振
動する振動板に対向する電極基板上に形成されて振動板
に隙間を介して対向する電極と対向する振動板上に耐腐
食性の窒化チタン薄膜が形成された耐腐食性薄膜の振動
板撓み発生防止手段により振動板の撓みの発生を防止す
るようにしたので、耐腐食性薄膜が形成された振動板の
座屈して撓む作動不良の発生を防止して、耐液体や耐イ
ンク腐食に優れ、歩留まりが向上して量産性に優れ更に
低コストの静電アクチュエータを提供することが出来る
ようになった。請求項6の発明によれば、静電力により
振動する振動板に対向する電極基板上に形成されて振動
板に隙間を介して対向する電極と対向する振動板上に耐
腐食性の抵抗率は、1.0E−3Ω・cm以上の窒化チ
タン薄膜が形成された耐腐食性薄膜の振動板撓み発生防
止手段により振動板の撓みの発生を防止するようにした
ので、確実に、耐腐食性薄膜が形成された振動板の座屈
して撓む作動不良の発生を防止して、耐液体や耐インク
腐の食に優れ、歩留まりが向上して量産性に優れ更に低
コストの静電アクチュエータを提供することが出来るよ
うになった。請求項7の発明によれば、静電力により振
動する振動板に対向する電極基板上に形成されて振動板
に隙間を介して対向する電極と対向する振動板上に耐腐
食性の酸化シリコン薄膜が形成された耐腐食性薄膜の振
動板撓み発生防止手段により振動板の撓みの発生を防止
するようにしたので、耐腐食性薄膜が形成された振動板
の座屈して撓む作動不良の発生を防止して、耐液体や耐
インク腐食に優れ、歩留まりが向上して量産性に優れ更
に低コストの静電アクチュエータを提供することが出来
るようになった。請求項8の発明によれば、静電力によ
り振動する振動板に対向する電極基板上に形成されて振
動板に隙間を介して対向する電極と対向する振動板上に
耐腐食性のジルコニウム薄膜が形成された耐腐食性薄膜
の振動板撓み発生防止手段により振動板の撓みの発生を
防止するようにしたので、耐腐食性薄膜が形成された振
動板の座屈して撓む作動不良の発生を防止して、耐液体
や耐インク腐食により優れ、歩留まりが向上して膜応力
の制御が容易で更に低コストの静電アクチュエータを提
供することが出来るようになった。
【0078】請求項9の発明によれば、静電力により振
動する振動板に対向する電極基板上に形成されて振動板
に隙間を介して対向する電極と対向する振動板上に耐腐
食性のジルコニウム化合物薄膜が形成された耐腐食性薄
膜の振動板撓み発生防止手段により振動板の撓みの発生
を防止するようにしたので、耐腐食性薄膜が形成された
振動板の座屈して撓む作動不良の発生を防止して、耐液
体や耐インク腐食により優れ、歩留まりが向上して膜応
力の制御が容易で更に低コストの静電アクチュエータを
提供することが出来るようになった 請求項10の発明によれば、静電力により振動する振動
板に対向する電極基板上に形成されて振動板に隙間を介
して対向する電極と対向する振動板上に耐腐食性の薄膜
が積層に形成された耐腐食性薄膜の振動板撓み発生防止
手段により振動板の撓みの発生を防止するようにしたの
で、微少穴のピンホール等によるインク液滴漏洩等によ
る作動不良を防止し、耐腐食性薄膜が形成された振動板
の座屈して撓む作動不良の発生を防止して、耐液体や耐
インク腐食に優れ、歩留まりが向上して低コストの静電
アクチュエータを提供することが出来るようになった。
請求項11の発明によれば、静電力により振動する振動
板に対向する電極基板上に形成されて振動板に隙間を介
して対向する電極と対向する振動板上に耐腐食性の薄膜
が形成された耐腐食性薄膜の振動板撓み発生防止手段の
耐腐食性薄膜が形成された振動板を平坦にすることによ
り振動板の撓みの発生を防止するようにしたので、イン
ク液滴噴射特性等の作動特性のバラツキや不良が抑制さ
れ、耐腐食性薄膜が形成された振動板の座屈して撓む作
動不良の発生を防止して、耐液体や耐インク腐食に優
れ、歩留まりが向上して低コストの静電アクチュエータ
を提供することが出来るようになった。請求項12の発
明によれば、静電力により振動する振動板に対向する電
極基板上に形成されて振動板に隙間を介して対向する電
極と対向する振動板上に耐腐食性の窒化チタン薄膜が形
成された耐腐食性薄膜の振動板撓み発生防止手段の耐腐
食性薄膜が形成された振動板を平坦することにより振動
板の撓みの発生を防止するようにしたので、インク液滴
噴射特性等の作動特性のバラツキや不良が抑制され、耐
腐食性薄膜が形成された振動板の座屈して撓む作動不良
の発生を防止して、耐液体や耐インク腐食に優れ、歩留
まりが向上して量産性に優れて更に低コストの静電アク
チュエータを提供することが出来るようになった。
【0079】請求項13の発明によれば、静電力により
振動する振動板に対向する電極基板上に形成されて振動
板に隙間を介して対向する電極と対向する振動板上に耐
腐食性の酸素原子が含まれている窒化チタン薄膜が形成
された耐腐食性薄膜の振動板撓み発生防止手段の耐腐食
性薄膜が形成された振動板を平坦することにより振動板
の撓みの発生を防止するようにしたので、インク液滴噴
射特性等の作動特性のバラツキや不良が抑制され、耐腐
食性薄膜が形成された振動板の座屈して撓む作動不良の
発生を防止して、耐液体や耐インク腐食に更に優れ、歩
留まりが向上して量産性に優れて更に低コストの静電ア
クチュエータを提供することが出来るようになった。請
求項14の発明によれば、静電力により振動する振動板
に対向する電極基板上に形成されて振動板に隙間を介し
て対向する電極と対向する振動板上に耐腐食性の濃度が
1%以上含む酸素原子が含まれている窒化チタン薄膜が
形成された耐腐食性薄膜の振動板撓み発生防止手段の耐
腐食性薄膜が形成された振動板を平坦にすることにより
振動板の撓みの発生を防止するようにしたので、インク
液滴噴射特性等の作動特性のバラツキや不良が抑制さ
れ、耐腐食性薄膜が形成された振動板の座屈して撓む作
動不良の発生を防止して、耐インク腐食に更に優れ、歩
留まりが向上して量産性に優れて更に低コストの静電ア
クチュエータを提供することが出来るようになった。請
求項15の発明によれば、静電力により振動する振動板
に対向する電極基板上に形成されて振動板に隙間を介し
て対向する電極と対向する振動板上に耐腐食性の薄膜が
積層に形成された耐腐食性薄膜の振動板撓み発生防止手
段の耐腐食性薄膜が形成された振動板を平坦することに
より振動板の撓みの発生を防止するようにしたので、微
少穴のピンホール等によるインク液滴漏洩等による作動
不良を防止し、インク液滴噴射特性等の作動特性のバラ
ツキや不良が抑制され、耐腐食性薄膜が形成された振動
板の座屈して撓む作動不良の発生を防止して、耐液体や
耐インク腐食に優れ、歩留まりが向上して低コストの静
電アクチュエータを提供することが出来るようになっ
た。
【0080】請求項16の発明によれば、静電力により
