JP2002105850A - 炭素材料の表面処理法 - Google Patents

炭素材料の表面処理法

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JP2002105850A
JP2002105850A JP2000301783A JP2000301783A JP2002105850A JP 2002105850 A JP2002105850 A JP 2002105850A JP 2000301783 A JP2000301783 A JP 2000301783A JP 2000301783 A JP2000301783 A JP 2000301783A JP 2002105850 A JP2002105850 A JP 2002105850A
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直樹 岩崎
Hiroki Ooseto
浩樹 大背戸
Yoshio Sasaki
美穂 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】マトリックス樹脂等との接着性を高める化学的
に活性な表面特性を有する炭素材料を効率的に製造する
方法を提供すること。 【解決手段】有機化合物が溶存してなる電解液中で炭素
材料を陽極として通電する炭素材料の表面処理法であっ
て、前記有機化合物は、特定される原子団を分子内に有
するものであり、前記原子団の前記電解液中における酸
化電位及び通電時の陽極電位が特定される関係を満足す
る炭素材料の表面処理法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子材料、中で
も炭素材料を強化材とする複合材料においてマトリック
ス相に使用される樹脂との接着性を高める炭素材料の表
面処理法に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素質原料を主体とする工業材料である
炭素材料は、様々な用途に活用されている。炭素材料
は、その用途により、高分子材料、中でも炭素材料を強
化材とする複合材料においてマトリックス相に使用され
る樹脂(以下、マトリックス樹脂という)との親和性、
例えば接着性、濡れ性、分散性等の表面特性を高めるた
めに各種の表面処理が施される。
【0003】かかる表面処理法としては、気相中での加
熱、紫外線等による酸化、液相中で酸化剤を用いた化学
的酸化又は炭素を水溶液中で電気化学的手法により酸化
する方法が知られている。これらの方法では、水酸基、
カルボキシル基、カルボニル基といった酸素を含む極性
の高い官能基が炭素表面に生成し、例えば、炭素材料の
表面の接着性が高められるが、特定の官能基を選択的に
導入することは困難であり、また過度の処理により炭素
材料自体の表面が傷つき、炭素材料の力学的物性が低下
することがあった。
【0004】有機化合物が溶存した溶液中において電気
化学的に処理して炭素繊維の表面に有機化合物を導入、
又はコーティングし、炭素繊維とマトリクッス樹脂との
親和性、中でも接着性を高める表面処理法として、特開
平2−169763号公報には、炭素繊維を酸化処理し
た後に電解により重合可能な有機性アミンを含む溶液中
で電解する方法が開示されている。
【0005】また、特開昭60−194178号公報に
は、フェノールを、特開昭60−199975号公報に
はフェノール誘導体を、それぞれ電解により重合して炭
素繊維の表面に重合膜をつくる方法が開示されている。
【0006】さらに、特開平2−300376号公報に
は、酸化処理された炭素繊維に対して、特開平2−30
7967号公報には、何ら処理をしない炭素繊維に対し
てフェノール又はアニリン誘導体を含む水溶液中で電解
する方法が開示されている。
【0007】これらの方法は、いずれも水溶液中、又は
水を僅かながら含む溶液中で電解する方法であるため、
有機化合物の電解と同時に水の電解による酸化も起こる
ことから、電解効率が低下するだけでなく、水の酸化に
由来する酸素含有基も生成するため、特定の有機化合物
を選択的に炭素繊維表面に導入できず、これにより、マ
トリックス樹脂との接着性が不十分となる問題があっ
た。
【0008】一方、特開昭60−252770号公報
に、ヘキサメチレンテトラミンや6−アミノ−2−メチ
ルピリジン等の弱アミノ塩基の水溶液中で水が電解によ
り酸化されない程度の電位で、炭素材料からなる陽極の
電位を制御しながら電解処理し、炭素繊維とマトリック
ス樹脂との接着性を高める方法が開示されている。
【0009】また、特公平3−53245号公報に、エ
チレンジアミン、6−アミノ−2−メチルピリジン、テ
トラメチルベンジジン等のアミン化合物を含み、水を実
質的に含まない水溶液中で炭素繊維を電解する方法が開
示されている。
【0010】これらの方法によれば、溶存させた有機化
合物は、水の酸化電位より低い電位で電解されるが、有
機化合物中の全ての原子団(本発明では、官能基が複数
集合してなる置換基を原子団という。)が電解により酸
化され、高分子材料との親和性を高める原子団が炭素材
料との結合に消費されてしまい、炭素材料表面に、マト
リックス樹脂との接着性を高める化学的に活性な官能基
を、効果的に導入できない欠点があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来技術の問題点に鑑み、高分子材料、特に、マト
リックス樹脂との接着性を高める化学的に活性な表面特
性を有する炭素材料を効率的に製造する方法を提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の炭素材料の表面処理法は次の構成を有す
る。即ち、有機化合物が溶存してなる電解液中で炭素材
料を陽極として通電する炭素材料の表面処理法であっ
て、前記有機化合物は、酸化反応により炭素材料と結合
しうる原子団Xと、化学的に易反応性又は水素結合性を
有する原子団Yとを分子内に有するものであり、前記原
子団Xの前記電解液中における酸化電位Exと、前記原
子団Yの前記電解液中における酸化電位EyがEx<Ey
の関係にあり、かつ、通電時の陽極電位EaがEx−0.
