JP2002108102A - 現像装置、画像形成装置及び磁石ローラ - Google Patents

現像装置、画像形成装置及び磁石ローラ

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JP2002108102A
JP2002108102A JP2000297357A JP2000297357A JP2002108102A JP 2002108102 A JP2002108102 A JP 2002108102A JP 2000297357 A JP2000297357 A JP 2000297357A JP 2000297357 A JP2000297357 A JP 2000297357A JP 2002108102 A JP2002108102 A JP 2002108102A
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magnetic
magnet roller
sleeve
developing device
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JP2000297357A
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Yasuo Miyoshi
康雄 三好
So Kai
創 甲斐
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気ブラシと潜像担持体の接触範囲が短くし
ても、ざらつきや後端白抜けのような異常画像の発生を
抑え、画質を高めることを可能とする。 【解決手段】 磁石ローラに備えられた現像磁極に関し
て、現像スリーブ円周上の距離に対する接線方向磁束密
度の変化率の最大値が、現像領域の略中央より上流側に
存在し、その絶対値が40T/m以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、現像剤担持体外周
面に現像剤を磁気吸着させて磁気ブラシを形成し現像領
域(現像剤担持体と潜像担持体の間で現像可能電界が確
保されている領域)で上記磁気ブラシから対向する潜像
担持体へトナーを供給して現像処理する現像装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、複写機、プリンタ、ファクシミ
リなどの電子写真式や静電記録式などによる各種画像形
成装置においては、感光体ドラムや感光体ベルトなどか
らなる潜像担持体(像担持体ともいう)上に画像情報に
対応した静電潜像が形成され、現像装置によって現像動
作が実行されて、可視像を得る。このような現像動作を
実行するにあたり、転写性、ハーフトーンの再現性、温
度・湿度に対する現像特性の安定性などの観点から、ト
ナーとキャリアからなる2成分現像剤を用いた磁気ブラ
シ現像方式が主流になってきている。磁気ブラシ現像方
式の現像装置では、現像剤担持体上に2成分現像剤がブ
ラシチェーン状に穂立ちされて保持されながら、潜像担
持体に対向する現像領域に搬送されて、現像剤中のトナ
ーを潜像担持体上の静電潜像部分に供給するのである。
【0003】上記現像剤担持体は、通常円筒状に形成さ
れたスリーブ(現像スリーブ)を備えて構成されると共
に、当該スリーブ表面に現像剤を穂立ちさせるように磁
界を形成する磁石ローラ(磁界発生手段)をスリーブ内
部に有している。穂立ちの際、キャリアが磁石ローラで
生じる法線方向磁力線に沿うようにスリーブ上に穂立ち
されると共に、この穂立ちされたキャリアに対して帯電
トナーが付着する。上記磁石ローラは、複数の磁極を備
え、棒状などに形成されており、特に現像剤担持体表面
の現像領域部分に現像剤を穂立ちさせる現像磁極が備え
られている。上記スリーブと磁石ローラの少なくとも一
方が動くことでスリーブ表面に穂立ちされた現像剤が移
動するようになっている。現像領域に搬送された現像剤
は上記現像磁極から発せられる法線方向磁力線に沿うよ
うに穂立ちし、接触現像方式においては、この現像剤の
チェーン穂が撓むように潜像担持体表面に接触し、接触
した現像剤のチェーン穂が潜像担持体との相対線速差に
基づいて静電潜像と擦れ合いながら、トナー供給を行
う。
【0004】このような磁気ブラシ現像方式の現像装置
においては、現像領域の両端部に近づくにしたがい現像
磁極の法線方向磁束密度が徐々に減少し、逆に接線方向
磁束密度が徐々に増す。その結果、現像領域の両端側に
なるほど現像剤の穂(磁気ブラシ)が傾斜することにな
る。そのため従来の現像装置にあっては、後端白抜け現
象の発生(ベタラインのクロス部や黒ベタ、ハーフトー
ンベタ画像の後端部に生じる白抜け)、横細線再現性や
ドット形成の貧弱さ(同じ幅で形成した格子画像の横線
が縦線よりも細くなったり、1ドットなどの小さい点画
像が現像されないなどの現象)が指摘されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】磁気ブラシが潜像担持
体と接触する領域での現像剤の穂の動きを考察する。磁
気ブラシを形成するキャリア上のトナーが潜像担持体た
る感光体に接して、現像処理がなされる。キャリアから
感光体へ移るトナーの量は、現像電界が強いほど、また
キャリアの残留電界が少ないほど多くなる。磁気ブラシ
が感光体と接触摺擦する部分である現像ニップ(接触現
像では現像領域とほぼ一致する)を進行中に感光体へ移
るトナーに関しては、ニップを通過する領域により、次
のように考えられる(図16): (1)磁気ブラシ形成直後(穂付き領域) キャリアは、トナー被覆率が高く、現像力が強い状態に
ある。しかし、空隙率が高く、磁気ブラシの動きが激し