振動する振動板に対向する電極基板上に形成されて振動
板に隙間を介して対向する電極と対向する振動板上に耐
腐食性の薄膜が形成された耐腐食性薄膜の振動板撓み発
生防止手段により振動板の撓みの発生を防止すると共に
振動板撓み発生防止手段は耐腐食性薄膜が圧縮応力と引
っ張り応力の応力方向の異なる2層以上の異応力複数層
薄膜からなるようにしたので、簡単な応力の他の構成
で、耐腐食性薄膜が形成された振動板の座屈して撓む作
動不良の発生を防止して、耐液体や耐インク腐食に優
れ、歩留まりが向上して低コストの静電アクチュエータ
を提供することが出来るようになった。請求項17の発
明によれば、静電力により振動する振動板に対向する電
極基板上に形成されて振動板に隙間を介して対向する電
極と対向する振動板上に耐腐食性の薄膜が少なくとも窒
化チタン薄膜で形成された耐腐食性薄膜の振動板撓み発
生防止手段により振動板の撓みの発生を防止すると共に
振動板撓み発生防止手段は少なくとも窒化チタン薄膜形
成された耐腐食性薄膜が圧縮応力と引っ張り応力の応力
方向の異なる2層以上の異応力複数層薄膜からなるよう
にしたので、簡単な応力の他の構成で、広範囲の応力制
御が容易で、耐腐食性薄膜が形成された振動板の座屈し
て撓む作動不良の発生を防止して、耐液体や耐インク腐
食に優れ、歩留まりが向上して低コストの静電アクチュ
エータを提供することが出来るようになった。請求項1
8の発明によれば、静電力により振動する振動板に対向
する電極基板上に形成されて振動板に隙間を介して対向
する電極と対向する振動板上に耐腐食性の薄膜が形成さ
れた耐腐食性薄膜の振動板撓み発生防止手段により振動
板の撓みの発生を防止すると共に振動板撓み発生防止手
段は振動板と耐腐食性薄膜の間に耐腐食性薄膜の応力を
緩和する応力緩和薄膜からなるようにしたので、簡単な
応力の他の構成で、応力の伝達が抑制されて、耐腐食性
薄膜が形成された振動板の座屈して撓む作動不良の発生
を防止して、耐液体や耐インク腐食に優れ、歩留まりが
向上して低コストの静電アクチュエータを提供すること
が出来るようになった。請求項19の発明によれば、静
電力により振動する振動板に対向する電極基板上に形成
されて振動板に隙間を介して対向する電極と対向する振
動板上に耐腐食性の薄膜が形成された耐腐食性薄膜の振
動板撓み発生防止手段により振動板の撓みの発生を防止
すると共に振動板撓み発生防止手段は振動板と耐腐食性
薄膜の間に耐腐食性薄膜の応力を緩和する有機系樹脂か
らなる応力緩和薄膜からなるようにしたので、簡単な応
力の他の構成で、柔軟性に優れ、応力の伝達が抑制され
て、耐腐食性薄膜が形成された振動板の座屈して撓む作
動不良の発生を確実に防止して、耐液体や耐インク腐食
に優れ、歩留まりが向上して低コストの静電アクチュエ
ータを提供することが出来るようになった。
【0081】請求項20の発明によれば、静電力により
振動する振動板に対向する電極基板上に形成されて振動
板に隙間を介して対向する電極と対向する振動板上に耐
腐食性の薄膜が形成された耐腐食性薄膜の振動板撓み発
生防止手段により振動板の撓みの発生を防止すると共に
振動板撓み発生防止手段は振動板上に形成した耐腐食性
薄膜と同等の応力を有して振動板下に形成した同等応力
薄膜からなるようにしたので、簡単な応力の他の構成
で、応力緩和の制御性に優れ、耐腐食性薄膜が形成され
た振動板の座屈して撓む作動不良の発生を防止して、耐
液体や耐インク腐食に優れ、歩留まりが向上して低コス
トの静電アクチュエータを提供することが出来るように
なった。請求項21の発明によれば、静電力により振動
する振動板に対向する電極基板上に形成されて振動板に
隙間を介して対向する電極と対向する振動板上に耐腐食
性の薄膜が形成された耐腐食性薄膜の振動板撓み発生防
止手段により振動板の撓みの発生を防止すると共に振動
板撓み発生防止手段は振動板上に形成した耐腐食性薄膜
と同等の応力を有して振動板下に形成した同等応力薄膜
からなるようにしたので、簡単な応力の他の構成で、応
力緩和の制御性に優れ、耐腐食性薄膜が形成された振動
板の座屈して撓む作動不良の発生を防止して、耐液体や
耐インク腐食に優れ、歩留まりが向上して低コストの静
電アクチュエータを提供することが出来るようになっ
た。請求項22の発明によれば、静電力により振動する
振動板に対向する電極基板上に形成されて振動板に隙間
を介して対向する電極と対向する振動板上に耐腐食性の
薄膜が積層に形成された耐腐食性薄膜の振動板撓み発生
防止手段により振動板の撓みの発生を防止すると共に振
動板撓み発生防止手段は耐腐食性薄膜の膜厚分布が均一
で引っ張り応力の膜厚均一薄膜からなるようにしたの
で、微少穴のピンホール等によるインク液滴漏洩等によ
る作動不良を防止し、簡単な応力の他の構成で、応力の
設定範囲が広く形成が容易で、耐腐食性薄膜が形成され
た振動板の座屈して撓む作動不良の発生を防止して、耐
液体や耐インク腐食に優れ、歩留まりが向上して低コス
トの静電アクチュエータを提供することが出来るように
なった。請求項23の発明によれば、振動板が形成され
る振動板基板と電極が形成される電極基板を接合した後
に振動板上に耐腐食性薄膜を形成して静電アクチュエー
タを製造するようにしたので、取り扱い中の振動板の破
壊が防止され、耐腐食性薄膜が形成された振動板の座屈
して撓む作動不良の発生を防止して、耐インク腐食に優
れ、歩留まりが大幅に向上して低コストの静電アクチュ
エータの製造方法を提供することが出来るようになっ
た。
【0082】請求項24の発明によれば、振動板が形成
される振動板基板と電極が形成される電極基板を直接接
合した後に振動板上に耐腐食性薄膜を形成して静電アク
チュエータを製造するようにしたので、取り扱い中の振
動板の破壊が防止され、接合精度が良く、耐腐食性薄膜
が形成された振動板の座屈して撓む作動不良の発生を防
止して、耐インク腐食に優れ、歩留まりが大幅に向上し
て低コストの静電アクチュエータの製造方法を提供する
ことが出来るようになった。請求項25の発明によれ
ば、振動板が形成される振動板基板と電極が形成される
電極基板を接合した後に振動板上にスパッタ法により耐
腐食性薄膜を形成して静電アクチュエータを製造するよ
うにしたので、成膜時のボトムカバレージが良く制御性
も良く酸素原子を含有させることが可能で、取り扱い中
の振動板の破壊が防止され、耐腐食性薄膜が形成された
振動板の座屈して撓む作動不良の発生を防止して、耐イ
ンク腐食に優れ、歩留まりが大幅に向上して低コストの
静電アクチュエータの製造方法を提供することが出来る
ようになった。請求項26の発明によれば、振動板が形
成される振動板基板と電極が形成される電極基板を接合
した後に振動板上にCVD法により耐腐食性薄膜を形成
して静電アクチュエータを製造するようにしたので、成
