JP2002096295A - 切断装置 - Google Patents

切断装置

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JP2002096295A
JP2002096295A JP2000285491A JP2000285491A JP2002096295A JP 2002096295 A JP2002096295 A JP 2002096295A JP 2000285491 A JP2000285491 A JP 2000285491A JP 2000285491 A JP2000285491 A JP 2000285491A JP 2002096295 A JP2002096295 A JP 2002096295A
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cut
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station
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JP2000285491A
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Etsuaki Iguchi
悦明 井口
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NEC Machinery Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板素材を格子状に切断し、同形状の小さな
プリント基板を製造する切断装置において、安価で多品
種に対応できる切断装置を提供する。 【解決手段】 2つの切断ステーションを有し、各切断
ステーション21,22は基板素材14を切断する縦横
別の切断方向を受け持つ。また、基板ステージ23,3
6上の切断線は固定されていて、基板ステージ23,3
6上に載置された基板素材14,14aを送り爪26,
26aで定ピッチ送りしながら切断するものである。そ
のため、基板素材14から切断精度がさほど高くないプ
リント基板を作成する場合、その切断精度を確保しつ
つ、構造が単純でかつ安価な切断装置を提供することが
できる。またこの装置は、色んな形状のプリント基板の
切断に対応が可能で、その形状が変わっても、基板ステ
ージを従来の切断装置のように交換する必要は全くな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原素材となる大き
な板状の材料を格子状に切断して、そこから小さな部品
を多数切り出す切断装置に係り、中でもプリント基板素
材(以降基板素材と呼ぶ)からプリント基板を多数切り
出す切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】主な材料となるプラスチック基板の上
に、ICやコンデンサ等の電子部品が実装され、それら
電子部品を関連付ける配線パターンが印刷されて、一つ
の電気回路を形成するプリント基板が、今日あらゆる電
気製品あるいは工業製品に使用されている。そのプリン
ト基板は、エッジ部に多少面取りがあるものもあるが、
一般的には矩形状であり、それは、携帯電話の中に内臓
される小さなものや、コンピュータの中に内蔵される中
程度の大きさのもの等、その大きさは様々である。
【0003】これらのプリント基板は、初めから小さな
形状のまま、配線パターンや電子部品挿入孔が設けられ
るものではない。大きな基板素材の中に、最終製品とな
るプリント基板の要素(配線パターンや電子部品挿入
孔)が多数個加工され、最後に一つずつ分割される。
【0004】それら多数個のプリント基板の要素は、縦
横各々等ピッチで設けられている。つまり格子状にレイ
アウトされている。従って元の大きな基板素材を、うま
く格子状に切断すれば、同形状のプリント基板が多数個
できることになる。
【0005】基板素材を格子状に切断する切断装置は、
概ね次の構造であった。図3を用いてそれを説明する。
切断はスピンドル1で行なう。スピンドル1は、先端に
5000rpmを超える高速で回転する、厚みが1mm
程度のブレード2(薄刃砥石)を有している。そのスピ
ンドル1はY軸スライダー3に固定されており、Y軸ス
ライダー3ごとY軸(前後)方向に移動することが可能
である。同時に、スピンドル1はZ軸(上下)方向にも
