JP2002106970A - 潜熱回収用熱交換器及びこれを備えた燃焼機器 - Google Patents

潜熱回収用熱交換器及びこれを備えた燃焼機器

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JP2002106970A
JP2002106970A JP2000294572A JP2000294572A JP2002106970A JP 2002106970 A JP2002106970 A JP 2002106970A JP 2000294572 A JP2000294572 A JP 2000294572A JP 2000294572 A JP2000294572 A JP 2000294572A JP 2002106970 A JP2002106970 A JP 2002106970A
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heat exchanger
less
latent heat
pipe
heat recovery
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Takeshi Aoki
猛 青木
Koji Hisada
浩二 久田
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Toho Gas Co Ltd
Original Assignee
Toho Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱伝導性,耐食性,ろう付け性に優れると共
に比較的安価なパイプおよびフィンを有する潜熱回収用
熱交換器およびこれを備えた燃焼機器を提供すること。 【解決手段】 被加熱流体7を流すパイプ21を有し,
パイプ21に接触する燃焼排ガス39に含有される水分
が凝縮する際の潜熱を回収するよう構成された潜熱回収
用熱交換器2において,パイプ21は,JIS規格にお
けるSUS436J1L,SUS436L,SUS44
4のいずれかのフェライト系ステンレス鋼よりなる。パ
イプ21は直線状の直線部211とのU字状部212と
をろう付けにより接合してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,耐食性に優れた潜熱回収用熱交
換器およびこれを備えた燃焼機器に関する。
【0002】
【従来技術】例えば給湯器などの燃焼機器においては,
ガスバーナの燃焼による加熱だけでなく,その燃焼排ガ
スに含まれる水分の潜熱を回収して利用し,エネルギー
効率を向上させることが行われている。この潜熱回収に
は,アルミニウム製,オーステナイト系ステンレス鋼お
よびチタン製の潜熱回収用熱交換器が用いられる。
【0003】潜熱回収用熱交換器2は,後述する図1に
示すごとく,燃焼機器1内に内蔵させ,一次熱交換器1
0を加熱するガスバーナ3の燃焼排ガス39と接触する
よう配置される。また,潜熱回収用熱交換器2は,直線
部211とU字状部212とを交互に連結して複数回折
り返した状態に配置したパイプ21と,その周囲に配設
された多数のフィン22とより構成されている。なお,
フィン22を設けずにパイプ21の形状そのものをジャ
バラ状にしたものもある。
【0004】そして,燃焼機器1の運転時には,潜熱回
収用熱交換器2の上記フィン22およびパイプ21にガ
スバーナ3の燃焼排ガス39を接触させる。これによ
り,燃焼排ガス中に含まれている水分がフィン22およ
びパイプ21上にて凝縮し,その潜熱を回収することが
できる。そして,この回収した潜熱は,パイプ21内を
流れる被加熱流体に伝えられる。また,潜熱回収用熱交
換器2上において凝縮した水分は,下方のドレン受け部
4に受けられ,外部に排出される。
【0005】
【解決しようとする課題】ところで,上記従来の潜熱回
収用熱交換器のうち,アルミニウム製の潜熱回収用熱交
