JP2002104961A - 悪酔い及び二日酔いの予防・改善効果を有する食品及び医薬品 - Google Patents

悪酔い及び二日酔いの予防・改善効果を有する食品及び医薬品

Info

Publication number
JP2002104961A
JP2002104961A JP2000295334A JP2000295334A JP2002104961A JP 2002104961 A JP2002104961 A JP 2002104961A JP 2000295334 A JP2000295334 A JP 2000295334A JP 2000295334 A JP2000295334 A JP 2000295334A JP 2002104961 A JP2002104961 A JP 2002104961A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ethanolamine
hangover
sickness
acetaldehyde
derivative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000295334A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Yamaguchi
真 山口
Hajime Sasaki
一 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meiji Dairies Corp
Original Assignee
Meiji Milk Products Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Meiji Milk Products Co Ltd filed Critical Meiji Milk Products Co Ltd
Priority to JP2000295334A priority Critical patent/JP2002104961A/ja
Publication of JP2002104961A publication Critical patent/JP2002104961A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アセトアルデヒドの代謝を促進し、悪酔いや
二日酔いを予防あるいは改善する効果を有する物質、お
よび該物質の有効量を含有する食品および医薬品を提供
することを課題とする。 【解決手段】 エタノールアミン誘導体およびその塩が
アセトアルデヒド脱水素酵素活性を高めることを見出し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、エタノールアミン
誘導体を有効成分として含有する悪酔い及び二日酔いの
予防・改善効果を有する食品及び医薬品に関する。
【0002】
【従来の技術】飲酒等により摂取したアルコールは消化
管から吸収されて血中に入り、主として肝臓で代謝され
る。代謝は肝臓内代謝アルコール脱水素酵素系とミクロ
ゾーム・エタノール酸化系で起こり、いずれも酸化され
てアセトアルデヒドを生成する。この生成したアセトア
ルデヒドは生体に対して種々の有害作用を及ぼし、顔面
紅潮、心拍数増加、頭痛、眠気、吐き気、アレルギー症
状、悪酔い、二日酔い、ひいては肝炎を引き起こす。こ
のアセトアルデヒドは、肝臓でアセトアルデヒド脱水素
酵素により酢酸に代謝されるが、この酵素の活性が低い
か、または血中のアルコール濃度が高い場合にはアセト
アルデヒドの蓄積が起こり、アセトアルデヒドの有害作
用に起因する中毒を起こすことがある。そこで、アルコ
ール飲料を摂取してもこのような症状を引き起こさない
ためには、血中のアルコール濃度を低下させる物質若し
くはアセトアルデヒドの代謝を促進する物質、アセトア
ルデヒドの毒性を軽減する物質を摂取すればよい。アセ
トアルデヒドの代謝を促進する物質としては、アセトア
ルデヒド脱水素酵素の活性を上昇させ、血中のアセトア
ルデヒドを速やかに低下させる物質として、パンテチ
ン、パンテティン、タウリンなどが公知である(Watana
be, W. et al.: Alcohol Clin. Exp. Res., 3: 272-27
6, 1985)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アセトアル
デヒドの代謝を促進することにより、上記アセトアルデ
ヒドの蓄積に起因する悪酔いや二日酔いを予防あるいは
改善する効果を有する物質、および該物質の有効量を添
加した悪酔いや二日酔いを予防あるいは改善する効果を
有する食品及び該物質を有効成分とする医薬品を提供す
ることを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、先に柑橘
発酵産物がアセトアルデヒド脱水素酵素活性を増強する
