JP2002110553A - 触媒cvd装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

触媒cvd装置及び半導体装置の製造方法

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JP2002110553A
JP2002110553A JP2000296241A JP2000296241A JP2002110553A JP 2002110553 A JP2002110553 A JP 2002110553A JP 2000296241 A JP2000296241 A JP 2000296241A JP 2000296241 A JP2000296241 A JP 2000296241A JP 2002110553 A JP2002110553 A JP 2002110553A
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filament
shielding plate
radiation shielding
cvd apparatus
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Kazumi Kasai
和美 河西
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、十分な大きさの成膜速度を確保する
ことができ、成膜プロセス中の基板温度を一定に保持す
ることができる触媒CVD装置、及びこの触媒CVD装
置を用いた半導体装置の製造方法を提供することを目的
とする。 【構成】本発明の触媒CVD装置は、基板サセプタと触
媒用フィラメントの間に触媒用フィラメント側から見て
基板サセプタの少なくとも一部が見えるような開口部を
有する輻射遮蔽板を備える。この構造により、成膜用基
板に到達する触媒用フィラメントからの輻射熱を低減す
ることができるとともに、前記開口部を通して十分な量
の原料ガスを成膜用基板上に供給することができるの
で、輻射熱に起因した成膜用基板の温度上昇を低減して
成膜プロセス中の成膜用基板の温度を一定に保持するこ
とができるとともに、大きな成長速度を得ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体や絶縁膜、
金属などの薄膜を成膜する触媒CVD(又はホットワイ
ヤCVD、Cat−CVD、以下触媒CVDと称す
る。)装置に関するものであり、特に高い成膜速度を確
保しながら成膜中の成膜用基板温度の安定性を改善する
ことができる装置構造に特徴のある触媒CVD(又はホ
ットワイヤCVD)装置に関するものである。
【0002】また、本発明は、前記触媒CVD装置を用
いた半導体装置の製造方法に関するものである。
【0003】近年、半導体装置の製造工程においてはプ
ロセスの低温化が進められており、とりわけ各種の成膜
工程における成膜温度の低温化が要求されている。その
中で、触媒CVD法は、低温プロセスにより良質な薄膜
を形成することができる有望な成膜技術として活発に開
発が行われている。
【0004】
【従来の技術】触媒CVD法とは、触媒作用を有する材
料よりなる重金属ワイヤを触媒用フィラメントとして用
いることを特徴とするCVD法であり、成膜用基板と原
料ガス導入管との間に高温に加熱した触媒用フィラメン
トを配置し、基板上に堆積させる薄膜の原料ガスが触媒
用フィラメントの周囲を通過した後、基板に到達するよ
うにしたことを特徴とするCVD法である。
【0005】触媒CVD法では、この触媒用フィラメン
トによる原料ガスに対する触媒効果を利用することによ
り、従来の熱CVD法の場合と比べて、成膜時の基板温
度を低くすることが可能になる。更に、触媒CVD法
は、熱と触媒作用のみによる化学反応を利用しているの
で、プラズマCVD法の場合のように成膜中に基板にプ
ラズマダメージが発生する可能性もなく、基板上に優れ
た膜質の薄膜を形成することができる。
【0006】しかしながら、触媒CVD法においては、
高温に加熱された触媒用フィラメントからの輻射熱によ
り基板が加熱されて基板温度が上昇してしまうため、基
板温度を低温に保つことが難しいという問題点があり、
これまでに、この問題点に対し改良を加えた触媒CVD
装置が開発されている。
【0007】ここで、従来の触媒CVD装置のうち、本
発明に関係があると思われる第1の従来例について図9
を参照しながら説明する。(必要ならば、特開平3−2
39320号公報参照。) 図9中、21は成膜用基板を保持する基板サセプタ、2
2は成膜用基板、23は触媒用フィラメントからの輻射
熱を反射する輻射遮蔽板、24は触媒用フィラメント、
25は原料ガス導入管、26は原料ガス導入管に設けら
れた原料ガス導入口、28は輻射遮蔽板に形成された隙
間、29は基板サセプタを加熱するヒータ、30はチャ
ンバを示す。
【0008】図9の触媒CVD装置は、基板サセプタ2
1と原料ガス導入管25の間に、基板サセプタ側から輻
射遮蔽板23及び触媒用フィラメント24が順次配置さ
れた構造となっている。
【0009】また、前記輻射遮蔽板23は、上段スリッ
