JP2002096162A - 電子ビーム・ロー付方法 - Google Patents

電子ビーム・ロー付方法

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JP2002096162A
JP2002096162A JP2000281646A JP2000281646A JP2002096162A JP 2002096162 A JP2002096162 A JP 2002096162A JP 2000281646 A JP2000281646 A JP 2000281646A JP 2000281646 A JP2000281646 A JP 2000281646A JP 2002096162 A JP2002096162 A JP 2002096162A
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brazed
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Yoshihiro Yamamoto
吉廣 山本
Hiroshi Noguchi
洋 野口
Masaru Masaki
勝 正木
Tetsuo Nemoto
哲夫 根本
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SHINWA SHOKAI KK
Mitsubishi Electric Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
SHINWA SHOKAI KK
Mitsubishi Electric Corp
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、比較的簡易な方法にて、短時間に
良好な仕上がりのロー付が得られる電子ビーム・ロー付
方法の提供を目的とする。 【解決手段】 被ロー付物にロー材をセットし電子ビー
ムを照射してロー付する電子ビーム・ロー付方法におい
て、ビーム偏向制御手段により、電子ビームを所要の加
熱領域内にくまなく瞬時に照射して、所要の加熱領域の
全面を同時に加熱することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被ロー付物にロー
材をセットし電子ビームを照射してロー付する電子ビー
ム・ロー付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】以下、従来の技術を図7乃至図9に基づ
いて説明する。図7は、例えば、ハンドブックに示され
た従来の連続炉によるロー付装置を示す概念図である。
図中の1はロー材がセットされた被ロー付物、2は炉内
温度を調整するための調整蓋、3は被ロー付物1を加熱
室に通過させるように移送するコンベア、4は加熱室、
5は被ロー付物1を冷却する冷却部、6は加熱室4の加
熱温度を測定する温度計、7はロー付の清浄化のための
雰囲気を造って加熱室4へ供給する還元ガス供給装置で
ある。
【0003】図8はロー材9がセットされたロー付前の
被ロー付物1の断面図であり、8は被ロー付物1に接合
する接合材、9は被ロー付物1と接合材8とをロー付す
るためのロー材である。図9は、ロー付後の被ロー付物
1の断面図であり、10は被ロー付物1と接合材8とが
ロー付された状態のローである。
【0004】次に、上記装置の動作を説明する。接合材
8とロー材9とがセットされた被ロー付物1を、炉内の
コンベア3で加熱室4へ移送する。加熱室4で、被ロー
付物1はロー付温度まで予熱−加熱され、被ロー付物1
にセットされたロー材9が溶融し、接合材8が被ロー付
物1にロー付される。
【0005】加熱室4の炉内温度は温度計6で計測さ
れ、炉内温度がロー付温度以上で一定範囲に保持される
ように、連続炉の入口と出口とに調整蓋2が設けられて
いる。この加熱室4でロー付された被ロー付物1は、冷
却部5を通って炉外に移送される。加熱室4には、被ロ
ー付物1にセットされたロー材9が溶融され、被ロー付
物1と接合材8とが安定してロー付されるよう、還元ガ
ス供給装置7から還元ガスが供給される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の上記ロー付方法
は、ロー材9と当該ロー材9がセットされた被ロー付物
1との全体を加熱する所謂全体加熱方法であるため、被
ロー付物の予熱−加熱−冷却の工程で、ロー付温度が高
くなる程、又、生産量が多くなる程、炉(連続炉)の規
