JP2002098655A - 超短パルス電子回折装置 - Google Patents

超短パルス電子回折装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フエムト秒領域での試料の分子構造の変化の
実時間追跡を可能にすることができる超短パルス電子回
折装置を提供する。 【解決手段】 超短パルス電子回折装置において、超短
パルスレーザー光発生装置1と、この超短パルスレーザ
ー光発生装置1からの超短パルスレーザー光が照射され
る陰極3と、この陰極3から発生する電子パルスeを加
速し、短い電子パルスeを得る加速装置4と、前記短い
電子パルスeを試料ガス6に作用させる相互作用領域
(相互作用部)5と、この相互作用領域5における電子
回折像を観測する手段とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超短パルス電子回
折装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子回折(Electron diff
raction;ED)現象は、固体の結晶構造や気体
分子の構造を決定するための極めて有効な手段である。
また、電子線は、電子顕微鏡をはじめとして、固体表面
の構造の研究に用いられる低エネルギー電子回折(Lo
w−energy electron diffrac
tion;LEED)や反射型高エネルギー電子回折
(Reflectionhigh−energy el
ectron diffraction;RHEED)
など、その応用は多岐にわたる。
【0003】近年、レーザー技術の発展に伴って、分子
の運動を実時間で追跡する試みが行われるようになっ
た。これも、レーザーパルスの時間幅を1ピコ秒よりも
狭くすることができるようになり、分子の振動運動や回
転運動のタイムスケールと同じ程度に短くなったことに
よる。このような実時間追跡は、化学反応の仕組みを調
べる上で、極めて有効であることは言を待たないが、短
パルス化されているものは光であるため、光励起による
分子の変化を光によって追跡することになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、分子の
時々刻々の動きを光パルスで追跡することは間接的な方
法と考えられる。実際、得られたシグナルが二つの光パ
ルスの時間差の関数として変化することをもって、分子
の構造の推定をすることになる。
【0005】このような背景を考えると、電子パルスの
幅を短くし1ピコ秒程度かそれよりも短くすることがで
きれば、電子によって誘起された現象を電子回折によっ
て追跡したり、光によって誘起された現象を電子回折に
よって追跡することが可能となり、分子構造や結晶の幾
何学的な構造の時間変化を回折という極めて直接的な方
法によって追跡できることになる。
【0006】実際、電子による回折は、電子と試料中の
原子核が直接相互作用をするために、散乱の結果得られ
る回折像には、原子核と原子核の距離に関する情報が直
接含まれている。そのため、電子回折像を電子または光
ポンプパルスと電子のプローブパルスの間の時間間隔の
関数として観測することは、超高速で起こる分子内運動
や固体表面状態の変化の起こる様を時々刻々スナップシ
ョットの形で記録することを意味する。
【0007】なお、X線回折の場合も結晶構造の変化を
追跡できるが、X線は電磁波であるため、散乱は主に結
晶内の原子核ではなく電子によって起こる。その意味に
おいて、構造変化の追跡という観点から見れば、電子回
折の方が、原子核の相対的な動きを直接観測できるとい
う意味において、より直接的である。また、散乱の断面
積という点から言っても、気体中の分子など、密度の低
い試料の構造を知るためには、電子線のほうが有利であ
る。
【0008】これまで、気体分子の電子回折像をパルス
電子線を用いて観測した例はあるものの、電子パルスの
広がりが10ps以上と大きく、分子の振動運動などの
ダイナミクス(周期0.1〜1ps)の実時間観測を行
うことは不可能であった。
【0009】そこで、本発明は、上記状況に鑑みて、フ
エムト秒領域での試料の分子構造の変化の実時間追跡を
可能にする超短パルス電子回折装置を提供することを目
的とする。
【0010】
【発明を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、 〔1〕超短パルス電子回折装置において、超短パルスレ
ーザー光発生装置と、この超短パルスレーザー光発生装
置からの超短パルスレーザー光が照射される陰極と、こ
の陰極から発生する電子パルスを加速し、短い電子パル
スを得る加速装置と、前記短い電子パルスを試料に作用
させる相互作用部と、この相互作用部における電子回折
像を観測する手段とを具備することを特徴とする。
【0011】〔2〕上記〔1〕記載の超短パルス電子回
折装置において、前記短い電子パルスは、回折像の観測
に適している10keVから50keV程度に加速した
電子であることを特徴とする。
【0012】〔3〕上記〔1〕記載の超短パルス電子回
