JP2002113387A - 磁性物除去装置 - Google Patents

磁性物除去装置

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JP2002113387A
JP2002113387A JP2000341138A JP2000341138A JP2002113387A JP 2002113387 A JP2002113387 A JP 2002113387A JP 2000341138 A JP2000341138 A JP 2000341138A JP 2000341138 A JP2000341138 A JP 2000341138A JP 2002113387 A JP2002113387 A JP 2002113387A
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Takahiko Busshu
高彦 物集
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MAGNETEC JAPAN Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マグネットで吸着した磁性異物の量が一定量
に達した時点で自動的に磁性異物をマグネットから除去
可能とした磁性物除去装置を提供すること。 【解決手段】 各種粉体等に含まれる磁性異物をマグネ
ットにより吸着除去するための磁性物除去装置であっ
て、少なくとも、前記各種粉体等を通過させて各種粉体
等に混入している磁性異物をマグネットにより吸着除去
するための処理室(3)を備えた装置本体(2)と、少
なくとも前記処理室(3)を貫通しつつ装置本体(2)
内に配置された、筒状の筐体(501)と、該筐体(5
01)内を移動自在のマグネット(502)と、前記筐
体(501)に隣接する箇所に備えた検知プローブ(5
04)とを備えた複数の吸着部(5)により構成される
吸着ユニットと、前記吸着部(5)内の前記マグネット
(502)を移動させるための移動手段と、装置全体の
作動を制御し、少なくとも、前記検知プローブ(50
4)からの電気信号に基づいて前記移動手段を連動して
作動させるための制御部(13)とを備えたことを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種粉体、粒体、
液体等(以下単に「各種粉体等」と言う。)に含まれる
金属異物をマグネットにより吸着除去するための磁性物
除去装置に係り、より詳しくは、予め設定した量の磁性
異物をマグネットにより吸着した時点で、この磁性異物
を自動的にマグネットより取り除くことを可能とした磁
性物除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、各種の粉体等中に混入する磁
性異物を除去するための磁性物除去装置が提供されてお
り、この磁性物除去装置を用いることにより、各種の粉
体、流体中に存在する磁性物等の異物を自動的に除去す
ることが可能となっている。
【0003】そして、この従来から用いられている磁性
物除去装置では、一般的に、マグネットを吸着手段とし
て用い、このマグネットに磁性物を吸着させることによ
り磁性物の除去を行う方法を採用している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このマグネ
ットを用いた磁性物除去装置によって磁性物の除去を行
う場合には、磁性異物がマグネットに付着するにしたが
ってマグネットの吸着力が次第に弱まり、ある限界をこ
えるとマグネットが吸着能力を失ってしまうため、適
宜、マグネットに吸着した磁性異物を取り除く必要があ
るが、従来の磁性物除去装置では、マグネットに付着し
た磁性物の付着量を目視により確認しながら、磁性物除
去装置の清掃時期、生産ライン等の異常等を判断してい
た。
【0005】また、従来の磁性物除去装置では、マグネ
ットに吸着した磁性異物を取り除く作業は手作業で行っ
ていたため、吸着磁性異物の除去作業に時間と労力を必
要とし、特に自動化の流れに逆行した形となっていた。
【0006】このように、従来の磁性物除去装置におい
ては、目視による作業が不可欠であるとともに、マグネ
ットに吸着した磁性異物を手作業により除去していたた
め、これに伴う時間、労力の浪費、異常時における対応
の遅れ、更に生産効率の低下等を招いていた。
【0007】そこで、本発明は、マグネットで吸着した
磁性異物の量が一定量に達した時点で自動的に磁性異物
をマグネットから除去可能とした磁性物除去装置を提供
することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の磁性物除去装置
は、各種粉体、粒体、流体等に含まれる磁性異物をマグ
ネットにより吸着除去するための磁性物除去装置であっ
て、少なくとも、前記各種粉体等を通過させて各種粉体
等に混入している磁性異物をマグネットにより吸着除去
するための処理室を備えた装置本体と、少なくとも前記
処理室を貫通しつつ装置本体内に配置された、筒状の筐
体と該筐体内を移動自在のマグネットと前記筐体に隣接
する箇所に備えた検知プローブとを備えた複数の吸着部
により構成される吸着ユニットと、前記吸着部内の前記
マグネットを移動させるための移動手段と、装置全体の
作動を制御し、少なくとも、前記検知プローブからの電
気信号に基づいて前記移動手段を連動して作動させるた
めの制御部とを備えたことを特徴とする。
【0009】本発明の磁性物除去装置において各種粉体
等に混入した磁性異物を除去する場合には、まず、処理
室内における吸着部の部分にマグネットを配置して当該
部分に磁力を持たせた状態にし、各種粉体等を処理室内
に取り入れるとともにこの取り入れた各種粉体を装置本
体の外部に排出する。
【0010】そうすると、処理室内を通過させた各種粉
体等に磁性異物が混入している場合には、この磁性異物
は処理室内における吸着部の部分周囲に吸着され、各種
粉体等より除去される。そして、処理室内における吸着
部の部分に磁性異物が吸着され、その量が一定量を超え
ると、吸着部を構成する筐体と検知プローブが間接的に
接触し、これにより、筐体と検知プローブ間の電気エネ
ルギーが変化する。
【0011】次に、この電気エネルギーの変化を制御部
において検知すると、制御部の制御により移動手段が作
動し、処理室内における筐体内の部分内に配置されてい
たマグネットが筐体内を移動し、処理室の外部に移動す
る。
【0012】そうすると、少なくとも処理室内における
筐体の部分は磁力を失い、これにより、筐体の部分の周
囲に吸着していた磁性異物は筐体より落下していく。
【0013】そして、筐体に吸着していた磁性異物を完
全に筐体より取り除いた後に、移動手段を作動させてマ
グネットを筐体内における当初の位置に戻す。
【0014】このように、本発明では、マグネットに吸
着した磁性異物が一定量を超えた時点で、自動的にマグ
ネットを移動するとともに磁性異物を取り除くことがで
きるため、目視による作業及び手作業による磁性異物の
取り除きを無くすることができ、これにより作業時間、
労力の浪費、異常時における対応の遅れ、更に生産効率
の低下等を防止することが可能である。
【0015】
【実施例】本発明の第1実施例について図面を参照して
説明すると、図1は、本実施例の磁性物除去装置1の内
部構成を平面から示した図であり、図において2は装置
本体である。また、図2は本実施例の磁性物除去装置1
の内部構造を正面側から示した図であり、更に、図3は
本実施例の磁性物除去装置1の内部構造を側面側から示
した図である。そして、本実施例において前記装置本体
2は、平面形状が長方形状である箱型をしており、その
内部には、各種粉体等を通過させるとともに、この通過
の過程で各種粉体等に混入する磁性異物をマグネットに
より吸着除去するための処理室3を備えている。
【0016】また、この処理室3は、上部及び下部に開
口を有するとともに、上部開口には各種粉体等を取り入
れるための取り入れ部9を備えており、下部開口には、
取り入れた各種粉体等を装置の外部に排出するための排
出部10を備え、取り入れ部9より各種粉体等をその内
部に取り入れ、この取り入れた各種粉体等を、処理室3
内を通過させつつ、排出部10より装置本体の外部に落
下させる構造としている。
【0017】次に、この処理室3に隣接した箇所には、
マグネットに吸着した磁性異物をマグネットより取り除
くための清掃室4が備えられており、更にこの清掃室4
に隣接した箇所にはマグネット待機室6が備えられてい
る。そして、前記清掃室4の下端部は開口とされるとと
もに、この開口には磁性異物を装置本体の外部に排出す
るための排出部11備えられ、この排出部11を介し
て、マグネットより取り除かれた磁性異物を装置本体2
の外部に排出するようにしている。
【0018】次に、図において5は吸着部であり、この
吸着部5により、前記処理室3を通過していく各種粉体
等に混入する磁性異物を吸着除去するようにしている。
【0019】そして、本実施例においては、図2に示す
ように、吸着部5を複数本用い、これを、千鳥配列にな
