JP2002106838A - 遮炎装置付燃焼機器 - Google Patents
遮炎装置付燃焼機器Info
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Abstract
ことを目的とする。 【解決手段】 燃焼室R2内には、メインバーナ22と
パイロットバーナ25とが設けられ、パイロットバーナ
25の火炎状態を検知する熱電対26が、正常燃焼時の
火炎と接触し、給気不足による燃焼悪化時の火炎とは接
触しない位置に設けられる。また、底板部13には、小
孔27bを形成したフレームアレスター27と、パイロ
ットバーナ25の真下部に位置しフレームアレスター2
7の小孔27bより小さな幅の小開口35bを形成した
パイロット給気板35とが設けられる。粉塵によりパイ
ロット給気板35がフレームアレスター27より先に詰
まり、パイロットバーナ25がメインバーナ22に先駆
けて異常燃焼し、それを熱電対26で検知してメインバ
ーナ22の燃焼を停止する。
Description
ガソリン,シンナー,ベンジン等の可燃物が置かれたガ
レージ,地下室,倉庫等に設置される遮炎装置付燃焼機
器に関する。
示されるように、中空の円筒形本体1内の上下に貯湯室
2と燃焼室3とを設け、燃焼室3は内部に空気を供給す
る給気口4を設けると共に貯湯室2の軸心位置を貫通し
て本体1上部に開口し燃焼室3内の燃焼ガスを外部に排
出する排気通路5を設けており、更に給気口4にはフレ
ームアレスター(遮炎装置)6を設けたものが知られて
いる。
けたメインバーナ3aで燃焼した高温の燃焼排気が、排
気通路5を通過する際に、貯湯室2内に供給された水と
の熱交換により水を加熱して所定温度の湯として貯蔵
し、適宜外部に給湯されるようになっている。こうした
給湯器が、可燃蒸気を発生する可燃物の近くに設置され
る場合には、給湯器の給気口4に可燃蒸気が侵入し燃焼
室3の火炎が伝播して可燃物へ引火するおそれがあるた
め、燃焼室3の火炎が給気口4外部へ漏出しないように
フレームアレスター6が設けられる。
ルやラス網のように、微小な開口を多数一様に設けた金
属製の板状体である。可燃ガスにはそれぞれ、それ以下
のギャップでは火炎が通路を伝播しないという消炎距離
があり、フレームアレスター6は、これを利用するため
に、各開口の大きさをφ1.5〜3mm程度にしてい
る。
ムアレスター6の開口は、微小なために綿埃や砂塵とい
った粉塵によって目詰まりしやすい。このため、目詰ま
りすると、燃焼室3内の給気不足により不完全燃焼し
て、一酸化炭素中毒を起こすおそれがあった。そこで、
本発明の遮炎装置付燃焼機器は上記課題を解決し、給気
通路の閉塞による不完全燃焼を防止することを目的とす
る。
明の請求項1記載の遮炎装置付給湯器は、燃料ガスと燃
焼用空気とを混合して燃焼するメインバーナと、該メイ
ンバーナが設けられる燃焼室へ燃焼用空気を供給する給
気通路と、該給気通路を複数の開口に分割して火炎の通
過を阻止する遮炎装置とを備えた遮炎装置付燃焼機器に
おいて、上記遮炎装置とは別に、複数の開口に分割され
たパイロット給気口を有し、該給気口から燃焼用空気を
吸引して燃料ガスと混合して燃焼するパイロットバーナ
と、上記パイロットバーナの燃焼状態に応じた検知信号
を出力する炎検知素子と、上記炎検知素子の信号から上
記メインバーナの不完全燃焼を防止する不完全燃焼防止
装置とを設け、上記パイロット給気口の開口を上記遮炎
装置の開口よりも目詰まりしやすい形状に形成したこと
を要旨とする。
給湯器は、上記請求項1記載の遮炎装置付給湯器におい
て、上記パイロット給気口の開口総面積を調節すること
により、ガス供給量に応じて空気を吸い込む上記パイロ
ットバーナの該空気の吸引速度を0.9〜1m/秒の流
速になり得るようにしたことを要旨とする。
給湯器は、上記請求項1または2記載の遮炎装置付給湯
器において、上記パイロット給気口にルーバーを傾斜し
て設けたことを要旨とする。
給湯器は、上記請求項1〜3の何れかに記載の遮炎装置