く、感光体に接触するキャリアの量や電界の変動が激し
い。 (2)磁気ブラシ完全摺擦領域 磁気ブラシが立って感光体に撓むように摺擦し、現像電
界・感光体に接するキャリアの数が安定してくる。残留
電荷も低く、現像力も高い。 (3)ニップ後端(穂離れ領域) 磁気ブラシのキャリア上のトナー数は減少し、また残留
電荷が形成され、現像力が低下する。また磁気ブラシの
倒れが開始する。この時、感光体を擦る力が発生し、感
光体上のトナーが掃きとられる。
【0006】現像に寄与する領域は上記穂付き領域と完
全摺擦流域であり、特に穂付きの領域を狭くすること
で、感光体へのキャリア付着を低減し、現像されるトナ
ー量のばらつきを抑えることができる。また穂離れの領
域を狭くすることで、感光体に付着したトナーが磁気ブ
ラシにより掃きとられる可能性を低減することができ
る。
【0007】以上の状態を図17,18を用いて説明す
る。図17は、従来用いられているマグネットローラで
の現像磁極における法線及び接線方向での磁束密度分布
である。また図18は、磁気ブラシ形成の様子を模式的
に描いたものである。接線方向の磁束密度が高い場合、
その影響を受けて磁気ブラシは傾斜し、その状態が最も
強い(接線方法磁束密度のピーク)とブラシは完全に寝
てしまう。法線方法の磁束密度Bが増加すると同時
に、接線方向磁束密度Bθが低下する。これに伴って磁
気ブラシは、立ち上り始め、感光体に接触することとな
る。なお、静的な場合での磁気ブラシの立ち上り角度θ
は次の式で与えられる:θA = Tan −1(B
θ)。実際の現像時には、穂の長さや剤の偏りがある
ため、立ち上り位置にばらつきがあり、これが穂付き領
域に該当する。更に接線方向磁束密度が低下すると、磁
気ブラシが立った状態になり、完全摺擦領域が形成され
る。その後、接線方向磁束密度が上昇するにつれて、磁
気ブラシが倒れるように寝始め、穂離れ領域が形成され
る。
【0008】磁気ブラシの潜像担持体に対する完全摺擦
領域の前後での接触状態に起因する異常画像の発生を抑
えるために、例えば特許第2773151号では、接線
方向の磁界成分(接線方向磁束)の変化量の極大値が現
像領域内に存在し、その絶対値を30ガウス/度とする
ことを提案している。このようにすることで、現像領域
前後のキャリアを充分寝かせることが可能であるとして
いる。
【0009】しかしながら、その説明では「水平磁界成
分密度を比較すると、本実施例の装置の方が従来の装置
よりも中央位置を最小密度点としてその近傍で密度の変
化率が安定し、中央位置から両側へ所定の距離となる位
置で変化率が大きくなっていることがわかる」とあり、
更に「現像領域の両端部で垂直及び水平の磁界成分の密
度の変化率が大きいので該現像領域の端部での穂立ちの
有無がはっきりとしている。」となっている。現像領域
が比較的広い場合には、中央部分で磁界成分密度の変化
率を比較的安定させながら両端に磁界成分密度の変化率
が大きい部分を作ることは理論上可能であろうが、実機
での2成分現像では現像領域が狭く、現像領域の両端に
接線方向磁束の極大値を存在させる構成とすることは困
難である。また、現像スリーブの径が小さくなると、角
度1度当たりのスリーブ周上の距離が短くなり、キャリ
アを寝かせる効果が減少することとなる。
【0010】本発明は、実用上の観点から、磁気ブラシ
と潜像担持体の接触範囲が短くしても、ざらつきや後端
白抜けのような異常画像の発生を抑え、画質を高めるこ
とを可能とすることを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明にし
たがって、潜像担持体の潜像画像を可視像化するために
磁気ブラシを現像剤担持体上に形成するようになった現
像装置にして、上記現像剤担持体は非磁性スリーブと当
該スリーブ内に固定配置された磁石ローラとからなる現
像装置において、上記磁石ローラに備えられた現像磁極
に関して、上記スリーブ円周上の距離に対する接線方向
磁束密度の変化率の最大値が、現像領域の略中央より上
流側に存在し、その絶対値が40T/m以上であること
によって、解決される。
【0012】非磁性スリーブ(現像スリーブ)円周上の
距離に対する現像磁極の接線方向磁束密度の変化率の最
大値が、現像領域の略中央より下流側に存在し、その絶
対値が40T/m以上であることをもってしても、上記
課題を解決できる。同じく、現像スリーブ円周上の距離
に対する現像磁極接線方向磁束密度の変化率の最大値が
現像領域の略中央に存在し、その絶対値が40T/m以
上であっても、上記課題を解決できる。
【0013】上記現像磁極の磁力形成を補助する磁極を
磁石ローラに設けるのが好適である。また上記現像磁極
の漏れ磁界を低減させるための治具を設置すれば、一層
好ましい。上記治具は軟磁性体であり、更に磁石でなっ
ていてもよい。現像の際には、交互電界が印加されるの
が好都合である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の詳細を、図に示す例に基
づいて説明する。先ず、図1を用いて、電子写真式多色
画像形成装置(以下、カラー複写機という)の概略構成
及び動作について説明する。このカラー複写機は、カラ
ー画像読取装置(以下、カラースキャナという)11、
カラー画像記録装置(以下、カラープリンタという)1
2、給紙バンク13などで構成されている。
【0015】上記カラースキャナ11は、コンタクトガ
ラス101上の原稿10の画像を照明ランプ102、ミ
ラー群103a,103b,103c及びレンズ104
を介してカラーセンサ105に結像して、原稿10のカ
ラー画像情報を、例えば赤、緑、青の色分解光毎に読み
取り、電気的な画像信号に変換する。ここで、カラーセ
ンサ105は、本例では赤、緑、青の色分解手段とCC
