JP2002108006A - 現像剤及びその製造方法 - Google Patents

現像剤及びその製造方法

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JP2002108006A
JP2002108006A JP2000289375A JP2000289375A JP2002108006A JP 2002108006 A JP2002108006 A JP 2002108006A JP 2000289375 A JP2000289375 A JP 2000289375A JP 2000289375 A JP2000289375 A JP 2000289375A JP 2002108006 A JP2002108006 A JP 2002108006A
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JP2000289375A
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English (en)
Inventor
Takahito Kabai
隆人 樺井
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Toshiba TEC Corp
Original Assignee
Toshiba TEC Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】オフセット悪化、透明性悪化、及び感光体等へ
のトナー融着を生じることなく分級微粉を再利用して現
像剤を製造する。 【解決手段】100〜115℃の軟化点を有するバイン
ダー樹脂を使用し、分級工程で分離回収される分級微粉
を、前記希釈混練工程にて添加して再利用することによ
り、高画質な画像を形成し得る、低コストで現像剤を製
造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電気録装置及び
電子写真装置等の画像形成装置に使用される現像剤、特
にフルカラー画像形成に使用されるフルカラー現像剤及
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現像剤に用いられるトナー粒子は、一般
に、バインダー樹脂と着色剤と帯電制御剤などの添加剤
とからなるトナー材料を予備混合した後、溶融混練する
工程、得られた混練物を粗粉砕及び微粉砕する工程、及
び得られた微粒子を分級する工程によって得られる。得
られたトナー粒子に例えばシリカ等の添加剤を加えるこ
とにより、トナーが製造される。この分級工程で分離、
回収される分級微粉の量は、通常、トナー原料の約5な
いし30%程ある。この分級微粉を無駄にしないため、
このような分級微粉は、再びトナー原料と混合されて再
利用される。
【0003】しかしながら、トナー原料に用いるバイン
ダー樹脂は、剪断力をかけて混練を繰り返すことで、そ
の樹脂鎖の切断を生じ、樹脂特性が変化し得る。これに
より、オフセット性の悪化を招く。
【0004】これに対し、混練温度を高め、樹脂を十分
に溶融させ、粘度を下げることで、樹脂にかかる剪断力
を弱め、樹脂鎖の切断を回避することが可能である。し
かし、剪断力が弱いと、顔料の分散が悪化し、特に、フ
ルカラートナーに必要な透明性を十分に得ることが困難
となる。
【0005】このため、分級微粉の再利用は、単色の黒
色現像剤では行われていたが、フルカラートナーではほ
とんど行われていなかった。
【0006】また、フルカラートナーにおいても、定着
プロセスのオイル塗布量低減のためワックスを含有する
ことが有効である。しかしながら、混練時の剪断力が弱
いとワックスの分散不良を生じ、感光体へのトナー融着
等の不具合を生じ易い。
【0007】以上のように、分級の際に除去されるべき
分級微粉をトナー原料中に添加して再利用した場合、オ
フセット悪化、透明性悪化、及び感光体等へのトナー融
着を生じやすかった。
【0008】
【発明の解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術に鑑みてなされたもので、オフセット悪化、透明性悪
化、及び感光体等へのトナー融着を生じることなく分級
微粉を再利用して現像剤を製造する方法を提供すること
にある。