5V≦Ea<Eyの関係を満足する炭素材料の表面処理法
である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明者等は、鋭意検討の結果、
有機化合物が溶存してなる電解液中で炭素材料を陽極と
して通電する炭素材料の表面処理法であって、前記有機
化合物は、特定される原子団を分子内に有するものであ
り、前記原子団の前記電解液中における酸化電位及び通
電時の陽極電位が特定される関係を満足する炭素材料の
表面処理法によって、意外にも、各種炭素材料に、高分
子材料、特に、マトリックス樹脂との接着性を高めうる
表面特性を極めて効率的に付与できることを見い出した
ものである。
【0014】本発明において、表面処理の対象となる炭
素材料は、炭素の含有率が85〜100重量%の範囲内
にあり、少なくとも部分的にはグラファイト構造を有す
る材料を意味し、天然グラファイト等、炭素を含む様々
な前駆体から人工的に得られる材料が広く該当する。か
かる前駆体から得られる材料の具体例としては、木炭、
コークス、熱分解炭素、熱分解グラファイト、カーボン
ブラック、キッシュグラファイト、グラッシーカーボ
ン、等方性高密度グラファイト、ポリアクリロニトリル
系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、
気相成長炭素繊維、グラファイトフィルム、カーボンナ
ノチューブ等が挙げられる。
【0015】また、本発明による表面処理法は、処理す
る炭素材料の形状に限定されないものであり、粉末状、
板状、フィルム状、繊維状、布状、又は、フェルト状等
多様なものに適用できる。中でも、板状、フィルム状、
又は、繊維状のものは材料に直接通電できるため好まし
い。また、粉末状の場合は、エポキシ樹脂等の熱硬化性
樹脂やポリフッ化ビニリデン樹脂等の熱可塑性樹脂等、
溶液の浸透性が高い樹脂で固定して電極とした後に処理
できる。
【0016】本発明においては、処理する炭素材料は、
本発明による表面処理の前に、別の表面処理を施しても
良い。かかる表面処理としては、硫酸、硝酸、塩酸、リ
ン酸等の酸性水溶液、水酸化ナトリウム、炭酸アンモニ
ウム、炭酸水素アンモニウム、水酸化テトラメチルアン
モニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、コリン等
のアルカリ水溶液や、塩化リチウム、硫酸ナトリウム等
の中性塩を含む水溶液中での酸化処理、酸素を含む雰囲
気中での加熱酸化、硝酸、硫酸等の酸化剤を含む溶液中
での薬液酸化、酸素を含む雰囲気化でのプラズマ酸化、
又は、オゾン等の酸化性ガス雰囲気化での気相酸化等が
挙げられる。
【0017】また、炭素材料は、本発明による電解処理
の妨げとなる材料表面に付着した異物を除去するため、
予め水、有機溶剤等の液体中で洗浄しておくのが好まし
い。さらには、材料表面の結晶状態を均一化し表面特性
を高めるため、予め窒素等の不活性ガス雰囲気中で加熱
処理しても良い。
【0018】本発明において、電解液に溶存させる有機
化合物は、酸化反応により炭素材料と結合しうる原子団
Xと、化学的に易反応性又は水素結合性を有する原子団
Yの両者を分子内に有するものであり、原子団Xの電解
液中における酸化電位Ex、前記原子団Yの電解液中に
おける酸化電位Eyが、Ex<Eyの関係にあることが必
要である(本発明では、各種電位の単位にはV(ボル
ト)を採用する)。
【0019】ここに「酸化電位」とは、電気化学測定法
の一種であるサイクリックボルタンメトリーで電流値が
正側のピークとして観察される位置の電位をいう。酸化
電位Ex、Eyが前記したような関係を満足しないと、
原子団Xのみを選択的に酸化し、選択的に炭素材料表面
に導入させるのが困難となることがある。このような観
点から、前記酸化電位Ex、Eyは、Ex+0.3V≦E
y、好ましくはEx+0.5V≦Eyの関係を満足するの
が良い。
【0020】また、本発明においては、通電して電解処
理する時の炭素材料の電位、即ち陽極電位Eaは、Ex−
0.5V≦Ea<Eyの関係を満足することが必要であ
る。かかる関係式を満足しないと、原子団Yが酸化され
