JP2002104306A - 高速キャップフィーダーにおける蓋の供給装置と蓋の供給方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄いプラスチック製の蓋を高速で容器にかぶ
せる高速キャッパーのフィーダーへ、蓋の堆積柱を迅速
に、容易にセットできる装置と方法を得ようとする。 【解決手段】 キャップフィーダー１０は、蓋の堆積柱
をセットするための傾斜角を持たせた間欠駆動される搬
送コンベア８、コンベアの傾斜と平行に傾斜して堆積柱
を移載し、スタッカー３へ供給するキャップホッパー９
から構成される。キャップホッパー９は、複数の傾動自
在のホッパーアーム１１を備え、該ホッパーアームは開
閉自在の抱持杆と前後進自在の押え板を有し、上記搬送
コンベアと対向する位置で、搬送コンベア上の蓋の堆積
柱を上記押え板と抱持杆で保持して移載する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は飲料のイージーオープン
缶等に高速で蓋をかぶせるための高速キャッパーに、蓋
を供給するためのフィーダーに関する。

【０００２】

【従来の技術】プルタブ付きの各種飲料缶など、イージ
ーオープン容器においては、そのまま容器に口を付ける
こともあり、ミスによる開口と汚れ防止のため、プラス
チックの簡単な蓋をかぶせることが推奨されている。製
造ラインを流れる容器に、シューターの先端から１個ず
つひっかけてかぶせる方法は、薄いプラスチックの蓋は
重量が小さいことと、蓋の直径があるために供給の高速
化が難しく、ラインスピードが遅くなるだけでなく、バ
イブレーターあるいは空気噴射によって表裏の向きを揃
えることも難しく、キャッピング不良が多いという問題
があった。これに対して本発明者等は、高速でキャップ
を供給しかぶせることが出来、しかも、コンパクトなキ
ャッパーを提案した（特願２０００−１５７７０）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記提案のような高速
キャッパーにおいては、フィーダーに如何に迅速に蓋を
フィードできるかが問題となる。すなわち、薄いプラス
チック製の蓋は、例えば１００枚を堆積してプラスチッ
クフィルムチューブに収納した棒状の包装柱として供給
される。これをプラスチックフィルムチューブから取り
出して供給しようとして堆積状態が崩れると、蓋は容器
と同一以上の径を有するにもかかわらず、極めて薄く軽
量であり、撓み易いため、所定量を迅速にフィーダーに
供給することは困難になってしまうという問題を有して
いる。本発明は、このような蓋の堆積柱を迅速に、容易
にフィーダーにセットできる装置と方法を得ようとする
ものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の高速キャップフ
ィーダーは、コンベアなどの移送装置によって送られる
容器列の上部に、蓋が積み上げられたスタッカーが配設
され、上記の容器列とスタッカーの間には、その上に吸
着アームを備えたローターが配設され、該吸着アームに
よってスタッカー下面から、蓋を吸着して、容器に順
次、かぶせて行く高速キャッパーへのキャップフィーダ
ーであって、該キャップフィーダーは、蓋の堆積柱をセ
ットするための傾斜角を持たせた間欠駆動される搬送コ
ンベア、該搬送コンベアの傾斜と平行に傾斜して堆積柱
を移載し、上記スタッカーへ供給するキャップホッパー
から構成される。上記キャップホッパーは、傾動自在の
ホッパーアームを備え、該ホッパーアームは開閉自在の
抱持杆と前後進自在の押え板を有し、上記搬送コンベア
と対向する位置で、搬送コンベアの傾斜とほぼ等しく傾
斜し、搬送コンベア上の蓋の堆積柱を上記押え板と抱持
杆で保持して移載することを特徴とする。そして、上記
キャップホッパーは、複数の傾動自在のホッパーアーム
を備え、上記搬送コンベアと対向する位置で、蓋の堆積
柱を移載した後ほぼ垂直位置に戻り、回動して、スタッ
カー位置で蓋の堆積柱をスタッカーへ供給する。

【０００５】上記の高速キャッパーへのキャップフィー
ダーへの蓋の供給方法においては、上記キャップフィー
ダーは、蓋の堆積柱をセットするための傾斜角を持たせ
た間欠駆動される搬送コンベアを含み、該搬送コンベア
は、プラスチックフィルムチューブに収納した棒状の包
装柱を収納出来る上下が開放された溝を備え、フィルム
チューブに収納されているキャップの堆積柱をそのまま
上記溝中にセットし、その後フィルムチューブを抜き取
ることによって、蓋の堆積柱全体を、堆積状態を崩さな
いまま、搬送コンベア上にセットすることによってキャ
ップフィーダーへ蓋を供給する。