換器の場合には,次のような問題がある。即ち,上記燃
焼排ガスには,NOx,SOx,CO2等が含まれ,その
凝縮水は例えば硝酸等のような金属を腐食させる成分を
含んだものとなる。そのため,潜熱回収用熱交換器は,
一次熱交換器のような単なる流体との熱交換を行う通常
の熱交換器に比べて非常に腐食しやすい環境に晒される
こととなる。そして従来より上記パイプ21等が腐食す
ることが問題となっている。
【0006】従来より,パイプ21等に関して,上記腐
食の問題を解消すべく,材料自体の選択の変更,表面を
保護するコーティング材の選択等による種々の対策が検
討されてきた。しかしながら,上記パイプ等の本来の要
求特性である高い熱伝導率を有し,さらに十分な耐食性
を有する安価な材料を選択するのは非常に困難である。
【0007】例えばチタンは耐食性は優れるが,熱伝導
率も低く,非常に高価であるため,実際の製品に適用す
るにはコスト面に問題がある。オーステナイト系ステン
レスの場合には,熱伝導性が低く,比較的高価なNiを
使用している。また,コーティング材による被覆は熱伝
達性を低下させる場合がある。また,上記パイプは,U
字状部と直線部とを連結するためにろう付けを行う。そ
のため,パイプの材質としてはろう付け性も良好なもの
を選択する必要がある。
【0008】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,熱伝導性,耐食性,ろう付け性に優れる
と共に比較的安価なパイプおよびフィンを有する潜熱回
収用熱交換器およびこれを備えた燃焼機器を提供しよう
とするものである。
【0009】
【課題の解決手段】請求項1の発明は,被加熱流体を流
すパイプを有し,該パイプに接触する燃焼排ガスに含有
される水分が凝縮する際の潜熱を回収するよう構成され
た潜熱回収用熱交換器において,上記パイプは,JIS
規格におけるSUS436J1L,SUS436L,S
US444のいずれかのフェライト系ステンレス鋼より
なることを特徴とする潜熱回収用熱交換器にある。
【0010】本発明において最も注目すべき点は,上記
特定のフェライト系ステンレス鋼を上記潜熱回収用熱交
換器のパイプに適用したことである。ここで,上記JI
S規格は,日本工業規格である。そして,上記SUS4
36J1L,SUS436L,SUS444は,いずれ
もフェライト系ステンレス鋼の成分規格である。具体的
な成分規格は後述する表1に示す。なお,表1には,残
部鉄(Fe)の表示は省略してある。
【0011】次に,本発明の作用効果につき説明する。
本発明の潜熱回収用熱交換器においては,上記のごと
く,特定の3種類のフェライト系ステンレス鋼のいずれ
かを上記パイプ及びフィンに適用する。そのため,後述
する実施形態例に示すごとく,上記パイプ及びフィン
は,熱伝導性,耐食性,ろう付け性に優れたものとする
ことができる。
【0012】特に,潜熱回収用熱交換器は,通常の熱交
換器の場合よりも過酷な腐食環境に晒される。この場合
にも,本発明の潜熱回収用熱交換器におけるパイプは,
十分な耐食性を発揮する。また,上記特定の3種類のフ
ェライト系ステンレス鋼は,ろう付け性にも優れてい
る。
【0013】さらに,上記特定の3種類のフェライト系
ステンレス鋼は,オーステナイト系ステンレス鋼の場合
のような高価なNiを用いておらず,材料自体が比較的
安価であり,さらに溶接性にも優れるので,シームレス
管よりも安価な溶接管を採用することができ,その分さ
らにコストダウンを図ることができる。
【0014】次に,請求項2の発明は,被加熱流体を流
すパイプを有し,該パイプに接触する燃焼排ガスに含有
される水分が凝縮する際の潜熱を回収するよう構成され
た潜熱回収用熱交換器において,上記パイプは,C;
0.025%以下(重量比以下同じ),Si;0.75
%以下,Mn;1.00%以下,P;0.040%以
下,S;0.030%以下,Cr;17.00〜19.
00%,Ni;0.60%以下,Mo;0.40〜0.