【0009】また、本発明は、オフセット悪化、透明性
悪化、及び感光体等へのトナー融着を生じることなく分
級微粉を再利用して得られた現像剤を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1に、10
0〜115℃の軟化点を有するバインダー樹脂中に着色
剤を添加し、溶融混練することにより分散させてマスタ
ーバッチを作るマスターバッチ製造工程と、前記マスタ
ーバッチ、前記バインダー樹脂及びワックスを含むトナ
ー粒子原料を溶融混練する希釈混練工程と、得られた混
練物を粉砕する工程と、得られた粉砕物を分級してトナ
ー粒子を得る分級工程とを具備する現像剤の製造方法で
あって、前記分級工程で分離回収される分級微粉を、前
記希釈混練工程にて添加して再利用することを特徴とす
る現像剤の製造方法を提供する。
【0011】本発明は、第2に、100〜115℃の軟
化点を有するバインダー樹脂中に着色剤を添加し、溶融
混練することにより分散させてマスターバッチを作るマ
スターバッチ製造工程と、前記マスターバッチ、前記バ
インダー樹脂及びワックスを含むトナー粒子原料を溶融
混練する希釈混練工程と、得られた混練物を粉砕する粉
砕工程と、得られた粉砕物を分級してトナー粒子を得る
分級工程とを具備する方法を用い、前記分級工程で分離
回収される分級微粉を、前記希釈混練工程にて添加して
再利用することにより得られることを特徴とする現像剤
を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の現像剤の製造方法は、基
本的に、i)100〜115℃の軟化点を有するバイン
ダー樹脂中に着色剤を添加し、溶融混練することにより
分散させてマスターバッチを作るマスターバッチ製造工
程、ii)マスターバッチ、バインダー樹脂及びワック
スを含むトナー粒子原料を溶融混練する希釈混練工程、
iii)得られた混練物を粉砕し、得られた粉砕物を分
級してトナー粒子を得る粉砕/分級工程からなる4つの
連続する工程と、iv)上記iii)の分級工程で分離
回収される分級微粉を、上記ii)の希釈混練工程に添
加して再利用する工程とを組み合わせた方法を提供す
る。
【0013】また、本発明の現像剤は、上述の方法を用
いて得られた現像剤であって、i)100〜115℃の
軟化点を有するバインダー樹脂中に着色剤を添加し、溶
融混練することにより分散させてマスターバッチを作る
マスターバッチ製造工程、ii)マスターバッチ、バイ
ンダー樹脂及びワックスを含むトナー粒子原料を溶融混
練する希釈混練工程、iii)得られた混練物を粉砕
し、得られた粉砕物を分級してトナー粒子を得る粉砕/
分級工程からなる4つの連続する工程と、iv)ii
i)の粉砕/分級工程で分離回収される分級微粉を、i
i)の希釈混練工程に添加して再利用する工程とを組み
合わせた方法により得られる。
【0014】図1に、本発明の方法を表すフロー図を示
す。
【0015】図示するように、まず、第1段階の製造プ
ロセスにおいて、マスターバッチ工程で、例えばバイン
ダー樹脂に対し約30重量%の高濃度の顔料を、バイン
ダー樹脂に十分分散させる。
【0016】その後、希釈混練工程で、トナー原料とし
て、顔料の分散性の良いマスターバッチと、バインダー
樹脂、ワックス、及びさらには任意の帯電制御剤等の添
加剤とを混合し、溶融混練を行う。
【0017】さらに、粉砕/分級工程では、希釈混練工
程により得られた混練物を冷却し、粗粉砕し、所定の大
きさになるまで微粉砕した後、得られた粉砕物を分級
し、所望の大きさのトナー粒子を得る。このとき、分級
により、粉砕物全体の約5ないし30重量%の粒子が、
所望の大きさの範囲外である分級微粉として分離回収さ
れ得る。
【0018】さらにその後、混合工程において、得られ
たトナー粒子に、例えば疎水化処理されたシリカ粒子等
の任意の添加剤を混合し、トナーを得る。
【0019】また、得られたトナーにキャリアを混合
し、二成分現像剤として使用することができる。
【0020】次に、第2段階以降の各製造プロセスにお
いては、それ以前の段階の製造プロセスにおける粉砕/
分級工程で回収された分級微粉を、希釈混練工程におい
てトナー原料中に混合する以外は、第1の製造プロセス
と同様にトナー粒子を得ることができる。
【0021】トナー原料中に混合する分級微粉の添加量
は、トナー原料重量に対し約5ないし30重量%好まし