【０００６】

【発明の実施の形態】図面を参照してより具体的に本発
明の実施の態様を説明する。図１は本発明のフィーダー
１０を用いる高速キャッパーの全体構成を示す模式図で
ある。コンベア６およびタイミングスクリュー７などの
移送装置によって送られる容器列１の上部には、薄いプ
ラスチック製の蓋２がスタッカー３に積み上げて供給さ
れる。上記の容器列１とスタッカー３の間には、その上
に吸着アーム４を備えたローター５が配設され、スタッ
カー３下面から、その最も下の１枚を吸着し、容器１に
順次、かぶせて行く。

【０００７】このようなキャッパーの運転が高速化し、
５００枚／分となれば、毎分、蓋の堆積柱５本をフィル
ムチューブから取り出し、スタッカー３にセットしなけ
ればならない。フィーダー１０は、蓋の堆積柱をセット
するための傾斜角を持たせた搬送コンベア８、搬送コン
ベアの堆積柱を移載し保持してスタッカー３へ垂直に供
給するキャップホッパー９から構成される。搬送コンベ
ア８には、蓋はフィルムチューブに収納したままセット
し、セット後にチューブを除去し、キャップホッパー９
との対向位置においてホッパーアーム１１は図の矢印の
ように回動、傾斜し、搬送コンベア上の蓋の堆積柱を抱
持して移載して垂直に戻り、回転して図示のようにスタ
ッカー３へ落し込む。図中、８₁は搬送コンベアの側
面、８₂はその正面を示す。

【０００８】以下、その各部を詳述する。図２、３は蓋
の堆積柱の搬送コンベア８の細部構造を示し、コンベア
は、この実施の態様においては、水平に対して約６０°
の傾斜を有し、保持板２１と隔板２２とで、蓋の堆積柱
２を保持する溝を形成している。また、隔板２２には、
蓋の堆積柱の載置板２３が取り付けられている。図２に
おいて、２４はコンベアの駆動軸であり、チェーン２５
を駆動する。コンベアはローラー２６により、レール２
７上を回動する。図３のように、保持板２１と隔板２２
とで形成される蓋の堆積柱２の保持溝は、ほぼ蓋の堆積
柱２の径に等しい幅と深さを有するので、フィルムチュ
ーブ２０の上端を開封した蓋の堆積柱２をそのまま載置
し（図３Ｂ１）、載置板２３の間から下方にフィルムチ
ューブ２０を抜き取ることにより（図３Ｂ２）、蓋の堆
積柱２はそのまま保持溝中に残される（図３Ｂ３）。

【０００９】搬送コンベア８からキャップホッパー９へ
の蓋の堆積柱の移載法は、模式図である図４、図５を参
照して説明する。移載位置で搬送コンベア８は、その保
持溝から蓋の堆積柱２を保持板２１に載置したまま押し
だすためのプッシャー３０を備えている。一方、キャッ
プホッパー９は、その下端を軸着３１され、傾動自在と
された複数のホッパーアーム１１を備え、搬送コンベア
８と対向位置にあるアームは、アクチュエータ３２によ
り、図４に点線で示したように、搬送コンベアとほぼ平
行になるように傾動し、搬送コンベア８上の蓋の堆積柱
２を移載する。

【００１０】移載の方法は、模式図５を参照し、図４点
線の状態に傾動したホッパーアーム１１は、プッシャー
３４で抱持杆３５を蓋の堆積柱２を受け入れるのに十分
なだけ開きながら、その押え板３３を搬送コンベア８上
の蓋の堆積柱２の位置まで押し出す（図５ａ）。次い
で、移送コンベヤの保持板２１と押え板３３は、前後か
ら蓋の堆積柱２を押えて保持しながらそれぞれのプッシ
ャー３０、３４によってホッパーアーム１１へ移載す
る。このとき、抱持杆３５は両側から蓋の堆積柱２を保
持し、崩れを防止する（図５ｂ）。押え板３３がもとの
位置（図５ａに点線で示す。）まで後退すると、蓋の堆
積柱２は、閉じる方向に付勢されている抱持杆３５によ
りだき抱えられるようにして保持され、ホッパーアーム
１１に移載、保持される（図５ｃ）。次いで、保持板２
１は元の位置に戻り移載は完了する。次いで、アクチュ
エータ３２によりホッパーアーム１１は垂直に戻り、軸
３６により回動して図１に見るように、スタッカー３の
真上に到たって蓋の堆積柱２をスタッカー３へ供給す
る。

【００１１】抱持杆３５は、バネなどで閉じる方向に付
勢され、押え板３３の前進により、カムなどで開かれ、
蓋の堆積柱を両側から押圧保持するが、その機構は図示
を省略した。また、蓋の堆積柱の抱持は、抱持杆３５に
よる保持だけでなく、押え板下部に、載置板２３の間に
侵入する載置板を設け、蓋の堆積柱の移載に伴いそれを
下から支えるようにするなど、各種の設計変更が可能で
ある。