るように上段4本、下段3本配置して一組の吸着ユニッ
トとし、この吸着ユニットを上下2段に備えている。
【0020】更に、これらの吸着部5はそれぞれ、前記
処理室3と清掃室4の境界壁301、及び前記清掃室4
と待機室6の境界壁401を貫通しつつ、前記清掃室
3、清掃室4及び待機室6のほぼ全域を貫通した状態
で、装置本体2内に配置されている。また、図3に示す
ように、前記処理室3と清掃室4との境界壁301と吸
着部5との間には任意の間隙を設けてある。
【0021】ここで、図5は、吸着部5の構造を説明す
るための断面図であり、この吸着部5は、円筒状の筐体
501を備え、この筐体501は、ほぼ三等分ずつ、前
記処理室3、清掃室4及び待機室6内に配置されてい
る。そして、この筐体501内には、筐体501の全長
の1/3よりも僅かに短い程度の長さを有する円柱状の
棒マグネット502が移動自在に挿入されている。
【0022】また、前記筐体502における前記処理室
3内に配置される箇所に隣接する箇所には、金属製の棒
状の検知プローブ504が配置されており、この検知プ
ローブ504は制御部に接続されている。
【0023】更に、本実施例においては、前記筐体50
1の外周における、前記清掃室4と待機室6との境界壁
401近傍に位置する箇所には、リング状のスクレーパ
ー505が装着されている。
【0024】そして、このような構成において、棒マグ
ネット502を、処理室3内に配置される筐体501の
部分に配置した状態では、筐体501の外周における、
棒マグネット502が位置している近傍には磁力が備わ
るため、この部分において磁性異物を吸着することが可
能である(図5A)。
【0025】一方、このように、処理室3内に配置され
る筐体501の部分の周囲に磁性異物を吸着した状態に
おいて、棒マグネット502を待機室6内にまで移動さ
せると、その移動の過程で、処理室3内に配置される筐
体501の部分の周囲に吸着していた磁性異物は、棒マ
グネット502の移動にともなって、筐体501上をス
クレーパー503側へ移動していく(図5B)。
【0026】そして、棒マグネット502を完全に待機
室6側へ移動させた時点では、清掃室4内に配置される
筐体501の部分が磁力を失うとともに、筐体501上
を移動してきた磁性異物は、スクレーパー503が障壁
となり、それ以上移動することができず、その結果、磁
性異物は筐体501から落下することになる(図5C参
照)。そのため、本実施例における吸着部5では、筐体
501内の棒マグネット502を移動させるのみで、筐
体501の周囲に吸着させた磁性異物を自動的に除去す
ることができる。
【0027】また、本実施例においては、吸着部5を複
数本用い、これを、千鳥配列になるように上段4本、下
段3本配置して吸着ユニットとし、この吸着ユニットを
上下2段に備え、これを交互に作動可能な構造としてい
るため、装置を停止すること無く自動清掃が可能であ
る。
【0028】更に、上段4本、下段3本の吸着部を組み
あわせて平面視野において吸着部間に隙間が生じないよ
うに千鳥配列にしているため、より確実に各種粉体等に
混入する磁性異物を吸着除去可能である。
【0029】なお、図5において7A、7Bはそれぞれ
エアー供給口であり、本実施例においては、このエアー
供給口7A、7Bにエアーチューブ8等(図3参照)を
連結させ、筐体501内にエアーを供給することにより
筐体501内の棒マグネット502を移動可能としてい
る。但し、必ずしもエアーにより移動する必要は無く、
例えば移動軸等を棒マグネット502に連結しておき、
この移動軸により棒マグネット502を移動自在として
も良く、あるいは液体を筐体501内に供給することに
より棒マグネット502を移動しても良い。
【0030】また、本実施例においては筐体501にス
クレーパー503を備えた形態について説明したが、必
ずしもスクレーパーは必要なものでは無く、スクレーパ
ーを用いずに、清掃室4と待機室6との境界壁401に
より磁性異物が待機室6側へ移動することを防止するよ
うにしても良い。
【0031】次に、図3における12は噴射手段であ
り、この噴射手段12はマグネット502が待機室6内
へ移動した時点で、吸着部5のスクレーパー503近傍
に向けてエアーあるいは洗浄液を噴射する作用を有し、
これにより、より完全に磁性異物を筐体2501から取
り除くことを可能としている。但し、この噴射手段12
は必ずしも必要なものでは無くこれを用いなくても良
い。また、噴射手段の代わりに吸引手段を備えてエアー
により磁性異物を吸引するようにしても良い。
【0032】次に、本実施例の磁性物除去装置の制御系
