JP2002107106A - 位置検出装置 - Google Patents

位置検出装置

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JP2002107106A
JP2002107106A JP2000299907A JP2000299907A JP2002107106A JP 2002107106 A JP2002107106 A JP 2002107106A JP 2000299907 A JP2000299907 A JP 2000299907A JP 2000299907 A JP2000299907 A JP 2000299907A JP 2002107106 A JP2002107106 A JP 2002107106A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型かつシンプルな構造を持ち、温度特性の
補償も容易な、位置検出装置。 【解決手段】 交流励磁される1つのセンサ用コイル
(L1)に対して、非接触で、磁気応答部材(11)が
磁気的に結合し、検出対象の変位に応じて該部材と該コ
イルとの相対的位置が変化し、これに応じて該コイルの
インピーダンスが変化する。センサ用コイル(L1)に
温度補償用コイル(L2)が直列接続され、その接続点
より、センサ用コイルのインピーダンス変化に基づき変
化する該コイルの出力電圧を取り出すことで、温度ドリ
フト補償された出力を得る。交流信号からなる基準電圧
を発生し、センサ用コイルの出力電圧と基準電圧と演算
することで、所定の周期的振幅関数を振幅係数として持
つ交流出力信号を少なくとも2つ生成することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、交流励磁される
コイルとこのコイルに対して相対的に変位する磁性体又
は導電体とを含んで構成される位置検出装置に関し、所
定範囲での直線位置または回転位置の検出に適したもの
であり、特に、1相の交流で励磁される1次コイルのみ
を使用して複数相の振幅関数特性を示す出力交流信号を
検出対象位置に応じて生成するものに関する。
【0002】
【従来の技術】LVDTといわれる誘導型直線位置検出
器が知られている。2ワイヤタイプLVDTは、1個の
1次コイルと1個の2次コイルとからなり、磁性体から
なる可動部のコイル部への侵入量に応じて1次2次コイ
ル間の誘導結合が変化し、それに応じた電圧レベルの誘
導出力信号を2次コイルに生成する。3ワイヤタイプL
VDTは、1個の1次コイルと逆相直列接続された2個
の2次コイルとからなる差動トランス構成であり、この
場合は、所定長の磁性体からなる可動部が逆相2次コイ
ルのどちらかへの侵入量に応じて1次2次コイル間の誘
導結合がバランス的に変化し、それに応じた電圧レベル
の誘導出力信号を2次コイルに生成する。このLVDT
の2次出力信号をアナログ的に加算または減算する演算
を行うことで、可動部の位置に応じたサイン特性の出力
信号とコサイン特性の出力信号とを生成し、これらのサ
イン特性の出力信号とコサイン特性の出力信号とをRD
コンバータで処理して、可動部の位置を検出したディジ
タルデータを生成する。また、別のタイプの位置検出器
として、励磁コイルのみを設け、可動磁性体コアの変位
に応じたその自己インダクタンスの変化をR−L回路に
よる移相量を測定することで検出するようにしたものも
知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来知られたLVDT
は、1次コイルと2次コイルが必要であるため、部品点
数が多くなり、製造コストを低廉にするのに限界があっ
た。また、小型化するにも限界があった。また、可動部
の位置に応じたサイン特性及びコサイン特性の出力信号
における利用可能な位相角範囲は、2ワイヤタイプLV
DTでは45度程度、3ワイヤタイプLVDTでは90
度程度と比較的狭く、検出可能位相角範囲を拡大するこ
とは困難であった。また、3ワイヤタイプLVDTで
は、可動部がコイル部の中央に位置する状態を基準にし
てその左右に変位する位置しか検出することができない
ため、応用の際に、使い勝手が悪いという問題があっ
た。また、検出対象の微小変位に対する検出分解能が悪
かった。一方、励磁コイルの自己インダクタンスを測定
するタイプの位置検出器では、コイル数を減らすことが
できるが、検出対象の変位に応じた移相量が狭い範囲で
しか得られないため、実際はその移相量の測定が困難で
あり、また、検出分解能が悪く、実用化には不向きであ
った。また、周辺環境温度の変化に付随してコイルのイ
ンピーダンスが変化すると、移相量も変化してしまうた
め、温度特性の補償を行うことができなかった。
【0004】本発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、小型かつシンプルな構造を持つと共に、温度特性の
補償も容易な、位置検出装置を提供しようとするもので
ある。また、位相検出方式で検出を行なう場合は利用可
能な位相角範囲を広くとることができ、また、検出対象
の変位が微小でも高分解能での検出が可能な、位置検出
装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る位置検出装
置は、交流信号で励磁される少なくとも1つのセンサ用
コイルを配置してなるコイル部と、前記センサ用コイル
に対して磁気的に結合し、検出対象の変位に応じて該部
材と該コイルとの相対的位置が変化し、これに応じて該
センサ用コイルのインピーダンスを変化させるようにし
たものと、前記センサ用コイルに直列接続された温度補
償用コイルと、前記センサ用コイルと前記温度補償用コ
イルとの接続点より、前記センサ用コイルのインピーダ
ンス変化に基づき変化する該センサ用コイルの出力電圧
を取り出す回路と具えたものである。
【0006】磁気応答部材は、典型的には、磁性体及び