Dのような光電変換素子で構成され、原稿10の画像を
色分解した3色のカラー画像を同時に読み取っている。
そして、このカラースキャナ11で得た赤、緑、青の色
分解画像信号強度レベルを基にして、不図示の画像処理
部で色変換処理を行い、黒(以下、Bkという)、シア
ン(以下、Cという)、マゼンタ(以下、Mという)、
イエロー(以下、Yという)のカラー画像データを得
る。
【0016】上記Bk、C、M、Yのカラー画像データ
を得るためのカラースキャナ11の動作は次の通りであ
る。後述のカラープリンタ12の動作とタイミングを取
ったスキャナスタート信号を受けて、照明ランプ102
及びミラー群103a,103b,103cなどからな
る光学系が図中矢印左方向へ原稿10を走査し、1回の
走査毎に1色のカラー画像データを得る。この動作を合
計4回繰り返すことによって、順次4色のカラー画像デ
ータを得る。そして、その都度カラープリンタ12で順
次顕像化しつつ、これを重ね合わせて最終的な4色フル
カラー画像を形成する。
【0017】上記カラープリンタ12は、像担持体とし
ての感光体ドラム20、書き込み光学ユニット22、リ
ボルバー現像ユニット23、中間転写装置26、定着装
置27などで構成されている。 上記感光体ドラム20
は矢印の反時計方向に回転し、その周りには、感光体ク
リーニング装置201、除電ランプ202、帯電器20
3、電位センサ204、リボルバー現像ユニット23の
選択された現像器、現像濃度パターン検知器205、中
間転写装置26の中間転写ベルト261などが配置され
ている。カラープリンタ12のうち、感光体ドラム20
とリボルバー現像ユニット23、更に場合によっては感
光体クリーニング装置201、除電ランプ202、帯電
器2203、電位センサ204、現像濃度パターン検知
器205がプロセスカートリッジとして形成され、カラ
ープリンタ12から着脱自在に構成されていてもよい。
【0018】また、上記書き込み光学ユニット22は、
カラースキャナ11からのカラー画像データを光信号に
変換して、原稿10の画像に対応した光書き込みを行
い、感光体ドラム20に静電潜像を形成する。この書き
込み光学ユニット22は、光源としての半導体レーザー
221、不図示のレーザー発光駆動制御部、ポリゴンミ
ラー222とその回転用モータ223、f/θレンズ2
24、反射ミラー225などで構成されている。
【0019】また、上記リボルバー現像ユニット23
は、Bk現像器231K、C現像器231C、M現像器
231M及びY現像器231Yと、各現像器を矢印の反
時計方向に回転させる後述のリボルバー回転駆動部など
で構成されている。各現像器は、静電潜像を現像するた
めに現像剤の穂を感光体ドラム20の表面に接触させて
回転する現像スリーブと、現像剤を汲み上げて攪拌する
ために回転する現像剤パドルなどで構成されている。各
現像器231内のトナーはフェライトキャリアとの攪拌
によって負極性に帯電され、また、各現像スリーブには
不図示の現像バイアス電源によって負の直流電圧Vdc
に交流電圧Vacが重畳された現像バイアス(振動バイ
アス電圧)が印加され、現像スリーブが感光体ドラム2
0の金属基体層に対して所定電位にバイアスされてい
る。背景部電位と画像部電位は、上記振動バイアス電位
の最大値と最小値の間に位置している。これによって向
きが交互に変化する交互電界が現像領域に形成される。
この交互電界中で現像剤のトナーとキャリアが激しく振
動し、トナーが現像スリーブ及びキャリアへの静電的拘
束力を振り切って感光体ドラムへ飛翔し、感光体ドラム
上の潜像に対応して付着する。
【0020】振動バイアス電圧の最大値と最小値の差
(ピーク間電圧)は、0.5〜5KVが好ましく、周波数
は1〜10KHzが好ましい。振動バイアス電圧の波形
は、矩形波、サイン波、三角波等が使用できる。振動バ
イアスの直流電圧成分は、上記したように背景部電位と
画像部電位の間の値であるが、画像部電位よりも背景部
電位に近い値である方が、背景部電位領域へのかぶりト
ナーの付着を防止する上で好ましい。
【0021】振動バイアス電圧の波形が矩形波の場合、
デューティ比を50%以下とすることが望ましい。ここ
でデューティ比とは、振動バイアスの1周期中でトナー
が感光体に向かおうとする時間の割合である。このよう
にすることで、トナーが感光体に向かおうとするピーク
値とバイアスの時間平均値との差を大きくすることがで
き、トナーの運動が更に活発化し、トナーが潜像面の電
位分布に忠実に付着してざらつき感や解像力の向上を図
ることができる。またトナーとは逆極性の電荷を有する
キャリアが感光体に向かおうとするピーク値とバイアス
の時間平均値との差を小さくすることができるので、キ
ャリアの運動を沈静化し、潜像の背景部にキャリアが付
着する確率を大幅に低減することができる。
【0022】複写機本体の待機状態では、リボルバー現
像ユニット23はBk現像器231Kが現像位置にセッ
トされており、コピー動作が開始されると、カラースキ
ャナ11で所定のタイミングからBkカラー画像データ
の読み取りが開始され、このカラー画像データに基づい
てレーザー光による光書き込み、静電潜像形成が始まる
(以下、Bk画像データによる静電潜像をBk潜像とい
う。C、M、Yについても同様)。このBk潜像の先端
部から現像可能とすべくBk現像位置に静電潜像先端部
が到達する前にBk現像スリーブを回転開始しておい
て、Bk潜像をBKトナーで現像する。Bk潜像領域の
現像動作が続いて、静電潜像後端部がBk現像位置を通
過した時点で、速やかに次の色の現像器(本例では通常
C現像器)が現像位置にくるまで、リボルバー現像ユニ
ット23が回転する。これは少なくとも、次の画像デー
タによる静電潜像先端部が到達する前に完了する。