模を大きくしなければならず、設備コストの増加となっ
ていた。又、かかる炉の規模拡大は、加熱−冷却のため
の消費エネルギーや還元ガスを大量に消費し、ランニン
グコストを増加させる等の課題があった。
【0007】本発明は、上記のような課題を解消するた
めになされたもので、比較的簡易な方法にて、短時間に
良好な仕上がりのロー付が得られるロー付方法の提供を
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の電子ビーム・
ロー付方法の発明は、被ロー付物にロー材をセットし電
子ビームを照射してロー付する電子ビーム・ロー付方法
において、ビーム偏向制御手段により、電子ビームを所
要の加熱領域内にくまなく瞬時に照射して、所要の加熱
領域の全面を同時に加熱することを特徴とする。
【0009】請求項2の発明は、請求項1に記載の電子
ビーム・ロー付方法において、所要の加熱領域は、ロー
材の表面及び被ロー付物のロー材周辺であることを特徴
とする。
【0010】請求項3の発明は、請求項1に記載の電子
ビーム・ロー付方法において、所要の加熱領域は、ロー
材の表面を除く、被ロー付物のロー材周辺であることを
特徴とする。
【0011】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
の何れかに記載の電子ビーム・ロー付方法において、所
要の加熱領域は複数個所であることを特徴とする。
【0012】請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4
の何れかに記載の電子ビーム・ロー付方法において、ロ
ー材が徐々に溶融されるよう照射エネルギーを徐々に高
めながら電子ビームを照射することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の電子ビーム・ロー付方法
は、ロー材がセットされた被ロー付物に対し、電子ビー
ムが照射される側の、ロー材の表面及び被ロー付物のロ
ー材周辺の領域に、或いは、ロー材の表面を除く被ロー
付物のロー材周辺の領域に対し、同時に加熱するよう
に、ビーム偏向制御手段により、電子ビームを所要の加
熱領域内にくまなく瞬時に照射して、所要の加熱領域の
全面を同時に加熱する、即ち、加熱領域の全面を面状に
照射することで、前記ロー材を直接的或いは間接的に加
熱溶融させたり、更には、電子ビームをスロープアップ
制御してロー材を徐々に加熱溶融させたりすることを内
容とする。以下、これを実施の形態に基づいて説明す
る。
【0014】実施の形態1.実施の形態1は、被ロー付
物にロー材をセットした後、所要の加熱領域としての、
ロー材の表面及び被ロー付物のロー材周辺の表面の領域
に対して、当該領域の全面を同時に加熱するよう電子ビ
ームを面状に照射する方法を示す。この方法は、ロー材
のみでなく、被ロー付物のロー材周辺までも照射する点
に特徴がある。尚、ロー材に直接電子ビームを当てるこ
とを直接照射という。以下、図1乃至図3に基づいて説
明する。図1は電子ビームロー付装置の構成を示した概
念図、図2は照射した状態を示す図、図3は偏向パター
ン発生の説明図である。尚、図5乃至図7と同一の符号
は同一若しくは共通の内容であるので、その説明を省略
する。
【0015】先ず、図1乃至図2において、図中の21
は電子ビーム発生装置、22は電子ビーム発生装置21
から発射される電子ビームである。24はビーム偏向手
段であり、電子ビーム発生装置21から発射されて通過
して行く電子ビーム22を偏向制御して、電子ビーム2
2が所要の加熱領域に対して面状に当たるように制御す
る。25はビーム偏向パターン発生装置であり、前記ビ
ーム偏向手段24にビーム偏向制御信号を出力すること
によって、後述する真空チャンバー26内を次々と間欠
的に通過する被ロー付物23に対して、その予め設定さ
れた面状の領域即ち加熱領域に相応するように制御され
た電子ビーム22が面状に照射される。
【0016】被ロー付物23は、カセット容器27(図
では4個のカセット容器27A,27B,27C,27
D)に収納された状態で、搬送チューブ28にて、真空
チャンバー26を通過するように移送される。カセット
容器27(27A〜27D)は、搬送チューブ28に順
次押し込まれて、図1上において、右から左へとシフト
されて行く。即ち、ロー材9がセットされたロー付前の
被ロー付物23を収納したカセット容器27Aが搬送チ
ューブ28の一方側(図1の右側)から押し込まれる
と、搬送チューブ28の他方側(図1の左側)からロー
付された被ロー付物23が収納されたカセット容器27
