JP2002113333A - 中空糸膜モジュール - Google Patents

中空糸膜モジュール

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JP2002113333A JP2001210121A JP2001210121A JP2002113333A JP 2002113333 A JP2002113333 A JP 2002113333A JP 2001210121 A JP2001210121 A JP 2001210121A JP 2001210121 A JP2001210121 A JP 2001210121A JP 2002113333 A JP2002113333 A JP 2002113333A
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久昭 藤野
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青児 奥村
Tetsuo Nishimura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 懸濁物質を効率的に排出して濾過性能を安定
するようにした中空糸膜モジュールを提供する。 【解決手段】 ケース1内に中空糸膜束3を収納し、該
中空糸膜束3の一方の端部Aを中空糸膜2の端部が開口
するように樹脂20で接着固定すると共に前記ケース内
壁に接着し、他方の端部Bを中空糸膜2の端部が封止す
るように樹脂20で接着固定すると共に前記ケース内壁
に接着した中空糸膜モジュール50であって、前記端部
A,Bの間に挟まれた濾過域4のケース側面に、前記端
部Bに対応して原水供給口5を、前記端部Aに対応して
エア排出口6をそれぞれ設け、かつ前記端部Bに該端部
Bを貫通するエア分散孔兼排水孔11を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は中空糸膜モジュール
に関し、さらに詳しくは、懸濁物質を効率的に排出して
濾過性能を安定させるようにした中空糸膜モジュールに
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に中空糸膜モジールは、内圧式の中
空糸膜モジュールと外圧式の中空糸膜モジュールとに大
別される。そのうち外圧式中空糸膜モジュールは、数百
〜数万本の中空糸膜が束ねられた中空糸膜束を筒状のケ
ースに収納し、その中空糸膜束の両端部を樹脂のポッテ
ィングによってケース内壁に接着している。また、この
ように中空糸膜束の両端部をそれぞれポッティングする
に当たり、一方のポッティング端部は中空糸膜端を開口
させ、他方のポッティング端部では中空糸膜端を封止
し、この両ポッティング端部間に挟まれた領域に原水を
加圧供給することにより多数本の中空糸膜を透過させ、
その濾過水を中空糸膜端が開口したポッティング端部の
外側に取り出すようにしている。
【0003】特開平9−220446号公報は、上記外
圧式中空糸膜モジュールの一例を示している。この中空
糸膜モジュールでは、原水供給口が、上記のように中空
糸膜端を樹脂で封止したポッティング端部に複数本の細
径の孔を貫通させるように設けられ、このような原水供
給口の設置により懸濁物質の排出を良好にすると記載し
ている。
【0004】しかしながら、このようにポッティング端
部に複数の細径貫通孔を設けるように形成した原水供給
口について本発明者らが検討した結果によれば、逆洗処
理を行うと、中空糸膜表面から離脱した懸濁物質がドレ
ンと共に上記貫通孔の原水供給口やそれよりも逆洗水流
れ方向下流側の空間部を通過するとき、一部がその原水
供給口の貫通孔内や空間部に蓄積されやすいことがわか
った。すなわち、原水供給口や空間部に懸濁物質の一部
が残ってしまうのである。
【0005】その結果、逆洗終了後に再び上記空間部お
よび原水供給口を通して原水を供給すると、空間部や原
水供給口の貫通孔内に蓄積されていた懸濁物質が、再び
濾過域内に押し戻され、中空糸膜束の表面に付着するこ
とにより濾過性能を低下させる原因になっていた。この
ような不具合は、特に濾過水量の増大のためケース内周
部の最小横断面積を150cm2 以上に大型化し、中空
糸膜の充填膜面積を増大する場合に一層顕著になること
が判明した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来の問題を解消し、懸濁物質を効率的に排出する
ことにより濾過性能を安定化するようにした中空糸膜モ
ジュールを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、ケース内に中空糸膜束を収納し、該中空糸膜束の