導電体の少なくとも一方を含んでなるものである。磁気
応答部材が磁性体からなる場合は、該部材のセンサ用コ
イルに対する近接の度合いが増すほど、該コイルの自己
インダクタンスが増加して、該コイルの電気的インピー
ダンスが増加し、該センサ用コイルに生じる電圧、つま
り端子間電圧(若しくは電圧降下)、が増加する。反対
に、該磁気応答部材のコイルに対する近接の度合いが減
少するほど、該センサ用コイルのインダクタンスが減少
して、該センサ用コイルの電気的インピーダンスが減少
し、該コイルに生じる電圧、つまり端子間電圧、が減少
する。こうして、検出対象の変位に伴い、センサ用コイ
ルに対する磁気応答部材の相対的位置が所定の範囲にわ
たって変化する間で該コイルに生じる電圧、つまり端子
間電圧は、増加若しくは減少変化することになる。
【0007】ここで、センサ用コイルに直列接続された
温度補償用コイルを具備し、前記センサ用コイルと前記
温度補償用コイルとの接続点より、前記センサ用コイル
のインピーダンス変化に基づき変化する該センサ用コイ
ルの出力電圧を取り出すようにしているので、同じコイ
ルであることにより温度ドリフトを適正に相殺し、温度
ドリフト補償済みの出力電圧を取り出すことができる。
【0008】一例として、第1及び第2の磁気応答部材
は、所定ピッチの凹凸又はパターンを有し、前記第1及
び第2の軸の相対的回転位置に応じて該第1及び第2の
磁気応答部材の前記凹凸又はパターンの対応関係が変化
し、これに応じて前記コイルの自己インダクタンスすな
わちインピーダンスが変化するようにしたものである。
このインピーダンスに対応する振幅レベルを持つ交流電
圧が1個のセンサ用コイルに生じる。
【0009】例えば、典型的には、1対の磁気応答部材
の相対的位置が所定の範囲にわたって変化する間で該コ
イルに生じる電圧が示す漸増変化カーブは、サイン関数
における0度から90度までの範囲の関数値変化になぞ
らえることができる。ここで、交流信号成分をsinω
tで示し、センサ用コイルの端子間電圧が示す漸増変化
カーブにおける適当な区間の始まりの位置に対応して得
られるセンサ用コイル出力電圧Vxの振幅係数レベル値
をPaとすると、該区間の始まりの位置に対応するコイ
ル出力電圧Vxは、Pa sinωtと表わせる。そし
て、該区間の終わりの位置に対応して得られるセンサ用
コイル出力電圧Vxの振幅係数レベル値をPbとする
と、該区間の終わりの位置に対応するセンサ用コイル出
力電圧は、Pb sinωtと表わせる。ここで、始まり
の位置に対応するコイル出力電圧Vxの値Pa sinω
tと同じ値の交流電圧を基準電圧Vaと定めて、これを
センサ用コイル出力電圧Vxから減算すると、センサ用
コイル出力電圧Vxの振幅係数を関数A(x)で示す
と、 Vx−Va=A(x) sinωt−Pa sinωt ={A(x) −Pa }sinωt …式(1) となる。前記区間の始まりの位置では、A(x)=Pa
であることから、この演算結果の振幅係数「A(x) −
Pa 」は「0」となる。一方、前記区間の終わり位置で
は、A(x)=Pbであることから、この演算結果の振
幅係数「A(x)−Pa 」は「Pb −Pa 」となる。よっ
て、この演算結果の振幅係数「A(x)−Pa 」は、前記
区間の範囲内において、「0」から「Pb −Pa 」まで
漸増する関数特性を示す。ここで、「Pb −Pa 」は最
大値であるから、これを等価的に「1」と考えると、前
記式(1)に従う交流信号の振幅係数「A(x) −Pa」
は、前記区間の範囲内において、「0」から「1」まで
変化することになり、この振幅係数の関数特性は、サイ
ン関数の第1象限(つまり0度から90度の範囲)の特
性になぞらえることができる。よって、前記式(1)に
従う交流信号の振幅係数「A(x) −Pa 」は、等価的
にsinθ(ただし、大体、0°≦θ≦90°)と表わ
せる。
【0010】一例として、前記基準電圧を発生する回路
は、交流信号が印加されるように直列接続された2つの
コイルを含み、該コイルの接続点より前記基準電圧を取
り出すようにしたものである。これにより、基準電圧の
温度ドリフト補償も行なうことができ、出力電圧及び基
準電圧が共に温度ドリフト補償された正確なアナログ演
算を行なうことができる。
【0011】好ましい一実施形態は、前記所定の基準電
圧を発生する回路は、第1及び第2の基準電圧を発生
し、前記演算回路は、前記1つのコイルから取り出した
電圧と前記第1及び第2の基準電圧とを用いて所定の第
1の演算及び第2の演算をそれぞれ行うことで、第1の
振幅関数を振幅係数として持つ第1の交流出力信号と、
第2の振幅関数を振幅係数として持つ第2の交流出力信
号とをそれぞれ生成するものである。この場合、コイル
部は、ただ1つのセンサ用コイルを持つだけでよいの
で、構成を最小限に簡略化することができる。上記第1
の基準電圧として上記Vaを使用することで、上記第1
の振幅関数として、サイン関数のほぼ第1象限(つまり
0度から90度の範囲)の特性を持つものを得ることが
できる。
【0012】また、前記区間の終わりの位置に対応する
コイル出力電圧Vxの値Pb sinωtと同じ値の交流
電圧を第2の基準電圧Vbと定め、これとコイル出力電
圧Vxとの差を求めると、 Vb−Vx=Pb sinωt−A(x) sinωt ={Pb −A(x) }sinωt …式(2) となる。前記区間の始まりの位置では、A(x)=Pa
であることから、この演算結果の振幅係数「Pb −A
(x) 」は「Pb −Pa 」となる。一方、前記区間の終
わり位置では、A(x)=Pbであることから、この演
算結果の振幅係数「Pb −A(x) 」は「0」となる。
よって、この演算結果の振幅係数「Pb −A(x) 」
は、前記区間の範囲内において、「Pb −Pa 」から
「0」まで漸減する関数特性を示す。前記と同様に、
「Pb −Pa 」を等価的に「1」と考えると、前記式
(2)に従う交流信号の振幅係数「Pb −A(x) 」
は、前記区間の範囲内において、「1」から「0」まで