80%,N;0.0150%以下,Ti;8×(C+
N)〜0.80%,残部Feフェライト系ステンレス鋼
よりなるよりなることを特徴とする潜熱回収用熱交換器
にある。上記のフェライト系ステンレス鋼は,川崎製鉄
(株)製の表品名「R432LTMステンレス鋼」で,
Tiを上記のごとく含有するものである。以下,上記フ
ェライト系ステンレス鋼を「Rステンレス鋼」と称する
こともある。この場合には,特に優れた耐食性を示すと
共に上記請求項1の発明と同様に優れた効果を発揮す
る。
【0015】次に,請求項3の発明のように,上記パイ
プは直線状の直線部とU字状部とをろう付けにより接合
してなるものもある。この場合には,上記直線部とU字
状部とをろう付けする際に,上記パイプが上記3種類の
フェライト系ステンレス鋼,又は上記Rステンレス鋼の
フェライト系ステンレス鋼であるために,特にろう付け
性に優れた効果を発揮する。
【0016】次に,請求項4の発明のように,上記ろう
付けはNiろう材またはCuろう材を用いて行うことが
好ましい。これにより,上記直線部とU字状部との接合
をより強固に安定的に行うことができる。
【0017】また,請求項5の発明のように,上記燃焼
排ガス中の水分が凝縮した凝縮水には,重量比にて,6
0ppm以上の硝酸イオンが含有されている。この場合
には,上記の各フェライト系ステンレス鋼の耐食性等の
優れた効果が特に有効に発揮される。
【0018】また,請求項6の発明のように,上記パイ
プの周囲には,複数のフィンが配設されており,該フィ
ンはJIS規格におけるSUS436J1L,SUS4
36L,SUS444のいずれかのフェライト系ステン
レス鋼よりなることが好ましい。この場合には,上記パ
イプの周囲にフィンを配置した構成を有する潜熱回収用
熱交換器の場合にも,上記フィンに上記特定のフェライ
ト系ステンレス鋼を適用することによって,上記パイプ
における作用効果と同様の作用効果を上記フィンにおい
て発現させることができる。
【0019】次に,請求項7の発明のように,上記パイ
プの周囲には,複数のフィンが配設されており,該フィ
ンはC;0.025%以下(重量比以下同じ),Si;
0.75%以下,Mn;1.00%以下,P;0.04
0%以下,S;0.030%以下,Cr;17.00〜
19.00%,Ni;0.60%以下,Mo;0.40
〜0.80%,N;0.0150%以下,Ti;8×
(C+N)〜0.80%,残部Feよりなるフェライト
系ステンレス鋼よりなることが好ましい。この場合に
も,上記請求項6の発明と同様の効果を得ることができ
る。
【0020】また,請求項8の発明は,被加熱流体を流
すパイプをそれぞれ有する一次熱交換器および潜熱回収
用熱交換器を有し,上記一次熱交換器をガスバーナの燃
焼により加熱すると共に,上記潜熱回収用熱交換器を上
記ガスバーナの燃焼排ガスと接触させて該燃焼排ガスに
含有される水分が凝縮する際の潜熱を回収することによ
り上記被加熱流体に伝熱するよう構成された燃焼機器に
おいて,上記潜熱回収用熱交換器を構成するパイプは,
JIS規格におけるSUS436J1L,SUS436
L,SUS444のいずれかのフェライト系ステンレス
鋼よりなることを特徴とする潜熱回収用熱交換器を備え
た燃焼機器にある。
【0021】本発明の燃焼機器においては,上記のごと
く,一次熱交換器をガスバーナの燃焼により加熱し,そ
の際に発生するガスバーナの燃焼排ガスを上記潜熱回収
用熱交換器に接触させるよう構成されている。この場
合,特にガスバーナの燃焼により発生する燃焼排ガス
は,上述したごとく,潜熱回収用熱交換器特有の過酷な
腐食環境をつくりだす。
【0022】これに対し,本発明の燃焼機器は,上記3
種類のフェライト系ステンレス鋼のいずれかをパイプに
採用した潜熱回収用熱交換器を備えている。そのため,
上記の過酷な腐食環境においても非常に優れた耐食性を
示す。また,上記3種類のフェライト系ステンレス鋼は
ろう付け性にも優れ,十分な接合強度を維持することが
できる。そしてまた,この潜熱回収用熱交換器は,上記
と同様に,熱伝導性に優れると共に比較的安価である。
それゆえ,本発明の燃焼機器は,耐久性に優れ,比較的
安価なものとなる。
【0023】また,請求項9の発明は,被加熱流体を流
すパイプをそれぞれ有する一次熱交換器および潜熱回収
用熱交換器を有し,上記一次熱交換器をガスバーナの燃
焼により加熱すると共に,上記潜熱回収用熱交換器を上
記ガスバーナの燃焼排ガスと接触させて該燃焼排ガスに
含有される水分が凝縮する際の潜熱を回収することによ
り上記被加熱流体に伝熱するよう構成された燃焼機器に
おいて,上記潜熱回収用熱交換器を構成するパイプは,
C;0.025%以下(重量比以下同じ),Si;0.