てしまい、酸化された原子団Xを介して有機化合物を炭
素材料表面に導入せしめるのが困難となることがある。
このような観点から、陽極電位Eaは、Ex−0.3V≦
Ea<Eyの関係を満足するのが良い。
【0021】ここに「酸化反応により炭素材料と結合し
うる(原子団X)」とは、例えば、原子団Xが電解によ
り酸化されて生成する反応種が炭素材料の表面に導入さ
れるような性質を備えることを意味する。
【0022】かかる原子団Xの具体例としては、芳香族
水酸基や脂肪族水酸基等の水酸基を有する原子団、芳香
族1級アミノ基、芳香族2級アミノ基、脂肪族1級アミ
ノ基、若しくは、脂肪族2級アミノ基等のアミノ基を有
する原子団、芳香族チオール基、脂肪族チオール基等の
チオール基(−SH)を含む原子団、ピリジン類、チオ
フェン類等の複素環系原子団、又は、ナフタレン類、ア
ントラセン類、ピレン類等の多環芳香族系原子団等が挙
げられる。
【0023】中でも、水酸基、アミノ基、チオール基を
有する原子団は、より低い電位で酸化されうることから
好ましく、特に芳香族水酸基は、電解により酸化されて
生成する反応種が炭素材料表面に反応性良く導入される
ことから好ましい。
【0024】また、「化学的に易反応性を有する(原子
団Y)」とは、原子団Yが、マトリックス樹脂と反応し
て結合する性質を有することを意味する。尚、原子団Y
は、有機化合物が炭素材料表面に導入された後、かかる
原子団Yを介してマトリックス樹脂と共有結合や水素結
合しうるものが好ましい。
【0025】かかる原子団Yの具体例としては、カルボ
キシル基、水酸基、アミノ基、チオール基、エポキシ
基、イソシアネート基、若しくは、ビニル基等の二重結
合性基、又は、アミド基を含む原子団等が挙げられる。
中でも脂肪族カルボキシ基、脂肪族水酸基、脂肪族アミ
ノ基を有する原子団は、電気化学的に安定であり、酸化
され難いことから好ましい。
【0026】本発明において、電解液中に溶存させる有
機化合物は、前述したような原子団Xや原子団Yを、そ
れぞれ有機化合物1分子中に1個のみ有するものでも良
いし、複数個有するものでも良い。
【0027】かかる有機化合物の具体例としては、ヒド
ロキシフェニル酢酸、ヒドロキシベンジルアルコール、
チラミン、チロシン、ヒドロキシアセトアニリド、、ア
ミノベンジルアミン、アミノフェニル酢酸、アミノベン
ジルアルコール、アミノベンジルアミン、アミノベンズ
アミド、グリシン、グルタミン酸、アミノエチルエタノ
ールアミン等が挙げられる。
【0028】また、アミノ基を有する化合物の変性方法
の一つとして、マンニッヒ変性処理、即ち、ホルムアル
デヒドとフェノール化合物を反応させてアミノ基の水素
原子の一部をヒドロキシアリールメチル基に置換する処
理が知られている。かかるマンニッヒ変性処理を施した
ポリアミン化合物は、芳香族水酸基とアミノ基の両者を
有する化合物となるため、本発明において好適に用いら
れる。具体的には、トリエチレンテトラミンをマンニッ
ヒ変性せしめたA1637(型番、ビィ・ティ・アール
・ジャパン(株)製)、m−キシリレンジアミンをマン
ニッヒ変性したKA−861(型番、ビィ・ティ・アー
ル・ジャパン(株))、”アンカミン”2089M(商
品名、ビィ・ティ・アール・ジャパン(株))等の市販
品が挙げられる。
【0029】また、本発明において処理された炭素材料
を複合材料の強化材として用いる場合、使用するマトリ
ックス樹脂は、上記したような有機化合物の原子団Yと
反応して共有結合しうる官能基、又は原子団Yと水素結
合しうる官能基を有する樹脂であれば、特に限定されず
に選択できる。中でも、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹
脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンズオキサジン
樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シアネート樹脂、ビス
マレイミド樹脂等の熱硬化性樹脂、さらには、主鎖、側
鎖、又は末端に、原子団Yと反応して共有結合しうる官
能基、又は原子団Yと水素結合しうる官能基、具体的に