変化することになり、この振幅係数の関数特性は、コサ
イン関数の第1象限(つまり0度から90度の範囲)の
特性になぞらえることができる。よって、前記式(2)
に従う交流信号の振幅係数「Pb −A(x) 」は、等価
的にcosθ(ただし、大体、0°≦θ≦90°)と表
わせる。なお、式(2)の減算は「Vx−Vb」であっ
てもよい。
【0013】こうして、1つのコイルと2つの基準電圧
を用いるだけで、検出対象位置に応じてサイン及びコサ
イン関数特性に従う振幅をそれぞれ示す2つの交流出力
信号を生成することができる。例えば、検出対象位置
を、所定範囲を360度分の位相角に換算した場合の位
相角θにて示すと、概ね、サイン関数特性を示す振幅を
持つ交流出力信号は、sinθsinωtで示すことが
できるものであり、コサイン関数特性を示す振幅を持つ
交流出力信号は、cosθsinωtで示すことができ
るものである。これは、レゾルバといわれる位置検出器
の出力信号の形態と同様のものであり、極めて有用なも
のである。例えば、前記演算回路で生成された前記2つ
の交流出力信号を入力し、該2つの交流出力信号におけ
る振幅値の相関関係から該振幅値を規定する前記サイン
及びコサイン関数における位相値を検出し、検出した位
相値に基づき前記検出対象の位置検出データを生成する
振幅位相変換部を具備するようにするとよい。なお、上
記サイン及びコサイン関数は、ほぼ1象限分(90度)
の範囲の特性を示すので、検出可能な位置範囲がほぼ9
0度の範囲の位相角に換算されて検出されることにな
る。勿論、このような位相検出方式に限らず、振幅係数
成分sinθ及び/又はcosθの直流電圧レベルをア
ナログ電圧値で示すデータを位置検出データとして出力
するようにしてもよい。また、このアナログ電圧値に応
じたパルス幅のパルス信号を出力するようにしてもよ
い。
【0014】なお、磁気応答部材として、銅のような良
導電体を使用した場合は、渦電流損によってコイルの自
己インダクタンスが減少し、磁気応答部材のコイルに対
する近接に伴い該コイルの端子間電圧が漸減することに
なる。この場合も、上記と同様に検出することが可能で
ある。また、磁気応答部材として、磁性体と導電体を組
合わせたハイブリッドタイプのものを用いてもよい。
【0015】別の実施形態として、磁気応答部材として
永久磁石を含み、コイルは磁性体コアを含むようにして
もよい。この場合は、コイルの側の磁性体コアにおいて
永久磁石の接近に応じて対応する箇所が磁気飽和又は過
飽和となり、該磁気応答部材すなわち永久磁石のコイル
に対する相対的変位に応じて該コイルの端子間電圧が漸
減することになる。
【0016】かくして、この発明によれば、1次コイル
のみを設ければよく、2次コイルは不要であるため、小
型かつシンプルな構造の位置検出装置を提供することが
できる。また、1つのセンサ用コイルを用いることによ
り、検出対象位置に応じて所定の周期関数特性に従う振
幅をそれぞれ示す複数の交流出力信号(例えばサイン及
びコサイン関数特性に従う振幅をそれぞれ示す2つの交
流出力信号)を容易に生成することができ、利用可能な
位相角範囲として少なくともほぼ1象限(90度)分を
とることができる。従って、少ないコイルでありながら
比較的広い位相角範囲で検出を行うことができ、検出分
解能を向上させることができる。また、検出対象の変位
が微小でも高分解能での位置検出が可能である。更に、
出力電圧及び基準電圧が共に温度ドリフト補償された正
確なアナログ演算を行なうことができることとなり、温
度変化の影響を排除した位置検出を容易に行うことがで
きる。勿論、基準電圧を発生する回路は、コイルに限ら
ず、抵抗等、その他適宜の構成からなる電圧生成回路を
使用してよい。なお、コイルと基準電圧の数は1又は2
に限定されず、それ以上であってもよく、これに伴い、
利用可能な位相角範囲を、ほぼ1象限(90度)分に限
らず、更に拡大することも可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照してこの発
明の実施の形態を説明する。図1(A)はこの発明の一
実施の形態に係る直線位置検出装置の一例を略示する斜
視図であって、コイル部10については断面で示したも
のである。同図(B)は同装置におけるコイルに関連す
る電気回路図である。
【0018】コイル部10は1個のセンサ用コイルL1
を含んでいる。磁気応答部材11は例えば棒状の鉄のよ
うな強磁性体からなる。コイル部10又は磁気応答部材
11の一方が検出対象位置の変化に連動して移動し、他
方が固定される。例えばコイル部10が固定され、磁気
応答部材11が変位するとする。図の例では、棒状の磁
気応答部材11の先端11aがセンサ用コイルL1の空
間内に侵入し、センサ用コイルL1の空間内における該
磁気応答部材11の先端11aの位置が検出対象位置に
応じて変化する。よって、センサ用コイルL1の空間内
での磁気応答部材11の侵入量が検出対象位置xに応じ
て変化し、コイルL1の自己インダクタンスつまり電気
的インピーダンスが該検出対象位置xに応じて変化す
る。図の例の場合、磁気応答部材11の先端11aはセ
ンサ用コイルL1のコイル長の範囲内でのみ移動し、検
出可能範囲はセンサ用コイルL1のコイル長に相当する
長さである。コイル部10においては、センサ用コイル
L1の近傍に温度補償用コイルL2が設けられるが、両
コイルは磁気的にシールドして、磁気応答部材11の変
位の影響が温度補償用コイルL2に及ぼされないように
する。
【0019】センサ用コイルL1は、交流発生源30か
ら発生される所定の1相の交流信号(仮にsinωtで
示す)によって定電圧又は定電流で励磁される。上述の
ように、センサ用コイルL1のインダクタンスは検出対
象位置xに応じた磁気応答部材11の変位に応じて変化
するため、図1(B)の回路では等価的に可変インダク
タンス要素として示している。温度補償用コイルL2が
センサ用コイルL1に直列接続されており、その接続点
