JP2002091540A - 生産計画作成方法及び受注方法並びに在庫管理装置 - Google Patents

生産計画作成方法及び受注方法並びに在庫管理装置

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JP2002091540A
JP2002091540A JP2000282284A JP2000282284A JP2002091540A JP 2002091540 A JP2002091540 A JP 2002091540A JP 2000282284 A JP2000282284 A JP 2000282284A JP 2000282284 A JP2000282284 A JP 2000282284A JP 2002091540 A JP2002091540 A JP 2002091540A
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Seiji Ebinuma
誠二 海老沼
Haruyuki Imamura
晴幸 今村
Hiroyuki Hayashi
宏之 林
Yasushi Kondo
裕史 近藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】特約店を在庫リスクから解放するとともに、生
産者が需要を正確に把握し、適切な生産計画を作成する
ことを可能とする。 【解決手段】複数の流通業者を介して不特定多数の最終
需要家に販売される製品の生産計画を作成する方法であ
って、少なくとも一カ所の在庫拠点に、前記複数の流通
業者のいずれかからの注文を受けたときに注文元の最終
需要家に直接配送するための共同在庫を設け、前記共同
在庫の在庫量の推移から前記製品の生産計画を作成する
ことを特徴とする生産計画作成方法を提供することによ
り前記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の流通業者を
介して不特定多数の最終需要家に販売される製品の生産
計画を作成する方法及び受注方法並びに在庫の管理装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】通常の物流システムにおいては、工場で
生産された製品は、特約店(物流センタ)、販売店(小
売店)等を介して最終の重要家(顧客)に販売(納入)
される。需要家からの注文に直ちに応じるために、各特
約店や販売店では製品の在庫を抱えていなければならな
い。また、生産者(工場)においても、製品に対する需
要動向や各店での在庫状況等を考慮して製品の生産を行
う必要がある。したがって、円滑な流通システムの確立
や無駄のない生産のために、在庫管理計画や生産計画を
うまく立てることが重要であり、これについては、従来
様々な工夫がなされている。
【0003】例えば、特許第2847476号公報にコ
イル状製品の納期管理システムが開示されている。これ
は、特定の需要家向けに継続的に出荷する薄板コイル製
品を、余分な在庫を持つことなく、需要家の生産計画に
対応して的確な納期管理を行いつつ生産する方法に関す
るものである。この納期管理システムにおいては、需要
家の使用計画(内示)および注文を把握し、過去の需要
家の納期変動や、製造予定日の変動を考慮して同種仕様
ごとに適正在庫比率を設定する。そして、需要家の使用
予定を日毎に展開し、適正在庫比率に基づいて日毎の適
正在庫量を設定し、適正在庫量とその時点での流通部門
および需要家の在庫に基づいて在庫補充量を設定し、製
造の納期および注文量を設定するようにしている。
【0004】また、特開2000−75906号公報お
よび特開2000−117595号公報には、成形装置
の金型を取り替えて多数品番の成形製品を生産する場合
の生産計画作成装置が開示されている。前者は、品番毎
に基準在庫量と補充点とを設定し、在庫量が補充点を下
回ったときに、基準在庫量まで補充する生産計画を作成
する際に、過去の出荷実績を加味して品番毎の品切れ予
想日を計算し、これを優先度として生産計画を作成する
ものである。また、後者は、品番毎の基準在庫量(発注
点量)と在庫補充量(補充点量)とに基づき、実在庫量
が発注点量を下回っている生産指示品番に対して、補充
点量と実在庫量との差分である最大生産可能量と、次の
生産計画日における在庫予測量と発注点量との差分であ
る最小生産必要量とを計算して、最大生産可能量と最小
生産必要量との間で最適な生産計画量を作成するもので
ある。
【0005】また、例えば鉄鋼製品の中でも、ゼネコ
ン、加工業者(ファブ)等の不特定多数の最終需要家に
販売される形鋼(例えばH形鋼)は、多数の品種毎に、
素材を、その品種の生産用の複数のロール(ロールセッ
ト)を使用して、複数の工程で段階的に圧延して生産す
る。ロールの工夫により、一定の寸法関係を持つサイズ
グループ内の複数の品種を同一のロールセットで生産可
能ではあるが、しかし、サイズグループの異なる品種の
生産のためにはそれぞれ異なるロールセットが必要であ
る。しかし、巨大な圧延設備を多数建設することはでき
ないため、単一もしくは限られた数の圧延設備を使用し
て、ロールセットを取り替えながら、それぞれのサイズ
グループの品種毎に異なった時期に生産する。このロー
ルセット取り替えのスケジュールは一ケ月以上先まで予
定されている。すなわち、特定の品種を生産できる機会
(ロールチャンス)は、この取り替えスケジュールによ
って制限されている。
【0006】また、形鋼の販売において、専用の規格の
製品を長期の予定に基づいて生産し、販売する場合もあ
るが、多くの場合は、予め定められた規格に基づいて生
産され、在庫された製品に対して、即納もしくはそれに
準ずる短納期での注文を受けて販売(店売り)されてい
る。すなわち、各特約店、販売店等では、最終需要家か
らの短納期の要求を満たすため、需要を予測して、それ
を満たすための在庫を自分で持つようにしている。さら
に、注文に応じるための在庫を持っていない場合には、
特約店等は、他の同業者から買い付け(仲間買い)を行
い、販売するようにしている。
【0007】従来、特約店等は、それぞれが限られた情
報や思惑に基づいて需要を予測し、発注量を決定してい
た。また、生産者においても、様々な品種に対する多数
の特約店等からの注文を一カ月単位で集約して、生産量
を決定するようにしていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
許第2847476号公報に記載された方法は、将来の
生産計画を知ることができる程に親密な関係にある特定
の需要家向けに継続的に生産しつつ出荷する製品の生産
計画作成を対象にするものであり、不特定多数の需要家
向けに、予め生産した在庫を対象に特約店を通して販売
を行う形鋼に適応することはできないという問題があ
る。また、前記特開2000−75906号公報および
特開2000−117595号公報に記載されたもの
は、いずれも、在庫量の推移に基づいて生産日程、もし
くは生産予定日における生産量を決める方法における具
体的な改善方法を開示するものである。このような方法
は、生産者が需要を正確に反映した在庫量を把握してい
れば、すなわち、生産者と最終需要家との間に存在する