くは5ないし20重量%である。
【0022】本発明によれば、分級工程で分離回収され
る分級微粉は、既にワックスの分散性が良好であるた
め、希釈混練工程において、マスターバッチ、バインダ
ー樹脂及びワックスを含むトナー粒子原料に混入するこ
とにより、助剤として働き、ワックスの分散を促す効果
を有する。
【0023】また、本発明によれば、原材料の歩留まり
を向上し、現像剤を安価に製造することが可能である。
また、本発明を用いると、廃棄材料を低減することがで
き、環境に対しても有用である。
【0024】希釈混練工程は、好ましくは、バインダー
樹脂の軟化点温度以上の温度で行われる。さらに好まし
くは軟化点温度ないし軟化点温度より20℃高い温度の
範囲で行う。
【0025】希釈混練工程における温度を、バインダー
樹脂の軟化点温度以上の温度にすると、トナー粒子原料
と分級微粉の混合物は、十分に溶融する。このため、こ
の混合物を混練する際に剪断力が低くなる。剪断力が低
いと、樹脂鎖が切れることによる粘度の低下等の樹脂特
性の変化が起こりにくくなる。また、剪断力が低くて
も、前述と同様に、既にワックスの分散性が良好な分級
微粉が助剤として働き、ワックスの分散性を良好にする
ことができる。また、希釈混練工程における温度はあま
り高くしても原材料の酸化等の変質を生じる場合がある
ため、実用的には軟化点温度より5ないし20℃高い温
度位が適当である。
【0026】現像剤に使用されるバインダー樹脂として
は、例えばポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチ
レン/アクリレート共重合体樹脂、ポリエステル−スチ
レン/アクリレートハイブリッド樹脂、エポキシ樹脂、
ポリエーテル・ポリオール樹脂等が使用可能である。
【0027】ワックスとしては、例えばライスワック
ス、カルナバワックス等の天然ワックス、パラフィンワ
ックス等の石油ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミ
ド、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等
の合成ワックスを使用することができる。
【0028】着色剤としては、カーボンブラックや有機
もしくは無機の顔料や染料などが用いられる。特別な制
約はないが、カーボンブラックではアセチレンブラッ
ク、ファーネスブラック、サーマルブラック、チャネル
ブラック、ケッチェンブラックなどを、また、顔染料と
しては、例えば、ファーストイエローG、ベンジジンイ
エロー、インドファストオレンジ、イルガジンレッド、
カーミンFB、カーミン6B、パーマネントボルドーF
RR、ピグメントオレンジR、リソールレッド2G、レ
ーキレッドC、ローダミンFB、ローダミンBレーキ、
フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、ブリリアン
トグリーンB、フタロシアニングリーン、キナクリドン
等を、単独で、あるいは混合して使用することができ
る。
【0029】その他必要に応じて電荷調整剤、内部/外
部滑剤、クリーニング助剤、流動化剤等を添加すること
ができる。
【0030】以下に、本発明の現像剤を適用し得る2成
分フルカラー現像システムを用いたフルカラー電子写真
装置の一例について図2を用いて説明する。
【0031】図2において、像担持体である感光体ドラ
ム11は、積層型有機感光体であり、図示矢印方向へ回
転可能に設けられている。
【0032】この感光体ドラム11の周囲には、回転方
向に沿って以下のものが配置されている。図示しない帯
電ローラにより帯電した感光体ドラム11の表面を露光
して静電潜像を形成する露光部15が設けられている。
その下流側には、現像ローラ61を有し、現像剤を収容
する現像器12が設けられている。この現像器12は、
感光体ドラム11上の静電潜像を、所定のバイヤス電圧
をかけながらこの現像剤で現像する、現像器12の下流
には、感光体ドラム21に対し被転写材である紙を搬送
する手段14が設けられている。
【0033】さらに、感光体ドラム11の被転写材との
当接位置よりも下流側にはブレードクリーニング装置1
3及び図示しない除電ランプが設けられている。
【0034】搬送手段14は、感光体ドラム11とドラ
ム幅とほぼ等しい幅を有している。この搬送手段14