からセンサ用コイルL1の出力電圧Vxが取り出され
る。前述のとおり、温度補償用コイルL2は、磁気応答
部材11の変位には応答せず、一定のインピーダンス
(インダクタンス)を示すものであるので、図1(B)
の回路では等価的に固定インダクタンス要素として示し
ている。温度補償用コイルL2は、できるだけセンサ用
コイルL1と同等の温度ドリフト特性を示すように、セ
ンサ用コイルL1とできるだけ同一条件のコイル素子で
あることが好ましく、また、できるだけ同一環境下に配
置されることが好ましい。センサ用コイルL1と温度補
償用コイルL2の分圧比により、センサ用コイルL1の
出力電圧Vxが取り出されるので、両コイルL1,L2
の温度ドリフト特性が相殺され、センサ用コイルL1の
出力電圧Vxは正確に温度補償されたものとなる。
【0020】前述のとおり検出対象位置xに応じて磁気
応答部材11のセンサ用コイルL1内への侵入量が変化
することで、センサ用コイルL1に対する磁気結合の度
合いが変化し、該コイルL1の自己インダクタンスが変
化し、電気的インピーダンスが変化する。よって、この
インピーダンスに応じてセンサ用コイルL1に生じる電
圧(端子間電圧)は、検出対象位置xに対応するものと
なる。
【0021】図2(A)は、検出対象位置x(横軸x)
に対応してセンサ用コイルL1に生じる電圧(たて軸)
を例示するグラフである。横軸xに記したa,bは、磁
気応答部材11のセンサ用コイルL1内への侵入位置を
例示しており、aは侵入量ゼロ若しくは最小侵入量に相
当する位置、bは最大侵入量に相当する位置、である。
最小侵入量に相当する位置aでは、インピーダンス最小
のため、コイルL1に生じる電圧は最小レベル(最小振
幅係数)である。また、最大侵入量に相当する位置bで
は、インピーダンス最大のため、コイルL1に生じる電
圧は最大レベル(最大振幅係数)である。
【0022】センサ用コイルL1に生じる電圧は、磁気
応答部材11がaからbまで動く間で、最小値から最大
値まで漸増変化する。この位置aにおいて最小値をとる
コイルL1の出力電圧VxがPa sinωtであるとす
ると(Paは最小インピーダンス)、これを第1の基準
電圧Vaとして設定する。すなわち、 Va=Pa sinωt である。また、位置bにおいて最大値をとるコイルL1
の出力電圧VxがPb sinωtであるとすると(Pb
は最大インピーダンス)、これを第2の基準電圧Vbと
して設定する。すなわち、 Vb=Pb sinωt である。
【0023】図1(B)に示すように、各基準電圧V
a,Vbを発生するための回路として、2つのコイルL
a1,La2を直列接続した回路と、2つのコイルLb
1,Lb2を直列接続した回路とが設けられており、こ
れらも交流発生源30からの交流信号によって駆動され
る。基準電圧VaはコイルLa1,La2の接続点から
取り出され、基準電圧VbはコイルLb1,Lb2の接
続点から取り出される。コイルLa1,La2,コイル
L1,L2の各対は、所望の基準電圧Va,Vbが得ら
れるように、そのインピーダンス(インダクタンス)が
適切に調整される。コイルLa1,La2の分圧比によ
り基準電圧Vaが取り出されるので、コイルLa1,L
a2の温度ドリフト特性が相殺され、基準電圧Vaは正
確に温度補償されたものとなる。同様に、コイルLb
1,Lb2の分圧比により基準電圧Vbが取り出される
ので、コイルLb1,Lb2の温度ドリフト特性が相殺
され、基準電圧Vbは正確に温度補償されたものとな
る。
【0024】演算回路31Aは、センサ用コイルL1の
出力電圧Vxから第1の基準電圧Vaを減算するもの
で、前記式(1)のように、コイル出力電圧Vxの振幅
係数を関数A(x)で示すと、 なる演算を行う。第1の基準電圧Vaによって設定した
検出対象区間の始まりの位置aでは、A(x)=Paで
あることから、この演算結果の振幅係数「A(x)−Pa
」は「0」となる。一方、該検出対象区間の終わりの
位置bでは、A(x)=Pbであることから、この演算
結果の振幅係数「A(x) −Pa 」は「Pb−Pa 」とな
る。よって、この演算結果の振幅係数「A(x) −Pa
」は、該検出対象区間の範囲内において、「0」から
「Pb −Pa 」まで漸増する関数特性を示す。ここで、
「Pb −Pa 」は最大値であるから、これを等価的に
「1」と考えると、前記式に従う交流信号の振幅係数
「A(x) −Pa 」は、検出対象区間の範囲内におい
て、図2(B)に示すように、「0」から「1」まで変
化することになり、この振幅係数の関数特性は、図2
(C)に示すようなサイン関数sinθの第1象限(つ
まり0度から90度の範囲)の特性になぞらえることが
できる。よって、前記式に従う交流信号の振幅係数「A
(x) −Pa 」は、等価的にsinθ(ただし、大体、
0°≦θ≦90°)を用いて表わせる。なお、図2
(B)、(C)では、位置xに対するサイン関数特性の
振幅係数のカーブsinθのみを示しているが、実際の
演算回路31Aの出力はこの振幅係数sinθに対応す
る振幅レベルを持つ交流信号sinθsinωtであ
る。
【0025】演算回路31Bは、検出用コイルL1の出
力電圧Vxと第2の基準電圧Vbとの差を求めるもの
で、前記式(2)のように、 なる演算を行う。検出対象区間の始まりの位置aでは、
A(x)=Paであることから、この演算結果の振幅係
数「Pb −A(x) 」は「Pb −Pa 」となる。一方、
第2の基準電圧Vbによって設定した該区間の終わりの
位置bでは、A(x)=Pbであることから、この演算
結果の振幅係数「Pb −A(x) 」は「0」となる。よ
って、この演算結果の振幅係数「Pb −A(x) 」は、
該検出対象区間の範囲内において、「Pb −Pa 」から
「0」まで漸減する関数特性を示す。前記と同様に、
「Pb −Pa 」を等価的に「1」と考えると、前記式に
従う交流信号の振幅係数「Pb −A(x) 」は、検出対
象区間の範囲内において、図2(B)に示すように、
