JP2002097648A - 布基礎の施工方法及び布基礎及び引き締め装置 - Google Patents

布基礎の施工方法及び布基礎及び引き締め装置

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JP2002097648A JP2000330789A JP2000330789A JP2002097648A JP 2002097648 A JP2002097648 A JP 2002097648A JP 2000330789 A JP2000330789 A JP 2000330789A JP 2000330789 A JP2000330789 A JP 2000330789A JP 2002097648 A JP2002097648 A JP 2002097648A
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Yoshiaki Kon
芳明 今
Shuichi Inoue
修一 井上
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Kubota Corp
Kubota House Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 布基礎に換気口を設けると、コンクリート養
生時の収縮作用が起因して、換気口のまわりにクラック
が発生するということがあった。 【解決手段】 コンクリートの養生後、型枠の分解及び
換気口施工用堰枠の除去をするときに、換気口20内で
対向する開口内壁23を引き締め装置25によって相互
近接方向に引っ張り付勢しているので、換気口20まわ
りでクラックの発生が防止され、布基礎1としての耐久
性の低下及び見栄え低下が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、布基礎の施工方法
及び布基礎及び引き締め装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】建物等の土台とされる布基礎には、その
長手方向の所定距離おきに換気口を設けるが、この換気
口は、多くの場合、布基礎の高さ方向中間部に長方形の
開口部を設けた、いわゆる中抜き構造とするか、或いは
図11に示すように、布基礎102の上面へ寄せて上方
開放した凹部101を設けた、いわゆる上抜き構造とす
るかの、いずれかを採用している。図11中、103は
換気口(凹部101)内に嵌められた換気板である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】中抜き構造の換気口で
は、その開口部内に四箇所の内隅部を有しているため、
これら四つの内隅部全部から、それぞれ布基礎の施工時
のコンクリート硬化に伴って斜め方向外方へ(四方へ)
向けたクラックが発生するということがあった。これに
対し、上抜き構造の換気口(図11)では、開口形状が
上方開放の凹部101となっているために、内隅部10
4は下側の二箇所に減り、従ってクラック105の発生
箇所も、上記した中抜き構造の換気口に比べれば半減す
ることになる。
【0004】しかし、クラック105が発生するか否か
という点では、中抜き構造を採用するか上抜き構造を採
用するかの間で、大差がないということになる。このよ
うなクラック105は、布基礎102の耐久性を低下さ
せ、また見栄えを悪くする点で好ましくないことは言う
までもない。本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、換気口まわりでクラックの発生を防止して、
布基礎としての耐久性の低下及び見栄え低下を防止でき
る布基礎の施工方法、及びその布基礎、及びここにおい
て使用する引き締め装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は次の手段を講じた。即ち、本発に係る布基
礎の施工方法では、堰板を並行に建て込んで成る布基礎
施工用型枠の型枠内複数位置に、長手方向に所定距離を
おいて換気口施工用堰枠を設置し、型枠内へコンクリー