折装置において、前記陰極面にほぼ垂直にかつ電子放出
方向とは逆方向に超短パルスレーザー光を照射すること
により、前記陰極面での光電子放出の際のパルス幅の広
がりを抑えるとともに、前記陰極から前記相互作用部ま
での距離を、前記短い電子パルスのクーロン反発による
電子パルスの広がりを抑えるようにした、短い空間的距
離に設定することを特徴とする。
【0013】〔4〕上記〔3〕記載の超短パルス電子回
折装置において、前記距離を約20cmにすることを特
徴とする。
【0014】〔5〕上記〔1〕記載の超短パルス電子回
折装置において、前記試料には、あらかじめ前記超短パ
ルスレーザー光発生装置からの超短パルスレーザー光と
同期する光の照射により励起する励起手段を具備するこ
とを特徴とする。
【0015】〔6〕上記〔5〕記載の超短パルス電子回
折装置において、前記励起手段は、あらかじめ前記超短
パルスレーザー光発生装置からの超短パルスレーザー光
を分岐し、遅延時間を加えた超短パルスレーザー光を照
射することを特徴とする。
【0016】〔7〕上記〔5〕記載の超短パルス電子回
折装置において、前記励起手段は、前記超短パルスレー
ザー光発生装置からの超短パルスレーザー光によって発
生させられた別の超短電子パルスを照射することを特徴
とする。
【0017】〔8〕上記〔1〕記載の超短パルス電子回
折装置において、前記試料は気体試料であることを特徴
とする。
【0018】
〔9〕上記〔1〕記載の超短パルス電子回
折装置において、前記試料は体試料であることを特徴
とする。
【0019】〔10〕上記
〔9〕記載の超短パルス電子
回折装置において、前記試料は薄膜試料であることを特
徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。
【0021】図1は本発明の実施例を示す超短パルス電
子回折装置の模式図である。
【0022】この図において、1は超短パルスレーザー
光発生装置、2はその発生装置1からの超短パルスレー
ザー光(紫外域)を反射するハーフミラー、3はその超
短パルスレーザー光が照射される陰極、4はその陰極3
から発生する電子パルスeを加速し、短い電子パルスe
を得る加速装置であり、その加速装置4で、回折像の観
測に適している10keVから50keV程度に加速し
た電子を得る。
【0023】5はその電子パルスを試料ガス6に作用さ
せる相互作用領域(相互作用部)、7はその相互作用の
結果を記録する蛍光スクリーン(蛍光板)、8は蛍光ス
クリーン7の回折像を観測するインテンシファイアー付
きCCD検出器、9は光の遅延回路である。なお、ここ
で、陰極3表面から相互作用領域5までの距離Lは極力
短くし、ここでは、例えば、20cmとした。そのた
め、電子パルスは相互作用領域において1ピコ秒程度と
なる。
【0024】図2は本発明にかかる電子線パルス幅の飛
行距離依存性を示す図、図3はその図2の電子線パルス
幅の0〜5ピコ秒の部分の拡大図、図4は本発明にかか
る飛行距離20cmにおける電子線パルス幅を示す図で
ある。
【0025】図2及び図3は、レーザーパルス(パルス
幅100fs)が陰極に照射された際に放出される電子
数が104 〜106 であるときの、電子の飛行距離を変
化させた場合の電子パルスの時間幅を示している。な
お、図2及び図3において、は電子数1×106 の場
合、電子数5×105 の場合、電子数2×105
場合、電子数1×105 の場合、電子数5×104
の場合、電子数2×104 の場合、電子数1×10
4 の場合をそれぞれ示している。
【0026】また、図4は、初期レーザーパルス幅を1
0ps〜100fsと変化させた場合に、1パルスあた
りに生じる電子数の変化が電子パルス幅にいかに反映す
るかを示している。なお、図4において、は10ps
の場合、は5psの場合、は2psの場合、は1
psの場合、500fsの場合、は200fsの場
合、は100fsの場合をそれぞれ示している。
【0027】このように構成したので、超短パルスレー
ザー光を陰極3に照射し電子パルス(数ps以下の電子
パルス)を発生させた後、加速装置4により、その電子
パルスを回折像の観測に適している10keVから50
keV程度に加速し、その電子パルスを試料ガス6に作
用させ、その相互作用の結果を蛍光スクリーン7で得
て、インテンシファイアー付きCCD検出器8で蛍光ス
クリーン7の回折像を観測する。
【0028】ここで、留意すべきことは、東大の工学部
グループによって東海村の施設で明らかにされた、陰極
からの電子パルスを加速することによって200fsと
いう短い電子パルスを得ることはできるが、このとき電
子は17MeVという極めて大きい運動エネルギーを持
つことになるということである。これほどまでに電子パ
ルスのエネルギーを加速してしまうと、電子波の波長が
短くなりすぎ、試料ガス等の分子の回折現象を観測する
ことはできなくなってしまう。
【0029】そのため、本発明においては、回折像の観
測に適している10keVから50keV程度に加速し
た電子において、その電子パルスを1ピコ秒程度まで短