「1」から「0」まで変化することになり、この振幅係
数の関数特性は、図2(C)に示すようなコサイン関数
の第1象限(つまり0度から90度の範囲)の特性にな
ぞらえることができる。よって、前記式に従う交流信号
の振幅係数「Pb −A(x) 」は、等価的にcosθ
(ただし、大体、0°≦θ≦90°)を用いて表わせ
る。この場合も、図2(B)では、位置xに対するコサ
イン関数特性の振幅係数のカーブcosθのみを示して
いるが、実際の演算回路31Bの出力はこの振幅係数c
osθに対応する振幅レベルを持つ交流信号cosθs
inωtである。なお、演算回路31Bでの減算は「V
x−Vb」であってもよい。
【0026】こうして、検出対象位置xに応じてサイン
及びコサイン関数特性に従う振幅をそれぞれ示す2つの
交流出力信号sinθsinωtとcosθsinωt
を生成することができる。これは一般にレゾルバといわ
れる位置検出器の出力信号の形態と同様のものであり、
有効に活用することができる。例えば、演算回路31
A,31Bで生成されたレゾルバタイプの2つの交流出
力信号を位相検出回路(若しくは振幅位相変換手段)3
2に入力し、該2つの交流出力信号における振幅値の相
関関係から該振幅値を規定する前記サイン及びコサイン
関数sinθ及びcosθの位相値θを計測すること
で、検出対象位置をアブソリュートで検出することがで
きる。この位相検出回路32としては、例えば本出願人
の出願に係る特開平9−126809号公報に示された
技術を用いて構成するとよい。例えば、第1の交流出力
信号sinθsinωtを電気的に90度シフトするこ
とで、交流信号sinθcosωtを生成し、これと第
2の交流出力信号cosθsinωtを加減算合成する
ことで、sin(ωt+θ)およびsin(ωt−θ)
なる、θに応じて進相および遅相方向に位相シフトされ
た2つの交流信号(位相成分θを交流位相ずれに変換し
た信号)を生成し、その位相θを測定することで、スト
ローク位置検出データを得ることができる。位相検出回
路32は、専用回路(例えば集積回路装置)で構成して
もよいし、プログラム可能なプロセッサまたはコンピュ
ータを使用して所定のソフトウェアを実行することによ
り位相検出処理を行うようにしてもよい。あるいは、公
知のレゾルバ出力を処理するために使用されるR−Dコ
ンバータを、この位相検出回路32として使用するよう
にしてもよい。また、位相検出回路32における位相成
分θの検出処理は、ディジタル処理に限らず、積分回路
等を使用したアナログ処理で行ってもよい。また、ディ
ジタル位相検出処理によって回転位置θを示すディジタ
ル検出データを生成した後、これをアナログ変換して回
転位置θを示すアナログ検出データを得るようにしても
よい。勿論、位相検出回路32を設けずに、演算回路3
1A,31Bの出力信号sinθsinωt及びcos
θsinωtをそのまま出力するようにしてもよい。
【0027】なお、図2(B)に示すように、サイン及
びコサイン関数特性の交流出力信号sinθsinωt
及びcosθsinωtにおける振幅特性は、位相角θ
と検出対象位置xとの対応関係が線形性を持つものとす
ると、図2(C)に示すような真のサイン及びコサイン
関数特性を示していない。しかし、位相検出回路32で
は、見かけ上、この交流出力信号sinθsinωt及
びcosθsinωtをそれぞれサイン及びコサイン関
数の振幅特性を持つものとして位相検出処理する。その
結果、検出した位相角θは、検出対象位置xに対して、
線形性を示さないことになる。しかし、位置検出にあた
っては、そのように、検出出力データ(検出した位相角
θ)と実際の検出対象位置との非直線性はあまり重要な
問題とはならない。つまり、所定の反復再現性をもって
位置検出を行なうことができればよいのである。また、
必要とあらば、位相検出回路32の出力データを適宜の
データ変換テーブルを用いてデータ変換することによ
り、検出出力データと実際の検出対象位置との間に正確
な線形性を持たせることが容易に行なえる。よって、本
発明でいうサイン及びコサイン関数の振幅特性とは、真
のサイン及びコサイン関数特性を示していなければなら
ないものではなく、図2(B)に示されるように、実際
は三角波形状のようなものであってよいものであり、要
するに、そのような傾向を示していればよい。つまり、
サイン等の三角関数に類似した関数であればよい。な
お、図2(B)の例では、観点を変えて、その横軸の目
盛をθと見立ててその目盛が所要の非線形目盛からなっ
ているとすれば、横軸の目盛をxと見立てた場合には見
かけ上三角波形状に見えるものであっても、θに関して
はサイン関数又はコサイン関数ということができる。
【0028】ここで、更なる温度ドリフト特性の補償に
ついて説明する。前述した通りセンサ用コイルL1の出
力電圧Vxと基準電圧Va,Vbはそれぞれ温度ドリフ
ト補償されているものであるが、演算回路31A,31
Bにおける差演算によって、同一方向のレベル変動誤差
がもしあったとしてもこれも相殺されることになり、温
度ドリフト特性がより一層確実に補償されることにな
る。
【0029】基準電圧発生用の各コイルLa1,La
2,Lb1,Lb2は、センサ用コイルL1と同等の特
性のコイルを使用し、かつ、これらのコイルLa1,L
a2,Lb1,Lb2とセンサ用コイルL1と同様の温
度環境に置く(つまりセンサ用コイルL1の比較的近く
に配置する)のがよいが、これに限らず、別の配置でも
よい。何故ならば、図1(B)のような各対のコイルの
直列接続とその接続点からの電圧取り出しによって、温
度ドリフト補償が達成されているからである。よって、
基準電圧発生用の各コイルLa1,La2,Lb1,L
b2は、演算回路31A,31Bの回路基板側に設けて
もよい。
【0030】図3は、基準電圧発生用コイルLa1,L
a2,Lb1,Lb2のインダクタンスすなわちインピ
ーダンスの設定法の一例を示す。1対のコイルLa1,
La2に対して磁性体コアMaが可変的に挿入され、そ