付給湯器において、上記パイロットバーナの炎口を略水
平または斜め下方に向け、上記炎検知素子を上記パイロ
ットバーナの混合ガスの噴出方向に望ませたことを要旨
とする。
給湯器は、上記請求項4記載の遮炎装置付給湯器におい
て、上記炎検知素子を一次熱電対と二次熱電対とから構
成し、該一次熱電対を上記パイロットバーナの混合ガス
の噴出方向に望ませ、該二次熱電対を該パイロットバー
ナの炎口の上方に設け、上記二次炎熱電対を上記一次熱
電対と極性を逆にして接続したことを要旨とする。
遮炎装置付燃焼機器では、給気通路に綿埃や砂塵等の粉
塵が侵入しても、遮炎装置の目詰まりによりメインバー
ナが不完全燃焼を起こす前に、パイロット給気口が目詰
まりしてパイロットバーナに給気不足が生じるため、炎
検知素子がパイロットバーナの燃焼状態の悪化を検出
し、不完全燃焼装置が作動する。
燃焼機器では、一般的に、粉塵には濾過媒体によって補
集されやすい流速があり、パイロットバーナの流速を粉
塵補集率の高い流速に合わせ、メインバーナの流速を粉
塵補集率の低い流速に合わせることで、パイロット給気
口を遮炎装置より先に詰まらせて、パイロットバーナの
燃焼状態をメインバーナに先駆けて悪化させることがで
き、確実に不完全燃焼防止を行うことができる。
燃焼機器では、パイロット給気口にルーバーを傾斜して
設けるため、パイロット給気口の厚さを薄く抑えたまま
気体通過距離を長くすることができ、しかも、粉塵は、
斜めに形成されたパイロット給気口のルーバー面に衝突
しながら通過するため、接触機会が増えてパイロット給
気口に詰まりやすい。
燃焼機器では、パイロットバーナの炎口が略水平または
斜め下方に向いているため、正常燃焼時には、燃料と空
気との混合気が略水平または斜め下方向へ噴出しその方
向へ火炎を形成して炎検知素子をあぶる。従って、炎検
知素子は、パイロットバーナの炎口から水平方向にある
程度離して設けられても火炎によりあぶられて高い出力
を発生する。一方、パイロット給気口が粉塵により目詰
まりしてパイロットバーナへの供給空気が不足すると、
炎口からの噴出速度が遅くなり、水平成分の噴出速度も
遅くなるため、火炎が鉛直上方向になびいて、炎検知素
子をあぶらなくなる。これにより、炎検知素子の出力が
低下して、炎検知素子がパイロットバーナの燃焼状態の
悪化を鋭敏に検知でき、不完全燃焼を確実に防止でき
る。また、炎検知素子をパイロットバーナの炎口から水
平方向にある程度離して設けることによって、正常燃焼
時と燃焼悪化時とにおいて、火炎の形成位置が大きく変
化するため、炎検知素子の配置可能場所が広くなる。
燃焼機器では、二次熱電対は、一次熱電対と極性を逆に
して接続されるため、その起電力が負として働き、一次
熱電対との合成起電力を減少させる。正常燃焼時には、
パイロットバーナの火炎は、一次熱電対に接触し高い起
電力を発生させるが、二次熱電対には接触しないため低
い起電力を発生させるか、または発生しない。一方、燃
焼悪化時には、二次熱電対がパイロットバーナの火炎に
接触して高い起電力を発生し、また、火炎が一次熱電対
から遠ざかっていき起電力が低下するため、一次熱電対
の起電力から二次熱電対の起電力を差し引いた合成起電
力は、正常燃焼時から急激に減少する。従って、二次熱
電対を一次熱電対と極性を逆にして接続することによ
り、燃焼悪化時の起電力変化が急激になり、鋭敏に給気
不足を検知できる。また、各熱電対の起電力がばらつい
ても、この急な起電力変化のために給気不足の検知時期
がばらつかない。
を一層明らかにするために、以下本発明の遮炎装置付燃
焼機器の好適な実施形態について説明する。 《第1実施形態》図3は、遮炎装置付給湯器(以下、単
に給湯器と記す)の概略構成を示したものである。この
給湯器10は、円筒形の上下端が閉鎖された鉄製で内表
面がホーロー処理された容器である本体11と、本体1
1の外周および上面を覆う外側ケース30と、給湯器1
0の動作を制御するコントローラ41を設けている。
下端を閉鎖する平板である底板部13と、上端を閉鎖す
る上方にわずかに膨らんだ球面状の上鏡板14とを設け