膜時のボトムカバレージが良く制御性も良く酸素原子を
含有させることが可能で、取り扱い中の振動板の破壊が
防止され、耐腐食性薄膜が形成された振動板の座屈して
撓む作動不良の発生を防止して、耐インク腐食に優れ、
歩留まりが大幅に向上して低コストの静電アクチュエー
タの製造方法を提供することが出来るようになった。請
求項27の発明によれば、振動板が形成される振動板基
板と電極が形成される電極基板を接合した後に振動板上
に酸化法により耐腐食性薄膜を形成して静電アクチュエ
ータを製造するようにしたので、成膜時のボトムカバレ
ージが良く制御性も良く酸素原子を含有させることが可
能で、取り扱い中の振動板の破壊が防止され、耐腐食性
薄膜が形成された振動板の座屈して撓む作動不良の発生
を防止して、耐インク腐食に優れ、歩留まりが大幅に向
上して低コストの静電アクチュエータの製造方法を提供
することが出来るようになった。請求項28の発明によ
れば、液滴を吐出するノズル孔が連通する液流路の液室
の壁面に請求項1乃至22の何れか一項に記載の静電ア
クチュエータを形成するようにしたので、耐腐食性薄膜
が形成された振動板の座屈して撓む作動不良の発生を防
止して、耐インク腐食に優れ、歩留まりが向上して低コ
ストで、省資源で低消費電力で、液体噴射のバラツキが
低減された静電アクチュエータを具備する静電型マイク
ロポンプを提供することが出来るようになった。
【0083】請求項29の発明によれば、インク液滴を
吐出するノズル孔が連通するインク流路のインク液室の
壁面を形成する請求項1乃至22の何れか一項に記載の
静電アクチュエータの振動板に形成された耐腐食性薄膜
とからなりインク液滴を静電力による圧力波で吐出する
ようにしたので、耐腐食性薄膜が形成された振動板の座
屈して撓む作動不良の発生を防止して、耐インク腐食に
優れ、歩留まりが向上して更に低コストで、駆動中に充
放電電流のみの省資源で低消費電力で、インク液噴射の
バラツキが低減された静電アクチュエータを具備するイ
ンクジェット記録ヘッドを提供することが出来るように
なった。請求項30の発明によれば、インク画像を記録
する被記録体を搬送する被記録体搬送手段によって搬送
される被記録体に請求項29に記載のインクジェット記
録ヘッドでインクを吐出してインク記録画像を記録する
するようにしたので、耐腐食性薄膜が形成された振動板
の座屈して撓む作動不良の発生を防止して、耐インク腐
食に優れ、歩留まりが向上して低コストで、省資源で低
消費電力で、高品質のインク画像が記録される静電アク
チュエータからなるインクジェット記録ヘッドを具備す
るインクジェット記録装置を提供することが出来るよう
になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例を示す静電アクチュエー
タ及びその静電アクチュエータを具備する静電型マイク
ロポンプ及びその静電アクチュエータを具備するインク
ジェット記録ヘッドを説明する上面図である。
【図2】図1におけるW−W線断面図である。
【図3】図1におけるX−X線断面図である。
【図4】図1におけるY−Y線断面図である。
【図5】本発明の実施の形態例を示す静電アクチュエー
タ及びその静電アクチュエータを具備する静電型マイク
ロポンプ及びその静電アクチュエータを具備するインク
ジェット記録ヘッドの製造方法の主要部の工程を説明す
る説明図である。
【図6】図5におけるZ−Z線断面図である。
【図7】本発明の実施の形態例を示す静電アクチュエー
タ及びその静電アクチュエータを具備する静電型マイク
ロポンプ及びその静電アクチュエータを具備するインク
ジェット記録ヘッドの製造方法の他の主要部の工程を説
明する説明図である。
【図8】図7におけるZ−Z線断面図である。
【図9】本発明の実施の形態例を示す静電アクチュエー
タ及びその静電アクチュエータを具備する静電型マイク
ロポンプ及びその静電アクチュエータを具備するインク
ジェット記録ヘッドの製造方法の他の主要部の工程を説
明する説明図である。
【図10】図9におけるZ−Z線断面図である。
【図11】本発明の実施の形態例を示す静電アクチュエ
ータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型マイ
クロポンプ及びその静電アクチュエータを具備するイン
クジェット記録ヘッドの製造方法の他の主要部の工程を
説明する説明図である。
【図12】図11におけるZ−Z線断面図である。
【図13】本発明の実施の形態例を示す静電アクチュエ
ータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型マイ
クロポンプ及びその静電アクチュエータを具備するイン
クジェット記録ヘッドの製造方法の他の主要部の工程を
説明する説明図である。
【図14】図13におけるZ−Z線断面図である。
【図15】本発明の実施の形態例を示す静電アクチュエ
ータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型マイ
クロポンプ及びその静電アクチュエータを具備するイン
クジェット記録ヘッドの製造方法の他の主要部の工程を
説明する説明図である。
【図16】図15におけるZ−Z線断面図である。
【図17】本発明の実施の形態例を示す静電アクチュエ
ータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型マイ
クロポンプ及びその静電アクチュエータを具備するイン
クジェット記録ヘッドの製造方法の他の主要部の工程を
説明する説明図である。
【図18】図17におけるZ−Z線断面図である。
【図19】本発明の実施の形態例を示す静電アクチュエ
ータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型マイ
クロポンプ及びその静電アクチュエータを具備するイン
クジェット記録ヘッドの製造方法の他の主要部の工程を
説明する説明図である。
【図20】図19におけるZ−Z線断面図である。
【図21】本発明の実施の形態例を示す静電アクチュエ
ータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型マイ
クロポンプ及びその静電アクチュエータを具備するイン
クジェット記録ヘッドの製造方法の他の主要部の工程を
説明する説明図である。
【図22】図21におけるZ−Z線断面図である。
【図23】本発明の実施の形態例を示す静電アクチュエ
ータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型マイ
クロポンプ及びその静電アクチュエータを具備するイン
クジェット記録ヘッドの耐腐食性薄膜4の内部応力と振
動板1の撓みとインク液滴吐出噴射の特性を説明する表
