JP2002109535A - ヒストグラム算出回路 - Google Patents

ヒストグラム算出回路

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JP2002109535A
JP2002109535A JP2000297913A JP2000297913A JP2002109535A JP 2002109535 A JP2002109535 A JP 2002109535A JP 2000297913 A JP2000297913 A JP 2000297913A JP 2000297913 A JP2000297913 A JP 2000297913A JP 2002109535 A JP2002109535 A JP 2002109535A
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histogram
shift amount
increment
data
control signal
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JP2000297913A
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Kazuhiro Takizawa
一博 滝沢
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ない語長の記憶手段で、より大きな数値表
現を可能にして、入力画像データの画素数に依存しにく
いようにしたヒストグラム算出回路を提供する。 【解決手段】 順次入力される画像データの濃度値をア
ドレスとし、該アドレスで指定された記憶領域に記録さ
れたデータに演算を行う操作を繰り返し、画像の濃度ヒ
ストグラムを算出するヒストグラム算出回路において、
ヒストグラムを仮ヒストグラム・データとシフト量とで
構成し、仮ヒストグラム・データがオーバーフローする
と、シフト量に1を加算しデータ部を1ビット右にシフ
トし、最終的なヒストグラムは、仮ヒストグラム・デー
タをシフト量だけ左シフトすることにより得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば画像処理
システムにおいて、同一濃度値の画素の数を数え、各濃
度値の画素がどの程度存在するかを示す濃度ヒストグラ
ムを作成するような場合に利用できる、ヒストグラム算
出回路に関する。
【0002】
【従来の技術】ヒストグラム(濃度ヒストグラム)は、
画像処理、例えば画像の量子化、分類処理、パターン認
識等を行う上で基本になる統計情報である。この濃度ヒ
ストグラムは、任意の濃淡画像中から各濃度値毎にその
濃度値の発生回数を累積することにより算出され、その
ための手段としては、従来図10に示すような構成の画像
認識装置が特開平1−201782号公報に開示されて
いる。
【0003】次に、図10に示した画像認識装置の構成並
びに動作を簡単に説明する。なお、この公報記載のもの
においては、記憶手段としてメモリーが使用されてい
る。処理対象となる画像データ(濃度値データ)が、メ
モリー1001のアドレスとしてアドレスバス1006に順次入
力されると、このアドレスが示すメモリー番地に格納さ
れたデータ(度数データ)がデータバス1004上に読み出
され、ラッチ1002に保持される。ラッチ1002の出力1005
はアダー1003によりインクリメントされ、再びデータバ
ス1004を経由して同じメモリー番地に格納される。以降
は、同様の処理を繰り返し、画像データの全てについて
処理を完了すれば、メモリー1001内にはその画像データ
に対する濃度ヒストグラムが作成されているという技術
内容のものである。なお、濃度ヒストグラムの度数最大
値は、メモリー1001の語長により決定される。よって、
安全のため、アダー1003にはオーバーフロー動作を制御
する機能を盛り込み、一定値以上の数値にはならないよ
うになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報開
示の従来技術においては、任意の画素数の入力画像デー
タに対応させるという観点について考慮がなされていな
い。すなわち、上記従来技術では、ある濃度値のヒスト
グラム値が、使用する記憶手段の語長を超えるような場
合は、それ以降の累計を行わないように制御されている
が、このことは、図11の黒棒線で示すように、得られる
べきヒストグラムの形状を歪めていることになり、本来
は望ましい処理ではない。よって、図11で点線で示すよ
うに形状が正しく保たれたヒストグラムを得るために
は、起こりうる全ての場合に対応できるだけの語長をも
つ記憶手段を使用しなければならない。言い換えると、
処理可能な画像のデータ量、すなわち総画素数は、使用
する記憶手段の語長により決定されるということであ
る。よって、このようなヒストグラム算出回路では、扱
う画像データの大きさに制限をつけざるをえず、任意の
画素数の画像データに対応することはできない。
【0005】ここで、形状を歪めずに濃度ヒストグラム
を格納するために必要となる記憶手段の語長について補
足説明する。例えば、全部で10,000画素の8ビット画像
データの濃度値が全て“100"であったとすると、その画
像データのヒストグラムは、濃度値“100"の累計値が
“10,000”であるが、その他の濃度値(0〜99, 101〜
255 )の累計値は“0”である。この例の場合は、全て
の濃度値が“100"であったが、その他の場合も当然起こ
りうる。よって、0から255 の濃度値の全てについて1
0,000,すなわち全画素数と等しい累計値を計数できる
だけの語長を確保する必要がある。例えば、1024×1024
の画素からなる画像データに関しては、各濃度値に対し
てそれぞれ20ビットの語長が必要となり、その4倍の画
素数である2048×2048の画面サイズをもつ画像データに
おいては、更に2ビット多い22ビットの語長が必要とな
る。
【0006】しかし、単一濃度画像のような、ある一点
に極端なピークが生じる場合に備えて記憶手段語長を決
定したとしても、実際に扱う自然画のような画像データ
においては、そのように濃度値が一点に集中することは
希である。よって、万一に備えて確保した語長を有効に