ており、底板部13に設けた脚部11aによって床面に
立設されている。本体11は、底板部13側の所定位置
にて同軸的に配設されて本体11内を上下に仕切ってい
る上方にわずかに膨らんだ球面状の下鏡板15を設けて
おり、下鏡板15によって上側の貯湯室R1と、下側の
燃焼室R2とに区分されている。
軸心位置に開口部14a,15aを設けており、開口部
14a,15aには、軸心位置にて軸方向に延び、開口
部14a,15aを貫通した排気通路を形成する排気管
16が固定されている。更に、排気管16内には、その
下端からわずかに離れた上方位置と上端位置との間に、
ネジレ板形状のバッフル板17が固定され、本体11の
軸方向に沿って螺旋通路が形成されている。
垂下した給水管18および給湯管19が設けられてい
る。更に、上鏡板14には、貯湯室R1内に水を供給す
る給水管18の給水口18aおよび貯湯室R1内の湯を
取り出す給湯口19aが設けられており、また、下鏡板
15のわずか上部には、貯湯室R1内の湯を外部に排出
する水抜栓19bが設けられている。
わずかに離れて台板21が設けられており、台板21に
は、円形で外周の多数の場所を絞って炎口を形成したメ
インバーナ22が立設されている。メインバーナ22に
は本体11側壁を貫通したメインガス供給管23が接続
されている。メインバーナ22の側部には、先端部がメ
インバーナ22の方向に湾曲した常火タイプのパイロッ
トバーナ25が設けられ、パイロットバーナ25の炎口
25cが燃焼用空気の流れと直交する向きに、つまり、
水平方向に向いて形成される。更に、図1に示されるよ
うに、パイロットバーナ25の火炎の変化状態を検知す
る一次熱電対26(炎検知素子)が、パイロットバーナ
25から水平方向に所定距離をあけて、パイロットバー
ナ25と共に、取り付け板24に固定されている。後で
詳述するが、この一次熱電対26は、正常燃焼時に火炎
と接触し、給気不足による燃焼悪化時に火炎と接触しな
い位置に設けられる。つまり、一次熱電対26の感熱部
が、パイロットバーナ25の混合ガスの噴出方向の延長
上にある。また、メインバーナ22の炎口の下方近傍
に、後述する起電力調整用の副熱電対28が設けられ
る。
2,パイロットバーナ25へ全ての燃焼用空気を供給す
るための大給気口13aが形成され、大給気口13aに
は、遮炎装置であるフレームアレスター27がビス36
止めで固定されている。フレームアレスター27には、
パイロットバーナ25の真下部のみパイロット給気口2
7aが形成され、そのパイロット給気口27aを囲んで
給気室を形成するパイロット給気板35が固定される。
フレームアレスター27は、図2に示すように、直径が
φ1.6〜3mmの多数の小孔27bを有するパンチン
グメタルの板状体である。尚、底板部13に給気管を接
続して、その給気管内にフレームアレスター27を介装
するようにしてもよい。
めに形成したルーバー35c間の小開口35bを多数形
成した金属製の板状体であり、この小開口35bの奥行
は3〜10mmである。また、ルーバー35cを形成す
る斜面間の最短距離dは、フレームアレスター27の小
孔27bの直径よりも小さい0.3〜1.5mmであ
る。パイロットバーナ25は、パイロット給気板35と
はめあわせて空間を形成するパイロット給気口上板35
aに接続したパイロット空気パイプ25bを介してパイ
ロット給気板35と連通して一次空気供給路を形成して
いる。また、パイロットバーナ25には、パイロットガ
ス供給管25aが接続される。メインバーナ22もパイ
ロットバーナ25も、ガス供給管23,25aに接続さ
れる図示しないノズルから噴出されるガスにより一次空
気を吸引している。
されるように、外側ケース30によって保温材を介して
覆われている。外側ケース30の円筒部分は、上端から
下鏡板15の略上端位置までの間が、ポリウレタン樹脂
製の保温材31になっており、その下側部分が樹脂にフ
ァイバーグラスを混合した材質によるグラスファイバー
保温材32になっている。外側ケース30の上面部に