在庫の全体を把握しているのであれば、品切れを防ぐと
ともに、無駄な在庫を削減し、在庫リスクを最小にする
ことができる。しかし、形鋼における現状では、それぞ
れの特約店が在庫を持つという方式をとっており、生産
者が特約店の在庫を把握することができず、適切な生産
計画を作成することができないという問題がある。
【0009】また、前記従来のような形鋼の生産、販売
方法においては、特約店が限られた情報等に基づいて需
要予測して発注量を決定してるが、その予測がはずれ
て、在庫不足となり商機を失ったり、あるいは逆に、過
剰在庫を抱えるなどの在庫リスクを負ってしまうという
問題がある。前述のように、ロールチャンスは長期間に
わたって予定されている。従って、特定の品種の在庫が
不足した場合にも、その品種の生産をすぐに行うことは
できない。しかも、次のような理由により、ロールチャ
ンスの予定を変更することは困難である。まず、ロール
セットの取り替えには多大な時間と費用を必要とする。
しかも、生産によってロール自体が摩耗するため、一度
使用したロールを次に使用するまでには、手入れのため
の準備期間が必要である。さらに、前述のように単一の
ロールセットを使用してサイズグループ内の品種をまと
めて生産するため、サイズグループ内の単一の品種のみ
の生産のために予定を変更することはできない。また、
サイズ毎に異なる形状の素材を使用するため、仮にロー
ルの取り替えスケジュールを変更できたとしても、必要
な素材の準備が終わらない限り、所望の品種を生産する
ことはできない。
【0010】この結果、特定の品種が在庫不足に至った
場合には、例えば、平均45日、最長60日の納期が必
要であり、在庫リスクは深刻である。さらに、生産者に
おいては、ある月のさまざまな時期に予定されたロール
チャンスにおいて生産する多数の品種の製品に対して、
前の月のある時期に共通の注文締め切り日を設定し、そ
の時点で複数の特約店からの注文を集約し、生産計画を
決定している。このため、少なくともいくつかの品種に
対しては、注文から生産までのリードタイムが長くな
る。従って、前記のように特約店の発注量決定の際の根
拠にする情報が限られたものであることに加えて、最新
の情報を反映することができないため、予想が外れる可
能性が高くなる。このため、実際の需要に対する不整合
が発生するという問題がある。また、そのため生産不足
によって商機を失ったり、過剰な生産により市況の悪化
を招いたりすることもあった。理論的には、それぞれの
品種毎に、それぞれのロールチャンスに基づいて個別の
注文締め切り日を設定することは可能であるが、現実に
は、特約店および生産者の事務処理能力の限界により、
共通の注文締め切り日を設定することが一般的であっ
た。また、現実には比較的長い納期を許す注文も存在す
るにもかかわらず、そのような注文に対しても、従来の
方法では現品の在庫を引き当てていたため、現品の在庫
がなくなり、短納期の注文に応じられなくなることがあ
るという問題もあった。
【0011】本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされ
たものであり、特約店にとっては、在庫リスクから解放
されるとともに、生産者にとっては、在庫量を正確に把
握でき、適切な生産計画を作成することのできる生産計
画作成方法及び受注方法並びに在庫管理装置を提供する
ことを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の第一の態様は、複数の流通業者を介して不
特定多数の最終需要家に販売される製品の生産計画を作
成する方法であって、少なくとも一カ所の在庫拠点に、
前記複数の流通業者のいずれかからの注文を受けたとき
に注文元の最終需要家に直接配送するための共同在庫を
設け、前記共同在庫の在庫量の推移から前記製品の生産
計画を作成することを特徴とする生産計画作成方法を提
供する。
【0013】また、前記製品が、共通の生産設備を使用
して互いに異なった時期に生産される複数の製品の一つ
であり、前記生産計画の作成において、前記共同在庫か
らの出荷量の過去の実績に基づいて、予想需要量及び最
低在庫量を設定し、今回及び次回の生産時期を設定し、
現在の前記共同在庫の量及び前記予想需要量に基づい
て、前記次回の生産時期に生産される製品が在庫される
までの時期に、該共同在庫の量が前記最低在庫量を下回
らないように、前記今回の生産時期における生産量を決
定することが好ましい。
【0014】また、前記決定した今回の生産時期におけ
る生産量に依存する生産コストと在庫コストとの少なく
とも一方を評価し、前記決定した今回の生産時期におけ
る生産量が不適切と判断された場合に、前記次回の生産
時期を変更することが好ましい。
【0015】また、同様に前記課題を解決するために、
本発明の第二の態様は、共通の生産設備を使用して互い
に異なった時期に生産される複数の製品の生産計画を作
成する方法であって、前記複数の製品の少なくとも一部
について、過去の実績に基づいて、予想需要量及び最低
在庫量を設定し、今回及び次回の生産時期を設定し、生
産者から最終需要家までの間に存在する在庫量を把握し
て、現在の該在庫量および前記予想需要量に基づいて、
前記次回の生産時期に生産される製品が在庫されるまで
の期間に該在庫量が前記最低在庫量を下回らないよう
に、前記今回の生産時期における生産量を決定すること
を特徴とする生産計画作成方法を提供する。
【0016】また、前記製品が、複数の流通業者を介し
て不特定多数の最終需要家に販売される製品であり、少
なくとも一カ所の在庫拠点に、前記複数の流通業者のい
ずれかからの注文を受けた時に注文元の最終需要家に直
接配送するための共同在庫を設け、前記予想需要量及び
最低在庫量の設定を該共同在庫からの出荷量の過去の実
績に基づいて行い、かつ、前記生産者から最終需要家ま
での間に存在する在庫量の把握を該共同在庫の量に基づ
いて行うことが好ましい。
【0017】また、同様に前記課題を解決するために、
本発明の第三の態様は、複数の流通業者を介して不特定
多数の最終需要家に販売される製品の受注方法であっ
て、少なくとも一カ所の在庫拠点に、前記複数の流通業
者のいずれかからの注文を受けたときに注文元の最終需
要家に直接配送するための共同在庫を設け、前記複数の
流通業者のそれぞれに対して、所定期間の積算注文量の
上限値を設定し、前記複数の流通業者のいずれかからの
前記所定期間の積算注文量が前記上限値を超えた時に所
定の警報を発することを特徴とする受注方法を提供す
る。
【0018】また、同様に前記課題を解決するために、
本発明の第四の態様は、複数の流通業者を介して不特定
多数の最終需要家に販売される製品の在庫を管理する在
庫管理装置であって、少なくとも一カ所の在庫拠点の在
庫を管理する在庫管理手段と、前記複数の流通業者のい
ずれかからの注文を受けたときに、前記在庫拠点の在庫
に引き当てる在庫引当手段と、前記引き当てた在庫の製
品を注文元の最終需要家に配送することを指示する配送
指示を出力する配送指示手段と、前記複数の流通業者の
いずれか、もしくは該流通業者のいずれかとの取引を仲
介する商社宛の請求書の発行を指示する請求書発行指示
手段と、を有することを特徴とする在庫管理装置を提供