トを打設する。そして、コンクリートが所定状態まで養
生した後、型枠の分解及び換気口施工用堰枠の除去をす
るのに合わせて、この堰枠の除去部に形成された換気口
において、その長手方向で対向する開口内壁を相互近接
方向に引っ張り付勢する。
【0006】この付勢状態は、その後も保存させるもの
とする。このようにすると、換気口において、その長手
方向両側で対向する開口内壁間が、コンクリート硬化時
の相互離反力(収縮作用)に抗して所定距離に保持され
るので、これによってクラックの発生が防止されること
になる。従って、このような施工方法によって構成され
た本発明に係る布基礎は、その長手方向に所定距離をお
いた複数箇所に設けられた各換気口に対して、その長手
方向で対向する両側の開口内壁にアンカー端を固定させ
た状態で、引き締め装置が設けられたものとなってい
る。
【0007】この引き締め装置は、両側のアンカー端相
互間を、相互近接方向に引っ張った連結状態に保持され
ているものである。すなわち、ここにおいて使用される
本発明に係る引き締め装置は、布基礎に設けられる換気
口に対しその長手方向で対向する両側の開口内壁に固定
される一対のアンカー部材と、これら両アンカー部材相
互間を伸縮可能な状態で連結する長さ調節部材とを有し
たものとされ、このアンカー部材に対して、例えばL型
に折曲したアンカー端が設けられているものである。
【0008】なお、このようなアンカー部材には、コン
クリート非着性のコート材(例えばビニール樹脂等によ
り形成されたチューブ)を被着しておくのが好適であ
る。これは、このコート材を設けると、アンカー部材が
コンクリート中で不動状態(地獄固め)にされるのを防
止でき、アンカー部材に対して、小量の範囲で遊び(ガ
タツキ)を許容できることになる。従って、長さ調節部
材によりアンカー部材に引張力を作用させたときに、ア
ンカー部材まわりでコンクリートの細かな割れやモゲ等
が生じるのを防止できる利点に繋がるのである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づき説明する。図1は、本発明に係る布基礎1の
第1実施形態を示しており、図2及び図3はこの布基礎
1の施工状況の一部を示したものであり、図4及び図5
はこの布基礎1を土台として建物を建て込んだ状況を示
している。まず、図4及び図5に基づいて、この布基礎
1の使用される周辺構造の一例について概説すると、布
基礎1の内側に束基礎3が設けられ、この束基礎3上に
束4(図例では鋼製束を示している)を介して大引5及
び根太6(図4では省略)が支持され、この根太6上に
フローリング材等の床材7(図4では省略)が敷設され
る。
【0010】また、布基礎1の上部には、裏面に補強枠
10を具備する外壁パネル11が水切材12(図4では
省略)を介して建て込まれ、この外壁パネル11の屋内
側面には、耐火材、断熱材、防音材等の適宜充填物(図
示略)を挟むか又は挟まないで石膏ボード等の内装材1
3(図4では省略)が貼り付けられる。布基礎1の外面
側には、モルタル等の表面仕上げ材14(図4では省
略)が塗り付けられることもある。このようにして使用
される布基礎1において、その上面には、長手方向の所
定距離おきに換気口20が設けられている。図例の換気
口20は、上方開放の凹部型(いわゆる上抜き構造)を
したものであり、この凹部内には、換気板21が嵌め入
れられている。
【0011】この換気板21としては、縦縞型、横縞
型、格子型、多孔分配型、アミ型等、何を使用してもよ
い。また、不要化することも可能である。そして、本発
明において、布基礎1の換気口20には、その長手方向
で対向する両側の開口内壁23間に引き締め装置25が
設けられている。図1及び図2に示すように、この引き
締め装置25は、一対のアンカー部材26と、これら両
アンカー部材26の相互間を伸縮可能な状態で連結する
長さ調節部材27とを有している。
【0012】アンカー部材26は、耐蝕性又は耐蝕性メ
ッキを施した金属棒より形成されたものであって、長さ
調節部材27へ向けられる方の端部に雄ねじ部30が設
けられ、これの他端側に、アンカー端31が設けられて
