JP2002101204A - 通話仲介システム及び聴覚障害者用電話機 - Google Patents

通話仲介システム及び聴覚障害者用電話機

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JP2002101204A
JP2002101204A JP2000288108A JP2000288108A JP2002101204A JP 2002101204 A JP2002101204 A JP 2002101204A JP 2000288108 A JP2000288108 A JP 2000288108A JP 2000288108 A JP2000288108 A JP 2000288108A JP 2002101204 A JP2002101204 A JP 2002101204A
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Katsuyuki Adachi
克之 足立
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Abstract

(57)【要約】 【課題】聴覚障害者と健常者との間で、電話による良好
なコミューケーションを図ることを可能とする通話仲介
システム及び聴覚障害者用電話機を提供する。 【解決手段】発声依頼部20は、電話機識別手段19に
より聴覚障害者の電話機1が接続されたことを認識し、
且つ、聴覚障害者の電話機1と健常者の電話機30との
間で通話が開始されることを認識したときに、健常者の
電話機30に第1定型文の発声を依頼する第1発声依頼
信号を送信する。該第1発声依頼信号に応じて健常者の
電話機30から送信された前記第1定型文に対応した音
声データを受信したときに、エンロール部11は、該音
声データを基準発声データとしてエンロール処理を行っ
て健常者の音声辞書データ(Vd_1)を生成し、第1文
字変換部13は、該音声辞書データ(Vd_1)に基づい
て第1音声データ(Vs_1)から第1文字データ(Cd_
1)への変換を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、聴覚障害者と健常
者との間で、電話による通話を可能とする通話仲介シス
テム及び聴覚障害者用電話機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、音声の聞き取りが不自由な聴
覚障害者が電話により健常者と通話できるようにするた
め、健常者の電話機から送信される音声データに音声認
識処理を施して文字データに変換し、該文字データを文
字表示部に表示するようにした聴覚障害者用電話機が提
案されている。
【0003】かかる聴覚障害者用電話機を使用すること
により、聴覚障害者は、文字表示部に表示される文字を
視認して健常者が発声した通話内容を認識することがで
きるため、聴覚障害者と健常者との間での電話による通
話が可能となる。
【0004】そして、前記音声認識処理は、予め用意さ
れた音声辞書データを参照して健常者の音声データから
文字を抽出することによって行われる。そのため、音声
辞書データを健常者の実際の音声に基づいて生成するこ
とにより、音声認識処理の精度を向上させることができ
る。
【0005】しかし、聴覚障害者が電話で通話しようと
する健常者は不特定多数であり、予め通話する健常者の
音声に基づく音声辞書データを用意しておくことは難し
い。そこで、従来の聴覚障害者用電話機においては、万
人向けの音声辞書データを用意して音声認識処理を行っ
ていた。そのため、健常者の発声の音質によっては、用
意された音声辞書データと健常者の音声データとの適合
性が悪い場合があり、この場合には、音声認識の精度が
低下して良好な通話を行うことができなくなるという不
都合があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記不都合
を解消し、聴覚障害者と健常者との間で、電話通話を良
好に行うことができる通話仲介システム及び聴覚障害者
用電話機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたものであり、本発明の通話仲介シス
テムの第1の態様は、健常者の電話機と文字表示手段を
有する聴覚障害者の電話機とに公衆回線を介して接続さ
れ、健常者の電話機から送信される該健常者の音声デー
タに音声認識処理を施して通話内容を前記文字表示手段
に文字表示するための第1文字データに変換する第1文
字変換手段と、該第1文字データを聴覚障害者の電話機
に送信する第1文字送信手段とを備えた通話仲介システ
ムの改良に関する。
【0008】そして、接続された電話機が聴覚障害者の
電話機であることを識別する電話機識別手段と、所定の
基準発声データの音声の特徴を抽出して音声辞書データ
を生成するエンロール処理を行うエンロール手段と、前
記電話機識別手段により前記聴覚障害者の電話機が接続
されたことを認識し、且つ、該聴覚障害者の電話機と健
常者の電話機との間で通話が開始されることを認識した
ときに、該健常者の電話機に第1定型文の発声を依頼す
る第1発声依頼信号を送信する発声依頼手段とを有し、
前記エンロール手段は、前記第1発声依頼信号に応じて
前記健常者の電話機から送信された前記第1定型文に対
応した音声データを受信したときに、該音声データを前
記基準発声データとして前記エンロール処理を行い、前
記第1文字変換手段は、該エンロール処理により生成さ
れた音声辞書データに基づいて前記第1文字データへの
変換を行うことを特徴とする。
【0009】かかる本発明によれば、健常者の電話機と
聴覚障害者の電話機との間で通話が開始されるときに、
前記発声依頼手段により該健常者の電話機に前記第1発
声信号が送信される。そして、該第1発声信号に応じて
健常者の電話機から前記第1定型文に対応した音声デー
タが送信されたときに、前記エンロール手段により、該
音声データを前記基準発声データとして前記エンロール
処理が行われて、健常者の実際の音声に基づく音声辞書
データが生成される。これにより、前記第1文字変換手
段は、健常者の実際の音声に基づく音声辞書データを使
用して前記第1音声データから前記第1文字データへの
変換を行うことができるため、前記音声認識処理の精度
が向上し、健常者と聴覚障害者との間での良好な通話を
可能とすることができる。
【0010】また、前記発声依頼手段は、健常者の電話
機から該健常者の発声についての前記エンロール処理を
行うことを要求する第1エンロール要求信号を受信した
ときに、前記健常者の電話機に前記第1定型文よりも長
い第2定型文の発声を依頼する第2発声依頼信号を送信
し、前記エンロール手段は、該第2発声依頼信号に応じ
て前記健常者の電話機から送信された前記第2定型文に
対応した音声データを受信したときに、該通話音声デー
タを前記基準発声データとして前記エンロール処理を行
い、前記第1文字変換手段は、該エンロール処理により
生成された音声辞書データに基づいて前記第1文字デー
タへの変換を行うことを特徴とする。
【0011】かかる本発明によれば、健常者が聴覚障害
者との通話をより良好に行うことを希望する場合に、前
記第1エンロール要求信号を送信して、前記第1定型文
よりも長い前記第2定型文の発声を行うことによって、
前記第2定型文に応じた音声データを前記基準音声デー
タとして前記エンロール処理が行われる。これにより、
前記第1定型文に応じた音声データを前記基準音声デー
タとして前記エンロール処理を行った場合よりも、健常
者の音声により適合する音声辞書データを生成すること
ができる。
【0012】また、前記音声辞書データを、該音声辞書
データ生成の基となった音声データを送信した健常者と
関連付けて記憶する音声辞書データ記憶手段を有し、前
記第1文字変換手段は、健常者の電話機と聴覚障害者の
電話機の間で通話が行なわれるときに、該健常者と関連
付けられた前記音声辞書データが前記音声辞書記憶手段
に記憶されていたときには、該音声辞書データに基づい