【0023】このリボルバー現像ユニット23について
は、後で詳しく説明する。上記中間転写装置26は、中
間転写ベルト261、ベルトクリーニング装置262、
紙転写コロナ放電器(以下、紙転写器という)263な
どで構成されている。中間転写ベルト261は駆動ロー
ラ264a、転写対向ローラ264b、クリーニング対
向ローラ264c及び従動ローラ群に張架されており、
不図示の駆動モータにより、駆動制御される。またベル
トクリーニング装置262は、入口シール、ゴムブレー
ド、排出コイル、入口シール及びゴムブレードの接離機
構などで構成されており、1色目のBk画像を中間転写
ベルト261に転写した後の2、3、4色目の画像をベ
ルト転写している間は接離機構によって中間転写ベルト
261の表面から入口シール、ブレードを離間させてお
く。また紙転写器263は、コロナ放電方式にてAC電
圧+DC電圧、又はDC電圧を印加して、中間転写ベル
ト261上の重ねトナー像を記録紙に一括転写する。
【0024】また、カラープリンタ12内の記録紙カセ
ット207及び給紙バンク13内の記録紙カセット30
a,30b,30cには、各種サイズの記録紙が収納さ
れており、指定されたサイズの記録紙のカセットから、
給紙コロ28,31a,31b,31cによってレジス
トローラ対29方向に給紙、搬送される。また、プリン
タ12の図で見て右側面には、OHP用紙や厚紙などの
手差し給紙用の手差しトレイ21が設けられている。
【0025】上記構成のカラー複写機において、画像形
成サイクルが開始されると、まず感光体ドラム20は矢
印の反時計方向に、中間転写ベルト261は矢印の時計
回りに不図示の駆動モータによって回転される。中間転
写ベルト261の回転に伴ってBkトナー像形成、Cト
ナー像形成、Mトナー像形成、Yトナー像形成が行わ
れ、最終的にBk、C、M、Yの順に中間転写ベルト2
61上に重ねてトナ−像が形成される。
【0026】上記Bkトナー像形成は次のように行われ
る。帯電器203はコロナ放電によって感光体ドラム2
0を負電荷で約−700Vに一様帯電する。そして、半
導体レーザー221はBkカラー画像信号に基づいてラ
スタ露光を行う。このラスタ像が露光されたとき、当初
一様荷電された感光体ドラム20の露光部分は、露光光
量に比例する電荷が消失し、Bk潜像が形成される。そ
して、このBk潜像にBk現像スリーブ上の負帯電のB
kトナーが接触することにより、感光体ドラム20の電
荷が残っている部分にはトナーが付着せず、電荷の無い
部分、つまり露光された部分にはBkトナーが吸着さ
れ、静電潜像と相似なBkトナー像が形成される。そし
て、感光体ドラム20上に形成されたBkトナー像は、
感光体ドラム20と接触状態で等速駆動している中間転
写ベルト261の表面に、ベルト転写器265によって
転写される(以下、感光体ドラム20から中間転写ベル
ト261へのトナー像転写をベルト転写という)。
【0027】感光体ドラム20上の若干の未転写残留ト
ナーは、感光体ドラム20の再使用に備えて感光体クリ
ーニング装置201で清掃される。ここで回収されたト
ナーは回収パイプを経由して不図示の排トナータンクに
蓄えられる。
【0028】感光体ドラム20側ではBk画像形成工程
の次にC画像形成工程に進み、所定のタイミングでカラ
ースキャナ11によるC画像データ読み取りが始まり、
そのC画像データによるレーザー光書き込みで、C潜像
形成が行われる。そして、先のBk潜像の後端部が通過
した後で、かつC潜像の先端部が到達する前にリボルバ
ー現像ユニット23の回転動作が行われ、C現像器23
1Cが現像位置にセットされてC潜像がCトナーで現像
される。C潜像領域の現像が続いて、C潜像の後端部が
現像位置を通過した時点で、先のBk現像器231Bの
場合と同様にリボルバー現像ユニット23の回転動作が
なされ、次のM現像器231Mを現像位置に移動させ
る。これもやはり次のM潜像の先端部が現像位置に到達
する前に完了させる。
【0029】なお、M及びYの画像形成工程について
は、それぞれのカラー画像データ読み取り、静電潜像形
成、現像の動作が上述のBk、Cの工程と同様であるの
で説明を省略する。
【0030】上記中間転写ベルト261には、感光体ド
ラム20に順次形成されるBk、C、M、Yのトナー像
を、同一面に順次位置合わせして、4色重ねのトナー像
が形成され、次の転写工程において、この4色のトナー
像が記録紙に紙転写器263により一括転写される。
【0031】上記画像形成動作が開始される時期に、記
録紙は上記記録紙カセット又は手差しトレイのいずれか
から給送され、レジストローラ対29のニップで待機し
ている。そして、紙転写器263に中間転写ベルト26
1上のトナー像先端がさしかかるときに、ちょうど記録
紙の先端がこのトナー像の先端に一致するようにレジス
トローラ対29が、駆動され、記録紙とトナー像とのレ
ジスト合わせが行われる。そして、記録紙が中間転写ベ
ルト261上のトナー像と重ねられて正電位の紙転写器
263の上を通過する。このときコロナ放電電流で記録
紙が正電荷で荷電され、トナー画像が記録紙上に転写さ
れる。続いて紙転写器263の図で見て左側に配置され
るべき不図示のAC+DCコロナによる分離除電器との
対向部を通過するときに、記録紙は除電され、中間転写
ベルト261から剥離して搬送ベルト211に移る。
【0032】そして、中間転写ベルト261面から4色
重ねトナー像を一括転写された記録紙は、搬送ベルト2
11で定着装置27に搬送され、所定温度に制御された
定着ローラ271と加圧ローラ272のニップ部でトナ
ー像が溶融定着され、排出ローラ対32で装置本体外に
送り出され、不図示のコピートレイに表向きにスタック
され、フルカラーコピーを得る。
【0033】一方、ベルト転写後の感光体ドラム20の