は、ポリウレタン樹脂部分に円環板状の上板33が埋設
されており、更に、上面部から突出した排気管16の端
部を覆うフード34が取り付けられている。
置には、コントローラ41が設けられている。コントロ
ーラ41の側部には、サーモスタット42が、保温材3
1および円筒部12を貫通して貯湯室R1内に突出して
配設されている。また、パイロットバーナ25およびメ
インバーナ22への通路を開閉する元電磁弁がコントロ
ーラ41に内蔵されており、一次熱電対26と副熱電対
28とが極性を逆にして直列にコントローラ41に接続
されている。更に、コントローラ41には、警報ブザー
44が接続されている。コントローラ41には、サーモ
スタット42の検出温度が所定値T1以上になるとメイ
ンガス通路を閉じるサーモスタットバルブも内蔵されて
いて、メインバーナ22へのガス供給を停止し、検出温
度が所定値T2(<T1)以下になるとサーモスタット
バルブを開いてメインバーナ22へのガス供給を開始
し、種火バーナを兼用するパイロットバーナ25から火
移りさせてメインバーナ22の燃焼を開始させる。燃焼
中は自然ドラフトにより空気が燃焼室R2へ供給され
る。
り一次熱電対26と副熱電対28との合成起電力が所定
値より低下した時も、同様にメインガス供給管23への
ガス通路を閉じてメインバーナ22へのガス供給を停止
し、メインバーナ22の不完全燃焼を防止すると共に、
警報ブザー44を鳴動するようになっている。
ついて説明する。まず、コントローラ41の上部にある
点火つまみ41aを下へ押し付けながらパイロットバー
ナ25に点火する。パイロットバーナ25の炎口25c
から水平方向に形成される火炎により加熱された一次熱
電対26に起電力が発生し、内蔵された元電磁弁が開い
た状態で吸着保持される(この時点で一旦点火つまみ4
1aより手を離す)。更に、点火つまみ41aを左へ回
動し、メインガス通路を開くと、パイロットバーナ25
から火移りしてメインバーナ22が点火する。このよう
な給湯器10の運転開始により、パイロットバーナ25
の火炎の変化状態が一次熱電対26によって検知され
る。
詰まりがなく、パイロットバーナ25への給気が十分に
行われている状態では、図1に示すように、パイロット
バーナ25の火炎が実線の状態になっており、図4に示
すように、一次熱電対26の発生起電力Vは高い値(2
0mV、実線)で安定している。一方、副熱電対28
は、メインバーナ22からの燃焼熱により加熱され若干
起電力(4mV、破線)を発生する。従って、合成起電
力(16mV、太い実線)は高く、異常燃焼の判定基準
値Vj(3.9mV、一点鎖線)を越えている。ここで
は、貯湯室R1内の湯の温度がまだ低いので、コントロ
ーラ41に内蔵されたサーモスタットバルブは開いてお
り、メインバーナ22によるガスの燃焼が開始される。
加熱しながら排気管16を上昇し、燃焼排気がバッフル
板17を通過することにより、貯湯室R1内の湯が加熱
されて、その温度が上昇する。湯温がT1以上になる
と、サーモスタット42がこれを検知して、サーモスタ
ットバルブを閉じ、メインバーナ22が消火する。湯温
が低下したり、或いは給湯管19を通して湯が排出さ
れ、それに伴い給水管18から給水により水が補充され
て湯温がT2以下になると、サーモスタット42により
温度低下が検知され、サーモスタットバルブが開くこと
によりメインガス通路が開放され、再びメインバーナ2
2による燃焼が開始され、貯湯室R1内の湯が加熱され
る。
る貯湯室R1内の湯の加熱を繰り返す間に、フレームア
レスター27やパイロット給気板35が粉塵により目詰
まりを起こし始めるが、この閉塞度はパイロット給気板
35の方が大きい。その理由を以下に述べる。 1. パイロット給気板35の小開口35bは、その最
短幅dがフレームアレスター27の小孔27bよりも小
さい。 2. 小開口35bにルーバー35cが形成されている
ため、垂直に貫通している小孔27bよりも気体通過距
離が長いことから粉塵が小開口35bの内壁に接触する