する。
【0019】また、前記在庫引当手段が、前記複数の流
通業者のそれぞれに対して所定期間の積算注文量の上限
値を設定する上限値設定手段と、該所定期間における前
記複数の流通業者のいずれかからの積算注文量が前記上
限値を超えたときに、警報を発する警報発生手段と、を
有することが好ましい。
【0020】また、前記在庫管理手段が、前記在庫拠点
に在庫されている現品の在庫に加えて、入庫予定の製
品、もしくはさらに生産予定の製品の情報を管理してお
り、前記複数の流通業者からの照会を受けて、前記現品
に加えて、前記入庫予定の製品、もしくはさらに前記生
産予定の製品の情報を、それぞれの配送可能日の情報と
ともに提供することが好ましい。
【0021】また、前記在庫管理手段が、前記在庫拠点
に在庫されている現品の在庫に加えて、入庫予定の製
品、もしくはさらに生産予定の製品の情報を管理してお
り、前記在庫引当手段が、前記複数の流通業者からの注
文を受けて、前記現品に加えて、前記入庫予定の製品、
もしくはさらに生産予定の製品の中から、注文の納期を
満たす範囲で、配送可能日が遅い順に優先して引き当て
を行うことが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る生産計画作成
方法及び受注方法並びに在庫管理装置について、添付の
図面に示される好適実施形態を基に、詳細に説明する。
ここでは、形鋼の流通システムを例にとり説明すること
とする。しかし、本発明が適用される製品は、形鋼に限
定されないのはもちろんである。
【0023】本実施形態は、従来複数の特約店や小売店
(二次店)のそれぞれが持っていた在庫をなるべく流通
経路の上の工程の一カ所に集約して、共同在庫という形
で持つようにするものである。本実施形態では、メーカ
がこの共同在庫を持つようにして、生産者から最終需要
家までの間に存在する在庫量の把握を可能にし、生産計
画と在庫管理を直結し、無駄のない生産及び在庫を行う
ようにした。そして、特約店に対しては、在庫情報を公
開して、特約店を在庫リスクから解放し、営業に専念で
きるようにしたものである。
【0024】図1は、形鋼の流通システムの全体の概略
構成を示すブロック図である。図1において、メーカ1
0の生産工場11で生産された製品は、共同在庫12
(12a、12b、12c・・・)で保管される。共同
在庫12に保管される製品の在庫管理は、在庫管理装置
13によって行われる。また、生産工場11における生
産計画は、在庫管理装置13から在庫状況等の情報を得
た生産計画装置14によって作成される。この生産計画
が生産工場11に送られ、製品の生産が行われる。以上
の設備は、メーカ側に所属する。
【0025】生産工場11で生産された製品は、複数の
流通業者20(20a、20b、20c・・・)を介し
て、不特定多数の最終需要家である顧客30(30a、
30b、30c・・・)に、販売される。顧客30は、
流通業者20に対し、自分の希望する製品について引き
合いをし、条件に合えば注文をする。流通業者20は、
顧客30の注文に基づいて、メーカ10に対し、引き合
い、注文を行う。メーカ10側においては、在庫管理装
置13で、共同在庫12に対して、注文に対しどの在庫
を引き当てるかを決定し、出荷指示を出す。また、在庫
管理装置13は、共同在庫12から入庫や出庫について
の情報を得、常に在庫管理情報を最新のものに更新す
る。
【0026】また、詳しくは後述するが、生産計画装置
14は、在庫管理装置13から情報を得て、これに基づ
いて生産計画を作成する。生産計画装置14が作成した
生産計画が生産工場11によって受け取られ、承認の通
知を受けた段階で、もしくは、生産工場11おける調整
を経て確定した生産計画の通知を受けた段階で、生産計
画の対象の製品の生産完了予定日および入庫予定日が確
定する。在庫管理装置13は、現にいずれかの共同在庫
に存在している現品の在庫に加えて、このように、生産
計画が確定して入庫予定日が確定した入庫予定の製品に
ついても、在庫の一部として管理する。さらに生産工場
は、生産実績や、生産予定、例えば、生産指示の対象と
なる今回のロールチャンスの次、もしくはさらに先のロ
ールチャンスのスケジュール等の生産情報を、生産計画
装置14および在庫管理装置13に送る。次のロールチ
ャンススケジュールについての情報は、後から述べる在
庫引当や生産計画の立案において利用する。この、次の
ロールチャンスのスケジュールは、ある程度の範囲で変
更される可能性が高い。そのロールチャンスにおいて生
産する製品の量もまだ決定されていない。しかし、この
ような不確定要因を考慮に入れた上で、生産量および入
庫日を設定することができる。本実施形態の在庫管理装
置13は、このような生産予定の製品も在庫の一部とし
て管理する。生産工場11は、生産した製品を出荷し、
共同在庫12に補充する。共同在庫12からの入庫の報
告を受けて、在庫管理装置13は、入庫予定の製品を現
品在庫に変更する。同様に在庫管理装置13は、生産計
画が確定した時点で、必要に応じて量や入庫予定日の修
正を行った上で、生産予定の製品を入庫予定の製品に変
更する。在庫管理装置13はさらに、生産工場11から
次のロールチャンススケジュールの通知を受けて、新た
な生産予定製品の情報を追加する。
【0027】ここで、流通業者20とは、特約店あるい
は商社であり、メーカと顧客30との間に、例えば、様
々な規模の特約店が何層にも重なる場合もある。例え
ば、共同在庫の製品と、特約店が在庫する、共同在庫の
対象としていない製品を合わせて顧客30に配送する場
合もある。従って、共同在庫12からの製品の配送先
は、必ずしも顧客30ではなく、特約店となることもあ
る。また、図1に示すように、本実施形態では、共同在
庫12は、メーカ10が保有していたが、必ずしも共同
在庫の保有者はメーカ10に限定されるものではなく、
流通業者(特約店あるいは商社等)が共同在庫を保有す
る場合もある。例えば、メーカの生産工場に近い消費地
に対しては、メーカの在庫拠点に共同在庫を設け、生産
工場から遠い消費地に対しては、その地域の有力流通業
者を選んで、その有力流通業者の在庫拠点に、共同在庫
を設けることが可能である。流通業者の在庫拠点の共同
在庫は、流通業者の所有とすることも、メーカの所有と
することも可能である。流通業者の所有にする場合であ
っても、他の流通業者およびメーカに対して、在庫の情
報を開示することが必要である。
【0028】図2に、本実施形態の在庫管理装置13の
概略構成を示す。図2に示すように、在庫管理装置13
は、在庫管理手段40、在庫引当手段41、配送指示手
段42および請求書発行指示手段43を含んで構成され
る。在庫管理手段40は、共同在庫12の在庫を管理す
るとともに、生産計画装置14に対して、在庫情報を出
力する。在庫引当手段41は、流通業者20から注文を
受けたときに、共同在庫12のどの在庫製品を引き当て
るかを決定するものである。配送指示手段42は、在庫
引当手段41が引き当てた在庫製品を注文元の最終需要
家である顧客30に配送する指示を前記引き当てられた
在庫を有する共同在庫12に対して出力するとともに、
顧客30宛の発送伝票46を発行する。請求書発行指示
手段43は、流通業者20宛、あるいは流通業者20と