一方の端部Aを中空糸膜端が開口するように樹脂で接着
固定すると共に前記ケース内壁に接着し、他方の端部B
を中空糸膜端が封止するように樹脂で接着固定すると共
に前記ケース内壁に接着した中空糸膜モジュールにおい
て、前記端部A,Bの間に挟まれた濾過域のケース側面
に、前記端部Bに対応して原水供給口を、前記端部Aに
対応してエア排出口をそれぞれ設け、かつ前記端部Bに
該端部Bを貫通するエア分散孔兼排水孔を設けたことを
特徴とするものである。
【0008】上記のように中空糸膜束の両端部A,B間
に挟まれた濾過域のケース側面に原水供給口を設けたた
め、その原水供給口の径を十分大きくすることが可能に
なる。そのため、逆洗時に原水供給口に懸濁物質が蓄積
することがなくなり、したがって、逆洗終了後に再び原
水を供給した場合に、懸濁物質が濾過域に混入すること
がなく、良好な濾過性能を安定に維持することができ
る。
【0009】上記逆洗時には、排水の一部が細径の貫通
孔から排出することにより、その貫通孔に懸濁物質が蓄
積する場合がある。しかしながら、その懸濁物質は、エ
アレーションフラッシングするときに圧縮エアと共に濾
過域に流入すると、エア排出口から一緒に排出されてし
まうため、中空糸膜束に蓄積されることはなく、濾過性
能を悪化することはない。
【0010】上記作用および効果は、ケース内周部の最
小横断面積を150cm2 以上に大型化して中空糸膜の
充填膜面積を増大し、濾過水量を増大するようにした場
合であっても同様に達成することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1(A),(B)は、本発明の
実施形態からなる中空糸膜モジュールを例示したもので
ある。
【0012】中空糸膜モジュール50のモジュールケー
ス1は、塩化ビニル樹脂等の樹脂から成形された複数の
筒状ケースから組み立てられている。すなわち、モジュ
ールケース1は、中央に長尺の本体ケース1aを配置
し、その両端部に、それぞれ中空糸膜束3の両端の端部
3e(A)と端部3e' (B)とを接着固定する保持ケ
ース1b,1b' が連結され、さらに保持ケース1b,
1b' の外側端に、それぞれキャップケース1c,1
c' が連結されている。
【0013】中空糸膜束3は数百〜数万本の中空糸膜2
が集束されたもので、その束ねられた状態でモジュール
ケース1に収納され、その両端部3e,3e' がそれぞ
れ樹脂20によって液密に接着固定され、かつ保持ケー
ス1b,1b' の内壁に接着されている。さらに、この
ように中空糸膜束3の端部を接着固定した樹脂20の内
側面に、シリコーン等の弾性樹脂21が積層されてい
る。この弾性樹脂21により、中空糸膜2と樹脂20と
の接着界面に集中する応力が緩和され、中空糸膜2の糸
切れが防止されるようになっている。
【0014】樹脂20により液密にポッティングされた
中空糸膜束3の端部3e,3e' のうち、上方側の端部
3e(A)は各中空糸膜2の端部開口が端部3eの外端
面に開口しているが、下方側の端部3e' (B)は各中
空糸膜2の端部開口が樹脂で封止されている。この両端
部3e,3e' の間に挟まれたケース内領域は、本件中
空糸膜モジュール50の濾過域4になっている。
【0015】この濾過域4には、端部3e' に対応して
その側のケース壁面に原水供給口5を設け、また端部3
eに対応してその側のケース壁面にエア排出口6を設け
ている。このエア排出口6は、エアおよびそのエアに同
伴するオーバフロー水を排出するものであると共に、濃
縮水排出口を兼ねている。原水供給口5が設けられた箇
所のモジュールケース1(保持ケース1b' )内面に
は、その内周を1周に渡り覆うように整流筒15が設け
られ、この整流筒15に設けられた多数の分散孔15a
から、原水が均等に濾過域4内へ供給されるようになっ
ている。また、エア排出口6の箇所にも、同様にモジュ
ールケース1(保持ケース1b)の内周面に1周に渡る
ように整流筒15が設けられ、濾過処理後に懸濁物質で
濃縮された濃縮水またはエアレーションフラッンシング
後のエアが、その整流筒15を介して排出されるように
なっている。
【0016】端部3e(A)の外側(上方側)には、キ
ャップケース1cに囲まれた濾過水取出室7が設けられ
ている。この濾過水取出室7は、中空糸膜束3の端部3
e上面が底面となり、多数の中空糸膜2の端部が開口
し、この多数の開口から濾過水が濾過水取出室7内に流
入する。また、キャップケース1cの壁面に濾過水出口
8が設けられ、濾過水取出室7内の濾過水(精製水)を
モジュールの外側へ送り出すようにしている。