機会が多い。 3. 小開口35bの断面が斜めに形成されているた
め、粉塵がルーバー35c斜面に衝突しながら通過し、
接触機会が多い。
35は、フレームアレスター27よりも早く目詰まりす
る。例えば、パイロット給気板35が粉塵の詰まりによ
り全閉しても、フレームアレスター27は2割しか詰ま
っていない。このようにして、パイロット給気板35が
目詰まりを起こすと、パイロットバーナ25が給気不足
の状態になり、パイロットバーナ25の炎口25cから
の噴出速度(ここでは水平噴出速度)が遅くなるため、
炎口25cから水平方向に形成されていた火炎は、その
ドラフト力(浮力)によって図1の破線のように上方へ
なびいて、一次熱電対26に接触しなくなり、一次熱電
対26の起電力Vも、図4の実線に示すように低下す
る。パイロット給気板35が詰まってもメインバーナ2
2の燃焼には殆ど影響しないので副熱電対28の起電力
は一定である。従って、合成起電力に基づいた検出値
は、判定基準値Vj以下となる。
する。一次熱電対26を一つ設けただけでは、燃料ガス
の種類によって発生する起電力が異なって、給気不足検
知のタイミングがずれ、不完全燃焼を起こす可能性があ
る。このガス種による起電力差を無くすために、一次熱
電対26と極性を逆にして接続する副熱電対28を設け
て、ガス種によって一次熱電対26の起電力がずれた分
だけ副熱電対28の起電力で相殺するように、副熱電対
28の設置場所を調節する。こうして、二つの熱電対2
6,28の合成起電力の特性をガス種に関係なく揃える
ことができる。従って、配置の自由度が高い副熱電対2
8の位置を調節するだけで、ガス種による検知時期の差
を無くすことができる。
は、内蔵した元電磁弁をオフにし、メインバーナ22へ
のガスの供給を遮断すると共に、警報ブザー44を鳴動
させる。つまり、フレームアレスター27が目詰まりし
てメインバーナ22が不完全燃焼を起こす前に、パイロ
ットバーナ25の燃焼状態の悪化を検知してメインバー
ナ22の燃焼を停止させるので、メインバーナ22の不
完全燃焼を防止できる。
触し、給気不足による燃焼悪化時に火炎と接触しないた
め、発生起電力の差が非常に大きくなり、コントローラ
41は、一次熱電対26に火炎が接触しているか否かに
よって、パイロットバーナ25の燃焼状態を鋭敏に検知
でき、メインバーナ22の不完全燃焼を確実に防止でき
る。
鳴動を受けて、使用者が本体11からフレームアレスタ
ー27およびパイロット給気板35を取り外して目詰ま
りを除去し、再び本体11に設置することにより、正常
なメインバーナ22の燃焼動作に戻すことができ、貯湯
室R1内の湯を加熱することができる。
に向いているため、一次熱電対26を炎口25cから水
平方向にある程度離して設けることができ、しかも、火
炎は、正常燃焼時には一次熱電対26をあぶり、燃焼悪
化時にはあぶらないため、起電力の差が大きく取れてパ
イロットバーナ25の燃焼状態を鋭敏に検知できる。
に設けられるので、熱電対は、火炎の上下位置に基づい
て検知するが、本実施形態では、パイロットバーナ25
の炎口25cが水平に向いているため、火炎の形成状態
が水平方向から鉛直方向へ大きく変化し、起電力も従来
のパイロットバーナと比べて大きく変化する。従って、
本実施形態では、一次熱電対26の配置可能場所が広
く、製品設計時にレイアウトしやすい。また、ガス種に
応じて副熱電対28の設置場所を調節することにより、
合成起電力特性をガス種に関係なく等しくすることがで
きるので、不完全燃焼の防止処理を行う時期がばらつき
にくい。従って、コントローラ41側での判定基準値V
jの調整をする必要がなく、仕様決定が簡単になる。
めに形成しているため、気体通過距離を長く保ったま
ま、パイロット給気板35の高さ(厚さ)が小さく、コ
ンパクトになる。しかも、ルーバー35cを傾斜するこ
とにより、ルーバー35cを形成する斜面間の最短距離
dを小さくでき、つまり、個々の小開口35bの通過断
面積を小さくでき、ルーバー35cを垂直に形成する場
合よりも目詰まりしやすくなる。また、目詰まり検知用