75%以下,Mn;1.00%以下,P;0.040%
以下,S;0.030%以下,Cr;17.00〜1
9.00%,Ni;0.60%以下,Mo;0.40〜
0.80%,N;0.0150%以下,Ti;8×(C
+N)〜0.80%,残部Feよりなるフェライト系ス
テンレス鋼よりなることを特徴とする潜熱回収用熱交換
器を備えた燃焼機器にある。この場合にも,請求項8の
発明と同様の効果を得ることができる。
【0024】次に,請求項10の発明のように,上記パ
イプは直線状の直線部とU字状部とをろう付けにより接
合してなるものもある。この場合には,請求項3の発明
と同様の効果を得ることができる。
【0025】また,請求項11の発明のように,上記ろ
う付けはNiろう材またはCuろう材を用いて行うこと
が好ましい。この場合には,請求項4の発明と同様に,
上記直線部とU字状部との接合をより強固に安定的に行
うことができる。
【0026】また,請求項12の発明のように,上記燃
焼排ガス中の水分が凝縮した凝縮水には,重量比にて,
60ppm以上の硝酸イオンが含有されている。この場
合には,上記3種類のフェライト系ステンレス鋼の耐食
性等の優れた効果が特に有効に発揮される。
【0027】また,請求項13の発明のように,上記潜
熱回収用熱交換器の上記パイプの周囲には,複数のフィ
ンが配設されており,該フィンはJIS規格におけるS
US436J1L,SUS436L,SUS444のい
ずれかのフェライト系ステンレス鋼よりなることが好ま
しい。この場合にも,上記フィンに上記特定のフェライ
ト系ステンレス鋼を適用することによって,上記パイプ
における作用効果と同様の作用効果を上記フィンにおい
て発現させることができる。
【0028】次に,請求項14の発明のように,上記潜
熱回収用熱交換器の上記パイプの周囲には,複数のフィ
ンが配設されており,該フィンはC;0.025%以下
(重量比以下同じ),Si;0.75%以下,Mn;
1.00%以下,P;0.040%以下,S;0.03
0%以下,Cr;17.00〜19.00%,Ni;
0.60%以下,Mo;0.40〜0.80%,N;
0.0150%以下,Ti;8×(C+N)〜0.80
%,残部Feよりなるフェライト系ステンレス鋼よりな
ることが好ましい。この場合には,請求項13の発明と
同様の効果を得ることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】実施形態例1 本発明の実施形態例にかかる潜熱回収用熱交換器および
燃焼機器につき,図1〜図3を用いて説明する。本例に
おける燃焼機器1は,図1に示すごとく,被加熱流体7
を流すパイプ11,21と,該パイプ11,21の周囲
に配設されたフィン12,22とをそれぞれ有する一次
熱交換器10および潜熱回収用熱交換器2を直列に接続
してなる。そして,上記一次熱交換器10をガスバーナ
3の燃焼により加熱すると共に,上記潜熱回収用熱交換
器2を上記ガスバーナ3の燃焼排ガス39と接触させて
その潜熱を回収するよう構成されている。
【0030】本例では,潜熱回収用熱交換器2を構成す
るパイプ21及びフィン22は,いずれも,JIS規格
におけるSUS436J1L,SUS436L,SUS
444,及び川崎製鉄(株)製「R432LTM」(R
ステンレス鋼)の4種類のいずれかのフェライト系ステ
ンレス鋼を適用する。これらの成分組成を表1に示す。
なお,表1には,残部Feの記載を省略した。
【0031】
【表1】
【0032】上記潜熱回収用熱交換器2のパイプ21
は,図2に示すごとく,上記フィン22を配設した直線
状の直線部211と,これらを繋ぐ略U字状のU字状部
212とよりなる。これらは,同図に示すごとく,Ni
ろう材29によりろう付けして接合した。また,一次熱
交換器10も潜熱回収用熱交換器2と同じ材質のパイプ