図である。
【図24】本発明の実施の形態例を示す静電アクチュエ
ータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型マイ
クロポンプ及びその静電アクチュエータを具備するイン
クジェット記録ヘッドの耐腐食性薄膜4の抵抗率とイン
ク液滴に対する耐腐食性の特性を説明する表図である。
【図25】本発明の他の実施の形態例を示す静電アクチ
ュエータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型
マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備する
インクジェット記録ヘッドを説明する上面図である。
【図26】図25におけるW−W線断面図である。
【図27】図25におけるX−X線断面図である。
【図28】図25におけるY−Y線断面図である。
【図29】本発明の他の実施の形態例を示す静電アクチ
ュエータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型
マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備する
インクジェット記録ヘッドを説明する上面図である。
【図30】図29におけるW−W線断面図である。
【図31】図29におけるX−X線断面図である。
【図32】図29におけるY−Y線断面図である。
【図33】本発明の他の実施の形態例を示す静電アクチ
ュエータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型
マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備する
インクジェット記録ヘッドを説明する上面図である。
【図34】図33におけるW−W線断面図である。
【図35】図33におけるX−X線断面図である。
【図36】図33におけるY−Y線断面図である。
【図37】本発明の他の実施の形態例を示す静電アクチ
ュエータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型
マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備する
インクジェット記録ヘッドを説明する上面図である。
【図38】図37におけるW−W線断面図である。
【図39】図37におけるX−X線断面図である。
【図40】図37におけるY−Y線断面図である。
【図41】本発明の他の実施の形態例を示す静電アクチ
ュエータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型
マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備する
インクジェット記録ヘッドを説明する上面図である。
【図42】図41におけるW−W線断面図である。
【図43】図41におけるX−X線断面図である。
【図44】図41におけるY−Y線断面図である。
【図45】本発明の他の実施の形態例を示す静電アクチ
ュエータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型
マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備する
インクジェット記録ヘッドを説明する上面図である。
【図46】図45におけるW−W線断面図である。
【図47】図45におけるX−X線断面図である。
【図48】図45におけるY−Y線断面図である。
【図49】本発明の他の実施の形態例を示す静電アクチ
ュエータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型
マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備する
インクジェット記録ヘッドの製造方法の主要部の工程を
説明する説明図である。
【図50】図49におけるZ−Z線断面図である。
【図51】本発明の他の実施の形態例を示す静電アクチ
ュエータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型
マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備する
インクジェット記録ヘッドの製造方法の他の主要部の工
程を説明する説明図である。
【図52】図51におけるZ−Z線断面図である。
【図53】本発明の他の実施の形態例を示す静電アクチ
ュエータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型
マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備する
インクジェット記録ヘッドの製造方法の他の主要部の工
程を説明する説明図である。
【図54】図53におけるZ−Z線断面図である。
【図55】本発明の他の実施の形態例を示す静電アクチ
ュエータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型
マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備する
インクジェット記録ヘッドの製造方法の他の主要部の工
程を説明する説明図である。
【図56】図55におけるZ−Z線断面図である。
【図57】本発明の他の実施の形態例を示す静電アクチ
ュエータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型
マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備する
インクジェット記録ヘッドの製造方法の他の主要部の工
程を説明する説明図である。
【図58】図57におけるZ−Z線断面図である。
【図59】本発明の他の実施の形態例を示す静電アクチ
ュエータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型
マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備する
インクジェット記録ヘッドの製造方法の他の主要部の工
程を説明する説明図である。
【図60】図59におけるZ−Z線断面図である。
【図61】本発明の他の実施の形態例を示す静電アクチ
ュエータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型
マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備する