表面は、感光体クリーニング装置201(ブラシロー
ラ、ゴムブレード)でクリーニングされ、除電ランプ2
02で均一に除電される。また、記録紙にトナー像を転
写した後の中間転写ベルト261の表面は、ベルトクリ
ーニング装置262のブレードを再びブレード接離機構
で押圧することによってクリーニングされる。
【0034】次に、上記リボルバー現像ユニット23に
ついて説明する。図2は、各現像器231K、231
C、231M、231Yが一体となった4色用リボルバ
ー現像ユニット23の内部構造を示す断面図である。こ
のリボルバー現像ユニット23の各現像器231K、2
31C、231M、231Yは、不図示の前後端板間に
設けられた中空角筒状のステー部材242によってそれ
ぞれ支持されている。また、各現像器231K、231
C、231M、231Yは、それぞれ同型の現像器ケー
シング部283K、283C、283M、283Yを備
えている。これら各現像器ケーシング部283K、28
3C、283M、283Yには、現像剤としてのキャリ
ア及び各色のトナーからなる二成分現像剤がそれぞれ収
容されている。図示の例では感光体ドラム20に対向す
る現像位置にあるのが黒トナーとキャリアを収容したB
k現像器231Kで、図中反時計回りの順に、イエロー
トナーとキャリアを収容したY現像器231Y、マゼン
タトナーとキャリアを収容したM現像器231M、シア
ントナーとキャリアを収容したC現像器231Cになっ
ている。
【0035】ここで、4つの各現像器の内部構造は現像
ローラの磁石ローラ部分の構成を除いて全く同じである
ので、以下、図2において現像位置にあるBk現像器2
31Kを例にとってその内部構造を説明し、他の現像器
の内部構造については、対応する部材の符号として、B
k現像器における符号と同じ数字にイエロー、マゼン
タ、シアンの各現像器を区別するためY、M、Cの添字
を付した符号を図中に示し、その説明を省略し、磁石ロ
ーラの点のみ言及する。
【0036】図2に示すように現像装置に設けられてい
る現像剤担持体としての現像ローラ284は、潜像担持
体としての感光体ドラム20に近接するようにして配置
されており、両者の対向部分に現像領域が形成されるよ
うになっている。上記現像ローラ284には、アルミニ
ウム、真鍮、ステンレス、導電性樹脂などの非磁性体を
円筒状に形成してなる現像スリーブ285が不図示の回
転駆動機構によって時計回り方向に回転されるようにし
て備えられている。本例においては、感光体ドラム20
のドラム径が90mmに設定されているとともに、ドラ
ム線速が200mm/secが設定されている。またB
k現像器231Kの現像スリーブ285のスリーブ径は
30mmに設定されているとともに、スリーブ線速は2
40mm/secに設定されている。したがって感光体
ドラム20のドラム線速に対する現像スリーブ285の
スリーブ線速の比は1.2である。また感光体ドラム2
0と現像スリーブ285との間隔である現像ギャップは
0.4mmに設定されている。ちなみに、他の色トナー
用現像器231C、231M、231Yの現像スリーブ
径は29.9mmに設定されて、現像ギャップを0.4
5mmとするのが好ましいが、同じ径(30mm)、同
じ現像ギャップ(0.4mm)とすることも可能であ
る。
【0037】上記現像スリーブ285内には、当該現像
スリーブ285の周表面上に現像剤の穂立ちを生じるよ
うに磁界を形成する磁石ローラ286が固定状態で備え
られている。このとき現像剤を構成するキャリアは、上
記磁石ローラ286から発せられる法線方向磁力線に沿
うようにして現像スリーブ285上にチェーン状に穂立
ちを起こすとともに、このチェーン状に穂立ちを起こし
たキャリアに対して帯電トナーが付着されて磁気ブラシ
が構成される。この磁気ブラシは、現像スリーブ285
の回転移送にともなって現像スリーブ285と同方向
(時計回り方向)に移送されることとなる。上記磁石ロ
ーラ286は、複数の磁極を備えている。具体的には、
図3に詳細を示すように、現像領域部分に現像剤を立ち
上げる現像磁極P1bと、現像磁極磁力の形成を補助す
る現像磁極形成補助磁極P1a,P1c、現像スリーブ
285上に現像剤を汲み上げるための磁極P4,P5、
汲み上げられた現像剤を現像領域まで搬送させる磁極P
6,P7,P8、現像後の領域で現像剤を搬送させる磁
極P2,P3を備えている。これらの各磁極P1b,P
1a,P1c,P4,P5,P6,P7,P8,P2及
びP3は、現像スリーブ285の半径方向に向けて配置
されている。
【0038】上記磁石ローラ286は10極によって構
成されているが、汲み上げ性、黒ベタ画像追従性を向上
させるためにP3極からドクタブレード間に磁極を更に
増やして12極で構成する磁石ローラとしても良い。逆
に構成上の簡略化やコスト低減のために8極によって構
成してもよい。
【0039】図2や図3から理解できるように、現像主
極群P1は、P1a,P1b,P1cの順で上流側から
並ぶ横断面の小さな磁石から構成されている。横断面の
小さいこれら磁石は希土類金属合金により作製されてい
るが、サマリウム合金系磁石、特にサマリウムコバルト
合金系磁石などを用いることもできる。希土類金属合金
磁石のうち代表的な鉄ネオジウムボロン合金磁石では最
大エネルギー積が358kJ/mであり、鉄ネオジウ
ムボロン合金ボンド磁石では最大エネルギー積が80k
J/m前後である。このような磁石によって従来の磁
石と異なり、相当に小サイズ化しても必要な現像ローラ
表面磁力を確保できる。従来の通常フェライト磁石やフ
ェライトボンド磁石では最大エネルギー積がそれぞれ3
6kJ/m前後、20kJ/m前後である。スリー
ブ径を大きくすることが許容される場合には、フェライ