の取引を仲介する商社宛の請求書47の発行を指示す
る。例えば、既存の出荷管理装置を有する生産工場内に
共同在庫12を設ける場合には、在庫管理装置13内の
配送指示手段42から、一旦、この出荷管理装置に配送
指示を出力し、出荷管理装置から、共同在庫に対して配
送指示を行うとともに、発送伝票46を発行することも
可能である。このように、既存の設備を活用することに
より、共同在庫実現のための費用を削減することが可能
である。また請求書に関しても、請求書発行指示手段4
3から、一旦、既存の販売管理装置に請求書発行指示を
出力し、販売管理装置から、例えば商社に対して、共同
在庫に関する取引以外の取引をまとめた月次請求書を、
オンラインで発行することも可能である。
【0029】また、在庫引当手段41は、一部の流通業
者(特約店)20が、ある思惑から製品の買い占めを図
ろうとするのを防止する機構を備えている。この買い占
め防止機構は、上限値設定手段44および警報発生手段
45から成っている。上限値設定手段44は、複数の流
通業者20のそれぞれに対して、所定期間の積算注文量
の上限値を設定する。最も単純には、例えば、それぞれ
の月を所定期間とし、過去の一定期間の平均販売実績
(販売量もしくはシェア)を上限値とする。また、警報
発生手段45は、前記所定期間における前記いずれかの
流通業者20からの積算注文量が前記上限値設定手段4
4が設定した上限値を超えた場合に、何らかの警報を発
するものである。この警報の種類は特に限定されるもの
ではない。本発明の共同在庫は、それぞれが独立した企
業である複数の流通業者が利用するので、このような買
い占め防止対策を行うことが、共同在庫に対する流通業
者の信頼度を高め、共同在庫の利用度を高めるために望
ましい。警報が発生された場合に、メーカが調査を行
い、正当な理由がある場合には上限値を超えた分の注文
を受け付けるようにすることも可能である。もしくは、
他の流通業者への通知を行い、承認が得られた場合に、
上限値を超えた分の注文を受け付けることも可能であ
る。
【0030】次に、メーカ10が共同在庫12を所有し
ている場合の、引き合いに対する在庫回答、在庫引き当
てロジックの一例について、H形鋼の発注を例にとり説
明する。流通業者20から引き合い、注文があった場合
に、これに対する在庫回答および在庫引き当ては、前述
したように、在庫管理装置13の在庫引当手段41にお
いて行われる。在庫引当手段41における作用を模式的
に図3に示し、在庫回答ロジックを図4のフローチャー
トに、在庫引き当てロジックを図6のフローチャートに
示す。実際には例えば、流通業者が自らの端末から、イ
ンターネット等のネットワークを通じて、在庫管理装置
13の在庫引当手段41の機能を実現するソフトウエア
が格納されたコンピュータ(図示しない)にアクセス
し、このソフトウエアを実行することによって、在庫確
認、発注等の処理を行う。流通業者の要請を受けて、生
産者側の担当者がこれらの作業を代行することも可能で
ある。
【0031】まず、図3及び図4を参照して、在庫回答
ロジックについて説明する。図4のステップ100にお
いて、特約店(流通業者20)から図3に示すように、
規格SS400、断面寸法400×200×8×13
(mm)、長さ8000(mm)のH形鋼を30本、と
いう引き合いがあったとする。ここで、断面寸法の各数
字は、順番にそれぞれ、ウェブ高さ(高さ)、フランジ
幅(辺)、フランジ厚、ウェブ厚を表している。
【0032】ステップ110においては、現に共同在庫
12に在庫している現品在庫に対する照会を行う。すな
わち、在庫管理装置13の在庫引当手段41は、在庫管
理手段40の有する在庫管理データベース50を通じ
て、現品データベース51にアクセスし、現品在庫情報
52と特約店からの引き合いの情報とのマッチングを行
い、現品在庫のみで全量がカバーできるか否か確認す
る。そして、現品だけで注文の全量がカバーできる場合
には、ステップ140に進み、その旨回答する。また、
図3に示すように、現品在庫情報52に、この規格およ
び断面寸法等の条件を満たすものが例えば10本しかな
く、注文の全量をカバーできない場合には、次のステッ
プ120へ進む。
【0033】ステップ120では、すでに生産予定が確
定し、生産もしくは入庫を待っている入庫予定の製品に
対する照会を行う。すなわち、入庫予定製品データベー
ス53へアクセスして在庫補充オーダの明細と入庫予定
日の情報54とのマッチングを行う。そして、現品在庫
でまかないきれない注文の残りの量が、既に補充オーダ
投入済の製品で全量カバーできる場合には、ステップ1
40へ進み、その旨回答する。また、図3に示すよう
に、補充オーダ投入済で8月15日に入庫予定のものが
例えば15本しかなく、まだ注文の全量をカバーするに
は不足する場合には、次のステップ130に進む。
【0034】ステップ130では、まだ生産計画が確定
していないロールチャンスにおいて生産される、生産予
定の製品に対する照会を行う。すなわち、生産予定製品
データベース55にアクセスして、新規にオーダ投入し
た場合の入庫予定日情報56とのマッチングを行う。そ
して、注文量のうち、現品在庫および補充オーダ投入済
のものでカバーできない残りの分が、次回のロールチャ
ンスにより生産され、9月20日入庫予定のものでカバ
ーできる場合には、次のステップ140で、例えば図5
に示すような形式でコンピュータの照会画面に表示して
回答する。すなわち、例えば注文30本のうち、10本
は現品で、15本は8月15日入庫予定の製品で、ま
た、残りの5本は次回生産予定で9月20日入庫予定の
製品で注文に対応することができる。このように、特約
店からの引き合いに対して、現品在庫のみではなく、入
庫予定や、もしくはさらに生産予定の製品についての情
報を提供することにより、長い納期を許容する引き合い
に対して選択の幅を広げることができる。図5の回答例
では、入庫予定および生産予定の製品について入庫予定
日が表示されている。これらの製品は、入庫予定日の次
の営業日に出荷が可能である。現品在庫の製品は既に入
庫済みであるので、注文確定の翌日に出荷可能である。
そして、共同在庫に近い特定の区域内の引き渡し場所に
対しては、出荷と同日に配送が可能である。このよう
に、図5の回答例には、特約店が配送可能日を理解でき
る情報を含めた在庫の情報が示されている。なお、受渡
場所が共同在庫から遠い場合には、共同在庫から受け渡
し場所までの物流に日数がかかる場合もある。この物流
日数については、特約店が判断することも可能である。
引き合いの際に受け渡し場所の情報を受け取り、その場
所に配送するまでの時間を考慮した配送可能日の情報を
含んだ回答を行うことも可能である。
【0035】共同在庫が複数の在庫拠点に設けられてい
る場合、受渡場所に最も近い共同在庫を特約店が選択
し、引き合いを行うことも可能である。メーカが受渡場
所についての情報を含んだ引き合いを受け、その受渡場
所に最も近い共同在庫を選んで在庫回答を行うことも可
能である。これらの場合、現品在庫については受渡場所
に最も近い共同在庫の在庫を回答の対象とする。生産予
定の製品については、複数の共同在庫のいずれに補充す
るかは確定していないため、全体を回答の対象にする。