【００１２】

【発明の効果】本発明の高速キャップフィーダーは、上
記のような構成であり、フィルムチューブに堆積柱様の
状態で搬入されるキャップを、その堆積状態を崩すこと
なく、そのまま、搬送コンベア上に形成されている溝状
部に載置し、フィルムチューブを引き抜くだけでセット
することができる。その際、移送コンベアは傾斜してい
るので、フィルムチューブの引き抜きによっても、蓋の
堆積柱は安定してコンベア上に保持される。また、移送
コンベアからキャップホッパーへの移載も、常に前後左
右から蓋の堆積柱を保持した状態で移動させるので、蓋
の堆積状態はそのまま保持され、スタッカーへと供給さ
れるので、極めて効率的な蓋のフィードを可能としてい
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の高速フィーダーを用いる高速キャッパ
ーの全体構成を示す模式図である。

【図２】搬送コンベアの構成を示す模式図である。

【図３】搬送コンベアの構成を示す上面図および正面図
である。

【図４】搬送コンベアからキャップホッパーへの蓋の堆
積柱の移載法を示す模式図である。

【図５】搬送コンベアからキャップホッパーへの蓋の堆
積柱の移載手順を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 容器列 ２ 蓋 ３ スタッカー ４ 吸着アーム ５ ローター ６ コンベア ７ タイミングスクリュー ８ 搬送コンベア ９ キャップホッパー １０ フィーダー １１ ホッパーアーム ２０ フィルムチ
ューブ ２１ 保持板 ２２ 隔板 ２３ 載置板 ２４ コンベアの
駆動軸 ２５ チェーン ２６ ローラー ２７ レール ３０ プッシャー ３１ 軸着軸 ３２ アクチュエ
ータ ３３ 押え板 ３４ プッシャー ３５ 抱持杆 ３６ 回動軸

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 コンベアなどの移送装置によって送られ
   る容器列の上部に、蓋が積み上げられたスタッカーが配
   設され、上記の容器列とスタッカーの間には、その上に
   吸着アームを備えたローターが配設され、該吸着アーム
   によってスタッカー下面から、蓋を吸着して、容器に順
   次、かぶせて行く高速キャッパーへのキャップフィーダ
   ーであって、 該キャップフィーダーは、蓋の堆積柱をセットするため
   の傾斜角を持たせた間欠駆動される搬送コンベア、該搬
   送コンベアの傾斜と平行に傾斜して堆積柱を移載し、上
   記スタッカーへ供給するキャップホッパーからなること
   を特徴とする高速キャップフィーダー
2. 【請求項２】 上記キャップホッパーは、傾動自在のホ
   ッパーアームを備え、該ホッパーアームは開閉自在の抱
   持杆と前後進自在の押え板を有し、上記搬送コンベアと
   対向する位置で、搬送コンベアの傾斜とほぼ等しく傾斜
   し、搬送コンベア上の蓋の堆積柱を上記押え板と抱持杆
   で保持して移載することを特徴とする請求項１の高速キ
   ャップフィーダー
3. 【請求項３】 上記キャップホッパーは、複数の傾動自
   在のホッパーアームを備え、上記搬送コンベアと対向す
   る位置で、搬送コンベアの傾斜とほぼ等しく傾斜して搬
   送コンベア上の蓋の堆積柱を上記押え板と抱持杆で保持
   して移載し、ほぼ垂直位置に戻り、回動して、スタッカ
   ー位置で蓋の堆積柱をスタッカーへ供給することを特徴
   とする請求項１あるいは請求項２の高速キャップフィー
   ダー
4. 【請求項４】 コンベアなどの移送装置によって送られ
   る容器列の上部に、蓋が積み上げられたスタッカーが配
   設され、上記の容器列とスタッカーの間には、その上に
   吸着アームを備えたローターが配設され、該吸着アーム
   によってスタッカー下面から、蓋を吸着して、容器に順
   次、かぶせて行く高速キャッパーへのキャップフィーダ
   ーへの蓋の供給方法であって、 該キャップフィーダーは、蓋の堆積柱をセットするため
   の傾斜角を持たせた間欠駆動される搬送コンベアを含
   み、該搬送コンベアは、プラスチックフィルムチューブ
   に収納した棒状の包装柱を収納出来る上下が開放された
   溝を備え、フィルムチューブに収納されているキャップ
   の堆積柱をそのまま上記溝中にセットし、その後フィル
   ムチューブを抜き取ることによって、蓋の堆積柱全体
   を、堆積状態を崩さないまま、搬送コンベア上にセット
   することを特徴とするキャップフィーダーへの蓋の供給
   方法