ト23aと下段スリット23bの2重構造をなし、上段
スリット23a及び下段スリット23bは隙間28を介
して互いの開口部を塞ぐようにずらして配置され、触媒
用フィラメント側からは基板サセプタが直接見えないよ
うな構造となっている。
【0010】次に、図9の触媒CVD装置を用いて成膜
を行う方法について説明する。まず、基板サセプタ21
上に成膜用基板22を載置し、真空ポンプ(図示せ
ず。)を用いてチャンバ30内を排気し、0.1tor
r程度の圧力まで減圧する。
【0011】続いて、触媒用フィラメント24に通電し
て、この触媒用フィラメントを1000℃以上の高温、
例えば1500℃程度に保持する。また、ヒータ29に
通電して基板サセプタを加熱することにより成膜用基板
を加熱する。
【0012】このとき、輻射遮蔽板23を用いない場合
は、成膜用基板の温度は400℃以上の高温に上昇して
しまうが、この場合、輻射遮蔽板により触媒用フィラメ
ント側から基板サセプタ及び成膜用基板が直接見えない
ように完全に遮蔽しているので、触媒用フィラメントか
らの輻射熱による成膜用基板の温度上昇は低減され、成
膜用基板の温度は150℃程度に低く保持することがで
きる。
【0013】続いて、触媒用フィラメントの温度が一定
に保持された後、原料ガス導入口26より目的とする薄
膜の原料ガスをチャンバ内に導入する。導入された原料
ガスは、触媒用フィラメントの周囲を通過する際に触媒
作用を受けた後、前記輻射遮蔽板の上段スリット23a
と下段スリット23bの隙間28を通って成膜用基板ま
で到達し、分解反応が行われて目的とする薄膜が成膜さ
れる。
【0014】次に、本発明に関係があると思われる第2
の従来例について図10を参照しながら説明する。図
中、図9で示したものと同一のものは同一の記号で示し
てあり、27は金属製シャッタである。
【0015】図10に示すように、第2の従来例の触媒
CVD装置の構成は、第1の従来例と比べて輻射遮蔽板
23の代わりに開閉可能に動作して成膜用基板22を覆
う金属製シャッタ27が設けられている点で相違してい
る。
【0016】次に、第2の従来例の触媒CVD装置を用
いて成膜を行う方法について説明する。まず、第1の従
来例の場合と同様に、基板サセプタ21上に成膜用基板
22を載置し、真空ポンプ(図示せず。)を用いてチャ
ンバ30内を減圧する。
【0017】続いて、成膜用基板を金属製シャッタ27
により覆った状態のまま触媒用フィラメント24に通電
し触媒用フィラメントを1000℃以上の高温、例えば
1500℃程度に保持する。そして、触媒用フィラメン
トが一定の温度に保持された後、成膜用基板が触媒用フ
ィラメントからの輻射熱により加熱されることを見越し
て、金属製シャッタを開けて、予め成膜用基板の温度を
上昇させる。
【0018】続いて、触媒用フィラメントからの輻射熱
による成膜用基板の温度上昇が飽和してきた段階で金属
製シャッタを再び閉じ、成膜用基板を金属製シャッタで
覆った状態で原料ガス導入口26より原料ガスを導入す
る。
【0019】そして、触媒用フィラメント24の触媒作
用による原料ガスの分解反応が定常的な反応になった段
階で再び金属性シャッタを開けることにより、成長用基
板に原料ガスが供給され、成膜用基板への薄膜形成が行
われる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
第1及び第2の従来例の触媒CVD装置にはそれぞれ欠
点がある。
【0021】すなわち、まず第1の従来例の触媒CVD
装置では、原料ガス導入口26より導入された原料ガス
は、輻射遮蔽板の上段スリット23aと下段スリット2
3bの間の小さな隙間28を通って成膜用基板22に到
達する経路をたどるのみであるので、成膜用基板への原
料ガスの供給が輻射遮蔽板により大きく遮られ、原料ガ
ス供給量を十分に確保することができず、その結果成膜
速度が著しく低下してしまう。
【0022】例えば、触媒用フィラメント24の材料に
タングステンを用い、触媒用フィラメントを1500℃
に加熱した条件では、輻射遮蔽板23の効果により成膜
用基板の温度を150℃程度に低く保持することができ
るものの、成膜速度は輻射遮蔽板がない場合に比べてお
よそ30%程度まで低下してしまう。(必要ならば、特
開平3−239320号公報の第4図参照。) このため、第1の従来例の触媒CVD装置では、必要と
なる成膜時間が長くなることに起因して製造コストも大
きく上昇してしまうので、実際上、半導体装置の量産装
置としては不向きであるといえる。
【0023】加えて、第1の従来例の触媒CVD装置で
は、原料ガスが成膜用基板に到達するまでの経路は上段
スリットと下段スリットの間の隙間28の部分で大きく
湾曲し直線的にはならないので、チャンバ内での原料ガ
スの流量分布を制御することが困難になる。その結果、
成膜用基板上への原料ガス供給量の面内分布を厳密に制
御することが困難になるため、膜厚や膜質の点で不均一
な面内分布を有する薄膜が形成されてしまう。
【0024】一方、第2の従来例の触媒CVD装置で
は、成膜プロセス中に金属製シャッタ27を繰り返し開
閉する必要があるため、第1に金属製シャッタの開閉に
伴う装置制御の煩雑さが生じる。
【0025】これに加えて、上述のように、原料ガスを