Dが押し出される。
【0017】尚、図中の29は、各カセット容器27
A,27B,27C,27Dの前後方向の各両端側にそ
れぞれ取付けられた真空シール用のOリング、30はカ
セット容器27Aの容器内を予備真空排気させる予備排
気用真空ポンプ、31は真空チャンバー26を真空排気
させる真空チャンバー排気用真空ポンプである。
【0018】電子ビーム発生装置21から発射された電
子ビーム22は、ビーム偏向手段24を通って、真空チ
ャンバー26内に移送されたカセット容器27Bに収容
された被ロー付物23に向けて、電子ビーム22が照射
される。真空チャンバー26内は、真空ポンプ31で常
に真空雰囲気が保持されているので、清浄で安定したロ
ー付ができる。又、真空チャンバ26内を外界(大気)
と遮断する真空シールは、搬送チューブ28とカセット
容器27の両端側に取付けられたOリングによって行わ
れており、カセット容器27Aの容器内を真空ポンプ3
0で予備真空することにより、カセット容器27Aを真
空チャンバー26内にシフトした時も、真空チャンバー
26内は常に真空雰囲気を維持できる。
【0019】上記のような装置によって、真空雰囲気中
で、間欠的に連続して、被ロー付物23にセットされた
ロー材9を加熱溶融し、清浄で、母材への悪影響の少な
い安定したロー付を実現することができる。
【0020】上記のビーム偏向パターン発生装置25に
より設定された所要の加熱領域の面的な形状に合わせた
形状即ち偏向パターンを選択して、ビーム偏向手段24
に出力することにより、比較的複雑な照射対象の形状、
例えば、所要の加熱領域が複数の領域に分かれている場
合や、領域の形状がドーナツ形或るいは中央が四角にく
り抜かれた四角形等の形状である場合などでも、それら
の形状に相応させて、電子ビーム22を面状に照射する
ことができる。
【0021】次に、この面状の電子ビーム22を図2及
び図3に基づいて説明する。図2において、陰極51よ
り発生した電子ビーム22は、陽極52を通過し、集束
レンズ53によって一旦集束された後、ビーム偏向手段
24を構成する偏向コイル、図ではX軸偏向コイル24
XとY軸偏向コイル24Yとに、それぞれ流された三角
波形のX軸偏向電流と三角波形のY軸偏向電流とによっ
て合成される波形(リサージュ波形)によって、面状の
電子ビーム22となる。この電子ビーム22が照射する
面領域、即ち所要の加熱領域の面の形状や大きさは、上
記のX軸偏向電流及びY軸偏向電流の大きさ(振幅)を
適当に選択することによって、任意に設定できる。
【0022】例えば、図3に示すように、X軸偏向電流
及びY軸偏向電流の三角波形の周波数を5KHZ(1サ
イクル=0.2ms)とすると、瞬時に面状の電子ビー
ムが得られ、且つ、当該面内において均一なエネルギー
分布が得られる。
【0023】図2において、ロー材9は、被ロー付物2
3の溝に収まるように配置された接合材8の上面側に、
当該溝の開口部の内に丁度収まる蓋のように、接合材8
を全面的に覆ってセットされている。こうしてロー材9
がセットされた被ロー付物23に対して、ロー材9の全
表面のみならず、被ロー付物23のロー材9の近傍即ち
周辺に及ぶ領域の全てに、同時的にビームが当たるよう
上記の電子ビーム22を面状に照射する。
【0024】このように、ロー材9のみならず、ロー材
9周辺の被ロー付物23の部分に及ぶ領域を、同時に加
熱するように電子ビーム22を面状に照射することによ
り、ロー材9のみに電子ビーム22を照射する場合に比
べて、ロー材9を短時間に、例えば、ロー材9の材質及
び照射エネルギー量の如何によっては瞬時に、均一に加
熱させ且つ溶融させることができる。
【0025】上記実施の形態1によれば、被ロー付物2
3に接合材8を短時間でロー付することができる。又、
上記実施の形態1は局部加熱によるロー付方法であるた
め、従来のように、ロー付の温度や生産量に左右される
こと無く、小規模で設備コストが安価で、消費エネルギ
ーが少なく、還元ガスが不要で、ランニングコストが安
価なロー付を行うことができる。
【0026】尚、図2の例では、接合材8を全面的に覆
うようにロー材9がセットされた例であるが、接合材8
若しくはその一部が露出した状態でセットされている場
合には、接合材8自体の材質及び照射される電子ビーム
22のエネルギー量等に応じて、不都合が無ければ接合
材8の露出部分に電子ビーム22が照射されてもよい。
勿論、不都合があれば、接合材8に電子ビーム22が当
たらないように、予め設定した偏向パターンを、ビーム
偏向パターン発生装置25からビーム偏向手段24に出