入庫予定の製品については、その共同在庫に入庫予定の
製品のみを対象にすることもできる。補充先の共同在庫
を変更できる期間を設定し、その期間内については、他
の共同在庫に入庫予定の製品も対象とすることもでき
る。さらに、他の共同在庫の現品在庫も回答の対象にす
ることもできる。受渡場所から遠い共同在庫の現品在庫
では、輸送のための日数が必要であり配送可能日が遅く
なる。それでも、入庫予定や生産予定の製品に比較して
短い納期で対応することができる。従って、受渡場所に
最も近い共同在庫の現品在庫のみでは対応できない場合
に、他の共同在庫の現品在庫に関する情報を、配送可能
日に関する情報とともに提示することにより、短納期を
要求する特約店の選択の幅を広げることができる。ただ
し、受渡場所から離れた共同在庫から運送するために物
流費用が増大する。従って、全体としての販売コストを
低減するためには、このような受渡場所から遠い共同在
庫の利用は避けるべきである。
【0036】これに対して、入庫予定もしくは生産予定
の製品であれば、このような余計な物流費用は不要であ
る。また、生産工場11から、共同在庫12に入庫する
ことなく、直接受渡場所に配送することにより、受渡場
所に最も近い共同在庫の現品在庫を使用する場合に比較
してもさらに、物流費用を低減できる。従って、例え
ば、現品在庫として受渡場所に最も近い共同在庫の現品
在庫のみを対象にする場合と、それ以外の共同在庫の現
品在庫も対象にする場合との両方について、配送可能日
に関する情報とともに価格に関する情報を提示し、特約
店に判断を委ねることが好ましい。この場合、物流費用
を勘案して調整した、どの共同在庫の在庫であるかによ
って異なる製品価格を提示することも可能である。製品
の価格とは分けて物流費用の情報を提示することも可能
である。これに対して、在庫予定の特約店の在庫リスク
を解消するという観点に立てば、この物流費用をメーカ
が負担し、どの共同在庫の在庫であるかを問わずに一定
の価格を提示することも可能である。実際には、生産工
場11からの距離によって、共同在庫の拠点に運送する
ための費用も異なる。このため、同一規格の製品でも、
物流費用を含めたコストは共同在庫毎に異なる。特約店
に対して提示する価格に関する情報は、このような、共
同在庫毎に異なる価格の情報を含むことが好ましい。な
お、物流費用は、共同在庫から受け渡し場所までの距離
によっても異なるし、積載率によっても異なる。すなわ
ち、なるべく共同在庫に近い受渡場所で、特定の配送日
にまとめた注文を受けることによって物流費用を低減す
ることができる。物流費用を、少なくとも部分的に、特
約店が負担することを前提に、物流費用に関する情報を
提示し、特約店に対して、できるだけ物流費用が低減で
きる形態での受注を受けることへのインセンティブを与
えることができる。
【0037】次に、図3、図6を参照して、在庫引き当
てロジックについて説明する。図6のステップ200に
おいて、前記特約店からの引き合いに対する回答に対
し、実際に特約店から注文があり、納期を指定して、規
格SS400、断面寸法400×200×8×13(m
m)、長さ8000(mm)のH形鋼を30本の受注が
確定したとする。いま、ロールスケジュール等が図3の
下方に示してあるように、毎月月末頃がオーダ締め切り
で、生産(圧延)はオーダー締め切りの次の月の中旬で
あり、引き合いが8月初めにあったとする。
【0038】ステップ210で、次回ロールチャンス
(次回生産分の入庫予定日9月20日)と納期を比較
し、希望納期に間に合うか否か判断する。例えば、30
本すべて、9月21日以降の納期の場合には、次回生産
分で間に合うため、ステップ240に進み、この次回生
産分を引き当てることとする。また、次回生産分を引き
当てたのでは要求納期に間に合わない場合には、次のス
テップ220において、すでに手配済で8月15日入庫
予定の補充オーダと納期を比較する。例えば、30本の
引き合いに対して、8月16日以降で9月20日以前の
納期で25本成約の場合には、現品在庫10本と投入済
補充オーダ分15本とを引き当てることとしてステップ
240へ進む。
【0039】また、要求納期が8月15日以前で、この
希望納期に間に合わない場合には、次のステップ230
で、現品在庫の確認をする。例えば、8月15日以前の
納期で10本成約の場合には、この10本すべてを現品
在庫で対応する。ステップ240では、上記各場合に応
じて、引き当てを行う。このように、要求納期の遅いも
のについては、まず、先のものを引き当てるようにす
る。例えば、今の場合、9月21日以降の納期のものに
ついては、現品在庫を用いることなく、次回生産分を引
き当てることにより、現品在庫あるいは投入済補充オー
ダについては、この後まだ8月中旬以前の要求納期の引
き合いがあっても、商機を逸することはない。
【0040】以下、生産計画作成方法について説明す
る。はじめに、ロールチャンスは変えずに生産量を変更
する例について説明する。図7は、生産量(生産工場1
1に対する発注量)を決定するプロセスを示す説明図で
ある。図7の上方のグラフは、縦軸が在庫量(本数)、
横軸が時間(日)であり、在庫量の経時的変化を表して
いる。図7において、□は生産工場11に対する発注タ
イミングを表し、○はこの発注に基づいて生産するタイ
ミングを表し、▽はその○のタイミングで生産された製
品が共同在庫12に入庫されるタイミングを表してい
る。▽のタイミングによって製品が入庫され、在庫量が
一時に増え、出庫されてしだいに減って行き、次の入庫
により再び一時に増えてまた減って行く、ということを
繰り返す。いま、生産工場11においては、H形鋼の一
月毎の需要量(出荷量)が平均300本であるとし、共
同在庫12における最低在庫量は120本であるとす
る。この場合毎月の生産工場11からの入荷量を平均3
00本として、図7の、のこぎり状の実線のグラフが示
すように、在庫量は420本と120本の間を変動する
ように推移するのが理想的な形態である。
【0041】なおここで、上記の需要量および最低在庫
量は、出荷量の実績から、例えば以下のようにして決定
される。図8に、ある年の5月から翌年の4月までの間
における毎月の出荷量のばらつきを示す。出荷量の平均
は、月300本であり、図8の数値を基に計算すると、
標準偏差は24本である。出荷量のばらつきからみた場
合に、経験的に標準偏差の2.5倍の在庫を持っていれ
ば安心であるといわれている。従って、これから、24
×2.5=60本という設定値が得られる。なお、前述
のように在庫管理装置13は、入庫予定や生産予定の製
品の製品も在庫の一部として管理する。従って、入庫予
定の製品を共同在庫に実際に入庫して現品在庫とするこ
となく、生産工場から受渡場所に直接配送したような場
合においても、在庫管理装置13は、出荷としてその量
を把握する。
【0042】また、生産タイミングのずれとして、これ
も経験的に±6日程度ずれることがわかっており、1月
(30日)に300本出荷するとすれば、6日について
は、300×6/30=60本程度のずれが見込まれ
る。従って、上記標準偏差の2.5倍による設定値と、
この生産タイミングのずれによる値を加えることによ
り、120本というのが、ばらつきをみた在庫の最低レ
