JP2002107127A - 形状測定装置 - Google Patents

形状測定装置

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JP2002107127A JP2000302384A JP2000302384A JP2002107127A JP 2002107127 A JP2002107127 A JP 2002107127A JP 2000302384 A JP2000302384 A JP 2000302384A JP 2000302384 A JP2000302384 A JP 2000302384A JP 2002107127 A JP2002107127 A JP 2002107127A
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  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、少ない測定手順で適切な3次元
形状を測定することができる形状測定装置を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 この発明による形状測定装置は、測定台
上に載置された鏡、鏡と平行にかつ鏡の上方に配置され
た透明ガラス板、スリット光照射手段および撮像素子と
を備えかつ光切断法によって被測定物の形状を測定する
測定ヘッド、測定ヘッドの位置を検出する位置検出手
段、ならびに測定ヘッドの撮像素子によって撮像された
画像と、位置検出手段によって検出された測定ヘッドの
位置とに基づいて、被測定物の3次元形状を求める演算
手段を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3次元的形状を測
定する形状測定装置に関し、特に、足の形を測定するの
に適した形状測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、靴のサイズは通常かかとから指
先までの長さで表現されるが、人の足形状は、長さだけ
でなく、甲の高さ、足の幅など、個人により様々であ
る。一人一人の足の形状に応じた靴を作ろうとする場
合、足の3次元形状を測定することが必要となるが、現
状では、メジャーを使って足長、足幅、足位(足周り)
等の限られた部位の大きさを測定するにとどまってい
る。
【0003】一方、スポット光またはスリット光を被測
定物に照射し、被測定物の表面に観察される光像の位置
から3次元形状を復元する能動ステレオ型の形状測定装
置が知られている。この形状測定装置は、被測定物の表
面形状を測定するために、スポット光またはスリット光
を回転ミラーによって走査させるものであり、雑誌「計
測と制御」(1999 Vol.38 No.4 P285-P288)には、この
ような形状測定装置を用いて、足の形状を測定するシス
テムが記載されている。
【0004】このシステムにおいては、1個の形状測定
装置では、装置から観察される部分の形状のみ測定可能
であり、その反対側などの隠れている部分の形状を測定
することができないため、12個の形状測定装置を足の
周囲に配置し、これら12個の形状測定装置による測定
結果をコンピュータ上で合成することにより足全体の形
状を測定している。
【0005】しかしながら、このシステムでは、複数の
形状測定装置を足の周囲に配置するため、システムが大
型化し、且つ高価となるだけでなく、複数の形状測定装
置による測定結果を精度良く合成することが困難になる
という問題がある。
【0006】これに対し、本願出願人は、コンパクトな
測定ヘッドを手に把持し、被測定物の周りで測定ヘッド
を移動させることにより測定を行う形状測定装置を既に
開発している(特開2000−39310号参照)。こ
の形状測定装置では、測定ヘッドに取り付けられた複数
のマーカを2台のカメラによって上方から撮像すること
により、測定ヘッドの位置及び向きを測定している。
【0007】この提案では、測定ヘッドの移動範囲の全
てを2台の上方カメラから撮影する必要があるため、カ
メラの共通視野を広くとるために測定対象から離れた位
置に2台のカメラを設置することとなり結果的に大きな
設置スペースが必要となる。また、測定ヘッドのマーカ
の一部が2台のカメラの共通視野から外れたり、被測定
物や測定ヘッドを把持する測定者の手により隠れてしま
ったりした場合、被測定物の形状測定が出来なくなるた
め、測定者は、常時、2台のカメラによって測定ヘッド
のマーカが撮像されるように注意を払わなければならな
いという煩わしさがあった。
【0008】ところで、足の甲面と裏面との形状を1つ
の測定ヘッドを用いて測定するには、2回に分けて、形
状測定を行なう必要がある。足の甲面と裏面との形状を
同時に測定するためには、足の甲面測定用と足の裏面測
定用との2つの測定ヘッドが必要となる。
【発明が解決しようとする課題】この発明は、少ない測
定手順で適切な3次元形状を測定することができる形状
測定装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明による形状測定
装置は、測定台上に載置された鏡、鏡と平行にかつ鏡の
上方に配置された透明ガラス板、スリット光照射手段お
よび撮像素子とを備えかつ光切断法によって被測定物の
形状を測定する測定ヘッド、測定ヘッドの位置を検出す
る位置検出手段、ならびに測定ヘッドの撮像素子によっ
て撮像された画像と、位置検出手段によって検出された
測定ヘッドの位置とに基づいて、被測定物の3次元形状
を求める演算手段を備えており、演算手段は、測定ヘッ
ドの撮像素子の画像面上において、板ガラスの表面より