て前記第1文字データへの変換を行うことを特徴とす
る。
【0013】かかる本発明によれば、前記音声辞書デー
タ記憶手段に前記音声辞書データが記憶された健常者と
通話を行う場合には、前記第1文字変換手段は、前記音
声辞書データ記憶手段に記憶された前記音声辞書データ
に基づいて前記第1文字データへの変換を行う。そのた
め、この場合は、健常者に対する前記エンロール処理を
省略することができる。
【0014】また、前記第1文字送信手段は、健常者の
電話機から送信される該健常者の音声データの送信速度
に応じた速度で前記第1文字データを前記聴覚障害者の
電話機に送信し、前記聴覚障害者の電話機は前記第1文
字データの送信速度に同期して前記第1文字データに応
じた文字を前記文字表示手段に表示し、前記聴覚障害者
の電話機から前記第1文字データの送信速度を下げるこ
とを要求する送信速度低下要求信号を受信したときに、
前記健常者の電話機に対して、通話速度を遅くすること
を指示する通話速度低下指示信号を送信する通話速度低
下指示手段を備えたことを特徴とする。
【0015】かかる本発明においては、健常者の通話速
度が速いと、それに応じて前記文字表示手段に表示され
る文字の表示速度も速くなり、聴覚障害者が前記文字表
示部に表示される文字を視認することが難しくなる。そ
こで、前記聴覚障害者の電話機から前記送信速度低下要
求信号を受信したときに、前記通話速度低下指示手段
は、前記健常者の電話機に対して通話速度を遅くするこ
とを指示する通話速度低下指示信号を送信する。これに
より、健常者に対して通話速度を遅くすることを促すこ
とができる。
【0016】また、前記聴覚障害者の電話機は、前記第
1文字データを記憶する第1文字データ記憶手段と、該
第1文字データ記憶手段に記憶された前記第1文字デー
タに応じた文字を前記文字表示手段にスクロール表示す
るスクロール表示手段と、該スクロール手段による文字
のスクロール速度を低下させるスクロール速度低下スイ
ッチとを備え、該スクロール速度低下スイッチが操作さ
れたときに、前記送信速度低下要求信号を送信すること
を特徴とする。
【0017】かかる本発明によれば、前記聴覚障害者が
前記スクロール速度低下スイッチを操作したときは、該
聴覚障害者が前記文字表示部に表示される文字のスクロ
ール速度が速すぎると感じていると想定できるため、前
記聴覚障害者の電話機は前記送信速度低下要求信号を送
信する。これにより、健常者に対して通話速度を遅くす
ることを促すことができる。
【0018】また、前記聴覚障害者の電話機には特定の
電話番号が割り当てられ、前記電話機識別手段は、該電
話番号を認識することにより、接続された電話機が聴覚
障害者の電話機であると識別することを特徴とする。
【0019】かかる本発明によれば、前記電話機識別手
段は、接続された電話機の電話番号が前記特定の電話番
号であるか否かを確認することにより、接続された電話
機が聴覚障害者の電話機であることを容易に識別するこ
とができる。
【0020】また、前記聴覚障害者の電話機から送信さ
れる該聴覚障害者の音声データに音声認識処理を施して
通話内容を前記文字表示手段に文字表示するための第2
文字データに変換する第2文字変換手段と、該第2文字
データを前記聴覚障害者の電話機に送信する第2文字送
信手段とを備えたことを特徴とする。
【0021】かかる本発明によれば、聴覚障害者の電話
機から送信される該聴覚障害者の音声データが前記第2
文字変換手段により前記第2文字データに変換されて、
該聴覚障害者の電話機に送信され、該第2文字データに
応じた文字が該聴覚障害者の前記文字表示手段に表示さ
れる。そのため、聴覚障害者は、自身が発声した通話の
内容を聴くことができないが、前記文字表示手段に表示
される前記第2文字データに応じた文字を視認すること
によって、自身が発声した通話内容を視覚で確認するこ
とができる。
【0022】また、前記発声依頼手段は、前記聴覚障害
者の電話機から、前記聴覚障害者の発声についての前記
エンロール処理を行うことを要求する第2エンロール要
求信号を受信したときに、前記聴覚障害者の電話機に前
記文字表示手段に第3定型文を表示するための文字デー
タを送信し、前記エンロール手段は、該文字データの送
信に応じて前記聴覚障害者の電話機から前記第3定型文
に対応した音声データを受信したときに、該音声データ
を前記基準発声データとして前記エンロール処理を行っ
て前記聴覚障害者の音声辞書データを生成し、前記第2
文字変換手段は、前記聴覚障害者の音声辞書データに基
づいて前記第2文字データへの変換を行うことを特徴と
する。
【0023】かかる本発明によれば、前記エンロール手
段により聴覚障害者の発声についてのエンロール処理を
行って聴覚障害者の音声辞書データを生成し、前記第2
文字変換手段により該音声辞書データに基づいて前記第
2文字データへの変換を行うことによって、前記第2文
字データへの変換精度を高めることができる。
【0024】また、前記聴覚障害者の電話機から受信し
た音声データを記憶する音声データ記憶手段と、前記第
2文字データを訂正した訂正文字データを前記聴覚障害
者の電話機から受信したときに、該訂正文字データと前
記音声データ記憶手段に記憶された該訂正文字データの
基となった音声データとを照合して、該聴覚障害者の音
声辞書データを補正する音声辞書データ補正手段とを備
えたことを特徴とする。
【0025】かかる本発明によれば、前記聴覚障害者
が、前記文字表示手段に表示される前記第2文字データ
に応じた文字を視認して、自身の発声が誤変換された箇
所を訂正した訂正データを送信することによって、前記
音声辞書データ補正手段により該聴覚障害者の音声辞書
データが補正され、該聴覚障害者の音声辞書データを該
聴覚障害者の発声により適合させることができる。
【0026】また、本発明の通話仲介システムの第2の
態様は、健常者の電話機と文字表示手段を有する聴覚障
害者の電話機とに公衆回線を介して接続され、健常者の
電話機から送信される該健常者の音声データに音声認識
処理を施して通話内容を前記文字表示手段に文字表示す
るための文字データに変換する文字変換手段と、該文字
データを聴覚障害者の電話機に送信する文字送信手段と
を備えた通話仲介システムの改良に関する。
【0027】そして、前記文字送信手段は、健常者の電
話機から送信される健常者の音声データの送信速度に応
じた速度で前記文字データを前記聴覚障害者の電話機に
送信し、前記聴覚障害者の電話機は前記文字データの送
信速度に同期して前記文字データに応じた文字を前記文
字表示手段に表示し、前記聴覚障害者の電話機から前記
文字データの送信速度を下げることを要求する送信速度
低下要求信号を受信したときに、前記健常者の電話機
に、通話速度を遅くすることを指示する通話速度低下指
示信号を送信する通話速度低下指示手段を備えたことを
特徴とする。
【0028】かかる本発明によれば、前記文字表示手段
に表示される文字の表示速度が速すぎて文字を視認しず
らい場合に、前記聴覚障害者が、該聴覚障害者の電話機
から前記送信速度低下要求信号を送信することにより、
前記健常者の電話機に前記通話速度低下指示信号が送信
され、該健常者に通話速度を遅くすることを促すことが
できる。
【0029】また、本発明の通話仲介システムの第3の
態様は、健常者の電話機と文字表示手段を有する聴覚障
害者の電話機とに公衆回線を介して接続され、健常者の
電話機から送信される該健常者の音声データに音声認識
処理を施して通話内容を前記文字表示手段に文字表示す
るための第1文字データに変換する第1文字変換手段
と、該第1文字データを聴覚障害者の電話機に送信する
第1文字送信手段とを備えた通話仲介システムの改良に
関する。
【0030】そして、前記聴覚障害者の電話機から送信
される該聴覚障害者の音声データに音声認識処理を施し
て通話内容を前記文字表示手段に文字表示するための第
2文字データに変換する第2文字変換手段と、該第2文
字データを前記聴覚障害者の電話機に送信する第2文字
送信手段とを備えたことを特徴とする。