使い切る可能性は非常に低く、その大半は無駄になって
しまう。
【0007】本発明は、上記従来技術における問題点を
解消するためになされたもので、少ない語長の記憶手段
で、より大きな数値表現を可能にすることにより、画像
データの画素数に依存しにくいようにしたヒストグラム
算出回路を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1に係る発明は、順次入力される画像データ
の濃度値をアドレスとし、そのアドレスによって指定さ
れた記憶領域に記録されたデータに所定の演算を行う操
作を繰り返すことにより、画像の濃度ヒストグラムを算
出するヒストグラム算出回路において、各濃度値毎のヒ
ストグラム値を格納するヒストグラム記憶手段と、各濃
度値毎のヒストグラム値のシフト量を記憶するシフト量
記憶手段と、該シフト量記憶手段に記憶されたシフト量
に応じて所定のコントロール信号を発生するコントロー
ル信号発生手段と、前記ヒストグラム記憶手段に記憶さ
れた仮ヒストグラム・データをインクリメントして出力
し、またそのインクリメント結果が所定値を超過した場
合にはオーバーフロー信号を出力するヒストグラム・イ
ンクリメント手段と、該ヒストグラム・インクリメント
手段のインクリメント出力を1ビット右シフトして前記
ヒストグラム記憶手段に入力するシフト手段と、前記シ
フト量記憶手段に記憶されたシフト量をインクリメント
して前記シフト量記憶手段に入力するシフト量インクリ
メント手段とを備え、前記シフト手段及び前記シフト量
インクリメント手段は、前記ヒストグラム・インクリメ
ント手段からのオーバーフロー信号により、それぞれシ
フト動作とインクリメント動作とが制御され、前記ヒス
トグラム・インクリメント手段は、前記コントロール信
号発生手段からのコントロール信号によりインクリメン
ト動作が制御されるように構成されていることを特徴と
するものである。
【0009】この請求項1に係る発明に関する実施の形
態には、第1及び第2の実施の形態が対応する。このよ
うに構成されたヒストグラム算出回路においては、入力
された画像データは、ヒストグラム記憶手段及びシフト
量記憶手段にアドレスとして供給され、ヒストグラム記
憶手段からは仮ヒストグラム・データが、シフト量記憶
手段からはシフト量データがそれぞれ対応する記憶領域
から読み出される。よって、一つの画像濃度値に対して
2系統のデータの流れが生じるので、まずは仮ヒストグ
ラム・データの流れについて説明する。
【0010】ヒストグラム記憶手段より読み出された仮
ヒストグラム・データは、ヒストグラム・インクリメン
ト手段に入力される。ヒストグラム・インクリメント手
段は、次に述べるコントロール信号発生手段により生成
されるコントロール信号により動作が制御され、コント
ロール信号がアクティブの時には仮ヒストグラム・デー
タのインクリメント動作(1を加算)を行い、それ以外
の場合にはインクリメント動作を行わずにシフト手段に
出力する。また、インクリメント結果が所定の値を超過
する場合には、オーバーフロー信号を出力する。シフト
手段は、このオーバーフロー信号がアクティブの時に
は、ヒストグラム・インクリメント手段からの仮ヒスト
グラム・データを1ビット右シフトし、それ以外の場合
はシフト動作を行わずにヒストグラム記憶手段に出力す
る。ヒストグラム記憶手段では、このようにインクリメ
ントされた仮ヒストグラム・データを、読み出し時と同
一のアドレスに記憶する。
【0011】ここで、本発明におけるヒストグラム・イ
ンクリメント動作について補足説明する。このヒストグ
ラム・インクリメント動作そのものは、「1を加算す
る」という動作であるが、例えば、ある濃度値の仮ヒス
トグラム・データがそれ以前にオーバーフローを起こ
し、すでに1ビット右シフトされているような場合のヒ
ストグラム・インクリメント動作は、シフトされる前の
データを基準にすると、「2を加算」するという動作に
なる。同様に、2ビット右シフトされている場合は、
「4を加算」するという動作になる。
【0012】次に、シフト量データの流れについて説明
する。シフト量記憶手段より読み出されたシフト量デー
タは、コントロール信号発生手段及びシフト量インクリ
メント手段に入力される。シフト量インクリメント手段
では、前述のヒストグラム・インクリメント手段のオー
バーフロー出力がアクティブの時のみ、入力されたシフ
ト量データのインクリメント動作を行い、それ以外の場
合はインクリメント動作を行わずにシフト量記憶手段に
出力する。シフト量記憶手段では、このシフト量データ
を読み出し時と同一のアドレスに記憶する。つまり、こ
のシフト量記憶手段に格納される内容は、仮ヒストグラ
ム・データ部のオーバーフロー回数である。
【0013】一方、コントロール信号発生手段では、入
力されたシフト量データに応じたコントロール信号を発
生させ、ヒストグラム・インクリメント手段に入力す
る。このコントロール信号の使われ方は前述の通りであ
り、仮ヒストグラム・データのインクリメント動作の制
御に用いられる。
【0014】ここで、このコントロール信号について、
図1に示すタイミグ図を用いて詳しく説明する。ある濃
度値の仮ヒストグラム・データをインクリメントするた
めのコントロール信号は、例えば、その濃度値に対する
シフト量データが“0”の場合には毎回、シフト量デー
タが“1”の場合は、その濃度値の入力2回につき1回
の割合で、またシフト量データが“2”の場合には入力
4回に1回の割合でアクティブになるものとする。例え
ば図1では、シフト量データが“0”である濃度値
“A”の場合は毎回、シフト量データが“1”である濃
度値“B”の場合は2回目の入力時に、シフト量データ
が“2”である濃度値“C”の場合は4回目の入力時
に、コントロール信号がアクティブ(図1ではアクティ
ブ・ハイ)になっている。但し、例えば濃度値“B”の
場合において、コントロール信号がアクティブになるの
は、必ず2回目の入力時であるが、これはあくまで一つ
の例であり、必ずしもそうである必要はない。処理全体
を通して結果的に「2回に1回の割合」になっていれぱ
よい。
【0015】ここで、前述のヒストグラム・インクリメ
ント動作をシフト量データと合わせて解釈すると、例え
ばシフト量データが“1”の時きインクリメント動作