いる。図例のアンカー端31は、鉤状に折曲されたもの
としてある。しかし、形状的、構造的にはこれ以外にも
採用可能なものが多種あり、要は、布基礎1の開口内壁
23内(コンクリート中)で引き抜き力に対抗する作用
が生じるものとすればよいものである。
【0013】雄ねじ部30は、互いのアンカー部材26
においてそれらの軸径(ピッチ円直径)やねじピッチは
同じに揃えられているが、螺旋の向きは相対逆になる関
係とされている。例えば、図1左側に示すアンカー部材
26の雄ねじ部30が右ねじとされるのであれば、図1
右側に示すアンカー部材26の雄ねじ部30は左ねじと
されている。勿論、その逆の関係でもよい。なお、これ
らアンカー部材26には、コート材32が被着されてい
る。このコート材32は、例えば、ビニール樹脂等、コ
ンクリート非着性の性質を有した材料によって形成され
たものとする。形状的には、当初よりチューブ形にして
アンカー部材26に挿通させるようにしてもよいし、テ
ープ状にしておいてアンカー部材26に巻回させるよう
にしてもよい。
【0014】このコート材32は、布基礎1の開口内壁
23内(コンクリート中)に埋め込まれる領域のうち、
開口内壁23に近い部分だけに設け、いわゆるアンカー
端31としての領域は裸にすればよい。しかし、雄ねじ
部30を除く全体にコート材32を設けることも可能で
ある。長さ調節部材27は、両端側にアンカー部材26
の雄ねじ部30を螺合可能な雌ねじ部(図示略)が設け
られたもので、これら雌ねじ部は、言うまでもなく、一
端側が右ねじで他端側が左ねじとなっている。
【0015】すなわち、この長さ調節部材27は、両ア
ンカー部材26を伴う(螺合される)ことで、これら両
アンカー部材26に対してターンバクルを構成するもの
で、一方へ回転させれば両アンカー部材26を相対近接
させることができ、逆方へ回転させれば相対離反させる
ことができる。次に、上記構成の布基礎1を施工するた
めの本発明に係る施工方法を説明する。図2及び図3に
示すように、堰板40(図例では鋼製パネルを示してい
る)を並行に建て込んで成る布基礎施工用型枠41に対
し、その長手方向に所定距離をおいた複数位置に、上記
換気口20を形成するための堰枠45を載設する。
【0016】図例の堰枠45は、上載せ式のもので、鋼
板等を折り曲げ又は溶接による継ぎ合わせにより、型枠
41の内幅にピッタリと嵌まる幅寸法で下方(型枠41
内)へ向けて凸形に突出する成形部材46と、この成形
部材46の長手方向両端部に設けられた吊掛け部材47
とを有した構造になっている。なお、このような堰枠4
5は、従来も用いられているが、従来一般的に用いられ
るものと比べると、成形部材46の両端側を形成する縦
方向板部46aに横向き開放状の切欠48が設けられて
いる点と、これら縦方向板部46aに、横抜き差しによ
って係合離脱可能になった目塞ぎ板50(図3参照)が
付属されている点で、異なっている。
【0017】すなわち、切欠48は、上記した引き締め
装置25のアンカー部材26を横方向に出し入れ自在に
するためのものであり、目塞ぎ板50は、切欠48に引
き締め装置25のアンカー部材26を横嵌めした状態下
で、切欠48内に無用な開口スペースができるのを防止
してコンクリートの流出を阻止するためのものである。
なお、両縦方向板部46a間を繋ぐ底板部46bは、コ
ンクリート硬化後にこの堰枠45を脱型する際に、コン
クリート側に残る引き締め装置25との干渉を避けるた
めの横取り出し(脱型操作)を容易化するうえで、脱型
勾配θ(図3参照)を付けておくのが好適となる。
【0018】またこの底板部46bには、コンクリート
硬化中の脱泡を可能にして、養生の均一性や仕上げ面の
平滑性等が得られるように適宜個の空気抜き孔52を設
けておくのが好適とされる。吊掛け部材47は、成形部
材46よりも幅方向両側へ突出しており、この突出部分
で型枠41(堰板40)の上面に係止可能になっている
と共に、堰板40の既存孔40a等を利用してボルトや
ピン等の位置決めピン(図示略)を差込可能にするため
の貫通孔53が設けられている。
【0019】図2に示すように、このような堰枠45に
は、これを型枠41に載設するに際して、予め、両切欠