の配置を調整することで、2つのコイルLa1,La2
のそれぞれに対する磁性体コアMaの侵入量が差動的に
調整され、基準電圧Vaのレベルを可変調整することが
できる。同様に、1対のコイルLb1,Lb2に対して
磁性体コアMbが可変的に挿入され、その配置を調整す
ることで、2つのコイルLb1,Lb2のそれぞれに対
する磁性体コアMbの侵入量が差動的に調整され、基準
電圧Vbのレベルを可変調整することができる。
【0031】基準電圧発生用回路は、コイルに限らず、
抵抗その他の適当な定電圧発生回路を使用してもよい。
図1の例では、コイルL1の空間内に棒状の磁気応答部
材11が侵入する構成であるが、これに限らず、コイル
L1の磁界すなわち磁気回路空間内で磁気応答部材11
が相対的に変位し、磁気結合を変化させるようなもので
あればよい。
【0032】本発明に係る位置検出装置は、完全にまっ
すぐな直線位置の検出に限らず、所定の範囲で円弧状ま
たは曲線状に変位する検出対象の位置検出にも適用する
ことができる。図4はその一例を示すもので、センサ用
コイルL1が所定の角度範囲ψにおいて円弧状に配置さ
れており、磁気応答部材11が軸Cを中心にして該角度
範囲ψにわたって揺動し、その揺動角度に応じてセンサ
用コイルL1に対する磁気応答部材11の侵入量が変化
する。温度補償用コイルL2も適宜の位置に設けられる
が、図4では便宜上図示を省略した。
【0033】本発明に係る位置検出装置は、回転位置検
出装置として構成することもできる。図5はその一例を
示すもので、(A)に示すように、センサ用コイルL1
が所定の角度範囲において円弧状に配置されており、磁
気応答部材11は回転軸Cに取り付けられた歯車形状の
ものである。この磁気応答部材11は所定ピッチで配列
された複数個の凹凸歯からなっている。磁気応答部材1
1の1歯の凸部がコイルL1の磁界内に入ってから出て
いくまでの1ピッチ分の角度変位において、コイルL1
の出力電圧Vxは、図5(B)に示すように三角波状に
変化する。例えば、基準電圧として上記Va,Vbのほ
かに、その中間のVcを用意し、図5(C)に示すよう
に、サイン関数の振幅係数特性の出力信号sinθsi
nωtを得るために「Vx−Va−Vc」なる演算を行
ない、コサイン関数の振幅係数特性の出力信号cosθ
sinωtを得るために、「Vb−Vx−Vc」なる演
算を行なえばよい。温度補償用コイルL2も適宜の位置
に設けられるが、図5では便宜上図示を省略した。な
お、直線位置検出装置においても、複数個の磁気応答部
材11を所定ピッチで順次繰り返し設けるように構成し
てよい。
【0034】上記各実施例において、位置検出データを
得るための構成は、図1(B)に示したような位相検出
回路32を用いるものに限らず、図6(A)に示すよう
に、電圧検出回路40を用いるようにしてもよい。図6
(A)において、電圧検出回路40以外の構成は図1
(B)に示したものと同様である。要するに、電圧検出
回路40では、演算回路31Aから出力される等価的に
サイン関数の振幅特性を持つ交流信号sinθsinω
tを整流回路41に入力し、交流信号成分を除去し、振
幅電圧成分sinθのみに応答する直流の検出電圧V1
を発生する。また、演算回路31Bから出力される等価
的にコサイン関数の振幅特性を持つ交流信号cosθs
inωtを整流回路42に入力し、交流信号成分を除去
し、振幅電圧成分cosθのみに応答する直流の検出電
圧V2を発生する。図6(B)は、検出対象位置xに対
して示す各検出電圧V1,V2の特性例を示す。このよ
うな特性が得られる理由は図2(B)を参照して既に説
明した通りである。このようにちょうど逆特性の2種類
の検出電圧V1,V2をアナログで得ることができる。
検出対象位置xの検出のためには、どちらか一方の検出
電圧V1,V2のみを得るように一系列の整流回路だけ
で構成すれば足りるが、逆特性の2種類の検出電圧V
1,V2を並列的に発生するようにすることにより、冗
長性をもたせることができる。すなわち、どちらか一方
の検出系列で何らかの故障が生じた場合に、適切に対処
することができる。
【0035】図7は、位相検出用アナログ回路32Aと
電圧検出回路40とを併設し、位相検出と電圧検出のど
ちらでも採用できるようにした構成例を示す。図7は、
図6(A)において位相検出用アナログ回路32Aが付
加されたものと同じである。よって、位相検出用アナロ
グ回路32A以外の構成についての説明は、図1(B)
及び図6(A)の説明を援用する。位相検出用アナログ
回路32Aにおいて、演算回路31Aから出力された等
価的にサイン関数の振幅特性を持つ交流信号A=sin
θsinωtは、位相シフト回路19に入力され、その
電気的位相が所定量位相シフトされ、例えば90度進め
られて、位相シフトされた交流信号A’=sinθ・cosω
tが得られる。また、位相検出用アナログ回路32Aに
おいては加算回路15と減算回路16とが設けられてお
り、加算回路15では、位相シフト回路19から出力さ
れる上記位相シフトされた交流信号A’=sinθ・cosω
tと、演算回路31Bから出力される等価的にコサイン
関数の振幅特性を持つ交流信号B=cosθsinωt
とが加算され、その加算出力として、B+A’=cosθ
・sinωt+sinθ・cosωt=sin(ωt+θ)なる略式
で表わせる第1の電気的交流信号Y1が得られる。減算
回路16では、上記位相シフトされた交流信号A’=si
nθ・cosωtと上記演算回路31Bから出力交流信号B
=cosθ・sinωtとが減算され、その減算出力として、
B−A’=cosθ・sinωt−sinθ・cosωt=sin(ω
t−θ)なる略式で表わせる第2の電気的交流信号Y2
が得られる。このようにして、検出対象位置(x)に対
応して正方向にシフトされた電気的位相角(+θ)を持
つ第1の電気的交流出力信号Y1=sin(ωt+θ)
と、同じ前記検出対象位置(x)に対応して負方向にシ
フトされた電気的位相角(−θ)を持つ第2の電気的交