ト磁石やフェライトボンド磁石を用いて、スリーブ側に
向いた磁石先端を細く形成することによっても半値幅を
狭くし、接線磁束密度の変化率の所定値を得ることも可
能である。その際、漏れ磁場を低減するように構成する
のが好ましいが、漏れ磁場低減については後述する。な
お半値幅とは、法線方向の磁力分布曲線の最高法線磁力
(頂点)の半分の値(例えばN極によって作製されてい
る磁石の最高法線磁力が120mT(ミリテスラ)であ
った場合、半値50%というと60mTである。)を指
す部分の角度幅のことである。
【0040】本例では、現像主磁石P1bと、現像スリ
ーブ43上に現像剤を汲み上げるための磁石P4と、汲
み上げられた現像剤を現像領域まで搬送する磁石P6,
P8と、現像後の領域で現像剤を搬送する磁極P2,P
3がN極をなし、現像磁極の磁力形成を補助する現像磁
極磁力形成補助磁石P1a,P1cと、汲み上げられた
現像剤を搬送する磁石P5、P7がS極をなしている。
法線方向の磁束密度を測定し円チャートグラフとして示
した図3で理解できるように、主磁石P1bとして、現
像ローラ上で85mT以上の法線方向磁力を有する磁石
が用いられた。本例では、当該主磁石P1bより回転下
流側の現像磁極磁力形成補助磁石P1cとして60mT
以上の磁力を有する磁石を用いることにより、キャリア
付着などの異常画像の発生が無いことが確認された。こ
れよりも小さい磁力の場合にはキャリア付着が発生し
た。キャリア付着に関係する磁力は接線磁力であり、こ
の接線磁力を大きくするためにはP1b,P1cの磁力
を大きくする必要があるが、どちらかを十分に大きくす
ることでキャリア付着の発生を抑えることができる。磁
石P1a,P1b,P1cの磁石幅は2mmであった。
この時のP1bの半値幅は16°であった。更に磁石の
幅を狭くすることで半値幅を一層細めることができるこ
とを確認した。1.6mm幅の磁石を用いた際の現像磁
極の半値幅は12°であった。なお、本例ではP1a,
P1cの補助磁石を配置しているが、主磁石P1bが十
分な磁力を有するならば、これら補助磁石P1a,P1
cを省略することも可能である。
【0041】以上のような構成を有する現像ローラを有
する現像装置において、図2に示されるように、現像器
ケーシング部283K内には、現像ローラ284に担持
され感光体ドラム20との対向部に搬送される現像剤量
を規制するドクタブレード287(現像スリーブ285
との間隔であるドクタギャップは0.4mm)、当該ド
クタブレード287で規制されて現像器ケーシング内に
押し留められた現像剤の−部を中心軸線方向に沿って後
から前に搬送する第1搬送スクリュー288、及び、中
心軸線方向に沿って上記第1搬送スクリュー288とは
逆の向きに現像剤を搬送する第2搬送スクリュー289
が配設されている。この第2搬送スクリュー289の下
方の現像器ケーシング部283Kには、現像器ケーシン
グ部283Kに収容されている現像剤のトナー濃度を検
出するためのトナー濃度センサが設置されている。
【0042】以上のような現像装置で、従来技術の個所
で言及した穂付き領域を狭くするには、磁気ブラシが立
つ位置を揃え、また磁気ブラシの立ち上がり位置から感
光体に接するまでの距離を短くしなければならない。こ
こで、磁気ブラシ完全摺擦領域上流側の接線方向磁束密
度のスリーブ周上距離x=r・θに対する変化量絶対値
|dBθ/(r・dθ)|を考える。従来モノクロ画像形成
装置に使用されている磁石ローラの現像磁極における接
線方向磁束密度の変化率の最大値はおよそ20T/mで
あり、現像ニップは緩やかに形成されている。図2に示
された現像ローラ284に異なる磁石ローラ(接線方向
磁束密度の変化率の最大値を変えたもの)を装着して、
画像形成を行い、作成した画像に対してざらつき、後端
白抜けについて官能評価を行った。ざらつき、後端白抜
けともランク1が最もざらつき/後端白抜けが目立つ画
像の場合であり、ランク5がざらつき/後端白抜けが全
くない画像の場合であり、ランク3が一般ユーザには受
け入れられながらデザイナーなど、画質に関して要求水
準の高い専門家の間では難とされるレベル、ランク4が
これら専門家にも容認されるレベルである。その結果を
表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】表1から、従来の磁石ローラの2倍以上、
即ち、接線方向磁束密度の変化率の最大値を40T/m
とすることで画質のとりわけざらつきに関してはっきり
とした改善が認められる。これは接線方向磁束密度が急
激に減少するために磁気ブラシの穂が急速に立ち上が
り、ざらつきのある異常画像の発生が抑えられるためで
ある。図4に本例の磁石ローラ現像磁極での磁束密度分
布の波形例、図5に接線方向磁束密度変化量(従来例と
比較する)、図6に現像ニップ領域でのブラシ(キャリ
ア)の形状を示す。
【0045】また従来技術の個所で言及した穂離れ領域
を狭くするために、穂付き領域の場合と同じく、磁気ブ
ラシ完全摺擦領域下流側の接線方向磁束密度のスリーブ
周上距離x=r・θに対する変化量絶対値|dBθ/(r・
dθ)|を考え、上流側と同じ評価を行ったところ、接
線方向磁束密度の変化率の最大値を40T/mとするこ
とで後端白抜けにはっきりとした改善が認められた。
【0046】
【表2】
【0047】これは接線方向磁束密度が急激に増加する
ために磁気ブラシの穂が急速に倒れ、磁気ブラシが感光
体から離れ始める個所と寝る位置との距離を短くでき、
ブラシによる掃き取り作用が減少し、後端白抜けのある
異常画像の発生が抑えられるためである。図7に本例の
磁石ローラ現像磁極での磁束密度分布の波形例、図8に
接線方向磁束密度変化量(従来例と比較する)、図9に
現像ニップ領域でのブラシ(キャリア)の形状を示す。