11及びフィン12を用いてほぼ同様の構成とした。そ
して,被加熱流体7の流れ方向の上流側(燃焼排ガス3
9の流れ方向の下流側)に上記潜熱回収用熱交換器2
を,下流側に一次熱交換器10を配置し,これらのパイ
プ21,11を直列に接続した。
【0033】なお,一次熱交換器10を構成するパイプ
11およびフィン12の材質は,必ずしも上記4種類の
フェライト系ステンレス鋼から選択する必要はなく,他
の材質を用いることもできる。
【0034】上記一次熱交換器10はガスバーナ3に対
面させると共に,その燃焼排ガス39が潜熱回収用熱交
換器2に導かれるように,上記一次熱交換器10と潜熱
回収用熱交換器2とをハウジング19内に配設した。そ
して,潜熱回収用熱交換器2の下方には,燃焼排ガス中
の水分が凝縮した凝縮水40を受けるドレン受け部4を
設けた。なお,本例における被加熱流体7としては,水
を適用した。即ち,本例の燃焼機器1は,潜熱回収用熱
交換器2のパイプ21の上流から冷水を導入し,一次熱
交換器10のパイプ11の下流へ温水を導出する給湯器
を構成した。
【0035】また,上記潜熱回収用熱交換器2における
上記パイプ21のろう付け部分は上記燃焼排ガス39と
触れないように燃焼排ガス39の通路から外すように設
計することが好ましい。
【0036】次に,本例の潜熱回収用熱交換器2及び燃
焼機器1の作用効果につき説明する。本例の潜熱回収用
熱交換器2においては,上記のごとく,特定の4種類の
フェライト系ステンレス鋼のいずれかを上記パイプ21
及びフィン22に適用する。そのため,パイプ21及び
フィン22は,熱伝導性,耐食性,ろう付け性に優れた
ものとすることができる。
【0037】そのため,本例の潜熱回収用熱交換器2
は,燃焼機器1を運転した際に生ずる,燃焼排ガスの凝
縮水という非常に腐食性の強い溶液に接触した場合にお
いても,十分に腐食を抑制することができる。
【0038】さらに,上記特定の4種類のフェライト系
ステンレス鋼は,オーステナイト系ステンレス鋼の場合
のような高価なNiを含有しておらず,材料自体が比較
的安価であり,さらに溶接性にも優れるので,シームレ
ス管よりも安価な溶接管を採用することができ,その分
さらにコストダウンを図ることができる。それゆえ,潜
熱回収用熱交換器2,およびこれを備えた燃焼機器1
は,耐久性に優れ,かつ,比較的安価なものとなる。
【0039】実施形態例2 本例は,上記燃焼機器1を,図3に示すごとく,竪型に
した例である。即ち,ハウジング19の内部において,
その上部から順に,ガスバーナ3,一次熱交換器10,
潜熱回収用熱交換器2,ドレン受け部4を配設してあ
る。そして,暖めるべき冷水は,上記潜熱回収用熱交換
器2側から導入され,一次熱交換器10から導出される
よう構成することができる。その他は,実施形態例1と
同様である。この場合にも,実施形態例1と同様の作用
効果が得られる。
【0040】実施形態例3 本例では,実施形態例1における潜熱回収用熱交換器2
に使用することができるパイプ21,フィン22の材質
の優れた特性を評価すべく試験を行った。この試験のた
めに,本発明の潜熱回収用熱交換器におけるパイプ及び
フィンに使用できる,JIS規格におけるSUS436
J1L,SUS436L,SUS444,及び上記Rス
テンレス鋼のフェライト系ステンレス鋼として,5種類
の試験片(試料No.E1〜E5)を準備し,さらに比
較のための試験片(試料No.C1〜C11)を準備し
た。試験片としては,表2に示すごとく,種々の金属材
料を準備した。
【0041】また,本例の試験としては,表3に示すご
とく,平均腐食速度の測定,熱伝導率の測定,ろう付け
性評価を行った。
【0042】上記平均腐食速度の測定は,実施形態例1
におけるガスバーナ3の燃焼排ガスの凝縮液を10倍及
び100倍に凝縮した模擬凝縮液を作製し,これに各試
料を浸漬してその腐食速度を測定した。浸漬中において