インクジェット記録ヘッドの製造方法の他の主要部の工
程を説明する説明図である。
【図62】図61におけるZ−Z線断面図である。
【図63】本発明の他の実施の形態例を示す静電アクチ
ュエータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型
マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備する
インクジェット記録ヘッドの製造方法の他の主要部の工
程を説明する説明図である。
【図64】図63におけるZ−Z線断面図である。
【図65】本発明の他の実施の形態例を示す静電アクチ
ュエータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型
マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備する
インクジェット記録ヘッドの製造方法の他の主要部の工
程を説明する説明図である。
【図66】図65におけるZ−Z線断面図である。
【図67】本発明の他の実施の形態例を示す静電アクチ
ュエータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型
マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備する
インクジェット記録ヘッドの振動板601の撓み量とイ
ンク液滴の噴射の特性を説明する表図である。
【図68】本発明の他の実施の形態例を示す静電アクチ
ュエータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型
マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備する
インクジェット記録ヘッドの窒化チタン薄膜604a中
に含まれる酸素原子濃度とインク液滴に対する耐腐食性
の特性を説明する表図である。
【図69】本発明の他の実施の形態例を示す静電アクチ
ュエータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型
マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備する
インクジェット記録ヘッドを説明する上面図である。
【図70】図69におけるW−W線断面図である。
【図71】図69におけるX−X線断面図である。
【図72】図69におけるY−Y線断面図である。
【図73】本発明の他の実施の形態例を示す静電アクチ
ュエータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型
マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備する
インクジェット記録ヘッドを説明する上面図である。
【図74】図73におけるW−W線断面図である。
【図75】図73におけるX−X線断面図である。
【図76】図73におけるY−Y線断面図である。
【図77】本発明の他の実施の形態例を示す静電アクチ
ュエータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型
マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備する
インクジェット記録ヘッドを説明する上面図である。
【図78】図77におけるW−W線断面図である。
【図79】図77におけるX−X線断面図である。
【図80】図77におけるY−Y線断面図である。
【図81】本発明の他の実施の形態例を示す静電アクチ
ュエータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型
マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備する
インクジェット記録ヘッドを説明する上面図である。
【図82】図81におけるW−W線断面図である。
【図83】図81におけるX−X線断面図である。
【図84】図81におけるY−Y線断面図である。
【図85】本発明の他の実施の形態例を示す静電アクチ
ュエータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型
マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備する
インクジェット記録ヘッドを説明する上面図である。
【図86】図85におけるW−W線断面図である。
【図87】図85におけるX−X線断面図である。
【図88】図85におけるY−Y線断面図である。
【図89】本発明の他の実施の形態例を示す静電アクチ
ュエータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型
マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備する
インクジェット記録ヘッドを説明する上面図である。
【図90】図89におけるW−W線断面図である。
【図91】図89におけるX−X線断面図である。
【図92】図89におけるY−Y線断面図である。
【図93】本発明の他の実施の形態例を示す静電アクチ
ュエータ及びその静電アクチュエータを具備する静電型
マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備する
インクジェット記録ヘッドを説明する上面図である。
【図94】図93におけるW−W線断面図である。
【図95】図93におけるX−X線断面図である。
【図96】図93におけるY−Y線断面図である。
【図97】本発明の実施の形態例を示す静電アクチュエ
ータからなるインクジェット記録ヘッドを具備するイン
クジェット記録装置を説明する斜視図である。
【図98】本発明の他の実施の形態例を示す静電アクチ
ュエータからなるインクジェット記録ヘッドを具備する
インクジェット記録装置を説明する説明図である。
【図99】本発明の他の実施の形態例を示す静電アクチ
ュエータからなるインクジェット記録ヘッドを具備する
インクジェット記録装置の主要部を説明する斜視図であ
る。
【符号の説明】
0 静電アクチュエータ 1 振動板、1a 振動板基板、1a1 拡散領域 2 電極基板、2a 酸化シリコン膜、2b 凹部、2
c パッド部 3 電極、3a 電極パッド、3b 絶縁物 4 耐腐食性薄膜、4a 窒化チタン薄膜、4b 酸化
シリコン薄膜、4c ジルコニウム薄膜、4d ジルコ
ニウム化合物薄膜、4e 異応力複数層薄膜、4e1
第1耐腐食性薄膜、4e2 第2耐腐食性薄膜、4e3
窒化チタン薄膜、4e4 応力緩和薄膜、4f 同等