力して、照射を行うことになる。
【0027】実施の形態2.実施の形態2は、ロー材の
表面を除き、被ロー付物のロー材周辺の領域に対し、そ
の領域の全面を同時に加熱するよう電子ビームを面状に
照射する方法であり上記実施の形態1に比べると、ロー
材9に直接電子ビーム22を当てること無く、被ロー付
物23のロー材9近傍即ち周辺の領域に、電子ビーム2
2を照射することにより、ロー材9を間接的に加熱溶融
させることに特徴がある。以下、図4及び図5に基づい
て説明する。図4は照射の状態を示す図、図5は偏向パ
ターン発生の説明図である。尚、図7乃至図9と同一の
符号は同一若しくは共通の内容であるので、その説明を
省略する。
【0028】図4は、上記実施の形態1における図2の
状態において、中央のロー材9に電子ビーム22が照射
されないように、予め設定しておいたビーム偏向パター
ンをビーム偏向手段24に出力して、電子ビーム22を
面状に照射した状態を示す。図示の例では、ロー材9が
被ロー付物23の中央の長手方向の全長にわたってセッ
トされているため、照射領域対象即ち所要の加熱領域は
中央に位置するロー材9の延在方向の両側周辺に分かれ
た二つの領域(2位置)となっている。電子ビーム22
の所要の加熱領域がこのように複数であっても、それぞ
れの所要の加熱領域に対して同時的且つ面状に電子ビー
ム22を照射することは、上述したように、ビーム偏向
パターン等を用いて行う。
【0029】次に、上記のように2つに分割された面状
の電子ビーム22を図4及び図5に基づいて説明する。
図4において、陰極51より発生した電子ビーム22
は、陽極52を通過し、集束レンズ53によって一旦集
束された後、ビーム偏向手段24を構成する一方の偏向
コイルであるX軸偏向コイル24Xに流された三角波形
と矩形波形とを重畳させたX軸偏向電流と、ビーム偏向
手段を構成する他方の偏向コイルであるY軸偏向コイル
24Yに流された三角波形とによって合成された2つの
リサージュ波形によって、2つに分割された面状の電子
ビーム22が得られる。
【0030】尚、上記実施の形態1と同様に、この2つ
に分割された面状の電子ビーム22が照射する面領域、
即ち所要の加熱領域の面の形状や大きさは、上記のX軸
偏向電流及びY軸偏向電流の大きさ(振幅)を適当に選
択することによって、任意に設定できる。
【0031】例えば、図5に示すように、X軸偏向電流
及びY軸偏向電流の三角波形の周波数を5KHZ(1サ
イクル=0.2ms)とすると、瞬時に面状の電子ビー
ムが得られ、且つ、当該面内において均一なエネルギー
分布が得られ、しかも、X軸偏向電流の矩形波形を2K
HZ(1サイクル=0.5ms)とすると、瞬時に2位
置に面状の電子ビームが得られる。
【0032】上記実施の形態2によれば、セットされた
ロー材9には電子ビーム22が直接照射されていないた
め、ロー材9は、被ロー付物23の前記ロー材9を囲む
周辺の領域が先に加熱され、その熱が被ロー付物23を
通って前記ロー材9に及ぶことによって、間接的に加熱
され、溶融される。従って、この方法は、低温ロー付、
例えば、電子ビーム22が直接照射されると蒸発してし
まうような溶解温度が低いロー材が用いられる場合に有
効な方法であり、これによって、溶解温度が低いロー材
を用いても、蒸発させること無く、ローの流動性(濡
れ)を理想的な状態に比較的自由に制御することがで
き、良好な仕上がりのロー付を得ることができる。
【0033】実施の形態3.実施の形態3は、上記実施
の形態1及び2において、電子ビーム22をスロープア
ップ制御して照射することを特徴とするロー付方法であ
る。以下、図6に基づいて説明する。図6は電子ビーム
22をスロープアップ制御した電子ビームの電流パター
ンを示す。
【0034】上記実施の形態1における電子ビーム22
のロー材9に対しての直接照射によるロー付方法や、実
施の形態2における電子ビーム22のロー材9に対して
の間接照射によるロー付方法の何れにおいても、照射エ
ネルギーを徐々に高めていくよう所謂スロープアップ制
御して電子ビーム22を照射することによって、照射領
域における急激な温度上昇を適度に抑制することができ
る。これにより、ローの流動性(濡れ)を比較的容易に
コントロール(制御)することができるので、良好な仕
上がりのロー付を得ることができる。例えば、ロー材9
の材質や溶解温度、更には、接合部材8や被ロー付物2
3の材質等に応じて、電子ビーム22による照射エネル
ギーを制御することによって、上記図2や図4の状態か
ら図9に示す状態となるように、ローを最適な状態に溶