は模擬凝縮液を80℃にまで加熱した。また,試験はす
べて100時間行い,表3には,10000時間換算の
腐食量を示した。判断は,100倍濃度において行い,
初期肉厚0.5mmに対し,10000時間後の腐食量
が10%(0.05mm)以下の場合には非常に良好で
あるとして◎,0.1mm以下の場合を良好として○,
それ以外を×とした。
【0043】ここで,ガスバーナ3の燃焼排ガスの凝縮
液中の成分濃度を測定した結果を図4に示す。同図に示
すごとく,実際の燃焼排ガスの凝縮液には,280pp
mという250ppmを超える硝酸イオンを含有する場
合があり,多くの場合には60ppmを超えるような多
量の酸性イオンが含まれ酸化性の強い酸性溶液となって
いることがわかる。そして,上記模擬凝縮液は,図4に
示した最も酸性の強い成分濃度をそれぞれ10倍あるい
は100倍したものを用いた。
【0044】熱伝導率は,実測値の他に文献データを流
用した。そして,熱伝導率は20以上を◎,それ以外を
×とした。ろう付け性は,テストピースを用いてろう付
け試験を行い,ろう付けしたサンプルについて引張強度
測定を行い,良好な強度が得られたものを◎とした。ま
た,従来からろう付けの実績のあるものも◎とした。○
は文献や組成から実施可能と推定しているものである。
△は文献や組成から実施不可能と推定したものである。
×は良好な接合ができなかったものである。
【0045】各評価項目の結果を表3に示す。これらの
表から知られるように,平均腐食速度,熱伝導率,Ni
ろう付け及びCuろう付け性のすべてが◎あるいは○の
ものは,上述したJIS規格におけるSUS436J1
L(1種類),SUS436L(2種類),SUS44
4(1種類),及び上記Rステンレス鋼の5種類のフェ
ライト系ステンレス鋼だけであることがわかる。
【0046】また,これら5種類のフェライト系ステン
レス鋼は,材料価格も比較的安く,また,溶接性に優れ
るため,比較的安価な溶接管を上記パイプとして適用す
ることができる。このように,上記の5種類のフェライ
ト系ステンレス鋼は,潜熱回収用熱交換器を構成するパ
イプおよびフィンを構成する材料として最適であること
がわかる。
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】実施形態例4 本例では,図1に示した構成と同様の構成の実験用燃焼
機器1を用いて,実際に運転をし,耐食性をテストし
た。この燃焼機器1においては,上記被加熱流体として
は水を,上記ガスバーナ3の燃料としては都市ガスを用
いた。そして,上記潜熱回収用熱交換器2におけるパイ
プ21およびフィン22の材質としては,上記実施形態
例3(表2)におけるE1〜E5およびC1〜C3のも
のを用いた。これらは,実施形態例3における熱伝導率
が良好なものを代表にして選んだものである。
【0050】試験は,それぞれ1000Hr運転するこ
とにより行った。そして,各潜熱回収用熱交換器におけ
るパイプの平均腐食深さを測定した。また,テスト期間
中に2回凝縮水をサンプリングし,そのpHおよび各成
分の濃度測定を行った。その結果を図5および表4に示
す。
【0051】図5は,横軸に時間,縦軸に平均腐食深さ
をとったものである。同図から知られるごとく,本発明
品である特定のフェライト系ステンレス鋼を用いた潜熱
回収用熱交換器2は,殆ど腐食の進行が見られなかっ
た。これに対し,比較のC1〜C3はいずれも,徐々に
腐食が進行していった。また,表4より知られるごと
く,凝縮水は硝酸イオンを60ppm以上含有し,pH
2.9という強い酸性を示していたこともわかった。
【0052】
【表4】
【0053】
【発明の効果】上述のごとく,本発明によれば,熱伝導
性,耐食性,ろう付け性に優れると共に比較的安価なパ
イプおよびフィンを有する潜熱回収用熱交換器およびこ