作用を有することを見いだした(特願2000−184354)。
本発明者らは、さらに、該柑橘発酵産物中のアセトアル
デヒド脱水素酵素活性を増強する活性成分を調べたとこ
ろ、エタノールアミンが該活性成分の一つであることを
見出した。この増強効果は、エタノールアミンに替えて
ホスホリルエタノールアミンを用いた場合、さらに活性
が増強された。
【0005】すなわち、本発明は、(1) エタノールア
ミン誘導体またはその塩を有効成分として含有する悪酔
い及び二日酔いの予防または治療剤、(2) エタノー
ルアミン誘導体がエタノールアミン、ホスホエタノール
アミン、およびホスホグリセロールエタノールアミンか
らなる群より選ばれる(1)の悪酔い及び二日酔いの予
防または治療剤、(3) エタノールアミン誘導体また
はその塩の有効量を添加してなる悪酔い及び二日酔いの
予防または改善効果を有する食品、(4) エタノール
アミン誘導体がエタノールアミン、ホスホエタノールア
ミン、およびホスホグリセロールエタノールアミンから
なる群より選ばれる(3)の食品、(5) 悪酔い及び
二日酔いの予防または改善効果を有する食品の製造のた
めのエタノールアミン誘導体またはその塩の使用、
(6) エタノールアミン誘導体がエタノールアミン、
ホスホエタノールアミン、およびホスホグリセロールエ
タノールアミンからなる群より選ばれる(5)の使用、
からなる。
【0006】
【発明の実施の形態】エタノールアミン及びホスホエタ
ノールアミンは、in vitroにおけるアセトアルデヒド脱
水素酵素活性測定系で、エタノールアミンは5μg/m
l以上、ホスホエタノールアミンは1μg/ml以上で
該酵素活性を増強した。一方、ICRマウス(雄、6週
齢、体重29g)を用いたエタノールアミン(塩酸塩)
の急性毒性試験によると、1.25g/kgの腹腔内投
与において、投与6日後において死亡することはなかっ
た(特開平8-310944)。
【0007】すなわち、エタノールアミン及びホスホエ
タノールアミンは、アセトアルデヒド脱水素酵素活性を
高める作用を有し、この作用により、アセトアルデヒド
の代謝が促進され、その結果、悪酔いまたは二日酔い予
防・改善が可能となる。
【0008】このように、本発明により、エタノールア
ミン(塩酸塩)が、アルコール飲料摂取による悪酔いあ
るいは二日酔いの予防・改善に効果があることが示され
たので、その他のエタノールルアミン誘導体がアセトア
ルデヒド脱水素酵素活性を有するかどうかを、後述する
該酵素活性測定法、あるいは公知のアルコール脱水素酵
素活性測定法にしたがって容易に測定することが可能で
ある。したがって測定の結果、該酵素活性が認められか
つ毒性のない誘導体は本発明に包含される。このような
候補物質として、例えばホスホグリセロエタンールアミ
ンが挙げられる。
【0009】エタノールアミンまたはその塩類は、その
高い水溶性から、種々の食品への添加が容易である。こ
れらのエタノールアミン誘導体又は塩を、悪酔いまたは
二日酔いの予防または改善効果を有する食品の製造のた
めに用いる場合には、その有効量を食品に添加・加工す
る。食品加工技術は周知・慣用技術である。食品の形態
は、粉末状、顆粒状、粒状、液状等何れであってもよ
い。ここで「有効量」は、当業者であれば、飲酒により
生じる血中アセトアルデヒドの上昇を抑制するエタノー
ルアミン誘導体の量を動物実験から算定できる。
【0010】エタノールアミンまたはその塩類は、他の
物質と併用することにより、悪酔いあるいは二日酔いの
予防・改善とともに機能性因子としての効果を高めるこ
とができる。例えば、肝機能改善効果を有するカキ肉エ
キス、イチョウ葉エキス、冬虫夏草エキス、ガジュツエ
キス、チンピエキス、タウリン、ニコチン酸、ニコチン
アミド、ビタミン類、リン脂質、セラミド、EPA(エイ
コサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)など
との併用が望まれる。さらに、栄養成分としては、各種
ビタミン、ミネラル類などが使用され、香味成分として
各種フレーバー、着色成分として食品用の各種着色料が
使用される。
【0011】エタノールアミン誘導体又はこれらの塩
を、悪酔い及び二日酔いの予防または治療剤なる医薬品
として使用する場合は、公知の各種の剤型、例えば散
剤、顆粒剤、錠剤、糖衣錠、カプセル剤、アンプル剤等
の経口投与剤、皮下、筋肉、または静脈注射剤、坐剤等
とすることができる。これらの製剤化は、エタノールア
ミン誘導体又はこれらの塩単独、又はエタノールアミン
誘導体又はこれらの塩と賦形剤、増量剤、結合剤、湿潤
化剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、
保存剤、保存剤、矯味剤、香料、被覆剤等の薬学上許容
される担体と適宜組み合わせて処方する。
【0012】
【実施例】以下、試験例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの試験例に限定されるものではな