は、環状ベルトの形態をとっており、搬送手段14の上
流側及び下流側の環状部分には、それぞれテンションロ
ーラ17及び駆動ローラ18が設けられている。この環
状部分においてテンションローラ17及び駆動ローラ1
8の外周に添うように搬送手段14は、テンションロー
ラ17及び駆動ローラ18に接触している。
【0035】テンションローラ17及び駆動ローラ18
は各々図示矢印方向に回転可能に設けられている。駆動
ローラ18の回転に伴って、搬送手段14は、環状に送
られることになる。搬送速度は、感光体の回転速度と同
期するよう制御されている。上述の感光体ドラム11、
露光部15、現像器12、及びブレードクリーニング装
置13、及び除電ランプによって、プロセスユニット1
00が構成されている。
【0036】搬送手段14上には、テンションローラ1
7と駆動ローラ18との間に搬送方向に沿って、プロセ
スユニット100、プロセスユニット200、プロセス
ユニット300、プロセスユニット400が設けられて
おり、プロセスユニット200、プロセスユニット30
0、プロセスユニット400は、いずれもプロセスユニ
ット100と同様の構成を有している。
【0037】すなわち、感光体ドラム1、感光体ドラム
21、感光体ドラム31、及び感光体ドラム41は、各
々各プロセスユニットのほぼ中心に設けられている。こ
の感光ドラムの周囲には、各々露光部25、露光部3
5、及び露光部45;その下流には、電源52に接続さ
れた現像ローラ62を有する現像器22、電源53に接
続された現像ローラ63を有する現像器32、及び電源
54に接続された現像ローラ64を有する現像器42;
ブレードクリーニング装置23、ブレードクリーニング
装置33、及びブレードクリーニング装置43を設けた
構成もプロセスユニット100と同様である。
【0038】各プロセスユニットで異なる構成は、現像
器中に収容されている現像剤である。例えば現像器12
にはイエロー、現像器22にはマゼンタ、現像器32に
はシアン、現像器42にはブラックの各色の着色材を含
む現像剤が各々収容されている。この現像剤は、本発明
に係る方法によって製造されたもので、各々、着色材、
バインダー樹脂、及びワックスを含有するトナーと、キ
ャリアとを含む。
【0039】カラー画像出力の際は、搬送手段14を搬
送される被転写材は各々感光体ドラム1,21,31,
41と順次接触する。この被転写材と各々の感光体ドラ
ム11,21,31,41との当接位置には、転写手段
である給電ローラ19,29,39,49が、各々感光
体ドラム11,21,31,及び41に、1対1対応し
て設けられている。
【0040】すなわち給電ローラ19,29,39,4
9は、対応する感光体ドラム11と当接位置で、搬送手
段14に背面接触して設けられ、搬送手段14を介して
感光体ドラム11と対向するようになっている。尚、給
電ローラ19,29,39,49は、図示しないバイア
ス電源にそれぞれ接続されている。給電ローラ19,2
9,39,49は、搬送手段14の移動に従動して回転
するようになっている。
【0041】ここで、このように構成された画像形成装
置の画像形成プロセスについて説明する。上述の4つの
プロセスユニットの各々回転する感光体ドラム11,2
1,31,41が図示しない帯電手段により一様に帯電
される。
【0042】一様に帯電された感光体ドラム11,2
1,31,41は、蛍光体により露光を行う露光部1
5,25,35,45から光照射され、静電潜像が形成
される。この静電潜像に対し、現像器12,22,3
2,42において、バイアス電圧をかけて、各色の予め
十分に帯電された現像剤により現像が行われる。
【0043】一方、被転写材は、図示しない給紙カセッ
トから感光体ドラム11の転写位置に送られる。
【0044】被転写材が転写位置に搬送されてくると、
搬送手段14には各々給電ローラ19,29,39,4
9からバイアス電圧として例えば約1400Vの電圧が
印加される。バイアス電圧を印加することによって、感
光体ドラム11,21,31,41と搬送手段14との
間に転写電界が形成される。したがって、まず感光体ド
ラム11上の現像剤像が被転写材に転写され、この現像
剤像を担持した被転写材は、搬送されて感光体ドラム2
1に達する。感光体ドラム21に形成された現像剤像
が、先に転写された現像剤像上に重ねて転写される。被