は、エポキシ基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、
酸無水物基、チオール基、2重結合性基、イソシアネー
ト基、及びアルコキシメチルアミド基からなる群より選
ばれる少なくとも1種の官能基を有する熱可塑性樹脂を
好適に用いることができる。このような樹脂をマトリッ
クス樹脂として使用すれば、本発明による表面処理法に
よって炭素材料の表面に導入された原子団Yとマトリッ
クス樹脂が反応して共有結合するか、又は水素結合し
て、炭素材料とマトリックス樹脂との接着性を高めるこ
とが可能となるのである。
【0030】中でも、脂肪族1級アミノ基および脂肪族
2級アミノ基は、上記したようなマトリックス樹脂との
反応性が高く、マトリックス樹脂と強く結合しうるので
好ましく用いられる。上記したマトリックス樹脂の中
で、例えば、エポキシ樹脂とは、エポキシ基と高い反応
性を示して、共有結合することが可能であり、また、例
えば2重結合性基を有する樹脂の中で、カルボキシル基
と共役した2重結合を有する樹脂とは、かかる2重結合
性基と付加反応を生じて、共有結合することが可能であ
る。さらには、脂肪族1級アミノ基は、前記したマトリ
ックス樹脂と非常に高い反応性を示して、結合しうるの
で特に好適な原子団である。
【0031】本発明において、電解処理に用いる溶媒
は、前記したような原子団X及び原子団Yを分子内に有
する有機化合物を良好に溶存せしめるものであれば、特
に限定されず、水、プロトン性有機溶媒、非プロトン性
有機溶媒のいずれをも用いることができる。
【0032】本発明において、これら原子団X及び原子
団Yを分子内に有する有機化合物を電解処理に用いる溶
媒に溶存させる濃度は、1〜50000mmol/l、好まし
くは10〜10000mmol/lの範囲とするのが良い。1
mmol/l未満であると、有機化合物が拡散により電極近傍
に近づく量が低下し電解効率が低くなることがあり、5
0000mmol/lを越えると有機化合物の拡散が低下し電
解効率が低下することがある。
【0033】また、本発明において、電解処理に用いる
溶媒には、溶液の電気伝導性を高めるため、いわゆる支
持電解質を溶存させても良い。支持電解質の具体例とし
ては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ヘキサフルオロホウ
酸等の無機酸類、酢酸、トルエンスルホン酸、トリフル
オロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の有機酸
類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸アンモニ
ウム、炭酸水素アンモニウム等の無機アルカリ類、水酸
化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアン
モニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム等の有機ア
ルカリ類、又は、塩化リチウム、塩化ナトリウム、テト
ラフルオロホウ酸リチウム、ヘキサフルオロリン酸リチ
ウム、過塩素酸テトラエチルアンモニウム、テトラフル
オロホウ酸テトラブチルアンモニウム、トルエンスルホ
ン酸テトラブチルアンモニウム等の塩類が挙げられ、こ
れらは単独で用いても、複数種のものを混合して用いて
も良い。
【0034】本発明において、これら支持電解質を電解
処理に用いる溶媒に溶存させる濃度は、1〜50000
mmol/l、好ましくは5〜10000mmol/lの範囲とする
のが良い。1mmol/l未満であると電流が流れにくく電解
効率が低下することがあり、50000mmol/lを越える
と支持電解質の拡散が低下し電解効率が低下することが
ある。
【0035】本発明においては、溶媒の分解電位Esol
が、陽極電位Eaに対しEa+0.3V≦Esol、好まし
くはEx+0.5V≦Esolの関係にあれば、溶媒が実質
的に電解されず、高い効率で原子団Xを電解酸化でき、
好ましい。ここで、分解電圧Esolを測定する「溶媒」
