JP2730229B2 - 荷電粒子ビーム照射型分析装置 - Google Patents

荷電粒子ビーム照射型分析装置

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JP2730229B2
JP2730229B2 JP1317201A JP31720189A JP2730229B2 JP 2730229 B2 JP2730229 B2 JP 2730229B2 JP 1317201 A JP1317201 A JP 1317201A JP 31720189 A JP31720189 A JP 31720189A JP 2730229 B2 JP2730229 B2 JP 2730229B2
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啓義 副島
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Shimazu Seisakusho KK
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は試料に荷電粒子ビームを照射し、試料から放
射される多種の二次放射を検出する型の試料微小領域分
析装置に関する。
(従来の技術) 試料面に電子線或はイオン線等の荷電粒子線を収束さ
せて、試料を励起し、試料から放射される光,X線,2次電
子,散乱電子或はイオン,オージェ電子等の二次放射を
検出して試料面の分析を行う方法が広く用いられてい
る。このうち2次電子を用いる方法は空間分解能が高
く、走査型電子顕微鏡として用いられているが、この装
置により得られる情報は主として試料の表面形状に関す
るもので、試料の元素組成とか試料成分の結合状態等に
関する情報は殆んど得られず、これらの情報は2次電子
以外の上述したような各種二次放射を検出することによ
って得ている。しかしこれらの分析方法は2次電子を検
出する走査型電子顕微鏡に比し空間分解能が低く、その
分解能は試料を励起する照射線を幾ら細く収束させても
向上させることができない。その理由は次のようなもの
である。
試料に入射した荷電粒子は加速されているので、試料
面に入射後直ちに停止するのではなく、第4図に示すよ
うに試料を構成している原子との衝突を繰返しながら不
規則な軌道を画いて試料内を進行し、その間にエネルギ
ーを失って行って遂に停止するか、或はその前に試料表
面から脱出する。試料を照射する荷電粒子は試料構成原
子を励起させてX線を放出させたりするのに必要なエネ
ルギーよりかなり高いエネルギーまで加速されているの
で、試料に入射した荷電粒子が停止する迄には多数の原
子を励起しており、第4図でvで示す入射荷電粒子の拡
散領域が光とかX線或は散乱電子等の発生領域となり、
これらの二次放射を検出する場合、領域V内の平均分析
情報を与えることになるので、照射荷電粒子を幾ら細く
絞っても、空間分解能は向上しないのである。具体的に
は上記領域Vは直径が1μmの程度である。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は試料面に荷電粒子ビームを照射したとき試料
面から放射される各種二次放射線を検出する型の分析装
置における空間分解能を向上させることを目的とする。
(課題を解決するための手段) 試料の周囲に試料面に垂直にパルス磁界を形成する磁
界発生手段を配置し、このパルス磁界が存在している期
間中に試料からの二次放射線検出信号を採取するように
すると共に、試料照射ビーム光学系に補助走査手段およ
び或は補助対物レンズを設け、これらの補助手段を上記
パルス磁界の発生時に所定の偏向或は正規の合焦が行わ
れるように作動させるようにした。
(作用) 前述したように空間分解能を上げることができない原
因が、試料に入射した荷電粒子がエネルギーを失うまで
に試料内を拡散して行く所にあるのであれば、試料を励
起する荷電粒子のエネルギーを下げればよい筈だが、照
射荷電粒子のエネルギーを下げると、荷電粒子一個当り
のX線とか光等の二次放射線の発生確率が低下し、二次
放射線が弱くなって、検出信号のS/N比が悪くなり、分
析感度が低下する。このため照射荷電粒子の加速エネル
ギーをさげないで、試料内での拡散領域、即ち第4図の
Vを小さくする必要がある。第5図に示すように試料面
に垂直に磁界Hを作用させると、磁界方向に進行する荷
電粒子は磁界の作用を受けず、そのまゝ進行するが、磁
界と直交する速度成分を持っていると、その速度成分と
磁界とに直交する方向の力を受ける結果、荷電粒子の試
料面と平行な方向の運動は磁力線を取囲むような軌道を
画き、荷電粒子の試料面と平行な方向の広がりが抑制さ
れる。このため試料内の二次放射発生領域は第5図にD