上側に現れるスリット光を抽出することにより、被測定
物の正像のワールド座標系での3次元形状を求める第1
手段、正像最下点に対する鏡による虚像位置の撮像素子
の撮像面への投影座標を求める第2手段、求めた投影座
標を開始点として、撮像素子の画像面上の上方向に向か
って、被測定物の虚像に対応するスリット光を追跡する
ことにより、被測定物の虚像のワールド座標系での3次
元形状を求める第3手段、ならびに被測定物の虚像に対
する3次元形状の鏡の鏡面に対して対称な3次元形状
と、被測定物の正像に対する3次元形状とを合成するこ
とにより被測定物の3次元形状を求める第4手段を備え
ていることを特徴とする。
【0010】第3手段としては、被測定物の虚像に対応
するスリット光を追跡しているときに、他のスリット光
が追跡中のスリット光と交差した場合には、左上方向お
よび右上方向のうち、予め定められた方向にのびるスリ
ット光を追跡する手段を備えているものが用いられる。
【0011】さらに、第3手段としては、被測定物の虚
像に対応するスリット光を追跡しているときに、他のス
リット光が追跡中のスリット光と交差する領域において
は、交差前の所定の水平ライン上で抽出した被測定物の
虚像に対応するスリット光の位置と、それより所定水平
ライン分先において抽出したスリット光の位置とに基づ
いて、それらの間の虚像位置を一次補間により求め、交
差後の所定の水平ライン上で抽出した被測定物の虚像に
対応するスリット光の位置と、それより所定水平ライン
分前において抽出したスリット光の位置とに基づいて、
それらの間の虚像位置を一次補間により求める手段を備
えているものが用いられる。
【0012】位置検出手段としては、たとえば、2台の
カメラを用いてステレオ法により測定ヘッドの位置を検
出するものが用いられる。
【0013】測定ヘッドのスリット光照射手段から照射
される光束が、鏡の光反射面に対して垂直に出射される
ように、測定ヘッドの姿勢を規制するガイド手段を備え
ていることが好ましい。ガイド手段としては、測定ヘッ
ドの移動経路を規制するものであることが好ましい。ま
た、測定ヘッドをガイド手段に沿って移動させるための
駆動手段を備えていることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0015】〔1〕形状測定装置の概略構成の説明
【0016】図1は、形状測定装置の概略構成を示して
いる。
【0017】測定台201には、円弧状のガイドレール
204が固定されている。ガイドレール204で囲まれ
る領域に平板状の鏡205が配置されている。鏡205
としては、表面に光反射面を有するステンレスミラー2
05が用いられている。また、鏡205の上方に間隔を
おいて透明ガラス板206が配置されている。鏡205
と透明ガラス板206との間には、その周縁部において
図示しないスペーサが介在している。そして、ガラス板
206の上に、被測定物としての足100が載せられて
いる。また、測定台201には、測定台201に対して
脱着可能な支柱202が取り付けられており、その上部
には、水平バー203が取り付けられている。
【0018】形状測定装置は、測定者によって手動でガ
イドレール204に沿って移動せしめられる測定ヘッド
10と、水平バー203の両端部に取り付けられたステ
レオカメラ21、22と、それらの制御、各種演算等を
行うパーソナルコンピュータからなる制御装置30とを
備えている。各ステレオカメラ21、22の撮像レンズ
には、図2に示すマーカ14が放つ光の周波数帯を選択
的に透過するバンドパスフィルタ23が取り付けられて
いる。
【0019】〔2〕測定ヘッド10の概略構成の説明
【0020】図2は、図1における測定ヘッド10の概
略構成を示している。
【0021】測定ヘッド10は、直方体形状で前方開口
のケーシング11と、ケーシング11内に収納された1
台のCCDカメラ12及びスリット光源13と、ケーシ
ング11の上面に設けられた6つのLED光源14a〜
14fからなるマーカ14とを備えている。スリット光
源13としては、半導体レーザが用いられている。この
実施の形態では、ケーシング11内部からケーシング1
1の開口方向に向かって見た場合、左位置にスリット光
源13が、右側にCCDカメラ12が配置されている。
【0022】測定ヘッド10は、図示しない支持機構に
よって、ガイドレール204に沿って移動可能に取り付
けられている。測定ヘッド10が、図示しない支持機構
によって、ガイドレール204に取り付けられることに
より、スリット光源13から出射される光束がステンレ
スミラー205に対して垂直な面に沿って出射されるよ
うに測定ヘッド10の姿勢が規制されている。
【0023】マーカ14を構成する6つのLED光源1
4a〜14fは、測定ヘッド10の方向を特定するため
に、点対称な配置とせず、測定ヘッド10の中心線に対
し線対称な配置となっている。ここでは、ケーシング1
1の上面にLED光源14b、14c、14d、14
e、14fの5点が長方形をなすように配置され、それ
ら5点の重心にLED光源14aが配置されている。な
お、3次元空間中での測定ヘッド10の位置及び方向を
測定するためには、マーカとして少なくとも3個のLE
D光源があれば十分であるが、4個以上のLED光源を
用いることにより、測定ヘッド10の位置及び方向の測
定精度が最小2乗的に向上する。
【0024】また、形状測定装置10は、ガイドレール
204上における形状測定装置10の位置を検出するた
めのエンコーダ16を備えている。エンコーダ16の出
力は、制御装置30に入力される。
【0025】〔3〕形状測定装置の測定原理の説明
【0026】図3は、形状測定装置の測定原理を示して