くするようにしている。
【0030】すなわち、 (1)超短パルスレーザー光(紫外域)を陰極表面に照
射する。すると、陰極表面での光電効果によって超短パ
ルス光電子が発生する。その場合、電子線の進行方向と
は逆の方向からレーザー光が照射される。
【0031】(2)レーザーは、陰極の正面からほぼ垂
直に入射する。そのため、超短パルスレーザー光の位相
面を予め傾けるなどの処理をせずに、パルス幅を広げる
ことなく陰極表面を照射することができる。
【0032】(3)陰極面にほぼ垂直にかつ電子放出方
向とは逆方向に超短パルス光を照射することにより、陰
極表面から相互作用領域までの距離を極力短くし、ここ
では、例えば、20cmとした。
【0033】このような工夫の結果、電子軌道のシミュ
レーションによれば、相互作用領域における電子パルス
の時間幅は、電子数に依存するものの、1ピコ秒かそれ
以下に短くできることが明らかとなった。また、超短パ
ルスレーザー光を高繰り返し型とすることによって、単
位時間あたりの総電子数を維持しながら1ショットあた
りに生成する電子数を少なくすることが可能となる。こ
の場合、レーザー光パルスの時間幅(たとえば100f
s)をほとんど再現する電子パルスが生成できる可能性
がある。
【0034】また、この場合、試料ガス6には、あらか
じめ、超短パルスレーザー光発生装置1から分光し、遅
延回路9を介した超短パルスレーザー光を照射したり、
超短パルスレーザー光によって発生させた別の超短電子
パルスを照射したりすることで励起するようにしてお
く。すると、プローブ用の超短電子パルスの照射時間の
関数として回折像を記録することによって、時間の関数
として気体分子の幾何学的構造や結晶表面、結晶構造を
決定することができるようになる。
【0035】このような、陰極表面から相互作用領域ま
での距離が短く設定された超高真空型チェンバーBに光
電型超短パルス電子銃部Aを装備することによって、電
子回折法により、気体分子の分子構造や結晶構造・結晶
表面の構造の超高速変化を時々刻々追跡することが可能
となる。
【0036】以下、本発明の超短パルス電子回折装置の
具体例について説明する。
【0037】図5は本発明の具体例を示す超短パルス電
子回折装置の正面図、図6は超短パルス電子回折装置の
電子銃側を示す図、図7はその超短パルス電子回折装置
の蛍光板側を示す図、図8はその超短パルス電子回折装
置の電子加速部を示す図である。
【0038】これらの図において、Aは光電型超短パル
ス電子銃部、Bは超高真空型チェンバー、10はベース
部、11は超短パルスレーザー光(紫外域)の導入部、
12は陰極、13は電子を加速するための電極群、14
はその電子パルスを試料に作用させる相互作用領域(相
互作用部)、15は蛍光板(蛍光スクリーン)、16は
陰極へのリード線、17は電極群への給電端子、18は
陰極12と電極群13とを絶縁する絶縁部材、19は加
速された短い電子の導出部、20は陰極へ接続される陰
極用電圧端子である。
【0039】この実施例によれば、相互作用領域14に
試料ガスを流し、電子回折像を電子線の進行方向に設置
した蛍光スクリーン15にて検出し、その電子回折像を
インテンシファイアー付きCCD検出器(図示なし)に
て観測する。
【0040】RHEEDの場合には、相互作用領域14
に固体試料(図示なし)を置き、その傾き角を変えなが
ら、固体試料の表面から散乱される電子を蛍光スクリー
ンにて検出し、後は上記と同様に観測する。
【0041】また、試料が薄膜である場合には、薄膜の
裏側から生じる回折像を、図1に示したのと同様の蛍光
スクリーン7の配置により得て、インテンシファイアー
付きCCD検出器8で蛍光スクリーンの回折像を観測す
ることができる。
【0042】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能
であり、これらを本発明の範囲から排除するものではな
い。
【0043】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、以下のような効果を奏することができる。
【0044】(A)フエムト秒領域での試料の分子構造
の変化の実時間追跡を可能にすることができる。
【0045】(B)陰極面と相互作用領域までの空間的
距離を短くし、クーロン反発による広がりを最小限とす
るばかりでなく、陰極面での光電子放出の際のパルス幅
の広がりを容易に抑えるレーザー光導入配置を採用する
ことによって、超短電子パルスの生成と分子ダイナミク
スの実時間観測を可能にする。
【0046】しかも、入射レーザー光の位相面を揃える
などの操作を行う必要がなく、簡単に、生成する初期電
子パルスのパルス幅の広がりを抑えることができる。
【0047】(C)試料の構造の超高速変化を時々刻々
追跡することができる。特に、気体分子の分子構造や結
晶構造・結晶表面の構造の超高速変化を時々刻々追跡す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す超短パルス電子回折装置