移動可能である。一方、基板ステージ4は、X軸スライ
ダー5に固定されており、X軸スライダー5ごとX軸
(左右)方向に移動可能である。また、基板ステージ4
が固定される部分はθ軸(回転)方向にも移動可能であ
る。従って、基板ステージ4はX軸とθ軸方向に移動可
能である。ここで、基板ステージ4の上面には、格子状
に設けられた切断逃げ溝6と、基板素材を吸着する吸着
穴7が多数設けられている。当然この切断逃げ溝6のX
・Y軸ピッチは、基板素材を切断するときのX・Y軸の
ピッチと同一である。そして、切断されたプリント基板
は、基板ステージ4上の切断逃げ溝6で囲まれた矩形部
より僅かに大きなものとなる。
【0006】また、Y軸スライダー3には、スピンドル
1の側方に、カメラ8が固定されている。このカメラ8
は、基板ステージ4やその上に載置された基板素材の上
面を視野に捕らえることができるように設置されてい
る。それに、カメラ8の直下にはリング状のライトガイ
ド9が設置されており、そこから下方に発せられる照明
光により、視野内の映像をより鮮明にしている。
【0007】基板ステージ4は、切断する基板素材ある
いはプリント基板毎に、全体の大きさや切断逃げ溝6の
ピッチが異なっている。従って、加工する品種が変わる
度に、加工する品種に合致した基板ステージ4に取り替
えなければならない。そして、基板ステージ4を取付け
た後、切断逃げ溝6をX軸に並行に合わせ込む必要があ
る。これは、取付けねじとねじ穴の間に、ある程度のガ
タが必要であるためである。そこで、このために、モニ
ター11上に映し出された或るX軸方向の切断逃げ溝6
を見ながら、この作業を作業者が手動で行なったり、装
置自身がほぼ自動で行なったりしている。いずれにして
も、カメラ8などの画像認識装置・部品が必要となる。
【0008】また、基板素材を基板ステージ4上にセッ
トしエアー吸着後、実際に加工を始める前には、今度は
基板素材内の各回路パターン部をX軸に合わせ込む必要
がある。これについて、図4を用いて説明をするが、ま
ず各回路パターン部には、通常4隅に基準マーク13が
入っている。そこで、基板素材14のほぼ両端に位置す
る、この基準マーク13を利用してX軸に合わせ込んで
いる。これには、X軸スライダー5を移動させて、基板
素材14のX軸方向のほぼ両端に位置する、この基準マ
ーク13を順次カメラ8で捕らえ、θ軸を調整してい
る。
【0009】その後、初めの切断位置にY軸スライダー
3を移動させて、スピンドル1を下降、またX軸スライ
ダー5を移動させながら切断を行なう。そして、Y軸方
向に所定ピッチ送りながら、同様の動作を行ない、X軸
方向の全ての切断線を入れる。その次に、基板ステージ
4を90°回転させて、先程と直交方向の切断線を入れ
る。このようにして、基板素材14から所定の同寸法の
プリント基板が作成される。
【0010】これが、従来の切断装置を用いて、比較的
切断精度が高いプリント基板を作成する際に採られる方
法である。ここで、切断精度とは、切断された個々のプ
リント基板の外形に対して、その中の回路パターン部が
どれだけズレているかというズレ量を言う。比較的この
精度が高い場合、その値は±0.02mm程度と厳し
い。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、以上述べた
従来の切断装置には、次の課題があった。それは、装置
全体の基本的な構造に関することである。上述したよう
に、従来の切断装置は、カメラ8など画像認識機構や基
板ステージ4のθ軸回転機構を有する。また、Y軸スラ
イダー3は、高精度でスムーズにピッチ送りしなければ
ならないため、それ自身高い剛性が要求される。それ
に、そこには重量の大きなスピンドル1や、カメラ8な
どが設置されるため、通常大掛かりなものとなり、それ
を駆動するモータやその制御系を含めると大変高価なも
のとなった。一方、プリント基板は、要求される切断精
度が上述したような高いものばかりではなく、中には±
0.2mm程度の粗いものもある。しかしながら、どの
ようなプリント基板であっても、一律同じ加工方法が採
られていた。切断精度が粗いプリント基板は、切断精度
の高いプリント基板に比べて、概して部品単価は低い。
しかし、上述のように、高価な切断装置を使用せざるを
得ないため、これが部品の製造原価を引き上げることと
なっていた。
【0012】また、異なる品種の数だけ、それぞれの形
状に合った基板ステージ4を保有しておく必要があっ