応力薄膜、4f1 耐腐食性薄膜、4f2 同等応力薄
膜、4g 膜厚均一薄膜 5 振動板撓み発生防止手段 6 空隙 10 静電型マイクロポンプ 11 ノズル孔、11a ノズル板 12 液室 13 共通液室 14 液流路 15 液供給路 20 インクジェット記録ヘッド 21 ノズル孔、21a ノズル板 22 インク液室 23 共通インク液室 24 インク液流路 25 インク液供給路 50 インクジェット記録装置、50a 他のインクジ
ェット記録装置、50a1 記録装置本体 51 被記録体搬送手段、51a ローラ、51b 給
紙ユニット、51c 給紙ローラ、51d フリクショ
ンパッド、51e ガイド部材、51f 搬送ローラ、
51g 搬送コロ、51h 先端コロ、51i 副走査
モータ、51j 印写受け部材、51k 搬送コロ、5
1l 拍車、51m 排紙ローラ、51n 拍車、51
o ガイド部材、51p ガイド部材 52 キャリッジ、52a 主走査モータ、52b 駆
動プーリ、52c 従動プーリ、52d タイミングベ
ルト 53 ガイドレール 54 印字機構部 55 排紙トレイ 100 静電アクチュエータ 101 振動板、101a 振動板基板 102 電極基板、102a 酸化シリコン膜、102
b 凹部、102c パッド部 103 電極、103a 電極パッド、103b 絶縁
物 104 耐腐食性薄膜、104a 窒化チタン薄膜 105 振動板撓み発生防止手段 106 空隙 110 静電型マイクロポンプ 111 ノズル孔、111a ノズル板 112 液室 113 共通液室 114 液流路 115 液供給路 120 インクジェット記録ヘッド 121 ノズル孔、121a ノズル板 122 インク液室 123 共通インク液室 124 インク液流路 125 インク液供給路 200 静電アクチュエータ 201 振動板、201a 振動板基板 202 電極基板、202a 酸化シリコン膜、202
b 凹部、202c パッド部、203 電極、203
a 電極パッド、203b 絶縁物 204 耐腐食性薄膜、204c ジルコニウム薄膜 205 振動板撓み発生防止手段 206 空隙 210 静電型マイクロポンプ 211 ノズル孔、211a ノズル板 212 液室 213 共通液室 214 液流路 215 液供給路 220 インクジェット記録ヘッド 221 ノズル孔、221a ノズル板 222 インク液室 223 共通インク液室 224 インク液流路 225 インク液供給路 300 静電アクチュエータ 301 振動板、301a 振動板基板 302 電極基板、302a 酸化シリコン膜、302
b 凹部、302c パッド部 303 電極、303a 電極パッド、303b 絶縁
物 304 耐腐食性薄膜、304a 窒化チタン薄膜、3
04b 酸化シリコン薄膜 305 振動板撓み発生防止手段 306 空隙 310 静電型マイクロポンプ 311 ノズル孔、311a ノズル板 312 液室 313 共通液室 314 液流路 315 液供給路 320 インクジェット記録ヘッド 321 ノズル孔、321a ノズル板 322 インク液室 323 共通インク液室 324 インク液流路 325 インク液供給路 400 静電アクチュエータ 401 振動板、401a 振動板基板 402 電極基板、402a 酸化シリコン膜、402
b 凹部、402c パッド部 403 電極、403a 電極パッド、403b 絶縁
物 404 耐腐食性薄膜、404b 酸化シリコン薄膜、
404c ジルコニウム薄膜 405 振動板撓み発生防止手段 406 空隙 410 静電型マイクロポンプ 411 ノズル孔、411a ノズル板 412 液室 413 共通液室 414 液流路 415 液供給路 420 インクジェット記録ヘッド 421 ノズル孔、421a ノズル板 422 インク液室 423 共通インク液室 424 インク液流路 425 インク液供給路 500 静電アクチュエータ 501 振動板、501a 振動板基板 502 電極基板、502a 酸化シリコン膜、502
b 凹部、502c パッド部 503 電極、503a 電極パッド、503b 絶縁
物 504 耐腐食性薄膜、504a 窒化チタン薄膜、5
04c ジルコニウム薄膜 505 振動板撓み発生防止手段 506 空隙 510 静電型マイクロポンプ 511 ノズル孔、511a ノズル板 512 液室 513 共通液室 514 液流路 515 液供給路 520 インクジェット記録ヘッド 521 ノズル孔、521a ノズル板 522 インク液室 523 共通インク液室 524 インク液流路 525 インク液供給路 600 静電アクチュエータ 601 振動板、601a 振動板基板、601a1
拡散領域 602 電極基板、602a 酸化シリコン膜、602
b 凹部、602c パッド部 603 電極、603a 電極パッド、603b 絶縁
物 604 耐腐食性薄膜、604a 窒化チタン薄膜 605 振動板撓み発生防止手段 606 空隙 610 静電型マイクロポンプ 611 ノズル孔、611a ノズル板 612 液室 613 共通液室 614 液流路 615 液供給路 620 インクジェット記録ヘッド 621 ノズル孔、621a ノズル板 622 インク液室 623 共通インク液室 624 インク液流路 625 インク液供給路 700 静電アクチュエータ 701 振動板、701a 振動板基板 702 電極基板、702a 酸化シリコン膜、702
b 凹部、702c パッド部 703 電極、703a 電極パッド、703b 絶縁
物 704 耐腐食性薄膜、704a 窒化チタン薄膜 705 振動板撓み発生防止手段 706 空隙 710 静電型マイクロポンプ 711 ノズル孔、711a ノズル板 712 液室 713 共通液室 714 液流路 715 液供給路 720 インクジェット記録ヘッド 721 ノズル孔、721a ノズル板 722 インク液室 723 共通液室 724 インク液流路 725 インク液供給路 800 静電アクチュエータ 801 振動板、801a 振動板基板 802 電極基板、802a 酸化シリコン膜、802
b 凹部、802c パッド部 803 電極、803a 電極パッド、803b 絶縁
物 804 耐腐食性薄膜、804a 窒化チタン薄膜、8
04a1 窒化チタン薄膜、804a2 窒化チタン薄膜 805 振動板撓み発生防止手段 806 空隙 810 静電型マイクロポンプ 811 ノズル孔、811a ノズル板 812 液室 813 共通液室 814 液流路 815 液供給路 820 インクジェット記録ヘッド 821 ノズル孔、821a ノズル板 822 インク液室 823 共通インク液室 824 インク液流路 825 インク液供給路 900 静電アクチュエータ 901 振動板、901a 振動板基板 902 電極基板、902a 酸化シリコン膜、902