ベルとして得られることとなる。
【0043】再び図7にもどり、今回の発注タイミング
A1は、前回の発注A0に基づいてB0のタイミングで
生産された製品が入庫されるタイミングであるC0の3
日前であるとする。すると、その時点での理想的な在庫
量は、最低在庫量の120本に3日分の需要量である3
0本を加えた150本である。従って、現在の在庫量が
150本であれば、そして、生産および入庫が、各月の
同一日に行われるとすれば、一月の平均需要量である3
00本を発注すればよい。しかし現実には、実際の需要
量のばらつきによってこの理想的な在庫量からのずれが
発生するので、それに応じて発注量を調整する必要があ
る。少なくとも、現在の在庫量が理想的な在庫量に比較
して不足している場合には、今回の発注量を、平均需要
量よりも不足分だけ増やし、次回の生産タイミングB2
で生産された製品が入庫されるC2のタイミングまでの
期間で在庫量が最低在庫量を下回ることがないようにす
る必要がある。一方、過剰在庫を防止するためには、現
在の在庫量が理想的な在庫量と比較して過剰な場合に
も、発注量の調整を行うことが好ましい。発注タイミン
グA1において、理想的な在庫量は150本であるとこ
ろ、実際には在庫が240本であったとする。すなわ
ち、理想的な在庫量より90本多い状態となっている。
しかし、その直後の入庫タイミングC0で入庫されるの
は、すでに前回の発注タイミングA0で発注され、生産
タイミングB0で生産された300本である。入庫タイ
ミングC0での受け入れ量は300本であるが、次回の
発注タイミングA2までの間における払い出し量(出荷
量)も300本であるとすると、次の発注タイミングA
2における在庫残量も240本であると予想できる。図
7で、実際の在庫量の推移を一点鎖線で示した。
【0044】そこで、発注タイミングA1において、発
注する量(生産工場11における生産量)は、毎月の平
均需要量300本から過剰分の90本を控除した300
−90=210本とする。これが生産タイミングB1に
おいて生産され、入庫タイミングC1で入庫される。す
なわち、入庫タイミングC1における受け入れ量は、2
10本で、その次の発注タイミングA3までの払い出し
量を300本とすれば、その時点での在庫量は、150
本となり、理想的な在庫量と一致する。なお、上記発注
タイミングA1における発注量210本は、理想的な最
大在庫量420本と、入庫タイミングC1における在庫
量210本との差420−210=210本として求め
てもよい。すなわち、生産タイミングB1における生産
量は、その生産によって入庫タイミングC1における入
庫後の在庫として最大在庫量の420本が確保されるよ
うに決定すればよい。このように、共同在庫の在庫量の
推移から、より具体的には、共同在庫からの出荷量の過
去の実績に基づいて予想需要量および最低在庫量を設定
し、現在の共同在庫の在庫量および予想需要量に基づい
て、生産量を決定することができる。ここで、予想需要
量設定の根拠とする出荷量は、最終需要家に直接配送す
るために共同在庫の出荷量である。生産者から最終需要
家の間に存在する在庫を共同在庫にまとめることによ
り、共同在庫からの出荷量から最終需要家の実際の需要
を正確に把握し、実需要に対する整合性の高い生産計画
を作成し、生産不足によって商機を失ったり、過剰な生
産によって市況の悪化を招いたりすることを防止するこ
とができる。現実には、共同在庫の設置にもかかわら
ず、一部の流通業者が自らの在庫を持ち続ける可能性は
ある。その場合においても、前述のように入庫予定や生
産予定までを含めた在庫の情報を開示し、流通業者の安
心感を高めることにより、流通業者が持つ在庫の量を削
減することができる。いずれにしても、従来の、複数の
流通業者がそれぞれに在庫を持つ場合と比較して、生産
者と最終需要家との間に存在する在庫全体の中で、生産
者が把握可能な在庫の割合が飛躍的に向上する。これに
より、実需要に対する整合性の高い生産計画の作成が可
能になる。
【0045】しかも、図7に示された生産計画作成のた
めに必要な在庫に関する情報は、生産者の内部で得るこ
とができ、従来のように、特約店からの注文を受け、そ
れを集約する作業は不要である。従って、少なくとも需
要量の大きいいくつかの品種については、そのそれぞれ
の生産予定日に対して必要最小限の準備期間を確保でき
る生産計画日を個々に設定し、そのそれぞれの時点での
最新の情報を利用して、より実需要に対する整合性の高
い生産計画を作成することが可能である。図7には、発
注、生産、入庫を全て、各月の同一日に行う場合の例を
示したが、現実には、様々な要因によって、これらのタ
イミングは変動する。実際の生産計画立案においては、
これらのタイミング変動を考慮して調整を行うことが好
ましい。例えば、今回の発注分の生産タイミングB1と
次回の発注分の生産タイミングB2との間隔が通常より
も長い場合には、その間の需要量を考慮して、今回の発
注量を追加することが好ましい。なお、最低在庫量を決
める際に考慮した6日の生産タイミングのずれは、予定
した生産日からのずれであり、ここで考慮する生産予定
日の一定間隔からずれとは異なる。
【0046】また、上記の例では毎月の予想需要量とし
て、過去の平均需要量から求めた一定値(300 本)を使
用した。しかし、例えば季節的な変動を考慮して、月毎
に異なった予想需要量を設定することも可能である。そ
の時点での市場の状況を勘案して、過去の実績から求め
た予想需要量を修正することも可能である。さらに、上
記の例では、各月内では一定の需要があるとみなして生
産計画を行った。しかし、製品によっては月末に需要が
集中する等の、需要パターンが存在する場合もある。こ
のような需要パターンを考慮して発注量を調整すること
も可能である。なお、図7に示されたように常に最低在
庫量を確保することができ、需要に対応した出荷ができ
た場合には、図8に示されたように、出荷量の過去の実
績に基づいて予想需要量や最低在庫量を適切に設定する
ことが可能である。しかし、引き合いがあったにもかか
わらず在庫切れであったために受注することができなか
ったり、複数の品種をまとめた引き合いに対して、その
中の一部の品種が在庫切れであったために失注したよう
な場合には、出荷実績のみに基づいて設定を行うと、正
確性を欠くおそれがある。このような場合には、在庫切
れであった期間や、失注原因に関する情報等も考慮し
て、設定を行うことが好ましい。
【0047】次に、ロールチャンス頻度を変更する場合
の例について説明する。形鋼の場合、そのサイズごとに
ロールセットを全部取り替えて作っていくため、また、
一旦あるロールセットを設定したらある程度の量を生産
するようにしないと効率が悪いため、どのようなサイズ
をどのようなスケジュールで作っていくかということが
重大な問題となる。また、ロールチャンスの追加には相
当の費用がかかるため、必要以上にロールチャンスを増
やすことは好ましくない。従ってロールチャンス頻度を
どのように決定するかは重要である。
【0048】図9は、ロールチャンス頻度を決定するプ
ロセスを示す説明図であり、図7と同様に在庫量の経時
的変化を表したものである。図9中の記号の意味は図7
と同様である。ロールチャンス頻度を変更する要因とし