で示すように第4図のVよりも小さくなり、空間分解能
特に横方向の分解能が向上する。所で、このような効果
を得るための試料面における磁界の強さは強い方が良い
のはいうまでもないが空間分解能を1桁以上向上するに
は1〜10テスラ程度が必要で、そのような強力な磁界を
継続的に発生させるには相当大規模な装置を必要とす
る。本発明では磁界をパルス磁界とすることにより、容
易に強力磁界の発生が可能となり、このパルス磁界が作
用している間に二次放射検出信号を採取するので、試料
照射荷電粒子の試料内の拡散領域が圧縮された状態での
分析情報が得られることになる。
しかし、試料面に垂直に磁界を作用させると、試料照
射荷電粒子ビームもその磁界の影響を受ける。その影響
は試料面を走査するときの荷電粒子ビームの偏向量と、
荷電粒子ビームの試料面における合焦状態に表れる。こ
の影響を補助走査手段および補助対物レンズにより補正
するのである。
(実施例) 第1図に本発明の一実施例を示す。図で1は試料照射
ビームの光学系、Sは試料である。2は試料Sの外周に
置かれたコイルで、試料照射ビームの光学系1と同軸的
に配置されており、試料面に垂直に磁界を形成するよう
になっている。3はパルス電流発生源で、コイル2にパ
ルス状の励磁電流を供給する。4はX線検出器、5は光
検出器、6は電子検出器で夫々、試料から放射されるX
線,光,反射電子を検出する。7はゲート回路で上記各
検出器毎のゲートを備え、同期制御回路8からのサンプ
リングパルスにより開かれて、各検出器の検出出力をデ
ータ処理回路9に送る。同期制御回路8からはまた、パ
ルス電流発生回路3を制御するトリガパルスがパルス電
流発生回路3に送られる。
13は対物レンズLと試料Sとの間に置かれた補助対物
レンズの静電レンズで、14はこのレンズに印加する電圧
発生源で同期制御回路8により制御される。補助対物レ
ンズ13は試料にパルス磁界が作用していない間は電圧は
印加されず、レンズ作用はなくて、対物レンズLの作用
で荷電粒子ビームが試料面に収束せしめられ、パルス磁
界が作用している間、補助レンズ13に電圧が印加され
て、磁界による対物レンズLの焦点の変化を補正し、荷
電粒子ゲームが試料表面に収束するようにしてある。第
2図はこの装置の同期関係を示すタイムチャートであ
る。パルス電流発生回路は大容量コンデンサを高圧充電
し、トリガパルスによりコイル2を通して放電させる構
成であるから、トリガパルスTにより放電回路開かれる
と、励磁コイル2の励磁電流Eは急速に立上り、トリガ
パルスSより少しおくれて最大値に達する。ゲート回路
7に印加されるサンプリングパルスはこの励磁電流のピ
ークを含む時間幅tのパルスで、このパルスの在る間ゲ
ート回路7が開いて検出信号がデータ処理回路に取込ま
れる。Rは補助対物レンズ13の動作を示し、この信号の
ハイレベルの間補助対物レンズLが作動せしめられる。
第3図は本発明の他の実施例を示す。この実施例は試
料照射ビームで試料面を走査しながら、一画素毎に試料
にパルス磁界を作用させて、X線による試料面の高分解
能の元素分布の分析画像等を得るようにしたものであ
る。第1回の各部と対応する部分には同じ符号がつけて
ある。10は走査コイルで試料照射ビームをx,y方向に偏
向させる。
15は対物レンズLと試料Sとの間に配置された補助走
査手段の荷電粒子ビーム偏向電極である。試料面に垂直
に磁界を作用されていないとき、走査コイル10により第
6図のようにp点に偏向されていた荷電粒子ビームは試
料に垂直に磁界Hが作用すると、磁界Hが強い場合、荷
電粒子は磁力線に巻きつくように運動するから、磁力線
に平行に近い経路を走行するようになり、偏向量が減少
して試料面のq点を照射するようになる。補助走査手段
15は偏向量の減少を補正して荷電粒子ビームがp点を照
射するようにするものである。この補正信号はp点が荷
電粒子ビーム光学系の光軸から離れている程即ち走査コ
イル10による偏向量が大きい程、大きくする必要がある
ので、走査コイル10に入力する電流位号を補助走査手段
駆動電源16で比例的な電圧信号に変換して形成される。
13は補助対物レンズで前述した実施例と同様の動作を行
う。
試料面の走査はx,y各方向の走査コイル10に段階状の
走査信号を与えてディジタルに行うようにしてある。11
はこのディジタル走査を行う走査コイル励磁電源で、同
期制御回路8からパルスが送られて来る度にx方向励磁
電流を1ステップずつ変化させ、パルス数が所定数にな
った所でx方向励磁電流をもとに戻し、y方向励磁電流
を1ステップ変化させる。このx方向励磁電流の変化の
様子を第2図Cに示す。このようにして試料照射ビーム
が試料面の或る一つの点を照射している間にコイル2に
パルス電流が流れ、それと同期して補助走査電極に第2
図Kに示すタイミングで偏向信号が印加され、所定のタ