48を通り抜ける状態で引き締め装置25を嵌め入れて
おく。そして、各縦方向板部46aに目塞ぎ板50を係
合させておく。この目塞ぎ板50を係合させることで、
堰枠45から引き締め装置25が外れないようにする作
用を得ることもできる。そして、この堰枠45を型枠4
1の長手方向所定位置内へ載設し、位置決めピン(図示
略)で固定した後、引き締め装置25において、その長
手方向の位置付け(堰枠45の両縦方向板部46aから
アンカー部材26が突出する長さ)を調節する。
【0020】ここまでの準備が整った段階で、型枠41
内へコンクリートを打設し、その後、コンクリートの養
生を待つ。そして、コンクリートの養生がある程度進ん
だ段階又はコンクリートが十分に硬化した段階で、図3
に示すように、型枠41を分解すると共に、堰枠45を
脱型除去する。ここにおいて、堰枠45を除去後に形成
される換気口20内で、引き締め装置25の長さ調節部
材27を、両アンカー部材26を相対近接させる方向に
回動操作する。
【0021】これにより、換気口20の長手方向で対向
する開口内壁23を相互近接方向に引っ張り付勢させる
ものである。この引き締め装置25はその後も残置させ
ておき、上記付勢状態を保存させる。このようにして、
換気口20が所定距離おきに設けられた布基礎1を得る
ことができる。その後は、必要に応じてそれぞれの換気
口20に換気板21を取り付ければよい。図6は、本発
明に係る布基礎1の第2実施形態(第2実施形態の引き
締め装置25を用いるもの)を示している。
【0022】この第2実施形態の引き締め装置25が、
上記した第1実施形態の引き締め装置(図1参照)と異
なるところは、両側のアンカー部材26が、雄ねじ部3
0とアンカー端31との間で継手部55、56を介して
分離可能になっている点にある。これら継手部55,5
6は、ボルト止め又はピン差し込みなどによって連結す
る構造である。その他の構成は、略、第1実施形態の引
き締め装置と同じである。
【0023】このような第2実施形態の引き締め装置2
5を用いると、例えば、型枠41(図2等参照)内へコ
ンクリートを打設するときに、雄ねじ部30を含めて長
さ調節部材27を取り外しておくということができる。
従って、これら雄ねじ部30や長さ調節部材27に誤っ
てコンクリートが付着し、その後の螺合ができなくなる
といった失敗を防止できる。また、将来的にこれら雄ね
じ部30や長さ調節部材27を外したり交換したりでき
るという利点もある。
【0024】図7は、本発明に係る布基礎1の第3実施
形態(第3実施形態の引き締め装置25を用いるもの)
を示している。この第3実施形態の引き締め装置25
が、上記した第1実施形態の引き締め装置(図1参照)
と異なるところは、両側のアンカー部材26に対し、そ
れぞれ別個に長さ調節部材27が設けられる点にある。
すなわち、この長さ調節部材27は、アンカー部材26
の雄ねじ部30に螺合可能なソケット型ナット部材58
が、連結軸59の両端部に軸移動自在及び回転自在で且
つ脱出不能に保持されたものである。
【0025】なお、この第3実施形態の引き締め装置2
5では、各アンカー部材26の雄ねじ部30同士間、及
び長さ調節部材27の各ナット部材58同士間で、互い
に逆ねじの関係を持たせる必要はない。そのため、それ
ぞれに部品の共通化が図れ、コストダウンに繋がるとい
う利点がある。また、これら雄ねじ部30は、換気口2
0内において長さ調節部材27との分離を可能にするう
えで、これに支障のでない長さ(第2実施形態の引き締
め装置25(図6参照)の場合よりも短め)に形成され
ている。
【0026】図8は、本発明に係る布基礎1の第4実施
形態(第4実施形態の引き締め装置25を用いるもの)
を示している。この第4実施形態の引き締め装置25
が、上記した第1実施形態の引き締め装置(図1参照)
と異なるところは、両側のアンカー部材26が、ある程
度、ボリュウムのある形体(ブロック型など)のアンカ
ー端31を有している点にある。引き締め装置25とし
ての差異点はそこだけであるが、この差異点により、布
基礎1の施工方法として、次のような変更が可能になっ
ている。
【0027】すなわち、コンクリート打設時には、型枠