いる。
【0027】測定者によってガイドレール204上を移
動せしめられる測定ヘッド10を用いてある測定点Aの
座標を測定する。測定された座標を測定ヘッド中心の座
標系(以下、カメラ座標系という)における座標(X
c,Yc,Zc)で表す。カメラ座標系は、測定ヘッド
10の移動とともに移動する座標系である。
【0028】一方、被測定物100の形状は、固定した
座標系で表され、この座標系をワールド座標と呼ぶ。測
定ヘッド10によって測定された測定点のワールド座標
系における座標を(Xw,Yw,Zw)とする。被測定
物100の形状はワールド座標系で記述する必要がある
ため、測定ヘッド10によって測定された測定点Aのカ
メラ座標系における座標(Xc,Yc,Zc)を、ワー
ルド座標系に変換する。この変換は、測定ヘッド10の
移動を表す回転行列Rと並進ベクトルtとを用いて、次
の数式1に基づいて行われる。
【0029】
【数1】
【0030】この実施の形態では、図4に示すように、
ワールド座標系(Xw,Yw,Zw)の原点は、ステレ
オカメラ21、22のうちの一方のカメラ21の焦点位
置に設定されている。ワールド座標系のZw軸は、カメ
ラ21の光軸方向に設定されている。ワールド座標系の
Yw軸は、Zw軸に直交しかつ原点から形状測定装置の
後方にのびる方向に設定されている。ワールド座標系の
Xw軸は、Zw軸に直交しかつ原点から形状測定装置の
右斜め上方向にのびる方向に設定されている。
【0031】この実施の形態では、さらに、図4に示す
ように、鏡面座標系(Xu,Yu,Zu)を設定してい
る。鏡面座標系の原点は、ワールド座標系のZw軸とス
テンレスミラー205の鏡面との交点に設定されてい
る。鏡面座標系のXu軸は、原点を通りかつワールド座
標系のXw軸を鏡面に投影した軸に設定されている。鏡
面座標系のZu軸は、原点を通りかつ鏡面の法線ベクト
ル方向に設定されている。鏡面座標系のYu軸は、鏡面
座標系のXu軸とZ軸との外積に設定されている。
【0032】この実施の形態では、測定ヘッド10によ
って測定された測定点Aのカメラ座標系における座標
(Xc,Yc,Zc)を、ワールド座標系(Xw,Y
w,Zw)に変換した後、さらに、鏡面座標系(Xu,
Yu,Zu)に変換している。ワールド座標系の座標
(Xw,Yw,Zw)を鏡面座標系の座標(Xu,Y
u,Zu)に変換する方法については後述する。
【0033】〔4〕ガラス板を介した足裏計測の課題の
説明
【0034】この実施の形態では、図5に示すように、
ステンレスミラー205の上方に配置されたガラス板2
06の上に被測定物100が配置されている。ステンレ
スミラー205上面からガラス板206上面までの距離
は、この例では、30mmに設定されている。鏡面座標
系では、ステンレスミラー205上面のZu座標は0と
なり、ガラス板206上面のZu座標は30となる。
【0035】このように、ステンレスミラー205の上
方に配置されたガラス板206の上に被測定物100を
配置して、測定ヘッド10を用いてステンレスミラー2
05に映った被測定物の裏(足裏)の形状を測定した場
合には、ステンレスミラー205上に被測定物100を
配置した場合に比べて、より多くの足裏形状を測定する
ことができるようになる。
【0036】しかしながら、図6に示すように、ガラス
板206上面によって反射された偽反射像を誤って抽出
してしまうという問題がある。また、ガラス板206を
光が通過するため、ガラス板206による光の屈折の影
響を受けるという問題がある。この実施の形態による形
状測定装置では、以上のような問題を解消する。
【0037】〔5〕形状測定装置による測定処理手順の
説明
【0038】この形状測定装置による形状測定は、次の
ような処理手順によって実行される。
【0039】(1)第1ステップ(前処理その1):ワ
ールド座標系における測定ヘッド10の各測定位置に関
する情報を、測定ヘッド10の各測定位置におけるエン
コーダ16の出力値と対応付けて、制御装置30に搭載
されたメモリ(図示略)に格納する。
【0040】(2)第2ステップ(前処理その2):ワ
ールド座標系の座標(Xw,Yw,Zw)を鏡面座標系
の座標(Xu,Yu,Zu)に変換するための変換式を
求める。
【0041】(3)第3ステップ(前処理その3):ス
テンレスミラー205の鏡面上でのスリット光源13か
らのスリット光のCCDカメラ12の画像上の位置と、
ガラス板206の表面上でのスリット光のCCDカメラ
12の画像上の位置とを取得して、メモリ(図示略)に
格納する。
【0042】(4)第4ステップ:測定ヘッド10を用
いて、光切断法により、被測定物上の測定点の鏡面座標
系での座標を求める。ところで、光切断法により、被測
定物上の測定点を計測しようとした場合、上述したよう
に、測定ヘッド10のCCDカメラ12は、被測定物の
正像と、ステンレスミラー205に映り込んだ虚像と、
ガラス板206の表面に映った偽反射像とを撮像するこ
とになる。第4ステップでは、被測定物の正像に対する
座標と、ステンレスミラー205に映り込んだ虚像に対
する座標とを抽出し、ガラス板206の表面に映った偽
反射像の座標を抽出しないようにしている。
【0043】(5) 第5ステップ:ワールド座標系に
おける測定点のうち、ステンレスミラー205に映り込
んだ虚像上の座標を、正像上の座標に変換する。
【0044】以下、これら各ステップについて説明す
る。
【0045】〔6〕第1ステップについての説明
【0046】図7は、第1ステップの処理手順を説明す
るフローチャートである。
【0047】まず、測定ヘッド10をガイドレール20
4の基準位置に配置して(ステップ1)、その位置にお