【0017】他方、端部3e' (B)には、濾過域4か
ら外側に貫通する複数の貫通孔11が設けられ、その外
側(下方側)に空室9がキャップケース1c' に囲まれ
るように設けられている。これら貫通孔11は端部3
e' 内の中空糸膜2と実質的に平行に設けられ、互いに
干渉しないようになっている。複数の貫通孔11はエア
分散孔兼排水孔として設けられたもので、エアレーショ
ンフラッシングの際には、圧縮エアを濾過域4に吹き込
むエア分散孔になり、また原水供給時或いは逆洗時に
は、濾過域4から生ずるドレンを排出する排水孔にな
る。
【0018】空室9には、キャップケース1c' の側壁
に排水口10が設けられ、また下端の隔壁にエア供給口
12が設けられている。排水口10は、原水を濾過処理
するとき、或いは逆洗操作するとき、空室9に流出した
ドレンを排水するためのものである。また、エア供給口
12は、エアレーションフラッシングの際に圧縮エアを
吹き込むための吹込口である。
【0019】上記エア供給口12には絞り孔13と逆止
弁14が設けられている。そのうち絞り孔13は、図3
に例示するように、大量の原水を濾過処理するため多数
の中空糸膜モジュール50を並列に連結して使用する場
合、エアレーションフラッシング時に、複数の各モジュ
ールにエアの量を均等に分配する作用を行う。絞り孔1
3の径は、ここで生ずる圧損が配管での圧損よりも高く
なるようにしてあればよく、例えば5kPa以上、特に
10〜30kPa程度高くなるようになっていることが
好ましい。
【0020】また、逆止弁14の方は、エア供給方向の
流れだけを許容し、排水が空室9側からエア供給口12
側へ逆流するのを阻止する作用をする。
【0021】上述した本発明の中空糸膜モジュール50
により原水を濾過処理するときは、原水を原水供給口5
から濾過域4内へ加圧供給する。濾過域4に供給された
原水は、図2に示すように、中空糸膜束3の各中空糸膜
2の表面に多数存在する微細な径(0.01〜1μm程
度)の濾過孔2aを透過し、その時原水中の懸濁物質m
を外側に残し、水だけを通過させて精製される。多数本
の中空糸膜2によって精製された濾過水は、それぞれ中
空糸膜束3の端部3eへ流れて濾過水取出室7に集めら
れ、さらに濾過水取出室7から濾過水出口8を経てモジ
ュール外へ送り出される。
【0022】原水の濾過処理を長時間続けていると、中
空糸膜2の表面に懸濁物質mが蓄積して濾過性能が低下
していく。そのため原水の濾過処理運転の途中に一定の
インターバルで逆洗やエアレーションフラッシングを行
うことにより、中空糸膜2の表面から懸濁物質mを除去
し、濾過性能を回復させることができる。
【0023】逆洗は、原水供給口5およびエア排出口6
を閉鎖し、濾過水出口8から精製水を逆方向に加圧供給
し、各中空糸膜2の濾過孔2aを内側から外側へ通過さ
せることにより、膜表面の懸濁物質mを剥離させ、それ
を貫通孔11を通して排水口10から排出する操作であ
る。
【0024】また、エアレーションフラッシングは、逆
洗工程の前後において、原水供給口5は閉に、エア排出
口6は開の状態にし、下部のエア供給口12から圧縮エ
アを供給し、複数の貫通孔11(エア分散孔兼排水孔)
から濾過域4に吹き込んでエア排出口6から排出させ中
空糸膜束3の各中空糸膜2を揺り動かすことにより、そ
の表面の懸濁物質mを剥離させたのち、逆洗水と共に排
出口10から排出する操作である。
【0025】上述したように本発明の中空糸膜モジュー
ルによれば、中空糸膜束3の両端部3e,3e' (A,
B)の間に挟まれた濾過域4のケース側面に原水供給口
5を設けているので、逆洗水の排出口10と原水供給口
5とが分離されている。そのため懸濁物質mを含む排水
が空室9に滞留していたとしても、逆洗終了後に原水供
給口5から再び原水を供給するとき、その原水に排水が
混入することはなく、濾過性能を安定に維持することが
できる。
【0026】上記逆洗によって、懸濁物質mが細径の貫
通孔11内に蓄積されることもあるが、貫通孔11はエ
ア分散孔兼排水孔であるから、エアレーションフラッシ
ングのとき圧縮エアが貫通孔11を通過して濾過域4に
吹き込まれる際に、懸濁物質mも濾過域4に一旦吹き込
まれるが、エア/水の混合水と共にエア排出口6から排
出されてしまうため濾過域4に残留することはない。し
たがって、再び原水を濾過処理するときの濾過性能を阻
害することはない。
【0027】本発明の中空糸膜モジュールによれば、従
来の中空糸膜モジュールにおいて濾過性能の低下が顕著
であったケース内周部の最小横断面積が150cm2
上、特に200cm2 以上に大型化した場合において
も、上述した優れた性能を発揮することができる。中で