パイロットバーナ25に点火バーナを兼用させること
で、バーナの数を増やすことがなく、製造コストを低減
できる。
いて図5,図6を用いて説明する。尚、第1実施形態と
異なる部分について説明し、重複する部分に関しては同
一符号を付してその説明を省略する。第2実施形態は、
メインバーナ22近傍に設けていた副熱電対28の代わ
りにパイロットバーナ25近傍に二次熱電対29を設け
る点が第1実施形態と異なる。
うに、二次熱電対29をパイロットバーナ25の炎口2
5cから上方へ所定距離あけた位置、つまり、正常燃焼
時にはパイロットバーナ25の火炎に接触せず、燃焼悪
化時にはその火炎に接触する位置に設ける。そして、一
次熱電対26と二次熱電対29とは、互いの極性を逆に
して直列に接続される。このため、両者の合成起電力
は、図6に太い実線で示すように、一次熱電対26の起
電力V(実線)から二次熱電対29の起電力V(破線)
を差し引いたものとなる。
5の火炎は、炎口25cから水平方向に形成され、一次
熱電対26に接触して一次熱電対に大きな起電力を発生
させる一方で、二次熱電対29には接触していないので
わずかな起電力しか発生させない。ところが、パイロッ
ト給気板35の小開口35bが粉塵により目詰まりして
くると、パイロットバーナ25に給気不足が生じ、一次
熱電対26に接触していたパイロットバーナ25の火炎
は、上方になびいて二次熱電対29に接触するようにな
り、一次熱電対26の発生起電力が低下し、逆に、二次
熱電対29の発生起電力が増加する。
は、急激に減少して判定基準値Vj以下になる。つま
り、パイロットバーナ25の火炎状態を検出するために
熱電対を2本用いることにより、二次熱電対29の起電
力だけ検出値の感度が上がることになり、より正確に火
炎状態を把握することができ、しかも、鋭敏に給気不足
を検知できる。
置を調節することにより、第1実施形態の副熱電対28
と同様に、合成起電力の特性がガス種に影響されず一定
となる。つまり、第1実施形態の副熱電対28を設ける
必要がない。勿論、副熱電対28を備えてガス種毎に合
成起電力の微調整を行ってもよい。
いても(例えば、±10%)、合成起電力特性は、急激
に低下し傾きが大きいため、一次熱電対26の起電力で
検知する場合よりも判定基準値Vjに達する時の給気詰
まり度合いがばらつきにくい。従って、安定してパイロ
ット給気板35の目詰まりによる給気不足を検知でき
る。
が、本発明はこうした実施形態に何等限定されるもので
はなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々
なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、パイ
ロットバーナ25のガス供給量の範囲の中で、パイロッ
ト給気板35の小開口35bの開口総面積に対する空気
通過量が粉塵補集率の高い0.9〜1m/sの流速にな
り得るように、小開口35bの数を調整してパイロット
給気板35を詰まりやすくしてもよい。一般的に、粉塵
には濾過媒体によって補集されやすい流速があり、パイ
ロットバーナ25の流速を粉塵補集率の高い流速に合わ
せ、メインバーナ22の流速を粉塵補集率の低い流速に
合わせることで、パイロット給気板35の小開口35b
をフレームアレスター27の小孔27bより先に詰まら
せて、パイロットバーナ25の燃焼状態をメインバーナ
22に先駆けて悪化させることができ、確実に不完全燃
焼防止動作を行うことができる。
bの形状は、円形でもよいし、また、ルーバーを形成し
なくてもよい。また、パイロットバーナ25の炎口25
cを若干上向きにしてもよいし、斜め下方に向けてもよ
い。フレームアレスター27にラス網を用いてもよく、
また、パンチングメタルやラス網を積層したものを用い
てもよい。
記載の遮炎装置付燃焼機器によれば、パイロット給気口
の開口の方が遮炎装置の開口よりも目詰まりしやすいた
め、メインバーナに先駆けてパイロットバーナの燃焼状
態が悪化し、その検出により不完全燃焼防止装置を作動