は、「出現回数2回につき1回の割合で2を加算する」
という意味になる。よって、結果には若干の誤差を含む
ものの、最終的な辻褄はあっている。なお、最終的なヒ
ストグラム値は右シフトした分を元に戻したものであ
る。すなわち、シフト量記憶手段に保持されたシフト量
の分だけ、仮ヒストグラム・データを左シフトしたもの
である。
【0016】このように、ヒストグラム・データを数値
とシフト量とに分割し、更にシフト量でインクリメント
動作を制御すれば、少ない語長でより多くの数値を表現
することが可能となる。符号なし16ビットで表現できる
最大の数値は65,535(10進表記)であるが、この16ビッ
トを本発明においてシフト量2ビット、数値14ビットに
分割すると、表現できる最大の数値は 131,064(10進表
記)となり、2倍の表現が可能となる。更に、シフト量
3ビット、数値13ビットに分割すると、表現できる最大
の数値は 1,048,448(10進表記)になり、この場合は16
倍の表現が可能となる。
【0017】本発明によるヒストグラム結果は、シフト
動作の関係上、頻繁に現れる濃度値(シフト量が“0”
以外の濃度値)の統計結果には若干の誤差を含んでしま
うが、出現頻度の低い濃度値(シフト量が“0”である
濃度値)の統計結果には全く誤差を含まない。このこと
は、シフト量が“0”の場合は毎回インクリメント動作
が行われ、なお且つ右シフト動作も行われないことから
明らかである。この点が、サンプル数を間引いてヒスト
グラムを作成した場合との決定的な違いである。出現頻
度の高い濃度値においては、その出現回数の1回1回の
占める割合は小さいが、出現頻度の低い濃度値において
は、その出現回数の1回1回が非常に大きな意味をも
つ。
【0018】例えば、全画像データ中で1回しか現れな
い濃度値が存在すると仮定して、その濃度値の統計を取
りこぼしたとする。その場合、その結果のヒストグラム
からは、その濃度値が「出現しなかった」という見方し
かできない。1回でも出現したということと、全く出現
していないということでは、その差はわずかに“1”で
あるが、全く異なった意味をもつ。サンプル数を間引い
た場合では、そのような出現頻度の低い濃度値を取りこ
ぼす可能性が高いが、本発明の場合は、ごく少ない回数
しか現れない濃度値であっても取りこぼす心配がない。
【0019】次に、請求項2に係る発明は、順次入力さ
れる画像データの濃度値をアドレスとし、そのアドレス
によって指定された記憶領域に記録されたデータに所定
の演算を行う操作を繰り返すことにより、画像の濃度ヒ
ストグラムを算出するヒストグラム算出回路において、
各濃度値毎のヒストグラム値と、そのシフト量とを記憶
するヒストグラム/シフト量記憶手段と、該ヒストグラ
ム/シフト量記憶手段から読み出されたデータを、任意
の語長の仮ヒストグラム・データとシフト量とに適応的
に分離する分離手段と、該分離手段により分離されたシ
フト量に応じて所定のコントロール信号を発生するコン
トロール信号発生手段と、前記分離手段により分離され
た仮ヒストグラム・データをインクリメントして出力
し、またそのインクリメント結果が所定値を超過した場
合にはオーバーフロー信号を出力するヒストグラム・イ
ンクリメント手段と、該ヒストグラム・インクリメント
手段のインクリメント出力を1ビット右シフトするシフ
ト手段と、前記分離手段により分離されたシフト量をイ
ンクリメントするシフト量インクリメント手段と、前記
シフト手段の出力と前記シフト量インクリメント手段の
出力とを一つのデータに結合して前記ヒストグラム/シ
フト量記憶手段に入力する結合手段とを備え、前記シフ
ト手段及び前記シフト量インクリメント手段は、前記ヒ
ストグラム・インクリメント手段からのオーバーフロー
信号により、それぞれシフト動作とインクリメント動作
とが制御され、前記ヒストグラム・インクリメント手段
は、前記コントロール信号発生手段からのコントロール
信号によりインクリメント動作が制御されるように構成
されていることを特徴とするものである。
【0020】この請求項2に係る発明に関する実施の形
態には、第3の実施の形態が対応する。このように構成
されたヒストグラム算出回路においては、入力された画
像データは、ヒストグラム/シフト量記憶手段にアドレ
スとして供給され、対応する記憶領域からデータが読み
出される。このヒストグラム/シフト量記憶手段には、
例えば図2に示すような形式で仮ヒストグラム・データ
とシフト量とが格納されている。読み出されたデータは
分離手段に入力され、外部からの制御信号によって任意
の語長の仮ヒストグラム・データとシフト量とに分離さ
れる。この制御信号は仮ヒストグラム・データとシフト
量の語長を規定するものであり、図2に示す形式の場
合、分離後の各部の語長はシフト量はnビット、仮ヒス
トグラム・データはmビットとなる。なお、この制御信
号は、シフト量と仮ヒストグラム・データの比率を任意
に指定できるものとする。
【0021】以降の処理動作では、前述の請求項1に係
る発明と同様な処理が施される。すなわち、仮ヒストグ
ラム・データは、ヒストグラム・インクリメント手段に
入力され、コントロール信号がアクティブの時にはイン
クリメントされ、それ以外の場合にはそのままでシフト
手段に出力される。インクリメント結果がオーバーフロ
ーとなる場合は、オーバーフロー信号が出力される。シ
フト手段は、このオーバーフロー信号がアクティブの時
にはヒストグラム・インクリメント手段からの仮ヒスト
グラム・データを1ビット右シフトし、それ以外の場合
はシフト動作を行わずに結合手段に出力する。
【0022】シフト量データは、コントロール信号発生
手段及びシフト量・インクリメント手段に入力される。
コントロール信号発生手段では、入力されたシフト量デ
ータに応じたコントロール信号を発生させ、ヒストグラ
ム・インクリメント手段に入力する。このコントロール
信号は、前述の通りヒストグラム・インクリメント手段
におけるインクリメント動作の制御に使用される。な
お、このコントロール信号の詳細は、請求項1に係るヒ
ストグラム算出回路におけるコントロール信号と同様で
ある。
【0023】一方、シフト量・インクリメント手段で
は、前述のヒストグラム・インクリメント手段のオーバ
ーフロー出力がアクティブの時のみ、入力されたシフト
量データのインクリメント動作を行い、それ以外の場合