導入する前にいったん金属製シャッタを開けて触媒用フ
ィラメント24からの輻射熱により成膜用基板22を加
熱したとしても、その後金属製シャッタを閉めたとき、
必然的に成膜用基板の温度が低下してしまう。
【0026】例えば、金属シャッタを開けたときは成膜
用基板の温度は300℃以上、例えば400℃程度まで
上昇するが、その後金属シャッタを閉めたとき250℃
程度まで成膜用基板の温度は低下してしまう。更に、再
び金属製シャッタを開けたとき、その時点から成膜用基
板の温度は再度上昇してはじめる。
【0027】このように、第2の従来例の触媒CVD装
置では、成膜プロセス全体にわたって成膜用基板の温度
を一定の値に制御することは困難である。このため、特
に成膜の初期過程において、成膜用基板と薄膜の界面を
構成する初期成長層を均一で良質な膜として形成するこ
とは困難であり、その結果良質な膜質を有する薄膜を形
成することができない。
【0028】また、第2の従来例の触媒CVD装置の場
合、成膜プロセス中、成膜用基板は絶えず触媒用フィラ
メントからの輻射熱の影響を受けるので、成膜用基板の
温度が上昇してしまう。このため、第2の従来例の触媒
CVD装置では、目的とする薄膜の膜厚や膜質などのパ
ラメータを制御することなども困難であるばかりでな
く、プロセス低温化の妨げにもなってしまう。
【0029】本発明は上述の問題点を鑑みてなされたも
のであり、成膜用基板の温度上昇を低減し、プロセスの
低温化を可能にするとともに、十分な大きさの成膜速度
を確保することができ、成膜プロセス中の基板温度を一
定に保持することができる触媒CVD装置、及びこの触
媒CVD装置を用いた半導体装置の製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図である。図中、1は基板サセプタ、2は成膜用基板、
3は触媒フィラメントからの輻射熱を反射する輻射遮蔽
板、4は触媒用フィラメント、5は原料ガス導入管、6
は原料ガス導入管に設けられた原料ガス導入口、7は触
媒用フィラメント4からの輻射熱に対して透明なシャッ
タ、8は輻射遮蔽板に設けられた開口部である。
【0031】以下、図1を参照しながら本発明の課題を
解決する手段について説明する。
【0032】(1)本発明の触媒CVD装置は、基板サ
セプタ1と触媒用フィラメント4との間に設けられた輻
射遮蔽板3が、触媒用フィラメント4側から見て基板サ
セプタ1の少なくとも一部が見えるような開口部8を備
えた構造を有することを特徴とする。
【0033】この構造により、本発明では、高温に加熱
された触媒用フィラメントからの輻射熱の一部を遮蔽し
て成膜用基板に到達する輻射熱の量を低減することがで
きるとともに、前記開口部により、原料ガス導入口6と
成膜用基板2の間で目的とする薄膜の原料ガスが遮蔽さ
れることのない経路が確保されているので、前記開口部
を通して十分な量の原料ガスを成膜用基板上に供給する
ことができる。
【0034】従って、本発明によれば、高温に加熱され
た触媒用フィラメントからの輻射熱に起因した成膜用基
板の温度上昇を低減することができるとともに、目的と
する薄膜の成長速度を十分に大きくすることが可能とな
る。
【0035】また、本発明では輻射遮蔽板の開口部8の
形状を適切に設計することにより、チャンバ内での原料
ガスの流量分布を容易に制御することができるので、成
膜用基板上への原料ガス供給量の面内分布を厳密に制御
することが可能になり、面内で均一な膜厚や膜質を有す
る薄膜を形成することができる。
【0036】(2)更に、本発明の触媒CVD装置は、
触媒用フィラメント4からの輻射熱に対して透明なシャ
ッタ7が基板サセプタ1と触媒用フィラメント4との間に
設けられた構造を有する点を特徴とする。
【0037】この構造により、本発明では、原料ガス導
入の初期段階において、分解反応が不安定な状態の原料
ガスが成膜用基板に到達するのを抑止するためにシャッ
タ7により成膜用基板2を覆ってしまった場合でも、触
媒用フィラメント4からの輻射熱はシャッタ7を通して成
膜用基板2に到達することができる。
【0038】従って、本発明によれば、シャッタの開閉
状態によらず成膜用基板に到達する輻射熱の熱量は常に
一定に保つことができ、シャッタの開閉に起因して成膜
用基板の温度が変動することを防止することができる。
【0039】(3)更に、本発明の触媒CVD装置は、
前記輻射遮蔽板3が前記触媒用フィラメント4と同一の
高融点金属材料により構成されたことを特徴とする。
【0040】一般に、触媒CVD装置で用いられる触媒
用フィラメント4は、成膜プロセス中の高温状態でも不
純物が発生しにくい高純度の良質な高融点金属材料によ
り構成される。
【0041】従って、上述のように、輻射遮蔽板3もこ
の触媒用フィラメントと同一の高融点金属により構成す
ることにより、本発明では、触媒用フィラメント4から
の輻射熱により輻射遮蔽板3が高温に加熱された場合で
も、輻射遮蔽板より不純物が発生するのを抑制でき、そ
の結果この不純物に起因して目的とする薄膜の膜質が劣
化するのを防止することができる。
【0042】(4)更に、本発明の触媒CVD装置にお
いては、前記輻射遮蔽板3の開口部8は、開口された領