流出力信号Y2=sin(ωt−θ)とが、電気的処理に
よって夫々得られる。
【0036】加算回路15及び減算回路16の出力信号
Y1,Y2は、夫々ゼロクロス検出回路17,18に入
力され、それぞれのゼロクロスが検出される。ゼロクロ
スの検出の仕方としては、例えば、各信号Y1,Y2の
振幅値が負極性から正極性に変化するゼロクロスつまり
0位相を検出する。各回路17,18で検出したゼロク
ロス検出パルスつまり0位相検出パルスは、ラッチパル
スLP1,LP2として出力される。ラッチパルスLP
1,LP2は、図示しない位相ずれ測定装置に入力され
る。この位相ずれ測定装置では、基準交流信号源30か
ら発生される基準交流信号sinωtの0位相時点から
各ラッチパルスLP1,LP2の発生時点(立ち上がり
トリガ時点)までの時間差をカウントし、ラッチパルス
LP1に対応するカウント値を正方向にシフトされた位
相角(+θ)の位相データとして検出し、ラッチパルス
LP2に対応するカウント値を負方向にシフトされた位
相角(−θ)の位相データとして検出する。これらの正
方向及び負方向にシフトされた位相角+θ及び−θの位
相検出データの利用方法については、前述した本出願人
の出願に係る先願明細書に記載されているので、それと
同様の手法で利用すればよい。
【0037】なお、基準交流発生源30の発振回路その
ものをコイル部10の側に設けた場合は、図7に示すよ
うに、基準交流発生源30から発生される基準交流信号
を方形波変換回路20に入力し、基準交流信号sinω
tに同期する方形波信号(パルス信号)を形成し、これ
を上記位相ずれ測定装置に入力してやる。その場合、位
相ずれ測定装置では、入力された基準交流信号sinω
tに同期する方形波信号(パルス信号)の立ち上がりに
同期してクロックパルスカウントを行ない、各ラッチパ
ルスLP1,LP2の発生時点(立ち上がりトリガ時
点)でそのカウント値をラッチする構成を採用すること
で、上記のように正方向及び負方向にシフトされた位相
角+θ及び−θの位相検出データをそれぞれ得ることが
できる。勿論、これに限らず、上記位相ずれ測定装置の
側で、基準交流信号sinωtに同期する方形波信号
(パルス信号)を発生し、この方形波信号(パルス信
号)に基づきコイル部10の回路側でアナログフィルタ
処理等をかけることで、アナログの基準交流信号sin
ωtを発生するようにしてもよい。その場合は、位相ず
れ測定装置の側では、出力した基準交流信号sinωt
に同期する方形波信号(パルス信号)の立ち上がりに同
期してクロックパルスカウントを行ない、各ラッチパル
スLP1,LP2の発生時点(立ち上がりトリガ時点)
でそのカウント値をラッチする構成を採用すればよい。
上記位相ずれ測定装置としては、CPUのようなソフト
ウェアプログラム処理可能なプロセッサを使用するとよ
い。なお、図7の回路において、電圧検出回路40の整
流回路41に入力する信号として、演算回路31Aの出
力信号A=sinθsinωtに代えて、位相シフト回
路19からの出力信号A’=sinθcosωtを入力
するようにしてもよい。
【0038】なお、図6又は図7の回路において、整流
回路41,42から出力されるアナログ検出電圧V1,
V2を外部に直接出力せずに、図8に示すように、パル
ス幅変調回路43,44に各電圧V1,V2を入力し、
パルス幅変調された方形波信号PW1,PW2の形態で
外部に出力するようにしてもよい。パルス幅変調回路4
3,44は、入力された電圧V1,V2の値に対応する
パルス幅を持つ方形波信号PW1,PW2を発生する。
【0039】なお、磁気応答部材11として、強磁性体
の代わりに、銅のような非磁性・良導電体(つまり反磁
性体)を使用してもよい。その場合は、渦電流損によっ
てコイルのインダクタンスが減少し、磁気応答部材11
の近接に応じてコイルの端子間電圧が減少することにな
る。この場合も、上記と同様に位置検出動作することが
可能である。また、磁気応答部材として、強磁性体と非
磁性・良導電体(つまり反磁性体)を組合わせたハイブ
リッドタイプのものを用いてもよい。また、磁気応答部
材11の形状は任意であり、例えば、適宜の漸減又は漸
増形状であってよく、また所定の基材の表面上にめっき
等で適宜の漸減又は漸増形状からなるパターンを形成し
たものであってもよい。
【0040】また、磁気応答部材11として永久磁石を
含み、コイル部10のコイルには鉄心コアを含むように
してもよい。永久磁石が、コイルに接近するとその近接
箇所に対応する鉄心コアが部分的に磁気飽和ないし過飽
和状態となり、該コイルの端子間電圧が低下する。これ
により、磁気応答部材11の相対的変位に応じたコイル
の端子間電圧の漸減(又は漸増)変化を引き起こさせる
ことができる。この発明に係る位置検出装置は、微小変
位の検出から長いストローク変位の検出まで様々な用途
の位置検出に利用してよい。例えば、リニアモータある
いは回転モータの位置検出や、流体圧シリンダのストロ
ーク位置検出、あるいは圧力計、荷重計などに応用して
もよく、変位する部材の位置検出すべてに応用できる。
【0041】
【発明の効果】以上のとおり、この発明によれば、1次
コイルのみを設ければよく、2次コイルは不要であるた
め、小型かつシンプルな構造の位置検出装置を提供する
ことができると共に、センサ用コイルに直列接続された
温度補償用コイルを具備し、前記センサ用コイルと前記
温度補償用コイルとの接続点より、前記センサ用コイル
のインピーダンス変化に基づき変化する該センサ用コイ
ルの出力電圧を取り出すようにしているので、同じコイ
ルであることにより温度ドリフトを適正に相殺し、温度
ドリフト補償済みの出力電圧を取り出すことができる、
という優れた効果を奏する。
【0042】また、検出対象位置に応じて生じるコイル
出力電圧の漸増(又は漸減)変化特性を利用し、これを
基準電圧と演算して組み合わせることにより、検出対象
位置に応じて所定の周期関数特性に従う振幅をそれぞれ
示す複数の交流出力信号(例えばサイン及びコサイン関