イミングでゲートが開かれ、二次放射検出信号が映像表
示装置12に入力されて試料面の分析結果が映像表示され
る。この構成により、試料面の元素分布等の空間分解能
が大幅に向上し2次電子像に近い鮮鋭さで画像表示され
る。
この実施例の場合、電子検出器6により試料面から放
出される2次電子を検出し、映像表示装置17に2次電子
による走査型電子顕微鏡像を表示させるようになってい
る。この電子検出器6の出力をサンプリングするタイミ
ングはパルス磁界を作用させていない期間に合せてあっ
て、表示装置12と17とには試料面の同じ領域のX線等に
よる分析像と2次電子像とが表示される。
上述各実施例では補助対物レンズも補助走査手段もパ
ルス磁界発生と同期させてパルス磁界のある間だけ作動
させるようにしているが、パルス磁界を作用させていな
い期間に検出される各種信号を利用する意図がない場合
は、これらの補助手段は連続的に作動させておいてもよ
い。
なお上述のような補助手段を用いないで、試料に磁界
を作用させたときの焦点とか走査量の補正信号をメイン
の対物レンズとか走査コイルに重畳するようにしてもよ
いのであるが、メインの対物レンズとか走査コイルのよ
うに試料面から遠い場所で補正を行う場合の補正信号は
小さくても効くので、却って安定した精密な補正は困難
になる。試料の近くに補助手段を置くことにより、安定
した精密な補正が可能となる。
(発明の効果) 本発明によれば、試料照射荷電粒子ビームの試料内で
の拡散領域が圧縮されるので、荷電粒子の拡散領域から
放射される二次放射を検出する型の分析装置の空間分解
能が向上し、従来のX線マイクロアナライザの空間分解
能が1μm程度であったものが、本発明によれば、0.1
μm乃至0.05μmに達する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例のブロック図、第2図は本発
明装置の動作のタイムチャート、第3図は本発明の他の
実施例のブロック図、第4図は試料に入射した荷電粒子
の動きを示す図、第5図は本発明の作用を説明する図、
第6図はパルス磁界の荷電粒子ビーム偏向に及ぼす影響
の説明図である。 1……荷電粒子の光学系、L……対物レンズ、2……コ
イル、3……パルス電流発生回路、4……X線検出器、
5……光検出器、6……電子検出器、7……ゲート回
路、8……同期制御回路、9……データ処理回路、10…
…走査コイル、11……走査コイル励磁電源、12,17……
映像表示装置、13……補助対物レンズ、15……補助走査
手段。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−158659(JP,A) 特開 昭49−46373(JP,A) 特開 昭51−71062(JP,A) 特開 昭59−190699(JP,A) 特開 昭56−63761(JP,A) 特開 昭60−91544(JP,A) 特開 昭62−168324(JP,A) 特開 昭62−223602(JP,A) 特開 昭63−261846(JP,A) 特開 平1−248500(JP,A) 特開 平1−319300(JP,A) 特開 昭62−52837(JP,A) 特表 昭58−500186(JP,A) 実開 昭60−184257(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料を照射する荷電粒子ビーム照射系と、
    試料から放射される二次放射検出手段と、試料周囲に配
    置され、試料面に荷電粒子ビーム照射系の光軸と同軸的
    に磁界を形成するパルス磁界発生手段と、同手段と同期
    して試料面にパルス磁界が作用している期間中に二次放
    射検出信号をサンプリングする手段とを備えるととも
    に、荷電粒子ビーム照射系に補助走査手段および或は補
    助対物レンズを設け、これらの補助手段を上記パルス磁
    界発生時に荷電粒子ビームに所定の偏向量を与え、およ
    び正規の合焦が行われるように作動させるようにしたこ
    とを特徴とする荷電粒子ビーム照射型分析装置。
JP1317201A 1989-12-05 1989-12-05 荷電粒子ビーム照射型分析装置 Expired - Lifetime JP2730229B2 (ja)

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JP2002039976A (ja) * 2000-07-19 2002-02-06 Shimadzu Corp 電子線マイクロアナライザーの測定データ補正方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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