41内に引き締め装置25を組み入れなくてもよく、代
わりに、布基礎1の上面に対し、上記アンカー端31を
嵌合可能とするアンカー受け凹部62を形成させるもの
としておけばよい。従って、堰枠45に対し、このアン
カー受け凹部62を設けるための凸部(図示略)を一体
的又は別体で設けるだけでよく、作業の簡素化が図れる
利点がある。図9は、本発明に係る布基礎1の第5実施
形態(別例の引き締め装置65を用いるもの)を示して
いる。
【0028】この第5実施形態の布基礎1で用いる引き
締め装置65は、両端部に雄ねじ端部66を有した連結
軸67と、この連結軸67の各雄ねじ端部66に螺合可
能なナット部材68とを有したものである。そして、布
基礎1を施工する時点で、換気口20における両側の開
口内壁23に連結軸67を差し渡し可能な軸孔70を形
成(コンクリート打設時でもその硬化後でもよい)する
と共に、この軸孔70の更に両側に、ナット部材68を
回動操作するためのの操作窓71を形成させるものとす
る。
【0029】操作窓71は、布基礎1の肉厚方向を貫通
するものであっても、非貫通の凹部状のものであっても
よい。このような布基礎1では、その施工方法として、
コンクリートの打設と引き締め装置65の取り付けとを
完全に切り離して行えるものである。図10は、本発明
に係る布基礎の第6実施形態を示している。この布基礎
1において、換気口20は、上開きの開口形状(逆台
形)に形成してある。このようにすると、布基礎1の施
工時におけるコンクリートの硬化時に作用する水平方向
の収縮力が、上から下へ向けて徐々に大きくなる分布と
なり、換気口20の底レベルで極端な変化が起こらない
ので、クラックの発生防止効果を一層高めることができ
る。
【0030】この場合、堰枠45として、成形部材46
の両縦方向板部46aを傾斜させておくだけでよいもの
である。なお、両縦方向板部46aの裏面に三角形状の
板状に突出する補強リブ80を設けておけば、この補強
リブ80により、換気口20内に換気板21用の差込溝
81を形成させることが可能になる。ところで、本発明
は、上記各実施形態に限定されるものではなく、細部に
ついては適宜変更できるものである。換気口20は、各
実施形態に示したような上抜き構造とする他、中抜き構
造としてもよい。
【0031】図12は、その中抜き構造の換気口20を
有する布基礎1に本発明を採用した場合の実施形態(第
7実施形態)を 示している。かかる中抜き構造の換気
口20の場合、一般に、クラックの成長過程は、上部側
から発生した亀裂が次第に下部に成長するようになるこ
とが知られている。そこで、本実施形態では、長さ調節
部材27とこれに締め付けられる雄ねじ部30が換気口
20の上部よりに位置するようにアンカー部材26を布
基礎1に埋設し、これにより、換気口20の上部に発生
しやすい初期の亀裂の成長を抑制するようにしている。
【0032】なお、中抜き構造の換気口20を形成する
には、筒状型枠を堰板40,40間に挟み込んだ状態で
コンクリートを打設し、養生硬化後に堰板40を取り外
して筒状型枠を抜き取るようにすればよい。また、図1
2では第1実施形態と同じタイプの引き締め装置25を
使用しているが、他の実施形態の引き締め装置を中抜き
構造の換気口20を有する布基礎1に使用することもで
きる。
【0033】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る布基礎の施工方法では、コンクリートの養生後、
型枠の分解及び換気口施工用堰枠の除去をするときに、
換気口内で対向する開口内壁を相互近接方向に引っ張り
付勢するものであり、本発明に係る布基礎は、換気口内
で対向する開口内壁間に引張状態で引き締め装置が設け
られたものであり、そして本発明に係る引き締め装置
は、一対のアンカー部材間を長さ調節部材で連結した構
成となって上記引張付勢を可能にしているので、これら
の実施により、換気口まわりでクラックの発生が防止さ
れ、布基礎としての耐久性の低下及び見栄え低下を防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る布基礎の第1実施形態(第1実施