けるエンコーダ16の出力値を制御装置30のメモリに
格納する(ステップ2)。
【0048】次に、測定ヘッド10に設けられたマーカ
14のワールド座標系における座標を、ステレオカメラ
21、22によって測定する。この位置測定方法は、ス
テレオ法としてよく知られているため、その説明を省略
する(ステップ3)。
【0049】次に、マーカ14を構成する各LED光源
14a〜14fのカメラ座標系の座標をそれぞれ(Xc
i,Yci,Zci)とし、また、ステレオカメラ2
1、22によって測定された各LED光源14a〜14
fのワールド座標系における座標をそれぞれ(Xwi,
Ywi,Zwi)とする。但し、iは、1、2…6であ
る。各LED光源14a〜14fのカメラ座標系の各座
標(Xci,Yci,Zci)は、既知である。
【0050】測定ヘッド10の移動を表す回転行列R1
と並進ベクトルt1を、次の数式2を満足する行列R1
とベクトルt1として求める(ステップ4)。そして、
求めた行列R1とベクトルt1とを、先にメモリに格納
しておいたエンコーダ16の出力値と対応付けてメモリ
に格納する(ステップ5)。
【0051】
【数2】
【0052】そして、測定ヘッド10をガイドレール2
04に沿って移動させ、全ての測定位置について上述し
たステップ2〜5の処理を繰り返す(ステップ6、
7)。これにより、エンコーダ16の出力値とその位置
における回転行列R1及び並進ベクトルt1を対応付け
たテーブルデータが生成され、制御装置30のメモリに
格納される。
【0053】〔7〕第2ステップについての説明
【0054】第2ステップでは、まず、測定台201上
に設けられたガラス板206を除去する。そして、測定
台201上に設けられたステンレスミラー205を不透
明な薄板(白板)で覆い、その薄板上の点についてワー
ルド座標系における座標をステレオ法により測定する。
【0055】次に、得られた薄板上の点のワールド座標
系における座標に基づいて、ステンレスミラー205の
平面を表す方程式AM Xw+BM Yw+CM Zw+DM
=0を算出する。平面の方程式の算出にあたっては、平
板上の点として少なくとも3点あればよい。
【0056】ステンレスミラー205を不透明な薄板で
覆い測定する代わりに、ステンレスミラー205上に少
なくとも3個のマーカを設け、そのマーカの位置を計測
することにより、ステンレスミラー205の平面の方程
式を算出するようにしてもよい。
【0057】また、測定ヘッド10を用いて、ステンレ
スミラー205の平面を表す方程式AM Xw+BM Yw
+CM Zw+DM =0を求めてもよい。つまり、測定台
201上に設けられたステンレスミラー205を不透明
な薄板で覆い、この薄板を測定ヘッド10によって撮像
し、薄板の平面を求めるための3点の座標(カメラ座系
での座標)を抽出する。抽出したカメラ座標系での3点
の座標を、第1ステップで求められた、当該測定ヘッド
10の位置に対応する回転行列R1と並進ベクトルt1
とに基づいて、ワールド座標系での座標に変換する。得
られたワールド座標系での3点の座標に基づいて、ワー
ルド座標系での薄板の平面の方程式を求める。
【0058】鏡面座標系の座標(Xu,Yu,Zu)を
ワールド座標系の座標(Xw,Yw,Zw)を、鏡面座
標系の座標に変換する変換式は、ステンレスミラー20
5の平面を表す方程式をAM Xw+BM Yw+CM Zw
+DM =0とすると、次の数式3で表される。
【0059】
【数3】
【0060】したがって、ワールド座標系の座標(X
w,Yw,Zw)を、鏡面座標系の座標(Xu,Yu,
Zu)に変換する変換式は、次の数式4によって求めら
れる。
【0061】
【数4】
【0062】〔8〕第3ステップについての説明
【0063】第3ステップでは、まず、ガラス板206
上に薄い白板をおく。そして、測定ヘッド10のスリッ
ト光源13からスリット光を出力するとともに、CCD
カメラ12でガラス板206上の白板に照らされたスリ
ット光を撮像することにより、ガラス板206の表面と
交差するスリット光のCCDカメラ12の画像上の位置
を取得してメモリに格納する。
【0064】次に、ガラス板206を取り外し、ステン
レスミラー205上に薄い白板をおく。そして、測定ヘ
ッド10のスリット光源13からスリット光を出力する
とともに、CCDカメラ12でステンレスミラー205
上の白板に照らされたスリット光を撮像することによ
り、ステンレスミラー205の鏡面と交差するスリット
光のCCDカメラ12の画像上の位置を取得してメモリ
に格納する。
【0065】図8の直線Lgは、CCDカメラ12の画
像上での、ガラス板206の表面と交差するスリット光
の画像を示し、図8の直線Lmは、CCDカメラ12の
画像上での、ステンレスミラー205の鏡面と交差する
スリット光の画像を示している。ガラス板206とステ
ンレスミラー205の鏡面との間には被測定物の正像及
び虚像は存在し得ないので、形状測定時において、これ
らの直線Lg、Lmに挟まれた領域に現れるスリット光
は、被測定物の正像及び虚像に対応するスリット光では
なく、偽のスリット光であると判定される。
【0066】〔8〕第4ステップについての説明
【0067】第4ステップにおいては、被測定物をガラ
ス板206上に配置して測定を行う。この場合には、ス
テレオカメラ21、22を用いないため、図1に矢印で
示すように、支柱202ごと測定台201から取り外し
て測定が行われる。
【0068】まず、測定ヘッド10による測定点の位置
測定方法について説明する。
【0069】図9に示すように、カメラ座標系とは、C
CDカメラ12の光学中心を原点とし、光軸方向をZc