域の面積比率が前記輻射遮蔽板の中心部から端部に向か
うに従って大きくなるように形成されたことを特徴とす
る。
【0043】一般に、触媒用フィラメント4からの輻射
熱の熱量分布は、触媒用フィラメントの中央部で最大値
をとり、中央部から端部に向かうに従って小さくなる傾
向を示す。従って、本発明では、この輻射熱の熱量分布
に対応させて、輻射遮蔽板の開口された領域の面積比率
を輻射遮蔽板の中央部で小さくし端部に向かうに従って
大きくなるようにしている。
【0044】これにより、成膜用基板2に到達する輻射
熱の熱量分布を基板面内で一定にすることができるの
で、成膜用基板の温度の面内分布を均一に保持すること
ができ、基板面内で均一な膜厚や膜質を有する薄膜を形
成することができる。
【0045】(5)一方、本発明の半導体装置の製造方
法は、前記(1)乃至(4)の触媒用CVD装置を用
い、基板サセプタ2上に成膜用基板1を載置し、触媒用
フィラメント4を加熱して一定の温度に保持し、シャッ
タ7を閉じて成膜用基板2を覆った状態で原料ガス導入
管5に設けられた原料ガス導入口6より原料ガスを供給
し、前記シャッタを開けて原料ガスを成膜用基板上に供
給することにより薄膜を形成することを特徴とする。
【0046】従って、本発明では、前記(1)乃至
(4)の触媒用CVD装置を用いて薄膜形成を行うた
め、大きな成膜速度を確保しながら、成膜プロセス中に
成膜用基板の温度を一定に保持することができるので、
良質な膜質及び均一な膜厚を有する薄膜を生産性よく形
成することができる。
【0047】
【発明の実施の形態】図2は、本発明の第1の実施形態
を示す概略図であり、触媒CVD装置の全体断面図であ
る。また、図3及び図4は基板サセプタに対し垂直な方
向から見たときの、本発明の第1の実施形態の触媒CV
D装置の各構成部材の概略図を表すものである。
【0048】図2乃至4中、図1で示したものと同一の
ものは同一の記号で示してあり、9は基板サセプタを加
熱するヒータ、10は真空ポンプ(図示せず。)に接続
された排気孔、11はチャンバである。
【0049】図2に示すように、ヒータ9が埋め込まれ
た基板サセプタ1上に成膜用基板として円板状のシリコ
ン基板2が載置され、基板サセプタ1に対向する位置
に、原料ガス導入管5が設置されている。
【0050】原料ガス導入管5は、図4(b)に示すよ
うな円環状の形状を有するものであり、原料ガスをチャ
ンバ11内に導入する原料ガス導入口6が複数設けられ
ている。ここで、基板サセプタ1と原料ガス導入管5の
間の距離は、150mm程度である。
【0051】そして、基板サセプタ1及びシリコン基板
2と原料ガス導入管5の間には、基板サセプタ1側から
シャッタ7、輻射遮蔽板3及び触媒用フィラメント4が
順次設けられている。
【0052】シャッタ7には、図3(a)に示すよう
な、触媒用フィラメントからの輻射熱が透過可能な石英
製の円板状シャッタを用い、この石英シャッタ7はシリ
コン基板2を完全に覆い隠すことができる程度の大き
さ、例えば、75mm程度の半径を有するものである。
ここで、基板サセプタ1と石英シャッタ7の間の距離
は、25mm程度である。
【0053】シャッタ7を輻射熱に対して透明な石英製
としているので、シャッタによりシリコン基板を完全に
覆った状態でも、シリコン基板に向かう輻射熱は遮られ
ることがなく、石英シャッタ7の開閉動作に関係なく常
に一定量の輻射熱がシリコン基板2に供給される。従っ
て、石英シャッタの開閉に関係なくシリコン基板の温度
を一定に保持することができる。
【0054】触媒用フィラメント4の材料には、触媒効
率の高い高純度のタングステンを用い、このタングステ
ンからなるフィラメント4は直径0.5mm程度のタン
グステンワイヤを変形させて作製する。
【0055】また、タングステンフィラメント4は、図
3(b)に示すように、シリコン基板2の円形形状に対
応して各頂点間の間隔が中央部で広く、端部に近づくに
つれてやや狭くなるような、ノコギリ波状を有してい
る。ここで、タングステンフィラメント4と基板サセプ
タ1の間の距離は、50mm程度に設定されている。
【0056】輻射遮蔽板3の材料には、触媒用フィラメ
ント4と同一の高純度タングステンを用いる。高純度タ
ングステンは高温に加熱された状態においても不純物が
発生しにくい材料なので、これにより、タングステンフ
ィラメント4からの輻射熱により加熱されて輻射遮蔽板
3が高温になった場合でも、輻射遮蔽板3から不純物の
発生量を大きく低減することができる。
【0057】また、輻射遮蔽板3は、図4(a)に示す
ようにスリット状の形状を有しており、各々のスリット
が輻射遮蔽板3の開口部8を構成する。図4(a)の輻
射遮蔽板3は、タングステンフィラメント4からの輻射
熱の一部を反射するとともに、この開口部8を通して十
分な量の原料ガスをシリコン基板2上に供給できるの
で、例えば第1の従来例の場合とは異なり、輻射熱によ
る基板2の温度上昇を抑制しながら十分な大きさの成膜
速度を実現することができる。
【0058】加えて、この輻射遮蔽板3においては、各
々のスリットの幅は中央部では狭く、端部に向かうに従
って広くなるように設定されている。例えば、スリット