b 凹部、902c パッド部 903 電極、903a 電極パッド、903b 絶縁
物 904 耐腐食性薄膜、904e 異応力複数層薄膜、
904e1 第1耐腐食性薄膜、904e2 第2耐腐食
性薄膜、904e3 窒化チタン薄膜、904e31
化チタン薄膜、904e32 窒化チタン薄膜、904e
4 応力緩和薄膜 905 振動板撓み発生防止手段 906 空隙 910 静電型マイクロポンプ 911 ノズル孔、911a ノズル板 912 液室 913 共通液室 914 液流路 915 液供給路 920 インクジェット記録ヘッド 921 ノズル孔、921a ノズル板 922 インク液室 923 共通インク液室 924 インク液流路 925 インク液供給路 1100 静電アクチュエータ 1101 振動板、1101a 振動板基板 1102 電極基板、1102a 酸化シリコン膜、1
102b 凹部、1102c パッド部 1103 電極、1103a 電極パッド、1103b
絶縁物 1104 耐腐食性薄膜、1104f 同等応力薄膜、
1104f1 耐腐食性薄膜、1104f2 同等応力薄
膜、1105 振動板撓み発生防止手段 1106 空隙 1110 静電型マイクロポンプ 1111 ノズル孔、1111a ノズル板 1112 液室 1113 共通液室 1114 液流路 1115 液供給路 1120 インクジェット記録ヘッド 1121 ノズル孔、1121a ノズル板 1122 インク液室 1123 共通インク液室 1124 インク液流路 1125 インク液供給路 1200 静電アクチュエータ 1201 振動板、1201a 振動板基板 1202 電極基板、1202a 酸化シリコン膜、1
202b 凹部、1202c パッド部 1203 電極、1203a 電極パッド、1203b
絶縁物 1204 耐腐食性薄膜、1204g 膜厚均一薄膜 1205 振動板撓み発生防止手段 1206 空隙 1210 静電型マイクロポンプ 1211 ノズル孔、1211a ノズル板 1212 液室 1213 共通液室 1214 液流路 1215 液供給路 1220 インクジェット記録ヘッド 1221 ノズル孔、1221a ノズル板 1222 インク液室 1223 共通インク液室 1224 インク液流路 1225 インク液供給路 (a) 酸化シリコン膜形成工程 (b) パターニング工程 (c) 電極形成工程 (d) 絶縁物形成工程 (e) 電極基板完成工程 (f) 接合工程 (g) 振動板形成工程 (h) 耐腐食性薄膜形成工程 (i) ノズル板形成工程 (k) 酸化シリコン膜形成工程 (l) パターニング工程 (m) 電極形成工程 (n) 絶縁物形成工程 (o) 電極基板完成工程 (p) 接合工程 (q) 振動板形成工程 (r) 耐腐食性薄膜形成工程 (s) ノズル板形成工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F04B 15/00 F04B 43/02 A 17/06 B 19/04 C 43/02 43/04 B B41J 3/04 103A 103H 43/04 F04B 21/00 N 53/00 Z Fターム(参考) 2C057 AF70 AF93 AG12 AG54 AG55 AP22 AP23 AP27 AP34 AP52 AP53 AP56 AQ01 AQ02 AQ06 BA03 BA15 3H069 AA04 BB01 CC10 DD01 DD11 DD41 DD42 DD43 DD44 EE06 EE41 3H071 AA05 BB01 CC11 CC17 CC31 CC32 CC33 CC34 DD04 DD06 EE15 3H075 AA07 BB04 BB21 CC25 CC30 CC32 CC33 CC34 CC35 CC36 DA05 DA30 DB01 DB02 3H077 AA06 BB10 CC02 CC09 CC11 DD06 EE21 EE22 EE23 EE25 EE26 EE34 EE35 FF02 FF03 FF07 FF08 FF12 FF14 FF22 FF36 (54)【発明の名称】 静電アクチュエータ及びその静電アクチュエータの製造方法並びにその静電アクチュエータを具 備する静電型マイクロポンプ及びその静電アクチュエータを具備するインクジェット記録ヘッド とそのインクジェット記録ヘッドを具備するインクジェット記録装置

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電力により振動して作動する静電アク
    チュエータにおいて、静電力により振動する振動板と、
    上記振動板に対向する電極基板と、上記電極基板上に形
    成されて上記振動板に隙間を介して対向する電極と、上
    記電極と対向する上記振動板上に耐腐食性の薄膜が形成
    された耐腐食性薄膜と、上記耐腐食性薄膜の上記振動板
    の撓みの発生を防止する振動板撓み発生防止手段とから
    なることを特徴とする静電アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の静電アクチュエータに
    おいて、振動板撓み発生防止手段は、振動板上に形成さ
    れた耐腐食性薄膜の応力で上記振動板の撓みの発生を防
    止することを特徴とする静電アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の静電アクチュエ
    ータにおいて、振動板撓み発生防止手段は、振動板上に
    形成された耐腐食性薄膜の内部応力が引っ張り応力であ
    ることを特徴とする静電アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の静電アクチュエ
    ータにおいて、振動板撓み発生防止手段は、振動板上に
    形成された耐腐食性薄膜の内部応力が1.0*1010
    yne/cm2以下の圧縮応力であることを特徴とする
    静電アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4に記載の静電ア
    クチュエータにおいて、耐腐食性薄膜は、窒化チタン薄
    膜であることを特徴とする静電アクチュエータ。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の静電アクチュエータに
    おいて、窒化チタン薄膜の抵抗率は、1.0E−3Ω・
    cm以上であることを特徴とする静電アクチュエータ。
  7. 【請求項7】 請求項1、2、3又は4に記載の静電ア
    クチュエータにおいて、耐腐食性薄膜は、酸化シリコン
    薄膜であることを特徴とする静電アクチュエータ。