【0031】かかる本発明によれば、自身の発声を聞く
ことができない聴覚障害者も、前記文字表示手段に表示
される第2文字データに応じた文字を視認することによ
って、自身の発声内容を確認することができる。
【0032】また、本発明の通話仲介システムの第4の
態様は、健常者の電話機と文字表示手段を有する聴覚障
害者の電話機とに公衆回線を介して接続され、健常者の
電話機から送信される該健常者の音声データに音声認識
処理を施して通話内容を前記文字表示手段に文字表示す
るための第1文字データに変換する第1文字変換手段
と、該第1文字データを聴覚障害者の電話機に送信する
文字送信手段とを備えた通話仲介システムの改良に関す
る。
【0033】そして、所定の基準発声データの音声の特
徴を抽出して音声辞書データを生成するエンロール処理
を行うエンロール手段と、前記聴覚障害者の電話機か
ら、該聴覚障害者の発声についての前記エンロール処理
を行うことを要求するエンロール要求信号を受信したと
きに、該聴覚障害者の電話機に所定の定型文の発声を依
頼する発声依頼信号を送信する発声依頼手段と、前記発
声依頼信号に応じて前記聴覚障害者の電話機から送信さ
れた前記定型文に対応した音声データを前記基準発声デ
ータとして、前記エンロール手段により生成された該聴
覚障害者の音声辞書データに基づいて、該聴覚障害者の
電話機から送信される該聴覚障害者の音声データに音声
認識処理を施して通話内容を文字で表した第2文字デー
タに変換する第2文字データ変換手段と、該第2文字デ
ータを該第2文字データの基となった前記聴覚障害者の
音声データよりも明瞭な補正音声データに変換する音声
変換手段と、該補正音声データを前記健常者の電話機に
送信する補正音声送信手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0034】かかる本発明によれば、自身の発声を聞く
ことができないため、健常者に比べて発音が不明瞭とな
り易い聴覚障害者の音声データが、前記エンロール手段
により生成された音声辞書データに基づいて該音声デー
タよりも明瞭な前記補正音声データに変換され、該補正
音声データが前記補正音声送信手段によって前記健常者
の電話機に送信される。これにより、前記聴覚障害者の
電話機から前記健常者の電話機に送信される音声データ
を、より聞き取り易いものとすることができる。
【0035】次に、本発明の聴覚障害者用電話機の第1
の態様は、健常者の電話機と公衆回線を介して接続さ
れ、文字表示手段と、健常者の電話機から送信される該
健常者の音声データに音声認識処理を施して通話内容を
該文字表示手段に文字表示するための文字データに変換
する文字変換手段とを有し、該文字データに応じた文字
を前記文字表示手段に表示する聴覚障害者用電話機の改
良に関する。
【0036】そして、所定の基準発声データの音声の特
徴を抽出して音声辞書データを生成するエンロール処理
を行うエンロール手段と、健常者の電話機との間で通話
が開始されることを認識したときに、該健常者の電話機
に定型文の発声を依頼する発声依頼信号を送信する発声
依頼手段とを備え、前記エンロール手段は、前記発声依
頼信号に応じて前記健常者の電話機から送信された前記
定型文に対応した音声データを受信したときに、該音声
データを前記基準発声データとして前記エンロール処理
を行い、前記文字変換手段は、該エンロール処理により
生成された音声辞書データに基づいて前記文字データへ
の変換を行うことを特徴とする。
【0037】かかる本発明によれば、上述した本発明の
通話仲介システムの第1の態様と同様に、通話を行う健
常者を対象として前記エンロール処理を行って前記音声
辞書データを生成し、該音声辞書データに基づいて前記
文字データへの変換を行うことにより、前記文字データ
への変換精度を高めることができる。
【0038】また、本発明の聴覚障害者用電話機の第2
の態様は、健常者の電話機と公衆回線を介して接続さ
れ、文字表示手段と、健常者の電話機から送信される該
健常者の音声データに音声認識処理を施して通話内容を
該文字表示手段に文字表示するための文字データに変換
する文字変換手段とを有し、該文字データに応じた文字
を前記文字表示手段に表示する聴覚障害者用電話機の改
良に関する。
【0039】そして、前記文字表示手段には、前記文字
データに応じた文字が、前記健常者の電話機から送信さ
れる該健常者の音声データの送信速度に同期して表示さ
れ、前記文字データの表示速度を下げることを要求する
所定の操作が行われたときに、前記健常者の電話機に、
通話速度を遅くすることを指示する通話速度低下指示信
号を送信する通話速度低下指示手段を備えたことを特徴
とする。
【0040】かかる本発明によれば、上述した本発明の
通話仲介システムの第2の態様と同様に、前記文字表示
手段に表示される文字の表示速度が速すぎる場合に、前
記聴覚障害者は、前記所定操作を行うことにより、前記
健常者の電話機に前記通話速度低下指示を送信し、該健
常者に対して通話速度を遅くすることを促すことができ
る。
【0041】また、本発明の聴覚障害者用電話機の第3
の態様は、健常者の電話機と公衆回線を介して接続さ
れ、文字表示手段と、健常者の電話機から送信される該
健常者の音声データに音声認識処理を施して通話内容を
前記文字表示手段に文字表示するための第1文字データ
に変換する第1文字変換手段とを有し、該第1文字デー
タに応じた文字を前記文字表示手段に表示する聴覚障害
者用電話機の改良に関する。
【0042】そして、該聴覚障害者用電話機を使用する
聴覚障害者の音声データに音声認識処理を施して通話内
容を前記文字表示手段に文字表示するための第2文字デ
ータに変換する第2文字変換手段を備え、該第2文字デ
ータに応じた文字を前記文字表示手段に表示することを
特徴とする。
【0043】かかる本発明によれば、上述した本発明の
通話仲介システムの第3の態様と同様に、聴覚障害者
は、前記文字表示手段に表示される前記第2文字データ
に応じた文字を視認することによって、自身が発声した
通話内容を視覚で確認することができる。
【0044】また、本発明の聴覚障害者用電話機の第4
の態様は、健常者の電話機と公衆回線を介して接続さ
れ、文字表示手段と、健常者の電話機から送信される該
健常者の音声データに音声認識処理を施して通話内容を
該文字表示手段に文字表示するための第1文字データに
変換する第1文字変換手段とを有し、該第1文字データ
に応じた文字を前記文字表示手段に表示する聴覚障害者
用電話機の改良に関する。
【0045】そして、所定の基準発声データの音声の特
徴を抽出して音声辞書データを生成するエンロール処理
を行うエンロール手段と、前記聴覚障害者が発声した定
型文に応じた音声データを前記基準発声データとして、
前記エンロール手段により生成された該聴覚障害者の音
声辞書データに基づいて、該聴覚障害者の電話機から送
信される該聴覚障害者の音声データに音声認識処理を施
して通話内容を文字で表した第2文字データに変換する
第2文字データ変換手段と、該第2文字データを該第2
文字データの基となった前記聴覚障害者の音声データよ
りも明瞭な補正音声データに変換する音声変換手段と、
該補正音声データを前記健常者の電話機に送信する補正
音声送信手段とを備えたことを特徴とする。
【0046】かかる本発明によれば、前記聴覚障害者の
電話機から前記健常者の電話機に送信される音声データ
を、より聞き取り易いものとすることができる。
【0047】
【発明の実施の形態】本発明の通話仲介システム及び聴
覚障害者用電話機の実施の形態について、図1〜図6を
参照して説明する。図1は本発明の通話仲介システムと
接続される聴覚障害者用の携帯型電話機、図2は本発明
の通話仲介システムの全体構成図、図3は健常者の電話
機を対象としたエンロール処理の説明図、図4は聴覚障
害者の電話機を対象としたエンロール処理の説明図、図
5は聴覚障害者の音声辞書データを補正する処理の説明
図、図6は本発明の聴覚障害者用電話機の全体構成図で
ある。
【0048】先ず、図1〜図5を参照して、本発明の通