軸、CCDカメラ12の水平方向をXc軸、CCDカメ
ラ12の垂直方向をYc軸とする座標系である。CCD
カメラ12の画像面Sは、原点から焦点距離fの位置に
存在する。つまり、画像面Sは、Xc−Yc平面に平行
でかつZc=fである平面である。
【0070】測定ヘッド10による位置計測方法自体
は、光切断法と呼ばれる公知の測定方法である。被測定
物100の表面上におけるスリット光源13からのスリ
ット光が照射されている線上の所定の点を測定点Aとす
る。
【0071】この測定点Aの鏡面座標系での座標(X
u,Yu,Zu)を求める方法について説明する。
【0072】測定点Aに対する画像面Sで観察される測
定点Aに対応する点A’の画素座標(PIX 単位) を(X
p,Yp)とする。この画像座標(Xp,Yp)を、次
の数式5に基づいて、mm単位のセンサー座標(Xs,
Ys,f)に変換する。なお、観察点A’のセンサー座
標(Xs,Ys,f)におけるfは、CCDカメラ12
の焦点距離として既知である。また、Cxは、画像中心
のXp座標であり、Cyは、画像中心のYp座標であ
る。
【0073】
【数5】
【0074】得られた観察点A’のセンサー座標(X
s,Ys,f)を、カメラ座標系でのスリット光を表す
平面の方程式をAL Xc+BL Yc+CL Zc+DL
0を用いて、次の数式6に基づいて、カメラ座標系の座
標(Xc,Yc,Zc)に変換する。なお、スリット光
を表す平面の方程式は測定ヘッド10の校正によって求
められている。
【0075】
【数6】
【0076】得られたカメラ座標系の座標(Xc,Y
c,Zc)を、次の数式7に基づいて、ワールド座標系
での座標(Xw,Yw,Zw)に変換する。
【0077】
【数7】
【0078】得られたワールド座標系の座標(Xw,Y
w,Zw)を、次の数式8に基づいて、鏡面座標系での
座標(Xu,Yu,Zu)に変換する。
【0079】
【数8】
【0080】図11は、第4ステップで実行される処理
手順を示している。
【0081】図10は、CCDカメラ12によって撮像
されたスリット光の撮像例を示している。図10におい
て、L1は被測定物に直接照射されたスリット光(正
像)を示し、L2はステンレスミラー205の鏡面に映
った虚像に対応するスリット光を示し、L3、L4は、
ガラス板206の表面に映った偽反射像に対応するスリ
ット光を示している。
【0082】まず、図10に示すように、画面の上から
下方向に1ライン毎に、スリット光Lを抽出していく
(ステップ11)。スリット光が抽出される毎に、その
スリット光の幅中心(重心)位置の画素座標(Xp,Y
p)を、上述した方法で、鏡面座標系の座標(Xu,Y
u,Zu)に変換することにより、測定点の位置データ
を求める。そして、得られた鏡面座標系の座標(Xu,
Yu,Zu)のZuが30mm未満であるか否かを判定
する(ステップ12)。つまり、当該測定点の位置が、
ガラス板206の下側位置か否かを判定する。
【0083】ステップ12で、測定点の位置がガラス板
206の下側であると判定されないときには、ステップ
11で求められた位置データを正像に対する位置データ
としてメモリに記憶する(ステップ13)。そして、ス
テップ11に戻る。
【0084】ステップ12で測定点の位置がガラス板2
06の下側であると判定されるまで、ステップ11、1
2および13の処理を繰り返し行なう。
【0085】ステップ12において、測定点の位置がガ
ラス板206の下側であると判定された場合には、その
測定点より1ライン前に測定された測定点の座標を正像
の最下点として選択する(ステップ14)。正像の最下
点位置を図10にP1で表す。
【0086】次に、正像の最下点に対するステンレスミ
ラー205による虚像位置を鏡面座標系で求める(ステ
ップ15)。つまり、正像の最下点の鏡面座標系での座
標を(Xu1,Yu1,Zu1)とすると、正像の最下
点の虚像位置の鏡面座標系での座標は、(Xu1,Yu
1,−Zu1)となる。
【0087】次に、正像の最下点の虚像位置の鏡面座標
系での座標を、画素座標系の座標(Xp,Yp)に変換
する(ステップ16)。
【0088】正像の最下点の虚像位置の鏡面座標系での
座標を、説明の便宜上、(Xu,Yu,Zu)で表すこ
とにすると、まず、正像の最下点の虚像位置の鏡面座標
系での座標(Xu,Yu,Zu)を、次の数式9に基づ
いて、ワールド座標系での座標(Xw,Yw,Zw)に
変換する。
【0089】
【数9】
【0090】得られたワールド座標系での座標(Xw,
Yw,Zw)を、次の数式10に基づいて、カメラ座標
系の座標(Xc,Yc,Zc)に変換する。
【0091】
【数10】
【0092】得られたカメラ座標系の座標(Xc,Y
c,Zc)を、次の数式11に基づいて、センサー座標
系の座標(Xs,Ys,f)に変換する。
【0093】
【数11】
【0094】得られたセンサー座標系の座標(Xs,Y
s,f)を、次の数式12に基づいて、画素座標系の座
標(Xp,Yp)に変換する。
【0095】
【数12】
【0096】そして、得られた画素座標系の座標(X
p,Yp)を、予め求めたガラス屈折逆補正式に基づい
て、ガラス屈折逆補正を行なう(ステップ17)。スリ
ット光がガラス板206を通過する際に、スリット光が
屈折するので、得られた画素座標系の座標(Xp,Y
p)を、屈折がある場合の画素座標に補正する。ガラス
屈折補正後の座標(Xp’,Yp’)で表される位置
を、図10にP2で表す。
【0097】ガラス屈折がある場合の画素座標系の座標
をガラス屈折がない場合の画素座標系の座標に変換する
ことをガラス屈折補正といい、ガラス屈折がない場合の
画素座標系の座標をガラス屈折がある場合の画素座標系