させて、一酸化炭素中毒を防止でき安全である。
燃焼機器によれば、パイロット給気口のみ粉塵補集率の
高い流速に合わせることにより、メインバーナより先に
パイロットバーナの燃焼状態が悪化して、確実に不完全
燃焼防止を行うことができる。
燃焼機器によれば、パイロット給気口にルーバーを形成
したため、粉塵がパイロット給気口に接触する機会が増
えて、パイロット給気口が詰まりやすくなり、パイロッ
トバーナの燃焼状態をメインバーナより先に悪化させる
ことができ、確実に不完全燃焼防止を行うことができ
る。
燃焼機器によれば、パイロットバーナの炎口を略水平ま
たは下方に向けて、正常燃焼時と燃焼悪化時との火炎の
形成位置を大きく変化させ、しかも、給気不足になると
パイロットバーナの火炎にあぶられなくなる位置に炎検
知素子を配置するため、火炎の有無により鋭敏に給気不
足を検知して不完全燃焼を確実に防止でき、しかも、炎
検知素子の配置可能場所が増加して設計しやすい。
燃焼機器によれば、二次熱電対を一次熱電対と極性を逆
にして接続したため、鋭敏に給気不足を検知できる。ま
た、二次熱電対をパイロットバーナの炎口の上方に設け
たため、給気不足による火炎の形状変化を敏感に捉える
ことができ、迅速に不完全燃焼防止を行うことができ
る。しかも、各熱電対の出力がばらついても、急な出力
変化のために給気不足の検知時期がばらつかず、安定し
て検知できる。
面図である。
図である。
からみた概略断面図である。
る。
面図である。
る。
た概略断面図である。
27a…パイロット給気口、35…パイロット給気板、
35b…小開口、22…メインバーナ、23…メインガ
ス供給管、25…パイロットバーナ、26,28,29
…熱電対、27…フレームアレスター、27b…小孔、
41…コントローラ、R1…貯湯室、R2…燃焼室。
Claims (5)
- 【請求項1】 燃料ガスと燃焼用空気とを混合して燃焼
するメインバーナと、該メインバーナが設けられる燃焼
室へ燃焼用空気を供給する給気通路と、該給気通路を複
数の開口に分割して火炎の通過を阻止する遮炎装置とを
備えた遮炎装置付燃焼機器において、 上記遮炎装置とは別に、複数の開口に分割されたパイロ
ット給気口を有し、該給気口から燃焼用空気を吸引して
燃料ガスと混合して燃焼するパイロットバーナと、 上記パイロットバーナの燃焼状態に応じた検知信号を出
力する炎検知素子と、 上記炎検知素子の信号から上記メインバーナの不完全燃
焼を防止する不完全燃焼防止装置とを設け、 上記パイロット給気口の開口を上記遮炎装置の開口より
も目詰まりしやすい形状に形成したことを特徴とする遮
炎装置付燃焼機器。 - 【請求項2】 上記パイロット給気口の開口総面積を調
節することにより、ガス供給量に応じて空気を吸い込む
上記パイロットバーナの該空気の吸引速度を0.9〜1
m/秒の流速になり得るようにしたことを特徴とする請
求項1記載の遮炎装置付燃焼機器。 - 【請求項3】 上記パイロット給気口にルーバーを傾斜
して設けたことを特徴とする請求項1または2記載の遮
炎装置付燃焼機器。 - 【請求項4】 上記パイロットバーナの炎口を略水平ま
たは斜め下方に向け、 上記炎検知素子を上記パイロットバーナの混合ガスの噴
出方向に望ませたことを特徴とする請求項1〜3の何れ
かに記載の遮炎装置付燃焼機器。 - 【請求項5】 上記炎検知素子を一次熱電対と二次熱電
対とから構成し、該一次熱電対を上記パイロットバーナ
の混合ガスの噴出方向に望ませ、該二次熱電対を該パイ
ロットバーナの炎口の上方に設け、 上記二次炎熱電対を上記一次熱電対と極性を逆にして接
続したことを特徴とする請求項4記載の遮炎装置付燃焼
機器。
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---|---|---|---|
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2000
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