はシフト動作を行わずに結合手段に出力する。
【0024】結合手段では、このようにして更新された
仮ヒストグラム・データとシフト量とを、外部からの制
御信号に基づいて再び図2に示す形式にまとめ、ヒスト
グラム/シフト量記憶手段に出力する。ヒストグラム/
シフト量記憶手段は、更新されたデータを読み出し時と
同一のアドレスに格納する。
【0025】この請求項2に係るヒストグラム算出回路
においては、シフト量と仮ヒストグラム・データとの比
率を外部から任意に制御できる分離手段と結合手段を備
えたことを特徴としている。シフト量を多く確保すると
ヒストグラムの最大値を大きくすることができるため、
単一濃度画像のような各濃度値の出現比率に大きな偏り
のある画像には最適であるが、その分誤差を含みやすく
なるため、自然画のように、各濃度値の出現比率に極端
なばらつきがないような画像においては、不必要にシフ
ト量を確保することは望ましくない。つまり、あらゆる
画像データに対して最適なビット割当ては存在しないの
である。しかし、この請求項2に係るヒストグラム算出
回路のように、入力される画像データに合わせてシフト
量と仮ヒストグラム・データとの割当てを任意に変更可
能であれば、回路変更等をしなくても多種多様な画像デ
ータに対応することができる。
【0026】次に、請求項3に係る発明は、請求項1又
は2に係るヒストグラム算出回路において、前記コント
ロール信号発生手段は、画像データの入力に同期してカ
ウント動作を行うカウンタと、該カウンタの出力をデコ
ードしてコントロール信号を生成するデコーダを備え、
該デコーダの動作は、前記シフト量記憶手段又は前記ヒ
ストグラム/シフト量記憶手段に記憶されたシフト量に
よって制御されるように構成されていることを特徴とす
るものである。
【0027】この請求項3に係る発明に関する実施の形
態には、第1及び第3の実施の形態が対応する。このよ
うに構成されたヒストグラム算出回路においては、画像
データの入力に同期して、カウンタはカウント動作をす
る。デコーダはこのカウンタの出力をデコードしてヒス
トグラム・インクリメント手段の動作を制御するコント
ロール信号を生成するが、その際にデコードされる値は
デコーダに入力されるシフト量データにより変化する。
例えば図3に示す態様においては、シフト量が“0”の
時にはカウンタ出力に無関係でコントロール信号が出力
され、シフト量が“1”の時にはカウンタ出力の“1”
と“3”がデコードされてコントロール信号が出力さ
れ、シフト量が“2”の時にはカウンタ出力の“3”が
デコードされてコントロール信号が出力されている。
【0028】ここで、デコーダの動作について説明す
る。例えば、バイナリ・カウンタの最下位ビットは、
“0”と“1”とが交互に出現し、その発生確率は等し
く1/2である。よって、例えばカウンタの最下位ビッ
トが“1”の時(図3の場合、カウンタ出力が“1”と
“3”の時)のみ、インクリメント動作をする(コント
ロール信号を出力する)ようにすれば、処理全体を通し
てみた場合に、確率的に考えて2回に1回の割合でイン
クリメント動作が行えることになる。同様に、下位2ビ
ットに“3”が出現する確率は1/4であり、その時に
インクリメント動作を行えば、確率的に4回に1回の割
合でインクリメント動作が行えることになる。このよう
に、デコーダはシフト量に合わせてデコード値を変える
ことにより、インクリメント動作が実行される確率を変
えているのである。
【0029】シフト量が“0”以外の時のヒストグラム
・インクリメント手段のインクリメント動作を厳密に制
御するためには、処理中の濃度値が何回目の入力なのか
を判定しなければならない。そのためには、各濃度値毎
にシフト量に対応するだけの語長をもつ回数判定フラグ
を用意する必要があるが、これでは何の節約にもならな
い。しかし、本発明によれば、各濃度値毎に付与しなけ
ればならない回数判定フラグと同等の機能が、カウンタ
とデコーダのようなごく簡単な回路で代用できるため、
必要な記憶手段の容量を大幅に削減することができる。
【0030】次に、請求項4に係る発明は、請求項1又
は2に係るヒストグラム算出回路において、前記コント
ロール信号発生手段は、画像データの入力に同期して乱
数を発生する乱数発生手段と、該乱数発生手段の出力を
デコードしてコントロール信号を生成するデコーダを備
え、該デコーダの動作は、前記シフト量記憶手段又は前
記ヒストグラム/シフト量記憶手段に記憶されたシフト
量によって制御されるように構成されていることを特徴
とするものである。
【0031】この請求項4に係る発明に関する実施の形
態には、第2及び第3の実施の形態が対応する。このよ
うに構成されたヒストグラム算出回路においては、画像
データの入力に同期して、乱数発生器は乱数を発生す
る。但し、乱数発生器によって発生される乱数の出現率
には偏りがないことを前提とする。デコーダはこの乱数
発生器の出力をデコードして、ヒストグラム・インクリ
メント手段の動作を制御するコントロール信号を生成す
るが、その際にデコードされる値はデコーダに入力され
るシフト量データにより変化する。例えば、図4に示す
態様においては、シフト量が“0”の時には乱数出力に
無関係でコントロール信号が出力され、シフト量が
“1”の時には乱数出力の“1”と“3”がデコードさ
れてコントロール信号が出力され、シフト量が“2”の
時には乱数出力の“3”がデコードされてコントロール
信号が出力されている。図3に示す態様と図4に示す態
様を比較すると、図4におけるデコーダの動作は、図3
のものと全く同じである。また、カウンタ出力と乱数出
力の数値の範囲も同じ(共に0〜3)である。しかし、
カウンタ出力と乱数出力とでは同時刻に出現している数
値が異なるため、結果的にコントロール信号の発生位置
が異なっている。
【0032】ここで、発生する乱数の最下位ビットに注
目すると、バイナリ・カウンタとは異なり“0”と
“1”とが規則正しく交互に出現することはない。しか
し、ある程度以上のサンプル数が得られれば、発生する
乱数に偏りはないため、両者の出現確率は等しく1/2
であるとみなすことができる。よって、例えば最下位ビ
ットが“1”の時にインクリメント動作を実行するよう
にすれば、処理全体を通してみると、確率的に考えて2
回に1回の割合でインクリメント動作が行える。