話仲介システムの実施の形態の一例について説明する。
【0049】図1を参照して、聴覚障害者用の電話機1
は、公衆回線を介して健常者の電話機との間で無線によ
る通信を行うためのアンテナ2、聴覚障害者の音声を入
力するためのマイク3、健常者の通話内容(図中A:)
や聴覚障害者自身の通話内容(図中B:)が文字に変換
されて表示されるディスプレイ4(本発明の文字表示手
段に相当する)、電源スイッチ5、数字や文字を入力す
るためのテンキー6、入力文字を消去するためのクリア
スイッチ7、ディスプレイ4の文字入力箇所や表示範囲
を移動するためのカーソルキー8を備えている。
【0050】聴覚障害者用の電話機1は、通話相手から
の音声データを聞き取ることができないが、自身は発声
が可能である後天的な聴覚障害者(以下、単に聴覚障害
者という)による使用を対象としたものであり、聴覚障
害者は、ディスプレイ4に文字表示される健常者の通話
内容を視認すると共に、マイク3に発声することにより
健常者との通話を行うことができる。
【0051】図2を参照して、通話仲介システム10
は、このように聴覚障害者と健常者との間での電話通話
を可能とするためのシステムである。健常者の電話機3
0は、マイク31とスピーカ32とを有する一般的な電
話機であり、健常者の電話機30と聴覚障害者の電話機
1とは、無線又は有線で公衆回線40を介して通話仲介
システム10と接続される。
【0052】健常者の電話機30のマイク31から入力
された音声は、第1音声データ(Vs_1)として通話仲
介システム10に送信される。そして、該第1音声デー
タ(Vs_1)は通話仲介システム10により第1文字デ
ータ(Cd_1)に変換されて聴覚障害者の電話機1に送
信され、該第1文字データ(Cd_1)に応じた文字がデ
ィスプレイ4に表示される。これにより、聴覚障害者
は、ディスプレイ4に表示される文字を視認して健常者
が発声した通話内容を認識することができ、健常者側か
ら聴覚障害者への通話が可能となる。
【0053】また、聴覚障害者の電話機1のマイク3か
ら入力された音声は、第2音声データ(Vs_2)として
通話仲介システムに送信される。そして、該第2音声デ
ータ(Vs_2)は通話仲介システム10を中継して健常
者の電話機30に送信され、該第2音声データ(Vs_
2)に応じた音声が健常者の電話機30のスピーカ32
から出力される。これにより、聴覚障害者側から健常者
への通話が可能となる。
【0054】さらに、第2音声データ(Vs_2)は通話
仲介システム10により第2文字データ(Cd_2)に変
換されて、聴覚障害者の電話機1に送信され、該第2文
字データ(Cd_2)に応じた文字がディスプレイ4に表
示される。これにより、聴覚障害者は、自身の発声した
通話内容を文字により確認することができる。
【0055】以下、通話仲介システム10の構成と作動
について説明する。通話仲介システム10は、上述した
第1音声データ(Vs_1)から第1文字データ(Cd_1)
への変換を行うための音声辞書データ(Vd_1)と、第
2音声データ(Vs_2)から第2文字データ(Cd_2)へ
の変換を行うための音声辞書データ(Vd_2)とを生成
するエンロール部11(本発明のエンロール手段に相当
する)と、エンロール部11により生成された音声辞書
データ(Vd_1,Vd_2)を記憶する音声辞書データメモ
リ12(本発明の音声辞書データ記憶手段に相当する)
とを備える。
【0056】また、通話仲介システム10は、健常者の
電話機30から送信される第1音声データ(Vs_1)を
第1文字データ(Cd_1)に変換する第1文字変換部1
3(本発明の第1文字変換手段及び文字変換手段に相当
する)、該第1文字データ(Cd_1)を聴覚障害者の電
話機1に送信する第1文字送信部14(本発明の第1文
字送信手段及び文字送信手段に相当する)、聴覚障害者
の電話機1から送信される第2音声データ(Vs_2)を
第2文字データ(Cd_2)に変換する第2文字変換部1
5(本発明の第2文字変換手段に相当する)、該第2文
字データ(Cd_2)を聴覚障害者の電話機1に送信する
第2文字送信部16(本発明の第2文字送信部)、及び
聴覚障害者の電話機1から送信される第2音声データ
(Vs_2)にノイズ除去や増幅処理等を施して健常者の
電話機30に送信する音声中継部17を備える。
【0057】さらに、通話仲介システム10は、健常者
の電話機30に通話速度を遅くすることを要求する信号
を送信する通話速度低下指示部18(本発明の通話速度
低下指示手段に相当する)、聴覚障害者の電話機1が接
続されたことを認識する電話機識別部19(本発明の電
話機識別手段に相当する)、健常者の電話機30と聴覚
障害者の電話機1に対してエンロール処理用の発声を行
うことを依頼する信号をそれぞれ送信する発声依頼部2
0(本発明の発声依頼手段に相当する)、聴覚障害者の
電話機1から送信される第2音声データ(Vs_2)を記
憶する音声データメモリ21(本発明の音声データ記憶
手段に相当する)、及び該音声データメモリ21に記憶
された第2音声データ(Vs_2)を使用して音声辞書デ
ータメモリ12に記憶された聴覚障害者の音声辞書デー
タ(Vd_2)を補正する音声辞書データ補正部22(本
発明の音声辞書データ補正手段に相当する)とを有す
る。
【0058】本実施の形態では、聴覚障害者の電話機1
には聴覚障害者専用の特別な電話番号が割当てられてい
る。そのため、電話機識別部19は、接続された電話機
の電話番号を認識することによって、接続された電話機
が聴覚障害者の電話機1であることを識別する。なお、
聴覚障害者の電話機を識別する他の方法として、例え
ば、聴覚障害者の電話機から電話番号に特殊な識別信号
を付加して送信するようにし、電話機識別機19は、該
識別信号を受信したときに接続された電話機が聴覚障害
者の電話機であると識別するようにしてもよい。
【0059】次に、図3を参照して、健常者の電話機3
0に対するエンロール処理の実行手順について説明す
る。通話仲介システム10に備えられた発声依頼部20
は、健常者の電話機30と聴覚障害者の電話機1とが接
続されて、通話が開始されるときに、健常者の電話機3
0に対して所定の第1定型文(「今日はいい天気です」
等)の発声を依頼する第1発声依頼信号(Fs_1)を送
信する。
【0060】具体的には、発声依頼部20は、第1発声
依頼信号(Fs_1)として、「こちらは聴覚障害者の電
話です。エンロール作業を行う方は「1」を、行わない
方は「2」を押して下さい」というアナウンスを音声出
力する音声データを送信し、健常者が該健常者の電話機
30のテンキー(図示しない)の‘1’を押したとき
は、さらに「次の文章を繰り返し発声して下さい。“今
日はいい天気です”」というアナウンスを音声出力する
音声データを送信する。
【0061】そして、健常者が第1定型文(“今日はい
い天気です”)を発声し、該第1定型文に応じた音声デ
ータ(Fv_1)を受信したときに、エンロール部11は
該音声データ(Fv_1)を基準発声データとして健常者
の音声の特徴を抽出し、健常者の音声に適合した音声辞
書データ(Vd_1)を生成する。なお、音声データ(Fv
_1)が良好なものでなかったときには、発声依頼部20
は、「もう一度やり直してください」というアナウンス
を音声出力する音声データを健常者の電話機30に送信
する。
【0062】エンロール部11により生成された健常者
の音声辞書データ(Vd_1)は音声辞書データメモリ1
2に、該健常者の電話番号と関連付けられて記憶され
る。そのため、次回、該健常者と通話するときは、再度
エンロール作業を行う必要はない。
【0063】一方、健常者が該健常者の電話機30のテ
ンキー(図示しない)の‘2’を押したときには、エン
ロール作業は行われない。この場合、第1文字変換部1
3は、予め音声辞書データメモリ12に記憶された万人
向けの音声辞書データに基づいて第1音声データ(Vs_
1)から第1文字データ(Cd_1)への変換を行うため、
上述したエンロール処理により生成した音声辞書データ
(Vd_1)に基づいて第1音声データ(Vs_1)から第1