の座標に変換することをガラス屈折逆補正ということに
する。
【0098】ガラス屈折補正式およびガラス屈折逆補正
式の求め方について説明する。ステンレスミラー205
の鏡面の上に特定のパターン(たとえば、格子)が印刷
された色板を置く。ガラス板206が存在する場合と、
ガラス板206が存在しない場合とにわけて、CCDカ
メラ12で特定のパターンを撮像する。得られた2種類
の画像に基づいて、ガラス屈折補正式およびガラス屈折
逆補正式を実験的に求める。
【0099】次に、ガラス屈折補正後の座標(Xp’,
Yp’)で表される位置を追跡処理の初期位置として、
虚像追跡処理を行なう(ステップ18)。
【0100】図12は、虚像追跡処理手順を示してい
る。
【0101】まず、図10に示すように、追跡処理の初
期位置P2(Xp’,Yp’)から、1ラインずつ上方
向に、所定幅の探索ウインドウ50内に存在するスリッ
ト光を抽出する(ステップ21)。スリット光が抽出さ
れると、探索ウインドウ内に存在するスリット光が1本
か否かを判定する(ステップ22)。
【0102】探索ウインドウ内に存在するスリット光が
1本である場合には、そのスリット光の重心位置の画素
座標(Xp,Yp)に対してガラス屈折補正を行なう
(ステップ23)。つまり、スリット光の重心位置の画
素座標(Xp,Yp)を、ガラス屈折がない場合の画素
座標に変換する。
【0103】そして、ガラス屈折補正後の画素座標(X
p,Yp)を鏡面座標系の座標(Xu,Yu,Zu)に
変換することにより、測定点の位置データを求めてメモ
リに記憶する(ステップ24)。そして、追跡位置が正
像域に達したか否かを判定する(ステップ25)。この
判定は、測定点の画素座標(Xp,Yp)が、第3ステ
ップ(前処理その3)で求められたステンレスミラー2
05の鏡面上でのスリット光源13からのスリット光の
CCDカメラ12の画像上の位置Lmと、ガラス板20
6の表面上でのスリット光のCCDカメラ12の画像上
の位置Lgとの間の領域に存在するか否かを判定するこ
とによって行なわれる。測定点の画素座標(Xp,Y
p)が、直線LmとLgとの間の領域にあれば、追跡位
置が正像域に達したと判定する。ステップ24で求めら
れた注目ラインにおいて抽出された測定点の位置データ
が、追跡位置が正像域に達した場合には、処理を終了す
る。追跡位置が正像域に達していなければ、ステップ2
1に戻る。
【0104】ステップ22において、探索ウインドウ内
に存在するスリット光が2本以上である場合には、当該
注目ライン上での探索ウンドウ内のスリット光の最外幅
W1を抽出する(ステップ26)。また、1ライン戻
り、探索ウインドウ50の幅を広げて、探索ウインドウ
幅内のスリット光の最外幅W2を抽出する(ステップ2
7)。そして、最外幅W2が最外幅W1より大きいか否
かを判定する(ステップ28)。
【0105】ところで、注目ラインnにおいて、探索ウ
インドウ内に存在するスリット光が2本以上存在する場
合には、図13(a)に示すように、スリット光L2を
上方向に追跡している場合に、他のスリット光L4がL
2に交差しようとする地点付近に近づいた場合と、図1
3(b)に示すように、スリット光L2を上方向に追跡
している場合に、スリット光L2とL4との交差部か
ら、これらのスリット光L2、L4が2つに分岐した地
点に近づいた場合とがある。
【0106】図13(a)の場合には、注目ラインnよ
り1ライン前のライン(n−1)において、探索ウイン
ドウの幅を広げて探索ウインドウ幅内のスリット光の最
外幅W2を抽出した場合には、注目ラインでのスリット
光の最外幅W1よりW2の方が大きくなる。
【0107】一方、図13(b)の場合には、注目ライ
ンnより1ライン前のライン(n−1)において、探索
ウインドウの幅を広げて探索ウインドウ幅内のスリット
光の最外幅W2を抽出した場合には、注目ラインでのス
リット光の最外幅W1よりW2の方が小さくなる。
【0108】上記ステップ28で、最外幅W2が最外幅
W1より大きいと判定した場合には、図13(a)に示
すように、スリット光L2を上方向に追跡している場合
に、他のスリット光L4がL2に交差しようとする地点
付近に近づいたと判断する。この場合には、注目ライン
で抽出された2つのスリット光のうち、左側のスリット
光の重心位置Qaの画素座標(Xp,Yp)を求める
(ステップ29)。
【0109】左側のスリット光を選択している理由は、
CCDカメラ12とスリット光源13との配置が図2に
示すような配置であり、かつ足のように被測定物100
の周縁部が下側に行くほど広がる様な湾曲面である場合
には、虚像に対するスリット光L2に対して、偽反射像
に対するスリット光L4は、図13に示すように、右下
から左上方向に向かって交差すると考えられるからであ
る。
【0110】次に、図13(a)に示すように、注目ラ
インから5ライン進めて、スリット光を抽出し、その重
心位置Qbの画素座標(Xp,Yp)を取得する(ステ
ップ30)。そして、ステップ29で求められたQaの
画素座標(Xp,Yp)と、ステップ30で求められた
Qbの画素座標(Xp,Yp)とに基づいて、その間の
4ライン分のスリット光の重心位置の画像座標を、1次
補間によって求める(ステップ31)。
【0111】このようにして得られた注目ラインから5
ライン先のラインまでの6ライン分のスリット光の画素
座標(Xp,Yp)に対してガラス屈折補正を行なう
(ステップ23)。そして、ガラス屈折補正後の各画素
座標(Xp,Yp)を鏡面座標系の座標(Xu,Yu,
Zu)に変換することにより、各測定点の位置データを
求めてメモリに記憶する(ステップ24)。そして、追
跡位置が正像域に達したか否かを判定する(ステップ2