た。基板ステージ4は結構高価なものであるし、数が多
くなるとその管理も大変になった。
【0013】次は処理能力に関することである。まず、
基板ステージ4を交換した直後に、その切断逃げ溝6を
X軸に合わせ込む作業が必要となる。ただこれは次回の
品種交換まで必要はないにしても、新しく基板素材14
をセットして切断を始める前には必ず、基準マーク13
を画像認識しながら基板素材14自身の合わせ込み作業
をしなければならなかった。この作業は案外長時間を要
し、1つの基板素材14の加工に要する総時間の20%
程度に及んだ。
【0014】従って、さほど高い切断精度を必要としな
いプリント基板の作成においては、安価で多品種に対応
できる切断装置を開発する必要があった。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、上述
した問題点を解決するために提案された切断装置であ
る。まず第一の特徴は、第1の切断ステーションと第2
の切断ステーションと、その2つの切断ステーションを
結ぶ搬送機構とからなり、第1の切断ステーションに
は、基板素材を一定方向にピッチ送りする第1のピッチ
送り機構と、そのピッチ送り方向と直交方向に基板素材
を切断する第1の切断機構とを有する。そして、第2の
切断ステーションには、切断された基板素材を短冊の長
手方向にピッチ送りする第2のピッチ送り機構と、その
ピッチ送り方向と直交方向に短冊状の基板素材を切断す
る第2の切断機構とを有する。また、搬送機構では、第
1の切断ステーションで短冊状に切断された基板素材
が、短冊の長手方向が第2のピッチ送り機構の送り方向
になるように第2の切断ステーションに搬送される。基
板素材は、第1、第2の切断ステーションを経由して、
最終的に小さな矩形上のプリント基板となる。
【0016】ここで、第1の切断ステーションには、そ
の上面に基板素材が載置される第1の基板ステージが設
けられ、その上面には第1の切断機構の切断刃が通過す
る部分に切断逃げ溝が設けられており、一方第2の切断
ステーションには、その上面に基板素材が載置される第
2の基板ステージが設けられ、その上面には第2の切断
機構の切断刃が通過する部分に切断逃げ溝が設けられて
いる。また、第1の切断ステーションにおいて、第1の
基板ステージの切断逃げ溝の上方には、第1の基板素材
押さえ機構が設けられており、第2の切断ステーション
においては、第2の基板ステージの切断逃げ溝の上方
に、第2の基板素材押さえ機構が設けられたことを特徴
としている。
【0017】
【発明の実施の形態】以下添付図面にしたがって、本発
明に係る切断装置の実施形態について詳説する。なお、
従来例と同じく基板素材からプリント基板を切り出すの
に好適な切断装置を例にあげて説明を進める。また、従
来例と同じ構成部品については、従来例と同符号を用い
る。図1は、本発明の切断装置を、切断機構部を中心に
斜視図で描いたイメージ図である。
【0018】まず、全体の構成を説明する。この切断装
置は、材料を切断する機構部が2箇所に分かれているこ
とが特徴であり、それらは各々第1の切断ステーション
21と第2の切断ステーション22である。ここで、被
切断物は、第1の切断ステーション21で切断された
後、第2の切断ステーション22に搬送されそこで再度
切断される。従って、両切断ステーション21,22の
間には、それらを結び被切断物を搬送する搬送機構が設
けられている。これらの主な機構部が、装置本体に設置
されている。図1は、その搬送機構にコンベアを用いた
ものである。
【0019】なお、第1の切断ステーション21の役割
は、大きな矩形状の基板素材14を一定方向に定ピッチ
で切断し、基板素材14から短冊状の基板素材14aを
作り出すことである。一方、第2の切断ステーション2
2の役割は、搬送されてきた短冊状の基板素材14a
を、短手方向に定ピッチに切断し、最終製品となるプリ
ント基板を作り出すものである。従って、各切断ステー
ション21,22には、基板素材14,14aのピッチ
送り機構と、スピンドルを個別に有している。
【0020】続いて、この切断装置を用いて、基板素材
14からプリント基板を作成する手順を説明する。同時
に、各機構部に関する細かい説明も加える。第1の切断
ステーション21であるが、まず基板素材14が載置さ
れる第1の基板ステージ23があり、その後方には、第
1のピッチ送り機構部24がある。第1の基板ステージ
23の後端はコの字状となり、その空間となった部分