の幅は中央部では10mm程度、端部では20mm程度
になるように設定される。尚、輻射遮蔽板3はタングス
テンフィラメント4から20mm程度離して設置されて
いる。
【0059】このように、スリットの幅を輻射遮蔽板の
中央部と端部において別々に設定することにより、輻射
遮蔽板を通過する輻射熱の熱量を遮蔽板面内の各所で適
切に調整できるので、シリコン基板上に到達する熱量分
布を基板面内で一定にすることができ、シリコン基板の
温度の面内分布を均一にすることができる。
【0060】一方、前記開口部8の輻射遮蔽板全体の中
に占める面積比率に関しては、輻射熱の遮蔽効果と薄膜
の成膜速度の間で成立するトレードオフの関係を考慮し
て決定する必要がある。
【0061】すなわち、開口する面積比率を大きくした
場合、シリコン基板に到達する原料ガスの流量を多くと
ることができ、大きな成膜速度を得ることができる一
方、タングステンフィラメントからシリコン基板に到達
する輻射熱の熱量も多くなるため、成膜プロセス中にシ
リコン基板の温度上昇を抑制することができない。
【0062】逆に、開口する面積比率を小さくした場
合、シリコン基板に到達する輻射熱の熱量を大きく制限
できるので、シリコン基板の温度上昇を防止することが
できる一方、シリコン基板に到達する原料ガスの流量も
少なくなってしまうため、成膜速度も小さくなってしま
う。
【0063】従って、輻射遮蔽板における開口部8の面
積比率は、成膜速度を大きくする観点からは可能な限り
大きな値にすることが望ましいものの、シリコン基板2
上にすでに形成されている材料の熱容量や熱耐性などの
諸条件を応じて小さくする方向の制限を受けて、適切な
値に決定される。
【0064】一般に、開口部8の面積比率は、輻射遮蔽
板がないときと比べてシリコン基板に到達する輻射熱の
熱量が少なくとも半分以下になるように設定すればよ
い。尚、第1の実施形態の触媒CVD装置の場合、輻射
遮蔽板の開口部8の面積比率は40%程度としている。
【0065】次に、上記第1の実施形態の触媒CVD装
置を用いて薄膜を形成する方法について説明する。ここ
では、原料ガスとしてシラン(SiH4)とアンモニア
(NH3)を用いて、シリコン基板上にシリコン窒化膜
(Sixy)を形成する場合について説明する。
【0066】まず、基板サセプタ1上にシリコン基板2
を載置した後、チャンバ11内を真空ポンプ(図示せ
ず。)により、0.03torr程度の圧力になるよう
に減圧する。
【0067】続いて、石英シャッタ7によりシリコン基
板2を覆った状態で、ヒータ8に通電してシリコン基板
2を加熱するとともに、タングステンフィラメント4に
通電して加熱し、タングステンフィラメント4を160
0℃以上の高温、例えば1610℃程度に保持する。
【0068】これは、タングステンによる十分な触媒作
用を得ると同時に、原料ガスであるシランとフィラメン
ト材料であるタングステンとの化学反応により、フィラ
メント表面にタングステンシリコン(WSi)が形成さ
れて、フィラメントの材質が劣化して、触媒効率が低下
するのを防止するためである。
【0069】続いて、タングステンフィラメント4の温
度が一定になった段階で、原料ガス導入管5を介して原
料ガス導入口6よりチャンバ11内にシランとアンモニ
アを導入する。導入されたシラン及びアンモニアは、高
温のタングステンフィラメント4の周囲を通過する際に
タングステンによる触媒作用を受ける。
【0070】そして、この触媒作用による原料ガスの分
解反応が定常的な反応になった段階で石英シャッタ7を
開け、シリコン基板への原料ガスの供給を開始する。シ
ラン及びアンモニアはそれぞれ輻射遮蔽板3の開口部8
を通ってシリコン基板2まで到達し、順次分解反応が行
われてシリコン基板上に所望の窒化シリコン膜が形成さ
れる。
【0071】上述の成膜プロセス中、シリコン基板2の
温度は300℃以下の低温、例えば280℃の一定値に
保持することができる。また、石英シャッタ7の開閉の
時にもシリコン基板2の温度変動は小さく、基板面内の
温度分布も均一に制御することができる。
【0072】また、シリコン窒化膜の成膜速度は、輻射
遮蔽板3を設けない場合の60〜70%程度の大きさに
とどめることができ、例えば第1の従来例の場合に比べ
て成膜速度の減少を少なく抑え、成膜速度を十分大きく
とることができる。
【0073】従って、第1の実施形態の触媒CVD装置
を用いることにより、十分な大きさの成膜速度を確保し
ながら、成膜プロセス中にシリコン基板の温度を一定に
保持することができるので、良質な膜質と均一な膜厚を
有する薄膜を生産性よく形成することができる。また、
将来のプロセスの低温化にも十分対応することが可能で
ある。
【0074】図5は本発明の第2の実施形態の触媒CV
D装置の概略図であり、触媒CVD装置の全体断面図で
ある。図6は基板サセプタに垂直な方向から見たときの
輻射遮蔽板の概略図である。図5及び6中、図1乃至4
で示したものと同一のものは同一の記号で示してある。
【0075】図5の第2の実施形態の触媒CVD装置
は、図2の第1の実施形態の場合とほぼ同様の構造を有
するものであるが、図6に示すように、輻射遮蔽板3が
基板サセプタ1に垂直な方向から見て図3(b)に示し