  8. 【請求項8】 請求項1、2、3又は4に記載の静電ア
    クチュエータにおいて、耐腐食性薄膜は、ジルコニウム
    薄膜であることを特徴とする静電アクチュエータ。
  9. 【請求項9】 請求項1、2、3又は4に記載の静電ア
    クチュエータにおいて、耐腐食性薄膜は、ジルコニウム
    化合物薄膜であることを特徴とする静電アクチュエー
    タ。
  10. 【請求項10】 請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8又は9に記載の静電アクチュエータにおいて、耐腐食
    性薄膜は、積層からなることを特徴とする静電アクチュ
    エータ。
  11. 【請求項11】 請求項1又は2に記載の静電アクチュ
    エータにおいて、振動板撓み発生防止手段は、耐腐食性
    薄膜が形成された振動板が平坦であることを特徴とする
    静電アクチュエータ。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の静電アクチュエー
    タにおいて、耐腐食性薄膜は、窒化チタン薄膜であるこ
    とを特徴とする静電アクチュエータ。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の静電アクチュエー
    タにおいて、窒化チタン薄膜は、酸素原子が含まれてい
    ることを特徴とする静電アクチュエータ。
  14. 【請求項14】 請求項12又は13に記載の静電アク
    チュエータにおいて、窒化チタン薄膜は、酸素原子の濃
    度が1%以上含まれていることを特徴とする静電アクチ
    ュエータ。
  15. 【請求項15】 請求項11、12、13又は14に記
    載の静電アクチュエータにおいて、耐腐食性薄膜は、積
    層からなることを特徴とする静電アクチュエータ。
  16. 【請求項16】 請求項1又は2に記載の静電アクチュ
    エータにおいて、振動板撓み発生防止手段は、耐腐食性
    薄膜が圧縮応力と引っ張り応力の応力方向の異なる2層
    以上の異応力複数層薄膜からなることを特徴とする静電
    アクチュエータ。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の静電アクチュエー
    タにおいて、耐腐食性薄膜は、少なくとも窒化チタン薄
    膜からなることを特徴とする静電アクチュエータ。
  18. 【請求項18】 請求項16又は17に記載の静電アク
    チュエータにおいて、振動板撓み発生防止手段は、振動
    板と耐腐食性薄膜の間に上記耐腐食性薄膜の応力を緩和
    する応力緩和薄膜からなることを特徴とする静電アクチ
    ュエータ。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の静電アクチュエー
    タにおいて、応力緩和薄膜は、有機系樹脂からなること
    を特徴とする静電アクチュエータ。
  20. 【請求項20】 請求項1又は2に記載の静電アクチュ
    エータにおいて、振動板撓み発生防止手段は、振動板上
    に形成した耐腐食性薄膜と同等の応力を有して上記振動
    板下に形成した同等応力薄膜からなることを特徴とする
    静電アクチュエータ。
  21. 【請求項21】 請求項1又は2に記載の静電アクチュ
    エータにおいて、振動板撓み発生防止手段は、耐腐食性
    薄膜の膜厚分布が均一で引っ張り応力の膜厚均一薄膜か
    らなることを特徴とする静電アクチュエータ。
  22. 【請求項22】 請求項21に記載の静電アクチュエー
    タにおいて、膜厚均一薄膜は、積層からなることを特徴
    とする静電アクチュエータ。
  23. 【請求項23】 静電力により振動して作動する上記請
    求項1乃至22の何れか一項に記載の静電アクチュエー
    タの製造方法において、振動板が形成される振動板基板
    と電極が形成される電極基板を接合した後に、上記振動
    板上に耐腐食性薄膜を形成することを特徴とする静電ア
    クチュエータの製造方法。
  24. 【請求項24】 請求項23に記載の静電アクチュエー
    タの製造方法において、振動板が形成される振動板基板
    と電極が形成される電極基板を直接接合したことを特徴
    とする静電アクチュエータの製造方法。
  25. 【請求項25】 請求項23又は24に記載の静電アク
    チュエータの製造方法において、振動板上に耐腐食性薄
    膜をスパッタ法により形成することを特徴とする静電ア
    クチュエータの製造方法。
  26. 【請求項26】 請求項23又は24に記載の静電アク
    チュエータの製造方法において、振動板上に耐腐食性薄
    膜をCVD法により形成することを特徴とする静電アク
    チュエータの製造方法。
  27. 【請求項27】 請求項23又は24に記載の静電アク
    チュエータの製造方法において、振動板上に耐腐食性薄
    膜を酸化法により形成することを特徴とする静電アクチ
    ュエータの製造方法。
  28. 【請求項28】 液滴を静電力による圧力波で吐出する
    静電型マイクロポンプにおいて、液滴を吐出するノズル
    孔と、上記ノズル孔が連通する液流路の液室と、上記液
    室の壁面を形成する請求項1乃至22の何れか一項に記
    載の静電アクチュエータとからなることを特徴とする静
    電型マイクロポンプ。
  29. 【請求項29】 インク液滴を静電力による圧力波で吐
    出するインクジェット記録ヘッドにおいて、インク液滴
    を吐出するノズル孔と、上記ノズル孔が連通するインク
    流路のインク液室と、上記インク液室の壁面を形成する
    請求項1乃至22の何れか一項に記載の静電アクチュエ
    ータ又は請求項に記載の静電型マイクロポンプとからな
    ることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  30. 【請求項30】 静電アクチュエータからなるインクジ
    ェット記録ヘッドでインク画像を記録するインクジェッ
    ト記録装置において、インク画像を記録する被記録体を
    搬送する被記録体搬送手段と、上記被記録体搬送手段に
    よって搬送される被記録体にインクを吐出してインク記
    録画像を記録する請求項29に記載のインクジェット記
    録ヘッドとからなることを特徴とするインクジェット記
    録装置。
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