は、前記したような原子団X及び原子団Yを分子内に有
する有機化合物を溶存しないものであれば足り、上述し
た支持電解質については溶存しているものでも良いもの
とする。
【0036】かかる溶媒の具体例としては、水、アセト
ニトリル、プロピオニトリル、ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド、ジメトキシエタン、エチレンカ
ーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルスルホ
キシド、スルホラン、塩化メチレン、ニトロメタン、メ
タノール、エタノール等が挙げられ、これらは単独で用
いても、複数種のものを混合して用いても良い。本発明
による表面処理法は、バッチ式、連続式のいずれの方法
でも実施できる。また、炭素材料への通電方法は、ポテ
ンショスタットやガルバノスタット等の電源発生装置の
陽極側に接続された導電性のローラー、バー、又はボー
ドに炭素材料を接触させ通電する直接通電法と、電解液
に通電する間接通電法等のいずれの方法でも良い。
【0037】また、通電方法は、電位規制法、電流規制
法のいずれの方法でも実施できる。ここでの通電は、い
わゆるパルス通電法でも良い。
【0038】さらに、電解処理時の溶液の温度は、溶液
中の有機物や支持電解質が析出したり、又は溶媒が凝
固、又は沸騰しない範囲で溶媒の種類に応じて適宜設定
することができる。また、電解処理時には、原子団X及
び原子団Yを分子内に有する有機化合物を溶液中に均一
に溶存させるため、攪拌したり、溶液を何らかの手段で
流動させても良い。また、処理効率を高めるために溶液
に超音波を施しても良い。
【0039】
【実施例】以下に、本発明を実施例により、さらに具体
的に説明する。また、下記する実施例においては、炭素
材料として炭素繊維を使用し、各物性値の測定は、次に
示す方法によった。
【0040】尚、実施例における電位は全てAg/Ag
Clを参照極としたときの電位(単位:V)である。こ
れら実施例の内容は表1に纏めて示した。 <原子団の酸化電位Ex、Ey、溶媒の分解電位Esol> (酸化電位Ex、Ey)原子団X及び原子団Yを分子内に
有する有機化合物を10mmol/lの濃度で電解処理に用い
る溶媒(支持電解質を用いる場合は、それが所定濃度溶
存した溶液)に溶存させ、て電解液を調製する。
【0041】次に、この電解液について、10mmφのグ
ラッシーカーボンのディスク電極を作用極、白金板を対
極、銀/塩化銀電極を参照電極とし、電位走査速度10
0mV/秒でサイクリックボルタンメトリーを測定し、得
られた電位−電流曲線(サイクリックボルタモグラム)
から原子団X、原子団Yのそれぞれの酸化電位Ex、Ey
を求める。ここでは、測定装置として、電気化学測定シ
ステムHZ−3000(北斗電工社製)を用いる。 (分解電位Esol)上記酸化電位の測定において、原子
団X及び原子団Yを分子内に有する有機化合物を溶存さ
せる前の溶液を用いて、上記測定と同様にしてサイクリ
ックボルタンメトリーを測定し、得られた電位−電流曲
線(サイクリックボルタモグラム)から溶液の分解電位
Esolを求める。
【0042】また、下記する実施例においては、繊維強
化複合材料の試験片の作製、及びその90°曲げ強度の
測定は次に示す方法によった。 <試験片の作成> (マトリックス樹脂の調整)ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、”エピコート”1001(商標、油化シェルエ
ポキシ社製)35重量部、ビスフェノールA型エポキシ
樹脂、”エピコート”828(商標、油化シェルエポキ
シ社製)25重量部、エピクロンN740(商標、大日
本インキ化学工業社製)30重量部、油化シェルエポキ
シ社製、フェノール・ノボラック型エポキシ樹脂、”エ
ピコート”152(商標、油化シェルエポキシ社製)1
5重量部、及び”デンカホルマール”#20(商標、型
番、電気化学工業社製)8重量部、ジクロロフェニルジ
メチルウレア5重量部を混合し、ニーダにより30分間
攪拌してエポキシ樹脂組成物を調整する。これをコータ
ー機により離型紙にコーティングして樹脂フィルムとす