について図6を用いて説明すると、本実施例では、装置
全体の制御を司る制御部13に、筐体501内の棒マグ
ネット502を移動させるためのポンプ等のエアー供給
手段18、19、及び噴射手段12が接続されている。
なお、図6において第一のエアー供給手段18は棒マグ
ネット502を処理室3側から待機室6側へ移動させる
ためのエアー供給手段でありエアー供給口8Aに連結さ
れる。また、図6において第二のエアー供給手段19は
棒マグネット502を待機室6側から処理室3側へ移動
させるためのエアー供給手段でありエアー供給口8Bに
連結される。但し、必ずしもエアー供給手段を2個用い
る必要は無く、第一のエアー供給手段18と第二のエア
ー供給手段19を兼用しても良い。
【0033】次に、前記制御部13には信号変換器14
が接続されており、この信号変換器14は、前記検知プ
ローブ504に接続され、前記吸着部5に備えた検知プ
ローブ504と筐体501との間に生じる電気エネルギ
ーを電気信号に変換する機能を有し、これにより、制御
部13において、検知プローブ504と筐体501との
間に生じる電気エネルギーの変化を検知可能としてい
る。
【0034】そして、吸着部5における筐体501の周
囲に磁性異物が付着していき、この付着した磁性異物と
検知プローブ504とが接触して筐体501と検知プロ
ーブ504とが擬似的に接触し、これにより、検知プロ
ーブ504と筐体501との間に生じる電気エネルギー
が変化すると、この変化を検知した制御部13の制御に
より、前記第一のエアー供給手段18を作動させて棒マ
グネット502を移動させるとともに、噴射手段12を
作動させ、自動的に吸着部5に付着した磁性異物を取り
除くことを可能としている。
【0035】このように、本実施例の磁性物除去装置で
は、吸着部5の筐体501と検知プローブ504間の電
気エネルギーの変化を制御部13において検知可能であ
るために、制御部13の制御により、筐体501に磁性
異物が付着していき筐体501と検知プローブ504と
が擬似的に接触した時点で、第一のエアー供給手段18
及び噴射手段12を作動させ、棒マグネット502を処
理室3から待機室6に移動するとともに、自動的に、吸
着部5に吸着した磁性異物を吸着部5から取り除くこと
が可能であるため、目視による作業が不要であるととも
に、手作業による磁性異物の除去を不要とし、これによ
り作業時間、労力の浪費、異常時における対応の遅れ、
更に生産効率の低下等を防止することが可能である。
【0036】なお本実施例においてはその他、制御部1
3に、各種操作を行うための操作部15,及び電源16
が接続されて、更に、タイマー17が接続され、例えば
検知プローブ504が故障等を起こした場合でも一定時
間経過後に自動清掃を可能なようにしている。
【0037】次に、本実施例の作用を詳細に説明する
と、図7のフローチャートにおいて、処理室3内に配置
される筐体501の部分内に棒マグネット502が位置
するようした状態において、取り入れ部9より処理室3
内に各種粉体等を取り入れるとともに、この取り入れた
各種粉体等を、排出部10より装置本体2の外部に落下
させ、各種粉体等に混入する磁性異物の吸着除去(除
鉄)を開始する(ステップ1)。なお、処理室3内に配
置される筐体501の部分内に棒マグネット502が位
置するようした状態を示した図が図1であり、斜線で示
す部分が棒マグネット502である。
【0038】そして、予め設定した量の磁性異物が吸着
部5に付着して、付着した磁性異物を介して筐体501
と検知プローブ504が擬似的に接触すると、制御部1
3は、筐体501と検知プローブ504間の電気エネル
ギーの変化を検知して、第一のエアー供給手段18を作
動させることにより、棒マグネット502を待機室6内
に配置される筐体501の部分内まで移動させ(ステッ
プ2)、更に、噴射手段12を作動させ、吸着部5のス
クレーパー503の近傍に向けてエアーを噴射する(ス
テップ3)。そうすると、棒マグネット502の移動に
伴って、処理室3及び清掃室4内に配置される筐体50
1の部分が磁力を失うとともに、筐体501の周囲に吸
着されていた磁性異物はスクレーパー503の近傍まで
移動した後に、スクレーパー503が障壁になり待機室
6側へは移動できずに落下し、更に、噴射手段12より
のエアーにより、確実に筐体より磁性異物が落下し、こ
の磁性異物は排出部11より装置外部に排出される。こ
の、棒マグネットを待機室6内へ移動した状態を示す図
が図4であり、斜線で示した部分が棒マグネット502
である。なお、前述したように本実施例の磁性物除去装