5)。追跡位置が正像域に達した場合には、処理を終了
する。追跡位置が正像域に達していなければ、ステップ
21に戻る。
【0112】上記ステップ28において、最外幅W2が
最外幅W1より小さい場合には、図13(b)に示すよ
うに、スリット光L2を上方向に追跡している場合に、
スリット光L2とL4との交差部から、これらのスリッ
ト光L2、L4が2つに分岐した地点に近づいたと判断
する。この場合には、注目ラインで抽出された2つのス
リット光のうち、右側のスリット光の重心位置Qcの画
素座標(Xp,Yp)を求める(ステップ32)。
【0113】次に、注目ラインから5ライン戻って、ス
リット光を抽出し、その重心位置Qdの画素座標(X
p,Yp)を取得する(ステップ33)。そして、ステ
ップ32で求められたQcの画素座標(Xp,Yp)
と、ステップ33で求められたQdの画素座標(Xp,
Yp)とに基づいて、その間の4ライン分のスリット光
の重心位置の画像座標を、1次補間によって求める(ス
テップ34)。
【0114】このようにして得られた注目ラインから5
ライン前のラインまでの6ライン分のスリット光の画素
座標(Xp,Yp)に対してガラス屈折補正を行なう
(ステップ23)。そして、ガラス屈折補正後の各画素
座標(Xp,Yp)を鏡面座標系の座標(Xu,Yu,
Zu)に変換することにより、各測定点の位置データを
求めてメモリに記憶する(ステップ24)。この際、注
目ライン以外の5ライン分のスリット光に対する鏡面座
標系の座標は既にメモリに格納されているので、既に格
納されているこれらのデータが書き換えられる。
【0115】そして、追跡位置が正像域に達したか否か
を判定する(ステップ25)。追跡位置が正像域に達し
た場合には、処理を終了する。追跡位置が正像域に達し
ていなければ、ステップ21に戻る。
【0116】以上のような第4ステップの処理は、測定
ヘッド10をガイドレール204に沿って移動させなが
ら、ガイドレール204上における全ての観察位置毎に
行なわれる。
【0117】〔8〕第5ステップについての説明
【0118】ガイドレール204上における全ての観察
位置において、第4ステップの処理が行なわれると、測
定点の鏡面座標系における座標(Xu,Yu,Zu)の
集合として、図14に示すような足100の像が生成さ
れる。図14に破線は、足100の正像I1 であり、実
線はステンレスミラー205に映った足100の虚像I
2 である。
【0119】第5ステップでは、虚像I2 のステンレス
ミラー205の平面(Zu=0)に対して対称な像
2 ’を求め、得られた対称な像I2 ’を正像I1 と合
成することにより、図15に示すような足100の像が
得られる。
【0120】図15に示すように、このようにして得ら
れた像は、足100の土踏まずの部分が、ステンレスミ
ラー205に映り込んだ虚像I2 に基づいて生成された
像I 2 ´により補われており、より忠実に足100の形
状が再現されている。
【0121】このように上記実施の形態によれば、被測
定物としての足100の正像に、ステンレスミラー20
5に映り込んだ虚像に基づいて生成された像を合成して
いるため、足100における土踏まずなど凹みのある部
分の像を補うことができ、適切な足100の3次元形状
を生成することが可能となる。
【0122】このとき、足100における土踏まずなど
凹みのある部分の像(虚像)と側面(正像)とが同時に
測定されているため、少ない測定手順で適切な3次元形
状を測定することができる。
【0123】また、上記実施の形態によれば、スリット
光源13から出射される光束がステンレスミラー205
に対して垂直な面に沿って出射されるように測定ヘッド
10の姿勢が規制されているため、測定時においては、
スリット光源13から直接足100に照射される光束
と、一旦ステンレスミラー205に反射されてから足1
00に照射される光束とが重なることになる。これによ
り、ステンレスミラー205に反射された光束が、誤っ
た像を生成することがなくなり、精度良く測定を行うこ
とが可能となる。
【0124】また、上記実施の形態によれば、第1及び
第2ステップにおける初期設定が完了した後は、測定台
201に対してステレオカメラ21、22を取り外して
被測定物の測定を行うことができるため、測定装置の小
型化を図ることが可能となる。
【0125】たとえ、測定装置の移動等によりガイドレ
ール204の軌道が変化した場合でも、ステレオカメラ
21、22を取り付けてテーブルデータの更新を行うこ
とにより、精度を保つことができる。
【0126】なお、上記実施の形態においては、測定ヘ
ッド10を測定者が手動で移動させる構成としたが、モ
ータを用いて測定ヘッド10を自動的にガイドレール2
04に沿って移動させるようにしてもよい。このように
すると、測定者が測定ヘッド10に触れることなく自動
的に被測定物の測定を行うことができるようになる。
【0127】
【発明の効果】この発明によれば、測定台上に鏡を配置
することにより、被測定物の実像だけでなく、この鏡に
映り込んだ虚像を測定に利用することができるため、少
ない計測手順で被測定物の3次元形状を生成することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態における形状測定装置の
第1の構成を表す概略構成図である。
【図2】 図1の形状測定装置における測定ヘッドの概
略構成を示す斜視図である。
【図3】 図1の形状測定装置における測定原理を説明
する説明図である。
【図4】 ワールド座標系と、鏡面座標系とを示す模式
図である。
【図5】 足の裏を測定できることを示す模式図であ
る。