文字データ(Cd_1)への変換を行う場合よりも、音声
認識精度が低下する。
【0064】また、健常者が聴覚障害者の家族や知人等
の頻繁に電話による通話を行う相手である場合は、自身
の音声により適合した音声辞書データを生成するための
エンロール作業を行うことができる。この場合は、該健
常者は、エンロール作業用の専用電話番号をダイヤルし
て通話仲介システム10にアクセスすることにより、エ
ンロール作業を行うことができる。
【0065】健常者が該専用電話番号にダイヤルする
と、図3を参照して、通話仲介システム10から健常者
の電話機1に対して、前記第1定型文よりも長い第2定
型文の発声を依頼する第2発声依頼信号(Fs_2)が送
信される。そして、健常者が該第2定型文を発声し、該
第2定型文に応じた音声データ(Fv_2)を受信したと
きに、エンロール部11は該音声データ(Fv_2)を基
準発声データとして、該健常者の音声の特徴を抽出す
る。
【0066】このように、健常者に対して前記第1定型
文より長い第2定型文を発声させることにより、基準発
声データとする音声データの情報量を増やすことができ
るため、エンロール部11は、健常者の発声により適合
する音声辞書データ(Vd_1)を生成することができ
る。そして、第1文字変換部13は、このようにして生
成された音声辞書データ(Vd_1)に基づいて第1音声
データ(Vs_1)から第1文字データ(Cd_1)への変換
を行うため、音声認識精度を高めることができる。
【0067】次に、図4を参照して、聴覚障害者に対す
るエンロール処理の実行手順について説明する。エンロ
ール作業を行うことを希望する聴覚障害者は、上述した
健常者がエンロール作業を行う場合と同様に、エンロー
ル作業用の専用電話番号をダイヤルして通話仲介システ
ム10にアクセスすることにより、エンロール作業を行
うことができる。
【0068】聴覚障害者が該専用電話番号にダイヤルす
ると、図4を参照して、通話仲介システム10に備えら
れた発声依頼部20は、聴覚障害者の電話機1に対し
て、第3定型文の発声を依頼する第3発声依頼信号(F
s_3)を送信する。そして、聴覚障害者が該第3定型文
を発声し、該第3定型文に応じた音声データ(Fv_3)
を受信したときに、エンロール部11は該音声データ
(Fv_3)を基準発声データとして、該聴覚障害者の音
声の特徴を抽出し、該聴覚障害者の音声に適合した音声
辞書データ(Vd_2)を生成する。
【0069】エンロール部11により生成された聴覚障
害者の音声辞書データ(Vd_2)は音声辞書データメモ
リ12に、該聴覚障害者の電話番号と関連付けられて記
憶される。そして、第2文字変換部15は、音声辞書デ
ータメモリ12に記憶された聴覚障害者の音声辞書デー
タに基づいて、第2音声データ(Vs_2)から第2文字
データ(Cd_2)への変換処理を行うため、聴覚障害者
は、一度エンロール作業を行えば、以後はエンロール作
業を行う必要がない。
【0070】なお、聴覚障害者の発声についてのエンロ
ール作業は、聴覚障害者の電話機1を購入した時に、販
売店等に設置された端末装置から通話仲介システム10
にアクセスして行うようにしてもよい。
【0071】次に、図5を参照して、第2文字送信部1
6から聴覚障害者の電話機1に送信された第2文字デー
タ(Cd_2)は、文字データバッファメモリ9に記憶さ
れると共に、該第2文字データ(Cd_2)に応じた文字
がディスプレイ4に表示される。
【0072】これにより、自身の発声を聴くことができ
ない聴覚障害者に対して、自身の発声した通話内容を文
字で確認させることができる。さらに、聴覚障害者は、
自身が発声した音声の内容とディスプレイ4に表示され
る該音声に応じた文字の内容とを比較して、誤変換され
た箇所を訂正することにより、音声辞書データを自身の
音声により適合するものとすることができる。
【0073】以下、図5を参照して、この訂正を行う手
順について説明する。聴覚障害者の電話機1のマイク3
から入力された聴覚障害者の音声は、第2音声データ
(Vs_2)として通話仲介システム10に送信される。
そして、該第2音声データ(Vs_2)を受信すると、第
2文字変換部15は、音声辞書データメモリ12に記憶
された聴覚障害者の音声辞書データ(Vd_2)に基づい
て、第2音声データ(Vs_2)から第2文字データ(Cd
_2)への変換を行い、該第2文字データ(Cd_2)が第
2文字送信部16により聴覚障害者の電話機1に送信さ
れる。
【0074】そして、聴覚障害者の電話機1に受信され
た該第2文字データ(Cd_2)が、文字データバッファ
メモリ9に記憶され、該第2文字データ(Cd_2)に応
じた文字がディスプレイ4に表示される。これにより、
聴覚障害者は、ディスプレイ4に表示される文字と、自
身が発声した音声とを比較することができ、カーソルキ
ー8とテンキー6とクリアスイッチ7(図1参照)とに
より誤変換箇所を訂正して、送信操作(例えばテンキー
6の“♯”キーの操作)を行うと、訂正文字データ(A
d)が通話仲介システム10に送信される。
【0075】通話仲介システム10に備えられた音声辞
書データ補正部22は、聴覚障害者の電話機1から受信
した訂正文字データ(Ad)と、音声データメモリ21
に記憶されている該訂正文字データ(Ad)の基となっ
た第2音声データ(Vs_2)とを比較し、訂正箇所の音
声データを抽出して音声辞書データメモリ12に記憶さ
れていた聴覚障害者の音声辞書データ(Vd_2)を補正
する。
【0076】これにより、聴覚障害者の音声辞書データ
と聴覚障害者の音声との適合度を高めることができ、第
2文字変換部15による音声認識精度をさらに高めるこ
とができる。
【0077】次に、図2を参照して、健常者の電話機3
0から送信される第1音声データ(Vs_1)は、第1文
字変換部13により順次第2文字データ(Cd_1)に変
換されて、第1文字送信部14により聴覚障害者の電話
機1に送信される。そのため、聴覚障害者の電話機1に
送信される第1文字データ(Cd_1)の送信速度は、健
常者の通話速度に応じたものとなる。
【0078】そして、聴覚障害者の電話機1(本発明の
スクロール表示手段の機能を含む)は、通話仲介システ
ム10から受信した第1文字データ(Cd_1)に応じた
文字を順次ディスプレイ4にスクロール表示するため、
健常者の通話速度が速すぎると、ディスプレイ4に表示
される文字のスクロール速度が速くなり、聴覚障害者が
文字を視認しづらくなる。
【0079】ここで、第1文字データ(Cd_1)は文字
データバッファメモリ9に記憶されており、聴覚障害者
がカーソルキー8の下スイッチを操作することにより、
スクロール表示で通過した文字をディスプレイ4に再表
示させて、文字を再確認することができるようになって
いる。
【0080】そして、このように通話中に聴覚障害者が
カーソルキー8の下スイッチを操作したときは、聴覚障
害者にとって健常者の通話速度が速すぎると判断するこ
とができる。そこで、このように聴覚障害者がカーソル
キー8の下スイッチ(この場合、本発明のスクロール速
度低下スイッチに相当する)を操作したときに、聴覚障
害者の電話機1は、通話仲介システム10に対して第1
文字データ(Cd_1)の送信速度を下げることを要求す
る送信速度低下要求信号を送信する。
【0081】そして、通話仲介システム10に備えられ
た通話速度低下指示部18は、前記送信速度低下要求信
号を受信したときに、健常者の電話機30に対して、通
話測度を遅くすることを指示する通話速度低下指示信号
(例えば、「もう少しゆっくりと話してください」とい
うアナウンスを音声出力する音声データ)を送信する。
これにより、健常者に対して、通話速度を遅くするよう
促すことができる。
【0082】なお、カーソルキー8の下スイッチの操作
の他、テンキー6の特殊操作(例えば“♯”と“0”の
同時押し等)がなされたときに、聴覚障害者の電話機1
から前記送信速度低下要求信号を送信するようにしても
よい。
【0083】また、本実施の形態の通話仲介システム1