る。 (試験片用積層板の作成)前記樹脂フィルムを円筒型の
全長約2.7mの鋼性ドラムに捲回し、次にこの上から
炭素繊維をトラバースしながらクリールから一定間隔で
配列しながら巻き取り、さらにその上から樹脂フィルム
で再度覆った後、加圧ロールで加圧して樹脂を繊維内に
含浸せしめ、巾300mm、長さ2.7mの一方向プリプ
レグを作製する。ここでは、ドラムの回転速度と、トラ
バースの送り速度を調整することによって、繊維目付約
150g/m2、樹脂量約35重量%のプリプレグとす
る。
【0043】次に、このプリプレグを裁断し、繊維の方
向が一方向になるように積層後、オートクレーブにて
0.3MPaの加圧下、135℃で2時間、樹脂を硬化
せしめ、厚み2mmの一方向積層板を作製する。 (90゜曲げ試験)前記した一方向積層板を巾15mm、
長さ60mmに切断して試験片を作成する。
【0044】この試験片について、3点曲げ試験治具を
用いて支持スパンを40mmに設定し、クロスヘッド速度
1mm/分で90゜曲げ強度を測定する。全部で5回測定
し、その平均値を測定値とする。 <材料表面に導入された有機化合物の官能基の定量> (酸基、カルボキシ基、1級、2級アミノ基の定量)電
解処理した炭素繊維束(全長50mm)をo−キシレン溶
媒(15ml)中に浸漬し、次にこの溶媒に塩化4−ニト
ロベンゾイル20mmol、トリn−ブチルアミン20mmol
を添加して溶液を調整する。
【0045】次に、この炭素繊維束を浸漬した溶液を1
60℃で6時間加熱後、炭素繊維を取り出し、これを1
0mlのクロロホルム中で10分間超音波洗浄する。この
洗浄操作を20回繰り返す。洗浄後の炭素繊維を、約6
0℃に温調したオーブン中で乾燥する。
【0046】こうして、材料表面に存在する官能基に、
塩化4−ニトロベンゾイルを化学修飾し、ニトロフェニ
ル部の電気化学的反応(還元反応)を炭素繊維を作用極
としたサイクリックボルタンメトリーにより測定する。
【0047】サイクリックボルタンメトリーは、支持電
解質として、脱酸素処理を施したテトラフルオロホウ酸
テトラn−ブチルアンモニウム(以下、TBABF4
いう)を100mmol/l溶存させたアセトニトリル溶液
中で行う。ここに電位走査速度を100mV/秒、走査電
位幅をAg/AgCl参照極に対して−2.0〜0Vに
設定すると、炭素繊維表面の水酸基、カルボキシ基、ア
ミノ基、1級、2級アミノ基に修飾したニトロフェニル
部の還元反応に由来する電流値が、電位約−1.2Vの
位置に負側のピークとして観察されるので、本還元ピー
ク電流値が炭素繊維表面に導入されたこれら官能基の存
在量の指標となる(以下、本方法を、方法1という)。 (1級アミノ基の定量)塩化4−ニトロベンゾイルの代
わりに4−ニトロベンズアルデヒドを使用し、トリn−
ブチルアミンの代わりに酢酸1mmolを使用した以外は、
上記方法1と同様にして操作する。
【0048】本方法では、炭素繊維表面の1級アミノ基
に修飾したニトロフェニル部の還元反応に由来する電流
値のみが、電位約−1.2Vの位置に負側のピークとし
て観察されるので、本還元ピーク電流値をが炭素繊維表
面に導入された1級アミノ基の存在量の指標となる(以
下、本方法を、方法2という)。
【0049】上記方法1及び2において観察されるピー
ク電流値を、測定に用いた炭素繊維束の束数、繊維長、
及び繊維束単位長さ当たりの重量から炭素繊維束重量
(電極重量に相当する)を算出し、この電極重量で除す
ることにより、炭素繊維表面に導入された各種官能基の
存在比率とする(単位:mA/g)。 (炭素繊維表面の窒素濃度N/C)測定する炭素繊維を
ステンレス製の試料支持台上に拡げて並べ、次の条件で
X線光分光法により測定する。 ・光電子脱出角度:90° ・X線源:MgKα1,2 ・試料チャンバー内圧力:1.33×10-6Pa ・測定時の帯電に伴うピークの補正:C1sの主ピークの
結合エネルギー値(B.E.)を284.6eVとして上記
条件で得られたグラフより、C1Sピーク面積はB.E.とし
て、282〜298eVの範囲で直線のベースラインを
引くことにより求め、N1Sピーク面積はB.E.として39