【図6】 ガラス板からの反射光がCCDカメラによっ
て抽出されることを示す模式図である。
【図7】 第1ステップにおける処理手順を説明するフ
ローチャートである。
【図8】 第3ステップで取得されるCCDカメラ12
の画像上での、ガラス板206の表面と交差するスリッ
ト光の画像と、第3ステップで取得されるCCDカメラ
12の画像上での、ステンレスミラー205の鏡面と交
差するスリット光の画像を示す模式図である。
【図9】 図2の測定ヘッドを用いて測定点の位置測定
を行う測定方法を説明する説明図である。
【図10】 第4ステップの処理を説明するための模式
図である。
【図11】 第4ステップの処理手順を説明するフロー
チャートである。
【図12】 図11のステップ18の処理手順を説明す
るフローチャートである。
【図13】 図11のステップ18の処理を説明するた
めの模式図である。
【図14】 第4ステップで得られる足の像を示す説明
図である。
【図15】 第5ステップで得られる足の像を示す説明
図である。
【符号の説明】
10 測定ヘッド 12 CCDカメラ 13 スリット光源 14 マーカ 16 エンコーダ 21 ステレオカメラ 22 ステレオカメラ 201 測定台 204 ガイドレール 205 ステンレスミラー 206 ガラス板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 博明 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 福本 晋平 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 2F065 AA53 BB28 CC16 DD06 FF01 FF02 FF05 FF09 FF15 FF26 GG06 GG07 GG25 HH05 JJ03 JJ05 JJ26 LL00 LL12 MM09 QQ23 SS13 4F050 AA01 AA06 LA01 LA02 NA88

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定台上に載置された鏡、 鏡と平行にかつ鏡の上方に配置された透明ガラス板、 スリット光照射手段および撮像素子とを備えかつ光切断
    法によって被測定物の形状を測定する測定ヘッド、 測定ヘッドの位置を検出する位置検出手段、ならびに 測定ヘッドの撮像素子によって撮像された画像と、位置
    検出手段によって検出された測定ヘッドの位置とに基づ
    いて、被測定物の3次元形状を求める演算手段を備えて
    おり、 演算手段は、 測定ヘッドの撮像素子の画像面上において、板ガラスの
    表面より上側に現れるスリット光を抽出することによ
    り、被測定物の正像のワールド座標系での3次元形状を
    求める第1手段、 正像最下点に対する鏡による虚像位置の撮像素子の撮像
    面への投影座標を求める第2手段、 求めた投影座標を開始点として、撮像素子の画像面上の
    上方向に向かって、被測定物の虚像に対応するスリット
    光を追跡することにより、被測定物の虚像のワールド座
    標系での3次元形状を求める第3手段、ならびに被測定
    物の虚像に対する3次元形状の鏡の鏡面に対して対称な
    3次元形状と、被測定物の正像に対する3次元形状とを
    合成することにより被測定物の3次元形状を求める第4
    手段、 を備えていることを特徴とする形状測定装置。
  2. 【請求項2】 第3手段は、被測定物の虚像に対応する
    スリット光を追跡しているときに、他のスリット光が追
    跡中のスリット光と交差した場合には、左上方向および
    右上方向のうち、予め定められた方向にのびるスリット
    光を追跡する手段を備えていることを特徴とする請求項
    1に記載の形状測定装置。
  3. 【請求項3】 第3手段は、被測定物の虚像に対応する
    スリット光を追跡しているときに、他のスリット光が追
    跡中のスリット光と交差する領域においては、交差前の
    所定の水平ライン上で抽出した被測定物の虚像に対応す
    るスリット光の位置と、それより所定水平ライン分先に
    おいて抽出したスリット光の位置とに基づいて、それら
    の間の虚像位置を一次補間により求め、交差後の所定の
    水平ライン上で抽出した被測定物の虚像に対応するスリ
    ット光の位置と、それより所定水平ライン分前において
    抽出したスリット光の位置とに基づいて、それらの間の
    虚像位置を一次補間により求める手段を備えている請求
    項2に記載の形状測定装置。
  4. 【請求項4】 位置検出手段は、2台のカメラを用いて
    ステレオ法により測定ヘッドの位置を検出するものであ
    る請求項1、2および3のいずれかに記載の形状測定装
    置。
  5. 【請求項5】 測定ヘッドのスリット光照射手段から照
    射される光束が、鏡の光反射面に対して垂直に出射され
    るように、測定ヘッドの姿勢を規制するガイド手段を備
    えていることを特徴とする請求項1、2、3および4の
    いずれかに記載の形状測定装置。
  6. 【請求項6】 ガイド手段は、測定ヘッドの移動経路を
    規制するものであることを特徴とする請求項5に記載の
    形状測定装置。
  7. 【請求項7】 測定ヘッドをガイド手段に沿って移動さ
    せるための駆動手段を備えていることを特徴とする請求
    項6に記載の形状測定装置。
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