れを備えた燃焼機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1における,燃焼機器の構成を示す
説明図。
【図2】実施形態例1における,ろう付け接合部を示す
説明図。
【図3】実施形態例2における,竪型の燃焼機器の構成
を示す説明図。
【図4】実施形態例3における,凝縮水の成分濃度を示
す説明図。
【図5】実施形態例4における,平均腐食深さの進行状
態を示す説明図。
【符号の説明】
1...燃焼機器, 10...一次熱交換器, 11...パイプ, 12...フィン, 2...潜熱回収用熱交換器, 21...パイプ, 22...フィン, 29...ろう材, 3...ガスバーナ, 39...燃焼排ガス, 7...被加熱流体,

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加熱流体を流すパイプを有し,該パイ
    プに接触する燃焼排ガスに含有される水分が凝縮する際
    の潜熱を回収するよう構成された潜熱回収用熱交換器に
    おいて,上記パイプは,JIS規格におけるSUS43
    6J1L,SUS436L,SUS444のいずれかの
    フェライト系ステンレス鋼よりなることを特徴とする潜
    熱回収用熱交換器。
  2. 【請求項2】 被加熱流体を流すパイプを有し,該パイ
    プに接触する燃焼排ガスに含有される水分が凝縮する際
    の潜熱を回収するよう構成された潜熱回収用熱交換器に
    おいて,上記パイプは,C;0.025%以下(重量比
    以下同じ),Si;0.75%以下,Mn;1.00%
    以下,P;0.040%以下,S;0.030%以下,
    Cr;17.00〜19.00%,Ni;0.60%以
    下,Mo;0.40〜0.80%,N;0.0150%
    以下,Ti;8×(C+N)〜0.80%,残部Feよ
    りなるフェライト系ステンレス鋼よりなることを特徴と
    する潜熱回収用熱交換器。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において,上記パイプは
    直線状の直線部とU字状部とをろう付けにより接合して
    なることを特徴とする潜熱回収用熱交換器。
  4. 【請求項4】 請求項3において,上記ろう付けはNi
    ろう材またはCuろう材を用いて行うことを特徴とする
    潜熱回収用熱交換器。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項において,
    上記燃焼排ガス中の水分が凝縮した凝縮水には,重量比
    にて,60ppm以上の硝酸イオンが含有されているこ
    とを特徴とする潜熱回収用熱交換器。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一項において,
    上記パイプの周囲には,複数のフィンが配設されてお
    り,該フィンはJIS規格におけるSUS436J1
    L,SUS436L,SUS444のいずれかのフェラ
    イト系ステンレス鋼よりなることを特徴とする潜熱回収
    用熱交換器。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれか一項において,
    上記パイプの周囲には,複数のフィンが配設されてお
    り,該フィンはC;0.025%以下(重量比以下同
    じ),Si;0.75%以下,Mn;1.00%以下,
    P;0.040%以下,S;0.030%以下,Cr;
    17.00〜19.00%,Ni;0.60%以下,M
    o;0.40〜0.80%,N;0.0150%以下,
    Ti;8×(C+N)〜0.80%,残部Feよりなる