たタングステンフィラメント4の形状と同一の形状とな
っており、かつ基板サセプタ1側から見て輻射遮蔽板3
によりタングステンフィラメント4が完全に隠れるよう
に、輻射遮蔽板3及びタングステンフィラメント4が配
置されている点で相違する。
【0076】輻射遮蔽板3を図6のような形状とするこ
とにより、基板サセプタ1側から見てタングステンフィ
ラメント4が直接見えないような構造にすることができ
るので、第1の実施形態の場合よりもタングステンフィ
ラメントからの輻射熱をより効率よく反射することがで
きる。
【0077】従って、輻射遮蔽板3において輻射熱の反
射効率が向上した分だけ開口部8の面積比率を更に大き
くすることができるようになるので、シリコン基板2へ
供給することができる原料ガスの量を増加させることが
でき、その結果、第1の実施形態の場合に比べて成膜速
度を更に大きくすることが可能になる。
【0078】図7は本発明の第3の実施形態の触媒CV
D装置の概略図であり、触媒CVD装置の全体断面図で
ある。図中、図1乃至6で示したものと同一のものは同
一の記号で示してある。
【0079】図7の第3の実施形態の触媒CVD装置
は、図2の第1の実施形態の場合とほぼ同様の構造を有
するものであるが、図7中の輻射遮蔽板3a、3b及び
3cによって示されるように、輻射遮蔽板3が同一形状
の部材を3段重ねにして構成されている点で相違する。
【0080】一般に、輻射遮蔽板3はタングステンフィ
ラメント4からの輻射熱により加熱されて高温状態にな
っているので、実際には輻射遮蔽板3からも二次的な輻
射熱が発生してしまう。
【0081】これに対し、図7の第3の実施形態の触媒
CVD装置では、上述のように同一形状の輻射遮蔽板を
複数段重ねて配置しているので、例えば高温に加熱され
た輻射遮蔽板3aから発生した輻射熱を、残りの輻射遮
蔽板3b、3cにより反射することができる。従って、
第1の実施形態の場合と比べてシリコン基板に到達する
輻射熱の熱量をより効果的に低減することが可能とな
る。
【0082】その結果、タングステンフィラメントから
の輻射熱によるシリコン基板の温度上昇をより小さく抑
えることができ、成膜プロセス中のシリコン基板の温度
の安定性を更に向上させることができるようになる。
【0083】尚、図7では、輻射遮蔽板3を3段重ねの
構造にしているが、輻射遮蔽板3は複数段重ねの構造を
有していればよく、重ねる段数としては2段や4段以上
としてもよいことはもちろんである。
【0084】また、それぞれの輻射遮蔽板の形状は、第
1の実施形態の場合のスリット状の形状や、第2の実施
形態の場合のタングステンフィラメント4と同一の形状
とすることも可能であり、他の装置構成部材の構造やシ
リコン基板にすでに形成されている材料などの諸条件に
応じて様々な形状がとることができる。
【0085】図8は本発明の第4の実施形態の触媒CV
D装置の概略図であり、図8(a)は触媒CVD装置の
全体断面図である。図中、図1乃至7で示したものと同
一のものは同一の記号で示してあり、12はシャッタ7
の可動部、13はシャッタ7の固定部である。図8
(b)はシャッタ7が閉じた状態を示す断面図であり、
図8(c)はシャッタ7が開いた状態を表す断面図であ
る。
【0086】図8の第4の実施形態の触媒CVD装置
は、図2の第1の実施形態の場合とほぼ同様の構造を有
するものであるが、タングステンフィラメント4と基板
サセプタ1との間に設けられた石英シャッタ7が可動部
12と固定部13とから構成され、前記可動部12を前
記固定部13に対して動かすことによりシャッタとして
の役割を果たすようにした点で相違する。
【0087】図8の第4の実施形態の触媒CVD装置で
は、可動部12を動作させて、図8(b)に示したよう
な、可動部12が基板サセプタ1などの構成部材に対し
て水平になっている状態から、図8(c)に示したよう
な可動部12を下方に傾斜させた状態に変化させること
により、シャッタ7の開閉動作が行われる。
【0088】これにより、シャッタ7の開閉動作を短時
間で行うことができ、シャッタの開閉に伴う装置制御の
煩雑さを低減することができるとともに、シャッタを開
いたときにシャッタを格納しておく空間を装置内に設け
ることが不要になるので、装置を小型化することがで
き、装置の設置面積を削減することができる。
【0089】また、図8では、シャッタ7を図8(b)
及び(c)に示したような可動部と固定部を有する構造
に変更し、このシャッタ7を輻射遮蔽板3とは独立に設
けているが、シャッタの可動部12及び固定部13を輻
射遮蔽板3の開口部8に設けるように構成することも可
能である。これにより、シャッタ7と輻射遮蔽板3を一
体化することができるので、装置構成を簡単にすること
ができ、触媒CVD装置の小型化を更に促進することが
できる。
【0090】この場合、例えば、図4(a)に示したス
リット状の開口部8を有する輻射遮蔽板3において、そ
のスリット部に、触媒用フィラメント4からの輻射熱に
対して透明な、石英などの材料からなる可動部を設け、
この可動部と輻射遮蔽板とを固定部を介して結合させれ
ばよい。
【0091】尚、上述の本発明の第1及び第4の実施の
形態では、触媒用フィラメント4の材料としてはタング