【0033】請求項3に係るヒストグラム算出回路にお
けるカウンタを使用する場合では、回路は簡単になるも
のの、その規則性ゆえにコントロール信号の発生に何ら
かのパターンが生じる可能性がある。そのため、例えば
縦縞等の規則的なパターンが繰り返されるような画像に
対しては、インクリメント動作に偏りが発生するといっ
た事態が起こりうる。しかし、本請求項4に係るヒスト
グラム算出回路によれば、カウンタの代わりに乱数発生
手段を用いており、乱数には規則性、あるいは周期性が
ないため、規則的なパターンに影響されることがない。
【0034】
【発明の実施の形態】〔第1の実施の形態〕次に、実施
の形態について説明する。図5は本発明に係るヒストグ
ラム算出回路の第1の実施の形態を示すブロック構成図
である。図5において、101 はコントロール信号発生手
段、102 はヒストグラム・インクリメント手段、103 は
シフト量インクリメント手段で、ヒストグラム・インク
リメント手段102 及びシフト量インクリメント手段103
は、それぞれ入力された信号をインクリメントする手段
であるが、これらのインクリメント動作は、コントロー
ル信号発生手段101 により出力するカウント・イネーブ
ル信号(コントロール信号)109 及びヒストグラム・イ
ンクリメント手段102 が出力するオーバーフロー信号11
0 により制御される。シフト手段117 はオーバーフロー
信号110 がアクティブの時に、ヒストグラム・インクリ
メント手段102 の出力111 を1ビット右シフトするもの
である。レジスタ104 及び105 は、シフト手段117 のシ
フト出力118 及びシフト量インクリメント手段103 によ
るインクリメント出力112 を、それぞれ一時的に保持す
るものであり、保持されたデータはヒストグラム記憶手
段106 及びシフト量記憶手段107 に、それぞれ記録され
る。
【0035】本実施の形態におけるヒストグラム・デー
タは、ヒストグラム記憶手段106 及びシフト量記憶手段
107 に分割されて記録されており、シフト手段108 はシ
フト量記憶手段107 に格納されたデータにより示される
シフト量の分だけ、ヒストグラム記憶手段106 に記録さ
れた仮ヒストグラム・データを左シフトして、最終ヒス
トグラム・データとして出力するものである。
【0036】図6は、図5に示した本実施の形態におけ
るコントロール信号発生手段101 の詳細な構成を示すブ
ロック図である。図6において、カウンタ150 は画像デ
ータの入力に同期してカウント動作をするカウンタであ
り、このカウンタ150 は画像データ入力に同期している
という点以外は、その他の処理系とは完全に独立してい
る。よって、画像データ等の影響を全く受けずに、単純
なカウント動作を繰り返すだけのカウンタである。な
お、ここではバイナリ・カウンタを使用しているが、カ
ウンタの種類は特に限定されない。但し、各カウント値
の出現比率に偏りがないことが最低条件となる。
【0037】デコーダ151 は、カウンタ150 のカウント
出力152 をデコードし、カウント・イネーブル信号109
として出力するものであるが、入力されるシフト量デー
タ116 によりデコードされる信号が異なる。例えば、シ
フト量データを2ビットの信号とすると、デコーダ151
の動作真理値表は表1のようになる。なお、表1におい
ては、シフト量データが“10”の時には“11”をデ
コードし、シフト量データが“11”の時には“111"を
デコードしているが、これらの数値は必ずしもこの通り
である必要はない。例えば、シフト量データが“10”
の時には“00”,“01”,“10”,“11”の中
のいずれか一つをデコードすればよい。
【0038】
【表1】
【0039】次に、図7のタイミングチャートを参照し
ながら、本実施の形態の動作を説明する。なお、図7に
おける各参照番号は図5及び図6において付した符号と
対応している。また、以降の動作説明においては、仮に
ヒストグラム記憶手段106 の語長を16ビットとし、シフ
ト量記憶手段107 の語長を2ビットとしている。
【0040】図7における時刻T0 において、“A”と
いう任意の数値の画像データが入力されると、その画像
データはヒストグラム記憶手段106 及びシフト量記憶手
段107 にアドレスとして入力される。データ読み出しイ
ネーブル信号RD−EN(ここではローアクティブ信
号)により、各記憶手段106 ,107 の“A”番地よりデ
ータが読み出され、それぞれヒストグラム記憶手段106
の出力(仮ヒストグラム・データ)115 としてヒストグ
ラム・インクリメント手段102 に、シフト量記憶手段10
7 の出力(シフト量データ)116 としてシフト量インク
リメント手段103及びコントロール信号発生手段101 に
入力される。この時のアドレス“A”におけるヒストグ
ラム記憶手段106 の内容が“FFFF(16進表記)”、
シフト量記憶手段107 の内容が“00(2進表記)”で
あったとすると(図7中の120 ,121 )、シフト量デー
タ16が“00”であるので、表1よりカウント・イネー
ブル信号109 がアクティブ(アクティブ・ハイ)となる
(図7中の122 )。
【0041】よって、ヒストグラム・インクリメント手
段102 では“FFFF”をインクリメントする動作が実
行され、ヒストグラム・インクリメント手段102 の出力
111は“10000(16進表記)”となる(図7中の123
)。この“10000(16進表記)”という演算結果
は、16ビットの信号にとっては「オーバーフロー」であ
り、オーバーフロー信号110 がアクティブ(アクティブ
・ハイ)になる(図7中の124 )。オーバーフロー信号
がアクティブの時には、シフト手段117 は右シフト動作
を行うため、シフト出力118 は“8000(16進表
記)”となる(図7中の125 )。よって、レジスタ104
には“8000(16進表記)”が保持される(図7中の
127 )。ここで、ヒストグラム・インクリメント手段10
2 の出力111が16ビット幅しか確保されていない場合、
シフト手段117 の入力111 は“0000”となり、所望
の結果(シフト後に“8000”)が得られない。よっ
て、ヒストグラム・インクリメント手段102 とシフト手
段117 との間は、ヒストグラム記憶手段106 の語長より