    フェライト系ステンレス鋼よりなることを特徴とする潜
    熱回収用熱交換器。
  8. 【請求項8】 被加熱流体を流すパイプをそれぞれ有す
    る一次熱交換器および潜熱回収用熱交換器を有し,上記
    一次熱交換器をガスバーナの燃焼により加熱すると共
    に,上記潜熱回収用熱交換器を上記ガスバーナの燃焼排
    ガスと接触させて該燃焼排ガスに含有される水分が凝縮
    する際の潜熱を回収することにより上記被加熱流体に伝
    熱するよう構成された燃焼機器において,上記潜熱回収
    用熱交換器を構成するパイプは,JIS規格におけるS
    US436J1L,SUS436L,SUS444のい
    ずれかのフェライト系ステンレス鋼よりなることを特徴
    とする潜熱回収用熱交換器を備えた燃焼機器。
  9. 【請求項9】 被加熱流体を流すパイプをそれぞれ有す
    る一次熱交換器および潜熱回収用熱交換器を有し,上記
    一次熱交換器をガスバーナの燃焼により加熱すると共
    に,上記潜熱回収用熱交換器を上記ガスバーナの燃焼排
    ガスと接触させて該燃焼排ガスに含有される水分が凝縮
    する際の潜熱を回収することにより上記被加熱流体に伝
    熱するよう構成された燃焼機器において,上記潜熱回収
    用熱交換器を構成するパイプは,C;0.025%以下
    (重量比以下同じ),Si;0.75%以下,Mn;
    1.00%以下,P;0.040%以下,S;0.03
    0%以下,Cr;17.00〜19.00%,Ni;
    0.60%以下,Mo;0.40〜0.80%,N;
    0.0150%以下,Ti;8×(C+N)〜0.80
    %,残部Feよりなるフェライト系ステンレス鋼よりな
    ることを特徴とする潜熱回収用熱交換器を備えた燃焼機
    器。
  10. 【請求項10】 請求項8又は9において,上記パイプ
    は直線状の直線部とU字状部とをろう付けにより接合し
    てなることを特徴とする潜熱回収用熱交換器を備えた燃
    焼機器。
  11. 【請求項11】 請求項10において,上記ろう付けは
    Niろう材またはCuろう材を用いて行うことを特徴と
    する潜熱回収用熱交換器を備えた燃焼機器。
  12. 【請求項12】 請求項9〜11のいずれか一項におい
    て,上記燃焼排ガス中の水分が凝縮した凝縮水には,重
    量比にて,60ppm以上の硝酸イオンが含有されてい
    ることを特徴とする潜熱回収用熱交換器を備えた燃焼機
    器。
  13. 【請求項13】 請求項8〜12のいずれか一項におい
    て,上記潜熱回収用熱交換器の上記パイプの周囲には,
    複数のフィンが配設されており,該フィンはJIS規格
    におけるSUS436J1L,SUS436L,SUS
    444のいずれかのフェライト系ステンレス鋼よりなる
    ことを特徴とする潜熱回収用熱交換器を備えた燃焼機
    器。
  14. 【請求項14】 請求項8〜12のいずれか一項におい
    て,上記潜熱回収用熱交換器の上記パイプの周囲には,
    複数のフィンが配設されており,該フィンはC;0.0
    25%以下(重量比以下同じ),Si;0.75%以
    下,Mn;1.00%以下,P;0.040%以下,
    S;0.030%以下,Cr;17.00〜19.00
    %,Ni;0.60%以下,Mo;0.40〜0.80
    %,N;0.0150%以下,Ti;8×(C+N)〜
    0.80%,残部Feよりなるフェライト系ステンレス
    鋼よりなることを特徴とする潜熱回収用熱交換器を備え
    た燃焼機器。
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