い。
【0013】[試験例1]アルデヒド脱水素酵素の活性
測定は、アルデヒド脱水素酵素が反応する際に補酵素、
β−NADがNADHへと変換することを利用した。β−NAD
は、脱水素酵素により、ニコチンアミドの4位が還元さ
れ、還元型のNADHへと変換される。β−NADとNADHでは
紫外部の吸収極大波長に違いが見られ、NADHでは340nm
付近に吸収が見られる。そのため、340nmの吸光度の測
定により、アルデヒド脱水素酵素の酵素活性を判定し
た。
【0014】・アルデヒド脱水素酵素反応液 ピロリン酸ナトリウム(リン酸でpH8.0に調製) 32mM アセトアルデヒド 4mM β−NAD 4mM ビラゾール 0.1mM(アルコール脱水素酵素阻害剤) EDTA lmM 酵素溶液:アルデヒド脱水素酵素(ECl.2.1.5、カリ
ウム要求性、パン酵母由来、0.1〜0.5Units/ml) 精製水
【0015】反応液の調製は4℃で行った。基質(アセ
トアルデヒド)を除くすべての混合液を全量が0・2mlと
なるように96穴プレートヘ調製した後、あらかじめ37℃
で2〜3分保温した。基質添加後、速やかに吸光度を測定
し、さらに37℃で10分反応させた。反応後、速やかに吸
光度を測定し、反応前後の吸光値の増加量を算出して酵
素活性を比較検討した。アミノ酸類の結果を図1に、エ
タノールアミンまたはその塩類の結果を図2にそれぞれ
示す。
【0016】アミノ酸類を酵素反応系に添加した場合に
は、アラニンでは10μg/ml以上の濃度で、プロリン、
セリン、γ−アミノ酪酸では100μg/ml以上の濃度でア
ルデヒド脱水素酵素活性増強効果が認められた。また、
エタノールアミン、リン酸化エタノールアミンでは1μg
/ml以上の濃度でアルデヒド脱水素酵素活性増強効果が
認められた。これらの実験結果から、アミノ酸またはエ
タノールアミンおよびその塩類は、アルデヒド脱水素酵
素の活性を上昇させることにより、アセトアルデヒドの
分解を促進し、結果血中アセトアルデヒド濃度を低下さ
せるものと考えられた。
【0017】
【発明の効果】本発明により、エタノールアミン誘導体
およびその塩は、アセトアルデヒド脱水素酵素の活性を
高める作用を有し、その結果、アセトアルデヒドによる
悪酔いや二日酔いなどの不快な症状の予防あるいは軽減
に有効であることが明らかにされた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 エタノールアミンおよびホスホエタノールア
ミンの各濃度におけるアセトアルデヒド脱水素酵素活性
増強効果を示す図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エタノールアミン誘導体またはその塩を
    有効成分として含有する悪酔い及び二日酔いの予防また
    は治療剤。
  2. 【請求項2】 エタノールアミン誘導体がエタノールア
    ミン、ホスホエタノールアミン、およびホスホグリセロ
    ールエタノールアミンからなる群より選ばれる請求項1
    記載の悪酔い及び二日酔いの予防または治療剤。
  3. 【請求項3】 エタノールアミン誘導体またはその塩の
    有効量を添加してなる悪酔い及び二日酔いの予防または
    改善効果を有する食品。
  4. 【請求項4】 エタノールアミン誘導体がエタノール
    アミン、ホスホエタノールアミン、およびホスホグリセ
    ロールエタノールアミンからなる群より選ばれる請求項
    3記載の食品。
  5. 【請求項5】 悪酔い及び二日酔いの予防または改善
    効果を有する食品の製造のためのエタノールアミン誘導
    体またはその塩の使用。
  6. 【請求項6】 エタノールアミン誘導体がエタノール
    アミン、ホスホエタノールアミン、およびホスホグリセ
    ロールエタノールアミンからなる群より選ばれる請求項
    5記載の使用。
JP2000295334A 2000-09-28 2000-09-28 悪酔い及び二日酔いの予防・改善効果を有する食品及び医薬品 Pending JP2002104961A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000295334A JP2002104961A (ja) 2000-09-28 2000-09-28 悪酔い及び二日酔いの予防・改善効果を有する食品及び医薬品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000295334A JP2002104961A (ja) 2000-09-28 2000-09-28 悪酔い及び二日酔いの予防・改善効果を有する食品及び医薬品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002104961A true JP2002104961A (ja) 2002-04-10