数特性に従う振幅をそれぞれ示す2つの交流出力信号)
を容易に生成することができる。また、基準電圧の発生
にあたっては、交流信号が印加されるように直列接続さ
れた2つのコイルを含み、該コイルの接続点より基準電
圧を取り出すようにすることにより、基準電圧の温度ド
リフト補償も行なうことができ、出力電圧及び基準電圧
が共に温度ドリフト補償された正確なアナログ演算を行
なうことができることとなり、温度変化の影響を排除し
た位置検出を容易に行うことができる。更に、これら複
数の交流出力信号における振幅値の相関関係から該振幅
値を規定する所定周期関数(例えばサイン及びコサイン
関数)における位相値を検出することで、検出対象の変
位が微小でも高分解能での位置検出が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る位置検出装置の一実施例を示す
もので、(A)は外観斜視図、(B)は同装置のコイル
に関連する電気回路図。
【図2】 図1の実施例の検出動作説明図。
【図3】 基準電圧発生用コイルのインピーダンス調整
法の一例を示す略図。
【図4】 円弧状または曲線状に変位する位置検出に適
用する場合の本発明の実施例を略示する図。
【図5】 回転位置検出に適用する場合の本発明の実施
例を略示する図。
【図6】 検出位置に応じたアナログ直流電圧を発生す
るように構成してなる本発明に係る位置検出装置の実施
例を示す回路図。
【図7】 電圧検出と位相検出の両機能を具備した本発
明に係る位置検出装置の実施例を示す回路図。
【図8】 図6又は図7の実施例に適用可能な付加的回
路の一例を示す図。
【符号の説明】
10 コイル部 L1 センサ用コイル L2 温度補償用コイル 11 磁気応答部材 30 交流発生源 31A,31B アナログ演算回路 32 位相検出回路 La1,La2,Lb1,Lb2 基準電圧発生用のコ
イル 40 電圧検出回路 41,42 整流回路
フロントページの続き Fターム(参考) 2F063 AA02 AA35 CA09 CA34 CB01 CC04 DA01 DB01 DB04 DB07 DD05 GA04 GA29 GA33 GA45 GA61 GA67 GA69 KA01 KA03 LA01 LA11 LA17 LA22 LA23 2F077 AA13 AA43 CC02 FF02 FF11 FF39 TT11 UU07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流信号で励磁される少なくとも1つの
    センサ用コイルを配置してなるコイル部と、 前記センサ用コイルに対して磁気的に結合し、検出対象
    の変位に応じて該部材と該コイルとの相対的位置が変化
    し、これに応じて該センサ用コイルのインピーダンスを
    変化させるようにしたものと、 前記センサ用コイルに直列接続された温度補償用コイル
    と、 前記センサ用コイルと前記温度補償用コイルとの接続点
    より、前記センサ用コイルのインピーダンス変化に基づ
    き変化する該センサ用コイルの出力電圧を取り出す回路
    とを具えた位置検出装置。
  2. 【請求項2】 交流信号からなる基準電圧を発生する回
    路と、 前記センサ用コイルの出力電圧と前記基準電圧と演算す
    ることで、所定の周期的振幅関数を振幅係数として持つ
    交流出力信号を少なくとも2つ生成する演算回路であっ
    て、前記各交流出力信号の前記周期的振幅関数はその周
    期特性において所定位相だけ異なっているものとさらに
    を具えた請求項1に記載の位置検出装置。
  3. 【請求項3】 前記基準電圧を発生する回路は、交流信
    号が印加されるように直列接続された2つのコイルを含
    み、該コイルの接続点より前記基準電圧を取り出すよう
    にした請求項2に記載の置検出装置。
  4. 【請求項4】 前記基準電圧を発生する回路は、第1及
    び第2の基準電圧を発生し、 前記演算回路は、前記センサ用コイルの出力電圧と前記
    第1及び第2の基準電圧とを用いて所定の第1の演算及
    び第2の演算をそれぞれ行うことで、第1の振幅関数を
    振幅係数として持つ第1の交流出力信号と、第2の振幅
    関数を振幅係数として持つ第2の交流出力信号とをそれ
    ぞれ生成するものである請求項2に記載の位置検出装
    置。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2の基準電圧は、前記第
    1及び第2の交流出力信号における前記第1及び第2の
    振幅関数の周期特性における特定の位相区間を定めるも
    のであり、この第1及び第2の基準電圧を可変すること
    で、該特定の位相区間と前記相対的位置の変化範囲との
    対応関係を可変できることを特徴とする請求項4に記載
    の位置検出装置。
  6. 【請求項6】 前記基準電圧を発生する回路は、交流信
    号が印加されるように直列接続された2つのコイルを含
    む第1の回路と、交流信号が印加されるように直列接続
    された2つのコイルを含む第2の回路とを含み、該第1
    の回路のコイルの接続点より前記第1の基準電圧を取り
    出し、該第2の回路のコイルの接続点より前記第2の基
    準電圧を取り出すようにした請求項4又は5に記載の相
    対的回転位置検出装置。
  7. 【請求項7】 前記直列接続された2つのコイルは磁性
    体コアを有し、該2つのコイルのそれぞれに対する磁性
    体コアの配置を調整することで、コイルのインピーダン
    スを調整し、もって該2つのコイルの接続点より取り出
    される基準電圧のレベルを調整できるようにした請求項
    3又は6に記載の位置検出装置。
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