も1ビット余分に確保する必要がある。
【0042】一方、シフト量インクリメント手段103 は
オーバーフロー信号110 がアクティブの時にインクリメ
ント動作を実行するので、シフト量インクリメント手段
103の出力112 は“01”となる(図7中の126 )。よ
って、レジスタ105 には“01”が保持される(図7中
の128 )。レジスタ104 及び105 に保持された内容は、
書き込みイネーブル信号WR−EN(ロー・アクティ
ブ)により、再びヒストグラム記憶手段106 及びシフト
量記憶手段107 の“A”番地に格納される。
【0043】次に、シフト量データが“00”以外の場
合について説明する。図7で時刻T0 に続く時刻T1 に
おいて、画像データ“A”が入力された場合、“A”番
地のシフト量データは前述のとおり“01”になってい
る(図7中の129 )。この時、デコーダ151 は表1に示
されるデコード処理を実行する。すなわち、シフト量デ
ータが“01”の時には、表1よりカウンタ150 のカウ
ント値の最下位ビットがイネーブル信号として出力され
るので、この時のカウンタ出力152 の値“01”よりカ
ウント・イネーブル信号109 はアクティブとなる(図7
中の130 ,131)。よって、ヒストグラム・インクリメ
ント手段102 ではインクリメント動作が実行され、イン
クリメント出力111 は“8001(16進表記)”となる
(図7中の132 )。また、この場合にはオーバーフロー
が起こらないため、オーバーフロー信号110 はインアク
ティブであり(図7中の133 )、シフト手段117 でのシ
フト動作は実行されない(図7中の134 )。同様に、シ
フト量インクリメント手段103でのインクリメント動作
も実行されない(図7中の135 )。
【0044】更に時刻T2 において、画像データ“A”
が入力された場合、この場合はカウンタ150 のカウント
値が“10(2進表記)”であるため、最下位ビットは
“0”となる(図7中の136 )。よって、カウント・イ
ネーブル信号109 はインアクティブとなり(図7中の13
7 )、ヒストグラム・インクリメント手段102 でのイン
クリメント動作は実行されない(図7中の138 )。ま
た、当然オーバーフローも発生しないため、ヒストグラ
ム・インクリメント出力のシフト動作、及びシフト量の
インクリメント動作も実行されない。
【0045】このようにして作成したヒストグラム・デ
ータは、本発明に係るヒストグラム算出回路の後段に配
置される後段処理部で何らかの処理に使用される。シフ
ト手段108 は、ヒストグラム算出回路の後段処理部のた
めに、ヒストグラム記憶手段106 に記録された内容と、
シフト量記憶手段107 に記録された内容から最終的なヒ
ストグラム・データを生成する。ここで、シフト量記憶
手段107 の内容は、ヒストグラム記憶手段106 に記録さ
れたデータが右シフトされた回数である。よって、図7
にT3 で示す時刻以降に“A”という濃度値の入力がな
いとすれば、“A”の最終的な出現回数は、図7中の13
9 で示す仮ヒストグラム・データ“8002(16進表
記)”と、140 で示すシフト量“01”より、“800
2(16進表記)”を1ビット左シフトした“10004
(16進表記)”回となる。なお、図7おける濃度値
“A”の正確な出現回数は“FFFF(16進表記)”+
4回で、“10003(16進表記)”回となるはずであ
る。よって、本実施の形態による結果には、誤差が
“1”含まれることになるが、“10003(16進表
記)”に対する“1”の割合は、0.0015%であり、現実
的には無視できると考えられる。
【0046】また、これまでの説明では、シフト量2ビ
ット、データ量16ビットであり、表現できる最大値は
“7FFF8(16進表記)”と19ビット分の表現が可能
であるが、同じ18ビットでも、例えば、シフト量3ビッ
ト、データ量15ビットで表現すると、表現できる最大値
は“3FFF80(16進表記)”となり、22ビット分の
表現が可能となる。
【0047】なお、処理システムによっては、後段でヒ
ストグラム値を参照するのがCPU等のプロセッサであ
る場合がある。この場合、ヒストグラム値の参照時に、
CPUにシフト手段108 と同様な処理を行わせることも
可能であり、そのような場合にはこのシフト手段108 を
省略することができる。
【0048】なお、本実施の形態では、ヒストグラム記
憶手段とシフト量記憶手段とを分割して示したが、これ
は説明の簡略化を主な目的とした構成である。よって、
図2に示した形態のように、同一記憶手段内にデータと
シフト量を共存させるようにしてもよい。その場合、シ
フト量を多く確保すればより大きな数値を表現可能とな
るが、その反面で誤差を含みやすくなるため、入力画像
のサイズに合わせてデータはシフト量に最適なビット割
り付けを選択することが望ましい。
【0049】〔第2の実施の形態〕次に、本発明の第2
の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態
は基本的には第1の実施の形態とほぼ同じであるので、
本実施の形態においても図5に示したブロック構成図を
使用する。図8は、本実施の形態におけるコントロール
信号発生手段101 の詳細を示すブロック構成図である。
本実施の形態は第1の実施の形態におけるコントロール
信号発生手段101 内のカウンタ150 を、図8に示すよう
に乱数発生器230 に置き換えたことを特徴とするもので
ある。なお、図8において、231 はデコーダ、232 は乱
数発生器出力を示している。
【0050】第1の実施の形態において、コントロール
信号発生手段101 内のカウンタ150にバイナリ・カウン
タを使用したとすると、図7に例示するように、バイナ
リ・カウンタ出力の最下位ビットは、1画像入力毎に
“0”→“1”→“0”→“1”と規則正しい動作をす
る。入力画像データが、自然画のようなランダム画像で
あれば問題ないのであるが、例えば縦縞のような、ある
パターンが周期的に現れるような画像である場合、信号
の位相とカウンタの位相が同期してしまうことが起こり
うる。その場合には、本来は2回の入力に一回インクリ
メントされるべきデータが毎回インクリメントされた
り、あるいは全くインクリメントされないといった不具