ステンを用いたが、これに限定されるものではなく、触
媒作用を有する材料であればよく、例えばモリブデン
(Mo)やタンタル(Ta)などの高融点金属で代用す
ることができる。
【0092】また、上述の本発明の第1及び第4の実施
の形態では、触媒用フィラメント4の形状としてはノコ
ギリ波状としているが、これに限定されるものではな
く、成膜用基板2や原料ガス導入口6の位置などの、他
の装置構成部材の配置や形状に応じて適宜設計すればよ
いものである。
【0093】また、上述の本発明の第1及び第4の実施
の形態では、シャッタ7として石英製のシャッタを用い
ているが、触媒用フィラメント4からの輻射熱に対して
高い透過率を有する材料であれば、本発明のシャッタ7
の効果を奏することができ、例えば、代わりにガラス、
サファイア及びセラミック製のシャッタを用いることも
できる。
【0094】また、上述の本発明の第1及び第4の実施
の形態では、輻射遮蔽板3としては触媒用フィラメント
4と同一の高純度タングステンを用いているが、これに
限定されるものではなく、触媒用フィラメント4からの
輻射熱に対して透過率が低く、輻射熱に対して一定の遮
蔽効果を有する材料であればよい。
【0095】また、上述の本発明の第1及び第4の実施
の形態では、輻射遮蔽板3の形状としてはスリット状や
ノコギリ波状としているが、これに限定されるものでは
なく、触媒用フィラメント4などの他の装置構成部材の
配置や形状に応じて適宜設計すればよく、例えば、他に
網目状にすることもできる。
【0096】また、上述の本発明の第1及び第4の実施
の形態では、シランとアンモニアにより窒化シリコン膜
を形成する場合について説明したが、これに限定される
ものではなく、本発明の触媒CVD装置は、半導体、絶
縁体及び金属からなるあらゆる薄膜の形成に対して適用
することができるものである。
【0097】ここで、再び、本発明の内容について付記
として説明する。 (付記1)基板を保持するための基板サセプタと、チャ
ンバ内に原料ガスを供給する原料ガス導入部と、前記基
板サセプタと前記原料ガス導入部の間に設けられ、電流
を流すことより加熱することができる触媒用フィラメン
トと、前記触媒用フィラメントと前記基板サセプタの間
に設けられ、加熱された前記触媒用フィラメントからの
輻射熱を遮蔽する輻射遮蔽板とを備えた触媒CVD装置
であって、 前記輻射遮蔽板は前記触媒フィラメント側
から見て前記基板サセプタの少なくとも一部が見えるよ
うな開口部を有することを特徴とする触媒CVD装置。
【0098】(付記2)前記基板サセプタと前記輻射遮
蔽板の間に、前記触媒用フィラメントからの輻射熱に対
して透明なシャッタが更に設けられたことを特徴とする
付記(1)記載の触媒CVD装置。
【0099】(付記3)前記輻射遮蔽板が前記触媒用フ
ィラメントと同一の高融点金属材料により構成されたこ
とを特徴とする付記(1)又は(2)記載の触媒CVD
装置。
【0100】(付記4)前記輻射遮蔽板に設けられた前
記開口部が、開口された領域の面積比率が前記輻射遮蔽
板の中心部から端部に向かうに従って大きくなるように
形成されたことを特徴とする付記(1)乃至(3)記載
の触媒CVD装置。
【0101】(付記5)前記基板サセプタに垂直な方向
から見たときの前記輻射遮蔽板の形状がスリット状もし
くは網目状であることを特徴とする付記(1)乃至
(4)記載の触媒CVD装置。
【0102】(付記6)前記基板サセプタに垂直な方向
から見たときの前記輻射遮蔽板の形状が前記触媒用フィ
ラメントと略同一の形状であって、かつ前記基板サセプ
タ側から見て前記触媒用フィラメントが前記輻射遮蔽板
により完全に隠れるように配置されたことを特徴とする
付記(1)乃至(5)記載の触媒CVD装置。
【0103】(付記7)前記輻射遮蔽板が同一の形状を
有する遮蔽板を複数段重ねて構成されていることを特徴
とする付記(1)乃至(6)記載の触媒CVD装置。
【0104】(付記8)前記シャッタが固定部と、前記
固定部に対して動作可能な可動部とからなり、前記可動
部が動作することによりシャッタの開閉が行われること
を特徴とする付記(2)乃至(7)記載の触媒CVD装
置。
【0105】(付記9)付記(1)乃至(8)記載の触
媒CVD装置を用い、前記基板サセプタ上に成膜用基板
を載置する工程と、前記触媒用フィラメントを加熱して
一定の温度に保持する工程と、前記原料ガス導入部より
原料ガスを前記チャンバ内に供給する工程とを有し、前
記触媒用フィラメント及び前記輻射遮蔽板を介して前記
成膜用基板上に前記原料ガスを供給することにより前記
成膜用基板上に薄膜を形成することを特徴とする半導体
装置の製造方法。
【0106】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の触媒CVD
装置は、基板サセプタと触媒用フィラメントの間に、触
媒用フィラメント側から見て基板サセプタの少なくとも
一部が見えるような開口部を有する輻射遮蔽板を備えた
構造を有している。
【0107】この構造により、成膜用基板に到達する触
媒用フィラメントからの輻射熱を低減することができる
とともに、前記開口部を通して十分な量の原料ガスを成
膜用基板上に供給することができるので、輻射熱に起因