ては、いくつかのことが考えられるが、例えば、共同在
庫の在庫能力の問題、あるいは生産工場で用いるロール
セットの磨耗による生産量の制限の問題等がある。
【0049】図9において、入庫タイミングC1以前に
ついては前述した図7と同じである。しかし、ここで例
えば共同在庫の品種構成の見直しにより、生産計画作成
の対象とする品種の在庫能力が270本になったとする
と、在庫能力を超えないように発注量を小さくする必要
がある。そうすると、図7の場合と同じように生産量を
調整するだけでは、払い出し量が前と同じであるとする
と、在庫残量が最低在庫量を下回ってしまったり、場合
によっては在庫切れを生じてしまう虞もある。そこで、
この場合には、在庫能力に合わせて生産量を調整するば
かりでなく、ロールチャンス頻度を増やし、図中符号D
で示すように入庫回数を増やして最低在庫量を下回らな
いようにする必要がある。
【0050】また、生産工場11での、一回のロールチ
ャンスにおける生産能力が150本と、少なくなった場
合にも、図7の例と同じように月一回のロールチャンス
としていては、次回ロールチャンスまでに払い出し量が
在庫量を上回ってしまう虞がある。そこで、この場合に
も、ロールチャンス頻度を増やし、図中符号Dのように
常に在庫量が最低本数を下回らないようにする必要があ
る。例えば一回の生産能力150本で、月間300本作
ろうとしたら、月に2回作る必要がある。逆に、需要が
少ない品種については、月に1回生産するのでは、1回
あたりの生産量が少なすぎて、1本あたりの生産コスト
が高くなる場合もある。その場合には、ロールチャンス
頻度を減らし、1回あたりの生産量を、妥当なコストで
生産できるレベルに保つことが好ましい。このように、
各場合に応じて、在庫能力を超えないよう、また最低在
庫量を下回らないように、ロールチャンス頻度を変更す
ることにより、生産量とタイミングをコントロールする
ことが重要である。
【0051】また、ロールチャンスには多大な費用を要
し、さらに在庫のための倉庫費用等もかかるため、金利
で評価した諸コストを考慮してロールチャンス頻度を決
定する必要もある。図10に、生産量10000Tのも
のを月1回で作る場合(ロールチャンス1回)と、月2
回に分けて作る場合(ロールチャンス2回)とにおける
費用を比較した例を示す。
【0052】図10に示すように、1回当たりの生産チ
ャンス(ロールチャンス)のコストを100万円とする
と、10000Tを月1回で作る場合は、一カ月の生産
チャンスのコストは100万円であるのに対し、月2回
で作る場合は、一カ月の生産チャンスのコストは倍の2
00万円になる。また、金利を年利1.2%とすると、
金利月額は、月1回の場合は、100万円にであるのに
対し、月2回の場合は、半分の50万円である。合計費
用で比較すると、月1回の場合は、200万円に対し、
月2回の場合は、250万円となり、この場合は、月に
1回作る方が良いということになる。
【0053】さらに、図11に、様々な金利に対して月
に何回作るのがよいかを比較して示す。金利は年利で
1.2%刻みで0から8.4までを示す。また、ロール
チャンス頻度は、月当たり生産回数0.5回(つまり2
月に1回)から月4回までの場合を示した。ロールチャ
ンス費用を一回100万円として、金利コストとロール
チャンス費用の合計でロールチャンス頻度を判断するよ
うにした。すると、金利が0%の場合は、月0.5回
(2月に1回)生産の場合が、ロールチャンス費用50
万円だけで、最も安く、金利が1.2%の場合は、図1
0でも示したように月1回の場合が最も安い。また、金
利が2.4%の場合は、月1回、または月2回の場合が
よい、等々、図11に示すように、金利が高くなるにし
たがって月当たりの生産回数を増やした方が、コストが
安くなっていくことがわかる。
【0054】図1に示した例では、複数の共同在庫12
全体の在庫を管理する装置として在庫管理装置13を設
けた例を示した。この場合、生産計画装置14は、在庫
管理装置13からそれぞれの共同在庫についての情報を
受け取って、それぞれの共同在庫について例えば図7に
示したような生産計画を行う。そして、全ての共同在庫
に対して必要な発注量をまとめて単一の生産計画を作成
し、生産工場11に送る。一方、共同在庫12を設ける
複数の在庫拠点のそれぞれに在庫管理装置13を設け、
それぞれの共同在庫を管理するとともに、それぞれの共
同在庫に対する引当や、配送指示等を行うことも可能で
ある。さらに、生産計画装置14をそれぞれの共同在庫
毎に設け、それぞれの共同在庫に対する予想需要量およ
び在庫量に基づいて生産計画を行うことも可能である。
この場合には、それぞれの共同在庫の生産計画装置14
が作成した発注量を集計し、必要ならばロールチャンス
頻度の調整を行い、全体の生産計画を作成してから、生
産工場11に送る。
【0055】以上詳細に説明したように、本実施形態に
よれば、メーカ側あるいは特定の流通業者に在庫を集中
して共同在庫とし、在庫管理を一元化するとともに、メ
ーカにおける生産計画を在庫情報と連動させ、在庫情報
を共同在庫を有していない複数の流通業者に開示するよ
うにした。これにより、各流通業者は在庫負担から解放
され、営業に専念することができるようになる。また、
メーカ側も在庫状況をみながら、実際の需要との整合性
の高い生産計画を立てることができる。また、例えば数
カ月売れてない種類の製品についてはロールチャンス頻
度を減らす等、無駄のない効率的な生産計画を作成する
ことができる。その結果、在庫リスクを低減し、従来の
ような各流通業者間での仲間買いを減らすことができ、
また、メーカから直接顧客に製品を配送する直送比率を
高めることができ、物流コストを低減することができ、
顧客にとっても利益となる。
【0056】以上、本発明の生産計画作成方法及び受注
方法並びに在庫管理装置について詳細に説明したが、本
発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱
しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよい
のはもちろんである。
【0057】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、従
来複数の特約店のそれぞれが持っていた在庫を一カ所に
集中して共同在庫とし、在庫情報とメーカにおける生産
情報を連動させるようにしたため、特約店を在庫リスク
から解放し、物流コストを低減するとともに、生産者は
在庫量の推移から需要を正確に把握することができ、適
切な生産計画を作成することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る在庫管理装置を含む、形鋼の流
通システムの全体の概略構成を示すブロック図である。
【図2】 本実施形態の在庫管理装置の概略構成を示す
ブロック図である。
【図3】 本実施形態において在庫引き当ての様子を模
式的に示す説明図である。
【図4】 在庫回答ロジックを表すフローチャートであ
る。
【図5】 在庫回答形式を示す説明図である。
【図6】 在庫引き当てロジックを表すフローチャート
である。
【図7】 生産量(発注量)を決定するプロセスを示す