置では吸着ユニットを上下2段に配置しているため、上
下の吸着ユニットを交互に作動させることにより、除鉄
を停止せずに自動清掃が可能である。また、前述したよ
うに、前記処理室3と清掃室4との境界壁301と吸着
部5との間には任意の間隙を設けてあるため、磁性異物
を容易に処理室3から清掃室4へ移動可能である。
【0039】このように、本実施例の磁性物除去装置で
は、マグネットによる磁性異物の吸着量が一定量に達し
た時点で、自動的にマグネットに吸着した磁性異物を除
去可能としているため、目視による作業及び手作業によ
る磁性異物の取り除きを無くすることができ、これによ
り作業時間、労力の浪費、異常時における対応の遅れ、
更に生産効率の低下等を防止することが可能である。
【0040】次に、本発明の第2実施例について図面を
参照して説明すると、図8及び図10は、本実施例の磁
性物除去装置1の内部構成を平面から示した図であり、
図において2は装置本体である。また、図9は本実施例
の磁性物除去装置1の内部構造を正面側から示した図で
あり、更に、図11は本実施例の磁性物除去装置1の内
部構造を側面側から示した図である。
【0041】そして、本実施例においては、前述した実
施例における処理室3と清掃室4とを合体した点に特徴
を有しており、その他の構成、作用等は前述した実施例
と同様である。そして、本実施例は主に、液体中に混入
している磁性異物の除去の際に用いられる。
【0042】即ち、図8において2は装置本体であり、
この装置本体2は、平面形状が長方形状である箱型をし
ており、その内部には、各種粉体等を通過させるととも
に、この通過の過程で各種粉体等に混入する磁性異物を
マグネットにより吸着除去するための処理室3を備えて
いる。
【0043】そして、この処理室3は、上部及び下部に
開口を有するとともに、上部開口には各種粉体等を取り
入れるための取り入れ部9を備えており、下部開口に
は、取り入れた各種粉体等を装置の外部に排出するため
の排出部10を備え、取り入れ部9より各種粉体等をそ
の内部に取り入れ、この取り入れた各種粉体等を、処理
室3内を通過させつつ、排出部10より装置本体の外部
に落下させる構造としている。
【0044】そして、この処理室3に隣接した箇所には
マグネット待機室6が備えられており、このマグネット
待機室6は、吸着部5に吸着した磁性異物を処理室3内
において取り除く際に用いられる。
【0045】また、図において5は吸着部であり、本実
施例においても、この吸着部5により、前記処理室3を
通過していく各種粉体等に混入する磁性異物を吸着除去
するようにしており、この吸着部5は、図2に示すよう
に、吸着部5を複数本用い、これを、千鳥配列になるよ
うに上段4本、下段3本配置して一組の吸着ユニットと
し、この吸着ユニットを上下2段に備えている。
【0046】更に、これらの吸着部5はそれぞれ、前記
処理室3と待機室6の境界壁301を貫通しつつ、処理
室3及び待機室6のほぼ全域を貫通した状態で、装置本
体2内に配置されている。なお、吸着部5の構成、作用
等は前述の実施例の場合と同様であるので重複した説明
は省略する。
【0047】このように構成される本実施例において、
液体中に混入した磁性異物を吸着除去する際には、吸着
部5の処理室3内における部分に棒マグネットを配置し
た状態で(図8参照)、処理室3内に液体を取り入れる
とともに、この取り入れた液体を処理室3より排出す
る。そうすると、その過程で液体に混入した磁性異物は
吸着部5に吸着除去される。
【0048】一方、吸着部に吸着した磁性異物を吸着部
より取り除く際には、エアーあるいは液体等を吸着部5
の筐体501内に供給して、吸着部5の処理室3内にお
ける部分にある棒マグネットを、待機室6側へ移動する
(図10参照)。そうすると、この棒マグネットの移動
に伴い、吸着部5の処理室3内における部分は磁力を失
い、処理室3内において吸着部に吸着されていた磁性異
物は吸着部5より落下して処理室3より排出される。ま
たその際に、処理室3内に洗浄液等を流し込み、これに
より処理室3内の磁性異物を完全に処理室3の外部に排
出する。
【0049】なお、本実施例においても、前述した実施
例の場合と同様な制御系を備えている。そして、吸着部
5における筐体501の周囲に磁性異物が付着してい
き、この付着した磁性異物と検知プローブ504とが接
触して筐体501と検知プローブ504とが擬似的に接
触し、これにより、検知プローブ504と筐体501と
の間に生じる電気エネルギーが変化すると、この変化を
検知した制御部13の制御により、処理室3内への液体