合の発生が予想される。
【0051】本実施の形態では、カウンタ150 の代わり
に乱数発生器230 を使用することにより、前述のような
周期的画像データにおける不具合を解消するようにして
いる。勿論、自然画のようなランダム画像の場合にも問
題は起こらない。なお、乱数発生器にはシフトレジスタ
とExclusive ORによる簡単な構造の擬似乱数発生回路
が知られており、そのような乱数発生回路を使用すれ
ば、回路規模の増大もほとんど問題にならない。
【0052】〔第3の実施の形態〕次に、本発明の第3
の実施の形態について説明する。図9は本発明の第3の
実施の形態を説明するためのブロック構成図である。図
9において、図5に示した本発明の第1の実施の形態と
同様な機能を有する構成要素に関しては、同一の参照番
号を付与し、その説明を省略する。なお、コントロール
信号発生手段101 は、図6に示した第1の実施の形態で
使用したもの、あるいは図8に示した第2の実施の形態
で使用したもののどちらでもよい。
【0053】本実施の形態では、濃度ヒストグラムは図
2に示すような形式でヒストグラム/シフト量記憶手段
141 内に格納されているものとする。なお、本発明の第
1及び第2の実施の形態においては、ヒストグラムとシ
フト量を別々の記憶手段、あるいは同一の記憶手段のど
ちらに記憶してもよかったが、本実施の形態において
は、図9に示すように同一の記憶手段に記憶するものと
する。
【0054】以下、図9に従って、本実施の形態の構成
並びにその動作について説明する。入力された画像デー
タは、アドレスとしてヒストグラム/シフト量記憶手段
141に入力され、該当するデータが読み出される。読み
出されたデータは、分離手段142 に入力される。分離手
段142 は外部からの制御信号により、入力データをシフ
ト量と仮ヒストグラム・データとに分離して出力する。
この分離された仮ヒストグラム・データとシフト量は、
それぞれ本発明の第1の実施の形態におけるヒストグラ
ム記憶手段106 に格納される内容とシフト量記憶手段10
7 に格納される内容に対応する。よって、以降は基本的
に本発明の第1の実施の形態と同様な処理が実行される
ことになるので、詳細な説明は省略する。第1の実施の
形態と同様の処理により算出された仮ヒストグラム・デ
ータとシフト量は、結合手段140に入力される。結合手
段140 は、仮ヒストグラム・データ及びシフト量データ
を、制御信号に従って再び図2に示すような形式にまと
め、ヒストグラム/シフト量記憶手段141 に出力して、
同じアドレスに記憶する。
【0055】分離手段142 及び結合手段140 に入力され
る制御信号は、仮ヒストグラム・データとシフト量を、
それぞれ何ビットとするかを規定する信号である。図9
に示すように外部から供給するようにしてもよいし、あ
るいは分離手段142 及び結合手段140 の内部にレジスタ
を設け、CPU等から設定値を書き込むようにしてもよ
い。
【0056】シフト量と仮ヒストグラム・データとの比
率を任意に可変することができれば、ヒストグラムの最
大値と精度を画像データに合わせて制御できる。本実施
の形態は、このシフト量と仮ヒストグラム・データとの
比率を外部から指定できるため、回路修正を行うことな
く様々な画像データに対応することが可能である。な
お、図2に示した形式ではシフト量を上位ビット側に、
仮ヒストグラム・データを下位ビット側に格納している
が、当然変更可能であり、各部をどのように割り付けて
もよい。
【0057】
【発明の効果】以上実施の形態に基づいて説明したよう
に、請求項1に係る発明によれば、ヒストグラムを仮ヒ
ストグラム・データとシフト量とで構成し、少ない語長
の記憶手段でより大きな数値表現を可能にしているの
で、画像データの画素数に依存しにくいようにしたヒス
トグラム算出回路を実現することができる。請求項2に
係る発明によれば、入力される画像データに対応させて
仮ヒストグラム・データとシフト量との割り当てを任意
に変更可能に構成しているので、回路変更等を要するこ
となく多種多様な画像データに対応可能なヒストグラム
算出回路を実現することができる。請求項3に係る発明
によれば、シフト量に応じてヒストグラム・インクリメ
ント手段制御用のコントロール信号を発生するコントロ
ール信号発生手段をカウンタとデコーダで構成している
ので、画像データの各濃度値毎に付与しなければならな
い回数判定フラグと同等の機能を簡単な回路構成で代用
でき、必要な記憶手段の容量を大幅に削減することがで
きる。請求項4に係る発明によれば、コントロール信号
発生手段を乱数発生手段とデコーダとで構成しており、
乱数には規則性あるいは周期性がないため、入力画像デ
ータの縦縞等の規則的なパターンに影響されることな
く、コントロール信号の発生に何らかのパターンが生じ
る可能性を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願請求項1に係る発明におけるコントロール
信号を説明するためのタイミングチャートである。
【図2】本願請求項2に係る発明におけるヒストグラム
/シフト量記憶手段に格納されている仮ヒストグラム・
データとシフト量の形式を示す図である。
【図3】本願請求項3に係る発明におけるコントロール
信号発生手段の動作を説明するためのタイミングチャー
トである。
【図4】本願請求項4に係る発明におけるコントロール
信号発生手段の動作を説明するためのタイミングチャー
トである。
【図5】本願発明に係るヒストグラム算出装置の第1の
実施の形態を示すブロック構成図である。
【図6】図5に示した第1の実施の形態におけるコント
ロール信号発生手段の構成を示すブロック構成図であ
る。
【図7】図5及び図6に示した第1の実施の形態の動作
を説明するためのタイミングチャートである。
【図8】第2の実施の形態におけるコントロール信号発
生手段の構成を示すブロック構成図である。
【図9】第3の実施の形態を示すブロック構成図であ
る。
【図10】従来の濃度ヒストグラム算出のための画像認識
装置の構成例を示すブロック構成図である。
【図11】図10に示した従来の画像認識装置で得られるヒ
ストグラム形状例を示す図である。
【符号の説明】