融させることにより、接合材8と被ロー付物23との間
隙に、余すところ無くローを流し込むことができる。
【0035】
【発明の効果】請求項1乃至請求項4の各発明によれ
ば、何れも、ロー付温度の高低や生産量の多少に関わら
ず、消費エネルギーが少なく、還元ガスも不要で、設備
コストやランニングコストが安価で、比較的容易にロー
の流動性をコントロールでき、短時間に良好な仕上がり
のロー付を行うことができる。
【0036】又、請求項2の発明によれば、セットされ
たロー材だけでなく、被ロー付物のロー材周辺が同時に
直接加熱されるので、ロー材のみを加熱する場合に比べ
て、ロー材を均一に加熱させ且つ溶融させることがで
き、瞬時に良好な仕上がりのロー付を行うことができ
る。従って、特に高温ロー付において有効な手段とな
る。
【0037】又、請求項3及び請求項4の各発明によれ
ば、何れも、被ロー付物を介してロー材が間接的に加熱
され、溶融されるので、従来に比べて、ローの流動性を
容易にコントロールすることができ、比較的短時間に、
良好な仕上がりのロー付を行うことができる。従って、
特に低温ロー付において有効な手段となる。
【0038】又、請求項5の発明によれば、スロープア
ップ制御した電子ビームを照射することによって、急激
な温度上昇を抑制することができ、これにより、更に安
定したローの流動性(濡れ)が得られるため、そのコン
トロールが一層容易となり、より良好な仕上がりのロー
付を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電子ビームロー付装置の構成を示す概念図で
ある。
【図2】 実施の形態1で照射した状態を示す図であ
る。
【図3】 実施の形態1の偏向パターン発生の説明図で
ある。
【図4】 実施の形態2で照射した状態を示す図であ
る。
【図5】 実施の形態2の偏向パターン発生の説明図で
ある。
【図6】 実施の形態3のスローアップ制御を示す説明
図である。
【図7】 従来のロー付装置の構成を示す概念図であ
る。
【図8】 ロー付前の被ロー付物の断面図である。
【図9】 ロー付後の被ロー付物の断面図である。
【符号の説明】
8 接合材、9 ロー材、21 電子ビーム発生装置、
22 電子ビーム、23 被ロー付物、24 ビーム偏
向手段、25 ビーム偏向パターン発生装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 吉廣 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 野口 洋 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 正木 勝 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 根本 哲夫 愛知県名古屋市守山区苗代二丁目9番3号 株式会社進和内 Fターム(参考) 4E066 BB03 CC01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被ロー付物にロー材をセットし電子ビー
    ムを照射してロー付する電子ビーム・ロー付方法におい
    て、 ビーム偏向制御手段により、電子ビームを所要の加熱領
    域内にくまなく瞬時に照射して、所要の加熱領域の全面
    を同時に加熱することを特徴とする電子ビーム・ロー付
    方法。
  2. 【請求項2】 所要の加熱領域は、ロー材の表面及び被
    ロー付物のロー材周辺であることを特徴とする請求項1
    に記載の電子ビーム・ロー付方法。
  3. 【請求項3】 所要の加熱領域は、ロー材の表面を除
    く、被ロー付物のロー材周辺であることを特徴とする請
    求項1に記載の電子ビーム・ロー付方法。
  4. 【請求項4】 所要の加熱領域は複数個所であることを
    特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の電子
    ビーム・ロー付方法。
  5. 【請求項5】 ロー材が徐々に溶融されるよう照射エネ
    ルギーを徐々に高めながら電子ビームを照射することを
    特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の電子
    ビーム・ロー付方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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