8〜410eVの範囲で直線のベースラインを引くこと
により求める。
【0050】N/Cは、上記N1Sピーク面積とC1Sピー
ク面積の比を装置固有の感度補正値で除すことにより求
まる原子数比で表現する。
【0051】ここでは、測定装置として島津製作所
(株)製、ESCA−750を用い、上記装置固有の感
度補正値をN1Sについて1.7とする。 (実施例1)支持電解質としてTBABF4を濃度10
0mmol/lで溶存させたジメチルフォルムアミド(以下、
DMFという)溶液に、原子団X及び原子団Yを分子内
に有する有機化合物として、フェノール変性トリエチレ
ンテトラミン(A1637、ビィ・ティ・アール・ジャ
パン社製)を100mmol/lの濃度で溶存させたものを電
解液に使用した。
【0052】また、表面処理する炭素材料として、スト
ランド本数6000本の炭素繊維(単位長当たりの重量
0.22g/m、ストランド強度4500MPa、スト
ランド弾性率375GPa)を用い、これを電源発生装
置の陽極側に接続した白金バーに接触させ、陽極とし
た。
【0053】さらに、白金板を陰極、Ag/AgClを
参照極とし、各々を電源発生装置に接続した。次に、こ
れら電極を電解液中に浸漬し、25℃で、通電時の陽極
電位Eaを0.95Vとして、上記電解液中で電位規制
法にて1分間電流を通じた。
【0054】ここでマンニッヒ変性トリエチレンテトラ
ミンが10mmol/l溶存した電解処理前の溶液に対して、
サイクリックボルタンメトリーを測定したところ、電流
の正側のピークが、0.75Vと1.50Vで観測さ
れ、原子団Xの酸化電位Ex=0.75V、原子団Yの
Ey=1.50Vであった。
【0055】また、上記マンニッヒ変性トリエチレンテ
トラミンを溶存させる前の溶媒に対して、サイクリック
ボルタンメトリーを同様にして測定したところ、1.8
0Vより正側の電位で溶媒の分解を示す正の電流が観測
され、分解電位Esol=1.80Vであった。ここでは
電源発生装置として、ポテンショ/ガルバノスタット3
01(北斗電工社製)を用いた。
【0056】この後、電解液に用いた溶媒と同組成の溶
媒で炭素繊維を約10分間洗浄し、さらに純水で約10
分間洗浄後、100〜250℃で加熱乾燥した。
【0057】次に、前記した方法1に従い、サイクリッ
クポルタンメトリーにより炭素繊維表面に導入された官
能基を定量した所、還元ピーク電流が−1.20Vの位
置で観察された。また、前記した方法2に従い測定した
所、還元ピーク電流が−1.20Vの位置で観察され
た。
【0058】さらに、表面処理後の炭素繊維について、
前記した方法に従い試験片を作製し、官能基の定量、表
面窒素濃度N/C、90°曲げ強度を測定した。 (実施例2)マンニッヒ変性トリエチレンテトラミンの
代わりにチラミン(東京化成)を用いた以外は、実施例
1と同様にして炭素繊維を表面処理した。
【0059】ここで、実施例1と同様にして測定したサ
イクリックボルタンメトリーによる正側の電流ピーク
が、0.6V及び1.4Vで観察され、酸化電位Ex=
0.6V、Ey=1.4Vであった。
【0060】さらに、表面処理後の炭素繊維について、
実施例1と同様にして各種測定を行った。 (実施例3)前記DMFの代わりに、電解液に用いる溶
媒に、支持電解質として水酸化テトラエチルアンモニウ
ムを濃度100mmol/lで溶存させた水溶液を用いた以外
は実施例1と同様にして炭素繊維を表面処理した。
【0061】ここで、実施例1と同様にして測定したサ
イクリックボルタンメトリーによる正側の電流ピークが
0.75Vで観察され、また、1.2V以上の電位でピ
ークとならない正側の電流が観察された。
【0062】また、実施例1と同様にして、フェノール
変性トリエチレンテトラミンを溶存させる前の溶液につ
いて、サイクリックボルタンメトリーを測定したとこ
ろ、1.20Vに溶媒の分解を示す正側の電流が観察さ
れ、酸化電位Ex=0.75V、Ey≧1.2Vであっ
た。
【0063】さらに、表面処理後の炭素繊維について、
実施例1と同様にして各種測定を行った。 (比較例1)マンニッヒ変性トリエチレンテオラミンを
溶存させず、原子団X及び原子団Yを分子内に有する有