101 コントロール信号発生手段 102 ヒストグラム・インクリメント手段 103 シフト量インクリメント手段 104 ,105 レジスタ 106 ヒストグラム記憶手段 107 シフト量記憶手段 108 シフト手段 109 カウント・イネーブル信号 110 オーバーフロー信号 111 ,112 インクリメント出力 113 114 レジスタ出力 115 仮ヒストグラムデータ 116 シフト量データ 117 シフト手段 118 シフト出力 140 結合手段 141 ヒストグラム/シフト量記憶手段 142 分離手段 150 カウンタ 151 デコーダ 152 カウンタ出力 230 乱数発生器 231 デコーダ 232 乱数発生器出力

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 順次入力される画像データの濃度値をア
    ドレスとし、そのアドレスによって指定された記憶領域
    に記録されたデータに所定の演算を行う操作を繰り返す
    ことにより、画像の濃度ヒストグラムを算出するヒスト
    グラム算出回路において、各濃度値毎のヒストグラム値
    を格納するヒストグラム記憶手段と、各濃度値毎のヒス
    トグラム値のシフト量を記憶するシフト量記憶手段と、
    該シフト量記憶手段に記憶されたシフト量に応じて所定
    のコントロール信号を発生するコントロール信号発生手
    段と、前記ヒストグラム記憶手段に記憶された仮ヒスト
    グラム・データをインクリメントして出力し、またその
    インクリメント結果が所定値を超過した場合にはオーバ
    ーフロー信号を出力するヒストグラム・インクリメント
    手段と、該ヒストグラム・インクリメント手段のインク
    リメント出力を1ビット右シフトして前記ヒストグラム
    記憶手段に入力するシフト手段と、前記シフト量記憶手
    段に記憶されたシフト量をインクリメントして前記シフ
    ト量記憶手段に入力するシフト量インクリメント手段と
    を備え、前記シフト手段及び前記シフト量インクリメン
    ト手段は、前記ヒストグラム・インクリメント手段から
    のオーバーフロー信号により、それぞれシフト動作とイ
    ンクリメント動作とが制御され、前記ヒストグラム・イ
    ンクリメント手段は、前記コントロール信号発生手段か
    らのコントロール信号によりインクリメント動作が制御
    されるように構成されていることを特徴とするヒストグ
    ラム算出回路。
  2. 【請求項2】 順次入力される画像データの濃度値をア
    ドレスとし、そのアドレスによって指定された記憶領域
    に記録されたデータに所定の演算を行う操作を繰り返す
    ことにより、画像の濃度ヒストグラムを算出するヒスト
    グラム算出回路において、各濃度値毎のヒストグラム値
    と、そのシフト量とを記憶するヒストグラム/シフト量
    記憶手段と、該ヒストグラム/シフト量記憶手段から読
    み出されたデータを、任意の語長の仮ヒストグラム・デ
    ータとシフト量とに適応的に分離する分離手段と、該分
    離手段により分離されたシフト量に応じて所定のコント
    ロール信号を発生するコントロール信号発生手段と、前
    記分離手段により分離された仮ヒストグラム・データを
    インクリメントして出力し、またそのインクリメント結
    果が所定値を超過した場合にはオーバーフロー信号を出
    力するヒストグラム・インクリメント手段と、該ヒスト
    グラム・インクリメント手段のインクリメント出力を1
    ビット右シフトするシフト手段と、前記分離手段により
    分離されたシフト量をインクリメントするシフト量イン
    クリメント手段と、前記シフト手段の出力と前記シフト
    量インクリメント手段の出力とを一つのデータに結合し
    て前記ヒストグラム/シフト量記憶手段に入力する結合
    手段とを備え、前記シフト手段及び前記シフト量インク
    リメント手段は、前記ヒストグラム・インクリメント手
    段からのオーバーフロー信号により、それぞれシフト動
    作とインクリメント動作とが制御され、前記ヒストグラ
    ム・インクリメント手段は、前記コントロール信号発生
    手段からのコントロール信号によりインクリメント動作
    が制御されるように構成されていることを特徴とするヒ
    ストグラム算出回路。
  3. 【請求項3】 前記コントロール信号発生手段は、画像
    データの入力に同期してカウント動作を行うカウンタ
    と、該カウンタの出力をデコードしてコントロール信号
    を生成するデコーダを備え、該デコーダの動作は、前記
    シフト量記憶手段又は前記ヒストグラム/シフト量記憶
    手段に記憶されたシフト量によって制御されるように構
    成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に
    係るヒストグラム算出回路。
  4. 【請求項4】 前記コントロール信号発生手段は、画像
    データの入力に同期して乱数を発生する乱数発生手段
    と、該乱数発生手段の出力をデコードしてコントロール
    信号を生成するデコーダを備え、該デコーダの動作は、
    前記シフト量記憶手段又は前記ヒストグラム/シフト量
    記憶手段に記憶されたシフト量によって制御されるよう
    に構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項
    2に係るヒストグラム算出回路。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100927882B1 (ko) * 2006-09-15 2009-11-23 후지쯔 마이크로일렉트로닉스 가부시키가이샤 Dc-dc 컨버터 및 dc-dc 컨버터의 제어 방법
US9030570B2 (en) 2011-06-27 2015-05-12 Renesas Electronics Corporation Parallel operation histogramming device and microcomputer

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