0は、(1)健常者の電話機30に対するエンロール処
理、(2)聴覚障害者の電話機1に対するエンロール処
理、(3)健常者の電話機30に対する通話速度の低下指
示、という3つの処理を行うことにより本発明の最良の
効果を得たが、これら3つの処理のうちの少なくともい
ずれか1つの処理を行うことにより、本発明の効果を得
ることができる。
【0084】また、本実施の形態では、図1に示したよ
うに、聴覚障害者の電話機として、比較的大型のディス
プレイ4と、可動型のマイク3とを備えた電話機1を示
したが、特に聴覚障害者用の専用の電話機を使用する必
要はなく、文字表示用のディスプレイを備えた一般的な
携帯電話とヘッドセットとを組み合わせて使用すること
ができ、また、文字表示用のディスプレイを備えた据置
き型の電話機を使用することもできる。
【0085】また、本実施の形態では、図1に示したよ
うに、聴覚障害者の電話機1から送信される第2音声デ
ータ(Vs_2)を、音声中継部17を介してそのまま健
常者の電話機30に送信したが、第2文字変換部15に
より生成された第2文字データ(Cd_2)を、第2音声
データ(Vs_2)よりも明瞭な補正音声データに変換
し、該補正音声データを健常者の電話機30に送信する
ようにしてもよい。これにより、聴覚障害者の発声が不
明瞭で聞き取り難い場合に、該聴覚障害者の電話機30
から送信される第2音声データ(Vs_2)を、聞き取り
易い前記補正音声データに変換して健常者の電話機30
に送信することができる。
【0086】なお、補正音声データへの変換は、通話仲
介システム10に備えられた基本音声メモリ(図示しな
い)に予め記憶された50音の基本音声データを、第2
文字データ(Cd_2)に応じて機械合成することよって
行われる。また、この場合は、第2文字変換部15と第
2文字データ(Cd_2)から前記補正音声データを生成
する構成とにより本発明の音声変換手段が構成され、ま
た、前記補正音声データを送信する構成が本発明の補正
音声送信手段に相当する。
【0087】また、聴覚障害者の電話機3に、健常者の
電話機30と同様のスピーカを設けて通話相手である健
常者の音声を聞くことができるようにしてもよい。これ
によれば、聴力が減退した老人のように、ある程度は音
を聞くことができる聴覚障害者が電話機3を使用する場
合は、主としてスピーカからの音声によって通話内容を
把握し、スピーカからの音声が聞き取り難い場合に、補
助的にディスプレイ4に表示される文字を確認して通話
内容を把握することができる。
【0088】次に、図6を参照して、本発明の聴覚障害
者用電話機の実施の形態の一例について説明する。本発
明の聴覚障害者用電話機50は、上述した通話仲介シス
テムにより実行された、(1)健常者の電話機に対する
エンロール処理、(2)聴覚障害者の電話機に対するエ
ンロール作業、(3)健常者の電話機に対する通話速度の
低下指示、という3つの処理を行うための機能を有して
いる。
【0089】聴覚障害者用電話機50の外観は、図1に
示した電話機1と同様であり、同一の構成については同
一の符号を付して詳細な説明を省略する。また、内部構
成についても、図2に示した通話仲介システム10及び
図4に示した聴覚障害者の電話機1と同一の構成につい
ては同一の符号を付し、同一内容のデータについては同
一の記号を付して詳細な説明を省略する。
【0090】図6を参照して、健常者の電話機30のマ
イク31から入力された健常者の音声は、第1音声デー
タ(Vs_1)として送信され、公衆回線40を介して聴
覚障害者用電話機50の受信部51により受信される。
そして、第1文字変換部13は、該第1音声データ(V
s_1)を音声辞書データメモリ12に記憶された健常者
の音声辞書データ(Vd_1)に基づいて第1文字データ
(Cd_1)に変換する。
【0091】該第1文字データ(Cd_1)は、文字デー
タバッファメモリ9に記憶されると共に、該文字データ
(Cd_1)に応じた文字がディスプレイ4に表示され
る。これにより、聴覚障害者は、ディスプレイ4に表示
される文字を視認して健常者の通話内容を認識すること
ができ、健常者の電話機30側から聴覚障害者の電話機
50への通話が可能となる。
【0092】なお、健常者の音声辞書データ(Vd_1)
は、上述した通話仲介システム10と同様に、発声依頼
部20が、健常者の電話機30に第1定型文の発声を依
頼する第1発声依頼信号を送信し、該第1発生依頼信号
に応じて健常者が該第1定型文の音声データを送信した
ときに、エンロール部11により生成される。
【0093】また、健常者がより自身の音声に適合した
音声辞書データ(Vd_1)の生成を希望する場合には、
聴覚障害者の電話機50との通話中にその旨を聴覚障害
者に伝え、聴覚障害者がテンキー6によりエンロール処
理の開始操作をすることによって、発声依頼部20が健
常者の30に対して前記第1定型文よりも長い前記第2
定型文の発声を依頼する第2発声依頼信号を送信する。
【0094】そして、該第2発声依頼信号に応じて、健
常者の電話機30から前記第2定型文を発声した音声デ
ータを受信したときに、エンロール部11は該音声デー
タに基づいて健常者の音声辞書データ(Vd_1)を生成
する。これにより、第1定型文に基づく場合よりも、健
常者の音声により適合した音声辞書データ(Vd_1)を
生成する。
【0095】一方、マイク3から入力された聴覚障害者
の音声は、第2音声データ(Vd_2)として、送信部5
2から公衆回線40を介して健常者の電話機30に送信
され、これにより、聴覚障害者用電話機50側から健常
者の電話機30への通話が可能となる。
【0096】また、第2音声データ(Vd_2)は、第2
文字変換部15により第2文字データ(Cd_2)に変換
される。そして、該第2文字データ(Cd_2)は、文字
データバッファメモリ9に記憶されると共に、該第2文
字データ(Cd_2)に応じた文字がディスプレイ4に表
示され、これにより、聴覚障害者は、自身が発した音声
の内容をディスプレイ4に表示される文字を視認して確
認することができる。
【0097】この場合、聴覚障害者は、テンキー6とク
リアスイッチ7を操作して、ディスプレイ4に表示され
た文字の誤変換箇所を訂正することによって、上述した
通話仲介システム10における場合と同様に、音声辞書
データ補正部22により、音声辞書データメモリ12に
記憶された聴覚障害者の音声辞書データ(Vd_2)が補
正される。
【0098】また、通話中に、聴覚障害者がカーソルキ
ー8の下キーを操作したときは、上述した通話仲介シス
テムにおける場合と同様に、通話速度低下指示部18
は、健常者の電話機30に対して、通話速度を遅くする
ことを指示する通話速度低下指示信号(例えば「もう少
しゆっくり話してください」というアナウンスを音声出
力する音声データ)を送信する。
【0099】なお、本実施の形態の聴覚障害者用電話機
50は、(1)健常者の電話機30に対するエンロール
処理、(2)聴覚障害者の電話機1に対するエンロール
処理、(3)健常者の電話機30に対する通話速度の低下
指示、という3つの処理を行ったが、これら3つの処理
のうちの少なくともいずれか1つの処理を行うことによ
り、本発明の効果を得ることができる。
【0100】また、本実施の形態の聴覚障害者用電話機
50は、図6に示したように、マイク3から入力された
聴覚障害者の発声に応じた第2音声データ(Vs_2)
を、送信部52を介してそのまま健常者の電話機30に
送信したが、第2文字変換部15により生成された第2
文字データ(Cd_2)を、第2音声データ(Vs_2)より
も明瞭な補正音声データに変換し、該補正音声データを
健常者の電話機30に送信するようにしてもよい。これ
により、聴覚障害者の発声が不明瞭で聞き取り難い場合
に、該聴覚障害者の発声に応じた第2音声データ(Vs_
2)を、聞き取り易い前記補正音声データに変換して健
常者の電話機30に送信することができる。
【0101】なお、この場合は、第2文字変換部15と
第2文字データ(Cd_2)から前記補正音声データを生