した成膜用基板の温度上昇を低減して成膜プロセス中の
成膜用基板の温度を一定に保持することができるととも
に、目的とする薄膜の成長速度を十分大きな値にするこ
とができるという特有の効果を奏する。
【0108】従って、本発明は係る触媒CVD装置の性
能の向上、及び前記触媒CVD装置を用いた半導体装置
の製造方法の発展に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の原理説明図
【図2】 本発明の第1の実施形態の触媒CVD装置の
概略を表す全体断面図
【図3】 本発明の第1の実施形態の触媒CVD装置の
構成部材の概略図
【図4】 本発明の第1の実施形態の触媒CVD装置の
構成部材の概略図
【図5】 本発明の第2の実施形態の触媒CVD装置の
概略を表す全体断面図
【図6】 本発明の第2の実施形態の触媒CVD装置の
構成部材の概略図
【図7】 本発明の第3の実施形態の触媒CVD装置の
概略を表す全体断面図
【図8】 本発明の第4の実施形態の触媒CVD装置の
概略を表す全体断面図
【図9】 第1の従来例である触媒CVD装置の概略を
表す全体断面図
【図10】第2の従来例である触媒CVD装置の概略を
表す全体断面図
【符号の説明】
1 基板サセプタ、 2 成膜用基板、 3 輻射遮蔽板、 4 触媒用フィラメント、 5 原料ガス導入管、 6 原料ガス導入口、 7 シャッタ、 8 開口部、 9 ヒータ、 10 排気孔、 11 チャンバ、 12 可動部、 13 固定部、 21 基板サセプタ、 22 成膜用基板、 23 輻射遮蔽板、 24 触媒用フィラメント、 25 原料ガス導入管、 26 原料ガス導入口、 27 金属製シャッタ、 28 隙間、 29 基板サセプタを加熱するヒータ、 30 チャンバ
フロントページの続き Fターム(参考) 4K030 AA06 AA13 BA40 CA04 EA03 FA10 GA02 KA12 KA24 KA49 4M104 DD44 HH20 5F045 AB33 AC01 AC12 AD06 AE17 AF03 BB02 BB07 BB09 EB02 EB03 EF04 EF18 EK09 EK21

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板を保持するための基板サセプタと、 チャンバ内に原料ガスを供給する原料ガス導入部と、 前記基板サセプタと前記原料ガス導入部の間に設けら
    れ、電流を流すことより加熱することができる触媒用フ
    ィラメントと、 前記触媒用フィラメントと前記基板サセプタの間に設け
    られ、加熱された前記触媒用フィラメントからの輻射熱
    を遮蔽する輻射遮蔽板とを備えた触媒CVD装置であっ
    て、 前記輻射遮蔽板は前記触媒フィラメント側から見て前記
    基板サセプタの少なくとも一部が見えるような開口部を
    有することを特徴とする触媒CVD装置。
  2. 【請求項2】前記基板サセプタと前記輻射遮蔽板の間
    に、前記触媒用フィラメントからの輻射熱に対して透明
    なシャッタが更に設けられたことを特徴とする請求項1
    記載の触媒CVD装置。
  3. 【請求項3】前記輻射遮蔽板が前記触媒用フィラメント
    と同一の高融点金属材料により構成されたことを特徴と
    する請求項1又は2記載の触媒CVD装置。
  4. 【請求項4】前記輻射遮蔽板に設けられた前記開口部
    が、開口された領域の面積比率が前記輻射遮蔽板の中心
    部から端部に向かうに従って大きくなるように形成され
    たことを特徴とする請求項1乃至3記載の触媒CVD装
    置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4記載の触媒CVD装置を用
    い、 前記基板サセプタ上に成膜用基板を載置する工程と、 前記成長用基板を加熱するとともに、前記触媒用フィラ
    メントを加熱して一定の温度に保持する工程と、 前記原料ガス導入部より原料ガスを前記チャンバ内に供
    給する工程とを有し、 前記原料ガス導入部より前記触媒用フィラメント及び前
    記輻射遮蔽板を介して前記成膜用基板上に前記原料ガス
    を供給することにより前記成膜用基板上に薄膜を形成す
    ることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006009111A (ja) * 2004-06-28 2006-01-12 Kyocera Corp 発熱体cvd装置及び発熱体cvd法
JP2007528940A (ja) * 2004-03-12 2007-10-18 ウニフェルジテイト・ユトレヒト・ホールディング・ベスローテン・フェンノートシャップ 薄膜及び薄膜デバイスを製造するための装置及び方法
JP2011040771A (ja) * 2010-09-27 2011-02-24 Furukawa Electric Co Ltd:The 原料ガス分解機構、薄膜製造装置、薄膜製造方法、および薄膜積層体

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