【0048】以上の2例から、接線方向の磁束密度を現
像ニップの略中央に設け、その前後で当該磁束密度のス
リーブ周上距離に対する変化量絶対値|dBθ/(r・d
θ)|につき、同様の評価を行い、接線方向磁束密度の
変化率の最大値を40T/mとすることでざらつき、後
端白抜けなどの点で画質改善が認められた。
【0049】
【表3】
【0050】つまり、40T/m以上とすることで、穂
付き領域及び穂離れ領域を狭くでき、現像能力の高い磁
気ブラシ完全摺擦領域の比率の高い磁気ブラシの形成が
可能となった。図10に本例の磁石ローラ現像磁極での
接線磁束密度分布の波形例、図11に接線方向磁束密度
変化量(従来例と比較する)、図12に現像ニップ領域
でのブラシ(キャリア)の状態を概念的に示す。
【0051】以上のような磁場の設定は、スリーブ径が
大きくなると磁極の間隔が広くなり、図13(a)に示
すように、磁束密度のベクトルは広がり、接線方向磁束
密度の変化量を増加させることが困難になる。そこで、
現像磁極に対し、当該現像磁極の前後に補助磁極を設置
する。これは上記磁石ローラ286の構成である。補助
磁極を設けることで、図13(b)に示すように、主に
現像磁極中央から発生する接線方向の磁束密度ベクトル
を補助磁極に集め、接線方向の磁束密度の変化量を増加
させることができる。また、この際、穂の立ち位置も揃
い、後端白抜けがなくなる。
【0052】現像磁極及び隣接する磁石に漏れ磁場が形
成され、スリーブ上の磁束がかなり低下してしまうこと
がある。それを防ぐために、エネルギー積の高い磁石を
現像磁極に使う必要があるが、漏れ磁場を低減する治具
を現像主極群に配置することでスリーブ表面に形成され
る磁場の大きさを確保し、安価なエネルギー積の磁石材
料を用いることが可能となる。図14(a)にその構成
例を示す。漏れ磁場をなくす材料としては、透磁率の高
い鉄などの軟磁性材料などを挙げることができる。軟磁
性体(軟質磁性体)は、外部の磁界に影響されやすい材
料で、高磁場中では、磁化が高く、磁場がなくなると磁
化されないもので、保磁力が低く、透磁率が高い特性を
有する。具体的には、鉄系材料の他、純鉄、ケイ素鉄合
金、鉄ニッケル合金などがある。この場合、軟磁性体が
高磁束密度になり、ミラー効果によりスリーブ上の磁束
密度が増加し、フェライト等の安価な磁石を用いること
ができる。つまり、フェライト磁石の間に、透磁率の高
い軟磁性フェライトを接することで、スリーブ上に磁場
が効率的に形成される。図14(b)に、P1a,P1
b,P1cを幅1.6mmのフェラト磁石で構成し厚さ
2mmの鉄を用いて図14(a)のように配置した場合
の現像磁極位置でのスリーブ上の法線方向磁束密度の変
化を示す。鉄(フェライト)を設置することでスリーブ
上の磁束密度が上昇している。
【0053】また、図15(a)のように磁石を配列す
ることで、漏れ磁界をなくすとともに、磁石の体積を増
加させることができ、スリーブ上の磁束密度を増加させ
ることが可能である。図15(b)に、現像磁極位置で
のスリーブ上の磁束密度の変化を示す。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、磁石ローラに備えられ
た現像磁極に関して、現像スリーブ円周上の距離に対す
る接線方向磁束密度の変化率の最大値が、現像領域の略
中央より上流側に存在し、その絶対値が40T/m以上
であるので、穂立ち領域で磁気ブラシが急激に且つ揃っ
て立ち上がり、ブラシのばらつきがなくなり画像形成の
際のざらつきを低減することができる。
【0055】現像スリーブ円周上の距離に対する現像磁
極の接線方向磁束密度の変化率の最大値が、現像領域の
略中央より下流側に存在し、その絶対値が40T/m以
上であれば、穂離れ領域で磁気ブラシが急激に且つ揃っ
て倒れるので、像担持体(感光体)上のトナーを掃き取
って後端白抜けを発生する可能性を極力抑えることがで
きる。
【0056】現像スリーブ円周上の距離に対する現像磁
極接線方向磁束密度の変化率の最大値が現像領域の略中
央に存在し、その絶対値が40T/m以上であれば、上
記ざらつき及び後端白抜けの両方を同時に抑えることが
可能である。
【0057】現像磁極の磁力形成を補助する磁極を磁石
ローラに設ければ、現像スリーブ径に影響されずに接線
方向磁束密度の変化量を上昇させることが可能である。
現像磁極の漏れ磁界を低減させるための治具を設置すれ
ば、現像スリーブ上に効率的に磁場を形成することがで
き、エネルギー積は小さいが安価である磁石を用いるこ
とが可能である。現像の際に、交互電界が印加されれ
ば、ざらつきの一層抑えられた高精細な画像を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカラー複写機の構成概略図であ
る。
【図2】リボルバー現像ユニットの部分概略構成図であ
る。
【図3】図2のリボルバー現像ユニットでの補助磁極を
有した現像ローラの磁力分布とその大きさ程度を示す図
である。
【図4】現像磁極の接線方向磁束密度の変化率最大値が
現像領域中央より上流側に位置する場合の磁束密度波形
を示す図である。
【図5】図4の場合の接線方向磁束密度変化量を従来例
と比較して示すグラフである。
【図6】図4の場合の現像ニップでの磁気ブラシの様子
を示す模式図である。
【図7】現像磁極の接線方向磁束密度の変化率最大値が
現像領域中央より下流側に位置する場合の磁束密度波形
を示す図である。
【図8】図7の場合の接線方向磁束密度変化量を従来例
と比較して示すグラフである。
【図9】図7の場合の現像ニップでの磁気ブラシの様子
を示す模式図である。
【図10】現像磁極の接線方向磁束密度の変化率最大値
が現像領域中央に位置する場合の磁束密度波形を示す図