説明図である。
【図8】 毎月の出荷量のばらつきを示す説明図であ
る。
【図9】 ロールチャンス頻度を決定するプロセスを示
す説明図である。
【図10】 ロールチャンス1回と、ロールチャンス2
回との費用を比較して示す説明図である。
【図11】 様々な金利とロールチャンス頻度との関係
を示す説明図である。
【符号の説明】
10 メーカ 11 生産工場 12(12a、12b、12c、・・・) 共同在庫 13 在庫管理装置 14 生産計画装置 20(20a、20b、20c、・・・) 流通業者 30(30a、30b、30c、・・・) 顧客 40 在庫管理手段 41 在庫引当手段 42 配送指示手段 43 請求書発行手段 44 上限値設定手段 45 警報発生手段 46 発送伝票 47 請求書 50 在庫管理データベース 51 現品データベース 52 現品在庫情報 53 入庫予定製品データベース 54 在庫補充オーダの明細と入庫予定日の情報 55 生産予定製品データベース 56 新規にオーダ投入した場合の入庫予定日情報
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 宏之 東京都千代田区内幸町2丁目2番3号 川 崎製鉄株式会社東京本社内 (72)発明者 近藤 裕史 東京都千代田区内幸町2丁目2番3号 川 崎製鉄株式会社東京本社内 Fターム(参考) 3F022 AA09 MM02 MM11 MM28 MM30 5B049 BB07 BB11 BB31 CC05 CC21 CC27 CC32 DD05 FF09

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の流通業者を介して不特定多数の最終
    需要家に販売される製品の生産計画を作成する方法であ
    って、 少なくとも一カ所の在庫拠点に、前記複数の流通業者の
    いずれかからの注文を受けたときに注文元の最終需要家
    に直接配送するための共同在庫を設け、 前記共同在庫の在庫量の推移から前記製品の生産計画を
    作成することを特徴とする生産計画作成方法。
  2. 【請求項2】前記製品が、共通の生産設備を使用して互
    いに異なった時期に生産される複数の製品の一つであ
    り、 前記生産計画の作成において、前記共同在庫からの出荷
    量の過去の実績に基づいて、予想需要量及び最低在庫量
    を設定し、今回及び次回の生産時期を設定し、現在の前
    記共同在庫の量及び前記予想需要量に基づいて、前記次
    回の生産時期に生産される製品が在庫されるまでの期間
    に、該共同在庫の量が前記最低在庫量を下回らないよう
    に、前記今回の生産時期における生産量を決定する請求
    項1に記載の生産計画作成方法。
  3. 【請求項3】前記決定した今回の生産時期における生産
    量に依存する生産コストと在庫コストとの少なくとも一
    方を評価し、前記決定した今回の生産時期における生産
    量が不適切と判断された場合に、前記次回の生産時期を
    変更する請求項1または2に記載の生産計画作成方法。
  4. 【請求項4】共通の生産設備を使用して互いに異なった
    時期に生産される複数の製品の生産計画を作成する方法
    であって、 前記複数の製品の少なくとも一部について、過去の実績
    に基づいて、予想需要量及び最低在庫量を設定し、 今回及び次回の生産時期を設定し、 生産者から最終需要家までの間に存在する在庫量を把握
    して、現在の該在庫量および前記予想需要量に基づい
    て、前記次回の生産時期に生産される製品が在庫される
    までの期間に該在庫量が前記最低在庫量を下回らないよ
    うに、前記今回の生産時期における生産量を決定するこ
    とを特徴とする生産計画作成方法。
  5. 【請求項5】前記製品が、複数の流通業者を介して不特
    定多数の最終需要家に販売される製品であり、 少なくとも一カ所の在庫拠点に、前記複数の流通業者の
    いずれかからの注文を受けた時に注文元の最終需要家に
    直接配送するための共同在庫を設け、 前記予想需要量及び最低在庫量の設定を該共同在庫から
    の出荷量の過去の実績に基づいて行い、かつ、前記生産
    者から最終需要家までの間に存在する在庫量の把握を該
    共同在庫の量に基づいて行う請求項4に記載の生産計画
    作成方法。
  6. 【請求項6】複数の流通業者を介して不特定多数の最終
    需要家に販売される製品の受注方法であって、 少なくとも一カ所の在庫拠点に、前記複数の流通業者の
    いずれかからの注文を受けたときに注文元の最終需要家
    に直接配送するための共同在庫を設け、 前記複数の流通業者のそれぞれに対して、所定期間の積
    算注文量の上限値を設定し、 前記複数の流通業者のいずれかからの前記所定期間の積
    算注文量が前記上限値を超えた時に所定の警報を発する
    ことを特徴とする受注方法。
  7. 【請求項7】複数の流通業者を介して不特定多数の最終
    需要家に販売される製品の在庫を管理する在庫管理装置
    であって、 少なくとも一カ所の在庫拠点の在庫を管理する在庫管理
    手段と、 前記複数の流通業者のいずれかからの注文を受けたとき
    に、前記在庫拠点の在庫に引き当てる在庫引当手段と、 前記引き当てた在庫の製品を注文元の最終需要家に配送
    することを指示する配送指示を出力する配送指示手段
    と、 前記複数の流通業者のいずれか、もしくは該流通業者の
    いずれかとの取引を仲介する商社宛の請求書の発行を指
    示する請求書発行指示手段と、を有することを特徴とす
    る在庫管理装置。
  8. 【請求項8】前記在庫引当手段が、前記複数の流通業者
    のそれぞれに対して所定期間の積算注文量の上限値を設
    定する上限値設定手段と、該所定期間における前記複数
    の流通業者のいずれかからの積算注文量が前記上限値を
    超えたときに、警報を発する警報発生手段と、を有する
    請求項7に記載の在庫管理装置。
  9. 【請求項9】前記在庫管理手段が、前記在庫拠点に在庫
    されている現品の在庫に加えて、入庫予定の製品、もし
    くはさらに生産予定の製品の情報を管理しており、前記
    複数の流通業者からの照会を受けて、前記現品に加え
    て、前記入庫予定の製品、もしくはさらに前記生産予定
    の製品の情報を、それぞれの配送可能日の情報とともに
    提供する請求項7または8に記載の在庫管理装置。
  10. 【請求項10】前記在庫管理手段が、前記在庫拠点に在
    庫されている現品の在庫に加えて、入庫予定の製品、も
    しくはさらに生産予定の製品の情報を管理しており、前
    記在庫引当手段が、前記複数の流通業者からの注文を受
    けて、前記現品に加えて、前記入庫予定の製品、もしく
    はさらに生産予定の製品の中から、注文の納期を満たす
    範囲で、配送可能日が遅い順に優先して引き当てを行う
    請求項7乃至9に記載の在庫管理装置。
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