に、第1のピッチ送り機構部24の送り爪26が入り込
んでいる。第1のピッチ送り機構部24に関して詳説す
ると、制御部(図示省略)につなげられたモータ27の
回転をボールねじ28が受けて回転する。送り爪26の
下部は、ボールねじ28に螺合するナット部となってい
て、送り爪26は、ボールねじ28の回転に伴って前後
動する。同時に、送り爪26の下部には、ボールねじ2
8と並行に配置されたガイド棒29に係合するベアリン
グが内蔵されている。そのため、送り爪26は、回転す
ることなく、またガタなくスムーズに前後動することが
できる。つまり、モータ27の回転数分だけ前後動する
もので、所謂ピッチ送り(図中、矢印)が可能である。
【0021】一方第1の切断ステーション21には、先
端のブレード2aが高速回転して物を切断する第1のス
ピンドル31が配されていて、この第1のスピンドル3
1が移動する方向は、上述した送り爪26の送り方向と
直交している(図中、白抜き矢印)。図が煩雑になるた
め図示はしていないが、この第1のスピンドル31は、
第1の基板ステージ23の上方に設置された移動レール
に沿って移動するものである。なお、ブレード2aの高
さは、第1のスピンドル31が移動中に基板素材14を
切断できる高さに設定されている。
【0022】まず最初は、送り爪26は奥に引き込んで
おり、ここで位置決めされた基板素材14が、基板素材
14の奥の端面が送り爪26に当接するように、第1の
基板ステージ23上に載置される。その後、モータ27
が回転し、送り爪26が基板素材14を押しながら前進
する。そして、所定の切断位置となったところで停止す
る。この位置について、図2を用いながら詳しく述べ
る。
【0023】図2は、基板素材14が載置されたとき
の、第1の基板ステージ23を示す平面図である。基板
素材14には、入れられるべきX方向の切断線が合計3
本、1点鎖線で描かれている。当然これらのピッチPは
全て等しい。また、いま切断の対象となるプリント基板
は、前に課題の中で述べたように、さほど高い切断精度
を必要とはしていない。つまり、基板素材14の外形
(或る端面)を基準にして、所定のピッチで切断しても
問題のないレベルのものである。従って、この切断ピッ
チPの基板素材14の切断に関しては、まず最初奥に引
き込んでいた送り爪26に基板素材14の端面を当接さ
せ、その後図2の状態になるように、送り爪26を前進
させて停止させる。そしてそこで、第1のスピンドル3
1を移動させて1本目の切断線を入れる。つまり、この
形状の基板素材14を切断するときは、いつもこの位置
まで送り爪26を前進後停止させて切断すればよいこと
となる。その後の切断に際しては、送り爪26を更に1
ピッチずつ前進させて切断をすればよい。
【0024】図1に戻るが、第1の基板ステージ23の
上面には、ブレード2aが通過する位置に切断逃げ溝6
aが設けられている。これは当然1本だけでよい。ま
た、基板素材14の後方に送り爪26を当てただけの状
態では、切断するとき基板素材14が飛んだりズレたり
してしまう。それを防止するため、基板素材14を押さ
える押さえ板32が、切断逃げ溝の両側に設けられてお
り、ブレード2aが通過する時にはその押さえ板32が
基板素材14を押さえつけてくれる。図1は、押さえ板
32が基板素材14を押さえている状態であり、全体像
が分かりやすいように、押さえ板32は透明に描いてい
る。ここで当然、押さえ板32の厚さは、ブレード2a
で切断する際、支障のない程度に薄くしておく必要があ
る。なお、装置全体を高速で運転させようとすると、押
さえ板32は上下に僅かに動く程度の構造が望ましい。
そのため、冒頭に説明した、基板素材14の載置に関し
ては、一般的に第1の基板ステージ23と押さえ板32
の間に挿入する方法が採られる。
【0025】第1の切断ステーション21で、一定幅の
短冊状に切断された基板素材14aは、短手方向の端面
を先頭にして、一旦コンベア33に乗り移った後、第2
の切断ステーション22に搬送される。この場合、図示
はしていないが、後方からプッシャーで基板素材14a
を押し出してコンベア33に移せばよい。また、コンベ
ア33には位置決めガイド板34が設置されており、基
板素材14aはこの間を通って、第2の基板ステージ3
6に移る。第2の基板ステージ36においては、送り爪
26aが後方に待ち構えており、その受け面に、基板素
材14aの端面が当接するまで基板素材14aが送られ
る。このとき、コンベア33の送り機能だけで、基板素