の模式図である。
【図2】本発明にかかる電子線パルス幅の飛行距離依存
性を示す図である。
【図3】図2の電子線パルス幅の0〜5ピコ秒の部分の
拡大図である。
【図4】本発明にかかる飛行距離20cmにおける電子
線パルス幅を示す図である。
【図5】本発明の具体例を示す超短パルス電子回折装置
の正面図である。
【図6】本発明の具体例を示す超短パルス電子回折装置
の電子銃側を示す図である。
【図7】本発明の具体例を示す超短パルス電子回折装置
の蛍光板側を示す図である。
【図8】本発明の具体例を示す超短パルス電子回折装置
の電子加速部を示す図である。
【符号の説明】
1 超短パルスレーザー光発生装置 2 ハーフミラー 3,12 陰極 4 加速装置 5,14 相互作用領域(相互作用部) 6 試料ガス 7,15 蛍光スクリーン(蛍光板) 8 インテンシファイアー付きCCD検出器 9 遅延回路 10 ベース部 11 超短パルスレーザー光(紫外域)の導入部 13 電子を加速するための電極群 16 陰極へのリード線 17 電極群への給電端子 18 絶縁部材 19 加速された短い電子の導出部 20 陰極用電圧端子 A 光電型超短パルス電子銃部 B 超高真空型チェンバー

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)超短パルスレーザー光発生装置と、
    (b)該超短パルスレーザー光発生装置からの超短パル
    スレーザー光が照射される陰極と、(c)該陰極から発
    生する電子パルスを加速し、短い電子パルスを得る加速
    装置と、(d)前記短い電子パルスを試料に作用させる
    相互作用部と、(e)該相互作用部における電子回折像
    を観測する手段とを具備することを特徴とする超短パル
    ス電子回折装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の超短パルス電子回折装置
    において、前記短い電子パルスは、回折像の観測に適し
    ている10keVから50keV程度に加速した電子で
    あることを特徴とする超短パルス電子回折装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の超短パルス電子回折装置
    において、前記陰極面にほぼ垂直にかつ電子放出方向と
    は逆方向に超短パルスレーザー光を照射することによ
    り、前記陰極面での光電子放出の際のパルス幅の広がり
    を抑えるとともに、前記陰極から前記相互作用部までの
    距離を、前記短い電子パルスのクーロン反発による電子
    パルスの広がりを抑えるようにした、短い空間的距離に
    設定することを特徴とする超短パルス電子回折装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の超短パルス電子回折装置
    において、前記距離を約20cmにすることを特徴とす
    る超短パルス電子回折装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の超短パルス電子回折装置
    において、前記試料には、あらかじめ前記超短パルスレ
    ーザー光発生装置からの超短パルスレーザー光と同期す
    る光の照射により励起する励起手段を具備することを特
    徴とする超短パルス電子回折装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の超短パルス電子回折装置
    において、前記励起手段は、あらかじめ前記超短パルス
    レーザー光発生装置からの超短パルスレーザー光を分岐
    し、遅延時間を加えた超短パルスレーザー光を照射する
    ことを特徴とする超短パルス電子回折装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の超短パルス電子回折装置
    において、前記励起手段は、前記超短パルスレーザー光
    発生装置からの超短パルスレーザー光によって発生させ
    られた別の超短電子パルスを照射することを特徴とする
    超短パルス電子回折装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の超短パルス電子回折装置
    において、前記試料は気体試料であることを特徴とする
    超短パルス電子回折装置。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の超短パルス電子回折装置
    において、前記試料は体試料であることを特徴とする
    超短パルス電子回折装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の超短パルス電子回折装
    置において、前記試料は薄膜試料であることを特徴とす
    る超短パルス電子回折装置。
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