である。
【図11】図10の場合の接線方向磁束密度変化量を従
来例と比較して示すグラフである。
【図12】図10の場合の現像ニップでの磁気ブラシの
様子を示す模式図である。
【図13】現像スリーブ径が大きい場合の磁気ブラシの
形状を示す概念図で、(a)が従来型のもの、(b)が
補助磁石を備える構成のものである。
【図14】漏れ磁界を低減するための治具を設置した例
であり、(a)は構成例、(b)はその場合の法線方向
磁束密度の変化状態を示すグラフである。
【図15】漏れ磁界低減治具を磁石とする場合の例であ
り、(a)は構成例、(b)はその場合の法線方向磁束
密度の変化状態を示すグラフである。
【図16】従来の磁石ローラでの現像ニップでの磁気ブ
ラシの様子を示す模式図である。
【図17】従来の磁石ローラでの磁束密度波形を示す図
である。
【図18】図17の場合の磁気ブラシの立ち上がりから
倒れを説明的に示す概念図である。
【符号の説明】
20 感光体ドラム 23 リボルバー現像ユニット 231 現像器 283 現像器ケーシング 284 現像ローラ 285 現像スリーブ 286 磁石ローラ 287 ドクタブレード 288,289 搬送スクリュー

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潜像担持体の潜像画像を可視像化するた
    めに磁気ブラシを現像剤担持体上に形成するようになっ
    た現像装置にして、上記現像剤担持体は非磁性スリーブ
    と当該スリーブ内に固定配置された磁石ローラとからな
    る現像装置において、 上記磁石ローラに備えられた現像磁極に関して、上記ス
    リーブ円周上の距離に対する接線方向磁束密度の変化率
    の最大値が、現像領域の略中央より上流側に存在し、そ
    の絶対値が40T/m以上であることを特徴とする現像
    装置。
  2. 【請求項2】 潜像担持体の潜像画像を可視像化するた
    めに磁気ブラシを現像剤担持体上に形成するようになっ
    た現像装置にして、上記現像剤担持体は非磁性スリーブ
    と当該スリーブ内に固定配置された磁石ローラとからな
    る現像装置において、 上記磁石ローラに備えられた現像磁極に関して、上記ス
    リーブ円周上の距離に対する接線方向磁束密度の変化率
    の最大値が、現像領域の略中央より下流側に存在し、そ
    の絶対値が40T/m以上であることを特徴とする現像
    装置。
  3. 【請求項3】 潜像担持体の潜像画像を可視像化するた
    めに磁気ブラシを現像剤担持体上に形成するようになっ
    た現像装置にして、上記現像剤担持体は非磁性スリーブ
    と当該スリーブ内に固定配置された磁石ローラとからな
    る現像装置において、 上記磁石ローラに備えられた現像磁極に関して、上記ス
    リーブ円周上の距離に対する接線方向磁束密度の変化率
    の最大値が、現像領域の略中央に存在し、その絶対値が
    40T/m以上であることを特徴とする現像装置。
  4. 【請求項4】 上記現像磁極の磁力形成を補助する磁極
    を磁石ローラに設けることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれか一項に記載の現像装置。
  5. 【請求項5】 上記現像磁極の漏れ磁界を低減させるた
    めの治具を設置することを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれか一項に記載の現像装置。
  6. 【請求項6】 上記治具が軟磁性体であることを特徴と
    する請求項5に記載の現像装置。
  7. 【請求項7】 上記治具が磁石であることを特徴とする
    請求項5又は6に記載の現像装置。
  8. 【請求項8】 現像の際に交互電界が印加されることを
    特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の現像装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか一項に係る現像
    装置を少なくとも1個備えたことを特徴とする画像形成
    装置。
  10. 【請求項10】 磁気ブラシを現像剤担持体上に形成す
    る現像装置に用いられるべき磁石ローラにおいて、当該
    磁石ローラに内挿され磁気ブラシを周面に形成すべき現
    像スリーブの円周上距離に対する接線方向磁束密度の変
    化率の最大値が、現像領域の略中央より上流側に存在
    し、その絶対値が40T/m以上になることを特徴とす
    る磁石ローラ。
  11. 【請求項11】 磁気ブラシを現像剤担持体上に形成す
    る現像装置に用いられるべき磁石ローラにおいて、 当該磁石ローラに内挿され磁気ブラシを周面に形成すべ
    き現像スリーブの円周上距離に対する接線方向磁束密度
    の変化率の最大値が、現像領域の略中央より下流側に存
    在し、その絶対値が40T/m以上になることを特徴と
    する磁石ローラ。
  12. 【請求項12】 磁気ブラシを現像剤担持体上に形成す
    る現像装置に用いられるべき磁石ローラにおいて、 当該磁石ローラに内挿され磁気ブラシを周面に形成すべ
    き現像スリーブの円周上距離に対する接線方向磁束密度
    の変化率の最大値が、現像領域の略中央に存在し、その
    絶対値が40T/m以上になることを特徴とする磁石ロ
    ーラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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