材14aを送り爪26aに当接させることが難しけれ
ば、図示はしていないが、簡単なプッシャーを設置し
て、そのプッシャーに補助機能を持たせればよい。
【0026】ところで、第2の切断ステーション22
は、先に説明した第1の切断ステーション21と同様の
機構を有する。第2のピッチ送り機構、第2のスピンド
ル36、押さえ板32aがそれに当たる。ここで、第2
のスピンドル36の移動する方向は、第2のピッチ送り
機構の送り爪26aの送り方向と直交している(図中、
白抜き矢印)。同時に、第2の基板ステージ36の上面
には、ブレード2bが通過する位置に切断逃げ溝6bが
1本設けられている。また、第2のピッチ送り機構につ
いても、送り爪26b以外の図示を省略しているが、第
1のピッチ送り機構24と同様な構造を有している。
【0027】第2の切断ステーション22では、短冊状
となった基板素材14aを、その短手方向に切断する訳
であるが、この短手方向に関しても、第1の切断ステー
ションで21切断したときと同様、短手の端面を基準に
して一定ピッチで切断すればよい。そして、一つ一つに
切断されたプリント基板は、プッシャーで押し出されて
第2の基板ステージ36横の収納バスケット(図示省
略)等に収納される。あるいは、ピックアンドプレース
ユニットにて、所定の収納部に収納される(同じく、図
示省略)。なお、この切断については、第1の切断ステ
ーション21における切断方法と同様であるので、詳細
な説明を省略する。
【0028】ここで、本発明の作用効果を以下にまとめ
る。 2つの切断ステーションはともに、構造が単純で製造
コストを安価におさえることができる。このことによ
り、装置全体の製造コストを低く抑えることが出来る。
その理由は、次の通りである。 ・ピッチ送り機能が必要なのは、ピッチ送り機構部だけ
である。しかも、そのピッチ送り機構部についても、高
精度なものは必要でない。 ・スピンドルは、1軸のみの移動動作をすればよい。 ・カメラなどの画像認識部品は、一切不要である。 色んな形状のプリント基板を作成するのに適してい
る。それは、まず各基板ステージを適当に大きくしてお
けば、その上で色んな大きさの基板素材を切断すること
ができる。そこでは、最初の切断線が切断逃げ溝に来る
ように、またその後、プリント基板毎の所定の値で基板
素材をピッチ送りして切断していけばよい。つまり、多
くの品種に対して、基板ステージを一切交換することな
く、一つの基板ステージだけで対応することができる。
同時に、基板ステージは、切断逃げ溝が1本あるだけの
単純なもので済む。
【0029】最後にいくつか補足をする。まず、第1の
切断ステーションから第2の切断ステーションへ、短冊
状の基板素材を搬送する手段であるが、これまでの説明
ではこの手段にコンベアを用いた。しかしながら、両切
断ステーションを近接して配置すれば、短冊状の基板素
材を第1の基板ステージから押し出すプッシャーだけ
で、この搬送手段とすることも可能になる。こうすれ
ば、一層シンプルで安価な装置とすることができる。一
方、この搬送手段は、真空吸着を利用した所謂ピックア
ンドプレースユニットでもよい。しかもそのとき、第1
の切断ステーションと第2の切断ステーションのピッチ
送り方向は、図1で示したように必ずしも両者が直交す
る配置でなくてもよい。ピックアンドプレースユニット
の搬送アームが回転可能で、その回転角を適当に調整可
能にしておいて、基板素材が第2基板ステージに搬送さ
れたとき、短冊の長手方向が第2のピッチ送り機構の送
り方向になるようにしておきさえすればよい。
【0030】また、図1には本発明に関わる要部だけし
か描いていない。しかし、切断の際には切削水を切断物
にかけなければならないし、一方、ピッチ送り機構部な
どの駆動部は、その切削水がかからないように遮蔽する
必要がある。従って、実際の切断装置は、そのような機
構・構成を持ったものとなっている。
【0031】更に、これまでの説明では、本発明の実施
例に、プリント基板を切り出す切断装置に好適な形態を
あげていた。そのため、切断機構をスピンドル、また切
断刃を高速回転するブレードとした。しかし、被切断物
が他の素材であって、その素材がせん断力による切断が
可能なものであれば、切断機構をせん断装置に置き換え
ることができる。その場合、切断位置に、せん断刃が上
下動するせん断装置を設置すればよい。せん断装置であ
れば、切断時間が短くできるし、スピンドルを直進動さ
せる駆動機構は必要なくなるため構造を簡素にでき、装