も、濾過処理能率および濾過性能を共に高くするため、
中空糸膜の充填率を40〜70%にした場合に良好であ
る。中空糸膜の充填率が40%よりも低い場合には、濾
過処理能率が十分に得られず、また70%よりも高い
と、中空糸膜の相互の間隔が密になりすぎて、懸濁物質
が各中空糸膜の相互相に溜まりやすくなり、濾過性能が
低下する。
【0028】なお、本発明において、中空糸膜の充填率
は、中空糸膜の横断面の外輪郭面積の合計面積が、ケー
スの内周部の最小横断面積に占める割合として算出され
る。ここで横断面積とは、ケースの軸方向に直交する断
面をとったときの横断面積であり、最小横断面積とは、
ケース内部の横断面積が軸方向に変化するとき、その値
が最も小さくなる部分の横断面積のことをいう。
【0029】本発明おいて、中空糸膜の素材としては、
ポリアクリロニトリル、ポリスルホン、ポリフッ化ビニ
リデン等の従来から中空糸膜用として公知の重合体をい
ずれも使用することができる。中でもポリアクリロニト
リルやポリフッ化ビニリデンからなり、膜表面の微細孔
の径を1μm以下、特に0.005〜0.5μmにした
ものが好ましく、微粒子や懸濁物質を効率よく除去する
ほか、菌類やウィルスに対しても高い阻止性能を発揮す
ることができる。
【0030】中空糸膜束の端部を樹脂のポッティングで
接着固定するために使用する樹脂としては、低粘度のエ
ポキシ樹脂が好ましい。さらに具体的には、室温時の粘
度が100〜5,000mPa・s、室温下の硬化時間
(ポリマーの架橋に要する時間)が48時間以内である
エポキシ樹脂がよい。このようなエポキシ樹脂により、
静置ポッティング法であっても、中空糸膜束の接着固定
部にボイドを作ることなく、樹脂を均一充填して接着固
定することができる。もちろん、本発明において、遠心
ポッティング法により樹脂の充填を行うことを妨げるも
のではない。
【0031】また、中空糸膜束の端部をポッティングし
た樹脂部の内側には、図1に例示したように弾性樹脂層
を積層させることが好ましい。すなわち、中空糸膜と接
着樹脂との接着界面に弾性樹脂層を積層すると、その積
層により中空糸膜の糸切れを低減することができるから
である。この弾性樹脂としてはシリコーンが好ましい。
特に、主剤と硬化剤とで硬化する二液硬化性のシリコー
ンが好ましく、硬化触媒としてチタン系若しくは白金系
(要加熱)を使用し、粘度が室温で100〜5,000
mPa・s、硬化時間が1〜48時間であるものを使用
するとよい。
【0032】本発明の中空糸膜モジュールは、1本だけ
を単独で使用してもよいが、図3のように、複数本の中
空糸膜モジュール50を並列に連結して使用するように
することができる。
【0033】図3では、複数の列状に並べた中空糸膜モ
ジュール50の各原水供給口5を1本の原水供給管30
に連結し、この原水供給管30から原水を各中空糸膜モ
ジュール50に同時に供給し、また複数の中空糸膜モジ
ュール50の各濾過水出口8を同様に1本の濾過水出口
管31に連結し、濾過水を同時に取り出すようにしてい
る。圧縮エアのエア供給管32、ドレンの排水管33お
よびエアおよびオーバーフロー水の排出管48について
も同様の構成になっており、それぞれの管32、33お
よび48に複数の中空糸膜モジュール50の各エア供給
口12、各排水口10および各エア排出口6を連結する
ようにしている。
【0034】また、本発明において、中空糸膜束3の端
部3e(A)の外側に設けた濾過水取出室7は、濾過水
取出管を取り外すことなく開閉可能な構成にすることが
好ましい。濾過水取出室7を開閉可能にすると、原水の
濾過処理中に中空糸膜2の一部が糸切れした場合、その
補修作業を中空糸膜モジュールを基台に据え付け状態の
ままで実施することができ、操業性を向上することがで
きる。
【0035】図1の実施形態では、濾過水取出室7の隔
壁34を、キャップケース1cとは別体になるようにO
リング35でシールされた樹脂板36とステンレス鋼等
の金属板37とから構成し、これら樹脂板36と金属板
37を割リング38の係脱により着脱自在にしている。
すなわち、割リング37を外すと、樹脂板36と金属板
37からなる隔壁34を簡単に取り外すことができ、ま
た逆に装着することができるようになっている。
【0036】したがって、原水の濾過処理中に中空糸膜
2のいずれかが糸切れしたとき、モジュールへの原水供
給を停止して隔壁34を外すと中空糸膜束3の端部3e
の外端面が露出するので、その外端面に開口している中
空糸膜2のうち、糸切れした中空糸膜2の開口端だけを
樹脂等で封止すれば、簡単に濾過水中に原水が混入しな
いように補修することができる。また、このような補修