成する構成とにより本発明の音声変換手段が構成され、
また、前記補正音声データを送信する構成が本発明の補
正音声送信手段に相当する。
【0102】また、聴覚障害者用電話機50に、健常者
の電話機30と同様のスピーカを設けて通話相手である
健常者の音声を聞くことができるようにしてもよい。こ
れによれば、聴力が減退した老人のように、ある程度は
音を聞くことができる聴覚障害者が聴覚障害者用電話機
50を使用する場合は、主としてスピーカからの音声に
よって通話内容を把握し、スピーカからの音声が聞き取
り難い場合に、補助的にディスプレイ4に表示される文
字を確認して通話内容を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の通話仲介システムにおいて使用される
聴覚障害者の携帯型電話機。
【図2】本発明の通話仲介システムの全体構成図。
【図3】健常者の電話機を対象としたエンロール処理の
説明図。
【図4】聴覚障害者の電話機を対象としたエンロール処
理の説明図。
【図5】聴覚障害者の音声辞書データを補正する処理の
説明図。
【図6】本発明の聴覚障害者用電話機の全体構成図。
【符号の説明】
1…聴覚障害者の電話機、3…マイク、4…ディスプレ
イ、10…通話仲介システム、30…健常者の電話機、
40…公衆回線

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】健常者の電話機と文字表示手段を有する聴
    覚障害者の電話機とに公衆回線を介して接続され、健常
    者の電話機から送信される該健常者の音声データに音声
    認識処理を施して通話内容を前記文字表示手段に文字表
    示するための第1文字データに変換する第1文字変換手
    段と、該第1文字データを聴覚障害者の電話機に送信す
    る第1文字送信手段とを備えた通話仲介システムにおい
    て、 接続された電話機が聴覚障害者の電話機であることを識
    別する電話機識別手段と、 所定の基準発声データの音声の特徴を抽出して音声辞書
    データを生成するエンロール処理を行うエンロール手段
    と、 前記電話機識別手段により前記聴覚障害者の電話機が接
    続されたことを認識し、且つ、該聴覚障害者の電話機と
    健常者の電話機との間で通話が開始されることを認識し
    たときに、該健常者の電話機に第1定型文の発声を依頼
    する第1発声依頼信号を送信する発声依頼手段とを有
    し、 前記エンロール手段は、前記第1発声依頼信号に応じて
    前記健常者の電話機から送信された前記第1定型文に対
    応した音声データを受信したときに、該音声データを前
    記基準発声データとして前記エンロール処理を行い、前
    記第1文字変換手段は、該エンロール処理により生成さ
    れた音声辞書データに基づいて前記第1文字データへの
    変換を行うことを特徴とする通話仲介システム。
  2. 【請求項2】前記発声依頼手段は、健常者の電話機から
    該健常者の発声についての前記エンロール処理を行うこ
    とを要求する第1エンロール要求信号を受信したとき
    に、前記健常者の電話機に前記第1定型文よりも長い第
    2定型文の発声を依頼する第2発声依頼信号を送信し、 前記エンロール手段は、該第2発声依頼信号に応じて前
    記健常者の電話機から送信された前記第2定型文に対応
    した音声データを受信したときに、該音声データを前記
    基準発声データとして前記エンロール処理を行い、前記
    第1文字変換手段は、該エンロール処理により生成され
    た音声辞書データに基づいて前記第1文字データへの変
    換を行うことを特徴とする請求項1記載の通話仲介シス
    テム。
  3. 【請求項3】前記音声辞書データを、該音声辞書データ
    生成の基となった音声データを送信した健常者と関連付
    けて記憶する音声辞書データ記憶手段を有し、 前記第1文字変換手段は、健常者の電話機と聴覚障害者
    の電話機との間で通話が行なわれるときに、該健常者と
    関連付けられた前記音声辞書データが前記音声辞書記憶
    手段に記憶されていたときには、該音声辞書データに基
    づいて前記第1文字データへの変換を行うことを特徴と
    する請求項1又は請求項2記載の通話仲介システム。
  4. 【請求項4】前記第1文字送信手段は、健常者の電話機
    から送信される該健常者の音声データの送信速度に応じ
    た速度で前記第1文字データを前記聴覚障害者の電話機
    に送信し、前記聴覚障害者の電話機は前記第1文字デー
    タの送信速度に同期して前記第1文字データに応じた文
    字を前記文字表示手段に表示し、 前記聴覚障害者の電話機から前記第1文字データの送信
    速度を下げることを要求する送信速度低下要求信号を受
    信したときに、前記健常者の電話機に対して、通話速度
    を遅くすることを指示する通話速度低下指示信号を送信
    する通話速度低下指示手段を備えたことを特徴とする請
    求項1から請求項3のうちいずれか1項記載の通話仲介
    システム。
  5. 【請求項5】前記聴覚障害者の電話機は、前記第1文字
    データを記憶する第1文字データ記憶手段と、該第1文
    字データ記憶手段に記憶された前記第1文字データに応
    じた文字を前記文字表示手段にスクロール表示するスク
    ロール表示手段と、該スクロール手段による文字のスク
    ロール速度を低下させるスクロール速度低下スイッチと
    を備え、 該スクロール速度低下スイッチが操作されたときに、前
    記送信速度低下要求信号を送信することを特徴とする請
    求項4記載の通話仲介システム。
  6. 【請求項6】前記聴覚障害者の電話機には特定の電話番
    号が割り当てられ、前記電話機識別手段は、該電話番号
    を認識することにより、接続された電話機が聴覚障害者
    の電話機であると識別することを特徴とする請求項1か
    ら請求項5のうちいずれか1項記載の通話仲介システ
    ム。
  7. 【請求項7】前記聴覚障害者の電話機から送信される該
    聴覚障害者の音声データに音声認識処理を施して通話内
    容を前記文字表示手段に文字表示するための第2文字デ
    ータに変換する第2文字変換手段と、該第2文字データ
    を前記聴覚障害者の電話機に送信する第2文字送信手段
    とを備えたことを特徴とする請求項1から請求項6のう
    ちいずれか1項記載の通話仲介システム。
  8. 【請求項8】前記発声依頼手段は、前記聴覚障害者の電
    話機から、該聴覚障害者の発声についての前記エンロー
    ル処理を行うことを要求する第2エンロール要求信号を
    受信したときに、前記聴覚障害者の電話機に前記文字表
    示手段に第3定型文を表示するための文字データを送信
    し、 前記エンロール手段は、該文字データの送信に応じて前
    記聴覚障害者の電話機から前記第3定型文に対応した音
    声データを受信したときに、該音声データを前記基準発
    声データとして前記エンロール処理を行って該聴覚障害
    者の音声辞書データを生成し、 前記第2文字変換手段は、前記聴覚障害者の音声辞書デ
    ータに基づいて前記第2文字データへの変換を行うこと
    を特徴とする請求項7記載の通話仲介システム。
  9. 【請求項9】前記聴覚障害者の電話機から受信した音声
    データを記憶する音声データ記憶手段と、前記第2文字
    データを訂正した訂正文字データを前記聴覚障害者の電
    話機から受信したときに、該訂正文字データと前記音声
    データ記憶手段に記憶された該訂正文字データの基とな
    った音声データとを照合して、該聴覚障害者の音声辞書
    データを補正する音声辞書データ補正手段とを備えたこ
    とを特徴とする請求項8記載の通話仲介システム。
  10. 【請求項10】健常者の電話機と文字表示手段を有する