の取り入れを停止した後に、第一のエアー供給手段18
を作動させるとともに洗浄液を処理室3内に取り入れ、
これにより自動的に吸着部5に付着した磁性異物を取り
除くことを可能としている。
【0050】このように、本実施例の磁性物除去装置に
おいても、吸着部5の筐体501と検知プローブ504
間の電気エネルギーの変化を制御部13において検知可
能であるために、制御部13の制御により、筐体501
に磁性異物が付着していき筐体501と検知プローブ5
04とが擬似的に接触した時点で、自動的に、吸着部5
に吸着した磁性異物を吸着部5から取り除くことが可能
であるため、目視による作業が不要であるとともに、手
作業による磁性異物の除去を不要とし、これにより作業
時間、労力の浪費、異常時における対応の遅れ、更に生
産効率の低下等を防止することが可能である。
【0051】
【発明の効果】本発明では、マグネットに吸着した磁性
異物が一定量を超えた時点で、自動的にマグネットに吸
着していた磁性異物を取り除くことができるため、目視
による作業及び手作業による磁性異物の取り除きを無く
することができ、これにより作業時間、労力の浪費、異
常時における対応の遅れ、更に生産効率の低下等を防止
することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構造を平面から示した図
である。
【図2】本発明の第1実施例の構造を正面側から示した
図である。
【図3】本発明の第1実施例の構造を側面側から示した
図である。
【図4】本発明の第1実施例の構造を平面から示した図
である。
【図5】本発明の第1実施例の吸着部を説明するための
図である。
【図6】本発明の第1実施例の制御系を説明するための
ブロック図である。
【図7】本発明の第1実施例の作用を説明するためのフ
ローチャートである。
【図8】本発明の第2実施例の構造を平面側から示した
図である。
【図9】本発明の第2実施例の構造を正面側から示した
図である。
【図10】本発明の第2実施例の構造を平面側から示し
た図である。
【図11】本発明の第2実施例の構造を側面側から示し
た図である。
【符号の説明】
1 磁性物除去装置 2 装置本体 3 処理室 4 清掃室 5 吸着部 6 待機室 7 エアー供給口 8 エアーチューブ 9 取り入れ部 10 排出部 11 磁性異物排出部 12 噴射手段 13 制御部 14 信号変換器 15 操作部 16 電源 17 タイマー 18 第一のエアー供給手段 19 第二のエアー供給手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各種粉体等に含まれる磁性異物をマグネッ
    トにより吸着除去するための磁性物除去装置であって、 少なくとも、前記各種粉体等を通過させて各種粉体等に
    混入している磁性異物をマグネットにより吸着除去する
    ための処理室(3)を備えた装置本体(2)と、 少なくとも前記処理室(3)を貫通しつつ装置本体
    (2)内に配置された、筒状の筐体(501)と、該筐
    体(501)内を移動自在のマグネット(502)と、
    前記筐体(501)に隣接する箇所に備えた検知プロー
    ブ(504)とを備えた複数の吸着部(5)により構成
    される吸着ユニットと、 前記吸着部(5)内の前記マグネット(502)を移動
    させるための移動手段と、 装置全体の作動を制御し、少なくとも、前記検知プロー
    ブ(504)からの電気信号に基づいて前記移動手段を
    連動して作動させるための制御部(13)とを備えたこ
    とを特徴とする磁性物除去装置。
  2. 【請求項2】前記吸着部(5)に吸着された磁性異物に
    向けて洗浄液又はエアー等を噴射させるための噴射手段
    (13)を装置本体(2)内に備えたことを特徴とする
    請求項1に記載の磁性物除去装置。
  3. 【請求項3】前記吸着部(5)に吸着された磁性異物を
    吸引するための吸引手段を装置本体(2)内に備えたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の磁性物除去装置。
  4. 【請求項4】前記吸着ユニットを上下2段に亘って備え
    るとともに、これを交互に作動可能にしたことを特徴と
    する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の磁性物除
    去装置。
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