Family

ID=18777777

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000295334A Pending JP2002104961A (ja) 2000-09-28 2000-09-28 悪酔い及び二日酔いの予防・改善効果を有する食品及び医薬品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002104961A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006158351A (ja) * 2004-12-10 2006-06-22 Atsuyoshi Murakami 健康補助食品
JP2016220555A (ja) * 2015-05-27 2016-12-28 株式会社Adeka マスキング剤

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006158351A (ja) * 2004-12-10 2006-06-22 Atsuyoshi Murakami 健康補助食品
JP2016220555A (ja) * 2015-05-27 2016-12-28 株式会社Adeka マスキング剤

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2512236B1 (en) Improved method of administering beta-hydroxy-beta-methylbutyrate (hmb)
KR100877600B1 (ko) 메타독신 및 마늘유를 유효성분으로 함유하는 알코올성지방간 및 지방간성 간염의 예방 및 치료용 약학 조성물
JP4754731B2 (ja) 豚成育促進剤及び豚成育促進方法
US20050271754A1 (en) Composition for prevention or treatment of an alcohol hangover
US6180139B1 (en) Composition and method for treating nonalcoholic steatohepatitis
JP2010180244A (ja) 肝癌発生・進展抑制剤
JP5921664B2 (ja) 皮膚の乾燥予防または改善用経口剤
EP0271489B1 (en) Therapeutic composition
KR101326413B1 (ko) 숙취예방, 숙취해소 및 아세트알데하이드 유발 질환 예방용 조성물
WAKAMIYA et al. Vitamin C activity of 2-O-α-D-glucopyranosyl-L-ascorbic acid in guinea pigs
JP2002104961A (ja) 悪酔い及び二日酔いの予防・改善効果を有する食品及び医薬品
JPWO2005051370A1 (ja) 肝機能保護作用組成物
JP4974553B2 (ja) アセトアルデヒド代謝促進剤
JPH07330593A (ja) 疲労改善剤
JP3479986B2 (ja) アルコール性肝障害予防用組成物
KR100693628B1 (ko) 알코올 대사의 향상
EP1429753B1 (en) Pharmaceutical composition comprising gamma-butyrobetaine
JP3793239B2 (ja) アセトアルデヒド毒性の抑制剤
KR20170033101A (ko) 시트룰린을 유효성분으로 함유하는 간 기능 개선용 조성물
EP1933823B1 (en) Pharmaceutical composition on basis of reverse transcriptase inhibitor and meldonium
US20100216876A1 (en) Antidiarrhetic composition, product containing the same and method of preventing diahhrea
JPS61134313A (ja) アルデヒドの毒性抑制剤
JP2905231B2 (ja) アルコール吸収抑制剤
TW548105B (en) Composition and method for treating nonalcoholic steatohepatitis
EP4327810A1 (en) Lipid decrease promoter