    聴覚障害者の電話機とに公衆回線を介して接続され、健
    常者の電話機から送信される該健常者の音声データに音
    声認識処理を施して通話内容を前記文字表示手段に文字
    表示するための文字データに変換する文字変換手段と、
    該文字データを聴覚障害者の電話機に送信する文字送信
    手段とを備えた通話仲介システムにおいて、 前記文字送信手段は、健常者の電話機から送信される該
    健常者の音声データの送信速度に応じた速度で前記文字
    データを前記聴覚障害者の電話機に送信し、前記聴覚障
    害者の電話機は前記文字データの送信速度に同期して前
    記文字データに応じた文字を前記文字表示手段に表示
    し、 前記聴覚障害者の電話機から前記文字データの送信速度
    を下げることを要求する送信速度低下要求信号を受信し
    たときに、前記健常者の電話機に、通話速度を遅くする
    ことを指示する通話速度低下指示信号を送信する通話速
    度低下指示手段を備えたことを特徴とする通話仲介シス
    テム。
  11. 【請求項11】健常者の電話機と文字表示手段を有する
    聴覚障害者の電話機とに公衆回線を介して接続され、健
    常者の電話機から送信される該健常者の音声データに音
    声認識処理を施して通話内容を前記文字表示手段に文字
    表示するための第1文字データに変換する第1文字変換
    手段と、該第1文字データを聴覚障害者の電話機に送信
    する第1文字送信手段とを備えた通話仲介システムにお
    いて、 前記聴覚障害者の電話機から送信される聴覚障害者の音
    声データに音声認識処理を施して通話内容を前記文字表
    示手段に文字表示するための第2文字データに変換する
    第2文字変換手段と、該第2文字データを前記聴覚障害
    者の電話機に送信する第2文字送信手段とを備えたこと
    を特徴とする通話仲介システム。
  12. 【請求項12】健常者の電話機と文字表示手段を有する
    聴覚障害者の電話機とに公衆回線を介して接続され、健
    常者の電話機から送信される該健常者の音声データに音
    声認識処理を施して通話内容を前記文字表示手段に文字
    表示するための第1文字データに変換する第1文字変換
    手段と、該第1文字データを聴覚障害者の電話機に送信
    する文字送信手段とを備えた通話仲介システムにおい
    て、 所定の基準発声データの音声の特徴を抽出して音声辞書
    データを生成するエンロール処理を行うエンロール手段
    と、 前記聴覚障害者の電話機から、該聴覚障害者の発声につ
    いての前記エンロール処理を行うことを要求するエンロ
    ール要求信号を受信したときに、該聴覚障害者の電話機
    に所定の定型文の発声を依頼する発声依頼信号を送信す
    る発声依頼手段と、 前記発声依頼信号に応じて前記聴覚障害者の電話機から
    送信された前記定型文に対応した音声データを前記基準
    発声データとして、前記エンロール手段により生成され
    た該聴覚障害者の音声辞書データに基づいて、該聴覚障
    害者の電話機から送信される該聴覚障害者の音声データ
    に音声認識処理を施して通話内容を文字で表した第2文
    字データに変換する第2文字データ変換手段と、 該第2文字データを該第2文字データの基となった前記
    聴覚障害者の音声データよりも明瞭な補正音声データに
    変換する音声変換手段と、該補正音声データを前記健常
    者の電話機に送信する補正音声送信手段とを備えたこと
    を特徴とする通話仲介システム。
  13. 【請求項13】健常者の電話機と公衆回線を介して接続
    され、文字表示手段と、健常者の電話機から送信される
    該健常者の音声データに音声認識処理を施して通話内容
    を該文字表示手段に文字表示するための文字データに変
    換する文字変換手段とを有し、該文字データに応じた文
    字を前記文字表示手段に表示する聴覚障害者用電話機に
    おいて、 所定の基準発声データの音声の特徴を抽出して音声辞書
    データを生成するエンロール処理を行うエンロール手段
    と、健常者の電話機との間で通話が開始されることを認
    識したときに、該健常者の電話機に定型文の発声を依頼
    する発声依頼信号を送信する発声依頼手段とを備え、 前記エンロール手段は、前記発声依頼信号に応じて前記
    健常者の電話機から送信された前記定型文に対応した音
    声データを受信したときに、該音声データを前記基準発
    声データとして前記エンロール処理を行い、前記文字変
    換手段は、該エンロール処理により生成された音声辞書
    データに基づいて前記文字データへの変換を行うことを
    特徴とする聴覚障害者用電話機。
  14. 【請求項14】健常者の電話機と公衆回線を介して接続
    され、文字表示手段と、健常者の電話機から送信される
    該健常者の音声データに音声認識処理を施して通話内容
    を該文字表示手段に文字表示するための文字データに変
    換する文字変換手段とを有し、該文字データに応じた文
    字を前記文字表示手段に表示する聴覚障害者用電話機に
    おいて、 前記文字表示手段には、前記文字データに応じた文字
    が、前記健常者の電話機から送信される該健常者の音声
    データの送信速度に同期して表示され、 前記文字データの表示速度を下げることを要求する所定
    の操作が行われたときに、前記健常者の電話機に、通話
    速度を遅くすることを指示する通話速度低下指示信号を
    送信する通話速度低下指示手段を備えたことを特徴とす
    る聴覚障害者用電話機。
  15. 【請求項15】健常者の電話機と公衆回線を介して接続
    され、文字表示手段と、健常者の電話機から送信される
    該健常者の音声データに音声認識処理を施して通話内容
    を前記文字表示手段に文字表示するための第1文字デー
    タに変換する第1文字変換手段とを有し、該第1文字デ
    ータに応じた文字を前記文字表示手段に表示する聴覚障
    害者用電話機において、 該聴覚障害者用電話機を使用する聴覚障害者の音声デー
    タに音声認識処理を施して通話内容を前記文字表示手段
    に文字表示するための第2文字データに変換する第2文
    字変換手段を備え、該第2文字データに応じた文字を前
    記文字表示手段に表示することを特徴とする聴覚障害者
    用電話機。
  16. 【請求項16】健常者の電話機と公衆回線を介して接続
    され、文字表示手段と、健常者の電話機から送信される
    該健常者の音声データに音声認識処理を施して通話内容
    を該文字表示手段に文字表示するための第1文字データ
    に変換する第1文字変換手段とを有し、該第1文字デー
    タに応じた文字を前記文字表示手段に表示する聴覚障害
    者用電話機において、 所定の基準発声データの音声の特徴を抽出して音声辞書
    データを生成するエンロール処理を行うエンロール手段
    と、 前記聴覚障害者が発声した定型文に応じた音声データを
    前記基準発声データとして、前記エンロール手段により
    生成された該聴覚障害者の音声辞書データに基づいて、
    該聴覚障害者の電話機から送信される該聴覚障害者の音
    声データに音声認識処理を施して通話内容を文字で表し
    た第2文字データに変換する第2文字データ変換手段
    と、 該第2文字データを該第2文字データの基となった前記
    聴覚障害者の音声データよりも明瞭な補正音声データに
    変換する音声変換手段と、該補正音声データを前記健常
    者の電話機に送信する補正音声送信手段とを備えたこと
    を特徴とする聴覚障害者用電話機。
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