転写材は、さらに搬送されて感光体ドラム31、感光体
ドラム41においても同様に各色の現像剤像が転写され
る。
【0045】このように、多重転写により形成された像
を担持した被転写材は、搬送手段14から定着器115
に送られる。定着器115は、ヒートローラ135及び
加圧ローラ145を有している。被転写材は、ヒートロ
ーラ及び加圧ローラとの間を像がヒートローラと接触す
る状態で通されることにより、被転写材に定着される。
【0046】なお、上述の画像形成装置は本発明の一例
であって、そのほか、単一の感光体ドラムと、複数の現
像ユニットを組み合わせたフルカラー画像形成装置、あ
るいは単一の感光体ドラムと、単一の現像ユニットを組
み合わせたモノクロ画像形成装置などが使用できる。
【0047】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明
する。
【0048】実施例1 以下の手順で分級微粉を再利用しながら現像剤を製造し
た。
【0049】マスターバッチ製造工程 まず、100℃の軟化点を有するポリエステル樹脂70
重量部に対し、銅フタロシアニンブルー30重量部を予
備混合した後、溶融混練し、マスターバッチを製造し
た。
【0050】第1段階のトナー粒子の製造工程 希釈混練工程 得られたマスターバッチ 10重量部、100℃の軟化
点を有するポリエステル樹脂 79重量部、ジルコニウ
ム錯体帯電制御剤 1重量部、及びライスワックス 1
0重量部からなるトナー粒子原料を混合した後、100
℃での温度で、溶融混練を行った。
【0051】粉砕・分級工程 得られた混練物を例えばピンミルにて粗粉砕し、その後
ジェットミルにて平均粒径8μm程度まで微粉砕を行っ
た。さらに得られた粉砕物をI式分級機にて分級して、
不所望な大きさの分級微粉を除去、回収し、トナー粒子
を得た。
【0052】なお、得られたトナー粒子の組成は以下の
通りである。
【0053】 100℃の軟化点を有するポリエステル樹脂 86重量% 銅フタロシアニン顔料(Pig.B.15-3) 3重量% ジルコニウム錯体帯電制御剤 1重量% ライスワックス 10重量% 第2段階以降のトナー粒子の製造工程 回収された分級微粉10重量部を添加する以外は第1の
トナー粒子の製造工程と同様にしてトナー粒子を得た。
【0054】以上のようにして、分級微粉を再利用しな
がらトナー粒子を製造し、分級段階終了後に得られたト
ナー粒子と、添加剤として、ヘキサメチルジシラザンで
表面処理された疎水性シリカ粒子 1重量部とヘンシェ
ルミキサにて混合し、トナーを得た。
【0055】さらに、得られたトナー5重量部を、シリ
コーン樹脂でコートしたフェライトキャリア95重量部
と混合して現像剤を得た。
【0056】得られた現像剤を図2に示す装置に適用
し、画像を形成し、以下の特性を評価した。
【0057】透明性 被転写材として、OHPシートを使用して画像形成を行
い、その投影画像を目視にて観察した。低濃度部から高
濃度部まで非常に良好な発色が得られる場合を二重丸と
し、おおむね良好である場合を○、発色が悪く、影絵と
なっている場合を×として評価した。
【0058】耐オフセット性 べた画像を形成し、その画像剥がれの有無を目視にて観
察した。画像剥がれが発生していない場合を○、多少発
生した場合を△、発生している場合を×として評価し
た。
【0059】トナー融着の発生 印字率10%の画像を連続2万枚の印字した後の感光体
ドラム上のトナー融着の有無を目視により観察した。ト
ナー融着が発生していない場合を○、発生している場合
を×として評価した。
【0060】得られた結果を下記表1に示す。
【0061】実施例2ないし6,比較例1ないし5 ポリエステル樹脂の軟化点及び希釈混練時の温度を種々
変化させて実施例1と同様にして現像剤を製造した。得
られた現像剤を用いて、同様に、各特性の評価を行っ
た。その結果を下記表1に示す。
【0062】なお、比較例3については、マスターバッ
チ製造工程を行わず、実施例1と同様の組成比で、ポリ
エステル樹脂、銅フタロシアニンブルー、ジルコニウム
錯体帯電制御剤及びライスワックスを溶融混練し、混練
物を得た。
【0063】
【表1】
【0064】上記表1に示すように、比較例1より、樹
脂の軟化点が100℃以下であると、十分なオフセット
性が得られないことがわかる。これは、定着の際の溶融