機化合物を溶存させない水溶液を用いた以外は、実施例
3と同様にして炭素繊維を表面処理した。また、実施例
1と同様に各種測定を行った。この結果、方法2では還
元ピーク電流は観察されず、炭素繊維表面に所定量の1
級アミノ基が導入されていないことが判った。 (比較例2)マンニッヒ変性トリエチレンテトラミンの
代わりに、原子団X及び原子団Yを分子内に有しないフ
ェノールを用いた以外は実施例3と同様にして、炭素繊
維の表面処理を行った。
【0064】この結果、方法2では還元ピーク電流が観
察されず、比較例1と同様の結果となった。 (比較例3)電解電位Eaを1.7Vに設定した以外
は、実施例3と同様にして、炭素繊維を表面処理した。
この結果、方法2では実施例1のものと比較して微弱な
還元ピーク電流が観察された。
【0065】以上より、各実施例では、1級アミノ基が
炭素繊維表面に効果的に導入されており、その結果、比
較例と比べ、試験片の90゜曲げ強度が大きくなり、マ
トリックス樹脂との接着性が大きく高められていること
が判る。
【0066】
【表1】
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、マトリックス樹脂との
接着性に優れた、化学的に活性な表面特性を有する炭素
材料を極めて高い効率で製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // D06M 101:40 D06M 101:40 Fターム(参考) 4G046 CA04 CA06 CC10 EA01 EA03 EA04 EA05 EB13 4L031 AA27 AB04 BA33 BA34 CB10 DA21 4L037 AT03 AT05 CS03 FA01 FA02 UA09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機化合物が溶存してなる電解液中で炭素
    材料を陽極として通電する炭素材料の表面処理法であっ
    て、前記有機化合物は、酸化反応により炭素材料と結合
    しうる原子団Xと、化学的に易反応性又は水素結合性を
    有する原子団Yとを分子内に有するものであり、前記原
    子団Xの前記電解液中における酸化電位Exと、前記原
    子団Yの前記電解液中における酸化電位EyがEx<Ey
    の関係にあり、かつ、通電時の陽極電位EaがEx−0.
    5V≦Ea<Eyの関係を満足する炭素材料の表面処理
    法。
  2. 【請求項2】前記酸化電位Exと、前記酸化電位Eyが、
    Ex+0.3V≦Eyの関係を満足する請求項1記載の
    炭素材料の表面処理法。
  3. 【請求項3】前記陽極電位Eaと、前記溶媒の分解電位
    Esolが、Ea+0.3V≦Esolの関係を満足する請求
    項1又は2のいずれかに記載の炭素材料の表面処理法。
  4. 【請求項4】前記電解液が支持電解質を溶存してなるも
    のである請求項1〜3のいずれかに記載の炭素材料の表
    面処理法。
  5. 【請求項5】前記原子団Xが、アミノ基、水酸基、及び
    チオール基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官
    能基を有する原子団である請求項1〜4のいずれかに記
    載の炭素材料の表面処理法。
  6. 【請求項6】前記原子団Yが、カルボキシル基、水酸
    基、アミノ基、チオール基、エポキシ基、イソシアネー
    ト基、アミド基、及びビニル基からなる群から選ばれる
    少なくとも1種の官能基を有する原子団である請求項1
    〜5のいずれかに記載の炭素材料の表面処理法。
  7. 【請求項7】前記原子団Xが、芳香族水酸基であり、か
    つ、前記原子団Yが脂肪族アミノ基、脂肪族水酸基、及
    び脂肪族カルボキシル基からなる群から選ばれる少なく
    とも1種の官能基を有する原子団である請求項1〜6の
    いずれかに記載の炭素材料の表面処理法。
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