形態の引き締め装置を用いるもの)を示した正面断面図
である。
【図2】第1実施形態の引き締め装置を示した斜視図で
ある。
【図3】第1実施形態の布基礎を施工する状況の一部を
示した側断面図である。
【図4】第1実施形態の布基礎の上方に建物が建て込ま
れた状況をその内部側から示した斜視図である。
【図5】図4のA−A線拡大断面図である。
【図6】本発明に係る布基礎の第2実施形態(第2実施
形態の引き締め装置を用いるもの)を示した正面断面図
である。
【図7】本発明に係る布基礎の第3実施形態(第3実施
形態の引き締め装置を用いるもの)を示した正面断面図
である。
【図8】本発明に係る布基礎の第4実施形態(第4実施
形態の引き締め装置を用いるもの)を示した正面断面図
である。
【図9】本発明に係る布基礎の第5実施形態(別例の引
き締め装置を用いるもの)を示した正面断面図である。
【図10】本発明に係る布基礎の第6実施形態を示した
正面図である。
【図11】従来の布基礎の一例を示す正面図である。
【図12】本発明に係る布基礎の第7実施形態を示した
正面図である。
【符号の説明】
1 布基礎 20 換気口 23 開口内壁 25 引き締め装置 26 アンカー部材 27 長さ調節部材 31 アンカー端 32 コート材 40 堰板 41 型枠 45 堰枠
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 修一 大阪府大阪市中央区南船場3丁目12番12号 クボタハウス株式会社内 Fターム(参考) 2D046 BA00 BA11 2E164 AA02 BA23 BA27

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 堰板(40)を並行に建て込んで成る布
    基礎施工用型枠(41)の型枠内複数位置に、長手方向
    に所定距離をおいて換気口(20)施工用堰枠(45)
    を設置し、上記型枠(41)内へコンクリートを打設
    し、コンクリートの養生後に型枠(41)の分解及び換
    気口(20)施工用堰枠(45)の除去をするのに合わ
    せて、該堰枠(45)の除去部に形成された換気口(2
    0)の長手方向で対向する開口内壁(23)を相互近接
    方向に引っ張り付勢し、この付勢状態を保存させること
    を特徴とする布基礎の施工方法。
  2. 【請求項2】 長手方向に所定距離をおいた複数箇所に
    換気口(20)が設けられて成る布基礎において、各換
    気口(20)には、その長手方向で対向する両側の開口
    内壁(23)にアンカー端(31)を固定させた状態で
    これら両アンカー端(31)相互間を相互近接方向に引
    っ張りつつ連結して成る引き締め装置(25)が設けら
    れていることを特徴とする布基礎。
  3. 【請求項3】 布基礎(1)に設けられる換気口(2
    0)に対しその長手方向で対向する両側の開口内壁(2
    3)に固定される一対のアンカー部材(26)と、これ
    ら両アンカー部材(26)相互間を伸縮可能な状態で連
    結する長さ調節部材(27)とを有していることを特徴
    とする引き締め装置。
  4. 【請求項4】 前記アンカー部材(26)には、コンク
    リート非着性のコート材(32)が被着されていること
    を特徴とする請求項3記載の引き締め装置。
JP2000330789A 2000-07-18 2000-10-30 布基礎の施工方法及び布基礎及び引き締め装置 Pending JP2002097648A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2023001675A (ja) * 2021-06-21 2023-01-06 積水ハウス株式会社 仕切具及び建築物の基礎の製造方法
JP2023007698A (ja) * 2021-07-02 2023-01-19 積水ハウス株式会社 仕切具及び建築物の基礎の製造方法

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