粘度が低すぎて、オフセットを生じたためである。
【0065】また、比較例2より、樹脂軟化点120℃
以上では、十分な透明性が得られないことがわかる。こ
れは、定着の際、十分にトナーが溶融せず、透明性が得
られなかったためである。
【0066】比較例3より、マスターバッチ工程をおこ
なわないと、顔料分散が不十分となり、良好な透明性が
得られないことが分かる。
【0067】さらに、比較例4より、分級微粉の再利用
を行わない場合、トナー融着が悪化している。比較例4
においては、希釈混練時の温度が樹脂の軟化点より高
く、十分な剪断力が与えられない上、分級微粉が添加さ
れないので、これによる助剤としての効果がないため、
ワックス分散が不十分となり、その結果、融着を生じや
すくなったと考えられる。
【0068】比較例5においては、耐オフセット性が不
良であるがトナー融着は良好である。これは、希釈混練
時に十分な剪断力を与えることが出来ているため、ワッ
クス分散が良好であり、トナー融着を生じにくく、その
反面、剪断力が高いために、樹脂鎖が切れることによる
粘度の低下等の樹脂特性の変化が起こり、耐オフセット
性が不良となることが分かる。
【0069】実施例1ないし6においては、分級微粉内
のワックスが、予め微分散されているため、希釈時に添
加されるワックスの分散を促す助剤として機能したと推
測される。但し、実施例5は、樹脂の軟化点以下で希釈
混練を行っているので、耐オフセット性が多少悪くなっ
ていた。これは、混練時の剪断力が高く、樹脂鎖の切断
を生じ、定着時の粘度が低下する傾向があるためと考え
られる。
【0070】
【発明の効果】本発明によれば、100〜115℃の軟
化点を有するバインダー樹脂を使用し、分級工程で分離
回収された分級微粉を希釈混練工程で添加することによ
り、オフセット悪化、透明性悪化、及び感光体等へのト
ナー融着を生じることなく分級微粉を再利用して、低コ
ストで現像剤を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像剤の製造方法を説明するためのフ
ロー図
【図2】本発明の現像剤を適用し得る画像形成装置の一
例を表す概略図
【符号の説明】
11,21,31,41…感光体ドラム 12,22,32,42…現像器 15,25,35,45…露光部 19…給電ローラ 115…転写器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】100〜115℃の軟化点を有するバイン
    ダー樹脂中に着色剤を添加し、溶融混練することにより
    分散させてマスターバッチを作るマスターバッチ製造工
    程と、前記マスターバッチ、前記バインダー樹脂及びワ
    ックスを含むトナー粒子原料を溶融混練する希釈混練工
    程と、得られた混練物を粉砕し、得られた粉砕物を分級
    してトナー粒子を得る粉砕/分級工程とを具備する現像
    剤の製造方法であって、前記粉砕/分級工程で分離回収
    される分級微粉を、前記希釈混練工程にて添加して再利
    用する現像剤の製造方法。
  2. 【請求項2】100〜115℃の軟化点を有するバイン
    ダー樹脂中に着色剤を添加し、溶融混練することにより
    分散させてマスターバッチを作るマスターバッチ製造工
    程と、前記マスターバッチ、前記バインダー樹脂及びワ
    ックスを含むトナー粒子原料を溶融混練する希釈混練工
    程と、得られた混練物を粉砕し、得られた粉砕物を分級
    してトナー粒子を得る粉砕/分級工程とを具備する方法
    を用い、前記粉砕/分級工程で分離回収される分級微粉
    を、前記希釈混練工程にて添加して再利用することによ
    り得られた現像剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004325802A (ja) * 2003-04-24 2004-11-18 Ricoh Co Ltd トナー、それを用いた現像剤、現像方法、現像装置、画像形成方法、および画像形成装置
JP2005196142A (ja) * 2003-12-12 2005-07-21 Ricoh Co Ltd トナー、その製造方法、現像剤及び画像形成方法並びに画像形成装置

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