作業を、濾過水取出管を取り外さずに、かつ中空糸膜モ
ジュール50を基台から取り外すことなく、据え付け状
態のままで簡単に作業することができる。
【0037】また、上記隔壁34には、必要により吊下
げフック39を固定するとよい。この吊下げフック39
を利用して重機で吊り下げるようにすれば搬送を容易に
するため、複数本の中空糸膜モジュール50を組み付け
るとき、或いは運搬車への積卸しなどの作業を容易にす
ることができる。
【0038】このような着脱自在にした隔壁は、図1に
示すように、中空糸膜束3の端部3e' 側に設けた空室
9の隔壁34' にも設けることができる。隔壁34'
は、Oリング35' でシールされた樹脂板36' とステ
ンレス鋼等の金属板37' とから構成され、これら樹脂
板36' と金属板37' を割リング38' の係脱により
着脱されるようになっている。
【0039】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、中空糸
膜束の両端部A,Bの間に挟まれた濾過域のケース側面
に原水供給口を設けているため、原水供給口と逆洗時の
排水口とを分離でき、原水が通る部分に懸濁物質が蓄積
しないようにすることができる。したがって、逆洗終了
後に再び原水を供給した場合、懸濁物質が濾過域に混入
することがなく、濾過性能を安定に維持することが可能
になる。
【0040】また、上記の逆洗により、その貫通孔に懸
濁物質が蓄積する場合があるが、その懸濁物質は、エア
レーションフラッシングの際に圧縮エアと共に濾過域に
流入すると、エア排出口から一緒に排出されてしまうた
め、中空糸膜束に蓄積されることはなく、濾過性能を悪
化することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の中空糸膜モジュールの実施形態を示
し、(A)は縦断面図、(B)はX−X矢視断面図であ
る。
【図2】中空糸膜による濾過作用を示す説明図である。
【図3】本発明の中空糸膜モジュールを複数本並列に組
み立てた場合を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 モジュールケース 1a 本体ケース 1b,1b' 保持ケース 1c ,1c' キャップケース 2 中空糸膜 3 中空糸膜束 3e (中空糸膜束の)端部A 3e' (中空糸膜束の)端部B 4 濾過域 5 原水供給口 6 エア排出口 7 濾過水取出室 8 濾過水出口 9 空室 10 排水口 11 貫通孔(エア分散孔兼排水孔) 12 エア供給口 13 絞り孔 14 逆止弁 20 樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥村 青児 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内 (72)発明者 西村 哲夫 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内 Fターム(参考) 4D006 GA06 GA07 HA04 HA19 JA02B JA13A JA16A JA20Z JA27A JB20 KA41 KC03 MA01 MC29 MC39 MC62 PA01 PB02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース内に中空糸膜束を収納し、該中空
    糸膜束の一方の端部Aを中空糸膜端が開口するように樹
    脂で接着固定すると共に前記ケース内壁に接着し、他方
    の端部Bを中空糸膜端が封止するように樹脂で接着固定
    すると共に前記ケース内壁に接着した中空糸膜モジュー
    ルにおいて、前記端部A,Bの間に挟まれた濾過域のケ
    ース側面に、前記端部Bに対応して原水供給口を、前記
    端部Aに対応してエア排出口をそれぞれ設け、かつ前記
    端部Bに該端部Bを貫通するエア分散孔兼排水孔を設け
    た中空糸膜モジュール。
  2. 【請求項2】 前記端部Aの外側に設けた濾過水取出室
    を開閉可能にした請求項1に記載の中空糸膜モジュー
    ル。
  3. 【請求項3】 前記端部Bの外側に設けた空室に、絞り
    孔と逆止弁を備えたエア供給口を接続した請求項1又は
    2に記載の中空糸膜モジュール。
  4. 【請求項4】 前記ケース内の最小横断面積が150c
    2 以上であり、前記中空糸膜の充填率が40〜70%
    の範囲である請求項1〜3のいずれかに記載の中空糸膜
    モジュール。
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