置全体をよりコンパクトかつ安価に製作できるなどの利
点がある。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の切断装置
は、2つの切断ステーションを有し、各切断ステーショ
ンは基板素材を切断する縦横別の切断方向を受け持つも
のである。また、基板ステージ上の切断線は或る位置に
固定された1本だけで、基板ステージ上に載置された基
板素材を定ピッチ送りしながら切断するものである。そ
のため、基板素材から切断精度が±0.2mm程度の粗
いプリント基板を作成する場合、その切断精度を確保し
つつ、構造が単純でかつ安価な切断装置を提供すること
ができる。同時に、色んな形状のプリント基板の切断に
対応が可能で、その形状が変わっても、基板ステージを
従来の切断装置のように交換する必要は全くない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の切断装置を、切断機構部を中心に斜
視図で描いたイメージ図
【図2】 本発明の切断装置において、基板素材が載置
された第1の基板ステージを示す平面図
【図3】 従来の一般的な切断装置を示す、平面図と正
面図
【図4】 基板素材の回路パターン部や切断線を示す拡
大平面図
【符号の説明】
1 スピンドル 2,2a,2b ブレード 3 Y軸スライダー 4 基板ステージ 5 X軸スライダー 6,6a,6b 切断逃げ溝 7 吸着穴 8 カメラ 9 ライトガイド 11 モニター 13 基準マーク 14,14a 基板素材 21 第1の切断ステーション 22 第2の切断ステーション 23 第1の基板ステージ 24 第1のピッチ送り機構部 26,26a 送り爪 27 モータ 28 ボールねじ 29 ガイド棒 31 第1のスピンドル 32,32a 押さえ板 33 コンベア 34 位置決めガイド板 36 第2の基板ステージ 37 第2のスピンドル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の切断ステーションと第2の切断ステ
    ーションと、その2つの切断ステーションを結ぶ搬送機
    構とからなり、 前記第1の切断ステーションには、基板素材を一定方向
    にピッチ送りする第1のピッチ送り機構と、そのピッチ
    送り方向と直交方向に基板素材を切断する第1の切断機
    構とを有し、 前記第2の切断ステーションには、切断された短冊状の
    基板素材を長手方向にピッチ送りする第2のピッチ送り
    機構と、そのピッチ送り方向と直交方向に短冊状の基板
    素材を切断する第2の切断機構とを有し、 前記搬送機構では、前記第1の切断ステーションで短冊
    状に切断された基板素材が、短冊の長手方向が前記第2
    のピッチ送り機構の送り方向になるように前記第2の切
    断ステーションに搬送され、 前記第1、第2の切断ステーションにて基板素材を矩形
    状に切断することを特徴とする切断装置。
  2. 【請求項2】前記第1の切断ステーションには、その上
    面に基板素材が載置される第1の基板ステージが設けら
    れ、その上面には前記第1の切断機構の切断刃が通過す
    る部分に切断逃げ溝が設けられたことを特徴とする請求
    項1記載の切断装置。
  3. 【請求項3】前記第2の切断ステーションには、その上
    面に基板素材が載置される第2の基板ステージが設けら
    れ、その上面には前記第2の切断機構の切断刃が通過す
    る部分に切断逃げ溝が設けられたことを特徴とする請求
    項1記載の切断装置。
  4. 【請求項4】前記第1の切断ステーションにおいて、第
    1の基板ステージの切断逃げ溝の上方に、第1の基板素
    材押さえ機構が設けられたことを特徴とする請求項2記
    載の切断装置。
  5. 【請求項5】前記第2の切断ステーションにおいて、第
    2の基板ステージの切断逃げ溝の上方に、第2の基板素
    材押さえ機構が設けられたことを特徴とする請求項3記
    載の切断装置。
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JP2010188571A (ja) * 2009-02-17 2010-09-02 Fujifilm Corp 偏肉樹脂シートの製造方法および製造装置
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